日本代表“勝負の2連戦” 敵地サウジ戦&ホーム豪州戦へ山本昌邦NTD「いよいよここからが本番」

2024.10.03 18:55 Thu
日本サッカー協会(JFA)の山本昌邦ナショナルチーム・ダイレクター
©超ワールドサッカー
日本サッカー協会(JFA)の山本昌邦ナショナルチーム・ダイレクター
日本サッカー協会(JFA)の山本昌邦ナショナルチーム・ダイレクター(NTD)が、10月の日本代表活動に向けて意欲を語った。

2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選C組で2連勝発進を飾った日本代表。

10月はまず10日に第3節でサウジアラビア代表戦(A)を戦い、次に15日の第4節でオーストラリア代表とのホームゲームを戦う。
そこに向けて3日、代表選手27名の発表会見が行われ、FW大橋祐紀(ブラックバーン・ローバーズ)が28歳での初招集に。またパリ五輪世代主将のMF藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)は約2年ぶりの招集となった。

森保一監督とともに登壇した山本昌邦NTDは、大変重要な10月の2連戦に向け、「9月のシリーズでは歴史を変えるような素晴らしい勝利がありましたが、いよいよここからが本番だという気持ちもあります」と緊張感を滲ませた。
「最終予選に簡単な試合がないというのは、歴史が物語ってますし、今回はなんといっても『アウェイ・サウジアラビア』がある。ここは非常に厳しい環境下での試合になります」

「しっかり準備して臨みたいですし、覚悟を持って、この10月をしっかり抑えて、今後への流れを作りたいと思います」

また、ナショナルチーム・ダイレクターとして、欧州組が圧倒的多数を占める現日本代表選手たちのコンディション調整に言及。

「今回の初戦はアウェイ・サウジ。日本代表は欧州でプレーする選手が多いなか、今回のサウジ戦でいえば、やはり欧州との『暑熱』の落差が厳しいところ。私はさすがに専門家ではないですが、監督やメディカルスタッフ含め、全員で万全の準備をしています」

限られた準備期間の活用にも余念がないという。

「選手たちは普段異なるクラブでプレーしているだけでなく、土曜日にクラブの試合が終わって合流する選手、日曜日の試合後に合流する選手…という違いもあります」

「そんななかで、私の役職からすれば、試合前にミーティングや練習の回数をどれだけ確保してあげられるか。代表活動における1回のミーティング、1回の練習は、本当に大きな価値を持ちます。この点、9月はとてもうまくいったと考えています」

「日本代表の選手たちは本当に力があり、W杯に向かって勝ち抜いていくために、その力を発揮する環境をどれだけ準備できるかは、とても大事な視点です。現場の要求に応えるべく、私はもちろん、JFA理事会も最大限のサポートを約束してくれています」

今回「移動」については、サウジ戦後の時間の使い方が大事になりそうだ。

「今回の『移動』でいえば、サウジは欧州からほど近いですが、サウジ戦が終わってから日本でのオーストラリア戦までの時間の使い方が重要です。サウジからチャーター機で日本に戻り、できるだけ早くオーストラリア戦の準備に移行できるよう手配しています」

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「もっと頑張れ、と言われている気がする」。森保一が日本代表監督2期目の“最後の夏”に語ったこと。【インタビュー前編】

