今季2敗の古巣広島にリベンジ期す東京Vの城福監督…上位浮上へ「乗り越えなければいけない大きな壁」

2024.08.06 19:30 Tue
古巣と今季3度目の対戦となる城福監督
©超ワールドサッカー
古巣と今季3度目の対戦となる城福監督
東京ヴェルディ城福浩監督が、7日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第25節のサンフレッチェ広島戦に向けた会見を実施した。

前節、アビスパ福岡とのアウェイゲームに1-0で勝利し、トップハーフの9位でサマーブレイクに入った東京V。約2週間の中断期間ではブライトンとのフレンドリーマッチでヨーロッパのトップクラスのチームとの対戦で世界との差を経験しつつ、後半戦に向けた準備を進めてきた。

城福監督は「ブライトン戦ともう1試合も非常にレベルの高い相手だったので、自分たちがチームとして取り組んでいる守備をやらなければ瞬時に崩されますし、攻撃だけに目を向けていたら失点を重ねるような相手と2試合やれたというのは本当に大きなことだった」と、ブライトン戦と直前の練習試合での手応えに加え、リーグ戦の開催期間には手が届かない細部にこだわったトレーニング、MF松村優太という新戦力の適応などにあてたこの中断期間の充実を語った。
また、その中断期間にU-23日本代表のバックアップメンバーとしてパリ・オリンピックに帯同し、レギュレーションの変更もあって最終的に3試合で先発出場を飾ったMF山田楓喜にも言及。元々の特長に加え、今季の東京Vで培ってきたハードワークの部分でその持ち味を発揮できたと評価した。

「山田楓喜に関しては、やはりハードワークに好不調はないんだなという意味で、彼なりのハードワークをしっかりやり続けるからこそ使いたくなるというか、オリンピックの(大岩剛)監督もそういうふうに思ったと思います。前線の選手ではありますけど、彼の切り替えの速さと守備のスイッチを入れるところというのは本当に安定していたなと思います。あとはこの前の試合もそうですけど、やはり左足が振れるタイミングがあれば、フリーキックもそうでしたけど、決定的なボールを出せるので、そこに関しては、どのレベルでも通用するなというところは彼も確信を持てた大会だったのではないかなと思います」
4日夜に帰国したU-23日本代表組ではすでに所属チームで練習に合流し、中断明け初戦に出場する可能性もある選手もいるが、山田楓に関してはAFC U23アジアカップ後にコンディションを崩して休養を余儀なくされた経緯もあり、城福監督は「本人の感覚を大事にしてあげたい」としっかりとコミュニケーションを取った上、適切なタイミングでチームに復帰させたいと起用法についても説明している。

「本人の感覚を大事にしてあげたいなと思います。もちろんファイティングポーズはいつでも取れるという心境だとは思います。ただ、心と体のバランスが一番よくわかっているのは本人なので、あれだけの緊張感のなかで試合をやってきて、もちろん時差もある」

「彼が遜色なくやれると、自分のなかのパフォーマンスが時間は別としても100%出せるというような状況を彼自身が出せる自信を持っていれば、もちろん我々は選択肢に入れたいですし、貴重な戦力だと思っているので、そこはいつ合流させるかというのは、本人とよく相談しながらという形。合流するからにはチーム内で競争に勝ってチームのためにハードワークする。そのための心身のコンディションをしっかりと整えてほしいと思うので、日々確認しながらいつ合流するかというのは決めたいと思います」

この中断期間には「自分たちは上にも下にも行く可能性のあるようなポジションにいて、ここからどこのステージで戦うか」と現状の立ち位置を捉え、強い危機感を抱いたなかで臨む中断明け初戦では、今シーズンのルヴァンカップ(2-3●)、アウェイでの前回対戦(1-4●)といずれも大量失点で敗れた広島との対戦となる。

63歳の指揮官は今季3度目の対戦となる古巣を上位争いに食い込む上で「乗り越えなければいけない大きな壁」と捉える。

「2試合とも早い時間に失点をして、特に後半のところで自分たちが前がかりになって、そこでまたカウンターを受けてというようなゲーム展開になってしまった。クオリティ的に全く試合にならなかったというよりは、ゲーム展開的に広島の思う通りの展開にさせてしまった我々がいる」

「まず先に失点をしないとか、そのなかで我々らしく戦うということがどういうことかと。そこはもちろんプランを持って入りますが、全員の1人1人の瞬時の判断であったり、強度というものが求められると思いますし、広島のようなチームに食らいついていって最後に勝ち点3を取れるか、取れないかというふうな試合をやらないと、上位にはとても食らいついていけないと思うので、乗り越えなければいけない大きな壁だなと思っています」

完敗を認めていた前回対戦から約2カ月ぶりの再戦で強調したい点について問われると、「すべての局面で差があったからこそすべて」と返答しつつも、“相手陣でサッカーをやる”、“中盤でのデュエル”をキーワードに「今までやってきたことの集大成を出すのみ」だと語った。

「我々が継続して取り組んでいる相手陣でサッカーをやるということがどういうことで、それは前線がどういうアクションを起こして、最終ラインがどういうアクションを起こすのかというのは、本当に少しずつではありますけど、我々らしく戦う時間というのは長くできてきていると思います」

「コンパクトになれば、中盤というのはお互いの距離感が短くなるので、これは戦わければ嘘だよねと。そういう状況をチームで作っているからこそ、中盤の選手だけではなくて、前の選手のプレスバックとか、最終ラインがボールを潰しに行くことも含めて中盤のところでの戦いは、何のリスクを背負って戦う準備をしているかということをみんなが共有していると思います。前回よりはそこで確実にいい戦いが見せられるかなと思います」

「攻撃のところも(前回対戦では)我々の選手のよさを実はあまり引き出せなかった。それがなぜなのかというのを少し整理して、チーム全体で取り組んできましたし、特に広島であればミラーゲームになる。ミラーゲームの相手には動き出しのタイミングとスペースをどう使うかというところは、より研ぎ澄ましていかないと、なかなか個人のよさは出せない。そこは日々やれる準備はしてきていますし、選手が広島対策というよりは、ミラーゲームの相手に何を気をつけて、4バック相手のチームには何を気をつけるかというのはずっとやってきているので、今までやってきたことの集大成を出すのみだと思っています」

0-1で敗れたFC町田ゼルビア以来、約1カ月ぶりとなる味スタでのホームゲームへの思いを聞かれた指揮官は、後半戦への弾みを付けると共に今後の観客動員に繋げるため上でもファン・サポーターに勝利を届けたいと意気込んだ。

「結果をたぐり寄せる、結果で全員が喜び合えるような空間ができれば、おのずと応援してくれる人たちも増えると思いますし、そういう意味でも我々が置かれているチームの状況からして、より上のステージに行くのか、残留争いの中に入っていくのかという意味でも、この8月は分かれ目になってくる。ぜひ応援に来てくださる方々と一緒に戦って、J1で勝ち点3を取るというのは本当に貴重なものなので、我々だけではなくてサポーターと一緒に戦って喜び合いたいです」

城福浩の関連記事

東京ヴェルディの関連記事

J1の関連記事

Jリーグは7日、最新の出場停止選手情報を発表した。 J1ではFC東京のDF木本恭生が次節のヴィッセル神戸戦で出場停止。また、川崎フロンターレのDF高井幸大は延期分の浦和レッズ戦が出場停止となる。 J2では2選手、J3では9選手が次節出場停止。FC岐阜のDF岡崎慎は、6日に行われた明治安田J3リーグ第31節の 2024.10.07 20:49 Mon
今シーズンも驚異的な残留力を示す湘南ベルマーレの若武者が、痺れる戦いが続く終盤戦でチームを牽引する活躍を続けている。 湘南は6日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第33節で東京ヴェルディと対戦し、2-0の勝利を収めた。 前節、鹿島アントラーズ相手に2点差を引っくり返す大逆転勝利で連敗をストップし 2024.10.07 20:20 Mon
東京ヴェルディがホームで行われた湘南ベルマーレ戦で7試合ぶりの敗戦を喫した。 直近4勝2分けの6戦無敗と好調を維持していた東京Vは6日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第33節で湘南と対戦。この試合で勝利すればチーム最大の目標であるJ1残留を確定することができたが、0-2の完敗となった。 前節、 2024.10.07 19:00 Mon
湘南ベルマーレは7日、FWルキアンの負傷を発表した。 ルキアンは、4日のトレーニング中に負傷したとのこと。検査の結果、左足遠位前脛腓靭帯断裂(えんいけいひじんたいねんざ)と診断されたとのことだ。 遠位脛腓靭帯捻挫とは、「ハイアンクルスプレイン」とも呼ばれ、下腿(膝から足首)を構成している脛骨と腓骨を繋げてい 2024.10.07 18:25 Mon
ジュビロ磐田は6日、J1残留争いに向け「ジュビロ磐田を応援してくださる皆様へ」と題して声明を発表した。 J2から昇格し、今シーズンはJ1を戦っている磐田。しかし、開幕当初から苦しい戦いが続いており、残留争いの真っ只中の状況だ。 降格圏に位置している中、6日には明治安田J1リーグ第33節でサンフレッチェ広島と 2024.10.06 22:10 Sun

