毎熊PK奪取に久保がゴラッソ! PO初戦で日本人在籍4クラブで明暗【EL】

2025.02.14 07:17 Fri
毎熊PK奪取のAZが快勝
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毎熊PK奪取のAZが快勝
ヨーロッパリーグ(EL)のノックアウトフェーズ・プレーオフ1stレグが13日に行われた。
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リーグフェーズを9位~24位で終えた16チームが、ホーム&アウェイ形式でラウンド16進出を争うプレーオフ。今ラウンドにはレアル・ソシエダのMF久保建英AZのDF毎熊晟矢、サン=ジロワーズのDF町田浩樹アンデルレヒトのFW後藤啓介の日本人4選手が参戦している。
AZはガラタサライとホームで対戦し、4-1で先勝した。毎熊は右サイドバックで77分までプレーした。

リーグフェーズで1-1のドローゲームを演じたトルコの強豪との再戦に臨んだAZは、立ち上がりからカウンター、背後を意識した攻撃から良い形を作り出す。12分にはペナルティアーク付近で得たFKをキッカーのマイナンスが圧巻の左足シュートで直接ゴール左上隅に突き刺した。
しかし、20分にはボックス内でのモラタのキープから波状攻撃を受けると、サライに強烈なミドルシュートを右隅に突き刺されて追いつかれた。以降は毎熊とポクの右サイドを起点にチャンスを作り出すと、36分にはセットプレーの流れでルーズボールに反応した毎熊がバリシュ・ユルマズのファウルを誘って値千金のPK獲得。これをキッカーのパロットが冷静に決めて勝ち越しに成功した。

迎えた後半、立ち上がりにアイハンが2枚目のカードをもらってガラタサライに退場者が出ると、試合はここから完全にワンサイドゲームに。57分にクラジー、66分にウォルフェとサイドを崩したAZが連続ゴールを決めて勝負を決めた。その後、ダメ押しの5点目は奪えずも危なげなく勝ち切ったAZが大きなアドバンテージを得て敵地へ乗り込むことになった。

ソシエダはアウェイでミッティランと対戦し、2-1で先勝。フル出場した久保は前半の31分にカットインからの見事な左足ミドルシュートでチーム2点目を記録し、勝利の立役者となった。

サン=ジロワーズはホームでアヤックスと対戦し、0-2で敗戦した。なお、町田はベンチ入りも出場機会はなかった。

前半はデイビッドのキープ力や推進力を活かして優勢に進めるも、2度のゴールがオフサイド判定となるなど先制点を奪えず。後半も良いリズムで進めたが、59分にカウンターからラスムッセン、71分にはセットプレー流れから16歳DFモキオに圧巻のボレーシュートで初ゴールを許して連続失点。その後、セットプレーなどで1点を返すチャンスもあったが、最終的に0-2で初戦を落とした。

アンデルレヒトはアウェイでフェネルバフチェと対戦し、0-3で敗戦した。後藤はベンチ外だった。

モウリーニョ率いるフェネルバフチェに立ち上がりから攻勢を許すと、11分にはタディッチ、42分にはジェコと百戦錬磨のアタッカーにゴールを決められると、後半にもエン=ネシリに豪快なヘディングシュートを叩き込まれて万事休す。ホームでの2ndレグを前に崖っぷちの状況に立たされた。

その他では今ラウンド屈指の強豪対決となったポルトvsローマは1stレグ唯一のドローに終わり、フェレンツヴァーロシュ、トゥベンテ、FCSBはいずれも接戦を制して先勝に成功した。

◆プレーオフ1stレグ 結果
▽2/13(木)
フェレンツヴァーロシュ 1-0 ビクトリア・プルゼニ
サン=ジロワーズ 0-2 アヤックス
ミッティラン 1-2 レアル・ソシエダ
フェネルバフチェ 3-0 アンデルレヒト
トゥベンテ 2-1 ボデ/グリムト
AZ 4-1 ガラタサライ
PAOK 1-2 FCSB
ポルト 1-1 ローマ

