元日本代表監督のハリルホジッチ氏、4カ国で4大会連続のW杯出場権獲得も3度目の直前解任で引退を示唆「サッカーにありがとうと言いたい」
2022.09.22 17:15 Thu
カタール・ワールドカップ(W杯)を前に、モロッコ代表の監督を解任されたヴァイッド・ハリルホジッチ氏(69)が、監督キャリアを終える可能性があることを明かした。フランス『RMC Sport』が伝えた。かつては日本代表も率いていたハリルホジッチ監督。モロッコ代表を率い、カタールW杯の出場権を獲得していたが、モロッコサッカー協会(FRMF)は8月11日、本大会まで3カ月のタイミングで退任を発表した。
FRMFは「カタールW杯に向けた最終段階の調整に関して見解の相違があったため、ハリルホジッチ氏と友好的に別れることに合意した」と発表していたが、背景は大きく異なる。
2019年8月にモロッコ代表の指揮官に就任し、2022年のカタールW杯出場に導いたハリルホジッチ監督。しかし、数カ月前からチェルシーのMFハキム・ツィエクやバイエルンのDFヌサイル・マズラウィら一部選手との確執により、チームの主力となりうる実力者を除外するなど、メンバー選考に関して批判の声が集まっていた。
監督としてはヴェレジュ・モスタルやボーヴェ・オワーズ、ラジャ・カサブランカ、リール、スタッド・レンヌ、パリ・サンジェルマン(PSG)、トラブゾンスポル、アル・イテハド、ディナモ・ザグレブ、ナントなどのクラブチームの他、コートジボワール代表、アルジェリア代表、日本代表、そしてモロッコ代表と4カ国の代表チームを指揮した。
史上初の4カ国で4大会連続の本大会出場を決める偉業を成し遂げながら、2大会連続、通算3回目の大会直前での解任の憂き目に遭ったハリルホジッチ氏。モロッコ代表の監督を退任した際の心境を語った。
「この決断は私にとって少し辛いものだった。むしろ、変な形でキャリを終えようとさえ思っている」
「それが人生だ。浮き沈みは激しいが、ちょっとやりすぎだ。サッカーにありがとうと言いたい」
選手の起用をめぐる問題などがありながらも、その手腕は高く評価され、モロッコ代表の監督を退任した後も「多くのオファーを受けた」とのこと。ただ、「どのオファーも受け入れない」と語り、実質的に監督業から引退することを決めたようだ。
FRMFは「カタールW杯に向けた最終段階の調整に関して見解の相違があったため、ハリルホジッチ氏と友好的に別れることに合意した」と発表していたが、背景は大きく異なる。
監督としてはヴェレジュ・モスタルやボーヴェ・オワーズ、ラジャ・カサブランカ、リール、スタッド・レンヌ、パリ・サンジェルマン(PSG)、トラブゾンスポル、アル・イテハド、ディナモ・ザグレブ、ナントなどのクラブチームの他、コートジボワール代表、アルジェリア代表、日本代表、そしてモロッコ代表と4カ国の代表チームを指揮した。
その4カ国ではいずれもW杯本大会に導く手腕を見せていたが、2018年の日本代表でも大会直前の親善試合で結果が出なかったことから解任され、西野朗監督が本大会では指揮。また、2010年のコートジボワールでもW杯前のアフリカ・ネーションズカップで結果が出ずに解任されていた。
史上初の4カ国で4大会連続の本大会出場を決める偉業を成し遂げながら、2大会連続、通算3回目の大会直前での解任の憂き目に遭ったハリルホジッチ氏。モロッコ代表の監督を退任した際の心境を語った。
「この決断は私にとって少し辛いものだった。むしろ、変な形でキャリを終えようとさえ思っている」
「それが人生だ。浮き沈みは激しいが、ちょっとやりすぎだ。サッカーにありがとうと言いたい」
選手の起用をめぐる問題などがありながらも、その手腕は高く評価され、モロッコ代表の監督を退任した後も「多くのオファーを受けた」とのこと。ただ、「どのオファーも受け入れない」と語り、実質的に監督業から引退することを決めたようだ。