記事をさがす

城福浩の人気記事ランキング

1

残留近づく好調の東京Vで虎視眈々とチャンス窺う…清水とのTMで結果残した山田剛綺らが意気込む

シーズン終盤を迎えて最大の目標達成に近づく東京ヴェルディだが、チーム内では依然としてハイレベルのポジション争いが繰り広げられている。そして、虎視眈々とチャンスを窺う選手たちが残り試合への意気込みを語った。 東京Vは前節、ガンバ大阪とアウェイゲームを1-1のドローで終えた。2003年以来の5連勝と共に5位浮上のチャンスは逃したが、勝ち点1を積み上げると共に無敗試合を「6」に更新。 そして、6日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第33節の湘南ベルマーレ戦や他クラブの結果次第では最大の目標であるJ1残留が確定することになる。 ここにきてチームでは主力メンバーが固定されつつあるものの、城福浩監督は「歯を食いしばってやり続けている選手は必ずどこかでチャンスをあげたい」と日々のトレーニングやチームの最大値を見極めながら、虎視眈々とチャンスを窺う控えメンバーの起用のタイミングを図る。 そんな中で、G大阪戦翌日には昨シーズンの昇格プレーオフ決勝で激闘を演じ、今シーズンのJ2リーグ首位でJ1昇格に王手をかける清水エスパルスとのトレーニングマッチを実施。互いに控えメンバーや若手中心での対戦となったが、東京Vは45分×2の一戦を3-1で勝利した。 そのトレーニングマッチに関して指揮官は「厳しいスケジュールの中、翌日の練習試合に臨んでいくというのはこのチームらしいと思いますし、そこで高いモチベーションでやってくれた選手たちがいる。心強かったというか、『いつでも取って代わるぞ』というファイティングポーズを見せてくれた選手が何人かいた」と、チームの姿勢を評価していた。 その一戦で1ゴール1アシストと大きなアピールを見せたのはFW山田剛綺。加入1年目でJ1昇格に貢献したストライカーは、今季ここまで途中出場を中心にリーグ戦20試合に出場もノーゴール。南米のストライカーを彷彿とさせるゴムまりのような高い身体能力を武器に、攻守両面で才能の片りんを垣間見せるが、初のJ1で苦戦が試行錯誤の日々が続く。 それでも、右シャドーでフル出場した清水戦では「ボールを引き出すところであったり、自分の特長である背後というところは右のシャドーながら、結構できたのかなと。守備のところでの強度であったり、そういう違いは見せられたのかなと思います」と、手応えを口に。 ここ最近はリード時の試合終盤にクローザー役としての出場が多く、ストライカーとしては一番に求められるチームプレーを最優先にこなした上で少ないチャンスを結果に繋げるという部分で難しい部分もある。 ただ、山田はそういったエクスキューズに甘えることなく、チームの勝利を最優先とした上でポジション奪取に繋がる結果を残したいと高い志を示す。 「チームが勝つためにというところで、途中から出るときはそこに全てを懸けてやっていますし、チームを勝たすために出させてもらっているので、自分のやりたいことよりもチームがやるべきこと、自分がやらないといけないことを最優先に考えてやっています」 「点を取りに行くにしても守るにしても自分のできること、求められていることを与えられた時間の中で、全て出し尽くして終わるということしか考えていないです」 「日々の練習や練習試合から結果を残すというところは常に意識していますし、そこで結果を出せなかったら、やっぱり使ってもらえない。自分がもし監督でも使わないと思うので、とにかくやり続けるというところは1年通して意識しています」 DF深澤大輝は清水戦でウイングバック、3バックの右の2つのポジションでプレー。持ち味の攻撃参加から1ゴールを記録。山田と共に目に見える結果でアピールした選手の一人だ。 左右のウイングバックに3バックのサイドでプレー可能な守備のマルチロールは開幕直後こそ9試合連続でスタメン出場したが、ケガによる離脱や序列の低下もあって後半戦は第28節鹿島アントラーズ戦の途中出場の1試合のみ。より激化するウイングバックのポジション争いにおいてベンチメンバーを外れる試合も少なくない。 それでも、久々の練習試合は日本一のトレーニングを志すチームの取り組みの正しさ、試合から遠ざかりながらも自身の成長を実感できるものになったという。 「個人的にも久々の練習試合というのもあって、相手も清水という部分で気持ちも入っていましたし、チームとしても最初は入りが悪い中でセットプレーで失点してしまいましたが、それがなかったらすごくいい試合だったなというのも、やっていたみんなも思っていましたし、仁志さん(森下コーチ)なんかも言ってくださっていました。もっとできたなというところもありましたが、充実した練習試合でした」 「(自身のゴールを通じて)上下動でゴール前に入っていくところというのはもう一度自分のストロングだなというのを再確認できましたし、そこの運動量のところは夏の毎日の積み重ね、2部練とかもしていましたし、そういうので走れるようになっている感覚はあります」 「夏場にすごくハードな練習ができたので、最近涼しくなってきて走れるなという自信に繋がるゲームでもありましたし、数値とかを見てもスプリントの回数とかも個人的には増えていたので、そこら辺は日々の積み重ねが大事だなというふうに改めて思いましたし、あとはJリーグの試合に出るために日々やっていくだけという感じです」 ここまで途中出場がメインながらリーグ戦24試合1ゴールの数字を残し、左右のウイングバックに2シャドー、攻撃的サイドバックのオプションにもなれるMF松橋優安は高い確率で18人のメンバーに入りつつ、より多くのプレータイム確保を狙う選手の一人。 前節のG大阪戦ではここ最近目立つクローザー役ではなくビハインドの状況で攻撃面を期待されての投入に。また、清水戦では本職のサイドに加え、チーム事情でボランチのポジションでもプレーした。 ここ最近では攻撃面で少しずつ手応えを感じつつ、清水戦でのボランチ起用に対しても自身の成長に繋がるとポジティブに振り返る。 「徐々にシーズン中盤から攻撃の部分でも自分の良さを出せるようになってきたので、ピッチに出たときに、まず良い守備からというのは忘れずにしっかり意識しながら、ビハインドのときは自分のところで違いを出せるように、ゴールに向かったプレーができるようにというのはベンチでいつも意識しています」 「(清水戦では)3つのポジションをやらせてもらって、本当にいい経験になりましたし、今回はボランチでプレーする時間が長かったですけど、また違った景色も見られて自分に足りない部分、逆にボランチでも通用する部分というのを感じられたので、そこは今後のサッカー人生にも繋がると思います」 今回の湘南戦に向けては保有元との対戦で前節を欠場したFW山見大登の復帰が確実となり、3選手共に18名のメンバー入りに向けては当落線上と言わざるを得ない。 それでも、天皇杯の前回対戦において攻撃面で見せ場を作っていた松橋は「天皇杯では自分の攻撃が通用するという部分で、少し意識が変わった試合でもあったので、印象はいいですし、やれる自信もある。出るとなれば自分のプレーを出せるように準備しています」と、出場への意欲を示す。 同じく天皇杯ではチャンスに絡みながらも決定機を逃す形となっていた山田は「点を取らなければいけないシーンで点を取れなかったので、そこはリベンジしたい。前からの圧をかけるところであったり、自分の特長で言うと、背後のところを狙っていきたい」と意気込んだ。 2024.10.05 20:30 Sat
2