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ヴィッセル神戸の2連覇で幕を閉じた2024年Jリーグ。2016年以来のJ1制覇を狙った鹿島アントラーズだったが、今季も昨季と同じ5位でフィニッシュ。AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に手が届かなかったうえ、YBCルヴァンカップと天皇杯もそれぞれ3回戦敗退・ベスト8と躍進はならなかった。 それでも、今季はエース・鈴木優磨が国内でのキャリアハイとなる15得点をマーク。知念慶がボランチで新境地を開拓するなど、前向きな要素も少なくなかった。 とりわけ、関西学院大学から加入した濃野公人の活躍は目覚ましいものがあった。大先輩・内田篤人(解説者)以来の右サイドバック(SB)開幕スタメンを飾ったルーキーは前半戦だけで5ゴールをマーク。鹿島の重要な得点源へと飛躍した。後半戦も4点を挙げ、シーズン通算9得点。まさに異例の実績を残し、ルーキーとして5人目のベストイレブン入りを達成したのである。 「このような素晴らしい賞をいただけると思っていなかったので、とても驚いています。小さい頃から憧れていたJリーグの舞台のこのような素晴らしい賞をいただけて、本当に嬉しいです」と12月10日のJリーグアウォーズの場で本人は素直に喜びを口にした。 残念だったのは、自身が2ゴールを叩き出した9月28日の湘南ベルマーレ戦で右ヒザ外側半月板損傷の大ケガを負ってしまったこと。ランコ・ポポヴィッチが解任された10月5日のアルビレックス新潟戦以降の7試合を棒に振る羽目になったのだ。 濃野不在の鹿島は右SBに三竿健斗をコンバートして何とか穴埋めしたが、それまでのような推進力は出せなかった。やはり濃野の存在がどれだけ大きいかを中後雅喜監督や羽田憲司コーチらも感じたはず。プロ2年目となる来季はフルシーズン稼働して、常勝軍団復活請負人になるべき。より存在感を発揮することが強く求められる。 「来シーズンは自分がチームを引っ張っていきたい。クラブはタイトルを欲していると思うので、そこに貢献できるように頑張りたい」と本人も語気を強めていた。 濃野の最大の魅力は数字にも表れている通り、圧倒的な攻撃力だ。熊本・大津高校時代はFWとしてチームをけん引。大学進学後も2年までは点取屋だった。それが突如としてサイドハーフにコンバートされ、3年の時に右SBで起用されることになった。本人はそのポジション変更をなかなか受け入れられなかったようだが、いったん覚悟を決めた後はグングン成長。プロ1年目で大きく才能を開花させる形になった。 「高校時代は生徒会活動も並行して行うなど、人間的にも非凡だった」と大津の山城朋大監督も太鼓判を押していた。何かと要求が厳しく、プレッシャーの多い鹿島というクラブにあっても、周りに流されたり、ブレたりすることなく、自分のやるべきことを冷静に受け止め、コツコツと努力できる芯の強さは先輩・内田に通じる。となれば、次は日本代表を目指すしかない。もちろん本人もそういう野心はあるはずだ。 ただ、今の日本代表は常連組の菅原由勢(サウサンプトン)、橋岡大樹(ルートン・タウン)らを筆頭に右SBの人材が豊富だ。同じパリ五輪世代の関根大輝(柏)も呼ばれたり呼ばれなかったりで、今年のアジアカップ(カタール)で活躍した毎熊晟矢(AZ)に至っては半年以上も招集外になっているほどだ。 それだけの選手層の中に割って入るのは容易ではないが、2025年にはE-1選手権(韓国)も予定されていて、抜擢のチャンスは必ずある。まずそこで爪痕を残し、2022年カタール・ワールドカップ(W杯)に滑り込んだ相馬勇紀(町田)のルートを踏襲し、2026年北中米W杯を狙いたいところ。濃野なら自らの人生を力強く切り拓けるに違いない。 そのためにも、来季は課題とされる守備面のブラッシュアップを図りたい。もともとアタッカーだった選手であるがゆえに、1対1の対人守備やボール奪取、カバーリングといったところで少し物足りなさが見て取れるのも確か。そこが一定基準に達していないから、森保一監督も今年は代表に呼ばなかったのだろう。 まだ22歳という年齢も含め、彼には大きな伸びしろがある。そこは非常に楽しみな部分。鹿島は来季から川崎フロンターレで7冠を獲得したOB鬼木達監督が就任すると言われているが、そこで大化けすれば、世界の大舞台に近づくはずだ。 2025年は濃野にとって勝負の年。今季得た自信を確信に変えるべく、まずはしっかりとケガを完治させ、新シーズンの始動時から100%の力を発揮できるように、心身両面の状態を整えてほしいものである。 文・元川悦子 2024.12.12 12:45 Thu
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R16ストレートインの8チーム決定! 久保建英のソシエダや後藤啓介のアンデルレヒトらがプレーオフへ【EL】

