選手が人種差別的侮辱、被害訴えラ・リーガ初の試合中断…バレンシアが声明を発表

2021.04.05 18:50 Mon
Getty Images
スペインで悲しい人種差別が起こってしまった。事件は4日に行われたラ・リーガ第29節のカディスvsバレンシアで発生。1-1で迎えた30分、バレンシアのフランス人DFムクタル・ディアカビがカディスのDFフアン・カラと衝突。その際に激しい反応を見せていた。

主審のデイビッド・メディー・ヒメネス氏に対して猛抗議を続けるディアカビは、カラから人種差別的な言葉を浴びせられたと主張。しかし、主審は抗議を続けたディアカビにイエローカードが提示されたが、この判定に怒りを見せると、ディアカビを含めたバレンシアの選手たちがピッチを勝手に去る事態が起きていた。
試合は30分間中断していたが、このままでは勝ち点が没収される可能性もある上、ディアカビがピッチに戻ることを促した結果、選手たちは再びピッチに立ち試合を再開していた。ディアカビはそのまま交代し、スタンドで試合を観戦することとなった。

なお、ラ・リーガでは人種差別が告発されての試合中断は初の事例となったとのことだ。
今回の件についてバレンシアは声明を発表。10のポイントを挙げて抗議した。

1.ムクタル・ディアカビは今、サッカーにおける人種差別のもう1つの犠牲者となった

2.堪え難い人種背別的な侮辱を受けた後も、抗議するためにイエローカードを受け取った

3.ディアカビがチームメイトから受けたサポートと、ピッチから一斉に立ち去るという決断を誇りに思う

4.この出来事が調査されることを信じている

5.残念ながら、処分は下されなかった

6.クラブは、選手にピッチに戻るように促したことはありません。主審はスタジアム戻らないことの潜在的な結果を選手へ伝えた。人種差別主義者の侮辱と、ディアカビへのイエローカードの後にペナルティの脅威の下でプレーすることを余儀なくされた選手は、フィールドに戻ることにした

7.ディアカビはチームメイトにピッチに戻って戦うように依頼した。彼のチームメイトは、彼の意志を尊重した

8.今日起こったことは、サッカーにおいては2度と起こらないはずだ

9.バレンシアは人種差別に反対しており、ムクタル・ディアカビを完全にサポートする。今日は我々にとって悲しい日だ

10.今日我々が失ったものは、試合ではなく、経緯とフットボール、スポーツの精神を失ったことだ

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