スリリングな試合だった高校選手権決勝/六川亨の日本サッカー見聞録

2025.01.16 14:30 Thu
©超ワールドサッカー
1月13日、第103回全国高校サッカー選手権決勝、前橋育英対流経大柏の一戦は近年稀に見る好ゲームだった。90分では決着がつかずに1-1で突入した10分ハーフの延長戦もゴールは生まれず、PK戦もサドンデス10人目で決着がつくという熱戦だった。

かつて高校選手権の決勝は、延長戦でも決着がつかない場合は両校優勝という決まりだった。32校参加になって初の両校優勝は昭和41年の明星(大阪)と習志野(千葉)で、両校ともこれが選手権初優勝だった。

その後48校参加という現行のスタイルとなった58年度(83-84年)の第62回大会以降での両校優勝は、63回大会の帝京と島原商(帝京は連覇を達成)、第70回大会の四日市中央工と帝京、第74回大会の鹿児島実業と静岡学園の3例がある。
しかし初優勝を果たして表彰式に臨んだ四日市中央工や鹿児島実業の選手に笑顔はなく、両校優勝になってしまった悔しさがクローズアップされたことで、両校優勝という大会規定に疑問が呈された。

そして第82回大会から決勝戦だけ45分ハーフになり、翌第83回大会から決勝戦は延長、PK方式で優勝校を決定する現行のルールが採用され、鹿児島実業が0-0からのPK戦で市立船橋を4-2で下し、2度目の優勝を果たした。
今大会に話を戻すと、準決勝を見る限り、前橋育英が2度目の優勝を果たすのではないかと予想した。1月11日の準決勝第2試合に登場した流経大柏は、立ち上がりから東海大相模の攻勢に防戦一方。初出場の東海大相模は、傑出したタレントこそいないものの、全員が洗練されたサッカーセンスを発揮して流経大柏を苦しめた。

後半は流経大柏もMF柚木を中心に反撃を試みて決定機を作ったものの、追加点を奪うことはできず。前半42分に柚木があげたPKからのゴールを守り切って決勝の舞台まで勝ち上がった。しかしこの日のようなゲームでは、前橋育英相手にかなりの苦戦を強いられるだろうと思ったものだ。

対する前橋育英は、東福岡戦では本来左SBの竹ノ谷をボランチに起用したものの、機能したとは言い難い。彼だけの責任ではなく、チームの誰もがボールを持つとパスの出し所を探しているため攻めが遅く、リズムも生まれない。攻撃に時間をかけているため東福岡はリトリートして守備を固め、カウンターから追加点を狙うことにシフトしていた。

ところが後半開始と同時に竹ノ谷を左SBに戻し、2年生MF柴野をボランチに起用。さらに変幻自在のドリブラー白井を右MFに投入し、右MFの黒沢を左MFにコンバートすることで前橋育英の攻撃は劇的に変わった。SB竹ノ谷とMF黒沢が左サイドを活性化して突破口を開くと、エースFW佐藤が後半3分に同点弾。ルーズボールを東福岡MF佐藤に身体でブロックされながらも、背後から左足を伸ばしてコンタクト。GK後藤も意表を突かれたシュートだったに違いない。

さらに6分後、左サイドに流れたオノノジュ慶吏のアシストから佐藤が右足で巻くような芸術的な一撃で追加点を奪う。そして仕上げはドリブラー白井で、ハーフライン手前からドリブル突破を開始して前育ゴールに突進すると右サイドへパス。オノノジュ慶吏は少し溜めてからタテに持ち出しマイナスのクロスを送ると、これを白井はワンタッチシュートでゴール左スミに決めた。

今大会は4試合を無失点で勝ち上がってきた東福岡から3点を奪っての逆転勝利。準決勝の2試合を見た限りでは、前橋育英に“勢い”があったと判断したわけだ。

決勝戦での前橋育英は、竹ノ谷を左SBで、ボランチには柴野をスタメンで起用。白井は勝負どころの切り札としてベンチスタートとなった。これがベストの布陣なのだろう。対する流経大柏はスタメン2人を代えてきたが、準決勝とは見違えるハイプレスの攻守で前橋育英を苦しめた。これが優勝候補にあげられていたプレミアリーグ王者の大津を倒した流経大柏の、本来のサッカーなのだろう。