午前8時には気温が30度近くなった猛暑の8月6日、サッカー日本代表・森保一監督は礼に身を包み平和記念式典に初めて参列した。 当初、招待者ではなく一般参列者と同じに早朝から公園に並ぶつもりで「個人で参加させてもらえないか」と日本サッカー協会に申し出たという。日本サッカー協会、広島県サッカー協会のサポートで過去最多となった5万5000人の参列者の1人として式典に臨んだ。 2026年W杯の決勝は7月19日。2022年から北中米ワールドカップに向けて任された日本代表監督としての最後の夏、6月23日の「沖縄慰霊の日」から、自身のルーツ、広島、長崎(8月9日)両市の原爆慰霊式と戦後80年を巡る。 W杯のシミュレーションと位置付けるアメリカ遠征、秋には国際試合を控える。W杯モードに入る前の時間を使い各地を巡る監督に広島で話を聞きたいと思った。 3バックでも4バックでも選手選考についてでもなく、「平和とスポーツ」についてじっくり聞けるとすればこれが最後の機会のような気がして。 インタビュー・文=増島みどり ──どこにいても、夏は必ず黙とうをしているとおっしゃっていますが式典への参列は初めてですか。 はい、初めてです。この夏は私個人として、招待でなくてもいいので一般の方々と同じに参列したいと思っていました。サッカーほか関係者みなさんのご尽力でこうした機会をいただいて感謝しています。 ──何を感じましたか。 式典の初めにこの1年で亡くなられた方々の名簿が奉納されるのを見ながら、今なお心の痛みを抱えたみなさまに気持ちを寄せる大切さや、生きたくても生きられなかった多くの方々の無念さを思い祈りました。そして、自分に何ができるのかと考えても、できることなど決して大きいものではありませんが、それでも何ができるかを考え続けなくてはいけないんだ、と改めて考えていました。あれほどの被害から復興して80年を重ねた広島、長崎、6月は沖縄(23日、慰霊の日に)で、国を代表して戦う自分たちにとって日本人の強さとは何だろうと、もう一度考え、力を授けていただく、そういう時間でした。 ──監督は、平和だからスポーツが、サッカーができる、と、平和という単語を自然に使いますね。大切さは分かっていますが、なかなか使わない言葉でもあります。子どもの頃の教育でしょうか。 長崎で過ごした子どもの頃から平和教育の授業はありますし、夏休み中の8月9日(長崎に原爆が投下された日)は、長崎の全校登校日で先生から原爆について、戦争について色々な歴史を聞かせてもらう大切な日なんです。でも平和授業の日であると同時に、この日が夏休みの宿題の進行具合を先生が確認する「宿題中間チェック日」でもありました。自分の宿題は大体進んでいないので、8月9日に学校に行くのが実は嫌でしたね。8月9日に、あるいは日常でも長崎で身近に平和を考える大事な授業を受けていたんだと気付いたのはずっと後ですよね。 ──原爆の体験などを聞く機会も多いのでしょうか。 体験を聞くのは語り部、伝承をするみなさんからで、自分に近い人たちの実体験を直接聞いた経験はありませんでした。父でさえ、私がもう成人した頃になって初めて、原爆が投下された瞬間もの凄い勢いで体が飛ばされて走って逃げたんだと話したくらいです。父は当時3歳のはずですから、本当に覚えているの?などとちょっと首をひねりましたが父の記憶通りでした。