東京Vの城福監督、今季3度目対峙の湘南戦へ「アグレッシブな場面を多く出したい」…今節残留確定の可能性も「とにかく研ぎ澄ましていく」

東京ヴェルディの城福浩監督が、6日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第33節の湘南ベルマーレ戦に向けた会見を実施した。 東京Vは前節、ガンバ大阪とアウェイで対戦。勝ち点2差の6位と5位によるシックスポインターは前回対戦同様に堅い展開となった中、後半半ばにホームチームが先制点を奪った。それでも、最後まで諦めずにゴールを目指したアウェイチームは後半アディショナルタイムにキャプテンのMF森田晃樹が決めた値千金のJ1初ゴールによって土壇場で1-1のドローに持ち込んだ。 これで連勝が「4」でストップしたが、勝ち点1を積み上げると共に無敗試合を「6」に更新。そして、今節の結果次第ではチームの最大の目標であるJ1残留が確定することになる。 先述の4連勝もあって残留はほぼ決定的と言える状況ながらも、以前から「危機感」という言葉を繰り返し強調してきた指揮官は「数字的に決まるというのは、ある意味ひとつ大きなこと」と残り5節の段階での残留確定について触れながらも「今になってそれを意識するかといったらそうではない」と、あくまで残り試合において自分たちの戦いにフォーカス。 「自分たちはずっと勝ち点が今の18位のチームと勝ち点差がいくつでとか、上の順位のチームが勝ち点がいくつでというよりは、我々の今年目指すべき表現したいサッカーにフォーカスしている。結果としてそれが我々が今どのステージに立っているかというところだと思っているので、そこのスタンスは全く変わらないです」 「数字的な残留が決まるというのは初めて聞きましたが、この前のガンバ戦から得たものを次にどう活かして、前節よりも強いチームとして表現できるかどうかというのを毎試合積み上げてきた結果だと思うので、それがそういう数字的な事実として言えるような状況になるのであれば、それは喜ばしいことではありますけど、今になってそれを意識するかといったらそうではないです」 同じく来季もJ1での戦いが見えてきた上、ある意味で“ボーナス”と言える上位進出へのチャレンジができる状況においては、新たなアプローチを試したいという気持ちに駆られる部分もある。 城福監督もその長い指導者キャリアを通じてそういった試行錯誤を行ってきたという。 「チームによってシチュエーションが違うというか、内情も違いますし歴史も違う。もちろん選手の個性も違うので何とも言えないですけど、自分が今まで経験してきた中で言うと、何か新たなことにチャレンジしたくなる。もう一個上へ行くには、ここを改善できればいいとか、ここの課題を克服できればいいとか、代表ウィークが多くなる秋、あるいは夏も含めて、かつては自分もチャレンジしたこともありました」 「それはチームがうまくいっていようがいまいが、うまくいっていてもさらに良くなるのではないかと思ってやりますし、例えばケガ人が出たり、主力選手のコンディションが上がってこなかったりしたときに、チームとしてやってきたこと、やり方を変えるわけではないけども、プラスして強く意識させるものを加えていくということをやってきたことがありました」 「自分の経験の中では、もちろんそれが全て失敗だったわけではないけども、やっぱりそれで良くなかったことの方が多かった」 その苦い経験を土台に今後のチームマネジメントにおいては、ブレずに「研ぎ澄ましていく」ことを最優先に考えている。 「課題は認識しながらもやり方を変えずに、研ぎ澄ましていくということを、特にヴェルディに来てからは毎年いろんな顔をインサイドから見ても、選手のスカッドもそうですけども表情があって、シチュエーションもあるんですけど、取り組み続けていることよりも優先順位の高いものが新たにあるという状況というのはチームにとって良いことではない。自分は経験則的に思っているので、とにかく研ぎ澄ましていくというところにフォーカスしています」 ホーム3連勝を狙う今節は残留争いの真っただ中に身を置く16位の湘南と対戦。今シーズンはアウェイ開催のリーグ前回対戦を2-1の逆転で制し今季の初勝利を挙げた一方、直近の天皇杯の対戦では0-1で敗れており、1勝1敗で臨む3度目の対戦で勝ち越しを狙う。 現状のチーム状態を鑑みれば、ホームチーム優位という見方が強いが、城福監督は「2試合戦って内容的にトータルで見たら負けている」と、比較的スタイルも近い湘南への警戒を口にした。 「もちろんルキアンという主軸というか、中心のストライカーが不在(出場停止)であるという事実はあるにせよ、我々はルキアンがいないメンバーに天皇杯で負けていますし、2試合戦って内容的に見たら、トータルで見たら負けているなと思います。リーグ戦も前半何もできないまま耐え切れずにルキアンに点を取られて、終盤逆転できましたけど、ゲームのトータルで言えば、湘南のゲームというふうに認識しています」 「天皇杯も前半は行ったり来たりのゲームでしたが、見返してみても失点する前の15分間ぐらいは完全に湘南のゲームだった。チャンスを何回か作られて決定的なチャンスが3回目ぐらいで点を取られているので、湘南の全員がボールを触りながら、全員でパス&ムーブをしながら、ゴールに向かっていくというのにちょっと翻弄された時間が2試合ともあったので、ここはしっかり締めたり、最終的なゴール前で体を張るというところと、もうひとつは腰が引けたサッカーをやると、やはり相手に押し込まれるので、我々が押し返すような時間をもっと増やしていかないといけない。我々が相手を引かせるような場面というのも作らなければいけないなと思っています」 いずれも1点差だった2度の対戦を踏まえ、今回も拮抗した戦いを覚悟する中、前からの守備とカウンターを勝負のポイントと捉える。 「まず守備で言えば、プレッシャーに行けるチャンスを逃がさない。相手が繋いでくるから、そこを意識して中を固めることだけに注力すると、おそらく簡単に相手にゲイン(前進)することを許してしまうので、たとえその守り方で守れたとしてもボールを奪うポイントが我々のゴールに近いところなので、カウンターを発動するのはかなり難しくなると思う。できるだけ前でプレッシャーをかけるチャンスを逃がさないという守備を全員でやりたい」 「ただそうは言っても相手のポゼッションはある程度洗練されているので、辛抱する時間もあると思う。その中でカウンターをどう発動していくかと、そのカウンターをきっかけに自分たちの時間をさらにまた取り戻すというような機会を多くしたいなと思います。あまり腰が引けたサッカーをやると、カウンターを発動するような守備もできなくなってしまうので、そこはメリハリをつけてアグレッシブな場面というのを多く出したいなと思います」 対戦相手の湘南では“残留力”とも表現される残留争い常連ゆえのシーズン終盤における傑出した勝負強さが話題に挙がるが、城福体制の東京Vも夏の苦戦を乗り越えた後の終盤戦に傑出した強さを見せている。 城福監督が途中就任した2022シーズンのJ2リーグでは5連勝フィニッシュ、16年ぶりのJ1復帰を成し遂げた2023シーズンは昇格プレーオフ2試合を含め9月以降は12戦無敗。今季も直近4勝2分けと無類の強さだ。 酷暑で運動量が落ちる夏の戦いの苦戦はハイインテンシティを特長とするチームスタイルと関連付けられる部分だが、それ以外にもチームの積み上げや若手の成長が好結果に繋がっている印象だ。 その要因について指揮官は明確な相関関係はわからないとしながらも、チームとしてのコンセプトの共有や最大値を出すための試行錯誤が結実した結果をひとつの理由に挙げた。 「チームが目指しているものを共有して積み上げていくこと。その表現したいものの最大値がシステムという言い方がいいか、立ち位置的に何が一番の最大値なのかを探ること。個人の組み合わせにおいてどれが一番の最大値なのかを探ることというのは、やはりどれも短期間でできない。やり続けて目指し続ける中で、今のこのスカッドの中で、どういう役割を各々に託すことが最大値になるのかというのが、チームとして共有できてくるのがやはり終盤になってしまうというところはあると思います」 「ひとつには、このチームでは(シーズン中に)メンバーが変わることが普通で、積み上げたとしてもその主力がいなくなるというサイクルの中で言えば、やはり数カ月において積み上げる時間が必要。最大値を見つける中でどうしても時間が必要で、それが半年でできればいいですけど、7、8カ月かかる場合もある」 「去年で言えば、J1仕様にしていくのに(昇格プレーオフを終えた)12月2日以降からスタートしたという意味でも、やはりメンバーが大幅に変わるので、彼らとベースを共有して染み込ませて、競争させて最大値を見つけていくというところは日々やっている。しかも1日も早く最大値を見つけたいと思ってやっているというのが僕の立場なので、それが結果として終盤のところでそういうふうになっているのに関係しているのかはちょっとわからないです」 ここにきて主力メンバーは固まりつつあるものの、虎視眈々とポジション奪取を狙う貪欲な控えメンバーの最終盤の台頭と共に最後まで最大値を探る、未だ伸びしろ豊かなチームは残り6試合でのさらなる躍進を目指す。 2024.10.05 20:00 Sat
3

「残り試合に向け背中を押してくれる」…東京V・城福監督は連勝ストップも土壇場ドローに持ち込んだプロセスを評価

東京ヴェルディの城福浩監督が、劇的ドローに持ち込んだ一戦を振り返った。 東京Vは28日、パナソニックスタジアム吹田で行われた明治安田J1リーグ第32節のガンバ大阪戦を1-1のドローで終えた。 勝ち点2差で5位に位置するホームチーム相手に1999年以来、25年ぶりとなるJ1での5連勝を目指した6位チーム。ゴールレスドローに終わった前回対戦同様に睨み合いの展開が続いた中、前半は大きな見せ場を作れず。後半はよりオープンな展開となり、FW木村勇大や途中出場のMF見木友哉に決定機が訪れたが、DF中谷進之介のゴールカバーやGK一森純の好守に阻まれた。 すると、74分には一瞬の隙を突かれて中央を完璧に崩されると、FW宇佐美貴史の絶妙なラストパスに3列目からの飛び出しで反応したMFダワンに左足シュートを決められて3試合ぶりの失点。 以降は守備的な交代策を含め逃げ切り態勢に入ったG大阪の堅守攻略に手を焼いたが、後半アディショナルタイムの94分にセットプレーの二次攻撃からMF森田晃樹が放ったミドルシュートが相手DFにディフレクトする形でゴールネットを揺らし、土壇場で追いついて1-1のドローに持ち込んだ。 リーグ連勝が「4」でストップし、5位浮上のチャンスを逃す形となったが、指揮官は概ねプラン通りに進め、手応えを感じた中で勝ち点1を持ち帰った一戦をポジティブに受け止めた。 「前半はちょっと我々が急いだというのもあって、相手ボールの時間がちょっと長かったですけれども、ただ絶対にやらせてはいけないバイタルエリアのところの意識は非常に高かったので、ほとんど足を振らせるシーンはなかったと思います」 「ボールは持たれていたけれども、バイタルエリアで仕事をさせない。そうなれば、後半オープンになってきて我々の時間が増えるだろうというふうに思っていたので、そこはある意味でプラン通りでした。一瞬の隙を突かれて点を決められて、ガンバさんのキープ力をベースとした時間をしっかり使っていくというところに苦しめられましたけど、最後に諦めずによく押し込んだなというふうに思います」 ただ、試合内容に関してはエアポケットのような形で喫した失点場面の対応に加え、準備してきた崩しの形の徹底の部分で、構えた際には攻略が困難なリーグ2位の堅守を誇る相手に対して“一発”を狙いすぎた点を課題として挙げている。 「オープンになってきてボールが繋げそうというか、決定的なシーンまで一本のパスで行けそうな感覚があったと思います。そこで『我々は急ぎすぎるな』と、『もっと動かした方が相手は嫌がる』と、そのスピードアップするタイミングというのはもっとペナの付近でいいというところは何回も言いました」 「ボールホルダーが結構フリーになったので、スピードアップするのが早くて、ペナに行く前に勝負のパスだったり、勝負のドリブルというのが始まってしまって、相手を揺さぶる前にボールを奪われるという、もったいないシーンがいくつかありました。辛抱強く回して回してもっとペナの周辺で、見木友哉の決定的なシーンというのも、かなり辛抱強く回した最後のところで顔を出したシーンだったので、ああいうシーンをもっと多く後半最初から作りたかったなと」 それでも、最終的にチームはセットプレー流れでツキにも恵まれる形ではあったものの、自分たちのやり方を貫いた末にゴールをこじ開け、しぶとく敵地から勝ち点1を持ち帰った。 城福監督は引き分けという結果以上に、同点に持ち込んだプロセスを評価し、この経験が残り試合において選手たちの背中を押すものになると考えている。 「自分たちが手応えのある内容の中で点を取られて、今までであればズルズルこのまま時間が過ぎていったような試合になったことは多かったと思います。この連勝になる前の数試合というのは手応えがありながらも点を決め切れないで、最後に点を取られて勝ち点0で終わる試合というのがありました」 「やり続けるということが大事だというのは、連敗をして引き分けてその後に連勝が始まったときに自分たちは痛感しているので、焦れないでやり続けると。我々が目指しているボールの運び方と展開をやり続けることで、チャンスが出てくるんだというのは、みんなが感じていたと思います」 「我々が一番大事にするのは自分たちのサッカーを信じてやり続けることなので、それで同点にできたというのは残り試合において自分たちのやっていることを信じてやり続けるということに対して、背中を押してくれるものがあったと思います」 これで連勝はストップしたものの、無敗試合を「6」に更新した東京Vは残り6試合でのさらなる躍進を目指し、次節はホームで16位の湘南ベルマーレを迎え撃つ。 2024.09.29 07:45 Sun
4

