「一番は得点を獲ること」バックアップから正式登録となった鳥栖FW林大地、大学時代の学びで掴んだ五輪切符
2021.07.08 18:58 Thu
東京オリンピックに向けた事前合宿に臨んでいるU-24日本代表。FW林大地(サガン鳥栖)がオンラインのメディア取材に応じた。
6月22日に18名のメンバーが発表された東京オリンピック代表。しかし、IOC(国際オリンピック委員会)が登録選手数を18名から22名に変更することを正式に決定。バックアップメンバー4名も登録メンバー入りすることとなった。
合宿4日目を迎えた中、当初はバックアップメンバーだった林は正式に登録メンバーとなった。その心境については、「東京オリンピックが終わるまで、本当にギリギリのところまでチャンスが来たという印象です」とコメント。「22人になったことで、よりチャンスが広がりましたし、ベンチに入れるのは18人で、試合に出られるのは11人で、ここからさらに自分の立ち位置を上げていかなければいけないと思いました」と、試合に出るための競争がこの先に待っていると語った。
現在の合宿については「レベルの高い環境でやれているので、凄く充実しています」とコメント。FWとして選ばれている上田綺世(鹿島アントラーズ)、前田大然(横浜F・マリノス)が別メニュー調整をしている状況で、アピールしたいと語った。
「一番は得点を獲ることなので、そういったところを練習からアピールしていかないと、本大会に出られるように少しずつ立ち位置を上げていかなければいけない立場なので、しっかり練習から違いを見せることが一番大事だと思います」
「出発前に限らず、オリンピックに出場できる可能性が自分に出た時に、トヨさんがオリンピックに出場されていたので、その時の雰囲気やどういう感じかを自分から聞きに行きました」
「移籍が決まる前からこれがという特別なものはないですが、練習中とか色々アドバイスをくれたり、ピッチ外でも人として模範になるような素晴らしい方なので、そういったところは特別指定の時から2年半で学ぶことがたくさんありました」
決してエリートコースを歩んでいた訳ではない林。ガンバ大阪のジュニアユースから履正社高校へ進学し、大阪体育大学を経て鳥栖でプロになった。
「昔から自分は上手い選手ではなかったので、負けん気の強さだったり、人との一対一の勝負強さで生き残ってきたと思っています。しっかりと1人の選手としてじゃないですが、戦えるようになってきたねって第三者から評価を頂いたのは、大学生になってからです」
注目を集めたのはごく最近だった林。大学時代には「スアレスやロナウド(ブラジル)なんかは、大学の時の監督やコーチに映像を見せてもらってりしました」とコメント。特別好きな選手はいないとしながらもゴールを量産している世界的なストライカーを参考にしていたと語った。
U-24日本代表は2列目に堂安律(PSV)や久保建英(レアル・マドリー)など、強力なタレントが揃っているが、林は「生かすというよりは、生かしてもらいたいなと思っています。練習からでも律や建英は近い良い位置にいるので、見方を味方を意識して走ったりしています」と、自分が生かされたいと語った。
大柄ではないものの、体の強さと背負った時の強さを見せる林。そのスタイルは大学時代が大きく影響しているようだ。
「自分はそんなにテクニックがあるタイプではないですが、上手いこと足だけでボールを動かしてなんとかしようとしていました」
「大学でイチから体の仕組みや動きを学んだことによって、自分の体の向きや頭の位置、ボールを取りに来ている相手に対して体のどこを触ったら人が簡単に動くということをイチから学ばせてもらったので、今のスタイルがより生きるようになったかなと思います」
仕組みを理解し、それを実践に移すという作業を大学時代に繰り返した林。その際には「ひたすらボールをない練習を2時間やったり、柔道とか少林寺などそっち系の練習を色々しました」と、体の動きを覚えるためのトレーニングを多くしたという。
また、独特なシュートフォームについても「シュートも全部、大学の時にボールに対してどの角度で足をついて、打つ時の足の角度や体の姿勢を教えてもらったので、もともと前傾になってうつタイプではなく、大学で教えてもらって練習してそうなりました」とコメント。大学時代の経験が生かされ、ここまでのポジションに上がってきたようだ。