それくらい衝撃的な体験だったんですね、3歳の子どもがそれほどはっきり記憶しているなんて衝撃を物語っているのだと思います。今西さん(和男、広島のゼネラルマネジャーで無名だった森保監督を発掘した)にも、これだけ長い間お世話になってきて話すチャンスはいくらでもあったはずなのに、直接原爆体験を聞いたことは一度もありません。被ばくされたみなさんが心に負った傷は、80年経っても何も変わらないのです。 ──長崎と広島ともにルーツを持つ監督にとってここで強く抱くのはどういう感情ですか? 想像を絶する被害にあった場所が平和公園をはじめきれいな街になっています。きょうも式の後に撮影があり笑顔でスタッフのみなさんと話しながら、慰霊の場所で笑っていいんだろうかと思う。ただ、壊滅的な被害を受けてまるで地獄と化したどん底から、歯を食いしばって立ち上がってくださった方々の姿を強く思い起こさせてくれる場所でもある。そのお陰で今、スポーツできるのが当たり前の日常を過ごしています。どんな困難に遭っても立ち上がる姿、復興への強い思いに、もっと頑張れ、と言われている気がします。 ──70年は草木も生えない、復興は不可能と言われていたんですね。 それでも立ち上がった人々、町は、多くを教えてくれます。現役時代、私は派手なプレーやお客さんを魅了する華麗なテクニックも披露できませんでした。けれども長崎、広島で育ててもらった経験がそういう強いメンタリティーを持たなければ、と思わせてくれた。だからラスト15分、みんなが疲れて動けなくなってくる時間帯に、誰よりも激しく、強くプレーしようと決めていました。復興と自分が目指すプレーをリンクさせなければ、と常に考えていました。 ──代表戦でも常に、最後まで粘り強く戦うと、選手に言っています。 代表である以上、勝利を目指すのは当たり前です。ただ勝利を追うプロセスで勝つ可能性をどれだけ高めようと粘り強く戦ったかがとても重要です。勝っても負けても日本代表は、最後まで粘り強く、全員で力を合わせて戦い抜く。試合に日本代表の哲学、信念があるかどうかが重要だと意識して2期目のチームをつくってきました。 午前8時からの式典に参列するためには早朝に集合しなければならない。その後、公園内で地元テレビ局の取材を受け、途中、撮影やサインを求めるファンへのサービスも忘れず忙しく移動。エアコンの効いたカフェでアイスコーヒーを飲み、夜の天皇杯視察までホテルで少し休めるのだろうか、と思った時、同行していた日本サッカー協会の多田広報が監督にパソコンの画面を見ながら「もう一杯で、ちっちゃいのしかないんですが……」と話しかけた。レンタカーの手配についてだった。 監督は「いいよ、いいよ。2人だし、動けば何でも」と笑う。休むどころか、今から広島でお世話になった恩人たちの墓参りをするという。移動距離があるため数件も回るにはレンタカーが最適だと。平和祈念と夏休みで大混雑するなか、タクシーやハイヤーではなく1000CC の小型車に乗ろうとする背中を見送る。 監督にとって最後の、そして特別な8月だと分かった。 2025.08.15 12:00 Fri
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「マジならめっちゃ良い」「嘘だろ?」リークされた日本代表ユニフォームは賛否両論! 「Y-3」デザインもロゴの位置が不評の的に「なぜ真ん中?」

