初勝利懸けた京都戦に臨む東京Vの城福浩監督、攻撃の主力2選手不在も「チームの最大値の違う出し方をするチャンス」
2024.03.28 19:20 Thu
京都戦で初勝利狙う城福浩監督
東京ヴェルディを率いる城福浩監督が、インターナショナルマッチウィーク明け初戦となる明治安田J1リーグ第5節、京都サンガF.C.戦(29日)への意気込みを語った。
東京Vは開幕4試合を2分け2敗の19位で終え、インターナショナルマッチウィークの中断期間に入った。ここまでの試合では攻守両面で手応えを感じながらも、久々のJ1の舞台で勝ち点3を獲得する難しさを痛感している。
城福監督は、この中断期間を通じて、2-2のドローに終わった前節のアルビレックス新潟戦を普段通りに振り返りつつ、練習試合を利用しながら取り組むべき課題に注視できたと手応えを口にする。
「もちろん毎試合、自分たちが課題を見つけたり、自分たちが目指しているものへの手応えを確かめたりと、その繰り返しなので、今回は1週間空きましたけど新潟戦で何がやれて、もう少し改善するものが何なのかを明確にしています」
「代表ウィークの空いた週末に練習試合ができたので、そこで確かめて、メンバーも少し試しながらでしたが、チームとしてやりたい課題に取り組む、取り組んで手応えがつかめたような練習試合ができた。良い1週間だったと思います。今週、我々は金曜開催で少しゲームが早いので、コンディションも気にしながら京都戦に向けた準備が今のところできていると思います」
「自分たちが大事にしているボールを大事にするというところは、一つ間違えば、前にボールが進まないとか、セーフティーなポジションばかりを取ってしまうということにつながりかねないので、実はそれが一番自分としては嫌だった。就任当初は実は使わなかったです。言葉の中では言っていたかもしれないですが、『絶対のポジション』というところと、セーフティーなポジションが混同するような状況にはしたくなかったです」
「今は裏への意識であるとか、少しスペースでパスするとか、動きが相手の守備の矢印を利用して背後を取ることもできてきているので、今は『絶対のポジション』という単語を使っても、彼らの針が振れ過ぎることはないだろうと思ったので、自分は今まで実は使ってきた言葉ですけど、このチームではあまり使わなかったというところです」
「新潟戦ではもちろん我々らしい守備をもっとやれたはずだと思っていました。ただ新潟はご存知の通り、Jリーグでも一番ポゼッションにこだわった、ポゼッションのうまいチームだと思います。それでも、もっと厳しい守備ができたはず。そこに対して守備の反省をすると同時に、良い守備をするためにはもっと我々がボールを握らなければいけないいう意味でも、『絶対のポジション』はキーワードになるので、ボールを握りながら相手陣で、攻守においてエネルギーを出していくというところで、守備のことを言うのだけれども、頭の中では攻撃のキーワードがあるというような状況を作ってここ2週間やったので、選手はうまく中和させてくれたかなと思います」
その取り組みの成果を見せるべき京都との今季初白星を懸けた一戦では、「局面のバトルを前面に押し出してくるチーム」に対して、球際の攻防や走り負けないことが重要になると考えている。
「もちろんエネルギッシュというか、アグレッシブにランニングしてくるし、局面のバトルというのも前面に押し出してくるチームなので、我々としてはそこで対等以上にやらなければいけないと思います。スクランブルになって相手ボールになったときに、京都というのはランニングのスイッチが入って、それこそ複数人が湧き出てくる。スクランブルになったときにマイボールにしたいという思いと、もう一つはそこでランニングで負けないというか、走り負けないということが大事。もっと言えば、我々がボールを握る時間が長ければ、スクランブルになるという状況は、より少なくなる。どれも追求しなければ、難しい試合になると思います」
その京都戦に向けたメンバー選考の部分では、U-23日本代表帰りのFW染野唯月、先日に加入が発表されたMFチアゴ・アウベスらのコンディション面についても説明。マリ戦、ウクライナ戦で45分ずつプレーした前者に関してはパリ・オリンピックへのメンバー入りを懸けた代表キャンプという、心身ともにより負荷がかかる状況を考慮しつつ起用法を検討していくという。一方、実戦から1カ月以上遠ざかる後者については慎重な姿勢を見せる。
「この前のウクライナ戦で言えば、45分だったので時間的なところでは大きな問題はないですが、パリ五輪のメンバー生き残りをかけた1週間を過ごして、相当緊張感の高いキャンプだったと思います。ゲームの注目度も高かったですし、そういう意味で出場時間だけで測れない疲れはあると。現場ではまだ時間があるので、そこはしっかりと彼のコンディションと向き合いながら調整してあげたい」