ヨーロッパリーグ(EL)のリーグフェーズが30日に全日程を終了。この結果、ラウンド16にストレートインする8チームとプレーオフに進出する16チームがが決定した。 昨シーズンまでの32チーム参加のグループステージ制から36チーム参加のリーグフェーズにレギュレーション変更が図られたなか、最後まで熾烈な争いが繰り広げられた今大会。 最終節のブラガ戦の敗戦によって無敗突破は逃したが、ラツィオが6勝1分け1敗で首位通過を決定。同勝ち点ながら得失点差でアスレティック・ビルバオが2位通過となった。 3位にはリーグフェーズで唯一無敗のマンチェスター・ユナイテッド(5勝3分け)が入り、4位はトッテナム、5位にフランクフルト、6位にリヨンと5大リーグの強豪が順当にラウンド16進出。 7位はギリシャの強豪オリンピアコスが入り、8位から11位までは14ポイントで4チームが並んだなか、得失点差でレンジャーズがトップ8フィニッシュを成し遂げた。 また、プレーオフ2ndレグでホーム開催となるシード権を得る9位~16位には、久保建英の所属するレアル・ソシエダや後藤啓介の所属するアンデルレヒトに加え、ローマやアヤックス、ガラタサライら強豪クラブがが入った。 なお、13位のソシエダはプレーオフで毎熊晟矢の所属するAZ(19位)orミッティラン(20位)と、10位のアンデルレヒトはトゥベンテ(23位)orフェネルバフチェ(24位)と、15位のローマはフェレンツヴァーロシュ(17位)orポルト(18位)と、アヤックスは町田浩樹の所属するサン=ジロワーズ(21位)orPAOK(22位)と対戦する。 正式な対戦カードは31日に行われる抽選会で決定。その後、1stレグが2月13日(木)、2ndレグが20日(木)に開催される。 ◆ELリーグフェーズ 1.ラツィオ(イタリア) 19pt 得失点差+12 2.アスレティック・ビルバオ(スペイン) 19pt 得失点差+8 3.マンチェスター・ユナイテッド(イングランド) 18pt 4.トッテナム(イングランド) 17pt 5.フランクフルト(ドイツ) 16pt 6.リヨン(フランス) 15pt 得失点差+8 7.オリンピアコス(ギリシャ) 15pt 得失点差+6 8.レンジャーズ(スコットランド) 14pt 得失点差+6 9.ボデ/グリムト(ノルウェー) 14pt 得失点差+3 10.アンデルレヒト(ベルギー) 14pt 得失点差+2 11.FCSB(ルーマニア) 14pt 得失点差+1 12.アヤックス(オランダ) 13pt 得失点差+8 13.レアル・ソシエダ(スペイン) 13pt 得失点差+4 14.ガラタサライ(トルコ) 13pt 得失点差+3 15.ローマ(イタリア) 12pt 得失点差+4 16.ビクトリ・プルゼニ(チェコ) 12pt 得失点差+1 17.フェレンツヴァーロシュ(ハンガリー) 12pt 得失点差0 18.ポルト(ポルトガル) 11pt 得失点差+2 19.AZ(オランダ) 11pt 20.ミッティラン(デンマーク) 11pt 得失点差0(総得点9) 21.ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー) 11pt 得失点差0(総得点8) 22.PAOK(ギリシャ) 10pt 得失点差+2 23.トゥベンテ(オランダ) 10pt 得失点差-1 24.フェネルバフチェ(トルコ) 10pt 得失点差-2 25.ブラガ(ポルトガル) 10pt 得失点差-3 26.エルフスボリ(スウェーデン) 10pt 得失点差-5 27.ホッフェンハイム(ドイツ) 9pt 得失点差-3 28.ベシクタシュ(トルコ) 9pt 得失点差-5 29.マッカビ・テルアビブ(イスラエル) 6pt 30.スラビア・プラハ(チェコ) 5pt 得失点差-4 31.マルメ(スウェーデン)5pt 得失点差-7(総得点10) 32.RFS(ラトビア) 5pt 得失点差-7(総得点6) 33.ルドゴレツ(ブルガリア) 4pt 得失点差-7 34.ディナモ・キーウ(ウクライナ) 4pt 得失点差-13 35.ニース(フランス)3pt 得失点差-9 36.カラバフ(アゼルバイジャン) 3pt 得失点差-14 2025.01.31 08:15 Fri