6月に発表される予定の日本代表の新ユニフォーム。ユニフォーム情報やギア情報を扱うメディア『Footy Headlines』がリーク情報をアップした。 日本代表が現在着用しているユニフォームは、折り鶴からヒントを得た「ORIGAMI」をコンセプトにしており、2022年8月に発表。2022年のカタール・ワールドカップ(W杯)や今年のアジアカップ、現在行われている2026年北中米W杯アジア2次予選でも着用されている。 およそ2年周期で切り替わるユニフォームデザイン。ユーロやコパ・アメリカといった今夏行われる大会に臨む国は次々と新ユニフォームが発表されている。 そんな中、日本のユニフォームは6月に発表される予定。そんな中、情報がリークされた。 新ユニフォームは、日本を代表するデザイナーであり、「Y-3」でも知られる山本耀司氏が担当。「Yohji Yamamoto」のブランドは世界でも高く評価されているデザイナーだ。 メインカラーも変更され、今の明るい青からネイビーになるとのこと。これは2018年のユニフォーム以来のカラーリングとなるという。 デザインは「炎」になり、前面に青い炎がデザインされることに。また、エンブレムが胸の中央に位置することになるという。 リークされたデザインにファンは「本当に良いキットだ」、「カッコいい」、「マジならめっちゃ良い」と称賛するコメントもある一方で、「なぜロゴが真ん中?」、「小学生のナップサックみたい」、「トレーニングウェアに見える」、「Y-3にはもっと期待していた」、「嘘だろ?」と否定的な意見も多く見られている。 いずれにしても発表される新ユニフォームは、パリ・オリンピックから着用されることに。A代表の着用は、9月の北中米W杯アジア最終予選からとなる。 <span class="paragraph-title">【写真】リークされた日本代表の新ユニフォーム! 賛否両論集まる</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="instagram-media" data-instgrm-captioned data-instgrm-permalink="https://www.instagram.com/p/C7zZ_WhyhgV/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" data-instgrm-version="14" style=" background:#FFF; border:0; border-radius:3px; box-shadow:0 0 1px 0 rgba(0,0,0,0.5),0 1px 10px 0 rgba(0,0,0,0.15); margin: 1px; max-width:540px; min-width:326px; padding:0; width:99.375%; width:-webkit-calc(100% - 2px); width:calc(100% - 2px);"><div style="padding:16px;"> <a href="https://www.instagram.com/p/C7zZ_WhyhgV/?utm_source=ig_embed&amp;utm_campaign=loading" style=" background:#FFFFFF; line-height:0; padding:0 0; text-align:center; text-decoration:none; width:100%;" target="_blank"> <div style=" display: flex; flex-direction: row; align-items: center;"> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 40px; margin-right: 14px; width: 40px;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: column; flex-grow: 1; justify-content: center;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; margin-bottom: 6px; width: 100px;"></div> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 4px; flex-grow: 0; height: 14px; width: 60px;"></div></div></div><div style="padding: 19% 0;"></div> <div style="display:block; 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1年後のW杯は夢物語ではなくなった 佐藤龍之介が10日間で示した“序列上げ”と獲得した“新たな基準”【東アジアE-1選手権2025総括コラム】