高校選手権の決勝戦が終わると、長かった2024年シーズンも終了という思いがある。最後にいい試合を見せてもらったという今年の選手権決勝だった。

文・六川亨

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高校サッカー選手権の優秀選手36名が決定! 優勝の前橋育英&準優勝の流経大柏から7名ずつが選出

13日、第103回全国高校サッカー選手権大会の決勝が国立競技場で行われた。 決勝のカードは、前橋育英(群馬)と流通経済大柏(千葉)のカードに。2017年の第96回大会の決勝以来の再戦となり、当時は前橋育英が0-1で勝利を収めて初優勝を成し遂げていた。 試合は12分に亀田歩夢のゴールで流通経済大柏が先制。しかし、前橋育英も右サイドからのクロスを柴野快仁がヘディングで決めて前半のうちに追いつく。 後半は互いに攻め合うもゴールが生まれず、1-1のまま延長戦へ。延長戦でも決着がつかず、PK戦にもつれ込むこととなった。 PK戦は互いに7人目までノーミス。サドンデスに入った8人目は流通経済大かしわの幸田爽良がGK藤原優希に止められ失敗する。前橋育英の8人目はスーパーサブとしてドリブルでスタンドを沸かせた白井誠也だったが、枠を外して続行となる。 互いに9人目は成功するも10人目は流通経済大柏の安藤晃希が失敗。前橋育英は同点ゴールを決めていた柴野が落ち着いて決め、前橋育英が勝利。2度目の優勝を果たした。 大会後、全国高体連サッカー部技術委員会が選考した優秀選手36名が発表。優勝した前橋育英からは7名が選出。準優勝の流通経済大柏からも7名が選出された。 その他、U-19日本代表FWでサウサンプトン入りが内定している高岡伶颯(日章学園)や清水エスパルス加入が内定しているMF嶋本悠大(大津)、川崎フロンターレ加入が内定しているDF野田裕人(静岡学園)らも選出されている。 <h3>◆優秀選手36名</h3> GK 藤原優希(前橋育英/3年) 藤間広希(矢板中央/3年) 加藤慶太(流通経済大柏/3年) DF 菅野一葵(明秀日立/3年) 瀧口眞大(前橋育英/2年) 竹ノ谷優駕(前橋育英/2年) 佐藤快風(矢板中央/3年) 奈須琉世(流通経済大柏/3年) 佐藤夢真(流通経済大柏/3年) 塩田航央(東海大相模/2年) 佐藤碧(東海大相模/3年) 野田裕人(静岡学園/3年) 大坪聖央(東福岡/3年) 山禄涼平(東福岡/3年) MF 黒沢佑晟(前橋育英/3年) 石井陽 (前橋育英/3年) 亀田歩夢(流通経済大柏/3年) 柚木創(流通経済大柏/3年) 砂押大翔(帝京/3年) 小林晄也(東海大相模/3年) 沖本陸(東海大相模/3年) 鈴木悠杏(上田西/3年) 原星也(静岡学園/3年) 福本一太(阪南大高/3年) 佐藤宏耀(東福岡/3年) 神渡寿一(東福岡/3年) 畑拓海(大津/3年) 嶋本悠大(大津/3年) FW オノノジュ慶吏(前橋育英/3年) 佐藤耕太(前橋育英/3年) 山野春太(流通経済大柏/3年) 粕谷悠(流通経済大柏/3年) 三鴨奏太(堀越/2年) 森田晃(帝京/3年) 加藤隆成(帝京大可児/3年) 高岡伶颯(日章学園/3年) 2025.01.13 21:45 Mon
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7年ぶりの決勝で再戦、前橋育英vs流通経済大柏の当時のメンバーは後のJリーガーだらけ