「彼自身が実戦から、遠ざかっていたというのもありますし、長時間、飛行機に乗って時差のあるところから来ているとか、そういうところもあるので、我々はかなり慎重にみています。コンディションさえ戻れば、アジャストは早いと思うので、どのように我々が求めるインテンシティを連続して出せるか。それがケガの心配がない状況でピッチに送り出せるのかと日々見ているので、1日でも早くチョイスの中に入ってくるようにチーム全体で努力していきます」
また、京都戦では染野と共にU-23日本代表に招集されていたMF山田楓喜、開幕から全試合で先発出場していたFW木村勇大の2選手が保有元との対戦となり、両クラブの契約によって起用できない。
チームにとって痛手であることに間違いはないものの、「チームの最大値の違う出し方をするチャンス」とポジティブに語る指揮官は、この試合で単なる“代役”ではない“新たな個性”によるプラスな化学反応を期待している。
「これはもうわかっていたことなので、一つ言えばそれでも彼らの可能性を信じて我々は獲得したし、何とか彼らと共にチームを成長させたいという思いがあります。もう一つはこういう状況で、今までレギュラーで出てた選手2人出られない状況になるということは、自分自身チャンスだと思っています」
「彼らの代わりをに誰かを出すのではなくて、チームの最大値の違う出し方をするチャンスなので、こういうときこそ新しく出た選手が彼らの代わりをするというような精神状態では送り出したくない。新しい力をこの11人、18人で示すと、また正当な競争がに入っていく。こういうサイクルの一つのきっかけになると思うので、自信を持たせて、しっかり戦わせたいなと思います」
東京Vは開幕4試合を2分け2敗の19位で終え、インターナショナルマッチウィークの中断期間に入った。ここまでの試合では攻守両面で手応えを感じながらも、久々のJ1の舞台で勝ち点3を獲得する難しさを痛感している。
城福監督は、この中断期間を通じて、2-2のドローに終わった前節のアルビレックス新潟戦を普段通りに振り返りつつ、練習試合を利用しながら取り組むべき課題に注視できたと手応えを口にする。
「代表ウィークの空いた週末に練習試合ができたので、そこで確かめて、メンバーも少し試しながらでしたが、チームとしてやりたい課題に取り組む、取り組んで手応えがつかめたような練習試合ができた。良い1週間だったと思います。今週、我々は金曜開催で少しゲームが早いので、コンディションも気にしながら京都戦に向けた準備が今のところできていると思います」
その取り組みでは、より自分たちでボールを握るという部分で、『絶対のポジション』というキーワードと共に立ち位置の整備などに注力。東京V就任以降は「セーフティーなポジション」との混同を避ける意味もあって前面に押し出すことはなかったものの、チームの成熟によってこのタイミングで、より明確な指示として解禁したという。
「自分たちが大事にしているボールを大事にするというところは、一つ間違えば、前にボールが進まないとか、セーフティーなポジションばかりを取ってしまうということにつながりかねないので、実はそれが一番自分としては嫌だった。就任当初は実は使わなかったです。言葉の中では言っていたかもしれないですが、『絶対のポジション』というところと、セーフティーなポジションが混同するような状況にはしたくなかったです」
「今は裏への意識であるとか、少しスペースでパスするとか、動きが相手の守備の矢印を利用して背後を取ることもできてきているので、今は『絶対のポジション』という単語を使っても、彼らの針が振れ過ぎることはないだろうと思ったので、自分は今まで実は使ってきた言葉ですけど、このチームではあまり使わなかったというところです」
「新潟戦ではもちろん我々らしい守備をもっとやれたはずだと思っていました。ただ新潟はご存知の通り、Jリーグでも一番ポゼッションにこだわった、ポゼッションのうまいチームだと思います。それでも、もっと厳しい守備ができたはず。そこに対して守備の反省をすると同時に、良い守備をするためにはもっと我々がボールを握らなければいけないいう意味でも、『絶対のポジション』はキーワードになるので、ボールを握りながら相手陣で、攻守においてエネルギーを出していくというところで、守備のことを言うのだけれども、頭の中では攻撃のキーワードがあるというような状況を作ってここ2週間やったので、選手はうまく中和させてくれたかなと思います」
その取り組みの成果を見せるべき京都との今季初白星を懸けた一戦では、「局面のバトルを前面に押し出してくるチーム」に対して、球際の攻防や走り負けないことが重要になると考えている。
