栃木シティ、福山シティ、つくば、VONDSが決勝Rへ!敗退8チームにも拍手を【Road to JFL/地域CL1次ラウンド第3節】

2023.11.13 14:30 Mon
目指すはJFL昇格! 決勝ラウンド進出4チームが確定
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目指すはJFL昇格! 決勝ラウンド進出4チームが確定
12日、全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2023(地域CL)1次ラウンドの第3節が各会場で行われた。

日本フットボールリーグ(JFL)昇格を目指す12チームが4チームずつの3会場(宮崎/A組・宮城/B組・滋賀/C組)に分かれて戦う1次ラウンド。各組1位の3チーム、各組2位の中で成績上位の1チーム、計4チームが決勝ラウンドへ進む。

12日で1次ラウンドが終わり、決勝ラウンドへ進む4チームが確定した。
◆決勝ラウンド
栃木シティFC(関東1部2位/百年構想枠/A組1位)
福山シティFC(中国1位/B組1位)
ジョイフル本田つくばFC(関東1部5位/全社枠2/C組1位)
VONDS市原FC(関東1部1位/A組2位)

◆Aグループ最終順位
1.栃木シティFC「勝ち点9」+6
—決勝ラウンド進出—
2.VONDS市原FC「勝ち点6」+2
—各組2位最上位で決勝ラウンド進出―
3.FC徳島「勝ち点3」-4
4.ヴェロスクロノス都農「勝ち点0」-4
▽VONDS 0-1 栃木シティ
今季の関東1部では王者VONDSの2戦2勝だったこのカード。0-0で迎えた90+1分、栃木はJリーグファンにもお馴染みのFW田中パウロ淳一がPKを沈めて先制する。田中パウロは1次ラウンド3試合連続得点だ。

栃木は土壇場のPK弾が決勝点となってVONDSに雪辱。百年構想枠として地域CLに12番目で滑り込みながらも、見事、A組3連勝で首位通過を果たした。また、敗れたVONDSも他会場の結果、各組2位最上位を確保し、決勝ラウンド行きを決めた。

▽都農 1-2 FC徳島
第3節を迎える前に2連敗で敗退が決定していた両チーム。都農は55分、相手のビルドアップを高い位置で刈り取り、最後はFW伊能玲生のシュートが決まって先制。決勝ラウンド進出はなくともチーム全員でゴールを喜び合う。

四国リーグ王者・FC徳島も意地を見せる。74分、左サイドからのクロスがファーへ流れてきたところを途中出場MF秋月駿作が右足ダイレクトでシュート。角度のない位置からゴール左隅を突き刺し同点とする。

さらに82分、ボックス内でパスを受けたMF本山遊大は相手DFの寄せが一瞬緩んだスキを見逃さずシュート。これが逆転弾となったFC徳島が2023シーズンを締めくくる1-2の勝利を収めている。

JFL昇格の夢を来季以降に持ち越す両チームだが、この地域CLという舞台に参戦できたことが素晴らしいこと。今季でチームを離れる選手もいるだろうが、全国から社会人の強豪が集まるこの舞台を経験したことは、きっと今後の財産となるはずだ。

◆Bグループ最終順位
1.福山シティFC「勝ち点7」+4
―決勝ラウンド進出―
2.wyvern「勝ち点6」-1
3.ブランデュー弘前FC「勝ち点2」-1
4.FC刈谷「勝ち点1」-2

▽刈谷 0-1 wyvern
地域CLで再び顔を合わせることとなった東海1部は愛知県の両雄、刈谷&wyvern。リーグ王者wyvernがわずかに決勝ラウンド進出の希望を残している一方、全社枠として這い上がってきた全社王者刈谷は敗退が決定済みだ。

東海1部の頂上決戦はwyvernがモノに。wyvernは12分のFW山本大稀のPKがこの試合唯一の得点となって勝利。これによって勝ち点「6」でB組2位を確保したが、A組のVONDSに得失点差で及ばず、刈谷と共に敗退が決定した。

チームの大半が大卒2年目以内というヤング集団で2年連続の地域CLに挑んだ刈谷。東海1部に突如出現した新興勢力でありながら、初の地域CLで2勝をあげたwyvern。残念ながら揃って敗退も、2024年の東海1部はよりハイレベルなリーグとなりそうだ。

▽弘前 1-1 福山
対し、決勝ラウンド切符を掴んだのが中国リーグ18戦全勝優勝の福山。51分、MF曽我大地のゴールで先制し、試合終盤の86分に弘前に同点とされたが、1-1のドローで勝ち点「7」とし、C組1位でファイナルステージへと進む。

弘前は0勝2分け1敗の勝ち点「2」でC組3位。東北1部18試合で92得点をマークした攻撃力は、この地域CLでも随所でキラリと光ったが、第1節・刈谷戦の終盤被弾が痛かった。勝ち点1発進でなければ、C組の結果は違ったかもしれない。とはいえ、こちらも2024年の戦いが楽しみ…少なからずそう思わせてくれる3試合だった。

