「PKという判断しかない」元主審の家本政明氏が川崎Fvs浦和のワンシーンに見解、興梠慎三が蹴られるもノーファウルの判定に「モヤモヤする、納得感がない」
2023.04.25 10:25 Tue
元国際審判員の家本政明氏が、川崎フロンターレvs浦和レッズで起きた事象を解説した。25日、『DAZN』は『Jリーグジャッジリプレイ2023 #9』を配信。ゲストに元日本代表DF伊野波雅彦氏、MF増田誓志氏、そして家本氏が迎えられた。
今回の「ジャッジリプレイ」では、いくつかのシーンが取り上げられた中、23日に行われた明治安田生命J1リーグ第9節の川崎Fvs浦和の68分のシーンがピックアップされた。
川崎Fが1-0でリードしていた中、浦和は伊藤敦樹がボックス手前の関根貴大にパス。ターンした関根はそのままスルーパスを送ると、これを高井幸大がカットする。足にボールを当てて防ぐも、ボールは後方へこぼれることに。抜け出していた興梠慎三がいち早く反応し、こぼれ球をキープしに行くと、クリアしようとした高井が思い切りふくらはぎを蹴ってしまう事態に。興梠はその場で悶絶した。
しかし、このシーンはファウルなし。VARチェックが行われ、確実にふくらはぎが蹴られているものの、高井にお咎めはなく、興梠のファウルと判断されPKはなかった。
また、鵬翔高校で興梠の1つ先輩でもある増田は「PKです」と断言。「これでプレーしてくれは何でもありになってしまう」とコメント。意図的にファウルをもらうために足を出すことはファウルにならないケースが多いが、「それには当たらないんじゃないか」と見解を示した。
学生時代、そしてプロ入り後の鹿島アントラーズでもチームメイトだった2人の見解に対して家本氏は「反則じゃないと判断した主審の気持ちになってみました」と切り出し、競技規則を紹介した。
「12条の『ファウルと不正行為』というところの、間接フリーキックの判断基準に『競技者が、相手競技者とボールの間に自らを置くことは、ボールがプレーできる範囲にあり、相手競技者を手や体で押さえていない限り、反則ではない。ボールがプレーできる範囲にある場合、その競技者は正しい方法で相手競技者にチャージされることがある』と書いてあります」
つまり、興梠が体を入れたプレーが、ボールをプレーできる状態で相手を押さえていないため、興梠の反則とはならないと判断できるということだ。
その上で家本氏は「興梠選手の体の動かし方、タイミング、ボールの位置、距離、川崎の選手との関係を見た上で、客観的事実を主観的に判断すると、僕の中ではPKという判断しかない」と断言した。
また「フットボールをどう理解するか」と切り出し、「僕はノーマルフットボールコンタクトというよりは、FKと判断される事象なのかなと思います」と語り、「おそらくレフェリーは川崎の選手がクリアしようとしているところに、興梠選手が無理矢理体を入れ込んだので、これは反則としないと解釈したんでしょう」と、主審の判断に至ったことを推測した。
加えて、「僕が見ているヨーロッパサッカーで、こういうシーンの印象論で言うと、ノーマルコンタクト、フットボールアンダースタンディングと言っているのは、僕の理解が足りないのか、引退して変わったのかわからないですが、モヤモヤする、納得感がないです」と、これをファウルに取らない基準は理解が難しいと語った。
それでも「競技規則や映像と照らし合わせたときは、興梠選手が自らファウルを起こさせるような動きと解釈もできるシーンなのかな」とやんわりとジャッジの正当性があるともしていた。
今回の「ジャッジリプレイ」では、いくつかのシーンが取り上げられた中、23日に行われた明治安田生命J1リーグ第9節の川崎Fvs浦和の68分のシーンがピックアップされた。
しかし、このシーンはファウルなし。VARチェックが行われ、確実にふくらはぎが蹴られているものの、高井にお咎めはなく、興梠のファウルと判断されPKはなかった。
『ジャッジリプレイ』でもこのシーンが取り上げられ、伊野波氏は「本当に上手い」と同じ小学校で1つ年下の興梠のプレーを語りながらも、「確実に当たってはいるので、どれぐらいだったか慎三に聞きたい」とコメント。「アフリカっぽい。ヌルッと出てきて、体験したことがない選手にはわからない」と、興梠の動きの質をアフリカ人選手のようと例え、対峙した経験が少ないDFは戸惑うとした。