「もちろんエネルギッシュというか、アグレッシブにランニングしてくるし、局面のバトルというのも前面に押し出してくるチームなので、我々としてはそこで対等以上にやらなければいけないと思います。スクランブルになって相手ボールになったときに、京都というのはランニングのスイッチが入って、それこそ複数人が湧き出てくる。スクランブルになったときにマイボールにしたいという思いと、もう一つはそこでランニングで負けないというか、走り負けないということが大事。もっと言えば、我々がボールを握る時間が長ければ、スクランブルになるという状況は、より少なくなる。どれも追求しなければ、難しい試合になると思います」
その京都戦に向けたメンバー選考の部分では、U-23日本代表帰りのFW染野唯月、先日に加入が発表されたMFチアゴ・アウベスらのコンディション面についても説明。マリ戦、ウクライナ戦で45分ずつプレーした前者に関してはパリ・オリンピックへのメンバー入りを懸けた代表キャンプという、心身ともにより負荷がかかる状況を考慮しつつ起用法を検討していくという。一方、実戦から1カ月以上遠ざかる後者については慎重な姿勢を見せる。
「この前のウクライナ戦で言えば、45分だったので時間的なところでは大きな問題はないですが、パリ五輪のメンバー生き残りをかけた1週間を過ごして、相当緊張感の高いキャンプだったと思います。ゲームの注目度も高かったですし、そういう意味で出場時間だけで測れない疲れはあると。現場ではまだ時間があるので、そこはしっかりと彼のコンディションと向き合いながら調整してあげたい」
「彼自身が実戦から、遠ざかっていたというのもありますし、長時間、飛行機に乗って時差のあるところから来ているとか、そういうところもあるので、我々はかなり慎重にみています。コンディションさえ戻れば、アジャストは早いと思うので、どのように我々が求めるインテンシティを連続して出せるか。それがケガの心配がない状況でピッチに送り出せるのかと日々見ているので、1日でも早くチョイスの中に入ってくるようにチーム全体で努力していきます」
また、京都戦では染野と共にU-23日本代表に招集されていたMF山田楓喜、開幕から全試合で先発出場していたFW木村勇大の2選手が保有元との対戦となり、両クラブの契約によって起用できない。
チームにとって痛手であることに間違いはないものの、「チームの最大値の違う出し方をするチャンス」とポジティブに語る指揮官は、この試合で単なる“代役”ではない“新たな個性”によるプラスな化学反応を期待している。
「これはもうわかっていたことなので、一つ言えばそれでも彼らの可能性を信じて我々は獲得したし、何とか彼らと共にチームを成長させたいという思いがあります。もう一つはこういう状況で、今までレギュラーで出てた選手2人出られない状況になるということは、自分自身チャンスだと思っています」
「彼らの代わりをに誰かを出すのではなくて、チームの最大値の違う出し方をするチャンスなので、こういうときこそ新しく出た選手が彼らの代わりをするというような精神状態では送り出したくない。新しい力をこの11人、18人で示すと、また正当な競争がに入っていく。こういうサイクルの一つのきっかけになると思うので、自信を持たせて、しっかり戦わせたいなと思います」
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J1昇格を果たした東京ヴェルディの城福浩監督が、チームを支えてきたキャプテンMF森田晃樹について語った。 2日、2023J1昇格プレーオフ決勝で東京Vは清水エスパルスと対戦した。 今シーズンのJ2で3位に終わった東京Vと4位の清水の対戦。国立競技場で行われた試合には、5万3264人の大観衆が詰めかけた。 16年ぶりのJ1昇格を目指す東京Vは、1年での復帰を目指す清水と“オリジナル10”同士の意地を懸けた戦いとなった。 試合は前半から清水が攻撃を仕掛けていく展開もゴールレスで折り返すと、63分に東京Vの森田晃樹がハンドを取られてPKを与えてしまうと、チアゴ・サンタナがしっかりと決めて清水が先制する。 1点を追う東京Vはボールこそ握るもフィニッシュまでなかなかいけず。敗退かと思われたが、94分に抜け出した染野唯月に対して高橋祐治がタックル。これがファウルとなりPKを獲得すると、これを染野がしっかりと決めて同点に。そのまま試合は終わり、1-1で終了。年間順位で上位にいたため、16年ぶりのJ1昇格を果たすこととなった。 試合後の記者会見で城福監督は、キャプテンの森田について言及。この試合では清水のPKにつながるハンドをしてしまった中、チームのためにしっかりと1年間戦ってくれたことを称えた。 「このチームは毎年主力が流出しています。去年も私が就任してから夏に2人、冬に4人のレギュラーがいなくなりました」 「もちろん彼も大きな選択を迫られていた冬でした。なぜならばこのチームはそれが当たり前だから。シーズンが終われば主力が居なくなるのが当たり前です。ただ、彼は残る決断をした。彼のキャラクターからしたら、キャプテンに任命されるなんて到底考えらなかったし、発想もできなかった」 「その中でこの1年一緒に格闘してきて、もがいてきて、辛抱強く積み重ねてきて、最後彼と一緒に昇格できたというのは、ちょっと言葉では説明できないです」 シーズン前には移籍の噂もある中で、「ヴェルディをJ1に上げた男になりたい」と残留を決断。アカデミー時代から育ったチームのJ1時代は知らない男だが、ヴェルディファミリーの想いを胸に戦い続け、悲願のJ1昇格を果たし、試合後に涙を流した。 2023.12.02 21:45 Sat5