◆Cグループ最終順位
1.ジョイフル本田つくばFC「勝ち点5」+1「総得点4」
―決勝ラウンド進出―
2.福井ユナイテッドFC「勝ち点5」+1「総得点3」
2.BTOP北海道「勝ち点3」+1
4.アルテリーヴォ和歌山「勝ち点2」-3

▽和歌山 1-4 BTOP
BTOPが2年連続2回目となった地域CLで初勝利。ここまで2連敗で敗退が決まっていた北海道リーグの“新たな盟主”だが、関西1部王者・和歌山に対して4発快勝。開始6分、相手守備陣の連携ミスからラッキーな先制点を奪う。

和歌山も後半頭の47分、開始早々の失点と似たような形でBTOP守備陣がミスを犯し、これを見逃さず同点に。ただ、同点後すぐゴールに近い距離からFKを2つ獲得するなど攻勢に出たが、勢いを継続できなかった。

BTOPは57分、ロングカウンターから最後はFW阿部遼海が仕留めて勝ち越し。81分には前がかりにならざるを得ない和歌山を尻目にFW藤吉武蔵が抜け出し、カットインからの豪快弾で追加点。90+5分、今度はMF澤田航汰がダメ押しとなる4点目を叩き込んだ。

和歌山は2年連続4回目の地域CLにおいて、4回目の1次ラウンド敗退。昨年と異なり、決勝ラウンド進出に望みがあるなかでこの第3節に臨んだが、あえなく1-4で敗れ去ることに。ただ、素晴らしいことはこの舞台まで到達したことであり、大事なことは来季に向けてこれからどうするか。前職時代にクラブ職員として地域CLを戦った筆者はそう思う。

▽福井 1-1 つくば
一方で、全社枠で地域CLを戦う関東1部5位のつくばが決勝ラウンドへ初進出。1-1のドロー決着となった北信越1部王者・福井と1勝2分け0敗の勝ち点「5」、得失点差「+1」で並んだが、総得点「4」だけが福井の「3」を上回り、僅差でファイナルステージを掴み取った。

福井は前身のサウルコス福井時代を含めて通算10回目の地域CL敗退となり、北信越1部の直近12年で10回の優勝を誇る一方、JFL昇格にはどうしても届かない。しかし、繰り返しになるが、来季以降も挑戦は続いていく。いつの日か、福井がJFL昇格を果たしたとき、「あのときの経験があったから」と思える日が必ずやってくる。

決勝ラウンド進出を果たした栃木シティFC、福山シティFC、ジョイフル本田つくばFC、VONDS市原FCはもちろん素晴らしいが、1次ラウンド敗退の8チームにも拍手を。2024年の再チャレンジに期待したい。

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JFLの7クラブがJ3ライセンス申請を発表…高知、栃木C、V三重、滋賀、V大分、青森、新宿の戦況まとめ

