vol.23/モロッコ代表【カタールW杯出場国ガイド】直前の指揮官交代は吉と出るか
2022.11.19 22:10 Sat
11月20日、フットボール界における4年に1度の祭典、ワールドカップがカタールの地で遂に開幕する。約1カ月の激闘をより深く、より楽しむべく、超ワールドサッカー編集部が出場国32カ国ガイドを作成。23カ国目は2大会連続出場となるモロッコ代表を紹介する。◆モロッコ代表
監督:ワリド・レグラギ
主将:ロマン・サイス
予選成績:7勝1分け
W杯出場数:2大会連続6回目
W杯最高位:ベスト16
FIFAランク:22位
◆堅守速攻が売りのライオンズ

“アトラスの獅子”の愛称で知られるモロッコは、かつて日本代表でも指揮を執ったヴァイッド・ハリルホジッチ監督のもと、アフリカ予選ではわずか3失点という堅守を誇り、2大会連続の本大会を決めた。だが、規律をめぐって一部の主力選手らを外したことで関係が悪化し、8月に電撃解任。ワリド・レグラギ監督体制となり、トラブルの影響で代表引退を表明していたエース、ハキム・ツィエク(チェルシー)も再び招集されている。
決戦まで3カ月というタイミングでの指揮官交代は不安視もされていたが、その後の親善試合では2勝1分けと無敗。主軸の復帰がチームに好影響を与えただけでなく、ツィエクも直近のジョージア戦で見事なロングシュートを決めるなど、開幕へ向けて調子は上向きだ。
守護神にはセビージャで2019-20シーズンのヨーロッパリーグ(EL)を制し、2021-22シーズンにはラ・リーガでサモラ賞も受賞した“ボノ”ことヤシン・ブヌ(セビージャ)が君臨。モロッコ史上最高のサイドバックと称されるアクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン)も攻守で存在感を放っている。
◆超WS的注目プレーヤー
GKボノ(セビージャ)

注目選手は絶対的な守護神であるボノ。大陸では頭1つ抜けるチームも、強豪ひしめくグループFでは我慢が必至。2021-22シーズンのラ・リーガ最少失点GKに掛かる期待は大きいだろう。アタッカー陣は揃っているだけに、ゼロで耐えた時間の分だけ、グループステージ突破の扉は近づいてくる。
◆登録メンバー
GK
1.ヤシン・ブヌ(セビージャ/スペイン)
12.ムニル(アル・ワフダ/サウジアラビア)
22.アフメド・レダ・タグナウティ(ウィダードAC)
DF
2.アクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン/フランス)
3.ヌサイル・マズラウィ(バイエルン/ドイツ)
5.ナイーフ・アゲルド(ウェストハム/イングランド)
6.ロマン・サイス(ベシクタシュ/トルコ)
18.ジャワド・エル・ヤミク(レアル・バジャドリー/スペイン)
20.アクラフ・ダリ(ブレスト/フランス)
24.バドル・バヌン(カタールSC/カタール)
25.ヤヒア・アッティヤト・アラー(ウィダードAC)
MF
4.ソフィアン・アムラバト(フィオレンティーナ/イタリア)
7.ハキム・ツィエク(チェルシー/イングランド)
8.アゼディン・ウナイ(アンジェ/フランス)
10.アナス・ザルリ(バーンリー/イングランド)
13.イリアス・シャイル(QPR/イングランド)
14.ザカリア・アブクラル(トゥールーズ/フランス)
15.サリム・アマラー(スタンダール・リエージュ/ベルギー)
17.ソフィアン・ブファル(アンジェ/フランス)
23.ビラル・エル・ハヌス(ヘンク/ベルギー)
26.ヤヒヤ・ジャブラヌ(ウィダードAC)
FW
9.アブデルラザク・ハムダラー(アル・イテハド/サウジアラビア)
11.アブデルハミド・サビリ(サンプドリア/イタリア)
16.アブデ・エザルズーリ(オサスナ/スペイン)
19.ユセフ・エン=ネシリ(セビージャ/スペイン)
21.ワリド・シェディラ(バーリ/イタリア)
◆グループステージ日程
▽11/23
《19:00》
vsクロアチア代表
@アル・バイト・スタジアム
▽11/27
《22:00》
vsベルギー代表
@アル・トゥマーマ・スタジアム
▽12/1
《24:00》
vsカナダ表
@アル・トゥマーマ・スタジアム
監督:ワリド・レグラギ
主将:ロマン・サイス
予選成績:7勝1分け
W杯出場数:2大会連続6回目