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毎熊PK奪取に久保がゴラッソ! PO初戦で日本人在籍4クラブで明暗【EL】

ヨーロッパリーグ(EL)のノックアウトフェーズ・プレーオフ1stレグが13日に行われた。 リーグフェーズを9位~24位で終えた16チームが、ホーム&アウェイ形式でラウンド16進出を争うプレーオフ。 今ラウンドにはレアル・ソシエダのMF久保建英、AZのDF毎熊晟矢、サン=ジロワーズのDF町田浩樹、アンデルレヒトのFW後藤啓介の日本人4選手が参戦している。 AZはガラタサライとホームで対戦し、4-1で先勝した。毎熊は右サイドバックで77分までプレーした。 リーグフェーズで1-1のドローゲームを演じたトルコの強豪との再戦に臨んだAZは、立ち上がりからカウンター、背後を意識した攻撃から良い形を作り出す。12分にはペナルティアーク付近で得たFKをキッカーのマイナンスが圧巻の左足シュートで直接ゴール左上隅に突き刺した。 しかし、20分にはボックス内でのモラタのキープから波状攻撃を受けると、サライに強烈なミドルシュートを右隅に突き刺されて追いつかれた。以降は毎熊とポクの右サイドを起点にチャンスを作り出すと、36分にはセットプレーの流れでルーズボールに反応した毎熊がバリシュ・ユルマズのファウルを誘って値千金のPK獲得。これをキッカーのパロットが冷静に決めて勝ち越しに成功した。 迎えた後半、立ち上がりにアイハンが2枚目のカードをもらってガラタサライに退場者が出ると、試合はここから完全にワンサイドゲームに。57分にクラジー、66分にウォルフェとサイドを崩したAZが連続ゴールを決めて勝負を決めた。その後、ダメ押しの5点目は奪えずも危なげなく勝ち切ったAZが大きなアドバンテージを得て敵地へ乗り込むことになった。 ソシエダはアウェイでミッティランと対戦し、2-1で先勝。フル出場した久保は前半の31分にカットインからの見事な左足ミドルシュートでチーム2点目を記録し、勝利の立役者となった。 サン=ジロワーズはホームでアヤックスと対戦し、0-2で敗戦した。なお、町田はベンチ入りも出場機会はなかった。 前半はデイビッドのキープ力や推進力を活かして優勢に進めるも、2度のゴールがオフサイド判定となるなど先制点を奪えず。後半も良いリズムで進めたが、59分にカウンターからラスムッセン、71分にはセットプレー流れから16歳DFモキオに圧巻のボレーシュートで初ゴールを許して連続失点。その後、セットプレーなどで1点を返すチャンスもあったが、最終的に0-2で初戦を落とした。 アンデルレヒトはアウェイでフェネルバフチェと対戦し、0-3で敗戦した。後藤はベンチ外だった。 モウリーニョ率いるフェネルバフチェに立ち上がりから攻勢を許すと、11分にはタディッチ、42分にはジェコと百戦錬磨のアタッカーにゴールを決められると、後半にもエン=ネシリに豪快なヘディングシュートを叩き込まれて万事休す。ホームでの2ndレグを前に崖っぷちの状況に立たされた。 その他では今ラウンド屈指の強豪対決となったポルトvsローマは1stレグ唯一のドローに終わり、フェレンツヴァーロシュ、トゥベンテ、FCSBはいずれも接戦を制して先勝に成功した。 ◆プレーオフ1stレグ 結果 ▽2/13(木) フェレンツヴァーロシュ 1-0 ビクトリア・プルゼニ サン=ジロワーズ 0-2 アヤックス ミッティラン 1-2 レアル・ソシエダ フェネルバフチェ 3-0 アンデルレヒト トゥベンテ 2-1 ボデ/グリムト AZ 4-1 ガラタサライ PAOK 1-2 FCSB ポルト 1-1 ローマ 2025.02.14 07:17 Fri
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【EL決勝T・PO初戦プレビュー】日本人4選手参戦のラウンド16進出懸けた初戦

