UEFA、レンジャーズ戦で人種差別発言のスラビア・プラハDFクデラに10試合の出場停止処分

2021.04.14 23:57 Wed
Getty Images
欧州サッカー連盟(UEFA)は14日、先月のレンジャーズ戦において人種差別発言を行ったスラビア・プラハに所属するチェコ代表DFオンドレイ・クデラに対して、10試合の出場停止処分を科した。イギリス『スカイ・スポーツ』が伝えている。

今回の騒動は先月18日に行われたヨーロッパリーグ(EL)ラウンド16・2ndレグのレンジャーズとスラビア・プラハの一戦で発生。

クデラはシエラレオネにルーツを持つレンジャーズのフィンランド代表MFグレン・カマラに対して、試合終盤に口元を隠しながら耳打ちすると、カマラが激昂。他の選手たちも同調し、一触即発状態となっていた。
その後、レンジャーズサイドの通報によってUEFAとスコットランドの地元警察が人種的虐待の疑いで調査を開始していた。

これに対して、スラビア・プラハとクデラは疑惑を完全に否定。さらに、クデラがカマラを含むレンジャーズの選手たちから暴力行為を受けたとして、スコットランドにあるチェコ大使館を通じて告発を行っていた。
UEFAは今月6日に両者の主張が真っ向からぶつかり合う今回の問題に関して、クデラの人種差別疑惑、カマラの暴力行為に対する調査の手続きを開始したことを報告。クデラに対しては暫定的に1試合の出場停止処分を科し、同選手は8日のEL準々決勝1stレグのアーセナル戦を欠場していた。

そして、今回の調査の結果、UEFAはクデラのカマラに対する人種差別行為を確認し、UEFA主催試合における10試合の出場停止を科した。これにより、クデラは今季のEL残り試合に加え、チェコ代表として参戦予定だったユーロ2020本大会をサスペンションによって欠場することに。

一方、人種差別被害が認められたカマラだが、クデラに対する暴力行為によって3試合の出場停止を科されることに。

さらに、同試合で相手GKオンドレイ・コラージュに対して、危険なハイキックで顔面にケガを負わせて一発退場となったレンジャーズFWケマル・ルーフェには、「相手プレーヤーに危険な暴行を加えた」との判断から4試合の出場停止処分が科された。

また、乱闘騒ぎを起こしたレンジャーズに対しても9000ユーロ(約117万円)の罰金が科されている。

オンドレイ・クデラの関連記事

レンジャーズのフィンランド代表MFグレン・カマラが再びチェコで差別被害に。欧州サッカー連盟(UEFA)が調査に乗り出すことになった。スコットランド『デイリー・レコード』が報じた。 事件が起こったのは9月30日に行われたヨーロッパリーグ(EL)グループA第2節のスパルタ・プラハvsレンジャーズで起こった。 こ 2021.10.06 14:58 Wed
チェコサッカー協会(MFS)は27日、ユーロ2020に臨むチェコ代表メンバーの残り一枠にスロバン・リベレツ所属のMFミハル・サディレクを追加招集したことを発表した。 チェコを率いるヤロスラフ・シハビー監督は、25名の代表選手を発表した際に残り一枠はヨーロッパリーグのラウンド16・2ndレグのレンジャーズ戦で相手選 2021.05.28 00:01 Fri
チェコサッカー協会(MFS)は25日、ユーロ2020に臨むチェコ代表メンバーを発表した。 ヤロスラフ・シハビー監督は、25名の選手を選出。UEFA(欧州サッカー連盟)は26名までの登録を許可しており、1名が空いている状況となっている。 今回のメンバーには、GKトマシュ・ヴァツリーク(セビージャ)やFWパトリ 2021.05.26 17:35 Wed
レンジャーズのスティーブン・ジェラード監督が、アーセナルに感謝の言葉を述べた。イギリス『スカイ・スポーツ』が伝えた。 アーセナルは、15日に行われたヨーロッパリーグ(EL)準々決勝2ndレグでスラビア・プラハとアウェイで対戦。0-4で快勝を収め、2戦合計1-5で準決勝進出を決めた。 高いパフォーマンスを見せ 2021.04.16 21:40 Fri
欧州サッカー連盟(UEFA)は6日、先月のレンジャーズ戦において人種差別発言疑惑がかけられているスラビア・プラハに所属するチェコ代表DFオンドレイ・クデラに対して、暫定的に1試合の出場停止処分を科すことを決定した。イギリス『スカイ・スポーツ』が伝えている。 今回の騒動は先月18日に行われたヨーロッパリーグ(EL) 2021.04.07 07:00 Wed