6月22日に18名のメンバーが発表された東京オリンピック代表。しかし、IOC(国際オリンピック委員会)が登録選手数を18名から22名に変更することを正式に決定。バックアップメンバー4名も登録メンバー入りすることとなった。
合宿4日目を迎えた中、当初はバックアップメンバーだった林は正式に登録メンバーとなった。その心境については、「東京オリンピックが終わるまで、本当にギリギリのところまでチャンスが来たという印象です」とコメント。「22人になったことで、よりチャンスが広がりましたし、ベンチに入れるのは18人で、試合に出られるのは11人で、ここからさらに自分の立ち位置を上げていかなければいけないと思いました」と、試合に出るための競争がこの先に待っていると語った。
「一番は得点を獲ることなので、そういったところを練習からアピールしていかないと、本大会に出られるように少しずつ立ち位置を上げていかなければいけない立場なので、しっかり練習から違いを見せることが一番大事だと思います」
3月に追加招集として初めてチームに加わり、6月の活動を経て選出された林。先日栃木SCへの完全移籍が発表された、元チームメイトであり、北京オリンピックに出場経験がある元日本代表FW豊田陽平からはアドバイスももらったという。
「出発前に限らず、オリンピックに出場できる可能性が自分に出た時に、トヨさんがオリンピックに出場されていたので、その時の雰囲気やどういう感じかを自分から聞きに行きました」
「移籍が決まる前からこれがという特別なものはないですが、練習中とか色々アドバイスをくれたり、ピッチ外でも人として模範になるような素晴らしい方なので、そういったところは特別指定の時から2年半で学ぶことがたくさんありました」
決してエリートコースを歩んでいた訳ではない林。ガンバ大阪のジュニアユースから履正社高校へ進学し、大阪体育大学を経て鳥栖でプロになった。
「昔から自分は上手い選手ではなかったので、負けん気の強さだったり、人との一対一の勝負強さで生き残ってきたと思っています。しっかりと1人の選手としてじゃないですが、戦えるようになってきたねって第三者から評価を頂いたのは、大学生になってからです」
注目を集めたのはごく最近だった林。大学時代には「スアレスやロナウド(ブラジル)なんかは、大学の時の監督やコーチに映像を見せてもらってりしました」とコメント。特別好きな選手はいないとしながらもゴールを量産している世界的なストライカーを参考にしていたと語った。
U-24日本代表は2列目に堂安律(PSV)や久保建英(レアル・マドリー)など、強力なタレントが揃っているが、林は「生かすというよりは、生かしてもらいたいなと思っています。練習からでも律や建英は近い良い位置にいるので、見方を味方を意識して走ったりしています」と、自分が生かされたいと語った。
大柄ではないものの、体の強さと背負った時の強さを見せる林。そのスタイルは大学時代が大きく影響しているようだ。
「自分はそんなにテクニックがあるタイプではないですが、上手いこと足だけでボールを動かしてなんとかしようとしていました」
「大学でイチから体の仕組みや動きを学んだことによって、自分の体の向きや頭の位置、ボールを取りに来ている相手に対して体のどこを触ったら人が簡単に動くということをイチから学ばせてもらったので、今のスタイルがより生きるようになったかなと思います」
仕組みを理解し、それを実践に移すという作業を大学時代に繰り返した林。その際には「ひたすらボールをない練習を2時間やったり、柔道とか少林寺などそっち系の練習を色々しました」と、体の動きを覚えるためのトレーニングを多くしたという。
また、独特なシュートフォームについても「シュートも全部、大学の時にボールに対してどの角度で足をついて、打つ時の足の角度や体の姿勢を教えてもらったので、もともと前傾になってうつタイプではなく、大学で教えてもらって練習してそうなりました」とコメント。大学時代の経験が生かされ、ここまでのポジションに上がってきたようだ。