W杯最高位:ベスト16
FIFAランク:22位
◆堅守速攻が売りのライオンズ

Getty Images
“アトラスの獅子”の愛称で知られるモロッコは、かつて日本代表でも指揮を執ったヴァイッド・ハリルホジッチ監督のもと、アフリカ予選ではわずか3失点という堅守を誇り、2大会連続の本大会を決めた。だが、規律をめぐって一部の主力選手らを外したことで関係が悪化し、8月に電撃解任。ワリド・レグラギ監督体制となり、トラブルの影響で代表引退を表明していたエース、ハキム・ツィエク(チェルシー)も再び招集されている。
守護神にはセビージャで2019-20シーズンのヨーロッパリーグ(EL)を制し、2021-22シーズンにはラ・リーガでサモラ賞も受賞した“ボノ”ことヤシン・ブヌ(セビージャ)が君臨。モロッコ史上最高のサイドバックと称されるアクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン)も攻守で存在感を放っている。
エルヴェ・ルナール監督(現:サウジアラビア代表監督)が率いた前回大会は、イラン代表、スペイン代表、ポルトガル代表と同居し、未勝利でグループ最下位に沈んだ。ポット3以下の宿命か、今大会も難敵ぞろいの組に入ったが、目指すは1986年以来となる決勝トーナメント進出だ。
◆超WS的注目プレーヤー
GKボノ(セビージャ)

Getty Images
注目選手は絶対的な守護神であるボノ。大陸では頭1つ抜けるチームも、強豪ひしめくグループFでは我慢が必至。2021-22シーズンのラ・リーガ最少失点GKに掛かる期待は大きいだろう。アタッカー陣は揃っているだけに、ゼロで耐えた時間の分だけ、グループステージ突破の扉は近づいてくる。
◆登録メンバー
GK
1.ヤシン・ブヌ(セビージャ/スペイン)
12.ムニル(アル・ワフダ/サウジアラビア)
22.アフメド・レダ・タグナウティ(ウィダードAC)
DF
2.アクラフ・ハキミ(パリ・サンジェルマン/フランス)
3.ヌサイル・マズラウィ(バイエルン/ドイツ)
5.ナイーフ・アゲルド(ウェストハム/イングランド)
6.ロマン・サイス(ベシクタシュ/トルコ)
18.ジャワド・エル・ヤミク(レアル・バジャドリー/スペイン)
20.アクラフ・ダリ(ブレスト/フランス)
24.バドル・バヌン(カタールSC/カタール)
25.ヤヒア・アッティヤト・アラー(ウィダードAC)
MF
4.ソフィアン・アムラバト(フィオレンティーナ/イタリア)
7.ハキム・ツィエク(チェルシー/イングランド)
8.アゼディン・ウナイ(アンジェ/フランス)
10.アナス・ザルリ(バーンリー/イングランド)
13.イリアス・シャイル(QPR/イングランド)
14.ザカリア・アブクラル(トゥールーズ/フランス)
15.サリム・アマラー(スタンダール・リエージュ/ベルギー)
17.ソフィアン・ブファル(アンジェ/フランス)
23.ビラル・エル・ハヌス(ヘンク/ベルギー)
26.ヤヒヤ・ジャブラヌ(ウィダードAC)
FW
9.アブデルラザク・ハムダラー(アル・イテハド/サウジアラビア)
11.アブデルハミド・サビリ(サンプドリア/イタリア)
16.アブデ・エザルズーリ(オサスナ/スペイン)
19.ユセフ・エン=ネシリ(セビージャ/スペイン)
21.ワリド・シェディラ(バーリ/イタリア)
◆グループステージ日程
▽11/23
《19:00》
vsクロアチア代表
@アル・バイト・スタジアム
▽11/27
《22:00》
vsベルギー代表
@アル・トゥマーマ・スタジアム
▽12/1
《24:00》
vsカナダ表
@アル・トゥマーマ・スタジアム
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アクラフ・ハキミ
ヌサイル・マズラウィ
ナイーフ・アゲルド
ロマン・サイス
アクラフ・ダリ
バドル・バヌン
ソフィアン・アムラバト
ハキム・ツィエク
アゼディン・ウナイ
アナス・ザルリ
イリアス・シャイル
ザカリア・アブクラル
ソフィアン・ブファル
ヤヒヤ・ジャブラヌ
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元日本代表監督のハリルホジッチ氏、4カ国で4大会連続のW杯出場権獲得も3度目の直前解任で引退を示唆「サッカーにありがとうと言いたい」