序列を一気に高めたと言える10日間だった。 6月のW杯アジア最終予選でA代表に初選出された佐藤龍之介は、東アジアE-1選手権を戦うチームにも招集されると、3試合すべてに出場。122分間プレーし、自分の実力を思う存分に発揮した。 初戦のホンコン・チャイナ戦は現所属のファジアーノ岡山でもプレーしているウイングバックでの出場だったが、第2戦の中国戦と第3戦の韓国戦ではシャドーを務めた。自身の口で「本職」と表現するポジションで、代表の試合で眩しいほどの存在感を放った。 右シャドーで先発した中国戦は、総合力の高さを示す70分だった。ボール非保持では、前線から鋭くプレスのスイッチを入れ、的確なポジショニングとランニングコースで相手センターバックとサイドバックの両方を1人で監視。ボールが自分のラインを越えれば素早くプレスバックを行い、味方と挟み込んで力強く奪う。ボール保持では、ライン間に立ってパスを引き出す。鋭いターンとドリブルで独力でゴールに向かっていったと思えば、テンポの良いパスワークを構築し、味方と連動しながら守備を切り裂いていく。森保一監督が掲げる「良い守備から良い攻撃」を体現していた。 特筆すべきは、佐藤がいたサイドから攻撃が始まっていたことだ。前半は右サイドで綱島悠斗からの縦パスを受けながら望月ヘンリー海輝を押し上げ、後半は左サイドで俵積田晃太にドリブルを促しながら自らはニアゾーン(ポケット)に進入していった。チームの攻撃は佐藤次第。そう言えるほど、前半と後半で攻撃のメインサイドが変わっていたのだ。 味方の持ち味を引き出し、自分の持ち味も生かす。チームを活性化させる姿は、まさに中心選手そのもの。初めて共闘した綱島も「素晴らしいところにポジショニングしているし、足元に入った時のプレーのクオリティがかなり高い。常に逃さないように準備していました」と、佐藤の引力を強く感じながらプレーしていた。 韓国戦では、65分から左シャドーの位置でピッチに立つ。日本は前半開始早々にジャーメイン良のゴールで1点をリードしていたが、特に後半は自陣に閉じ込められる防戦一方の展開を強いられていた。[5-4-1]のブロックで韓国の攻撃に応戦していたが、左シャドーで先発していた宮代大聖の外から簡単に前進を許すシーンが多く、プレスバックも間に合わない状況が続いていた。日本のゴールから遠い位置ではあったものの、そこを起点に良い状態でロングボールを蹴られることがボディーブローのように効いていた。 大会連覇を狙うチームが、1点のリードを死守することを最大目標に据えながら時計の針を進めていたのは明らかだった。守備に重きを置く状況の中、佐藤は交代のファーストチョイスとして細谷真大と一緒に呼ばれたのだ。 「守備で穴を作らないことを意識した。集中を切らさずボールにアタックすることを考えて入りました」 その言葉通り、守備では連続性と献身性に加え、知性を見せた。ケアしなければならない韓国の右サイドバックの立ち位置が自分のラインを越えないようにポジショニングの微調整をし続ける。内側のボランチを背中で消してから、サイドにボールが出れば斜めに素早く寄せて簡単には前に蹴らせない。プレー強度が高く、自国開催での優勝のために死に物狂いで向かってきた韓国を相手に、タスクを全うした。 守備も高水準でこなせるところが強み。A代表でもそう言えるレベルにあることを証明し、指揮官からの期待を信頼に変えるパフォーマンスだった。 3試合すべてのピッチに立ったのは、稲垣祥、相馬勇紀、ジャーメイン、望月、佐藤の5人。チーム内で数少ない全試合出場の資格を最年少の18歳で勝ち取り、プロになってから初のメダルを獲得した。だが、本人はもっともっと高いところを見ている。 「半年で急激に成長したわけではなくて、積み上げてきたものが試合で出ているだけ。現状はW杯の試合で活躍できるレベルでは到底ないので、そこを現実的に見つめてもっとやらないといけないと思います。フィジカル的にもそうですし、すべての判断をもっと早めることもいろいろです」 6月シリーズでは久保建英や鎌田大地ら世界のトップレベルに触れた。E-1選手権では国内トップレベルの選手と一緒にプレーし、自分の力が通用する手応えを得た。2度のA代表での活動を経て、自分の才能やポテンシャルを測り、今まで使っていた自分の物差しが劇的に変わったのではないか。「次のW杯を目指さないと損ですし、そこを目指した方が何倍も成長速度が早いと思っているので、もちろん目指してます」と、ロサンゼルス五輪前に行われるW杯への出場が夢物語ではなく現実的な目標に切り替わった瞬間を見た気がした。 濃密な10日間を終えて迎えたJ1リーグ第24節ヴィッセル神戸戦では、新たな基準でプレーしていることを強く感じる90分だった。 75分には会場がどよめく圧巻の突破を見せる。酒井高徳を突破してボックス内に進入し、カバーに来た相手選手を咄嗟の足裏ロールでかわす。その後ボールを預けたウェリック・ポポが簡単にボールを失うと、怒りを爆発させた。77分からはシャドーに移り、中央を何度も突破してゴール前にボールを供給し続けた。CKも蹴った。ボールが相手に当たってラインを出ると、走ってボールを拾い上げ、味方に「早くゴール前に上がれ」とコーナーフラッグから指示を送った。アディショナルタイムに江坂任がゴールを決めて一矢報いたが、そのチームの中心、いや、先頭にいた。 「あれくらいはできますし、自分がチャンスを作れる自信があったし、もっとボールがほしかった。最後は盛り返しましたが、負けています。その中で(試合後にスタンディングオベーションで選手を讃えた)あの声援を送ってくれるクラブはなかなかないと思っているので、ああいう声援に選手は甘えずに、あれでいいと思わずにやっていきたい。自分自身しっかりと成長して自信と共にやっているし、そういったところでは(後半のパフォーマンスは)当たり前とは言わないですけど、毎週そういった意識でやっていきたいと思います」 18歳。次世代。そんな色眼鏡はもういらない。A代表への招集を、未来への投資とは言わせない。1年後のW杯へ。新たな基準を獲得した佐藤龍之介が、森保ジャパンのメンバー争いに堂々と名乗りをあげた。 取材・文=難波拓未 2025.07.22 13:00 Tue
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なぜ18歳・佐藤龍之介はファジアーノ岡山でブレイクできたのか? E-1選手権で“内田篤人超え”が期待される若き才能の適応力とブレないメンタリティ