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font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:550; line-height:18px;">この投稿をInstagramで見る</div></div><div style="padding: 12.5% 0;"></div> <div style="display: flex; flex-direction: row; margin-bottom: 14px; align-items: center;"><div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(0px) translateY(7px);"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; height: 12.5px; transform: rotate(-45deg) translateX(3px) translateY(1px); width: 12.5px; flex-grow: 0; margin-right: 14px; margin-left: 2px;"></div> <div style="background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; height: 12.5px; width: 12.5px; transform: translateX(9px) translateY(-18px);"></div></div><div style="margin-left: 8px;"> <div style=" background-color: #F4F4F4; border-radius: 50%; flex-grow: 0; height: 20px; width: 20px;"></div> <div style=" width: 0; height: 0; border-top: 2px solid transparent; border-left: 6px solid #f4f4f4; border-bottom: 2px solid transparent; 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overflow:hidden; padding:8px 0 7px; text-align:center; text-overflow:ellipsis; white-space:nowrap;"><a href="https://www.instagram.com/reel/CkX_IVEoMkZ/?utm_source=ig_embed&utm_campaign=loading" style=" color:#c9c8cd; font-family:Arial,sans-serif; font-size:14px; font-style:normal; font-weight:normal; line-height:17px; text-decoration:none;" target="_blank">STVV - Official(@stvv_official)がシェアした投稿</a></p></div></blockquote> <script async src="//www.instagram.com/embed.js"></script> 2022.11.01 18:15 TueU-23日本代表の人気記事ランキング
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レーティング:U-23ギニア 1-2 U-23日本《トゥーロン国際大会》
▽U-23日本代表は25日、トゥーロン国際大会グループB第3節でU-23ギニア代表と対戦し、2-1で勝利した。超WSの選手採点結果と寸評は以下のとおり。 ▽U-23日本採点 GK 1 櫛引政敏 5.5 失点に絡むも後半は安定したプレーでチームを支えた DF 2 ファン・ウェルメスケルケン・際 4.5 ポジショニングや判断の悪さが目立つ低調な出来 (→井手口陽介 5.5) ハードワークは見せたが、攻守にもの足りない 3 三浦弦太 5.5 相手のスピードに苦戦も大崩れせず 5 植田直通 5.5 急造の最終ラインを何とか統率 13 三丸拡 6.0 前半に一度不用意なボールロストがあったものの、高精度のクロスから先制点をアシスト MF 14 前田直輝 5.5 前後半に見せ場があったものの、後半の絶好機を決め切れず。