カタール・ワールドカップ(W杯)を前に、モロッコ代表の監督を解任されたヴァイッド・ハリルホジッチ氏(69)が、監督キャリアを終える可能性があることを明かした。フランス『RMC Sport』が伝えた。 かつては日本代表も率いていたハリルホジッチ監督。モロッコ代表を率い、カタールW杯の出場権を獲得していたが、モロッコサッカー協会(FRMF)は8月11日、本大会まで3カ月のタイミングで退任を発表した。 FRMFは「カタールW杯に向けた最終段階の調整に関して見解の相違があったため、ハリルホジッチ氏と友好的に別れることに合意した」と発表していたが、背景は大きく異なる。 2019年8月にモロッコ代表の指揮官に就任し、2022年のカタールW杯出場に導いたハリルホジッチ監督。しかし、数カ月前からチェルシーのMFハキム・ツィエクやバイエルンのDFヌサイル・マズラウィら一部選手との確執により、チームの主力となりうる実力者を除外するなど、メンバー選考に関して批判の声が集まっていた。 監督としてはヴェレジュ・モスタルやボーヴェ・オワーズ、ラジャ・カサブランカ、リール、スタッド・レンヌ、パリ・サンジェルマン(PSG)、トラブゾンスポル、アル・イテハド、ディナモ・ザグレブ、ナントなどのクラブチームの他、コートジボワール代表、アルジェリア代表、日本代表、そしてモロッコ代表と4カ国の代表チームを指揮した。 その4カ国ではいずれもW杯本大会に導く手腕を見せていたが、2018年の日本代表でも大会直前の親善試合で結果が出なかったことから解任され、西野朗監督が本大会では指揮。また、2010年のコートジボワールでもW杯前のアフリカ・ネーションズカップで結果が出ずに解任されていた。 史上初の4カ国で4大会連続の本大会出場を決める偉業を成し遂げながら、2大会連続、通算3回目の大会直前での解任の憂き目に遭ったハリルホジッチ氏。モロッコ代表の監督を退任した際の心境を語った。 「この決断は私にとって少し辛いものだった。むしろ、変な形でキャリを終えようとさえ思っている」 「それが人生だ。浮き沈みは激しいが、ちょっとやりすぎだ。サッカーにありがとうと言いたい」 選手の起用をめぐる問題などがありながらも、その手腕は高く評価され、モロッコ代表の監督を退任した後も「多くのオファーを受けた」とのこと。ただ、「どのオファーも受け入れない」と語り、実質的に監督業から引退することを決めたようだ。 2022.09.22 17:15 Thu2
モロッコサポーターのゴミ拾いが称賛、「日本の影響は大きい」という声の一方で、イスラム教徒の文化という声も
カタール・ワールドカップ(W杯)で躍進を続けるモロッコ代表。初のベスト8進出を目指して戦った中、それを超えるベスト4進出。アフリカ勢初の快挙を成し遂げた。 そのモロッコ代表だが、サポーターたちも素晴らしい行動を見せていたことが話題だ。 今大会で注目されたサポーターの行動の1つとして挙げられるのは、日本代表サポーターが見せたもの。試合終了後、スタンドでゴミを拾って片付けていくというものだ。 予てから日本人は行ってきたものだが、改めてカタールW杯で脚光を浴びると、国際サッカー連盟(FIFA)もインタビューを実施するなど取り上げ、カタールのボランティアたちからは直接スタジアムで感謝のメッセージが送られることとなっていた。 この日本代表サポーターの行動は、その他の国のサポーターにも波及。イラン代表、チュニジア代表、エクアドル代表、フランス代表など、多くの国のサポーターが片付けを行っているのが目撃されている。 そんな中、ベスト4に躍進したモロッコ代表のサポーターもゴミ拾い。改めてこれが取り上げられると大きな話題となった。 この行動には「日本とモロッコのファンを尊敬する」、「日本の影響は大きい」、「素晴らしい行動だ」とコメントが集まることに。一方で、「日本の影響ではない」という反論が起こり、「清潔にするというのはイスラム教徒の文化だ」というコメントが殺到している。 イスラム教では「清浄」というものに強い意識もあり、物事を整頓すること、整理すること、綺麗にすることは元々持っているもの、ゴミを拾う姿勢も自然な流れではあるようだ。 <span class="paragraph-title">【動画】モロッコサポーターも勝利に沸く前にゴミ拾い</span> <span data-other-div="movie"></span> <iframe src="https://www.instagram.com/reel/CmENkIHMayC/embed/captioned/?rd=https%3A%2F%2Fwww.rtl.de" allowtransparency="true" allowfullscreen="true" frameborder="0" scrolling="no" class="instagram-embed"></iframe> 2022.12.13 12:55 Tue3