また、鵬翔高校で興梠の1つ先輩でもある増田は「PKです」と断言。「これでプレーしてくれは何でもありになってしまう」とコメント。意図的にファウルをもらうために足を出すことはファウルにならないケースが多いが、「それには当たらないんじゃないか」と見解を示した。
学生時代、そしてプロ入り後の鹿島アントラーズでもチームメイトだった2人の見解に対して家本氏は「反則じゃないと判断した主審の気持ちになってみました」と切り出し、競技規則を紹介した。
「12条の『ファウルと不正行為』というところの、間接フリーキックの判断基準に『競技者が、相手競技者とボールの間に自らを置くことは、ボールがプレーできる範囲にあり、相手競技者を手や体で押さえていない限り、反則ではない。ボールがプレーできる範囲にある場合、その競技者は正しい方法で相手競技者にチャージされることがある』と書いてあります」
つまり、興梠が体を入れたプレーが、ボールをプレーできる状態で相手を押さえていないため、興梠の反則とはならないと判断できるということだ。
その上で家本氏は「興梠選手の体の動かし方、タイミング、ボールの位置、距離、川崎の選手との関係を見た上で、客観的事実を主観的に判断すると、僕の中ではPKという判断しかない」と断言した。
また「フットボールをどう理解するか」と切り出し、「僕はノーマルフットボールコンタクトというよりは、FKと判断される事象なのかなと思います」と語り、「おそらくレフェリーは川崎の選手がクリアしようとしているところに、興梠選手が無理矢理体を入れ込んだので、これは反則としないと解釈したんでしょう」と、主審の判断に至ったことを推測した。
加えて、「僕が見ているヨーロッパサッカーで、こういうシーンの印象論で言うと、ノーマルコンタクト、フットボールアンダースタンディングと言っているのは、僕の理解が足りないのか、引退して変わったのかわからないですが、モヤモヤする、納得感がないです」と、これをファウルに取らない基準は理解が難しいと語った。
それでも「競技規則や映像と照らし合わせたときは、興梠選手が自らファウルを起こさせるような動きと解釈もできるシーンなのかな」とやんわりとジャッジの正当性があるともしていた。
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東京Vの堅守支えるDF谷口栄斗、好調・浦和とのアウェイ戦へ「戦うところとベースの部分で上回れるようにやりたい」
東京ヴェルディは3日、埼玉スタジアム2002で行われる明治安田J1リーグ第14節で浦和レッズと対戦する。直近5試合わずか1失点の堅守を支えるDF谷口栄斗が3連勝を懸けた一戦への思いを語った。 現在、13位の東京Vは前節、ファジアーノ岡山とのアウェイゲームを1-0で勝利。3試合連続クリーンシートとともに2戦連続のウノゼロで今季初のリーグ連勝を達成した。 そして、中3日のアウェイ連戦では直近の4連勝で4位に浮上し、中7日と休養十分の難敵・浦和相手に3連勝を目指す。 アカデミー出身、国士舘大学経由で2022年に加入し、チームの16年ぶりのJ1昇格、昨季のJ1・6位フィニッシュに貢献した谷口。今季も開幕から公式戦全試合に出場し、ディフェンスラインの要を担うとともに、キャプテンのMF森田晃樹不在時はゲームキャプテンとしてチームを統率している。 前節の岡山戦では初のJ1の舞台で各チームの守備陣を悩ませているフィジカルモンスターのFWルカオと対峙。DF千田海人、MF綱島悠斗の3バックでうまく受け渡しながら見事に封殺。 181cmとセンターバックとしては決してサイズには恵まれていないが、駆け引きに優れる25歳の守備者はバルセロナとスペイン代表で活躍する18歳DFパウ・クバルシにインスピレーションを受けつつ、マッチアップを制した。 「クバルシが好きで、この前のルカオ選手への対応もちょっと彼を意識というか参考にしていました。身長(184cm)は大きくないですけど駆け引きも巧い」 「ルカオ選手は体を相手につけるのを好む選手だと思いますし、僕はどちらかと言えば駆け引きするのが好きなタイプなので、目線に入らないようにとか、触れられないようにとか、いろいろと考えながら対応ができたんじゃないかなと思います」 試合全体についても「ボールを持つところだったり、背後をしっかり突くというところを、うまく織り交ぜながら進められたと思います」と手応えを口に。 