「PKもよぎった…」帝京DF田所莉旺、終盤の失点も見事な勝利に感謝「前線の選手に助けられた」
2024.12.29 00:07 Sun
帝京の守備を支えた田所莉旺
帝京高校の守備を支えたDF田所莉旺が、開幕戦となった京都橘高校戦を振り返った。
帝京は28日、第103回全国高校サッカー選手権大会の開幕戦で京都橘と対戦。戦後最多の6度優勝を誇りながら、15大会ぶりの出場となったなか、劇的に2-1で勝利を収めた。
試合早々にCKからDFラビーニ未蘭のゴールで先制した帝京は、試合の主導権を握りながら後半へ。しかし73分に追いつかれてしまうことに。それでも、75分に宮本周征が落ち着いて流し込み、勝ち越し。2-1で勝利を収めた。
15年ぶりに出場した帝京の一員として国立の舞台に立った田所。「お客さんもたくさん入っていましたし、素晴らしい環境でできる中で、入場するまでは緊張していないと思っていたんですけど、入ってから今までにないぐらい観客がいたので、その面で多少緊張しました」と、1万8000人を超える観客に予想外の緊張があったと明かした。
前半どこか不安定さを見せていたのは緊張があったという田所。「ハーフタイムで帰った時に藤倉監督からも『笑っちゃうぐらい硬くなってるよ』って言われた」と、藤倉寛監督からも指摘されたと明かしたが「そこは自分たちもわかっていましたし、上手くいっていないなと思っていながらも、良いタイミングで先制点が入ったので、自分たちは後半の立ち上がりからは少し楽な気持ちでゲームに入れたと思います」と、リードして前半を終えられたことでリラックスできたとした。
「73分ぐらいだったと思うんですけど、自分は円陣組んだ時に『まだ大丈夫だよ』と言ったんですが、内心後ろの選手としてはここで失点するかという気持ちがありました」
「ただ、追加点の時は、(砂押)大翔が球際で当たってボールを奪った瞬間に自分からも縦パスのコースが見えたので、これは点が入るかもと思って、しっかりと(宮本)周征が決めてくれました。後ろの選手としては前の選手に感謝しています」と、すぐに勝ち越してくれたチームメイトに感謝した。
選手権ではドラマチックな展開になる試合も例年多く、その予想もしていたという田所。「こういった大会はヒーローになるのが、誰か1人か日替わりかというところで、そういったところが出た試合かなと思います。難しい展開になりましたが、前線の選手に助けられました」と、改めて感謝を口にした。
自身のパフォーマンスについては「自分は試合前にあまり相手の情報を入れないタイプで、やった中でうまくクセとか特徴を掴んでやりたいと思っていた中で、ファーストプレーで相手9番の選手(伊藤湊太)に体を一回入れても取りきれなくて、そこから後半も後手に回るシーンがあって、自分としては反省しなければいけないポイントだったと思いますし、DFとしてあそこまで行かれてしまったことは少し反省点です」とコメント。勝利したものの、反省点もあった試合だったと振り返った。
帝京は28日、第103回全国高校サッカー選手権大会の開幕戦で京都橘と対戦。戦後最多の6度優勝を誇りながら、15大会ぶりの出場となったなか、劇的に2-1で勝利を収めた。
試合早々にCKからDFラビーニ未蘭のゴールで先制した帝京は、試合の主導権を握りながら後半へ。しかし73分に追いつかれてしまうことに。それでも、75分に宮本周征が落ち着いて流し込み、勝ち越し。2-1で勝利を収めた。
前半どこか不安定さを見せていたのは緊張があったという田所。「ハーフタイムで帰った時に藤倉監督からも『笑っちゃうぐらい硬くなってるよ』って言われた」と、藤倉寛監督からも指摘されたと明かしたが「そこは自分たちもわかっていましたし、上手くいっていないなと思っていながらも、良いタイミングで先制点が入ったので、自分たちは後半の立ち上がりからは少し楽な気持ちでゲームに入れたと思います」と、リードして前半を終えられたことでリラックスできたとした。