ヨーロッパリーグ(EL)のノックアウトフェーズ・プレーオフ1stレグが13日に開催される。日本人選手所属クラブと強豪クラブを中心に、ラウンド16進出を懸けた初戦の展望を紹介していく。 ◆プレーオフ1stレグ ▽2/13(木) 《26:45》 フェレンツヴァーロシュ vs ビクトリア・プルゼニ サン=ジロワーズ vs アヤックス ミッティラン vs レアル・ソシエダ フェネルバフチェ vs アンデルレヒト 《29:00》 トゥベンテ vs ボデ/グリムト AZ vs ガラタサライ PAOK vs FCSB ポルト vs ローマ ◆日本人4選手参戦に、ポルトvsローマ! <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250213_100_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今回のプレーオフにはレアル・ソシエダのMF久保建英、AZのDF毎熊晟矢、サン=ジロワーズのDF町田浩樹、アンデルレヒトのFW後藤啓介の日本人4選手が参戦する。 ソシエダはリーグフェーズでは苦戦を強いられたものの、プレーオフシード圏内の13位フィニッシュとなった。ラウンド16ではマンチェスター・ユナイテッド、トッテナムのプレミアリーグの強豪のいずれかの対戦となる厳しい組み分けとなったなか、まずはデンマークの強豪であるミッティラン撃破を狙う。 2025年に入っても一貫性を欠くパフォーマンスが続くラ・レアルだが、直近2試合ではコパ・デル・レイでオサスナ、ラ・リーガでエスパニョール相手に連勝。久保に関しては先発と途中出場を繰り返していることもあり、年明け直後の異次元のパフォーマンスからやや状態が落ちているが、今回の一戦でもキーマンになることは間違いない。 リーグフェーズを19位で終えたAZは、終盤戦の失速で14位フィニッシュとなったガラタサライと再び激突する。1-1のドローに終わった前回対戦で毎熊は先制点の起点となった一方、絞り切れずに失点にも絡んでおり、攻守の反省を踏まえた上で格上撃破を目指す。ただ、日本代表DFは直近のリーグ戦でベンチ外となっており、詳しい状態は不明だが、コンディション面はやや気がかりなところだ。対戦相手ではFWオシムヘンがサスペンション、FWユヌス・アクギュンが負傷で不在となるが、新加入のFWモラタやFWメルテンスら実力者の出場が見込まれる。 21位フィニッシュのサン=ジロワーズは12位の強豪アヤックスと対戦。今冬の移籍期間では先発と途中出場を繰り返し、去就に注目が集まっていた町田だが、最終的に残留の運びに。サスペンション明けの今回の一戦ではスタメン起用を期待したいところだが、直前のリーグ戦は後半終盤の途中出場となっており、起用法は現在も流動的だ。出場となる場合はフィジカル自慢のFWブロビーやMFベルフハイス、FWベルトラン・トラオレといった実力者とのマッチアップが予想されるなか、守備面での奮闘が求められるところだ。 終盤の失速でストレートインを逃すも10位フィニッシュとなったアンデルレヒトは、多くのタレントを擁しモウリーニョ監督が指揮を執るものの、ギリギリでプレーオフに滑り込んだフェネルバフチェと対戦する。なお、ホッフェンハイム相手のELデビュー戦で初ゴールの離れ業をやってのけた後藤だが、コンディション面の問題なのか直近2試合同様にベンチ外となった。そのため、DFシュクリニアルやFWジェコといったピッチ上での競演はお預けとなっている。 日本人選手所属クラブ以外の注目カードは、ポルトvsローマの強豪対決だ。 近年ELで最も安定した成績を残すクラブのローマだが、今回のリーグフェーズではセリエAも含めた極端な内弁慶の影響によって最終節の勝利で辛くも15位フィニッシュ。それでも、ラニエリ体制では直近6勝2分けとセリエAで安定した成績を残し、リーグ戦ではアウェイ連勝中だ。難所エスタディオ・ド・ドラゴンから勝ち点3を持ち帰ることは至難の業と言えるが、圧倒的な強さを誇るオリンピコでの2ndレグに向けて最低限勝ち点1を持ち帰りたい。 一方、ローマ同様にシーズン中の監督交代を経験したポルトはアンセルミ新監督のEL初陣となった最終節の勝利でギリギリでの18位フィニッシュに。本来の実力を考えれば、ローマ相手に十二分に勝機はあると思われるが、今冬の移籍市場ではMFガレーノ、MFニコ・ゴンサレスと絶対的な主力2人が流出しており、難敵撃破に向けてはホームでの先勝が必須。エースFWサム・アゲオワがローマ守備陣相手に躍動できるかが勝利のカギを握る。 2025.02.13 19:00 Thu
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久保建英のソシエダはミッティラン、町田浩樹のサン=ジロワーズはアヤックスと対戦! ローマvsポルトもプレーオフで実現【EL】