アピールに失敗 15 喜田拓也 5.5 ボランチと慣れない右サイドバックで奮闘。ミスはあったが、気迫は見せた 19 鎌田大地 6.0 フィニッシュの精度こそ欠いたものの、1アシストなど要所で起点に (→大島僚太 5.0) チーム全体のパフォーマンスもあり、目立ったプレーはなかった 7 原川力 5.5 攻守に最低限の仕事はこなしたが、ゲームキャプテンとしては少しもの足りない 18 南野拓実 6.0 さすがの決定力で決勝点を記録 (→浅野拓磨 5.5) 終盤に見せ場を作ったが、味方とうまく絡めず、攻撃を停滞させてしまった FW 20 富樫敬真 6.0 貴重な先制点を記録。ポジションを移した後半はやや停滞も前半は上々の出来 (→野津田岳人 5.0) ほとんど攻撃に絡めなかった 監督 手倉森誠 6.0 負傷者と疲労を抱えながら何とか選手をやり繰りし、嬉しい大会初勝利 ★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ! 富樫敬真(U-23日本) ▽この試合で傑出したパフォーマンスを披露した選手はいなかったが、先発起用に応える先制点を記録するなど、リオ五輪メンバー入りに向けてアピールした横浜F・マリノスの若手ストライカーをMOMに選出。 U-23ギニア 1-2 U-23日本 【U-23ギニア】 バンガリー・スマー(前10) 【U-23日本】 富樫敬真(前3) 南野拓実(前39) 2016.05.26 02:10 Thu2
日本代表対決のスタメン発表! OAの3名はベンチスタート
3日、日本代表vsU-24日本代表の一戦が札幌ドームで行われる。 キリンチャレンジカップ2021のジャマイカ代表戦が、ジャマイカ代表が来日できなかったことを受けて急遽中止に。その後、対戦相手にU-24日本代表を指名し、異例の日本代表対決が実現した。 カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選を戦う日本代表と、東京オリンピック出場に向けてメンバー選考を続けるU-24日本代表の一戦。互いに主力選手を起用して臨む。 日本代表はDF長友佑都(マルセイユ)、MF鎌田大地(フランクフルト)、MF南野拓実(サウサンプトン)、FW大迫勇也(ブレーメン)と日本代表の主軸を先発起用した。 一方のU-24日本代表はオーバーエイジの3名はベンチスタート。MF久保建英(ヘタフェ)、MF中山雄太(ズヴォレ)、MF板倉滉(フローニンヘン)らが起用された。 今回の試合は、フィールドプレーヤーが7名、GK1名が交代可能なレギュレーション。後半の交代枠は3回までとなるが、負傷交代の場合は含まれない。 ★日本代表スタメン[4-2-3-1] ※並びは予想 GK:シュミット・ダニエル DF:室屋成、植田直通、谷口彰悟、長友佑都 MF:橋本拳人、守田英正 MF:原口元気、鎌田大地、南野拓実 FW:大迫勇也 監督:森保一 ★U-24日本代表スタメン[4-2-3-1] ※並びは予想 GK:大迫敬介 DF:菅原由勢、橋岡大樹、町田浩樹、旗手怜央 MF:中山雄太、板倉滉 MF:三好康児、久保建英、遠藤渓太 FW:田川亨介 監督:横内昭展 2021.06.03 18:42 Thu3
「『天才』だと思ってた」小学生の頃のチームメイト・植中朝日を語った大畑歩夢、地元で揃って日の丸を背負う「一緒にできることは嬉しい」
U-23日本代表のDF大畑歩夢(浦和レッズ)が、メディア取材に応じ、地元で行われるU-23ウクライナ代表戦へ意気込みを語った。 22日に京都でU-23マリ代表と対戦したU-23日本代表。パリ・オリンピックへの出場が決定している相手に1-3で敗れていた。 翌日、試合会場の北九州へとチームは移動。試合会場の北九州スタジアムでトレーニングを行った。 22日の試合に先発出場した11名と、後半頭から出場した細谷真大、染野唯月はリカバリーを実施。大畑はフルメニューをこなした。 大畑は北九州市出身で、小倉南FCからサガン鳥栖U-18に加入していた。FW植中朝日(横浜F・マリノス)とは小学校時代にチームメイト。代表として2人揃って地元に凱旋することとなる。 地元での試合について大畑は「このスタジアムは初めてなので、見たこともなかったです。