「勇気を与えられる選手になれたかな」苦しみも味わった流経大柏の主将DF佐藤夢真、相棒・奈須琉世と共に流経大進学も引退を検討?「プロになるのは厳しいかな」
2025.01.14 00:48 Tue
ダブルキャプテンとしてプレーした佐藤夢真(左)と相棒・奈須琉世
流通経済大柏(千葉)のキャプテンを務めたDF佐藤夢真が、前橋育英(群馬)との決勝戦を振り返った。
しかし、31分に柴野快仁に同点ゴールを決められると、その後は互いに譲らない展開となり、延長戦を終えても決着がつかずPK戦へ。ともに7人目まで全員が成功した中、最後は10人目で決着。前橋育英が2度目の優勝を果たし、流経大柏はまたも準優勝に終わってしまった。
キャプテンとしてチームを支え続けた佐藤。この試合でも体を張った守備を含めてチームを牽引したが、PKという残酷な結末で優勝を逃した。
センターバックコンビを組むDF奈須琉世とは共にキャプテンとしてチームを引っ張ることに。佐藤はプリンスリーグの2部を戦う流経大柏Bでプレーしていたこともあり、奈須にチームを任せることに。それでも夏以降の後半戦ではプレミアリーグを戦うAチームで出番を掴み、選手権はキャプテンマークを巻いて臨んだ。
「やっぱりかなり個性的な集団なので、1人でまとめるのは苦労するし、バラバラになっていただろうなと思うんですが、2人でやって、たくさんの目ができたことで1つの集団にできましたし、色々な個性が最後は1つになって良い集団になったと思います」と奈須とのダブルキャプテンでチームを選手権決勝まで導けたと胸を張った。
奈須とは話し合いを続けてきたという佐藤。「まずは自分が試合に出られていなかったので、自分が出られていなくてごめんとか、自分が練習で円陣を仕切っていたので、出れていない自分がそういうことをしていいのかという相談をしました」とコメント。ただ、奈須はそれでも佐藤が引っ張るべきだとアドバイスしたという。
「奈須からは1年からこのチームをまとめてきたのはエマだから、出ている、出ていないは関係なく、しっかりチームをまとめて欲しいと言われました」と、しっかりまとめることを心に決めた。
選手権ではしっかりとその成果も出てチームは決勝進出。最後はPK戦という敗者のいない戦いにまでもつれ込んだ。
「本当に日本一を目指してやってきたので、日本一のキャプテンと言われたかったんですけど、PKで負けてしまって、やっぱりそこは悔しいですが、このチームで勝ってきて良かったなと思います」
また、「やっぱり今日の試合を見ても、失点してしまっているので、隙ができたなというのが一番です」と悔しさが残る佐藤だが、苦しい時期を乗り越えて、この舞台に立てたことは誇りに思っているようだ。
「自分のようにサッカーをやっている人は、苦しい思いをしたり、挫折をする人の方が多いと思います。自分はそれを乗り越えて、こうやって国立のピッチで多くの人の前でプレーできたので、そういった人たちに勇気を与えられる選手になれたかなと思います」
その佐藤は、奈須と共に流通経済大学へと進学。しかし、Jリーガーも多く輩出するルートではあるが、「迷っていて、少し落ち着いて考えたい」とサッカーを続けるかどうかを悩んでいると明かした。
「センターバックは能力が必要なポジションですし、身長も必要ですし、そういった意味では自分はプロになるのは厳しいのかなと自分で判断しました」
「指導者になりたいので、大学から指導者の道もありなんじゃないかなと思っています」とコメント。選手としてではなく、指導者としてサッカーに携わっていく道も考えていくとし、まだ決めかねていると告白。ただ、相棒の奈須からは大学でもプレーを続けるように言われているようだ。
選手として生きるのか、指導者の道を早くから歩み出すのか。悔しい終わり方になった高校最後の大会直後には決められるものではないはず。しっかりと自分の心と向き合って決断した先に、再びその名前を聞かせてもらいたいものだ。
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13日、第103回全国高校サッカー選手権大会の決勝が国立競技場で開催。前橋育英と流経大柏が対戦した。7年前の第96回大会の決勝と同じカードとなった中、この試合は流経大柏が先手を奪うことに。12分に亀田歩夢のゴールでリードを奪った。キャプテンとしてチームを支え続けた佐藤。この試合でも体を張った守備を含めてチームを牽引したが、PKという残酷な結末で優勝を逃した。