後半は攻め込まれるシーンがありながらも、主導権を与えないまま進めていたが、73分に失点。田所は「実際にPKもよぎりましたし、時間を見た時に嫌なタイミングだなと思いました」と、残り時間が少ない中での失点は堪えたという。
「73分ぐらいだったと思うんですけど、自分は円陣組んだ時に『まだ大丈夫だよ』と言ったんですが、内心後ろの選手としてはここで失点するかという気持ちがありました」
「ただ、追加点の時は、(砂押)大翔が球際で当たってボールを奪った瞬間に自分からも縦パスのコースが見えたので、これは点が入るかもと思って、しっかりと(宮本)周征が決めてくれました。後ろの選手としては前の選手に感謝しています」と、すぐに勝ち越してくれたチームメイトに感謝した。
選手権ではドラマチックな展開になる試合も例年多く、その予想もしていたという田所。「こういった大会はヒーローになるのが、誰か1人か日替わりかというところで、そういったところが出た試合かなと思います。難しい展開になりましたが、前線の選手に助けられました」と、改めて感謝を口にした。
自身のパフォーマンスについては「自分は試合前にあまり相手の情報を入れないタイプで、やった中でうまくクセとか特徴を掴んでやりたいと思っていた中で、ファーストプレーで相手9番の選手(伊藤湊太)に体を一回入れても取りきれなくて、そこから後半も後手に回るシーンがあって、自分としては反省しなければいけないポイントだったと思いますし、DFとしてあそこまで行かれてしまったことは少し反省点です」とコメント。勝利したものの、反省点もあった試合だったと振り返った。
田所莉旺の関連記事
帝京高校の関連記事
全国高校サッカー選手権大会の関連記事
記事をさがす
|
田所莉旺の人気記事ランキング
1
「PKもよぎった…」帝京DF田所莉旺、終盤の失点も見事な勝利に感謝「前線の選手に助けられた」
帝京高校の守備を支えたDF田所莉旺が、開幕戦となった京都橘高校戦を振り返った。 帝京は28日、第103回全国高校サッカー選手権大会の開幕戦で京都橘と対戦。戦後最多の6度優勝を誇りながら、15大会ぶりの出場となったなか、劇的に2-1で勝利を収めた。 試合早々にCKからDFラビーニ未蘭のゴールで先制した帝京は、試合の主導権を握りながら後半へ。しかし73分に追いつかれてしまうことに。それでも、75分に宮本周征が落ち着いて流し込み、勝ち越し。2-1で勝利を収めた。 15年ぶりに出場した帝京の一員として国立の舞台に立った田所。「お客さんもたくさん入っていましたし、素晴らしい環境でできる中で、入場するまでは緊張していないと思っていたんですけど、入ってから今までにないぐらい観客がいたので、その面で多少緊張しました」と、1万8000人を超える観客に予想外の緊張があったと明かした。 前半どこか不安定さを見せていたのは緊張があったという田所。「ハーフタイムで帰った時に藤倉監督からも『笑っちゃうぐらい硬くなってるよ』って言われた」と、藤倉寛監督からも指摘されたと明かしたが「そこは自分たちもわかっていましたし、上手くいっていないなと思っていながらも、良いタイミングで先制点が入ったので、自分たちは後半の立ち上がりからは少し楽な気持ちでゲームに入れたと思います」と、リードして前半を終えられたことでリラックスできたとした。 後半は攻め込まれるシーンがありながらも、主導権を与えないまま進めていたが、73分に失点。田所は「実際にPKもよぎりましたし、時間を見た時に嫌なタイミングだなと思いました」と、残り時間が少ない中での失点は堪えたという。 「73分ぐらいだったと思うんですけど、自分は円陣組んだ時に『まだ大丈夫だよ』と言ったんですが、内心後ろの選手としてはここで失点するかという気持ちがありました」 「ただ、追加点の時は、(砂押)大翔が球際で当たってボールを奪った瞬間に自分からも縦パスのコースが見えたので、これは点が入るかもと思って、しっかりと(宮本)周征が決めてくれました。後ろの選手としては前の選手に感謝しています」と、すぐに勝ち越してくれたチームメイトに感謝した。 選手権ではドラマチックな展開になる試合も例年多く、その予想もしていたという田所。