待望のJ1初ゴールは敗戦から救う劇的一発に…東京V主将の森田晃樹「チャレンジして結果に繋がって良かった」

東京ヴェルディでキャプテンを務めるMF森田晃樹が待望のJ1初ゴールを挙げた。 東京Vは28日、パナソニックスタジアム吹田で行われた明治安田J1リーグ第32節のガンバ大阪戦を1-1のドローで終えた。 4連勝中で6位の東京Vと7戦勝利がない5位のG大阪が2ポイント差で迎えたシックスポインターは、ゴールレスドローに終わった前回対戦同様にクローズな展開で後半に突入。 よりオープンな展開の中でMFダワンに先制点を奪われたアウェイチームは両ウイングバックにMF松橋優安、MF松村優太とアタッカータイプの選手を入れて前がかるも、守備的な交代策を含めて逃げ切り態勢に入ったホームチームの堅守に苦戦。1点ビハインドのまま後半アディショナルタイムを迎えたが、この土壇場で頼れる主将が執念を見せた。 94分、相手陣内右サイドで得たFKの場面でキッカーのMF見木友哉の高速クロスがボックス内でDFに撥ね返されるも、ペナルティアーク付近でこぼれ球に反応した緑の背番号7が右足を一閃。ゴール前の密集を抜けたグラウンダーシュートはGK一森純がしっかりと反応していたが、その手前でクリアを試みたDF福岡将太が触ったことでコースが変わり、ゴール中央に突き刺さった。 シュート直後に足が攣ってしまうなど、満身創痍の状況で24歳の執念が生んだ値千金の同点ゴールによって敗戦を免れた東京Vは、連勝がストップしたものの難敵相手のアウェイゲームで貴重な勝ち点1を持ち帰ることになった。 J1デビューから27試合目にして待望の初ゴールを挙げた森田は「いいところにこぼれてきたので、足を振れる距離でしたし、迷わず打てたと思います。まずは枠に打てたというのが良かったのと、ふかさずに打てたというところで、相手のそういう当たって入るという感じのハプニングを起こせたのかなと思います」と、劇的な形での殊勲の一発を普段通り飄々とした口調で振り返った。 プロ1年目の水戸ホーリーホック戦では鮮烈なミドルシュートでプロ初ゴールを決めていたものの、以降のプロキャリアでは“天才”とも評される傑出したテクニックと攻撃センスでチャンスメークで存在感を示す一方、ミドルシュートを含めシュート、フィニッシュは課題となっていた。 とりわけ、城福浩監督の下では2ボランチの一角で“へそ”と呼ばれるビルドアップの起点としてアンカーに近い役割を担い、より相手ゴールから遠ざかる形となっていた。 そんな中でも日々のトレーニングにプラスしてシュート練習にも励んでいた効果がようやくこの試合で実を結んだ。それだけに形はどうであれ、チャレンジした末の待望の結果を素直に喜んでいる。 「ミドルシュートはどのタイミングのどの試合でも狙っているつもりでしたけど、なかなか自分の中でのタイミングがつかめなかった中で、今日はいい形で打てるチャンスがあったので、そういうふうにチャレンジして、結果につながったというのが良かったです」 「得点という結果だけは出てなかったので、どの試合でもそうですけど、得点は本当にほしかったので良かったです」 また、攻守両面で全幅の信頼を寄せながらも、以前から決定的な仕事を求め続けてきた指揮官も、若き主将のブレークスルーを歓迎しつつ、さらなる活躍を促している。 「ボランチというポジションはチームをハンドリングする非常に重要なポジションの中で、絶対譲れないのは守備。あそこが緩ければ、本当にクオリティの高いチームだと、我々の失点シーンなんていうのもそうでしたけど、バイタルエリアで相手に仕事をさせない。そこのハードワークと気迫というのはすごく重要で、それを遂行すれば、攻撃の彼の良さはふんだんに出るというふうに思っていますし、J1でも高いレベルのものを示せる選手だと思っています」 「ただボランチというのは攻守が一体なので、必ずそこをしっかり遂行した後でという言い方がいいか、それをしながらアンカーたる、彼のボールの受け方と配球、ゴール前に入っていくというところを、さらに一個上のレベルを突き詰めてほしいです」 待望のJ1初ゴールはチームを25年ぶりの5連勝に導くものとはならなかったが、「自分たちのボールにしながら相手を押し込んで揺さぶりをかけて、ああいうシーンを作れていると思うので、今日は自分たちがやることをしっかり貫いた結果。勝つことが一番ですけど、ビハインドを負っている中でギリギリで追いついて、アウェイで勝ち点1を得られたことはポジティブに考えています」と、頼もしさ増す主将はチームとしても確かな手応えを得た一戦をポジティブに振り返り、残り6試合へこの勝ち点1を良い形で繋げていきたいとした。 <span class="paragraph-title">【動画】東京Vキャプテンが起死回生の同点弾</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>これが東京Vの底力<br>\<br><br>後半ATに値千金の一撃!<a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%A3%AE%E7%94%B0%E6%99%83%E6%A8%B9?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#森田晃樹</a> のミドルシュートが<br>相手DFに当たりゴールネットへ<br><br>明治安田J1第32節<br>G大阪×東京V<br><a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> でライブ配信中<a href="https://twitter.com/hashtag/G%E5%A4%A7%E9%98%AA%E6%9D%B1%E4%BA%ACV?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#G大阪東京V</a> <a href="https://t.co/1ryDlL0LmE">pic.twitter.com/1ryDlL0LmE</a></p>&mdash; DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1839968377021792508?ref_src=twsrc%5Etfw">September 28, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.09.29 07:15 Sun
5