突出した適応力だ。今シーズンにFC東京からファジアーノ岡山に育成型期限付き移籍で加入した佐藤龍之介は、新たな環境に素早く順応し、自身の力を遺憾なく発揮している。 久保建英と同じ16歳でFC東京とプロ契約を結んだMFは、高卒1年目となるシーズンに武者修行を決断。約18年を過ごした東京を飛び出し、約660km離れた岡山に移り住んだ。 未到の地で単身生活をしながら、プロサッカー選手として結果を出すことを目指す。私生活をはじめ不慣れなことも多く、決して簡単ではない。さらに、主に起用されるのは、サッカーキャリアで「初めて」のウイングバックである。まさに、初めて尽くしだ。しかし、ピッチ上では圧倒的なパフォーマンスを発揮している。 第23節終了時点では、17試合に出場してチーム最多の4ゴールを記録。第19節・湘南ベルマーレ戦では、先制点を奪うだけでなく、両チームトップの走行距離12.1kmとスプリント18回を叩き出した。右WBで攻守にハードワークしながら、74分からはシャドーに移り、タイムアップまでプレー。試合後に木山隆之監督は「1番ゴールを取る可能性がある人をピッチに残すのは、勝つのであれば当然かなと思います」とフル出場の意図を明かしており、その信頼は絶大だ。 地元の西東京市と岡山の雰囲気が「似ていた」ことも佐藤の背中を押したが、適応を可能にしている大きな要素は、素直さと向上心のように思う。 開幕前のキャンプ時にWBで起用された時は、「(WBは)オプションになればいいかな。メインはシャドーになると思う」と受け止めていた。だが、監督からのオーダーに応えながら、パスやドリブルで密集地を打開したりラストパスでチャンスを作ったりといった自分の良さを発揮することを両立させ、“WB・佐藤龍之介”は、完全に板についた。その結果、「18歳の今は自分のポジションを『ここだ』と決める段階でもないと思う。『トップ下やシャドーをやれていない』というネガティブな考えは、本当にゼロなんです。『WBで使ってみたい』と思わせるような特徴を自分は少なからず持っていると思うので、実際に使ってくれている今はその証明にもなっています」と、岡山で発見した自身の新たな可能性と向き合い、意識を変化させている。 第21節・横浜Fマリノス戦では初めて左WBで先発した。負傷によるイレギュラーな起用だったが、「練習で『左、やれるか?』と言われて、『うん、行けます』と言ってやりました」と、逆サイドでプレーすることによって発生する身体の向きやボールの置き所の変化も物ともせず。第22節・鹿島アントラーズ戦では鋭いカットインで左サイドを切り裂き、逆転ゴールを呼び込んだ。 “置かれた場所で咲きなさい”を体現している18歳の姿を、木山監督は「輝いている」と表現し、「『自分は絶対に上に行くんだ』って疑わないメンタリティを持っている。『とにかく上に行きたい』という意欲が、輝いている。ある意味、与えられた才能というか。誰かに教えられるものではないと思う。自分を疑っていないところが素晴らしい」と称賛する。 環境やチーム戦術、監督からのリクエストは、自分がコントロールできない部分だ。時には自分のイメージと違うこともある。それでも、全てのことを素直に受け止め、受け入れ、自分の成長を促す肥料に変えていく。 「将来的には世界のトップリーグでプレーしたり、日本代表としてワールドカップに出て活躍したりすることが目標です」。そう宣言する佐藤は、7月3日に発表される東アジアE-1選手権のメンバーに選出されれば、2008年大会での内田篤人の20歳という同大会の日本代表における最年少記録を更新することになる。 E-1選手権は、過去に柿谷曜一朗や森重真人、相馬勇紀や町野修斗らが1年後のW杯のメンバー入りを勝ち取っており、言わばサバイバルの場だ。チームとして戦いながらも、個人として強みを発揮するなどのアピールが是が非でも必要になる。もしかしたらチームメイトは仲間よりもライバルという側面の方が強いかもしれない。しかし、きっと佐藤なら特有のチーム状況下でも、自分の力を最大限に発揮できるのではないか。そう期待したくなる適応力を、岡山で十二分に見せている。 取材・文 難波拓未 2025.07.02 18:00 Wed
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「頭の回転とプレーの質」を追い求めて、”今季最強軍団”のレギュラーを狙う!/中村草太(サンフレッチェ広島)【新しい景色へ導く期待の選手/vol.59】