「こういった大会はヒーローになるのが、誰か1人か日替わりかというところで、そういったところが出た試合かなと思います。難しい展開になりましたが、前線の選手に助けられました」と、改めて感謝を口にした。 自身のパフォーマンスについては「自分は試合前にあまり相手の情報を入れないタイプで、やった中でうまくクセとか特徴を掴んでやりたいと思っていた中で、ファーストプレーで相手9番の選手(伊藤湊太)に体を一回入れても取りきれなくて、そこから後半も後手に回るシーンがあって、自分としては反省しなければいけないポイントだったと思いますし、DFとしてあそこまで行かれてしまったことは少し反省点です」とコメント。勝利したものの、反省点もあった試合だったと振り返った。 2024.12.29 00:07 Sun帝京高校の人気記事ランキング
1
高校サッカー選手権の優秀選手36名が決定! 優勝の前橋育英&準優勝の流経大柏から7名ずつが選出
13日、第103回全国高校サッカー選手権大会の決勝が国立競技場で行われた。 決勝のカードは、前橋育英(群馬)と流通経済大柏(千葉)のカードに。2017年の第96回大会の決勝以来の再戦となり、当時は前橋育英が0-1で勝利を収めて初優勝を成し遂げていた。 試合は12分に亀田歩夢のゴールで流通経済大柏が先制。しかし、前橋育英も右サイドからのクロスを柴野快仁がヘディングで決めて前半のうちに追いつく。 後半は互いに攻め合うもゴールが生まれず、1-1のまま延長戦へ。延長戦でも決着がつかず、PK戦にもつれ込むこととなった。 PK戦は互いに7人目までノーミス。サドンデスに入った8人目は流通経済大かしわの幸田爽良がGK藤原優希に止められ失敗する。前橋育英の8人目はスーパーサブとしてドリブルでスタンドを沸かせた白井誠也だったが、枠を外して続行となる。 互いに9人目は成功するも10人目は流通経済大柏の安藤晃希が失敗。前橋育英は同点ゴールを決めていた柴野が落ち着いて決め、前橋育英が勝利。2度目の優勝を果たした。 大会後、全国高体連サッカー部技術委員会が選考した優秀選手36名が発表。優勝した前橋育英からは7名が選出。準優勝の流通経済大柏からも7名が選出された。 その他、U-19日本代表FWでサウサンプトン入りが内定している高岡伶颯(日章学園)や清水エスパルス加入が内定しているMF嶋本悠大(大津)、川崎フロンターレ加入が内定しているDF野田裕人(静岡学園)らも選出されている。 <h3>◆優秀選手36名</h3> GK 藤原優希(前橋育英/3年) 藤間広希(矢板中央/3年) 加藤慶太(流通経済大柏/3年) DF 菅野一葵(明秀日立/3年) 瀧口眞大(前橋育英/2年) 竹ノ谷優駕(前橋育英/2年) 佐藤快風(矢板中央/3年) 奈須琉世(流通経済大柏/3年) 佐藤夢真(流通経済大柏/3年) 塩田航央(東海大相模/2年) 佐藤碧(東海大相模/3年) 野田裕人(静岡学園/3年) 大坪聖央(東福岡/3年) 山禄涼平(東福岡/3年) MF 黒沢佑晟(前橋育英/3年) 石井陽 (前橋育英/3年) 亀田歩夢(流通経済大柏/3年) 柚木創(流通経済大柏/3年) 砂押大翔(帝京/3年) 小林晄也(東海大相模/3年) 沖本陸(東海大相模/3年) 鈴木悠杏(上田西/3年) 原星也(静岡学園/3年) 福本一太(阪南大高/3年) 佐藤宏耀(東福岡/3年) 神渡寿一(東福岡/3年) 畑拓海(大津/3年) 嶋本悠大(大津/3年) FW オノノジュ慶吏(前橋育英/3年) 佐藤耕太(前橋育英/3年) 山野春太(流通経済大柏/3年) 粕谷悠(流通経済大柏/3年) 三鴨奏太(堀越/2年) 森田晃(帝京/3年) 加藤隆成(帝京大可児/3年) 高岡伶颯(日章学園/3年) 2025.01.13 21:45 Mon2
日本高校サッカー選抜候補メンバー33名が発表! 選手権優勝の前橋育英から4名、準優勝の流経大柏からは6名選出