古巣初対戦終えた福岡MF北島祐二「気合いが入りすぎてすぐにイエローを…」、東京Vサポーターへの敬意も口に
アビスパ福岡のMF北島祐二が、古巣初対戦を振り返った。 福岡は28日、味の素スタジアムで行われた明治安田J1リーグ第10節で東京ヴェルディと対戦し、0-0のドローに終わった。 今回の一戦では長期離脱を乗り越え、古巣初対戦で7カ月ぶりのリーグ戦復帰を果たしたFW佐藤凌我に大きな注目が集まったが、その緑の元エースストライカー同様に、誰よりも高いモチベーションで試合に臨んだのが、同じく古巣初対戦の北島だった。 福岡の下部組織出身で2019年にトップチーム昇格を果たした北島は、昨シーズンに出場機会、新たな環境を求めて東京Vに期限付き移籍。自身初の移籍は決して順風満帆とはいかなかったが、キャリアハイのリーグ戦28試合に出場し、リーグ戦初ゴールを含め3ゴール4アシストを記録。 いずれもアウェイ開催のファジアーノ岡山戦、ブラウブリッツ秋田戦では高精度のプレースキックで後半アディショナルタイムの劇的決勝点をアシストし、クラブ16年ぶりのJ1昇格に貢献した。 そのJ1昇格を置き土産に福岡へ帰還した23歳は、開幕当初こそ試合に絡めなかったものの、今月3日に行われた鹿島アントラーズ戦で初先発し、1-0の勝利に貢献すると、以降は公式戦4試合連続出場。着実に出場機会を増やし、古巣初対戦ではリーグ戦2度目のスタメンを勝ち取った。 [3-4-2-1]の2シャドーの一角でプレーした味スタでの一戦では、「気合いが入りすぎた」と試合後に語ったように開始早々にイエローカードをもらってしまい、前半のみの出場とはなったが、元チームメイトのMF森田晃樹が「キック精度や攻撃のアクセント、そういうところの技術の高さはやっぱり持っていた」と語った攻撃センス、城福浩監督の下で磨きをかけたアグレッシブな守備など爪痕は残した。 同試合後、北島は「つい5、6カ月前までいたチームに対戦相手として来て、このスタジアムでやれることに対して、すごく気合いが入っていました。気合いが入りすぎて、すぐにイエローをもらってしまったんですけど、こういう感情を持ちながらプレーするのは初めてだったので楽しかったです」と、さまざまな思いを抱えながら戦った自身初の古巣対戦を振り返った。 個人としては互いに手の内を知る中、「ヴェルディの選手はボールを持つのが上手いですし、その中でも背後に走ったり、戦ったりというのは、もう全部僕はわかっていたので、そこの球際だったり、セカンドボールの拾い合いで負けないというのがキーになってくると思っていた」と、“戦い”の部分で負けないことを意識していた。 また、この試合では東京V時代同様にプレースキッカーを務める場面もあった。その中で「あそこに立った時になんか懐かしいような思いが芽生えた」と、“緑の戦士”として戦った昨季の記憶がふと頭をよぎったというが、「ただユニフォームの色が違いますし、攻める相手が違ったので、自分に集中して蹴れたのは良かった。ただ、あれが点に繋がるようにこれからやっていきたい」と、語っている。 最後に、個人チャントにちなんで“アレアレオ”の愛称で呼ばれるなど短い在籍期間ながら古巣サポーターに愛されたMFに、対戦相手として再会したヴェルディサポーターの印象について問うと、「最後(試合終盤)のヴェルディのゴール裏の迫力というのは、去年より増してるなと思いましたし、ベンチから見ていても嫌な雰囲気だなと。逆に言えば、良い雰囲気だなと感じました」、「(試合後のゴール裏への挨拶で)拍手だったり、名前を呼んでくれる方がいて、こんな嬉しいことなんだなと思いました」と、改めてリスペクトの言葉を口にした。 2024.04.29 07:40 Mon東京ヴェルディの人気記事ランキング
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東京V、バスケス・バイロンの異例の移籍経緯を説明…