31日、UEFAヨーロッパリーグ(EL)のノックアウトフェーズのプレーオフ抽選会が行われた。 UEFAチャンピオンズリーグ(CL)と同様に、今シーズンから大きくフォーマットが変更となったEL。36チームが参加し、8試合を別の相手と対戦。上位8チームがラウンド16にストレートインとなり、9位から24位までがプレーオフを実施。残りの8チームを決めることとなる。 プレーオフには、日本人選手所属クラブが全て入り、10位にFW後藤啓介のアンデルレヒト、13位にMF久保建英のレアル・ソシエダ、19位にDF毎熊晟矢のAZ、21位にDF町田浩樹のユニオン・サン=ジロワーズが入った。 その他、ローマ(15位)やアヤックス(12位)、ガラタサライ(14位)、ポルト(18位)、フェネルバフチェ(24位)などもプレーオフに臨むこととなる。 久保のソシエダはミッティラン(20位)と、毎熊のAZはガラタサライ(14位)と対戦。町田のサン=ジロワーズはアヤックス(12位)、後藤のアンデルレヒトはフェネルバフチェ(24位)と対戦することが決まった。 また、ローマはポルトと対戦。強豪同士がプレーオフで激突する。 なお、試合は2月13日に1stレグ、同20日に2ndレグが開催。その後にラウンド16以降の抽選会が行われる。 <h3>◆ELプレーオフ対戦カード</h3> [1]フェレンツヴァーロシュ(17位) vs ヴィクトリア・プルゼニ(16位) [2]トゥベンテ(23位) vs ボデ/グリムト(9位) [3]ユニオン・サン=ジロワーズ(21位) vs アヤックス(12位) [4]AZ(19位) vs ガラタサライ(14位) [5]ポルト(18位) vs ローマ(15位) [6]フェネルバフチェ(24位) vs アンデルレヒト(10位) [7]PAOK(22位) vs FCSB(11位) [8]ミッティラン(20位) vs レアル・ソシエダ(13位) <h3>◆EL ラウンド16対戦カード</h3> [1]の勝者 vs ラツィオ(1位)/アスレティック・ビルバオ(2位) [2]の勝者 vs オリンピアコス(7位)/レンジャーズ(8位) [3]の勝者 vs フランクフルト(5位)/リヨン(6位) [4]の勝者 vs マンチェスター・ユナイテッド(3位)/トッテナム(4位) [5]の勝者 vs ラツィオ(1位)/アスレティック・ビルバオ(2位) [6]の勝者 vs オリンピアコス(7位)/レンジャーズ(8位) [7]の勝者 vs フランクフルト(5位)/リヨン(6位) [8]の勝者 vs マンチェスター・ユナイテッド(3位)/トッテナム(4位) <span class="paragraph-title">【動画】POにも出場! 後藤啓介がELデビュー1分でで衝撃のゴール!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr"> <a href="https://twitter.com/wowow_soccer/status/1885108411303383183?ref_src=twsrc%5Etfw">January 30, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2025.01.31 21:30 Fri
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主力としてオランダ1部優勝争い。満を持して代表右SB一番手を取りに行く菅原由勢【新しい景色へ導く期待の選手/vol.6】