2026年のW杯開催地にモロッコが立候補…カナダ、メキシコ、アメリカの共催と争うことに
▽モロッコサッカー連盟(FRMF)は11日、2026年のワールドカップ(W杯)開催地として立候補したことを発表した。FIFAも公式サイトで立候補があったことを発表している。 ▽2026年のW杯には、CONCACAF(北中米カリブ海サッカー連盟)のカナダ、メキシコ、アメリカの3つのサッカー連盟が今年4月に共同開催での立候補を発表していた。 ▽2022年のW杯を開催するカタールが所属するAFC(アジアサッカー連盟)、2018年のW杯を開催するロシアが所属するUEFA(欧州サッカー連盟)の国々は2026年の開催地に立候補ができないものの、CONMEBOL(南米サッカー連盟)、OAF(オセアニアサッカー連盟)、CAF(アフリカサッカー連盟)の国は可能だったが、ここまでは立候補がない状態だった。 ▽今年初めにはチリが開催国に立候補する可能性が報じられたが、結局のところ見送りに。対抗馬がないまま立候補の締め切りである8月11日になったが、直前でモロッコが手を挙げることを発表。 FIFAも立候補を認めた。 ▽2026年のW杯では、現行の32カ国から48カ国に参加国が増加することが決定している。なお、最終決定は2018年6月13日、ロシアW杯の開幕前日に行われる第68回FIFA会議にて決定される。 2017.08.12 12:34 Sat4
マネやサラー、アフリカ最優秀選手候補が10名に絞られる…若手にはユナイテッドMFハンニバルも
アフリカサッカー連盟(CAF)は11日、2021-22シーズンの男子最優秀選手賞の候補者10名を発表した。 2020-21シーズンは新型コロナウイルス(COVID-19)の影響もあり受賞が中止に。2019年以来となる。 2019年に受賞したのは今夏リバプールからバイエルンへと移籍したセネガル代表FWサディオ・マネ。その前の2年間はリバプールのエジプト代表FWモハメド・サラーが受賞していた中、今年も2人はノミネートされている。 6月30日に30名の候補が発表されていた中、10名にまで絞られたリスト。マネ、サラーの他には、プレミアリーグを制したマンチェスター・シティのアルジェリア代表MFリヤド・マフレズや、今年のアフリカ・ネーションズカップで最多の8ゴールを決めたFWヴァンサン・アブバカル(カメルーン/アル・ナスル)らが残っている。 なお、ミランでセリエAを制し、バルセロナへ移籍したコートジボワール代表MFフランク・ケシエなどは10名に残れなかった。 また、最優秀若手選手賞には日本代表とも対戦した、マンチェスター・ユナイテッドのチュニジア代表MFハンニバル・メイブリら5名が候補として残っている。最終結果は7月21日に発表される。 ◆アフリカ年間最優秀選手賞候補10名 リヤド・マフレズ(アルジェリア/マンチェスター・シティ) カール・トコ・エカンビ(カメルーン/リヨン) ヴァンサン・アブバカル(カメルーン/アル・ナスル) モハメド・サラー(エジプト/リバプール) ナビ・ケイタ(ギニア/リバプール) セバスティアン・アラー(コートジボワール/アヤックス→ドルトムント) アクラフ・ハキミ(モロッコ/パリ・サンジェルマン) エドゥアール・メンディ(セネガル/チェルシー) カリドゥ・クリバリ(セネガル/ナポリ) サディオ・マネ(セネガル/リバプール→バイエルン) ◆アフリカ年間最優秀若手選手賞候補5名 ダンゴ・ワッタラ(ブルキナファソ/ロリアン) カマルディーン・スレマナ(ガーナ/レンヌ) カリム・コナテ(コートジボワール/ザルツブルク) パプ・マタル・サール(セネガル/メス) ハンニバル・メイブリ(チュニジア/マンチェスター・ユナイテッド) 2022.07.11 21:10 Mon5