J2リーグの上位2チームの間で実現したシーズン途中の異例の移籍を受け、東京ヴェルディが経緯を明かした。 FC町田ゼルビアは6日、東京ヴェルディからチリ人MFバスケス・バイロン(23)を完全移籍で獲得したことを発表。 現在、両クラブは勝ち点10差が付いているものの、町田が首位、東京Vが2位と自動昇格、優勝争いを繰り広げている。さらに、同じ東京を本拠地とするローカルライバルの間柄ということもあり、シーズン途中のライバルチームへの移籍は衝撃をもって伝えられた。 6日の移籍決定後に新天地での加入会見に臨んだバスケス・バイロンは、移籍リリース時のコメント同様に「批判されるのもわかった上での決断」と、大きな覚悟をもっての移籍だったとコメント。それでも、恩師である黒田剛監督の元でのプレーを熱望し、町田行きを決断した。 一方、ライバルに主力を引き抜かれる形となった東京Vは移籍発表翌日となった7日、江尻篤彦強化部長がクラブハウスで報道陣の囲み取材に応じ、交渉の詳細に関する言及は避けながらも移籍の経緯を説明。 クラブとしては契約延長交渉を含め、全力で慰留に努めながらも、最終的には選手自身の強い意向によって移籍を認めざるを得なかったとしている。 「我々にとって欠かせない選手でした。1カ月プラスアルファ前から彼との契約の更新というのは当然進めていました。そういった中で最終的に今回のような形となりました」 「今まで巻き直し(延長交渉)は年度末にやっていたと思いますが、この時期に巻き直しをちゃんとやって、残さなければいけないというのは、今までのヴェルディではなかったことだと思います。去年お金を作ったぶん、早い段階でそういったことをやっていくことは自分の仕事だと思っていました」 「そういった中、(自分たちが)早く動けば、(他クラブから)早く動きがくるというのはしょうがないことです」 「当然、ある程度のお金を彼が置いていってくれました。そのへんは抜かりなく自分も仕事をしているつもりです」 「(延長オファーを拒否され、他クラブからのオファーが来て違約金を払われての移籍という形か)そういう流れでした」 「彼も彼で悩み抜いた結果だと思いますし、僕らも個人的に彼と話を重ねて、最終的に彼が決めた決断でした。ただ、クラブは指をくわえて見ているような状況ではなく、クラブとしてやれることを全力でやった結果、こうなってしまったことは致し方ないというところです」 また、9日に新国立競技場で行われる『東京クラシック』を間近に控える中での移籍発表に関しては、様々な要素が絡み合った上での偶然だったという。 「1カ月前のそういったところから始めていて、町田さんのいろんな狙いがあるとは思いますが、それを含めてのJ1昇格への戦いだと捉えています。J1昇格にはクラブ力が問われる。現場だけでなくクラブの力が当然問われます。そういう戦いのステージに、万年中位のチームが上がったということは、それだけの戦いをしている。現状の上位のチームと戦うということはピッチだけではない。そこをチーム全体で認識してやっていける機会なのかなと思います。そういう舞台で戦っていることを私も監督含めた現場、クラブ側もわかってJ1昇格に向けて戦っていかないと良い形にはなりません」 「こういったタイミングになったことに関しては、彼と真剣に我々が向き合って話し合った結果がこのときになってしまったというだけで、意図してやっているわけではないです」 主力の穴埋めに関しては名古屋グランパスから育成型期限付き移籍で獲得したMF甲田英將らを含めた現有戦力の台頭を促しつつも、クラブとして新戦力補強に動くことを認めている。 「それは当然です。今年は(J1昇格の)チャンスがあると思っています。そこに向けて全力投球していきたいと思っています。(伸びしろ十分の若手選手が)補強しなくても自分たちがいるというような形が一番です。ただ、それを指をくわえて待つわけではなく、強化部としてそこに適する選手を取っていくという考えではいます」 「ただ、間違ってもバカげた補強というか、端的に言えば多くのお金が必要となる補強をするつもりは明確にありません。あくまでクラブに合った形でないと、それ以後のことに関して上がっても上がれなくても大変になりますし、そこは10年、20年とヴェルディがやっていく上で重要なことだと考えています」 また、現場を預かる城福浩監督も同日に行われた記者会見、その後の囲み取材で今回の移籍に言及。「サッカーの世界ではよくあること」、「弱肉強食の世界」と前置きしながらも、百戦錬磨の指揮官にとっても今回の移籍は前例がないものだと感じている。 「“強奪”という言い方が適切かはわかりませんが、我々の目からそのように映ることはサッカーの世界ではよくあることです」 「ただし、サッカー先進国やサッカー先進国に近づこうとしている国のリーグでシーズン途中に、このような順位でこういった移籍が実現した例がはたしてほかにあるのであれば、聞かせてほしいというふうに思っています。シーズン中にこういう2位から1位に主力が行くというのが、こういうことが成立するのか。自分が知り得る限りでは聞いたことがないです」 さらに、クラブ同様に1カ月以上の期間を通じて何度となく対話を重ねて慰留を図ったという。その中で「これ以上は話せない」と慎重に言葉を選びつつも、起用の可否を含めて難しいチーム状況の中で指揮官として繊細な対応を行っていたことを明かした。 「彼とは話しすぎるぐらい話しました。もちろん条件というのはサッカー選手にとって重要なものです。