13日、第103回全国高校サッカー選手権大会の決勝が国立競技場で開催。前橋育英(群馬)と流通経済大柏(千葉)が共に2度目の優勝をかけて対戦する。 11日に行われた準決勝では、前橋育英が東福岡(福岡)を、流通経済大柏が東海大相模(神奈川)を下して決勝に進出。前橋育英は2017年以来、流通経済大柏は2018年以来の決勝進出となる。 両校は、2017年の第96回大会の決勝で対戦。当時は前橋育英が0-1で勝利を収めて初優勝を成し遂げており、7年ぶりの再戦となる。 今回は決勝を前に、改めて7年前の決勝を振り返ってみる。 当時の流通経済大柏はインターハイを制し、2冠を目指していたチーム。対する前橋育英は2年連続で決勝に駒を進め、インターハイでは準決勝で対戦し、流通経済大柏が勝利していた。 試合は、0-0のまま終了するかと思われた中、92分に榎本樹が値千金の決勝ゴールを記録し、0-1で前橋育英が勝利。初優勝を収めるとともに、群馬県勢にとっても初の優勝を持ち帰ることとなった。 埼玉スタジアム2002で開催されたこの試合だが、両チームのメンバーは後にJリーガーとして活躍している選手が多数いる。 流通経済大柏ではキャプテンのMF宮本優太(京都サンガF.C.)やDF関川郁万(鹿島アントラーズ)、MF菊地泰智(名古屋グランパス)らが在籍。前橋育英はDF角田涼太朗(コルトレイク)やDF松田陸(ジェフユナイテッド千葉)、DF渡邊泰基(横浜F・マリノス)などがいた。 流通経済大柏にとっては7年越しのリベンジを、前橋育英は当時も山田耕介監督がチームそ率いており、7年前の再現を目指して国立競技場で対戦。果たして2度目の優勝を果たすのはどちらか。試合は13日の14時5分にキックオフを迎える。 <h3>◆第96回大会 両チームメンバー</h3> 【流通経済大柏】 GK [1]薄井覇斗(ジェフユナイテッド千葉) プロ入り進路:流通経済大学→松本山雅FC DF [2]近藤立都 [5]関川郁万(鹿島アントラーズ) プロ入り進路:鹿島アントラーズ [6]瀬戸山俊 [12]佐藤蓮 [20]三本木達哉 プロ入り進路:神奈川大学→アルビレックス新潟シンガポール MF [4]宮本優太(京都サンガF.C.) プロ入り進路:流通経済大学→浦和レッズ [10]菊地泰智(名古屋グランパス) プロ入り進路:流通経済大学→サガン鳥栖 [24]宮本泰晟 FW [11]安城和哉 [14]熊澤和希(柏レイソル) プロ入り進路:流通経済大学→柏レイソル 控え GK [25]猪瀬康介(SC相模原) プロ入り進路:FC琉球 DF [3]坂下景太 [26]西尾颯大 MF [7]鬼京大翔 [8]金澤哲流 [9]加藤蓮 [16]丹沢翔吾 [19]石川貴登 FW [23]池田啓利 【前橋育英】 GK [12]湯沢拓也 DF [2]後藤田亘輝(FC琉球) プロ入り進路:青山学院大学→水戸ホーリーホック [3]角田涼太朗(KVコルトレイク/ベルギー) プロ入り進路:筑波大学→横浜F・マリノス [5]松田陸(ジェフユナイテッド千葉) プロ入り進路:ガンバ大阪 [15]渡邊泰基(横浜F・マリノス) プロ入り進路:アルビレックス新潟 MF [7]塩澤隼人 [8]五十嵐理人 プロ入り進路:鹿屋体育大学→栃木SC [9]田部井悠(レイラック滋賀FC) プロ入り進路:早稲田大学→ザスパクサツ群馬 [14]田部井涼(ファジアーノ岡山) プロ入り進路:法政大学→横浜FC FW [10]飯島陸(ヴァンフォーレ甲府) プロ入り進路:法政大学→ヴァンフォーレ甲府) [22]榎本樹(ヤング・ライオンズ/シンガポール) プロ入り進路:松本山雅FC ▽控え GK [1]松本瞬 DF [6]山﨑舜介 [16]若月輝 [17]山﨑広大 MF [19]高橋周 [23]秋山裕紀(アルビレックス新潟) プロ入り進路:アルビレックス新潟 [25]森田泰虎 FW [13]宮崎鴻(ベガルタ仙台) プロ入り進路:駒澤大学→栃木SC [24]高橋尚紀(カマタマーレ讃岐) プロ入り進路:国士舘大学→カマタマーレ讃岐 2025.01.12 22:55 Sun
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堀越が三鴨奏太の4ゴール大暴れで松山北に大勝! 前橋育英はGK退場の帝京大可児に競り勝ちベスト8へ【全国高校サッカー選手権大会】