2月開幕のラストシーズンとして注目される2025年Jリーグが開幕した。2023・24年J1連覇の王者・ヴィッセル神戸とともに最高峰リーグをリードすると目されるのは、ミヒャエル・スキッベ監督体制4年目のサンフレッチェ広島だ。 2022・23年が3位、24年が2位と着実に順位を上げている彼らのチーム完成度の高さは折り紙付き。しかも、ジャーメイン良、田中聡、菅大輝といった新戦力がいきなりフィットし、大きな活力をもたらしている。 昨季の大橋祐紀(ブラックバーン)、新井直人もそうだが、スキッベ監督のところに赴いた選手は必ずと言っていいほど大化けする。さすがはドイツの名門・ドルトムントやシャルケで育成年代に携わる経験が長かっただけに、若手や新戦力へのアプローチ方法を熟知しているのだろう。 そんなチームに新風を送り込んでいるのが、明治大学から加入したばかりの新人・中村草太だ。168センチという小柄なアタッカーは持ち前のスピードと運動量でピッチを所狭しと駆け回り、敵を凌駕。決定的なチャンスに絡んでいる。 まず2月8日のFUJIFILM SUPER CUPで鮮烈な印象を残すと、続く12日のAFCチャンピオンズリーグ2・アウェイのナムディン戦で待望のプロ初ゴールをゲットする。ジャーメインが右サイドに開き、タメを作った瞬間、一目散に相手守備陣の背後に飛び出し、角度のかいところから右足を一閃。貴重な先制点をもたらし、3-0の勝利に貢献したのだ。 そして16日のJ1開幕・FC町田セルビア戦でも大仕事をやってのける。この日の広島は前半から相馬勇紀の一撃を食らい、チーム全体が劣勢を強いられる中、後半にトルガイ・アルスランのゴールで何とか1-1に追いついた。 迎えた後半32分、背番号39をつける若武者はジャーメインの強烈ミドルシュートの跳ね返りに鋭く反応し、決勝点をマーク。公式戦3連勝の原動力となったのである。 「後半から菅と中村が入ることで、今季の我々は違ったサッカーを展開できる。特に中村は持っている才能を思い切り出せる強みがあると思います」とスキッベ監督は満面の笑みを浮かべた。 このドイツ人指揮官と若き才能が出会ったのは、1年前の宮崎キャンプだった。 「彼は2回ほど練習に参加し、FC東京戦に出ましたが、この選手にはぜひウチに来てほしいと思った。実際、本人が選んでくれて、すぐにチームのスタイルに適応している。こういう選手をもっといい選手に成長させることが我々の使命だと考えています」とスキッベ監督も絶賛。まさに広島の序盤戦の起爆剤になっていると言っていいだろう。 「2試合連続ゴールと結果が出ているのは嬉しいですけど、それ以外のところはスタメン組とは差があるなと。頭の回転のところとプレーの質、ドリブルの精度、状況判断、強度含めてまだまだ足りないなと感じます」 「明治もトップレベル大学で、自信を持って広島に入ったつもりだったし、開幕スタメンを狙っていたけど、やっぱり別次元だった。今、スタメンで出ているトルガイ選手や(加藤)陸次樹選手を見ていると、そういうところがホントにすごいなと痛感します」 「自分が彼らに勝てるとしたらスピードとか動き出し。そこで勝負したいし、また違ったタイプのアタッカーだということを見てもらいたい」と本人は自身のストロングを前面に押し出すことで、貪欲に先発の座をつかみ取っていく構えだ。 この中村は今年正月の高校サッカー選手権で2度目の全国制覇を達成した前橋育英出身。高校時代はあまり目立たなかったというが、小泉佳穂(柏)、岡村大八(町田)、田部井涼(岡山)、同期の稲村隼翔(新潟)など、大学を経て飛躍を遂げた人材は少なくない。 「いい選手だと思って出身校を見ると、前橋育英だったというケースが非常に多くて、本当に驚かされる」とJクラブの複数のスカウト担当が話していたが、2023・24年連続で関東大学リーグ1部得点王に輝いた中村はまさにその筆頭になり得る逸材。伸びしろの大きさは群を抜いていると見られるだけに、ここから一気に突き抜けていく可能性もありそうだ。 「やっぱり点を取っている選手のところにはボールがこぼれてくるもの。それは昨年の自分も経験しています。今の草太は本当に勢いがある。ちょっと羨ましいですね」 自身はまだ新天地無得点のエース・ジャーメインも羨望の眼差しで見つめていたが、彼ら前線アタッカー陣が協力し合いながら、お互いに生かし生かされる関係性が構築できれば理想的。中村には得意のアシストやお膳立ての方でも存在感を示し、近い将来の日本代表入りも虎視眈々と狙ってほしいものである。 文・元川悦子 <span class="paragraph-title">【動画】大物ルーキー、中村草太のJリーグ初ゴールは決勝弾に!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="a1r11MgY9TE";var video_start = 318;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2025.02.18 19:00 Tue

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