20年も30年もサッカー選手を続けていくのは難しい。あとは個人でバックボーンが異なります。その部分は無視できないです」 「ひとつは彼がそういう選択肢を得た事実があったこと。そこで条件がはね上がったとするのであれば、それは彼が勝ち取ったものです。そこを否定することはありません」 「あとは手段を選ばずにJ1昇格を考えたとき、今回のような向こうの手段が意表というものではありません。僕らはそういった部分も含めて昇格を争っています。ただ。ピッチの上で90分、戦術や選手交代がどうのという部分だけで戦っているわけではない」 「何がなんでも昇格しようとしているチームが何チームもあります。これほどインパクトがある補強がこれからあるかはわかりませんが、そのチームの戦力をもぎ取れば二乗倍の補強になるという思考があってしかるべきというほど、みんなが是が非でも昇格したい。そういう世界だと思います」 「この1カ月はこの騒動にチームが巻き込まれないようにすることにかなり努力しました。おそらく選手は僕らが言わなくても、どんな混沌とした状況かというのは、この1カ月感じながらやっていました」 「僕らは起用するしないの判断も含めて考えていました。それはなぜかと言えば、行くか残るのかわからなかったからです。行くか残るかわからない状況でどういう準備をしてという部分は、少なくともチームに影響がないという部分で自分が努力する。今はその努力をしなくていいという部分でスッキリしていますし、個人的には間違いなくプラスです」 「(残留の可能性に賭けていた部分は?)僕らが賭けていたというか、(選手本人が)ファイナルアンサーしたら僕らはどうしようもないです。それにものすごい差があろうがなかろうかというところです」 「誰よりも1人いなくなったことで、チームが沈んだと言われたくないのは我々当事者です。それをプラスにできると確信しています」 2023.07.07 17:10 Fri2
J1昇格の明暗を分けたシーン、主審のジャッジは妥当と審判委員会が見解…あくまでもVARの介入は「明白な間違い」と「見逃された重大な事象」
日本サッカー協会(JFA)は8日、第10回レフェリーブリーフィングを開催した。 2023シーズンも、Jリーグは全ての日程が終了。残すは、9日に行われる天皇杯の決勝のみとなった中、2023シーズンのレフェリングの総括を行った。 ブリーフィングには、扇谷健司 JFA審判委員会 委員長、東城穣 JFA審判マネジャー Jリーグ担当統括、佐藤隆治 JFA審判マネジャー VAR担当の3名が出席。様々なデータや事象を共有した。 その中で、事象についての質問が飛び、注目された1つは2023J1昇格プレーオフ決勝の東京ヴェルディvs清水エスパルスの最後のシーン。清水の高橋祐治が東京Vの染野唯月にスライディングタックルをして東京VにPKが与えられ、これが決まり1-1の同点に。東京Vが16年ぶりのJ1昇格を掴んでいた。 このシーンは多くの議論を生み、SNS上ではPKが妥当という見方と、ファウルではないという見方が混在。ただ、通常VARが導入されていないJ2の試合で、この試合はVARも導入されていた中でのジャッジとなった。 特に話題となったのは、このシーンにVARが介入しなかったという点。ただ、あくまでもVARが介入するのは、「得点」、「PKの有無」、「退場」、「警告の人間違い」に限られている。 このシーンはPKの有無ではあるが、そもそもVARは上記のシーンにおいて「はっきりとした、明白な間違い」、「見逃された重大な事象」とされており、すぐにPKのジャッジを下した池内明彦主審のジャッジは「明白な間違い」でも、「見逃された重大な事象」でもないと判断されたということだ。 佐藤氏は「染野選手が体を入れているという意見があるが、スローで見ればそう見える」と語り、「不自然な動きかと言われるとどちらとも言えない」と見解。また「攻撃側のボールでありアドバンテージがあった」と、あのボールは染野が持ち出したボールであり、イーブンなボールやルーズボールではなかったとして、「接触があったことも事実」と高橋のスライディングがボールに行っているとは言え、足にも接触していることは明白。「PKではないないというジャッジだったとしても、VARは介入はしなかったと思う」と、どちらとも取れるシーンだったため、池内主審のジャッジを尊重する結果となったと説明した。 なお、VARは介入せずとも、全てのゴールやPKのシーンのチェックは行っていることは忘れてはいけない。ジャッジが間違っていると見受けられた場合にのみ介入するが、VARが見逃したというわけではなく、主審のジャッジを妥当だと考えたに過ぎないということだ。 染野が攻撃側のボールをキープしに行くことは自然であり、高橋にぶつかりに行ってファウルをもらいに行っているとは言い切れないシーン。池内主審がしっかりと素早くジャッジできたということになる。 <span class="paragraph-title">【動画】後半ATに痛恨のPKとなった高橋祐治のプレー、主審のジャッジは正当</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="sNd2tmUnkXk";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2023.12.08 22:45 Fri3