飛躍続ける緑の名門支える強靭な翼…右WBで存在感示す東京Vの宮原和也「いまは少しずつできている部分がある」

好調を継続する昇格組の右ウイングバックが存在感を示している。 東京ヴェルディは前節、サガン鳥栖とのホームゲームを2-0で勝利し、今シーズン初の4連勝を達成。開幕前は残留争いのメインキャストを担うと見られていた中、残り7試合の時点で勝ち点47の6位と大躍進を見せている。 直近の4連勝では全試合で複数得点を記録するなど、一時の3試合連続無得点の苦境を乗り越えた攻撃陣の活躍がフォーカスされるが、左サイドのMF翁長聖と共に、90分を通じ攻守両面でハイクオリティのパフォーマンスを継続するDF宮原和也の安定感が際立っている。 昨シーズン、名古屋グランパスを離れて長らくJ2の沼にはまっていた緑の名門に加入した28歳は、右サイドバックの絶対的な主力に君臨。傑出した対人守備や優れたサッカーIQを活かした的確な判断能力でサイドに蓋をすると、攻撃でもボランチでのプレー経験を活かした安定した繋ぎ、機を見た攻撃参加からの正確なクロスでチャンスを演出。J2ベストイレブンに選出される、見事な活躍によって16年ぶりのJ1昇格の立役者の一人となった。 チームとして16年ぶりのJ1挑戦となった今シーズンはJ1未経験組や通算出場数が「50」に満たない経験不足のチームにおいて、牽引車としての活躍も期待されたが、プレシーズンとシーズン序盤に負った2度のケガの影響で本来のパフォーマンス発揮には至らず。一時はボランチやウイングバックでのクローザー役も経験した。 それでも、[3-4-2-1]のセンターバックでのプレーや中断期間の集中的なコンディション調整を経て状態を上げると、直近は4試合連続で右ウイングバックとしてフル出場。持ち味の安定した守備に加え、相手ボックス内に侵入していくアグレッシブな攻撃参加も増えている。 ここまでコンディション面に関して途上にあると語ってきた宮原だが、より運動量やハードワークが求められるウイングバックでの継続起用の効果も含め、ここにきて自身のフィジカルコンディションの向上を実感しているという。 「ウイングバックをすることによって上下動するシーンはたくさんあると思いますし、自分はしっかり攻撃の部分ではクロスのシーンに入っていくというのも意識しています。守備の部分でもしっかりチャレンジ&カバーというか、そういうのも含めて意識している部分はあるので、それに関して体がついてきています」 キャリアを通じてもちろん経験はあるものの、ここにきて本格的にプレーし始めたウイングバックでのプレーについては試行錯誤の部分はありながらも徐々に手応えを感じている。 「基本的に最初のプレッシャーの部分で、相手との距離が近い部分はウイングバックだとあるので、そこの間合いというのは少し近づける部分が4バックのときよりありますし、絞りの部分だったりは、自分の予測だったりそういう部分。いまは少しずつできている部分があるので、しっかり続けられるようにという感じです」 「(攻撃面に関して)次は相手が4バックなので、相手のサイドハーフがどこにプレッシャーに行くのかで、自分の立ち位置とかも決まってくると思いますし、サイドハーフが自分たちの3センターバックの方に食いつくのであれば、しっかりサイドバックを引き出す動きというか、そこは見せながらフォワードかシャドーに当てさせるというイメージもしなければいけないと思うので、しっかり相手を見ながら動き出せるようにしたいです」 その新境地を開きつつある宮原に関して、城福浩監督は右サイドバックがジャストなポジションであることを認めながらも、[4-4-2]から[3-4-2-1]への布陣変更後に、今後のキャリアも見据えた上で「自分の可能性を追い求めるチャンス」と捉えて新たな役割にチャレンジしてほしいと腹を割って話し合ったことを明かしている。 「彼は以前所属していたチームでも4バックでやっているときにサイドバックとしてやっていましたし、3バックでやったときにはおそらくウイングバックあるいはセンターバックで可能性を試されていたと思います。4バックでやることが、おそらく彼のサッカー人生の中でも多かったと思いますし、その中でこのチームでもJ2であったときに存在を示してきた」 「その中で3バックになったときに、本来のジャストなポジションというのがなくなったと感じるのか、そういう思考になるのか。これで3バックのセンターバックか、あのシステムのウイングバックがやれるようになれば、選手の幅が広がるようになるのか。おそらく彼はあと数年トップレベルでやれる選手だと思いますけど、さらにもう5年トップレベルでやるためにここがチャンスと思うのか。自分のジャストなポジションがなくなったと思うか。これは考え方次第だということを復帰したときに彼と話していました」 「『これをどう捉えるかだぞ』、『自分の可能性を追い求めるチャンスだと思ってやってくれ』と、ただそれにはセンターバックもウイングバックも両方ある。そこをやらされているのではなくて、『そこでもできる宮原和也を示してくれ』ということは話しました」 その指揮官の要求に真摯に応えた結果が直近の好パフォーマンスに繋がっていることは明白だ。そして、城福監督も「彼は非常にポジティブに取り組んでくれたと思っていますし、最近のあの運動量とかスプリントの回数というのは僕もちょっと驚いています」と、ベテランに差し掛かりつつある28歳の活躍に目を細めている。 逆サイドの翁長と共に飛躍を続ける緑の名門を支える強靭な翼は、28日にパナソニックスタジアム吹田で行われる明治安田J1第32節のガンバ大阪戦でも攻守にカギを握る存在となる。 勝ち点2差で臨む5位チームとのシックスポインターに向け、宮原は前節の反省や元同僚DF中谷進之介、FW宇佐美貴史ら相手の攻守のキーマンを警戒しつつ、チームとしてしっかりとした戦いをみせ、勝ち点3を持ち帰りたいと意気込んだ。 「前の鳥栖戦では結構危ないシーンはたくさんありましたし、決められてもおかしくないシーンというのはたくさんあったので、そこへの修正というのは絶対大事になってくる。正直点を決められて、勝敗がわからなくなってもおかしくないシーンというのがあったので、本当に紙一重だと思うので、そういうのは本当に90分通して、そういうチャンスを作らせないようにすることが大事です」 「(中谷は)対角へのフィードとかはうまいと思うので、そこはしっかりと見ながらという感じ。前回対戦でも守備は堅くてブロックをしっかり組んでいる感じなので、しっかり左右に揺さぶりながらというのは大事」 「(宇佐美は)少しの時間や余裕を与えると足を振ってきますし、右も左も蹴れると思うので、そこに対しては本当に厳しくいかなければいけないと思います」 2024.09.27 20:00 Fri

東京ヴェルディの人気記事ランキング

1

残留近づく好調の東京Vで虎視眈々とチャンス窺う…清水とのTMで結果残した山田剛綺らが意気込む

シーズン終盤を迎えて最大の目標達成に近づく東京ヴェルディだが、チーム内では依然としてハイレベルのポジション争いが繰り広げられている。そして、虎視眈々とチャンスを窺う選手たちが残り試合への意気込みを語った。 東京Vは前節、ガンバ大阪とアウェイゲームを1-1のドローで終えた。2003年以来の5連勝と共に5位浮上のチャンスは逃したが、勝ち点1を積み上げると共に無敗試合を「6」に更新。 そして、6日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第33節の湘南ベルマーレ戦や他クラブの結果次第では最大の目標であるJ1残留が確定することになる。 ここにきてチームでは主力メンバーが固定されつつあるものの、城福浩監督は「歯を食いしばってやり続けている選手は必ずどこかでチャンスをあげたい」と日々のトレーニングやチームの最大値を見極めながら、虎視眈々とチャンスを窺う控えメンバーの起用のタイミングを図る。 そんな中で、G大阪戦翌日には昨シーズンの昇格プレーオフ決勝で激闘を演じ、今シーズンのJ2リーグ首位でJ1昇格に王手をかける清水エスパルスとのトレーニングマッチを実施。互いに控えメンバーや若手中心での対戦となったが、東京Vは45分×2の一戦を3-1で勝利した。 そのトレーニングマッチに関して指揮官は「厳しいスケジュールの中、翌日の練習試合に臨んでいくというのはこのチームらしいと思いますし、そこで高いモチベーションでやってくれた選手たちがいる。心強かったというか、『いつでも取って代わるぞ』というファイティングポーズを見せてくれた選手が何人かいた」と、チームの姿勢を評価していた。 その一戦で1ゴール1アシストと大きなアピールを見せたのはFW山田剛綺。加入1年目でJ1昇格に貢献したストライカーは、今季ここまで途中出場を中心にリーグ戦20試合に出場もノーゴール。南米のストライカーを彷彿とさせるゴムまりのような高い身体能力を武器に、攻守両面で才能の片りんを垣間見せるが、初のJ1で苦戦が試行錯誤の日々が続く。 それでも、右シャドーでフル出場した清水戦では「ボールを引き出すところであったり、自分の特長である背後というところは右のシャドーながら、結構できたのかなと。守備のところでの強度であったり、そういう違いは見せられたのかなと思います」と、手応えを口に。 ここ最近はリード時の試合終盤にクローザー役としての出場が多く、ストライカーとしては一番に求められるチームプレーを最優先にこなした上で少ないチャンスを結果に繋げるという部分で難しい部分もある。 ただ、山田はそういったエクスキューズに甘えることなく、チームの勝利を最優先とした上でポジション奪取に繋がる結果を残したいと高い志を示す。 「チームが勝つためにというところで、途中から出るときはそこに全てを懸けてやっていますし、チームを勝たすために出させてもらっているので、自分のやりたいことよりもチームがやるべきこと、自分がやらないといけないことを最優先に考えてやっています」 「点を取りに行くにしても守るにしても自分のできること、求められていることを与えられた時間の中で、全て出し尽くして終わるということしか考えていないです」 「日々の練習や練習試合から結果を残すというところは常に意識していますし、そこで結果を出せなかったら、やっぱり使ってもらえない。自分がもし監督でも使わないと思うので、とにかくやり続けるというところは1年通して意識しています」 DF深澤大輝は清水戦でウイングバック、3バックの右の2つのポジションでプレー。持ち味の攻撃参加から1ゴールを記録。山田と共に目に見える結果でアピールした選手の一人だ。 左右のウイングバックに3バックのサイドでプレー可能な守備のマルチロールは開幕直後こそ9試合連続でスタメン出場したが、ケガによる離脱や序列の低下もあって後半戦は第28節鹿島アントラーズ戦の途中出場の1試合のみ。より激化するウイングバックのポジション争いにおいてベンチメンバーを外れる試合も少なくない。 それでも、久々の練習試合は日本一のトレーニングを志すチームの取り組みの正しさ、試合から遠ざかりながらも自身の成長を実感できるものになったという。 「個人的にも久々の練習試合というのもあって、相手も清水という部分で気持ちも入っていましたし、チームとしても最初は入りが悪い中でセットプレーで失点してしまいましたが、それがなかったらすごくいい試合だったなというのも、やっていたみんなも思っていましたし、仁志さん(森下コーチ)なんかも言ってくださっていました。もっとできたなというところもありましたが、充実した練習試合でした」 「(自身のゴールを通じて)上下動でゴール前に入っていくところというのはもう一度自分のストロングだなというのを再確認できましたし、そこの運動量のところは夏の毎日の積み重ね、2部練とかもしていましたし、そういうので走れるようになっている感覚はあります」 「夏場にすごくハードな練習ができたので、最近涼しくなってきて走れるなという自信に繋がるゲームでもありましたし、数値とかを見てもスプリントの回数とかも個人的には増えていたので、そこら辺は日々の積み重ねが大事だなというふうに改めて思いましたし、あとはJリーグの試合に出るために日々やっていくだけという感じです」 ここまで途中出場がメインながらリーグ戦24試合1ゴールの数字を残し、左右のウイングバックに2シャドー、攻撃的サイドバックのオプションにもなれるMF松橋優安は高い確率で18人のメンバーに入りつつ、より多くのプレータイム確保を狙う選手の一人。 前節のG大阪戦ではここ最近目立つクローザー役ではなくビハインドの状況で攻撃面を期待されての投入に。また、清水戦では本職のサイドに加え、チーム事情でボランチのポジションでもプレーした。 ここ最近では攻撃面で少しずつ手応えを感じつつ、清水戦でのボランチ起用に対しても自身の成長に繋がるとポジティブに振り返る。 「徐々にシーズン中盤から攻撃の部分でも自分の良さを出せるようになってきたので、ピッチに出たときに、まず良い守備からというのは忘れずにしっかり意識しながら、ビハインドのときは自分のところで違いを出せるように、ゴールに向かったプレーができるようにというのはベンチでいつも意識しています」 「(清水戦では)3つのポジションをやらせてもらって、本当にいい経験になりましたし、今回はボランチでプレーする時間が長かったですけど、また違った景色も見られて自分に足りない部分、逆にボランチでも通用する部分というのを感じられたので、そこは今後のサッカー人生にも繋がると思います」 今回の湘南戦に向けては保有元との対戦で前節を欠場したFW山見大登の復帰が確実となり、3選手共に18名のメンバー入りに向けては当落線上と言わざるを得ない。 それでも、天皇杯の前回対戦において攻撃面で見せ場を作っていた松橋は「天皇杯では自分の攻撃が通用するという部分で、少し意識が変わった試合でもあったので、印象はいいですし、やれる自信もある。出るとなれば自分のプレーを出せるように準備しています」と、出場への意欲を示す。 同じく天皇杯ではチャンスに絡みながらも決定機を逃す形となっていた山田は「点を取らなければいけないシーンで点を取れなかったので、そこはリベンジしたい。前からの圧をかけるところであったり、自分の特長で言うと、背後のところを狙っていきたい」と意気込んだ。 2024.10.05 20:30 Sat
2

