「相手の目線を変えることを意識した」CBでフル出場、クリーンシート達成の馬場晴也は「上々の出来」とウクライナ戦を振り返る

2024.03.26 09:40 Tue
センターバックで存在感を示した馬場晴也
Getty Images
センターバックで存在感を示した馬場晴也
U-23日本代表DF馬場晴也(北海道コンサドーレ札幌)が、U-23ウクライナ代表戦を振り返った。25日、国際親善試合で日本はウクライナと対戦。すでにパリ・オリンピックの切符を手にしているウクライナを相手に、日本は佐藤恵允田中聡のゴールで2-0と勝利を収めた。

4月に控えるアジア最終予選を兼ねたAFC U23アジアカップに向けた最後の試合。センターバックでフル出場を果たした馬場は、試合後のメディア取材に応じ、ウクライナ戦を振り返った。
「久しぶりだったので、どんな感じになるかなと思いましたけど、マリ戦で外から見ていて思っていた課題は取り組んで入れましたし、上々の出来かなと思います」

具体的な課題については「何も考えないバックパスだったり、センターバックからそのままサイドバックに出してハマっているシーンが多かったので、相手の目線を変えるということを意識しました。ジョエル(藤田譲瑠チマ)につけてから出すとか、縦に運んでから出すとかをしました」と、マリ戦の反省を行かせたという。
攻撃面でもロングフィードやサイドチェンジを見せていた馬場。「サイドチェンジは何回か出せたんですけど、ソメ(染野唯月)が良い動きで相手のCBの背後を取ったりしていたので、そこをもっと使ってあげられればという課題はありました」と、まだまだ足りなかったと反省。一方で、特徴でもあるプレスからのボール奪取については「今日はあまり奪えたシーンはなかったので、もっと味方を動かして更に狙いを狭めて、自分たちのボールにしたいと思っていましたが、まだまだでした」と、満足できるものではなかったという。

東京ヴェルディの下部組織で育った馬場。かつてのチームメイトでる藤田とピッチに立ったが「特徴を全部わかっているし、更に成長していたなと思いました」と、いち早く海外に飛び立った仲間の成長を感じたとコメント。「欲を言えば、(山本)理仁ともやりたかったですね。やっていて楽しかったです」と、同じく東京Vの下部組織出身の山本理仁(シント=トロイデン)ともプレーしたかったとした。

前線との関係性については「太郎(荒木遼太郎)は中間で受けてくれますし、気が利く選手なので、そこで相手が食いつけば、ケイン(佐藤恵允)とか(山田)楓喜だったりがいて、そこでソメ(染野唯月)をもう少し見てあげられればと思います」と語り、より日良い視野を持ってプレーしたいと語った。

前半はボールを奪いに行った時に相手にひっくり返されてしまうシーンがあったが、マリ戦ではなかなかチームとして出せなかった奪いにいくチャレンジの姿勢を見せられていた。

「(鈴木)海音には行けるところは行くというのを言っていたので、取り切れれば良いですし、そこは課題ですけど、自分の良さを失わずに精度を上げていければと思います」と、センターバックでコンビを組んだ鈴木海音(ジュビロ磐田)との連係をしっかりとってできていたと振り返っったって。

マリ戦での守備面での課題については「流れが相手に行った時に、ちょっとあたふたしている感じはあったので、相手ボールになる時はありましたけど、焦らずやっていこうということを上手く声掛けをしていました」と語り、ピッチ上でもコミュニケーションをしっかり取れていたとのこと。「海音とも喋れていましたし、前の選手ともコミュニケーションも取れていました。太郎とソメには走らせちゃった部分もありましたけど、良かったと思います」と、チーム全体としての進歩があったと振り返った。


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レーティング: U-24日本代表 3-0 U-24アルゼンチン代表《国際親善試合》

U-24日本代表は29日、SAISON CARD CUP 2021でU-24アルゼンチン代表と北九州スタジアムで戦い、3-0で日本が勝利した。超WSの選手採点結果と寸評は以下の通り。 ▽U-24日本代表採点 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2021/fom20210329u24japan_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:small;" id="cws_ad" class="desc">©CWS Brains, LTD.<hr></div> ※採点は10点満点。及第点は「5.5」、「0.5」刻みで評価。 ※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし GK 23 谷晃生 5.5 64分にガイチがフリーで放った初シュートを落ち着いてセーブ。守備範囲の広さも見せる。 DF 15 町田浩樹 6.0 1戦目でやられたガイチとの競り合いで負けなし。ラインコントロールと瀬古との関係性も良し。 20 古賀太陽 6.0 守備で安定感。サポートにも優れたプレー。同サイドの相馬とを上手く使う動きは1戦目から継続。 (→21 中野伸哉 -) 出場時間が短く評価なし。 22 瀬古歩夢 6.5 自身の特徴でもあるフィードで林のゴールをアシスト。守備でも競り負けずに安定したプレー。 19 原輝綺 6.0 気の利いたポジショニングで攻守にわたってアルゼンチンにとって嫌な存在に。 MF 4 板倉滉 7.0 キャプテンとしてボランチで出場。田中との補完性もよく球際もハードにいく。68分、73分とCKからヘディングで2ゴール。 9 食野亮太郎 5.5 右サイドで起用され久保とポジションを入れ替えながら積極的に体を張って裏を取る動きを見せる。 (→18 旗手怜央 -) 出場時間が短く評価なし。 11 久保建英 6.5 トップ下で先発も左に右にとポジションを変えてプレー。ボールを受ける位置、ラストパスと攻撃で存在感を見せる。板倉の2ゴールをどちらもCKからアシスト。 (→10 三好康児 5.5) 右サイドに入り強度の高さに適応し守備で貢献。攻撃面ではあまり効果的なプレーを見せられず。 14 相馬勇紀 6.0 積極的にドリブルを仕掛けてアルゼンチンの脅威に。51分の決定機は決めたかった。 (→7 三笘薫 -) 出場時間が短く評価なし。 17 田中碧 6.5 効果的なポジショニングでボールタッチ数を増やして全体を活性化。守備でもアルゼンチンをしっかりと封じる。 FW 8 林大地 6.5 2試合目の出場。1トップで起用も攻守で体を張るプレー、裏に抜ける動きと特徴を出し先制ゴール。 (→13 田川亨介 -) 久保のFKからボックス内でサインプレーでチャンスを作ったのみ。右肩を痛め途中交代。 (→16 渡辺皓太 -) 出場時間が短く評価なし。 監督 横内昭展 6.5 ターンオーバーを採用し9名を1戦目から変更も、しっかりと前回の反省を生かして立ち上がりからインテンシティの高いプレーが連続。リベンジを果たした。 ★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ! 板倉滉(日本) キャプテンマークを巻きボランチとして出場。立ち上がりから激しく守備を行いチームに意識付け。CKからはヘディングで2ゴールを奪い、気迫を見せた。 U-24日本代表 3-0 U-24アルゼンチン代表 【日本】 林大地(前45) 板倉滉(後23) 板倉滉(後28) 2021.03.29 21:45 Mon

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