「懐かしい」「みんなこれ被ってた」ツイッターが話題の駐日ジョージア大使はヴェルディファン、懐かしのJリーグキャップ姿にファンから大反響! 「あの頃の小学生コスプレ極めてる」
駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバ氏の意外な姿が話題を呼んでいる。 ジョージアの首都トビリシで生まれたレジャバ大使は、中瓦屋時代から日本で過ごし、早稲田大学にも留学。2012年から2015年にはキッコーマン株式会社で勤務していた。 2018年にジョージア外務省に入省。2019年7月に駐日特命全権公使兼臨時代理大使となると、2021年11月から駐日特命全権大使に就任していた。 大使の日常を投稿するツイッターは23.2万人のフォロワーを持っており、先日は電車の優先席の利用方法についてのツイートが大きな話題に。優先席を利用していることに批判を受けた一方で、譲る対象者がいなければ利用するという当たり前の主張は大きな賛同を得ていた。 そのレジャバ大使が28日に意外な姿を投稿。それは東京ヴェルディの帽子を被りナップサックを背負った姿だった。 父で生物工学者のアレクサンドレ・レジャバ氏が広島大学へ留学し、理化学研究所でも勤務していたことから、幼少期を日本で過ごしたレジャバ大使。ヴェルディ川崎のファンであったことを明かした。 「日本に住んでいた小学校1年生の時はヴェルディのファンでした。当時気に入っていたキャップと同じものメルカリで購入することで、そんな思い出と再会することができました」 懐かしいものをフリマアプリの『メルカリ』で見つけた大使は、懐かしさから購入したとのこと。すると、この写真を父に送ったときにスパイクも持っていたと返事があったとし、過去の感動エピソードに触れる機会となったと明かした。 「父親にこの写真を送ったら、そういえばシューズも持っていたよと言われました」 「さらに父曰く、当時まだ学生だったこともあって、お金があまりなかったけどあまりに欲しそうだったから買ってあげたんだ、と」 「良い思い出であるとともに、当時の両親にまつわるちょっぴり涙誘われる話を知るきっかけとなりました」 ヴェルディファンであり、父とのほっこりエピソードも飛び出したレジャバ大使。これにはヴェルディファンも「味スタに来て!」、「ぜひ試合にも来てください」と今のヴェルディも見て欲しいと誘いのコメントが。またキャップやシューズには、「懐かしいわ」、「俺も持ってた」、「みんなこれ被ってたな」、「大使同世代だったのか」、「めちゃくちゃ懐かしい」、「あの頃の小学生コスプレ極めてますね」と話題を呼んでいる。 なお、これには東京Vの公式ツイッターも反応。「ヴェルディを好きでいてくれてありがとうございます。昔の素敵な思い出とともに、今のヴェルディの試合を観に来てみませんか?夏休みはご家族で楽しめるイベントもたくさんあります。味の素スタジアムでお待ちしております」とお誘い。大使も「こちらこそ、多くの感動をありがとうございます。それではお言葉に甘えて、スタジアムにも伺いたいと思います」と返答しており、夏にはスタジアム観戦が実現する可能性が高そうだ。 <span class="paragraph-title">【写真】駐日ジョージア大使はまさかのヴェルディファン!懐かしグッズ着用姿が話題に</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">父親にこの写真を送ったら、そういえばシューズも持っていたよと言われました。<br><br>さらに父曰く、当時まだ学生だったこともあって、お金があまりなかったけどあまりに欲しそうだったから買ってあげたんだ、と。… <a href="https://t.co/Y54CnjLLTF">pic.twitter.com/Y54CnjLLTF</a></p>— ティムラズ・レジャバ駐日ジョージア大使 (@TeimurazLezhava) <a href="https://twitter.com/TeimurazLezhava/status/1673895363986722817?ref_src=twsrc%5Etfw">June 28, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2023.06.28 13:55 Wed4
G大阪が降格圏の磐田に劇的勝利、前半戦苦しんだ13位湘南や14位京都など6クラブのJ1残留が確定!