日本サッカー協会(JFA)は24日、日本高校サッカー選抜候補の選考合宿に臨むメンバーを発表した。 第103回全国高校サッカー選手権大会は、前橋育英高校と流通経済大柏高校の決勝となり、PK戦の末に前橋育英が2度目の優勝を果たして幕を閉じた。 2025シーズンのJリーグ開幕を告げる2月8日(土)の「FUJI FILM SUPER CUP」の前には、「NEXT GENERATION MATCH」が開催。6年ぶりとなるU-18Jリーグ選抜と日本高校サッカー選抜のカードで行われる。 そのメンバーの選考にあたる合宿には、選手権で優勝した前橋育英からGK藤原優希、MF黒沢佑晟、FW佐藤耕太、FWオノノジュ慶吏の4名が選出。準優勝の流通経済大柏からはGK加藤慶太、DF奈須琉世、DF佐藤夢真、MF柚木創、FW粕谷悠、FW山野春太の6名が選出された。 その他、選手権には出場できなかった市立船橋高校のDF岡部タリクカナイ颯斗や昌平高校のDF上原悠都、MF大谷湊斗、神村学園高のMF鈴木悠仁らも選ばれている。 合宿は25日から28日にかけて実施。駒澤大学、東京国際大学、U-17日本高校選抜候補とのトレーニングマッチも予定されている。 <h3>◆日本高校サッカー選抜候補メンバー</h3> GK 藤原優希(前橋育英高校/3年) 藤間広希(矢板中央高校/3年) 加藤慶太(流通経済大柏高校/3年) ギマラエス・ニコラス(市立船橋高校/3年) DF 上原悠都(昌平高校/3年) 奈須琉世(流通経済大柏高校/3年) 佐藤夢真(流通経済大柏高校/3年) 岡部タリクカナイ颯斗(市立船橋高校/3年) 森奏(堀越高校/3年) 布施克真(日大藤沢高校/3年) 鵜澤浬(静岡学園高校/3年) 山禄涼平(東福岡高校/3年) 田中佑磨(佐賀東高校/3年) 五嶋夏生(大津高校/3年) 新垣陽盛(神村学園高等部/3年) MF 大内完介(尚志高校/3年) 黒沢佑晟(前橋育英高校/3年) 大谷湊斗(昌平高校/3年) 柚木創(流通経済大柏高校/3年) 砂押大翔(帝京高校/3年) 原星也(静岡学園高校/3年) 福本一太(阪南大高校/3年) 神渡寿一(東福岡高校/3年) 畑拓海(大津高校/3年) 鈴木悠仁(神村学園高等部/3年) FW 佐藤耕太(前橋育英高校/3年) オノノジュ慶吏(前橋育英高校/3年) 粕谷悠(流通経済大柏高校/3年) 山野春太(流通経済大柏高校/3年) 森田晃(帝京高校/3年) 加藤隆成(帝京大可児高校/3年) 山下景司(大津高校/3年) 大石脩斗(鹿児島城西高校/2年) 2025.01.24 15:55 Fri3
U-17日本高校サッカー選抜候補の40名が発表! 前橋育英からはドリブルで沸かせたMF白井誠也など5名選出、選手権得点王の堀越FW三鴨奏太ら
日本サッカー協会(JFA)は24日、U-17日本高校サッカー選抜候補の選考合宿に臨むメンバーを発表した。 第103回全国高校サッカー選手権大会は、前橋育英高校と流通経済大柏高校の決勝となり、PK戦の末に前橋育英が2度目の優勝を果たして幕を閉じた。 現在の高校2年生を中心に構成されているU-17日本高校サッカー選抜候補。選手権で優勝した前橋育英からは優秀選手にも名を連ねたDF瀧口眞大、DF竹ノ谷優駕や切れ味鋭いドリブルが注目を集めたMF白井誠也など5名が選出された。 また、準優勝の流経大柏からはMF安藤晃希の1名のみが選出。その他、大会得点王のFW三鴨奏太(堀越)や優秀選手に選ばれたDF塩田航央(東海大相模高校)らも選出されている。 合宿は25日から28日まで行われ、駒澤大学、東京国際大学、日本高校サッカー選抜候補とトレーニングマッチを行う。 <h3>◆U-17日本高校サッカー選抜候補メンバー</h3> GK 松田駿(青森山田高校/2年) 金沢楓(矢板中央高校/2年) 仲七璃(帝京長岡高校/1年) 有竹拓海(静岡学園高校/2年) 定本翼(名古屋高校/2年) 村上葵(大津高校/2年) DF 大石蓮斗(札幌大谷高校/2年) 齊藤空人(鹿島学園高校/2年) 瀧口眞大(前橋育英高校/2年) 竹ノ谷優駕(前橋育英高校/2年) 篠崎健人(市立船橋高校/1年) 塩田航央(東海大相模高校/2年) 陶山響(桐光学園高校/2年) 萩原慶(桐光学園高校/1年) 咲本大(近畿大学付属高校/2年) 熊野俊典(米子北高校/1年) 村上慶(大津高校/2年) 中野陽斗(神村学園高等部/2年) MF 根木翔大(尚志高校/2年) 柴野快仁(前橋育英高校/2年) 白井誠也(前橋育英高校/2年) 平林尊琉(前橋育英高校/2年) 平野巧(矢板中央高校/2年) 安藤晃希(流通経済大柏高校/2年) 和食陽向(帝京長岡高校/1年) 山崎絢心(富士市立高校/2年) 樺山文代志(興國高校/2年) 玉山煌稀(履正社高校/2年) 湯月哲大(米子北高校/2年) 万代大和(岡山学芸館高校/2年) 佐々木悠太(神村学園高等部/2年) 福島和毅(神村学園高等部/2年) FW 小泉ハーディ(日本体育大学柏高校/2年) 三鴨奏太(堀越高校/2年) 宮本周征(帝京高校/2年) 篠塚怜音(静岡学園高校/2年) 伊藤湊太(京都橘高校/2年) 若槻大雲(立正大淞南高校/2年) 大森風牙(高川学園高校/2年) 日髙元(神村学園高等部/2年) 2025.01.24 16:40 Fri4
「すごくハラハラするゲーム」15大会ぶり出場で劇的な開幕戦勝利、帝京の藤倉寛監督が伝統校の強み語る「残り1分でひっくり返してきた大先輩の映像が今でも残っている」
帝京高校の藤倉寛監督が劇的な展開での勝利を振り返った。 28日、第103回全国高校サッカー選手権大会の開幕戦が国立競技場で行われ、帝京高校が京都橘高校相手に2-1で勝利。序盤で先制しながら73分に追いつかれたが、2分後に宮本周征が右足で流し込み、そのまま逃げ切った。 戦後最多6度の優勝を誇る強豪ながら、15大会ぶりの出場となった帝京。藤倉監督は京都橘にも多くのチャンスがあった試合について、「1試合を通して言えば、すごくハラハラするようなゲームだったなという感想です」と述べつつ、伝統あるチームゆえのプレッシャーについて語った。 「いろんな人たちの思いを背負って来ていますので、何年ぶりに出ただとか、伝統ある学校を背負ってきたとか、そういったものを加味してこの1試合だけをコメントするのはすごく難しいなという試合でした」 「選手はあまり伝統校だとか、先輩たちが築き上げたとか、そこをそんなに重く感じるような素振りとか言動はなく、逆に良い緊張感でずっとやってきました。この試合に限らず、それを選手たちが感じながらやっていた場面はあまりなかったように思います」 また、一度は追いつかれた試合展開にも言及。チームの対応や、52分に送り出し、2年生ながら決勝ゴールをもたらした宮本などに触れた。 「思い出せば、おそらく失点した後に声をかけることすらもできないでゲームスタートしたと思います。ただ、今年のチームは1年間を通して、そういった時にキャプテンの砂押(大翔)を中心に、チームがピッチ内で解決した場面を何度も見てきました」 「ゲームの前に『今日はセットプレーとかカウンターとかで失点することは想定して入ろう』とか、『想定しながらいつもやられているから、失点も許容範囲のなかで』とか、『残り5分でリードされるかもしれないから劣勢の準備を』というところは話していたので、そういった部分に選手たちが落ち着いて対応したかなという印象でした」 「宮本に関しては元々FWの選手で、点を取るというミッションを毎回クリアしてくれる選手なので、送り出すメッセージとしてはゴールを取ってほしいとか、そこに関わる部分。本人はザ・ストライカーみたいなタイプ」 「最初ボールを持った時にとんでもないシュートを打っていましたけど、それが彼の良さで。3年生のなかに入って、2年生でもそれができる。この大舞台で『早く俺の出番ないかな』とか、そういう感じの選手なので、そういったところを私たちは期待して送り出しました」 「そこに関して何か指示をしたわけではなく、宮本が入ることによってチームも『そういうことなんだな』とわかりやすい選手。本来FWで並んでいる森田(晃)とメンバー交代するイメージは持っていたのですが、橘さんがタフに戦ってくるこの試合のなかで森田は代えられなかったというのがあって。