レンジャーズの関連記事

レアル・マドリーでアシスタントコーチを務めるダビデ・アンチェロッティ氏(35)にレンジャーズがオファーを掲示しているようだ。 スコットランド屈指の名門は今年2月末にフィリップ・クレメント前監督を解任。以降は元キャプテンのバリー・ファーガソン氏を暫定指揮官に据えて、シーズン残りを戦っている。 この間に新シーズ 2025.05.13 16:04 Tue
セルティックは4日、スコティッシュ・プレミアシップ第35節でレンジャーズとのアウェイゲームに臨み、1-1で引き分けた。FW前田大然とMF旗手怜央はフル出場した。 前節、前田の2アシストの活躍などでダンディー・ユナイテッドに快勝しリーグ4連覇を達成したセルティック。王者として臨んだ初のリーグ戦では宿敵レンジャーズと 2025.05.04 22:06 Sun
レンジャーズがクラブの買収について交渉していることを認めたという。イギリス『BBC』が伝えた。 セルティックと共にスコットランド・サッカーを牽引するレンジャーズ。スコットランド1部では55回の優勝を誇り、スコティッシュカップも34回、スコティッシュ・リーグカップでも28回の優勝を誇る。 長年のライバル関係に 2025.04.24 18:40 Thu
ヨーロッパリーグ(EL)の準々決勝2ndレグ、アスレティック・ビルバオvsレンジャーズが17日にサン・マメスで行われ、ホームのアスレティックが2-0で勝利。この結果、2戦合計2-0としたアスレティックの準決勝進出が決まった。 アイブロックス・スタジアムで行われた1stレグは、アウェイのアスレティックが数的優位とP 2025.04.18 06:00 Fri

UEFAヨーロッパリーグの関連記事

ヘンクのFW伊東純也が復帰後初ゴールを決め、ファンが大歓喜している。 ヘンクはヨーロッパリーグ(EL)プレーオフ2ndレグでレフ・ポズナン(ポーランド)と対戦。0ー0で迎えた31分のことだ。 伊東はペナルティーエリアの右でパスを受けると、右足のインサイドでボールを絡めとるように触ってターン。猛追してきた相手 2025.08.30 18:40 Sat
UEFA(欧州サッカー連盟)は29日、UEFAヨーロッパリーグ2025-26のリーグフェーズ組み合わせを発表した。 UEFAチャンピオンズリーグと同様に、昨シーズンよりフォーマットが変更となったUEL。36チームが4つのポットに分けられ、それぞれのポットから2チームずつと対戦し、ホーム4試合、アウェイ4試合の合計 2025.08.30 11:38 Sat
トッテナムは14日、スウェーデン代表MFデヤン・クルゼフスキが右の膝蓋骨を手術したことを発表した。 クルゼフスキは11日に行われたプレミアリーグ第36節クリスタル・パレス戦の前半、相手選手と交錯した際に右ヒザを強く打撲して負傷交代していた。スパーズは声明にて「直ちに医療スタッフと共にリハビリを開始する予定だ」と発 2025.05.15 12:30 Thu
トッテナムのスウェーデン代表MFデヤン・クルゼフスキに大一番欠場の可能性が出てきている。 トッテナムは21日、ビルバオのサン・マメスでヨーロッパリーグ(EL)決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦を控えている。 2007-08シーズンのEFLカップ以来のタイトルに加え、来シーズンのチャンピオンズリーグ出場権が 2025.05.14 23:00 Wed
マンチェスター・ユナイテッドのルベン・アモリム監督が、ビルバオで開催されるヨーロッパリーグ(EL)決勝に向け、バックルームスタッフ30名のチケット代、家族の渡航費用の一部を負担することを申し出たようだ。『ESPN』が報じている。 ユナイテッドは21日にビルバオのサン・マメスで行われるEL決勝でトッテナムとの同国対 2025.05.14 16:30 Wed