東京Vの城福監督、今季3度目対峙の湘南戦へ「アグレッシブな場面を多く出したい」…今節残留確定の可能性も「とにかく研ぎ澄ましていく」

東京ヴェルディの城福浩監督が、6日に味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第33節の湘南ベルマーレ戦に向けた会見を実施した。 東京Vは前節、ガンバ大阪とアウェイで対戦。勝ち点2差の6位と5位によるシックスポインターは前回対戦同様に堅い展開となった中、後半半ばにホームチームが先制点を奪った。それでも、最後まで諦めずにゴールを目指したアウェイチームは後半アディショナルタイムにキャプテンのMF森田晃樹が決めた値千金のJ1初ゴールによって土壇場で1-1のドローに持ち込んだ。 これで連勝が「4」でストップしたが、勝ち点1を積み上げると共に無敗試合を「6」に更新。そして、今節の結果次第ではチームの最大の目標であるJ1残留が確定することになる。 先述の4連勝もあって残留はほぼ決定的と言える状況ながらも、以前から「危機感」という言葉を繰り返し強調してきた指揮官は「数字的に決まるというのは、ある意味ひとつ大きなこと」と残り5節の段階での残留確定について触れながらも「今になってそれを意識するかといったらそうではない」と、あくまで残り試合において自分たちの戦いにフォーカス。 「自分たちはずっと勝ち点が今の18位のチームと勝ち点差がいくつでとか、上の順位のチームが勝ち点がいくつでというよりは、我々の今年目指すべき表現したいサッカーにフォーカスしている。結果としてそれが我々が今どのステージに立っているかというところだと思っているので、そこのスタンスは全く変わらないです」 「数字的な残留が決まるというのは初めて聞きましたが、この前のガンバ戦から得たものを次にどう活かして、前節よりも強いチームとして表現できるかどうかというのを毎試合積み上げてきた結果だと思うので、それがそういう数字的な事実として言えるような状況になるのであれば、それは喜ばしいことではありますけど、今になってそれを意識するかといったらそうではないです」 同じく来季もJ1での戦いが見えてきた上、ある意味で“ボーナス”と言える上位進出へのチャレンジができる状況においては、新たなアプローチを試したいという気持ちに駆られる部分もある。 城福監督もその長い指導者キャリアを通じてそういった試行錯誤を行ってきたという。 「チームによってシチュエーションが違うというか、内情も違いますし歴史も違う。もちろん選手の個性も違うので何とも言えないですけど、自分が今まで経験してきた中で言うと、何か新たなことにチャレンジしたくなる。もう一個上へ行くには、ここを改善できればいいとか、ここの課題を克服できればいいとか、代表ウィークが多くなる秋、あるいは夏も含めて、かつては自分もチャレンジしたこともありました」 「それはチームがうまくいっていようがいまいが、うまくいっていてもさらに良くなるのではないかと思ってやりますし、例えばケガ人が出たり、主力選手のコンディションが上がってこなかったりしたときに、チームとしてやってきたこと、やり方を変えるわけではないけども、プラスして強く意識させるものを加えていくということをやってきたことがありました」 「自分の経験の中では、もちろんそれが全て失敗だったわけではないけども、やっぱりそれで良くなかったことの方が多かった」 その苦い経験を土台に今後のチームマネジメントにおいては、ブレずに「研ぎ澄ましていく」ことを最優先に考えている。 「課題は認識しながらもやり方を変えずに、研ぎ澄ましていくということを、特にヴェルディに来てからは毎年いろんな顔をインサイドから見ても、選手のスカッドもそうですけども表情があって、シチュエーションもあるんですけど、取り組み続けていることよりも優先順位の高いものが新たにあるという状況というのはチームにとって良いことではない。自分は経験則的に思っているので、とにかく研ぎ澄ましていくというところにフォーカスしています」 ホーム3連勝を狙う今節は残留争いの真っただ中に身を置く16位の湘南と対戦。今シーズンはアウェイ開催のリーグ前回対戦を2-1の逆転で制し今季の初勝利を挙げた一方、直近の天皇杯の対戦では0-1で敗れており、1勝1敗で臨む3度目の対戦で勝ち越しを狙う。 現状のチーム状態を鑑みれば、ホームチーム優位という見方が強いが、城福監督は「2試合戦って内容的にトータルで見たら負けている」と、比較的スタイルも近い湘南への警戒を口にした。 「もちろんルキアンという主軸というか、中心のストライカーが不在(出場停止)であるという事実はあるにせよ、我々はルキアンがいないメンバーに天皇杯で負けていますし、2試合戦って内容的に見たら、トータルで見たら負けているなと思います。リーグ戦も前半何もできないまま耐え切れずにルキアンに点を取られて、終盤逆転できましたけど、ゲームのトータルで言えば、湘南のゲームというふうに認識しています」 「天皇杯も前半は行ったり来たりのゲームでしたが、見返してみても失点する前の15分間ぐらいは完全に湘南のゲームだった。チャンスを何回か作られて決定的なチャンスが3回目ぐらいで点を取られているので、湘南の全員がボールを触りながら、全員でパス&ムーブをしながら、ゴールに向かっていくというのにちょっと翻弄された時間が2試合ともあったので、ここはしっかり締めたり、最終的なゴール前で体を張るというところと、もうひとつは腰が引けたサッカーをやると、やはり相手に押し込まれるので、我々が押し返すような時間をもっと増やしていかないといけない。我々が相手を引かせるような場面というのも作らなければいけないなと思っています」 いずれも1点差だった2度の対戦を踏まえ、今回も拮抗した戦いを覚悟する中、前からの守備とカウンターを勝負のポイントと捉える。 「まず守備で言えば、プレッシャーに行けるチャンスを逃がさない。相手が繋いでくるから、そこを意識して中を固めることだけに注力すると、おそらく簡単に相手にゲイン(前進)することを許してしまうので、たとえその守り方で守れたとしてもボールを奪うポイントが我々のゴールに近いところなので、カウンターを発動するのはかなり難しくなると思う。できるだけ前でプレッシャーをかけるチャンスを逃がさないという守備を全員でやりたい」 「ただそうは言っても相手のポゼッションはある程度洗練されているので、辛抱する時間もあると思う。その中でカウンターをどう発動していくかと、そのカウンターをきっかけに自分たちの時間をさらにまた取り戻すというような機会を多くしたいなと思います。あまり腰が引けたサッカーをやると、カウンターを発動するような守備もできなくなってしまうので、そこはメリハリをつけてアグレッシブな場面というのを多く出したいなと思います」 対戦相手の湘南では“残留力”とも表現される残留争い常連ゆえのシーズン終盤における傑出した勝負強さが話題に挙がるが、城福体制の東京Vも夏の苦戦を乗り越えた後の終盤戦に傑出した強さを見せている。 城福監督が途中就任した2022シーズンのJ2リーグでは5連勝フィニッシュ、16年ぶりのJ1復帰を成し遂げた2023シーズンは昇格プレーオフ2試合を含め9月以降は12戦無敗。今季も直近4勝2分けと無類の強さだ。 酷暑で運動量が落ちる夏の戦いの苦戦はハイインテンシティを特長とするチームスタイルと関連付けられる部分だが、それ以外にもチームの積み上げや若手の成長が好結果に繋がっている印象だ。 その要因について指揮官は明確な相関関係はわからないとしながらも、チームとしてのコンセプトの共有や最大値を出すための試行錯誤が結実した結果をひとつの理由に挙げた。 「チームが目指しているものを共有して積み上げていくこと。その表現したいものの最大値がシステムという言い方がいいか、立ち位置的に何が一番の最大値なのかを探ること。個人の組み合わせにおいてどれが一番の最大値なのかを探ることというのは、やはりどれも短期間でできない。やり続けて目指し続ける中で、今のこのスカッドの中で、どういう役割を各々に託すことが最大値になるのかというのが、チームとして共有できてくるのがやはり終盤になってしまうというところはあると思います」 「ひとつには、このチームでは(シーズン中に)メンバーが変わることが普通で、積み上げたとしてもその主力がいなくなるというサイクルの中で言えば、やはり数カ月において積み上げる時間が必要。最大値を見つける中でどうしても時間が必要で、それが半年でできればいいですけど、7、8カ月かかる場合もある」 「去年で言えば、J1仕様にしていくのに(昇格プレーオフを終えた)12月2日以降からスタートしたという意味でも、やはりメンバーが大幅に変わるので、彼らとベースを共有して染み込ませて、競争させて最大値を見つけていくというところは日々やっている。しかも1日も早く最大値を見つけたいと思ってやっているというのが僕の立場なので、それが結果として終盤のところでそういうふうになっているのに関係しているのかはちょっとわからないです」 ここにきて主力メンバーは固まりつつあるものの、虎視眈々とポジション奪取を狙う貪欲な控えメンバーの最終盤の台頭と共に最後まで最大値を探る、未だ伸びしろ豊かなチームは残り6試合でのさらなる躍進を目指す。 2024.10.05 20:00 Sat
3