第2次森保ジャパンの初陣となる24・28日のウルグアイ・コロンビア2連戦(東京・大阪)。3年後の2026年北中米W杯に向けた強化がいよいよスタートする。 そのメンバー26人が発表されたが、30代はシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)、遠藤航(シュツットガルト)、伊東純也(スタッド・ランス)の3人だけ。大幅な若返りが図られた印象だ。 右サイドバック(SB)はその筆頭ではないか。2014年ブラジル・2018年ロシア・2022年カタールと3度のW杯に参戦した32歳の酒井宏樹(浦和レッズ)と29歳の山根視来(川崎フロンターレ)が揃って外れ、20代前半の3人が名を連ねることになったからだ。 最年長は23歳の橋岡大樹(シント=トロイデン)だが、彼も2019年E-1選手権(釜山)で2試合に出場しただけ。22歳の菅原由勢(AZ)にしても、欧州組だけで挑んだ2020年10月のカメルーン戦(ユトレヒト)で終盤にピッチに立ったのみである。半田陸(ガンバ大阪)に至ってはパリ五輪世代でA代表実績は皆無。3人のバトルは見ものだ。 こうした中、森保監督が最も注目していると見られるのが菅原だろう。実際、2月の欧州視察時には、アルクマールまで直々に出向いている。現地を訪れたのは、2月10日のエクセルシオール戦。翌11日にはフライブルク対シュツットガルト戦を見に行っているから、凄まじい強行日程だったのは間違いない。そこまでリスクを冒しても、菅原のパフォーマンスをその目で確認したかったということになる。やはり期待値は非常に高いのだ。 「由勢のチームの中での立ち位置が明らかに変わっているなと感じました。以前はレギュラーを取るために戦っていましたが、今はチームの中心選手として周囲から信頼されている。しかも、AZはオランダという素晴らしいリーグで優勝争いをしている。欧州5大リーグに近いレベルの国でトップを争うチームで戦っているのはすごく評価できるところ。簡単なことではない」と森保監督も語っており、成長した姿を代表で見せつけてほしいと願っているのだ。 もともと菅原は10代の頃から「内田篤人(JFAロールモデルコーチ)の後継者」と目され、2017年U-17W杯(インド)・2019年U-20W杯(ポーランド)を経験してきたエリートだ。メディアの質問にも自分の言葉で理路整然と答えられる賢さとコミュニケーション力を備えており、19歳で赴いたオランダでもすぐさま適応できる社交性も持ち合わせていた。東京五輪は2000年生まれで一番下の学年ということもあって惜しくも選外となったものの、本人は挫折を糧に成長を続け、着実にスケールアップしている。 この4シーズンでほぼコンスタントに国内リーグ戦に出続けているうえ、2019-20シーズンはヨーロッパリーグ、2021-22・2022-23シーズンにはヨーロッパ・カンファレンスリーグに参戦しているという欧州舞台の経験値も魅力。それは他の右SB陣が持ち合わせていないものだ。 こうした実績もあり、カタールW杯直前に中山雄太(ハダースフィールド・タウン)が負傷離脱した際にも「左右SBのできる菅原を追加招集すべき」という声が挙がったほどだ。結果的には町野修斗(湘南ベルマーレ)が選ばれ、本人は東京五輪に続く落選を味わったわけだが、負けず嫌いの男は「ここから巻き返してやる」と誓ったに違いない。 今回は同じ2000年生まれの谷晃生(ガンバ大阪)、瀬古歩夢(グラスホッパー)、中村敬斗(LASKリンツ)も名を連ねている。それも本人にとって心強い点だろう。彼らに久保建英(レアル・ソシエダ)を加えた2000・2001年生まれの5人はU-12世代からともに代表活動をしてきた仲間。森山佳郎監督の下でインドネシアやインド、ウズベキスタンなどアジアの環境の悪い国々に転戦し、タフさを養ってきた。そういった経験値がある分、メンタル的に強い人間が揃っている。 ドイツ5部からブンデスリーガ1部に這い上がった上月壮一郎(シャルケ)もその一員ではあるが、日本人の若者としては少し異質な人材が出てくるのも不思議ではないのだ。年齢や国籍に関係なくバチバチできるメンタリティをぜひとも新生・森保ジャパンに還元してほしいもの。すでにA代表歴のある菅原はその筆頭にならなければいけない。 さらに言うと、名古屋ユースの大先輩・吉田麻也(シャルケ)が外れた今、偉大な先陣から託されたものを受け継ぎ、ピッチで示すことも彼に託される重要タスク。菅原はそういうことを考えて行動に移せる人間である。だからこそ、こちらも大いに期待したくなる。 A代表から離れていた約2年半で、彼がどのような変貌を遂げたのかをしっかりとチェックすることが、初陣2連戦の大きなテーマ。「内田二世」と評されてきた男が見る者の度肝を抜くような仕事をやってのけることを今から楽しみに待ちたい。 2023.03.16 18:30 Thu
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R16ストレートインの8チーム決定! 久保建英のソシエダや後藤啓介のアンデルレヒトらがプレーオフへ【EL】

