元JリーガーのクラブOBが仕事を忘れレスターのスーパーゴールを無邪気に喜ぶ! 初優勝に感激「52年前にここに居た」

2021.05.16 18:30 Sun
Getty Images
クラブ史上初のFAカップ優勝を達成したレスター・シティ。クラブOBもその喜びを爆発させていた。レスターは15日、FAカップ決勝でチェルシーと対戦。今シーズンのプレミアリーグで上位にいる両チームの対戦。普段のリーグ戦を無観客で行なっている中、2万人のファンが聖地・ウェンブリーへと集まった。

互いに前線からプレスをかける中、集中した守備を見せて緊張感のある決勝となった。しかし、33分に万全ではない中で先発したジョニー・エバンスが負傷交代。レスターにアクシデントがあるも前半はゴールレスで終了した。
後半も均衡した展開の中、63分にパスカットから攻め立てたレスターがユーリ・ティーレマンスの完璧なミドルシュートで先制。その後はチェルシーが猛攻を仕掛けるも、GKカスパー・シュマイケルのスーパーセーブが光り得点を許さない。

それでも89分に古巣戦となったベン・チルウェルのクロスがオウンゴールを誘発。土壇場でチェルシーが追いついたと思われたが、VARの判定の結果、チルウェルがパスを受けた時点でのオフサイドが判明。結局、レスターが1点を守り切り、0-1で勝利。クラブ史上初となるFAカップ制覇を成し遂げた。
この試合では、元イングランド代表で名古屋グランパスでもプレーしたギャリー・リネカー氏も『BBC』の仕事でスタジアムで解説していた。

リネカー氏は、レスターで生まれ育ち、幼少期にレスターでサッカーをスタート。1984-85シーズンにはレスターで得点王も獲得するなど、幼少期から愛するクラブだ。

そのリネカー氏は、ティーレマンスの衝撃的なミドルシュートが決まった瞬間に歓喜爆発。仕事そっちのけで、子供のように無邪気にジャンプし、ゴールを喜んでいた。

イギリス『talksport』によると、リネカー氏は試合終了後「信じられないほど素晴らしいシーンだ」とコメント。「ここでこの光景を見ているレスターサポーターにとっては信じられないようなことだが、久しぶりの快挙だ」と語り、優勝を喜んだ。

「彼らが望んでいたことであり、もちろん数年前にタイトルを獲得しているけど、それはあり得ないような奇跡だった」

「しかし、これは長い間彼らが逃していたトロフィーであり、とても意味がある」

また、レスターはFAカップで5度目の決勝で初優勝。1968-69シーズンが最後の決勝だった。

リネカー氏は、自身の父は過去4度目の前で優勝を逃していると語り、自身も最後の決勝をスタジアムで見ていたとのこと。感極まる優勝だと語った。

「父は4つの決勝戦すべてに参加していた。彼がまだここに居たらいいのに…どこかで見ているといいんだが」

「私は52年前にここに居たが、全く同じスタジアムではなかった。その時は別の感情があり、ひどい運命に苦しむだろうと思っていたが、VARはレスターを救ってくれた」

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退団濃厚と思われたエンディディがレスターと契約延長! 3年契約締結でフォクシーズに忠誠

レスター・シティは12日、ナイジェリア代表MFウィルフレッド・エンディディ(27)との契約延長を発表した。 昨シーズン限りでフォクシーズとの契約が満了したエンディディだが、2027年6月30日までの新たな契約にサインした。 今夏のフリートランスファーが既定路線とみられたなか、レスター残留を決断した27歳MFはクラブ公式サイトを通じて新たな決意を語った。 ​​「気分は最高だし、ワクワクしているし、家にいるような気分だね。それが一番大事なことなんだ。クラブに居続けられて本当に幸せだ。家族もここに定住しているし、故郷のみんなもエンディディと言えばレスターだと言う!これからの旅路に参加できることは本当に素晴らしいことだよ」 2017年冬にヘンクから加入以降、強靭なフィジカルを活かしたボール奪取能力、安定した配球、推進力を武器にフォクシーズの中盤に君臨してきたナイジェリア代表MF。浮き沈みの激しかったチームにおいて、ここまで公式戦273試合に出場し、15ゴールを記録。この間にFAカップ、コミュニティ・シールド制覇に、昨シーズンのチャンピオンシップ(イングランド2部)優勝と1年でのプレミアリーグ復帰に大きな貢献を見せた。 ナイジェリア代表通算58キャップを誇るMFは、仮に今回の契約を全うした場合、レスターで10年以上をプレーすることになる。 2024.07.12 22:55 Fri

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