佐藤は「点を決めてからの時間、守りに入ってしまって、球際も行けなくて、はがされる場面もあった。メンタル的に少し引いてしまった」と試合を振り返った。
センターバックコンビを組むDF奈須琉世とは共にキャプテンとしてチームを引っ張ることに。佐藤はプリンスリーグの2部を戦う流経大柏Bでプレーしていたこともあり、奈須にチームを任せることに。それでも夏以降の後半戦ではプレミアリーグを戦うAチームで出番を掴み、選手権はキャプテンマークを巻いて臨んだ。
「やっぱりかなり個性的な集団なので、1人でまとめるのは苦労するし、バラバラになっていただろうなと思うんですが、2人でやって、たくさんの目ができたことで1つの集団にできましたし、色々な個性が最後は1つになって良い集団になったと思います」と奈須とのダブルキャプテンでチームを選手権決勝まで導けたと胸を張った。
奈須とは話し合いを続けてきたという佐藤。「まずは自分が試合に出られていなかったので、自分が出られていなくてごめんとか、自分が練習で円陣を仕切っていたので、出れていない自分がそういうことをしていいのかという相談をしました」とコメント。ただ、奈須はそれでも佐藤が引っ張るべきだとアドバイスしたという。
「奈須からは1年からこのチームをまとめてきたのはエマだから、出ている、出ていないは関係なく、しっかりチームをまとめて欲しいと言われました」と、しっかりまとめることを心に決めた。
選手権ではしっかりとその成果も出てチームは決勝進出。最後はPK戦という敗者のいない戦いにまでもつれ込んだ。
「本当に日本一を目指してやってきたので、日本一のキャプテンと言われたかったんですけど、PKで負けてしまって、やっぱりそこは悔しいですが、このチームで勝ってきて良かったなと思います」
また、「やっぱり今日の試合を見ても、失点してしまっているので、隙ができたなというのが一番です」と悔しさが残る佐藤だが、苦しい時期を乗り越えて、この舞台に立てたことは誇りに思っているようだ。
「自分のようにサッカーをやっている人は、苦しい思いをしたり、挫折をする人の方が多いと思います。自分はそれを乗り越えて、こうやって国立のピッチで多くの人の前でプレーできたので、そういった人たちに勇気を与えられる選手になれたかなと思います」
その佐藤は、奈須と共に流通経済大学へと進学。しかし、Jリーガーも多く輩出するルートではあるが、「迷っていて、少し落ち着いて考えたい」とサッカーを続けるかどうかを悩んでいると明かした。
「センターバックは能力が必要なポジションですし、身長も必要ですし、そういった意味では自分はプロになるのは厳しいのかなと自分で判断しました」
「指導者になりたいので、大学から指導者の道もありなんじゃないかなと思っています」とコメント。選手としてではなく、指導者としてサッカーに携わっていく道も考えていくとし、まだ決めかねていると告白。ただ、相棒の奈須からは大学でもプレーを続けるように言われているようだ。
選手として生きるのか、指導者の道を早くから歩み出すのか。悔しい終わり方になった高校最後の大会直後には決められるものではないはず。しっかりと自分の心と向き合って決断した先に、再びその名前を聞かせてもらいたいものだ。
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「悔しいけど後悔は全くない」惜しくも準Vに終わった流通経大柏の主将DF奈須琉世、もう1人の主将兼相棒DF佐藤夢真とは「大学で日本一を獲るしかない」