2日、第103回全国高校サッカー選手権大会の3回戦が行われ、駒沢陸上競技場では松山北(愛媛)vs堀越(東京A)、帝京大可児(岐阜)vs前橋育英(群馬)の2試合が行われた。 第1試合は8大会ぶり6回目出場の松山北と、2大会連続6回目出場の堀越が対戦。松山北は龍谷富山(富山)、堀越は津工(三重)破って3回戦に進んだ。 立ち上がりから主導権を握る堀越は7分に先制。味方との連携からボックス内へ侵入した三鴨奏太が、ループで松山北GK 市中磨生をかわし、2戦連続ゴールを記録した。さらに16分、敵陣中央付近で受けた三鴨が前に持ち出してから左足一閃。GKの手前でワンバウンドのロングシュートをゴール左下に突き刺し、堀越がリードを広げる。 序盤から苦しい展開の松山北。堀越は25分、ボックス内でロングボールを収めた三鴨が、走り込んできた高橋李来へ落とすと、右足のダイレクトシュート。高橋も2戦連続ゴールとなった。 3点のビハインドを負った松山北だが、右ポケットへ抜け出した大西然がシュートに持ち込むと、30分に反撃の狼煙。右サイドの河上和嗣の緩やかなグラウンダークロスがゴール前まで流れると、大西が右足を振り抜いた。 しかし、34分に堀越が流れを引き戻す。右CKから森奏がヘディングで叩き込んで再び3点差。5分後にはオーバーラップした竹内利樹人の右クロスから三鴨が頭で押し込み、三鴨は前半だけでハットトリックを達成する。 4点リードで折り返した堀越は、後半序盤にも追加点。45分、左クロスを三鴨がゴール前で収めると、左足でネットを揺らし、この日4点目を記録。62分にも三鴨が味方の落としから左足ボレーシュート。松山北GK市中が触り、右ポストに跳ね返される。 猛攻を浴びながら気持ちを切らさなかった松山北だが、形成は変えられないまま試合終了。三鴨の4得点もあった堀越が準々決勝へ進んだ。 第2試合では6大会連続11回目出場の帝京大可児、4大会連続27回目出場の前橋育英が激突。帝京大可児は2回戦で大分鶴崎(大分)を5-1で下し、前橋育英はPK戦の末に愛工大名電(愛知)を破ってきた。 先手を取ったのは6分の前橋育英。右ポケットに抜け出したオノノジュ慶吏が腰を捻った右足シュートでゴール左隅に決める。さらに2分後、牧野奨が左サイドで粘ると、ファーまで流れたクロスにまたもオノノジュ。今度は左足シュートを突き刺す。 前橋育英ペースで進むも、16分に帝京大可児が詰め寄る。ボックス手前左で受けた明石望来が細かいドリブルから右足を振り抜くと、DFの股を抜いたシュートが決まった。 流れを引き寄せた帝京大可児は、27分に同点ゴール。前橋育英のクリアがパスを出した伊藤彰一に当たり、ボールはボックス内へ。反応した加藤隆成がすかさず右足を振り、2試合連続でゴールを奪う。 2点差から追いつかれた前橋育英。31分にはオノノジュがDFを背負いながらGKとの一対一を迎えるも、ここは帝京大可児GK水野稜が止める。 しかし33分、その水野がボックス外へ飛び出してクリアを試みると、相手を倒してしまいレッドカードの判定。帝京大可児は数的不利となるも、前半アディショナルタイムのピンチは緊急出場したGK緒方琉太のファインセーブで凌ぐ。 2-2で迎えた後半、10人の帝京大可児は立ち上がりから加藤のボレー。今度は前橋育英GK藤原優希が好反応を見せる。 1人少ないながらよく戦っていた帝京大可児だが、76分に前橋育英が待望の勝ち越し点。途中出場の中村太一が左クロスをゴール前で収めると、柔らかいトラップからそのまま反転。ゴール右隅に流し込む。 その後は時間を使いながら1点のリードを守り抜き、2-3で試合終了。前橋育英がベスト8に進出した。 ▽第1試合 松山北 1-6 堀越 【松山北】 大西然(前30) 【堀越】 三鴨奏太(前7、前16、前39、後6) 高橋李来(前25) 森奏(前34) ▽第2試合 帝京大可児 2-3 前橋育英 【帝京大可児】 明石望来(前16) 加藤隆成(前27) 【前橋育英】 オノノジュ慶吏(前6、前8) 中村太一(後36) <span class="paragraph-title">【動画】堀越の10番・三鴨奏太が圧巻のロングシュート</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr"> GOAL <a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%A0%80%E8%B6%8A?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#堀越</a>、ロングシュートで追加点!<br><br>【3回戦】第1試合<a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%9D%BE%E5%B1%B1%E5%8C%97?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#松山北</a>(愛媛) 0-2 <a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%A0%80%E8%B6%8A?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#堀越</a>(東京A)<br><br>試合はTVer・SPORTS BULLでLIVE配信中<br>いますぐチェック!<br>TVer<a href="https://t.co/kHJY7z6Rd9">https://t.co/kHJY7z6Rd9</a><br>SPORTS BULL<a href="https://t.co/vREsjdVgdd">https://t.co/vREsjdVgdd</a><a href="https://twitter.com/hashtag/%E9%AB%98%E6%A0%A1%E3%82%B5%E3%83%83%E3%82%AB%E3%83%BC?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#高校サッカー</a> <a href="https://t.co/OggJpD64cb">pic.twitter.com/OggJpD64cb</a></p>&mdash; 高校サッカー日テレ公式 (@ntv_hss) <a href="https://twitter.com/ntv_hss/status/1874664518149865522?ref_src=twsrc%5Etfw">January 2, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2025.01.02 18:00 Thu
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ドリブルの仕掛けで3万人の観客を沸かす「歓声を力にして」、後半投入で流れを変えた前橋育英の2年生MF白井誠也「思い切っていこうとできた」

前橋育英(群馬)のMF白井誠也が、準決勝の東福岡(福岡)戦を振り返った。 11日、第103回全国高校サッカー選手権大会の準決勝が国立競技場で行われた。 1回戦から勝ち上がってきた前橋育英は、同じく1回戦から勝ち上がってきた東福岡と対戦。これまで国立競技場では勝利したことがなかった前橋育英が、初勝利をかけて臨んだ。 試合は11分に伊波樹生のゴールで東福岡が先制。ここまで無失点の東福岡の堅守をなかなか打ち破れなかった前橋育英だったが、後半に入り佐藤耕太が同点ゴールを奪うと、オノノジュ慶吏のアシストから佐藤が逆転ゴールを記録。さらに白井も58分にダメ押しゴールを奪い、1-3で勝利を収めた。 後半頭から入り、チームを活性化した白井。2年生のドリブラーは、今大会ではスーパーサブ的な起用をされ、5試合に途中出場し得意の仕掛けで流れを変えていった。 この試合も前半苦しんだチームを活性化。「攻撃面でチームに貢献できたら良いなと思っていたので、得点を取るという結果を出せたことは良かったと思います」と、しっかりと結果を残せたことを喜んだ。 国立競技場でのプレーについては「人が多くて緊張する部分もあったんですが、入る時もしっかり笑って、楽しもうと思ってやったのが良かったと思います」とコメント。ドリブルの仕掛けには、3万人を超えるスタンドからも大歓声が送られた。 「自分のプレーで歓声が湧くというのは嬉しいことなので、力に変えてやろうと思っていました。歓声を力にしてやりたいなと思いました」と、プレッシャーではなく、喜びに変えたという。 また、多くの観客の前だからこそできたこともあると言い「得意なプレーを色々な人に見てもらってサッカーを好きになってもらったり、自分もドリブルを練習しようと思ってもらったりしたいので、思い切っていこうとできたと思います」と、仕掛けについてコメント。「迷いがあると相手のカバーが来てしまうので、行こうと思ったらしっかりやり切ることは普段から意識しています」と、果敢に仕掛ける姿勢を見せることを意識していたという。 決勝に駒を進めた前橋育英。2度目の優勝を目指す戦いとなるが、「今日もそうでしたが、立ち上がりで失点してしまったり、守備の面はもっともっとチームで突き詰めないといけないなと思ったので、みんなでしっかり声をかけあわないといけないなと思います」と課題について言及。「個人では、守備の面でチームに貢献できるようにしたり、攻撃ではアシストや得点ができるようにしたいと思います」と、再び結果を残していきたいと意気込んだ。 伝統の黒と黄色の縦縞ジャージを身に纏って頂点を目指す白井。「歴史ある中で、恥ずかしいプレーはできないので、しっかり誇りを持って、責任感あるプレーをしたいと思います」と強い気持ちを語る。 来年もチャンスがある中で、この2年間での成長については「1年を通して上手くいかない時期があっても、どこが課題なのかをしっかり考えながら一戦一戦成長できているので、とても良い経験ができています」とコメント。自身の課題についても「自分より大きい相手に対してどうやってボールをキープするか。守備の面では、1人で行かないで、後ろの声をしっかり聞いて、プレスをかけることは課題だったので、そこはしっかり工夫してできたと思います」と、しっかりと課題を克服して、東福岡戦でもプレーできたとのこと。「大きい相手でもしっかり体を入れてドリブルし切ったり、守備でも相手との距離感を声を聞いてしっかりプレスできたと思います」と、一定の手応えを感じたという。 2025.01.11 22:35 Sat
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「私の力不足だったなと」逆転負けで決勝届かずの東福岡、平岡道浩監督が3失点の責任背負う「指示も悪かった」

東福岡(福岡)の平岡道浩監督が敗戦を振り返った。 第103回全国高校サッカー選手権大会で3大会ぶりの出場を果たし、全試合無失点で準決勝まで勝ち上がった東福岡。11日には決勝進出を懸けて前橋育英(群馬)と対戦した。 東福岡は11分、塩﨑響のグラウンダーのクロスに伊波樹生がニアで合わせて先制。無失点を継続できれば決勝の舞台へ進めたが、後半立ち上がりにDF大坪聖央のパスをカットされて失点。そこからの10分間でさらに2失点と崩れ、1-3の逆転負けに終わった。 試合後、平岡監督は「素晴らしいチームと試合をさせていただいて、とても美しい、そして強い前橋育英を体感することができました」と対戦相手を称賛。一方で、同点ゴールが痛恨だったと悔いている。 「そのなかでも粘り強く守備というところ。もちろん攻撃もしたかったですけど、ああいう風に(失点した)。私の指示も悪かったなと思っています。後半立ち上がりは(展開を)もう少し大きくいけば良かったのに、ああいうところでつまずいてしまって。そこから少しバランスが崩れていった。怒涛の相手の勢い・流れを止めることができず3失点してしまったこと。私の力不足だったなと感じております」 「当初のプランニングでは、ビルドアップで落ち着いて繋ぐところを繋ごうと。そしてサイドハーフとサイドバックの間が空いていたので、そういうところを落ち着いて狙おうと思ったのですが、見ていなかった。準備が足りない状況で落ち着いて繋げと言ったので、大坪が少しテンパった。判断を奪ってしまったような僕の指示だったかなと思っています」 さらに、立て続けの失点については「ウイングのプレスバックが遅れてきた部分」と指摘。選手の状態の悪さにも言及した。 「ボランチも塩崎のパフォーマンスがあまり上がっていないというか。本当は1ゲームで15kmくらい走る選手ですが、ぎりぎりまで足首の捻挫もありました」 「神渡(神渡寿一)も体調不良がありましたし、(大会直前にケガをした) 大谷(大谷圭史)の部分もずっと佐藤宏耀が1人でやっていた疲労も少なからずあったのかなと。福澤(福澤隆大)に関しましても、手首の骨折をして、無理をしてやりました。入ってくるまでの期間、少し療病等で空いてしまったので、スタミナの部分に関しては少しプレミア基準ではなかったなと感じています」 一方、今大会の結果については「ベスト4に入ることによって、この環境をスタンドから見ている1年生、2年生が意識改革ができると僕は信じています」と今後に自信。「これがさらに続いて伝統になっていければなと。そこは我々にとっては大きな大きな財産になったと感じています」とチームの奮闘を誇った。 <span class="paragraph-title">【動画】前半は完封も… 東福岡vs前橋育英 ハイライト</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="OxgwgTbH2CU";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2025.01.12 07:00 Sun

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