6月30日〜7月1日にかけ、日本フットボールリーグ(JFL)の7クラブが「J3クラブライセンス」取得に向けた申請を行ったと発表した。ここでは7クラブの戦いぶりをまとめる。 ★首位・高知ユナイテッドSC 2位と勝ち点「10」差で首位を独走する高知。開幕7連勝から2連敗を喫すも、そこから5連勝と再び勢いが加速し、高知県勢初のJリーグ参入へ一歩一歩近づいている。 “ホームゲーム平均観客動員2000人”をクリアできるかどうかが重要となりそうだが、今回は各クラブの戦いぶりにフォーカス。高知は昨年ガンバ大阪をも沈めた「爆速カウンター」に磨きがかかり、一方では遅攻も苦にしない。 また、途中出場選手の活躍が顕著。チーム最多6得点を叩き出すFW小林心はうち5得点が途中投入後のゴールで、全「26」得点中「8」得点が途中出場選手のゴールとなっている。 直近3試合の決勝点は、いずれも途中出場選手がお膳立て。第12節・第13節・第14節と、途中出場したMF金原朝陽の左足クロスから試合を決める1点が生まれている。 高知は14試合でリーグ2位の「26」得点と、リーグ最少の「8」失点。2連勝さえ難しい他クラブを尻目に、7連勝・5連勝と順調に勝ち点を稼いでいる。2位と勝ち点10差は必然か。 ★2位・栃木シティ 栃木Cは昨季関東サッカーリーグ1部2位、全国社会人サッカー選手権大会1回戦敗退。しかし、辛うじて残していた“百年構想枠”で地域CLに出場し、同大会優勝そしてJFL昇格だ。 迎えた今季は、昇格組ながらも8勝2分け4敗の2位。リーグ最多の「27」得点を叩き出し、今季ヴィアティン三重から復帰したエース、FW吉田篤志は9得点をマークする。 ミッドウィークに天皇杯2回戦を挟んだ第12節・アトレチコ鈴鹿戦(6月15日)で1-5の大敗があったが、”事故”だった感があり、そこからソニー仙台、Honda FC相手に2連勝中だ。 攻守にタレントを揃えるなか、スピード豊かなFW田中パウロ淳一、FW藤原拓海が相手守備陣の脅威となり、最前線には9得点吉田。このトリデンテ“TYF”(仮)は観ていてワクワクする。 ★4位・ヴィアティン三重 三重県勢初のJリーグ参入へ、県内クラブで最も近い位置にいると言ってよいであろうV三重。過去7年のJFLで上位フィニッシュが一度もないが、今季ここまでは4位につける。 16チーム中4位につけても、なかなか連勝街道を作れないのが現JFLの厳しさであり、V三重も第2〜3節以外に連勝なし。首位高知を除いた2位以下は団子状態が続いている。 それでもV三重は、直近の第14節で2位・FCティアモ枚方とのアウェイゲームに勝利。次節は最下位・ミネベアミツミFCとのホームゲームであり、ここで今季2度目の2連勝がマストだ。 また、ミネベア戦の次は首位高知とのホームゲーム。まさにここが2024年夏の正念場であり、ここで3連勝を達成なら、クラブ関係者もファンも自信を深めるはずだ。 ★6位・レイラック滋賀 こちらは滋賀県勢初のJリーグ参入へ、J経験者を中心に空前の大型補強を敢行し、今季を迎えた滋賀。しかし、6勝3分け5敗の6位と、今のところ順調とは言えない状況だ。 前述の通り2位以下は団子状態で、悲観するべき点は何もないわけだが、滋賀については決め手を欠く戦いが長引いていると言うべきか。 リーグで3番目に少ない「12」失点の一方、得点も「19」。こちらも2連勝は今季1度しかなく、アウェイ戦6試合は1勝2分け3敗。唯一のアウェイ戦勝利が首位高知戦となっている。 J参入を目指すどのクラブにも当てはまるが、やはりそろそろギアを上げて連勝街道を作り、2位以内確保へ足場を固めたいところ。「下位相手の取りこぼし」を許されない時期が近づいている。滋賀の戦力はJFL随一なのだから。 ★7位・ヴェルスパ大分 新型コロナ流行に伴う半期開催のJFL2020で王者となったV大分。翌21年も3位と上位に進出したが、22年は8位、23年は6位と、近年はもうひとつ上位へ食い込めずにいる。 今季は開幕4試合未勝利に始まり、第5節で滋賀、第8節で首位高知に勝利。滋賀戦以降、派手な戦い方はしないが、堅実に勝ち点を稼いできた印象があり、試合終盤の同点ゴールで「1」を拾う試合も複数ある。 それだけに筆者は、第13節・ラインメール青森戦の0-4大敗に驚いた。セットプレーから3発を喰らったこともあるが、こと今季については「大崩れしない」と感じていたためだ。 ともあれ、第14節・横河武蔵野FC戦で勝利し、敗戦の払拭に成功。6日の第15節は2位・栃木シティとのアウェイゲーム…V大分にとって今節はビッグマッチとなるはずだ。 ★8位・ラインメール青森 ヴァンラーレ八戸に続く青森県勢2番目のJリーグ参入を目指す青森。柴田峡監督が率い、ソリッドな[4-4-2]をベースとする堅守軍団だ。 その堅守は昨季から不変も、序盤戦ではなかなかゴールが奪えず、下位に低迷。連勝街道はおろか、目の前の勝ち点「3」を掴めぬ試合が続き、開幕9試合で1勝にとどまった。 それでも継続は力なりと言うべきか、ドローも多いとはいえ、第6節から8戦無敗に。「負けないこと」を持ち味に順位もみるみる上昇し、第13節でV大分に4-0と大勝した。 ただし、直近の第14節は滋賀に敗れ、4月以来となる黒星に。第15節・枚方戦からは3試合連続ホームゲームであり、ここで勝ち点「9」、最低でも「6」もしくは「7」が欲しいところだ。 ★15位・クリアソン新宿 こちらはJ3ライセンスを申請も厳しい戦いが続く新宿。このまま15位でフィニッシュなら、待っているのは地域リーグ側との入替戦(※1)だ。 (※1)詳細はJFL公式サイトを参照 北嶋秀朗新監督のもと、まず第1節で昨季最下位の沖縄SVに0-4大敗。面食らったチームは第2節もV三重に0-4で敗れ、開幕4戦未勝利&無得点という痛恨のスタートダッシュだった。 直近の第14節・FCマルヤス岡崎戦(1△1)は、今季ここまでの戦いぶりが凝縮された90分間。執念の90分同点弾で辛うじてドローも、攻撃の“型”がなく、前がかりになったときのリスク管理も脆弱さを垣間見せた。 リーグ最少の「9」得点と、リーグで2番目に多い「24」失点。第14節では最下位ミネベアが勝ち点「3」を積んだなか、目下4戦未勝利の新宿は、今週末の最下位転落もあり得る状況だ。 2024.07.03 17:00 Wed

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