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13日、第103回全国高校サッカー選手権大会の決勝が国立競技場で行われた。 決勝のカードは、前橋育英(群馬)と流通経済大柏(千葉)のカードに。2017年の第96回大会の決勝以来の再戦となり、当時は前橋育英が0-1で勝利を収めて初優勝を成し遂げていた。 試合は12分に亀田歩夢のゴールで流通経済大柏が先制。しかし、前橋育英も右サイドからのクロスを柴野快仁がヘディングで決めて前半のうちに追いつく。 後半は互いに攻め合うもゴールが生まれず、1-1のまま延長戦へ。延長戦でも決着がつかず、PK戦にもつれ込むこととなった。 PK戦は互いに7人目までノーミス。サドンデスに入った8人目は流通経済大かしわの幸田爽良がGK藤原優希に止められ失敗する。前橋育英の8人目はスーパーサブとしてドリブルでスタンドを沸かせた白井誠也だったが、枠を外して続行となる。 互いに9人目は成功するも10人目は流通経済大柏の安藤晃希が失敗。前橋育英は同点ゴールを決めていた柴野が落ち着いて決め、前橋育英が勝利。2度目の優勝を果たした。 大会後、全国高体連サッカー部技術委員会が選考した優秀選手36名が発表。優勝した前橋育英からは7名が選出。準優勝の流通経済大柏からも7名が選出された。 その他、U-19日本代表FWでサウサンプトン入りが内定している高岡伶颯(日章学園)や清水エスパルス加入が内定しているMF嶋本悠大(大津)、川崎フロンターレ加入が内定しているDF野田裕人(静岡学園)らも選出されている。 <h3>◆優秀選手36名</h3> GK 藤原優希(前橋育英/3年) 藤間広希(矢板中央/3年) 加藤慶太(流通経済大柏/3年) DF 菅野一葵(明秀日立/3年) 瀧口眞大(前橋育英/2年) 竹ノ谷優駕(前橋育英/2年) 佐藤快風(矢板中央/3年) 奈須琉世(流通経済大柏/3年) 佐藤夢真(流通経済大柏/3年) 塩田航央(東海大相模/2年) 佐藤碧(東海大相模/3年) 野田裕人(静岡学園/3年) 大坪聖央(東福岡/3年) 山禄涼平(東福岡/3年) MF 黒沢佑晟(前橋育英/3年) 石井陽 (前橋育英/3年) 亀田歩夢(流通経済大柏/3年) 柚木創(流通経済大柏/3年) 砂押大翔(帝京/3年) 小林晄也(東海大相模/3年) 沖本陸(東海大相模/3年) 鈴木悠杏(上田西/3年) 原星也(静岡学園/3年) 福本一太(阪南大高/3年) 佐藤宏耀(東福岡/3年) 神渡寿一(東福岡/3年) 畑拓海(大津/3年) 嶋本悠大(大津/3年) FW オノノジュ慶吏(前橋育英/3年) 佐藤耕太(前橋育英/3年) 山野春太(流通経済大柏/3年) 粕谷悠(流通経済大柏/3年) 三鴨奏太(堀越/2年) 森田晃(帝京/3年) 加藤隆成(帝京大可児/3年) 高岡伶颯(日章学園/3年) 2025.01.13 21:45 Mon3
U-17日本高校サッカー選抜候補の40名が発表! 前橋育英からはドリブルで沸かせたMF白井誠也など5名選出、選手権得点王の堀越FW三鴨奏太ら
日本サッカー協会(JFA)は24日、U-17日本高校サッカー選抜候補の選考合宿に臨むメンバーを発表した。 第103回全国高校サッカー選手権大会は、前橋育英高校と流通経済大柏高校の決勝となり、PK戦の末に前橋育英が2度目の優勝を果たして幕を閉じた。 現在の高校2年生を中心に構成されているU-17日本高校サッカー選抜候補。選手権で優勝した前橋育英からは優秀選手にも名を連ねたDF瀧口眞大、DF竹ノ谷優駕や切れ味鋭いドリブルが注目を集めたMF白井誠也など5名が選出された。 また、準優勝の流経大柏からはMF安藤晃希の1名のみが選出。その他、大会得点王のFW三鴨奏太(堀越)や優秀選手に選ばれたDF塩田航央(東海大相模高校)らも選出されている。 合宿は25日から28日まで行われ、駒澤大学、東京国際大学、日本高校サッカー選抜候補とトレーニングマッチを行う。 <h3>◆U-17日本高校サッカー選抜候補メンバー</h3> GK 松田駿(青森山田高校/2年) 金沢楓(矢板中央高校/2年) 仲七璃(帝京長岡高校/1年) 有竹拓海(静岡学園高校/2年) 定本翼(名古屋高校/2年) 村上葵(大津高校/2年) DF 大石蓮斗(札幌大谷高校/2年) 齊藤空人(鹿島学園高校/2年) 瀧口眞大(前橋育英高校/2年) 竹ノ谷優駕(前橋育英高校/2年) 篠崎健人(市立船橋高校/1年) 塩田航央(東海大相模高校/2年) 陶山響(桐光学園高校/2年) 萩原慶(桐光学園高校/1年) 咲本大(近畿大学付属高校/2年) 熊野俊典(米子北高校/1年) 村上慶(大津高校/2年) 中野陽斗(神村学園高等部/2年) MF 根木翔大(尚志高校/2年) 柴野快仁(前橋育英高校/2年) 白井誠也(前橋育英高校/2年) 