代わった選手が悪かったわけではないですが、今日はそういう采配になりました」 「森田の良さと宮本の良さはちょっと違って、切磋琢磨しながらこの1年やってきた。正直どっちがスタートで出ても良いくらい。指導者としては嬉しい悩みではあるのですが、各ポジションに誰がスタートで出てもトップパフォーマンスを出せるぐらいの選手がいるなか、毎回スタート選びに悩まされているポジションの2人です」 さらに、宮本の決勝点に繋がったキャプテン砂押のプレーについても語った藤倉監督。中盤でボールを奪い返し、前線の森田へ浮き球のパスを送るダイレクトなプレーだったが、選手たち主導で生み出した形のようだ。 「練習でやってきたというよりは、ゴールへの近道を自分たちで見つけ出せるようになってきた。こっちが形を求めるというか、どこが空いて、どこを突くんだというものをみんなでゲーム中に感じながらやるというのがこのチームの集大成。なので、形というよりは自分たちで感じて。ゴールに繋がるのはやっぱりそこだったなというのが今日の結果だったのだと思います」 「リーグ戦とか予選を通じると、もう少しゆっくり相手を動かす場面が見られたなか、割と速攻や森田の縦の動きの良さとか、このゲームではこっちが活きるなと変化させているような場面があった。彼らから出てくる言葉のなかにもありました」 伝統ある帝京の強みにも言及。サッカーのスタイルを含めて時代は変わっているが、「勝負強さが伝統だということであれば、それは私も感じています」と、OBの戦いぶりを受け継いでいる。 「残り1分でもひっくり返してきた大先輩の映像は今でも残っていて、選手のなかでも『選手権は引き分けもないし、ドラマチックになるよ』と。選手権だし国立だからそうなってしまうという、そんな話はしましたけど、正にそれが宮本のゴールに繋がった」 「リーグ戦を通して、今年はそこでトーンダウンするというのがやっぱりありました。追いつかれて、もしくは逆転されたというのを何回も見てきました。こういう舞台でやらせてもらえて、この1試合ですごく成長したなと思います」 「あれだけ(京都橘の)セットプレーがあって、ロングスローがあって、いつもそれでやられていた。1個で収まったというところで言うと、彼らが成長した1試合でした。歴代のOBの方たちも大会を通してたくましくなったというのを見てきましたので、そういった伝統に乗っかりたいな、乗っかれる形を作らないとなと思います」 <span class="paragraph-title">【動画】伝統の勝負強さを大舞台で発揮! 帝京vs京都橘 ハイライト</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">\ダイジェスト公開中/ <br>開幕戦で生まれたゴールをチェック<br><br>第103回全国高校サッカー選手権<br>【開幕戦】<br><br>動画はこちら<br>TVer<a href="https://t.co/JP4lvnasG2">https://t.co/JP4lvnasG2</a><br>SPORTS BULL<a href="https://t.co/T7dZgW3jBv">https://t.co/T7dZgW3jBv</a><br><br>地上波日テレ<br>『開会式開幕戦ハイライト』<br>12/28(土) 深夜24時25分 <a href="https://t.co/y0tErV4tVR">pic.twitter.com/y0tErV4tVR</a></p>— 高校サッカー日テレ公式 (@ntv_hss) <a href="https://twitter.com/ntv_hss/status/1872931458777792945?ref_src=twsrc%5Etfw">December 28, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.12.28 21:00 Sat5