とりわけ、守備面では同じウノゼロも前々節のセレッソ大阪戦では守護神マテウスの再三のビッグセーブで辛くも凌いだ印象が強かったが、この試合ではブラジル人GKが決定的な仕事を求められる場面はほぼなく、チームメイトに対する要求も厳しい守護神も満足げな表情で称える姿も印象的だった。 谷口自身も「ディフェンスラインだけではなくて、前線の選手の守備があっての僕らのサッカーだと思います。一番はマテウスに仕事させないのがいいですし、今はうまく守備が嵌っている感じだと思います」と、守備の改善を実感している。 一方で、13試合9得点と明確な改善点となっている攻撃においては守備で大いにチームを支える前線の選手が決定的な仕事を果たせずにいるジレンマも。 後ろの選手として前線の選手により多くの時間や選択肢を与えるプレーを意識しつつ、「チームとして課題に挙がっているのは、どこでパワーを使うかという部分。より準備が大事になってくると思うので、チーム全体としてどうやって点を取るかというところも大事」と引き続き辛抱強く取り組んでいきたいと語った。 3連勝を懸けて臨む浦和戦に向けて緑の背番号3は「最近はすごく調子がいいですし、スピードのある選手が前に多くて、そのなかでも個のレベルが高い」と対戦相手を警戒。 守備陣としては1トップに入るMF松尾佑介、2列目にMF金子拓郎、MF渡邊凌磨、MFマテウス・サヴィオが並ぶテクニックとアジリティに優れるタレントを活かした攻撃をいかに封じるかが肝となる。 状況次第で臨機応変な戦い方は必要としながらも、「まずは自分たちのハイライン・ハイプレスというのをしっかりと実行したい」と“戦う”というベースを含め自分たちのスタイルを貫いた上で相手を上回りたい考えだ。 「一回剥がされたからといって、僕たちは引くようなサッカーではないと思いますし、しっかりと食らいついていきたい。ただ、相手がボールを持った時に不利だったらラインを下げる必要があると思いますし、しっかりと状況を見て、そういったラインコントロールであったり、試合の進め方をしたい」 「(キーマンのマテウス・サヴィオに対して)まず対峙する選手が負けないというのもそうですし、しっかりとカバーの意識を持つ必要がある。あとはコンパクトにすることで、スクランブルを起こせると思いますし、自分たちの戦いに持っていれば、スペースを与えることはないと思うので、まずは戦うところとベースの部分で、しっかりと浦和に勝るようにやっていきたいと思います」 ちなみに、昨シーズンの浦和との対戦では元デンマーク代表DFアレクサンダー・ショルツ(現アル・ワクラ)とユニフォーム交換を行っていた谷口。 サッカー好きを自認し、オフシーズンはプレミアリーグを中心に現地観戦も行っており、昨年のブライトン&ホーヴ・アルビオンとの親善試合ではオランダ代表DFヤン・ポール・ファン・ヘッケのユニフォームをゲット。前述のクバルシを含め同じセンターバックの選手に注目しつつ、先日にはヴィッセル神戸のブラジル人DFマテウス・トゥーレルとも交換したという。 今回の囲み取材ではその元浦和DFとの興味深いやり取りも明かしてくれた。 「ショルツ選手は大学の時から見ていて、本当にJリーグで一番のセンターバックだったと思います。プレースタイルもどちらかと言えば似ていましたし、その時はすごく英語の勉強をしていたので、英語と彼も日本語がちょっとしゃべれるので、『プレースタイルがちょっと似ているよね』とか、その時はホイブラーテン選手が左にいて右をやっていましたけど、右と左のどっちがやりやすいかというところで、彼も『左の方がやりやすいよね』という話をしていました」 最後に、昨季の対戦同様に5万人超え確実の埼スタでの一戦に向けて谷口は「いつもとは違うエネルギーが出るという感じで、どちらかと言えば、アウェイの方が好きなので楽しみです」と臆せず敵地での勝ち点3奪取への思いを語った。 2025.05.02 20:29 Fri3
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