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カタール・ワールドカップ(W杯)を前に、モロッコ代表の監督を解任されたヴァイッド・ハリルホジッチ氏(69)が、監督キャリアを終える可能性があることを明かした。フランス『RMC Sport』が伝えた。 かつては日本代表も率いていたハリルホジッチ監督。モロッコ代表を率い、カタールW杯の出場権を獲得していたが、モロッコサッカー協会(FRMF)は8月11日、本大会まで3カ月のタイミングで退任を発表した。 FRMFは「カタールW杯に向けた最終段階の調整に関して見解の相違があったため、ハリルホジッチ氏と友好的に別れることに合意した」と発表していたが、背景は大きく異なる。 2019年8月にモロッコ代表の指揮官に就任し、2022年のカタールW杯出場に導いたハリルホジッチ監督。しかし、数カ月前からチェルシーのMFハキム・ツィエクやバイエルンのDFヌサイル・マズラウィら一部選手との確執により、チームの主力となりうる実力者を除外するなど、メンバー選考に関して批判の声が集まっていた。 監督としてはヴェレジュ・モスタルやボーヴェ・オワーズ、ラジャ・カサブランカ、リール、スタッド・レンヌ、パリ・サンジェルマン(PSG)、トラブゾンスポル、アル・イテハド、ディナモ・ザグレブ、ナントなどのクラブチームの他、コートジボワール代表、アルジェリア代表、日本代表、そしてモロッコ代表と4カ国の代表チームを指揮した。 その4カ国ではいずれもW杯本大会に導く手腕を見せていたが、2018年の日本代表でも大会直前の親善試合で結果が出なかったことから解任され、西野朗監督が本大会では指揮。また、2010年のコートジボワールでもW杯前のアフリカ・ネーションズカップで結果が出ずに解任されていた。 史上初の4カ国で4大会連続の本大会出場を決める偉業を成し遂げながら、2大会連続、通算3回目の大会直前での解任の憂き目に遭ったハリルホジッチ氏。モロッコ代表の監督を退任した際の心境を語った。 「この決断は私にとって少し辛いものだった。むしろ、変な形でキャリを終えようとさえ思っている」 「それが人生だ。浮き沈みは激しいが、ちょっとやりすぎだ。サッカーにありがとうと言いたい」 選手の起用をめぐる問題などがありながらも、その手腕は高く評価され、モロッコ代表の監督を退任した後も「多くのオファーを受けた」とのこと。ただ、「どのオファーも受け入れない」と語り、実質的に監督業から引退することを決めたようだ。 2022.09.22 17:15 Thu4
負けるべくして負けたポルトガル《ドイツvsポルトガル》
▽16日に行われたブラジル・ワールドカップのグループG第1節、ドイツ代表vsポルトガル代表は、4-0でドイツ代表が大勝した。“死のグループ”と評されるグループGの有力な突破候補である両者の対戦は、当初は拮抗した展開が予想されていたものの、最終的には思わぬ大差が付くこととなった。<br /><br />▽両者の差がここまで開いた大きな要因としては、37分にFWミュラーに対して頭突きを見舞い、退場処分を科されたポルトガルDFペペの愚行。また、FWアウメイダ、DFコエントランの負傷交代という不運なアクシデントであったことに異論はないはずだ。しかし、仮にポルトガルが11人対11人で戦い続けていたとしても、試合結果に大きな違いはなかっただろう。ここでは、ポルトガルが大敗を招いたいくつかのポイントについて考察していきたい。<br /><br />◆守備アプローチの失敗<br />▽負傷明けのFWクリスチアーノ・ロナウド、DFペペが復帰したことで、ほぼベストメンバーでこの一戦に臨んだポルトガル。