芝の感じもやりやすいなと思いますし、楽しみです」とコメント。初めて立った北九州スタジアムの印象を語った。 家族や友人も試合を観戦に来るという大畑。植中と共に北九州で日本代表として戦うことについては、「一緒の地元で、小学校時代のチームメイトで、中学校の時もオフにはサッカーをしていたので、それが代表で一緒にプレーできることは嬉しいですね」とコメント。植中は「大畑のクロスからゴールできたら」と語っていたが、「できたら良いですね」とコメントしている。 小学生時代から植中は飛び抜けていたようで、大畑は中学でも小倉南FCでプレーしていたが、植中はJFAアカデミー福島U-15に加入。2人は別のチームでプレーすることとなった 「植中選手は小学校の時から飛び抜けていて、1人だけ全然違って、自分は『天才』だと思ってたので、自分が追いついた感じです」 「入ってきた時から1人だけリフティングがめちゃくちゃできて、ドリブルも絶対剥がせて、シュートも打てて、本当に天才だなと思っていました」 小学生の頃から図抜けていた植中を追いかけ、追いつこうと思っていたという大畑。パリ・オリンピックを目指すチームで共にプレーするまでになっている。 そのオリンピックについては「この年代で一番目指す大きな目標です。僕たちの世代はそこを目指してやってきていると思いますし、出ることが夢なので頑張っていきたいです」とコメント。アジア相手の厳しい最終予選が残っているが、「そんなに簡単にはいかないと思いますし、グループリーグも突破できるかは分からないぐらい難しい試合になると思います」と簡単ではないとの見解を示した。 2024.03.23 21:55 Sat4
「中村俊輔2世よりも“山田楓喜”を見て」輝く左足で日本を頂点に立たせたレフティー、“喜”を背負う山田家の長男が見据えるものは「最高の“山田楓喜”」
日本人の約9割だと言われているのが右利き。かつては左利きを矯正する動きもあったほど、日常生活における様式も右利き仕様が多い。 一方で、残りの1割に属する左利きは、スポーツ界では特に稀有な存在でありながら、偉大な記録の持ち主は左利きが多い。日本代表の歴史において、これまでも記憶に残る数々の左利きの選手がいる。かつて背番号10を背負った名波浩、中村俊輔。現在の10番を背負う堂安律も左利きだ。若くして大きな注目を集め、世界にその名を知らしめる久保建英も左利き。強烈なキャラクターで人々を今も魅了し続ける本田圭佑も左利き。攻撃のキーマンにはどの時代も“左利き”の選手がいた。 パリ五輪出場を決め、8大会連続12回目のオリンピックの舞台に立つU-23日本代表。AFC U23アジアカップで見事にチームを優勝に導いた男もまた“左利き”。東京ヴェルディの山田楓喜だ。 パリ五輪世代として、U-21日本代表時代から招集を受けていた山田。左利きながら、右サイドのアタッカーとして起用されてきたが、所属していた京都サンガF.C.ではレギュラーではなく、代表でも出番は限られていた。 その山田は心機一転、今シーズンは東京ヴェルディに移籍。すると、開幕戦の横浜F・マリノス戦では強烈なFKを直接叩き込みインパクトを残すと、ここまで3ゴール。今大会では5試合に出場すると、2ゴール1アシストと数字を残した。 山田が決めたゴールは準々決勝のU-23カタール代表戦での開始早々の強烈ミドルと、決勝のU-23ウズベキスタン代表戦での値千金のミドル。いずれもその左足から繰り出されたシュートがチームの勝利に貢献した。 「今まで自分は準備してきましたし、こういう大舞台で決めるために苦しい時も腐らずに常に準備してきたので、当然かなとも思いますし、大舞台で日本代表という大きなチームを優勝に導けたことは凄く嬉しいなと思います」 決勝の翌日に帰国した山田はそう語り、自身が重ねてきたモノが、結果になって現れただけ。「今までちゃんと準備してきたので、昂ることなく、いつも通り臨めました」と、決勝の終盤に出場しても、普段通りにプレーできたという。 自信を持っているものは強い。プロの世界では特にそれを感じることが多い。常に自身の100%を出すためには、安定したメンタルが重要であり、そのメンタルの支えになるのは、しっかりとした準備と積み上げてきたことによる自信だろう。山田にはそれが備わっている。 東京Vでの好調ぶりももちろん後押しになったはず。