ヨーロッパリーグ(EL)のリーグフェーズが30日に全日程を終了。この結果、ラウンド16にストレートインする8チームとプレーオフに進出する16チームがが決定した。 昨シーズンまでの32チーム参加のグループステージ制から36チーム参加のリーグフェーズにレギュレーション変更が図られたなか、最後まで熾烈な争いが繰り広げられた今大会。 最終節のブラガ戦の敗戦によって無敗突破は逃したが、ラツィオが6勝1分け1敗で首位通過を決定。同勝ち点ながら得失点差でアスレティック・ビルバオが2位通過となった。 3位にはリーグフェーズで唯一無敗のマンチェスター・ユナイテッド(5勝3分け)が入り、4位はトッテナム、5位にフランクフルト、6位にリヨンと5大リーグの強豪が順当にラウンド16進出。 7位はギリシャの強豪オリンピアコスが入り、8位から11位までは14ポイントで4チームが並んだなか、得失点差でレンジャーズがトップ8フィニッシュを成し遂げた。 また、プレーオフ2ndレグでホーム開催となるシード権を得る9位~16位には、久保建英の所属するレアル・ソシエダや後藤啓介の所属するアンデルレヒトに加え、ローマやアヤックス、ガラタサライら強豪クラブがが入った。 なお、13位のソシエダはプレーオフで毎熊晟矢の所属するAZ(19位)orミッティラン(20位)と、10位のアンデルレヒトはトゥベンテ(23位)orフェネルバフチェ(24位)と、15位のローマはフェレンツヴァーロシュ(17位)orポルト(18位)と、アヤックスは町田浩樹の所属するサン=ジロワーズ(21位)orPAOK(22位)と対戦する。 正式な対戦カードは31日に行われる抽選会で決定。その後、1stレグが2月13日(木)、2ndレグが20日(木)に開催される。 ◆ELリーグフェーズ 1.ラツィオ(イタリア) 19pt 得失点差+12 2.アスレティック・ビルバオ(スペイン) 19pt 得失点差+8 3.マンチェスター・ユナイテッド(イングランド) 18pt 4.トッテナム(イングランド) 17pt 5.フランクフルト(ドイツ) 16pt 6.リヨン(フランス) 15pt 得失点差+8 7.オリンピアコス(ギリシャ) 15pt 得失点差+6 8.レンジャーズ(スコットランド) 14pt 得失点差+6 9.ボデ/グリムト(ノルウェー) 14pt 得失点差+3 10.アンデルレヒト(ベルギー) 14pt 得失点差+2 11.FCSB(ルーマニア) 14pt 得失点差+1 12.アヤックス(オランダ) 13pt 得失点差+8 13.レアル・ソシエダ(スペイン) 13pt 得失点差+4 14.ガラタサライ(トルコ) 13pt 得失点差+3 15.ローマ(イタリア) 12pt 得失点差+4 16.ビクトリ・プルゼニ(チェコ) 12pt 得失点差+1 17.フェレンツヴァーロシュ(ハンガリー) 12pt 得失点差0 18.ポルト(ポルトガル) 11pt 得失点差+2 19.AZ(オランダ) 11pt 20.ミッティラン(デンマーク) 11pt 得失点差0(総得点9) 21.ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー) 11pt 得失点差0(総得点8) 22.PAOK(ギリシャ) 10pt 得失点差+2 23.トゥベンテ(オランダ) 10pt 得失点差-1 24.フェネルバフチェ(トルコ) 10pt 得失点差-2 25.ブラガ(ポルトガル) 10pt 得失点差-3 26.エルフスボリ(スウェーデン) 10pt 得失点差-5 27.ホッフェンハイム(ドイツ) 9pt 得失点差-3 28.ベシクタシュ(トルコ) 9pt 得失点差-5 29.マッカビ・テルアビブ(イスラエル) 6pt 30.スラビア・プラハ(チェコ) 5pt 得失点差-4 31.マルメ(スウェーデン)5pt 得失点差-7(総得点10) 32.RFS(ラトビア) 5pt 得失点差-7(総得点6) 33.ルドゴレツ(ブルガリア) 4pt 得失点差-7 34.ディナモ・キーウ(ウクライナ) 4pt 得失点差-13 35.ニース(フランス)3pt 得失点差-9 36.カラバフ(アゼルバイジャン) 3pt 得失点差-14 2025.01.31 08:15 Fri

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