記事をさがす

レンジャーズの人気記事ランキング

1

スコットランドの名門・レンジャーズが買収交渉を認める…田中碧が所属するリーズのオーナー「49ersエンタープライズ」が名乗り

レンジャーズがクラブの買収について交渉していることを認めたという。イギリス『BBC』が伝えた。 セルティックと共にスコットランド・サッカーを牽引するレンジャーズ。スコットランド1部では55回の優勝を誇り、スコティッシュカップも34回、スコティッシュ・リーグカップでも28回の優勝を誇る。 長年のライバル関係にあるセルティックとは、宗教上の派閥や民族的な対立などもあり、世界でも有数のダービーとされる一方で、2012年にはクラブが経営破綻に陥る悲劇を迎えることに。それでも4部から復活を遂げ、2020-21シーズンは再び優勝を果たしている。 近年はセルティックの前にタイトルから遠ざかっているレンジャーズだが、サンフランシスコ・フォーティナイナーズを含むアメリカの投資家らと交渉を行っていると共同声明で認めた。 「レンジャーズとその既存の支配株主は、コンソーシアムの2人の主要メンバーであるアンドリュー・カベナ氏と49ersエンタープライズ・グローバル・フットボール・グループと、コンソーシアムがクラブの支配権を取得し、追加資本を注入する可能性について建設的な話し合いを行っている」 「これらの議論は、レンジャーズFCの長期的な方向性、野心、経営の重要性についての共通の認識を反映している」 レンジャーズの買収に動いている「49ersエンタープライズ」は、2023年7月にリーズ・ユナイテッドを1億7000万ポンド(約321億8000万円)で買収。また、23日にはエバートンのフットボールディレクターであるケビン・セルウェル氏をスポーツディレクター(SD)に任命していた。 2025.04.24 18:40 Thu
2

リバプールの“ジェラード2世”MFロシターがレンジャーズと4年契約

▽レンジャーズは13日、リバプールのU-19イングランド代表MFジョーダン・ロシター(19)の獲得を発表した。4年契約を締結し、契約期間は2020年までとなる。 ▽6歳からリバプールに所属するアカデミー出身のロシターは、“ジェラード2世”と称されるほどの有望株で、アカデミーの年間最優秀選手にも選ばれた経験がある。2014年9月にトップチームデビューを果たすと、デビュー戦となったキャピタル・ワン・カップのミドルスブラ戦で初ゴールを記録していた。 ▽今シーズンは、昨年8月に行われたプレミアリーグ第3節のアーセナル戦に出場し、ヨーロッパリーグでも3試合に出場していたが、ハムストリングの負傷で長期離脱していた。 ▽スコティッシュ・プレミアリーグで54回の優勝を誇る名門で、セルティックとのダービーである「オールドファーム」が有名なレンジャーズは、2012年に多額の負債を抱えて破産。2012-13シーズンは4部に降格し、来シーズンから1部に復帰することが決まっている。 2016.05.14 10:50 Sat
3

レンジャーズ、バイエルンなどで活躍したロイ・マカーイをアシスタントコーチに招へい!

レンジャーズは22日、かつてバイエルンやデポルティーボで活躍した元オランダ代表FWロイ・マカーイ氏(46)のアシスタントコーチ就任を発表した。 母国のフィテッセでプロキャリアをスタートさせたマカーイ氏は、テネリフェでのプレーを経て1999年にデポルティーボに加入。主力ストライカーとして1999-2000シーズンのリーグ制覇に貢献すると、2001-02シーズンにはコパ・デル・レイを制覇。2003年には29ゴールを記録しピチーチ賞(得点王)とヨーロッパ・ゴールデンシュー(欧州得点王)に輝いた。 そして、2003年にはドイツの盟主バイエルンへステップアップを果たすと、2004-05シーズン、2005-06シーズンのブンデスリーガ、DFBポカール連覇に貢献。2007年に加入したフェイエノールトでは移籍し3シーズンプレーし、2010年4月に現役引退を発表した。 また、引退後の2015年にはジョバンニ・ファン・ブロンクホルスト監督が指揮官を務めていたフェイエノールトのアシスタントコーチに就任し指導者としてのキャリアをスタート。2016年からはフェイエノールトⅡの監督を兼任していたが、2019年6月に退任したファン・ブロンクホルスト監督を追うように同年10月に退任していた。 2021.11.23 07:30 Tue
4

欧州王者シティがナメられた90年代後半の暗黒期…3部降格、現4部クラブとの合併話...「私が会長でなければ今ごろ...」

マンチェスター・シティのデビッド・バーンスタイン元会長が、振り返るのも無惨なクラブの暗黒時代を振り返った。イギリス『ミラー』が伝えている。 イングランド王者、そして欧州王者のシティ。2008-09シーズンに中東資本参入によるビッグクラブ化計画が始まって以降、プレミアリーグを7度制し、1880年の創立から143年、昨季とうとうチャンピオンズリーグ(CL)を初制覇した。 しかし、そんなシティがほんの十数年前まで、宿敵マンチェスター・ユナイテッドの足元はおろか、残留争いが定位置のクラブだったことを、日本の若きサッカー少年・少女は知らないかもしれない。 バーンスタイン氏はシティが3部リーグ降格直前の1998年春に会長となり、「最大の暗黒期」だったと言われる2003年まで5年間務めた人物。シティのプレミアリーグ復帰に尽力したとして、今なおサポーターから高く評価・尊敬される御年80歳の長老だ。 氏は、ウィンブルドンFC(※1)との合併話や、レンジャーズ(スコットランド1部)のフィーダークラブ化案といった、2024年現在では考えられないような、シティが“下に見られた”1990年代後半を振り返る。 (※1)2004年消滅。後身のミルトン・キーンズ・ドンズFCは現在イングランド4部 「ウィンブルドンとの合併がプレミアリーグ復帰への最大の近道…そんな時代があったんだよ。先方からオファーが来たんだ。その後にはレンジャーズから手紙が届いた。彼らは我々(シティ)を自分たちのフィーダークラブ(※2)にしようとしていたんだ」 (※2)シティとジローナ、チェルシーとフィテッセのような関係性。シティは若手選手のレンタル先にジローナをよく利用する 「もちろんどちらもすぐに却下した。正直に言って、あの時代に私が会長だったことはこの上なく幸運なことだったはずだよ。私はシティのファンだからね。誘惑に駆られがちな人間が会長だったら、シティは今ごろどうなっていたか」 バーンスタイン氏はマンチェスターにほど近いマージーサイド州の出身で、幼少期からのシティサポーター。のちにFA(イングランドサッカー協会)会長も務め上げたこの男がいなければ、いまのシティは間違いなくなかっただろう。 2024.02.18 15:25 Sun
5

アル・イテファクと契約解除のスティーブン・ジェラード氏…次なる職場は古巣となる可能性も?

アル・イテファクを退任し現在フリーのスティーブン・ジェラード氏(44)に、古巣復帰の可能性があるようだ。 選手時代はリバプールのレジェンドとして絶大な人気を誇り、現役引退後は指導者の道を歩み始めたジェラード氏。レンジャーズではセルティックの9連覇を阻んでスコティッシュ・プレミアシップ優勝を成し遂げるなど評価を高めたが、2021年11月に就任したアストン・ビラでは、2シーズン目に成績不振を原因として解任された。 その後、2023年7月からサウジ・プロ・リーグのアル・イテファクで再スタートを切ることになったジェラード氏。しかし、55試合で指揮するも19勝16分け20敗と負け越しの形となっており、今シーズンもここまで17試合を終えて12位(18チーム)に低迷すると、先月に契約解除が発表されていた。 指導者キャリアは停滞気味のジェラード氏だが、イギリス『リバプール・エコー』によると、古巣レンジャーズに復帰する可能性あるとのこと。クラブは先週末に行われたスコティッシュカップで下部リーグのクイーンズ・パークFCに敗北しており、リーグ戦でも首位セルティックに大差をつけられていることから、フィリップ・クレメント監督の地位が危ぶまれている。 仮にクレメント監督解任となった場合に、後任としてジェラード氏の名前が浮上。クラブのレジェンドであるアリー・マッコイスト氏も、ジェラード氏復帰の可能性について言及している。 「スティーブン・ジェラードがアイブロックスに戻ってきても驚かない。彼は獲得し​​たリーグタイトルのおかげで、サポーターから非常に高い評価を受けているのは明らかだ。そして次の仕事は彼にとって、極めて重要なものになるだろう」 2025.02.11 13:20 Tue

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly