【パリ行きの命運を託された23選手】新天地東京Vで本格開花の兆し、左足キックの名手・山田楓喜

2024.04.15 21:00 Mon
左足のセットプレーで違いを見せる山田楓喜
©超ワールドサッカー
左足のセットプレーで違いを見せる山田楓喜
パリ・オリンピックのアジア最終予選を兼ねるAFC U23アジアカップが15日に開幕する。出場16カ国が4組に分かれてのグループステージから始まる五輪出場もかけた戦いは約2週間ちょっとのスケジュール的にも勝ち上がれば勝ち上がるほど総力戦が必至。ここではパリ行きの命運が託されたU-23日本代表の23選手を紹介し、山田楓喜にフォーカスする。■山田楓喜(MF/東京ヴェルディ)
山田は京都サンガF.C.のアカデミー育ちで、U-15、U-18と昇格。2020年にトップチーム入りを果たしたが、プロ1年目はベンチ入り叶わず、曺貴裁監督が新たに就任した2021シーズンも天皇杯の途中出場1試合のみに終わった。

京都で主将を務めるMF川崎颯太ら同期の活躍をベンチの外から見守った中、チームがJ1に昇格した2022シーズンから出番を掴み始め、この年は公式戦23試合に出場。同年5月にはU-21日本代表に招集されるなど飛躍のプロ3年目を送った。

2023シーズンもコンスタントに試合に絡んだが、レギュラーの座を確保するには至らず。今シーズンは環境の変化を求め、16年ぶりのJ1復帰を果たした東京ヴェルディへの期限付き移籍を決断し、初めて京都以外のクラブでプレーすることとなった。
新天地では城福浩監督の信頼を勝ち取り、J1開幕節の横浜F・マリノス戦から先発。試合には敗れたものの、得意の直接FKから鮮烈な先制点を決め、31年ぶり実現の国立決戦に花を添えた。

さらに、第4節のアルビレックス新潟戦ではまたしても直接FKから得点。第7節の柏レイソル戦では巧みなトラップから右サイドをドリブルで持ち上がり、1人でフィニッシュまで完結と、流れの中からもネットを揺らしている。

日本代表としてはU-15でのプレー経験も持つが、大岩剛監督率いる現チームには前述の通り2022年5月から参加。追加招集だったものの、ウズベキスタン開催のU23アジアカップでいきなり3試合に出場した。

その後も2023年のヨーロッパ遠征やU23アジアカップ予選を戦っており、直近の2024年3月に行われたU-23マリ代表、U-23ウクライナ代表との連戦では唯一の2試合連続スタメン。マリ戦ではFKから先制点に繋げている。

山田の武器は、なんといってもその左足。ボールキープからの高精度なシュート、パス、クロスに加え、代表でもキッカーを任されるセットプレーは局面打開の飛び道具となる。

味方からパスを引き出す動きにも磨きをかけており、フリーランにも注目。今大会で期待されるのは右ウイング一番手としてのフル稼働で、東京Vで見せている好調ぶりを代表でも発揮してほしいところだ。

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