ただ、山田は「今までずっと変化し続けてきて、成長し続けてきているので、自分がちゃんと活躍できる場を選んだ道で結果を出せています。いつでもどのタイミングでも結果を出せる自信もありましたし、移籍して自分が輝ける場所を選んで、代表にもつながってきているので、決断というのは良かったと思います」とコメント。京都で燻っていた中で、移籍を決断した結果として、今の活躍がある。それも自信からくる決断のおかげだ。 取材の受け答えを見ていても、淡々と思っていることを語る山田。ただ、そこには確固たる自身の考えと、ブレることのない意志を感じる。それは、パリ五輪に向けての18名のメンバー争いを聞かれた山田の答えからも窺えた。 「とりあえずはこのアジアカップで代表期間が終わったので、オリンピックのことを考えず、ヴェルディの選手として戦わないといけないので、代表のことは忘れて、ヴェルディのために戦いたいなと思います」 「その先のことは何も考えず、ヴェルディのために結果を出し続けるだけです」 アジアで優勝を果たした。パリ五輪の切符も掴んだ。目標としていたものに対し、やれることをやって結果を残した。ただ、次はパリ五輪ではなく、東京V。所属クラブのためにプレーすることが、やるべきこと。その積み上げを続けているからこそ、今の山田がある。 また、強烈な左足のキックについても同様だ。「才能はある程度あったと思いますけど、プロになっている選手であれば誰でもあると思うので、努力は才能を勝らないと思います。努力というのは自分で努力していたという気持ちはないんですけど、それが良かったかなと思います。どんどん上積みしていった日々の練習というのを大事にしてきましたし、これからも必要だと思うので、それは忘れずにずっとやっていきたいです」とコメント。必要なことを積み上げたことだけが重要ということだ。 FKの精度、キック精度を持って、中村俊輔氏と比較される山田。ただ本人は全くそう思っていない。そのメンタリティも、活躍の要因と言える。 「(中村氏とは)全く別の選手ですし、素晴らしいフリーキッカーで左足の選手と比べられることは嬉しいですけど、全く別の選手で、全く違う特徴を持っているので、中村俊輔2世というよりは、山田楓喜というのを、誰かの後釜ではなく山田楓喜というものを見てもらいたいです」 誰もが似たような選手を真似しそうなものだが、「誰もないですね。自分のスタイルを貫き通してきたという感じです」と、山田は昔から誰かを手本にはしていないという。自分は“山田楓喜”。これを大事にしている。 「今年の目標としては、自分の価値を高めて名を売っていくということを移籍した時から決めていました。その途中ですし、まだまだこれからどんどん山田楓喜というものを世界に知らしめていかなければいけないと思います。まだ途中ですし、全然満足していないので、これからという感じです」 今回の大会の活躍で、間違いなく“山田楓喜”の価値は高まり、その名は今まで以上に知られることとなっただろう。その名前にも特徴が。人々に“喜”を与える存在になるべくして、体現している。 「『喜』が先祖代々長男についていて、それが自分も長男なので、『喜』を第一に考えた名前となっています」と、「楓喜」という名前の由来について語ってくれた。そして「自分が喜んでいる姿を出しながら、周りの人にも喜んでもらうという感じです」と、自身が楽しく、喜んでプレーすることで、喜びを与えていく。代表選手にとって、最も大事な要素を、名前として背負っている。 そんな山田の目標は、最高の“山田楓喜”になること。 「最終目的はないですが、自分がどれだけ成長できるか。日々成長したいなという思いがあったから、今までも成長できたと思うので、それを忘れず、変な目標とか高みを見せずに、日々成長することにフォーカスしたいです」 間違いなく注目を集めるその左足。多くの“喜び”をこれからも多くの人々に与えて行ってもらいたい。 《超ワールドサッカー編集部・菅野剛史》 <span class="paragraph-title">【動画】歓“喜”をもたらした山田楓喜の後半AT弾! 日本を優勝へ導く左足ミドル!!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="QYyvg_78ZLE";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.05.06 09:00 Mon5