対してMFシュバインシュタイガーやFWクローゼら何人かの主力をコンディション不良で欠いたドイツは、DFラームをアンカーで起用する[4-3-3]を採用。また、両サイドバックには本職がセンターバックのDFジェローム・ボアテング、DFヘヴェデスを起用した。<br /><br />▽試合開始直後はやや硬さの見えるドイツに対して、果敢なプレッシングを仕掛けたポルトガルが得意のショートカウンターでチャンスを創出。コンディションが懸念されたC・ロナウドの圧巻の持ち上がりから5分にアウメイダ、8分にC・ロナウドがゴールに迫った。だが、やや無謀に見えたボールホルダーへのチャレンジが諸刃の剣となった。<br /><br />▽開始直後から押し込む展開に気を良くしたポルトガルの面々は、味方のカバーがない状況でも強引にボール奪取を試みた。これによってコンパクトネスを失い連動した守備ができなくなったチームは、セカンドボールへの反応の遅れや、ファーストアプローチを外された後の対応など、いくつかの問題を抱えることとなった。守備の人数が揃いながらも、ミュラー、FWエジル、FWゲッツェの3人のダイレクトプレーに翻弄され、PKを与えた11分の場面が、それを物語っている。<br /><br />◆アイデア不足の攻撃<br />▽PKによって先制点を与えたポルトガルは、C・ロナウドのポジションを上げて変則な[4-4-2]に近い前がかりな布陣で同点を目指した。だが、ポルトガル一番のストロングポイントであるサイドアタックは、オーバーラップを控えて自陣サイドに蓋をするドイツの両サイドバックと、守備時は2ボランチの形でサイドをサポートし、かつ2トップへのパスコースを切るという2つの役目を担ったラーム、クロースのコンビに封じられた。<br /><br />▽サイドがだめなら、後方からのビルドアップを軸に中盤3枚のコンビネーションで中央をこじ開けたかったが、相手のコンパクトな守備に囲い込まれる場面が目立った。また、前線のボールを引き出す動きも皆無。そのため、前線へのロングボールを蹴らざるを得なくなったポルトガルだったが、アウメイダが相手のセンターバックにことごとく競り負けて、攻撃が完全に手詰まりとなった。<br /><br />◆セットプレー時の対応ミス<br />▽ペペの退場以上に痛恨だったのが、セットプレーの対応を誤った31分の2失点目。この場面では、クロースの右CKをゴール前に走りこんだDFフンメルスにほぼフリーでヘディングシュートされている。セットプレーの守備でゾーンマークか、マンマークを採用するかは、指揮官の好みであるため言及は避けるが、相手チームの長身選手を完全にフリーにしてしまったミスは、見逃すことができない。<br /><br />◆エースの不調<br />▽ペペの退場に加え、前半終了間際にDFブルーノ・アウベスの個人的なミスで奪われた3失点目で事実上試合の趨勢は決定した。それでも、後半に入ってドイツも隙を見せる場面が何度かあり、逆転は難しくても一矢報いるチャンスは十分あった。だが、コンディション不良のC・ロナウドが完全に試合から消えたことで、チームの士気は最後まで上がりきらなかった。<br /><br />◆剥がれたメッキ<br />▽世界最高のタレントであるC・ロナウドを擁し、各ポジションに欧州ビッグクラブのレギュラークラスを揃えるポルトガルは、今大会でも優勝候補のひとつに数えられる。だが、多くのアクシデントに見舞われたことを差し引いても、ドイツとの完成度の差は歴然だった。今後に向けてはエースのコンディションさえ上がれば、グループリーグ突破の可能性は十分にあるだろう。ただ、今回の大敗はポルトガルにとって、ワールドカップ優勝への道のりが果てしなく長いことを実感させられるものとなったはずだ。 2014.06.17 21:30 Tue5