今季も驚異の残留力示す湘南が鈴木章斗の3戦連発弾などで大きな2連勝! 7戦ぶり黒星の東京Vは8位に後退…【明治安田J1第33節】

明治安田J1リーグ第33節の東京ヴェルディvs湘南ベルマーレが6日に味の素スタジアムで行われ、アウェイの湘南が0-2で勝利した。 6位の東京Vは前節、アウェイで行われたガンバ大阪とのシックスポインターを1-1のドローで終えた。連勝が「4」でストップも、無敗を6試合に更新。勝利且つ他クラブの結果次第で残留が確定する、ホーム3連勝を狙った今回の一戦では前節から先発1人を変更。保有元との対戦で起用できなかった山見大登が染野唯月に代わって起用された。 一方、16位の湘南は前節、鹿島アントラーズ相手に2点差を引っくり返す3-2の逆転勝利によって連敗を「2」でストップ。ただ、前日の柏レイソルの勝利によって試合開始時点で17位という状況でタフなアウェイゲームに臨んだ。鹿島戦からはこちらも先発1人を変更。ベンチ外の畑大雅に代えて松村晟怜を起用した。 キックオフ直後からハイインテンシティの攻防が繰り広げられると、開始3分には右サイドを起点に押し込んだ湘南が田中聡の左足ミドルシュートでファーストシュートを記録。対する東京Vも前線へのロングボールのこぼれに反応した山見のループ気味のシュートで応戦する。 立ち上がり以降は出足の鋭さと切り替えの精度、オフ・ザ・ボールの動き出しの量で勝るアウェイチームが優勢に進めていく。安定したボール保持と即時奪回の良いサイクルで主導権を握る中、仕掛けのパスや崩しの精度を欠くが、17分にはボックス左で田中のパスを受けた松村晟がシュートまで持ち込む。 一方、東京Vは前半半ばを過ぎて徐々に守備で前から奪いに行く姿勢を見せ始めると、前向きな形でのボール奪取からのカウンターで押し返していく。29分にはペナルティアーク手前の好位置で得たFKの場面でキッカーの山田楓喜が左足を振るが、これは壁に阻まれる。 ややイーブンの展開に持ち込まれたアウェイチームだったが、相手の一瞬の隙を突いてゴールをこじ開ける。32分、相手陣内左サイドでのスローインの流れから鈴木淳之介がオフサイドラインの味方との入れ替わりを狙った小野瀬康介に絶妙なフィードを通す。ボックス左で収めた小野瀬が内側に運んで丁寧な横パスを入れると、中央でフリーの鈴木雄斗が強烈な左足ダイレクトシュートを突き刺した。 今季2度の対戦同様に湘南に先制点を許した東京V。何とか前半のうちに追いつこうと、攻守にギアを上げる。38分には中盤でのボール奪取からカウンターを発動。山見がボックス左に持ち込んで左足シュートを放つが、これは古巣対戦のGK上福元直人の好守に遭う。さらに、前半終盤にはロングボールを使った攻めから木村勇大らがフィニッシュに絡むが、ゴールをこじ開けるには至らなかった。 湘南の1点リードで折り返した後半、先に動いたのは東京V。山田楓を下げて見木友哉をハーフタイム明けに投入した。闘将による激しい檄が飛んだことが想像に難くないホームチームはアグレッシブな入りからいきなり良い形の崩しもみせた。 これに対して受け身に回る中でも冷静に前がかりな相手の隙を狙っていた湘南は後半最初のチャンスをものの見事にゴールに結びつける。 51分、相手の人数をかけた攻撃をボックス手前で前向きにパスカット。攻め残っていた2トップを起点とした数的同数のロングカウンターが発動すると、左サイドをドリブルで運んだ福田翔生がDF2枚を引き付けてボックス右で浮いた鈴木章斗にラストパス。すかさず右足を振り抜くと、ブロックを試みたDFにもディフレクトした強烈なシュートがゴールネットに突き刺さり、値千金の3試合連続ゴールとなった。 良い入りを見せながらもミスから痛恨の2失点目を喫した東京Vは63分、千田海人、山見を下げて染野、松村優太を同時投入。宮原和也をディフェンスラインに下げてより攻撃的な布陣に変化。リスクを冒して前がかると、69分には齋藤功佑が強烈な左足のミドルシュートを枠の右隅へ飛ばすが、ゴール前の密集を抜けたシュートはGK上福元のビッグセーブに阻まれた。 後半半ばを過ぎると、途中投入の根本凌を最前線に残して[5-4-1]の後ろ重心で逃げ切りを図る湘南に対して、東京Vは選手交代と[4-4-2]への変化で猛攻を仕掛けていく。だが、ボックス内でこぼれ球に反応した染野のシュートは枠を外れ、ゴール前に抜け出した山田剛綺のGKとの一対一は上福元の好守に阻まれる。 互いの意地と意地がぶつかり合った後半最終盤の攻防では、土壇場に強いホームチームの“劇場”を許さなかったアウェイチームが7試合ぶりのクリーンシート締め。熾烈な残留争いに身を置く中で2連勝を達成し、暫定ながら15位に浮上。一方、敗れた東京Vは7戦ぶりの黒星で8位に後退した。 東京ヴェルディ 0-2 湘南ベルマーレ 【湘南】 鈴木雄斗(前32) 鈴木章斗(後6) <span class="paragraph-title">【動画】小野瀬康介の絶妙抜け出しから鈴木雄斗!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr"><a href="https://twitter.com/hashtag/%E5%B0%8F%E9%87%8E%E7%80%AC%E5%BA%B7%E4%BB%8B?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#小野瀬康介</a> の絶妙な飛び出し、絶妙なトラップ、完璧なラストパス<br><br>最後は落ち着いて <a href="https://twitter.com/hashtag/%E9%88%B4%E6%9C%A8%E9%9B%84%E6%96%97?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#鈴木雄斗</a> が決めた<br><br>ゴール動画 <br> 明治安田J1リーグ 第33節<br> 0-1<br> 32分<br> 鈴木 雄斗(湘南)<a href="https://twitter.com/hashtag/%EF%BC%AA%E3%83%AA%E3%83%BC%E3%82%B0?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#Jリーグ</a> <a href="https://t.co/sLFLTzyH8q">pic.twitter.com/sLFLTzyH8q</a></p>&mdash; Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) <a href="https://twitter.com/J_League/status/1842857349457060033?ref_src=twsrc%5Etfw">October 6, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.10.06 18:09 Sun
4