9日、明治安田J1リーグ第36節の8試合が行われた。 首位のヴィッセル神戸、2位のサンフレッチェ広島は10日に試合が控える中、3位のFC町田ゼルビアは今まで勝ったことがない国立競技場でFC東京との“新東京ダービー”を戦い、3-0で快勝。国立で初めて勝利したとともに、逆転優勝への望みを繋いだ。 熾烈な優勝争いとは真逆の残留争いも今シーズンは白熱。残留ラインの17位・柏レイソルと16位・アルビレックス新潟の直接対決は柏が勝利目前でまたしても失点。新潟はルヴァンカップ決勝同様に粘りを見せ、1-1のドローに終わった。 そんな中、降格圏の18位に位置するジュビロ磐田(勝ち点35)と5位のガンバ大阪(勝ち点60)の対戦は激闘に。試合は23分に磐田が渡邉りょうのゴールデ先制するも27分に半田陸のゴールでG大阪が同点に。前半アディショナルタイム9分には山下諒也がゴールを決めて逆転に成功する。 さらに62分には宇佐美貴史がネットを揺らして追加点。しかし、残留するためには負けられない磐田は87分に上原力也、そして91分に鈴木海音がゴールを奪い、土壇場で同点に追いつく。 残留に向けて貴重な勝ち点1を手にできるかと思われたが、G大阪は93分にパスを繋いで崩すと最後は坂本一彩が落ち着いて決めて勝ち越しに成功。G大阪が粘りを見せて勝利を収めた。 これにより、降格圏の18位・磐田は勝ち点35のまま。消化が1試合少ないものの、3試合で最大勝ち点「9」しか積み上げられないため、「44」までに。これにより、残留が確定していなかった多くのチームの残留が確定した。 磐田の敗戦により、勝ち点47の9位・名古屋グランパス、10位・アビスパ福岡、勝ち点46に伸ばした11位・横浜F・マリノス、勝ち点45の12位・川崎フロンターレ、13位・湘南ベルマーレ、14位・京都サンガF.C.までが残留決定となった。 15位の浦和レッズは10日に広島と対戦し、勝利すれば残留が確定する。 <h3>◆明治安田J1リーグ順位表(11/9時点)</h3> 1位:ヴィッセル神戸|勝ち点67/35試合/20 2位:サンフレッチェ広島|勝ち点65/35試合/30 ーーーーーACLE出場 3位:FC町田ゼルビア|勝ち点63/36試合/19 4位:ガンバ大阪|勝ち点60/36試合/10 5位:鹿島アントラーズ|勝ち点58/35試合/13 6位:東京ヴェルディ|勝ち点54/35試合/1 7位:セレッソ大阪|勝ち点52/36試合/-1 8位:FC東京|勝ち点51/36試合/5 9位:名古屋グランパス|勝ち点47/36試合/-2 10位:アビスパ福岡|勝ち点47/36試合/-4 11位:横浜F・マリノス|勝ち点46/35試合/-2 12位:川崎フロンターレ|勝ち点45/35試合/8 13位:湘南ベルマーレ|勝ち点45/36試合/-3 14位:京都サンガF.C.|勝ち点45/35試合/-12 ーーーーー残留決定 15位:浦和レッズ|勝ち点43/34試合/2 16位:アルビレックス新潟|勝ち点41/36試合/-14 17位:柏レイソル|勝ち点40/36試合/-10 ーーーーー残留ライン 18位:ジュビロ磐田|勝ち点35/35試合/-15 19位:北海道コンサドーレ札幌|勝ち点34/36試合/-20 20位:サガン鳥栖|勝ち点29/36試合/-26 ※降格決定 2024.11.09 17:59 Sat5