平林尊琉(前橋育英高校/2年) 平野巧(矢板中央高校/2年) 安藤晃希(流通経済大柏高校/2年) 和食陽向(帝京長岡高校/1年) 山崎絢心(富士市立高校/2年) 樺山文代志(興國高校/2年) 玉山煌稀(履正社高校/2年) 湯月哲大(米子北高校/2年) 万代大和(岡山学芸館高校/2年) 佐々木悠太(神村学園高等部/2年) 福島和毅(神村学園高等部/2年) FW 小泉ハーディ(日本体育大学柏高校/2年) 三鴨奏太(堀越高校/2年) 宮本周征(帝京高校/2年) 篠塚怜音(静岡学園高校/2年) 伊藤湊太(京都橘高校/2年) 若槻大雲(立正大淞南高校/2年) 大森風牙(高川学園高校/2年) 日髙元(神村学園高等部/2年) 2025.01.24 16:40 Fri4
「観客の声が聞こえて緊張してしまった」注目の前橋育英2年生ドリブラー白井誠也、PK失敗も先輩に救われる「ごめんなさいとしか言えなかった」
前橋育英(群馬)のMF白井誠也が、決勝戦となった流通経済大柏(千葉)戦を振り返った。 13日、第103回全国高校サッカー選手権大会の決勝が国立競技場で開催。前橋育英と流経大柏が対戦した。 両校は2017年の第96回大会の決勝でも対戦しており、当時は前橋育英が終了間際の決勝ゴールで初優勝。前橋育英は前回の再現を、流経大柏はリベンジを果たしたい一戦だった。 今回の決勝は流経大柏が得意の前線からのハイプレスでゴールに迫っていくと、12分に亀田歩夢のゴールで先制。前橋育英はパスをつなぎながら攻め込むも、なかなか苦しい展開となるが、31分に黒沢佑晟の見事な切り返しから最後は柴野快仁が決めて同点。その後は両者譲らず、PK戦にまでもつれ込んだ。 PK戦でも両者は譲らず、7人目まで全員成功。流経大柏の8人目をGK藤原優希がセーブすると、前橋育英の8人目は白井。しかし、枠を外してしまい優勝を決められず。それでも10人目を再びGK藤原がセーブ。最後は柴野が決めて見事に優勝を果たした。 得意のドリブルを武器に、チームを活性化させ、スーパーサブ的な立場で注目を集めた白井。ボールを持てばスタンドがザワつくほどの注目を集める大会となった。 2年生ながら優勝を経験した白井は「今はチームのみんなのおかげで勝てたので感謝の気持ちでいっぱいなのと、嬉しい気持ちでいっぱいです」と率直な気持ちを述べた。 ただ、PK戦ではまさかの失敗。大きなプレッシャーを感じてしまったと明かした。 「自分は小さい時からPKが苦手で、不安という気持ちが強かったのと、自分が蹴りに行った時に観客の声が聞こえて緊張してしまって、力んでしまいました」 決めれば優勝という状況も「本当にプレッシャーになってしまって、緊張してしまいました」とコメント。ただ、先輩でもあるGK藤原が見事に挽回してくれた。 「本当にごめんなさいとしか言えなくて、もう1回止めてくれという思いを伝えることしかできませんでした」と語った白井。「藤原さんにはいつも助けてもらっているので、頼り甲斐のある先輩です」と、守護神に感謝。一方で藤原からは「外したおかげで見せ場ができたと優しい言葉をかけてくれて、良い先輩だなと思いました。めっちゃかっこいいです」と、気の利いたコメントをもらっていたという。 この試合の57分から登場した白井。同点の中でピッチに入ると、積極的に仕掛ける姿勢を見せていった。 「同点の場面での出場だったので、攻撃の面で貢献しなきゃいけないと思いすぎて、視野が狭くなってしまいました。まだ改善しなければいけないと思います」 「(周りに)言われてはいないんですが、自分の中でもっと簡単にプレーできる部分があったので、周りをもっと使っていかないといけないなと思いました」 大きな舞台に立っての日本一。自身も注目を集める存在となり、今までにない経験ができた。 「相手もこの試合にかける思いが伝わってきて、その中でも自分のプレーを出さなければいけないという難しさも経験できたのは良かったと思います」と振り返る白井。優勝という結果を残しても、PK失敗など不完全燃焼の思いは次の大会に繋げたいという。 「国立では悔いが残っているので、来年絶対に戻ってこようと思いますし、インターハイや選手権でみんなで頑張ってやっていきたいという気持ちが強くなりました」 2025.01.14 00:09 Tue5