「残り試合に向け背中を押してくれる」…東京V・城福監督は連勝ストップも土壇場ドローに持ち込んだプロセスを評価

東京ヴェルディの城福浩監督が、劇的ドローに持ち込んだ一戦を振り返った。 東京Vは28日、パナソニックスタジアム吹田で行われた明治安田J1リーグ第32節のガンバ大阪戦を1-1のドローで終えた。 勝ち点2差で5位に位置するホームチーム相手に1999年以来、25年ぶりとなるJ1での5連勝を目指した6位チーム。ゴールレスドローに終わった前回対戦同様に睨み合いの展開が続いた中、前半は大きな見せ場を作れず。後半はよりオープンな展開となり、FW木村勇大や途中出場のMF見木友哉に決定機が訪れたが、DF中谷進之介のゴールカバーやGK一森純の好守に阻まれた。 すると、74分には一瞬の隙を突かれて中央を完璧に崩されると、FW宇佐美貴史の絶妙なラストパスに3列目からの飛び出しで反応したMFダワンに左足シュートを決められて3試合ぶりの失点。 以降は守備的な交代策を含め逃げ切り態勢に入ったG大阪の堅守攻略に手を焼いたが、後半アディショナルタイムの94分にセットプレーの二次攻撃からMF森田晃樹が放ったミドルシュートが相手DFにディフレクトする形でゴールネットを揺らし、土壇場で追いついて1-1のドローに持ち込んだ。 リーグ連勝が「4」でストップし、5位浮上のチャンスを逃す形となったが、指揮官は概ねプラン通りに進め、手応えを感じた中で勝ち点1を持ち帰った一戦をポジティブに受け止めた。 「前半はちょっと我々が急いだというのもあって、相手ボールの時間がちょっと長かったですけれども、ただ絶対にやらせてはいけないバイタルエリアのところの意識は非常に高かったので、ほとんど足を振らせるシーンはなかったと思います」 「ボールは持たれていたけれども、バイタルエリアで仕事をさせない。そうなれば、後半オープンになってきて我々の時間が増えるだろうというふうに思っていたので、そこはある意味でプラン通りでした。一瞬の隙を突かれて点を決められて、ガンバさんのキープ力をベースとした時間をしっかり使っていくというところに苦しめられましたけど、最後に諦めずによく押し込んだなというふうに思います」 ただ、試合内容に関してはエアポケットのような形で喫した失点場面の対応に加え、準備してきた崩しの形の徹底の部分で、構えた際には攻略が困難なリーグ2位の堅守を誇る相手に対して“一発”を狙いすぎた点を課題として挙げている。 「オープンになってきてボールが繋げそうというか、決定的なシーンまで一本のパスで行けそうな感覚があったと思います。そこで『我々は急ぎすぎるな』と、『もっと動かした方が相手は嫌がる』と、そのスピードアップするタイミングというのはもっとペナの付近でいいというところは何回も言いました」 「ボールホルダーが結構フリーになったので、スピードアップするのが早くて、ペナに行く前に勝負のパスだったり、勝負のドリブルというのが始まってしまって、相手を揺さぶる前にボールを奪われるという、もったいないシーンがいくつかありました。辛抱強く回して回してもっとペナの周辺で、見木友哉の決定的なシーンというのも、かなり辛抱強く回した最後のところで顔を出したシーンだったので、ああいうシーンをもっと多く後半最初から作りたかったなと」 それでも、最終的にチームはセットプレー流れでツキにも恵まれる形ではあったものの、自分たちのやり方を貫いた末にゴールをこじ開け、しぶとく敵地から勝ち点1を持ち帰った。 城福監督は引き分けという結果以上に、同点に持ち込んだプロセスを評価し、この経験が残り試合において選手たちの背中を押すものになると考えている。 「自分たちが手応えのある内容の中で点を取られて、今までであればズルズルこのまま時間が過ぎていったような試合になったことは多かったと思います。この連勝になる前の数試合というのは手応えがありながらも点を決め切れないで、最後に点を取られて勝ち点0で終わる試合というのがありました」 「やり続けるということが大事だというのは、連敗をして引き分けてその後に連勝が始まったときに自分たちは痛感しているので、焦れないでやり続けると。我々が目指しているボールの運び方と展開をやり続けることで、チャンスが出てくるんだというのは、みんなが感じていたと思います」 「我々が一番大事にするのは自分たちのサッカーを信じてやり続けることなので、それで同点にできたというのは残り試合において自分たちのやっていることを信じてやり続けるということに対して、背中を押してくれるものがあったと思います」 これで連勝はストップしたものの、無敗試合を「6」に更新した東京Vは残り6試合でのさらなる躍進を目指し、次節はホームで16位の湘南ベルマーレを迎え撃つ。 2024.09.29 07:45 Sun
5

待望のJ1初ゴールは敗戦から救う劇的一発に…東京V主将の森田晃樹「チャレンジして結果に繋がって良かった」

東京ヴェルディでキャプテンを務めるMF森田晃樹が待望のJ1初ゴールを挙げた。 東京Vは28日、パナソニックスタジアム吹田で行われた明治安田J1リーグ第32節のガンバ大阪戦を1-1のドローで終えた。 4連勝中で6位の東京Vと7戦勝利がない5位のG大阪が2ポイント差で迎えたシックスポインターは、ゴールレスドローに終わった前回対戦同様にクローズな展開で後半に突入。 よりオープンな展開の中でMFダワンに先制点を奪われたアウェイチームは両ウイングバックにMF松橋優安、MF松村優太とアタッカータイプの選手を入れて前がかるも、守備的な交代策を含めて逃げ切り態勢に入ったホームチームの堅守に苦戦。1点ビハインドのまま後半アディショナルタイムを迎えたが、この土壇場で頼れる主将が執念を見せた。 94分、相手陣内右サイドで得たFKの場面でキッカーのMF見木友哉の高速クロスがボックス内でDFに撥ね返されるも、ペナルティアーク付近でこぼれ球に反応した緑の背番号7が右足を一閃。ゴール前の密集を抜けたグラウンダーシュートはGK一森純がしっかりと反応していたが、その手前でクリアを試みたDF福岡将太が触ったことでコースが変わり、ゴール中央に突き刺さった。 シュート直後に足が攣ってしまうなど、満身創痍の状況で24歳の執念が生んだ値千金の同点ゴールによって敗戦を免れた東京Vは、連勝がストップしたものの難敵相手のアウェイゲームで貴重な勝ち点1を持ち帰ることになった。 J1デビューから27試合目にして待望の初ゴールを挙げた森田は「いいところにこぼれてきたので、足を振れる距離でしたし、迷わず打てたと思います。まずは枠に打てたというのが良かったのと、ふかさずに打てたというところで、相手のそういう当たって入るという感じのハプニングを起こせたのかなと思います」と、劇的な形での殊勲の一発を普段通り飄々とした口調で振り返った。 プロ1年目の水戸ホーリーホック戦では鮮烈なミドルシュートでプロ初ゴールを決めていたものの、以降のプロキャリアでは“天才”とも評される傑出したテクニックと攻撃センスでチャンスメークで存在感を示す一方、ミドルシュートを含めシュート、フィニッシュは課題となっていた。 とりわけ、城福浩監督の下では2ボランチの一角で“へそ”と呼ばれるビルドアップの起点としてアンカーに近い役割を担い、より相手ゴールから遠ざかる形となっていた。 そんな中でも日々のトレーニングにプラスしてシュート練習にも励んでいた効果がようやくこの試合で実を結んだ。それだけに形はどうであれ、チャレンジした末の待望の結果を素直に喜んでいる。 「ミドルシュートはどのタイミングのどの試合でも狙っているつもりでしたけど、なかなか自分の中でのタイミングがつかめなかった中で、今日はいい形で打てるチャンスがあったので、そういうふうにチャレンジして、結果につながったというのが良かったです」 「得点という結果だけは出てなかったので、どの試合でもそうですけど、得点は本当にほしかったので良かったです」 また、攻守両面で全幅の信頼を寄せながらも、以前から決定的な仕事を求め続けてきた指揮官も、若き主将のブレークスルーを歓迎しつつ、さらなる活躍を促している。 「ボランチというポジションはチームをハンドリングする非常に重要なポジションの中で、絶対譲れないのは守備。あそこが緩ければ、本当にクオリティの高いチームだと、我々の失点シーンなんていうのもそうでしたけど、バイタルエリアで相手に仕事をさせない。そこのハードワークと気迫というのはすごく重要で、それを遂行すれば、攻撃の彼の良さはふんだんに出るというふうに思っていますし、J1でも高いレベルのものを示せる選手だと思っています」 「ただボランチというのは攻守が一体なので、必ずそこをしっかり遂行した後でという言い方がいいか、それをしながらアンカーたる、彼のボールの受け方と配球、ゴール前に入っていくというところを、さらに一個上のレベルを突き詰めてほしいです」 待望のJ1初ゴールはチームを25年ぶりの5連勝に導くものとはならなかったが、「自分たちのボールにしながら相手を押し込んで揺さぶりをかけて、ああいうシーンを作れていると思うので、今日は自分たちがやることをしっかり貫いた結果。勝つことが一番ですけど、ビハインドを負っている中でギリギリで追いついて、アウェイで勝ち点1を得られたことはポジティブに考えています」と、頼もしさ増す主将はチームとしても確かな手応えを得た一戦をポジティブに振り返り、残り6試合へこの勝ち点1を良い形で繋げていきたいとした。 <span class="paragraph-title">【動画】東京Vキャプテンが起死回生の同点弾</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>これが東京Vの底力<br>\<br><br>後半ATに値千金の一撃!<a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%A3%AE%E7%94%B0%E6%99%83%E6%A8%B9?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#森田晃樹</a> のミドルシュートが<br>相手DFに当たりゴールネットへ<br><br>明治安田J1第32節<br>G大阪×東京V<br><a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> でライブ配信中<a href="https://twitter.com/hashtag/G%E5%A4%A7%E9%98%AA%E6%9D%B1%E4%BA%ACV?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#G大阪東京V</a> <a href="https://t.co/1ryDlL0LmE">pic.twitter.com/1ryDlL0LmE</a></p>&mdash; DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1839968377021792508?ref_src=twsrc%5Etfw">September 28, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.09.29 07:15 Sun

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly