【J1クラブ通信簿/大分トリニータ】“カタノサッカー”継続も目標に届かず、明確になった脆弱な攻撃陣

2021.01.10 16:30 Sun
©︎J.LEAGUE
未曾有のシーズンとなった2020年のJリーグ。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大を受け、中断による異例の超過密日程、観戦や応援の制限など、多くの困難を乗り越え、すべての日程を終了した。

その中でも、熱戦が続いた2020シーズンのJリーグ。超ワールドサッカー編集部は、J1全18クラブの通信簿(チームMVP、補強成功度、総合評価)をお届けする。

第8弾は11位の大分トリニータを総括!(評価は「S」が最高、「E」が最低)
◆総合評価【D】
11勝10分け13敗 (勝率32.4%)
36得点45失点

片野坂知宏監督が就任して5年目のシーズン。「勝点55で6位、50得点、35失点」という目標を掲げて臨んだシーズンだが、どれも達成することができなかった。
2020シーズンは守備陣を維持しつつ、攻撃陣をテコ入れして得点力をアップさせたかった中、得点数はわずかに「1」増加に留まり、失点が「10」増えてしまったことは誤算だっただろう。

クラブとして豊富な資金力があるわけではないだけに、毎年選手層に厚みを持たせられない状況が続くが、コロナ禍での過密日程はそんなチームに重くのしかかることとなる。

さらに、ケガ人も続出し、さらに選手起用が難しい状況に。シーズン序盤には5連敗を喫するなど、苦しい時期も経験。また引き分けも多く、勝ち点を思うように伸ばすことができなかった。

サイドを起点とした攻撃と、相手の出方を見てしっかりと対応していく戦い方は2020シーズンも遂行され、ケガから復帰した選手たちは特徴を出すことがあったが、長年の課題である得点力を解消することはできなかった。

チーム最多得点はウイングバックやシャドーで起用されたMF田中達也の8得点。FW陣では新加入のFW髙澤優也が6得点を奪ったが、そのほかの選手は3点留まり。前線の組み合わせを何度も入れ替えたが、効果は出なかった。

それでも、チームとしての戦い方は実践され、2021シーズンに向けてプラス材料もある。気になるのは、毎年繰り返される大量の選手入れ替え。片野坂監督の戦い方が浸透するまでに時間がかかるが、いかに早くスタイルを出せるかがカギとなりそうだ。

◆チーム内MVP
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MF田中達也(28)
明治安田生命J1リーグ33試合出場(先発22試合)/8得点

2020シーズンの大分のチーム内MVPには、MF田中達也を選出したい。

2シャドーの一角をメインに、左のウイングバック、右のウイングバックでプレーした田中。持ち前のドリブルの突破力だけでなく、得点力も成長を見せて思い切りの良いゴールが増えた印象だ。

何よりも驚くべきは、決めた8得点を7試合で決めている田中だが、その7試合は全勝。田中が機能している試合はチームとして機能しているということを証明する結果となった。

前述の通り、前線の得点力が期待したほど上がらなかっただけに、田中の活躍がなければ下位に低迷していた可能性も大いにある。“カタノサッカー”を体現したとして、2020シーズンのチーム内MVPを与えた。

◆補強成功度【D】
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前述の通り、攻撃面のテコ入れを図った2020シーズン。FW登録はサンフレッチェ広島からFW渡大生、ザスパクサツ群馬からFW髙澤優也、川崎フロンターレから期限付き移籍でFW知念慶を獲得した。

さらに、中盤の攻撃的なポジションに松本山雅FCからMF町田也真人、徳島ヴォルティスからMF野村直輝を獲得していた。

しかし、町田と野村はケガで起用できない期間が長く、それぞれ19試合、18試合と出場機会が増えなかった。

また、前線では髙澤こそチーム2位の6得点を記録したが、渡は2得点、知念は3得点と不発。チームが結果を残せなかった要因の1つであり、大分が強化しなければいけない明確なポイントと言えるだろう。

守備陣では、V・ファーレン長崎から加入したDF香川勇気は左ウイングバックに定着しかけたが、10月に右ヒザ半月板損傷の重傷を負ってしまいヴァンフォーレから加入したDF小出悠太も14試合の出場に留まってしまった。

全体的に補強が功を奏したとは言い難いシーズンとなってしまったが、大きく選手が毎年入れ替わるチームとしては、補強した選手がいかにチームに早くフィットできるかがチームの成績を左右する。そういった点では、期待外れという結果に終わってしまったと言わざるを得ないだろう。

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【明治安田J2第15節まとめ】首位・千葉がOGで4試合ぶり白星、今治は「13」で無敗ストップ…RB大宮は仙台に快勝し2位浮上、水戸が3連勝で4位浮上

明治安田J2リーグ第15節の10試合が10日、11日に行われた。 <h3>【RB大宮vs仙台】2位・3位の上位対決はRB大宮が快勝</h3> 前節は首位のジェフユナイテッド千葉を国立競技場で下した3位のRB大宮アルディージャと、藤枝MYFCを下して2位をキープしたベガルタ仙台の一戦。仙台は8試合無敗の中で迎えた一戦だったが、RB大宮が主導権を握った。 16分にファビアン・ゴンザレスが今季初ゴールを決めて先制すると、31分には豊川雄太が2戦連発でリードを広げることに。仙台の攻撃を堅い守備で封じると、76分には谷内田哲平にもゴールが生まれ、3-0でRB大宮が快勝し、2位に浮上した。 <h3>【今治vs千葉】互いに決定力を欠いた中でOGで千葉が4試合ぶり勝利</h3> 4位のFC今治と首位の千葉の一戦。国立競技場でRB大宮に敗れ7試合ぶりの黒星となった千葉だったが、この試合も苦戦が続いていく。 ホームの今治はマルクス・ヴィニシウスを中心にゴールに迫っていくも、なかなかフィニッシュの精度が上がらない。 対する千葉は3試合勝利がない状況を示すかのように、フィニッシュの精度が低く、ゴールが遠い展開に。ゴールレスドローに終わるかと思われたた、86分に右サイドからの髙橋壱晟のクロスをニアサイドでクリアしようとした新井光のヘディングが見事なシュートになってしまいオウンゴール。千葉がなんとか勝利を収めた。なお今治は無敗が「13」でストップした。 <h3>【水戸vs山口】水戸が後半AT弾で3連勝</h3> 5位の水戸ホーリーホックと18位のブラウブリッツ秋田の対戦。連勝中の水戸だったが苦しい戦いに。攻め込んでいくものの、なかなかゴールを決められない展開となる。 それでも43分、ロングフィードに抜けた飯田貴敬の折り返しを寺沼星文が決めて水戸が先制。調子の良さを見せたが、47分に秋田は右CKの流れから、最後は石田凌太郎のミドルシュートが突き刺さり同点に追いつく。 その後は水戸もなかなかゴールを奪えない中で61分に右CKから鷹啄トラビスがヘッドで合わせるも秋田が防ぐ。このままドローかと思われたが、後半AT2分に左CKの流れから最後は鷹啄が蹴り込み水戸が勝ち越しに成功。3連勝を収めて4位に浮上した。 その他、ジュビロ磐田と藤枝MYFの“蒼藤決戦”は互いにゴールが遠い中、後半アディショナルタイム5分にマテウス・ペイショットがPKを決めて1-0で勝利を収めた。上位陣では徳島ヴォルティスがレノファ山口FCに勝利し喰らいつく展開となっている。 <h3>◆明治安田J2リーグ第15節</h3> ▽5/10(土) RB大宮アルディージャ 3-0 ベガルタ仙台 【RB大宮】 ファビアン・ゴンザレス(前16) 豊川雄太(前31) 谷内田哲平(後31) ▽5/11(日) いわきFC 1-1 北海道コンサドーレ札幌 【いわき】 熊田直紀(後29) 【札幌】 家泉怜依(前34) ジュビロ磐田 1-0 藤枝MYFC 【磐田】 マテウス・ペイショット(後45+5) 水戸ホーリーホック 2-1 ブラウブリッツ秋田 【水戸】 寺沼星文(前43) 鷹啄トラビス(後47) 【秋田】 石田凌太郎(後2) 徳島ヴォルティス 2-0 レノファ山口FC 【徳島】 高木友也(前15) ルーカス・バルセロス(前32) FC今治 0-1 ジェフユナイテッド千葉 【千葉】 オウンゴール(後41) サガン鳥栖 0-0 ヴァンフォーレ甲府 V・ファーレン長崎 1-1 モンテディオ山形 【長崎】 山﨑凌吾(後45+9) 【山形】 ディサロ燦シルヴァーノ(前3) カターレ富山 1-1 大分トリニータ 【富山】 松岡大智(前24) 【大分】 有馬幸太郎(前15) ロアッソ熊本 2-2 愛媛FC 【熊本】 塩浜遼(前30、後25) 【愛媛】 村上悠緋(前6) 佐藤亮(前18) <span class="paragraph-title">【動画】波状攻撃を仕留める豊川雄太の2戦連続弾!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr"> <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1921099037610049690?ref_src=twsrc%5Etfw">May 10, 2025</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2025.05.11 17:40 Sun
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大分DF高橋祐翔が23歳で現役引退を決断…「この5年間の活動に対して後悔はありません」

大分トリニータは10日、DF高橋祐翔(23)の現役引退を発表した。 高橋は2020年に米子北高校から大分トリニータへ加入するも出場機会を得られず、ここまで日本フットボールリーグ(JFL)のヴェルスパ大分や九州サッカーリーグのヴェロスクロノス都農への武者修行を経験。昨シーズン、大分に3年ぶりの復帰を果たしたが、公式戦出場がないままシーズンを終えた。 今シーズンは、2月に左ヒザ前十字じん帯を損傷。重傷を負った影響もあって、公式戦出場はないままシーズンを終えていた。 通算成績は九州サッカーリーグで15試合、JFLで5試合、天皇杯で1試合に出場。Jリーグでの出場はなかった。 23歳でスパイクを脱ぐ決断を下した高橋。クラブを通じて引退理由やサポートへの感謝を述べている。 「契約満了により今シーズンで退団、そして現役引退を決めました。このような形でファン、サポーターの方々とお別れになってしまうことになり、大変申し訳ないです」 「最後にこの場所で、自分の思いを伝えられたらと思います。高校卒業後から5年間、チームの一員として活動したのは3年間、何一つ目に見える結果を残すことはできませんでした。全て自分の実力不足だと感じています」 「特に今年1年間は、自分にとっては勝負の年で、必ずチームの力になると強い気持ちを持って挑みましたが、シーズン開幕前に怪我をしてしまい、サッカーすらすることが出来ませんでした。そんな中でも、自分に対して温かい応援や熱いメッセージをくださったファン、サポーターの方々には感謝の気持ちでいっぱいです」 「しかし、自分の中でサッカーに対する熱量が日々薄れていくのを感じ、サッカーを続けるというビジョンが見えなくなっていきました。こういった自分の思いを色々な方々にも聞いてもらった中で、今回の決断に至りました」 「この5年間の活動に対して後悔はありません。自分が思い描いていたような結果にはなりませんでしたが、たくさんの人と出会い、数えられないほどの貴重な経験をさせてもらいました」 「自分の成長を願ってオファーしてくださり、5年間もの時間をくださった哲平さん、大海さん本当にありがとうございました。そして、この5年間で出会ったチームメイト、スタッフの皆さん、小中高と指導してくださった皆さんありがとうございました」 「そして、自分のサッカー人生をずっと傍で支えてくれた家族。どんな状況の中でも自分の意見を尊重してくれて、何不自由なくサッカーをさせてくれてありがとう」 「長くなりましたが、大分トリニータでサッカーできて良かったです。これからの人生、この5年で得たものを大事にしながら楽しんでいきたいと思います!これからは1人のサポーターとして大分トリニータの応援をしていきます!5年間たくさんの応援ありがとうございました!!」 2024.12.10 13:20 Tue
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大分、ラドンチッチの退団を発表

▽大分は13日、モンテネグロ人FWジェナン・ラドンチッチ(31)が負傷に伴い、双方の合意の下でクラブから退団することを発表した。大分の公式サイトが伝えている。 ▽今年7月に大宮から大分に完全移籍したラドンチッチは、今回の退団の理由について「自身の将来を考えて、ヒザの手術をしたいという私の意見を尊重していただくことになりました」とコメント。ヒザの手術を受けるためにシーズン前に退団すること伝えた。 ▽また同選手はクラブのサポーターや選手たちに対して、次のように感謝の言葉を送っている。 「J1昇格に向けて重要な時に、クラブを離れることになりました。サポーターをはじめ、選手、スタッフ、会社の皆様にご迷惑をおかけすることを心よりお詫び申し上げます。大分に来て約3ヶ月という短い期間ではありましたが、情熱的なファンに支えられサッカー選手として幸せな時間を過ごすことができました。チームが良い結果を出してJ1昇格することを信じております。私もリハビリに励み、早期の復帰が出来るように努めてまいりますので、これからも応援をよろしくお願いします。大分トリニータに関わる皆さま、本当にありがとうございました」 ▽ラドンチッチは、今シーズンの途中に大宮から大分に完全移籍。その大分ではJ2の7試合に出場し、4ゴールを記録していた。 2014.11.14 10:03 Fri
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水戸が大分のGK西川幸之介を完全移籍で獲得、昨季はJ2で34試合出場も今季はリーグ戦出番なし「大分を離れる決断をしました」

水戸ホーリーホックは24日、大分トリニータのGK西川幸之介(22)が完全移籍で加入することを発表した。 西川は愛知県出身で、名古屋グランパスのアカデミー出身。藤枝東高校から2021年に大分に加入していた。 2023シーズンは明治安田生命J2リーグで34試合に出場し正守護神としてプレーしたが、今シーズンは濱田太郎、ムン・キョンゴンの前に出番がなく、YBCルヴァンカップで1試合の出場に終わった。 初の移籍となる西川はクラブを通じてコメントしている。 <h3>◆水戸ホーリーホック</h3> 「水戸ホーリーホックに関わる全ての皆さま、はじめまして。大分トリニータから加入することになりました、西川幸之介です。水戸ホーリーホックがJ1に昇格するために、自分の持っている全てを捧げて戦います。応援よろしくお願いいたします」 <h3>◆大分トリニータ</h3> 「大分トリニータのファン・サポーターの皆様。今シーズンも多大なるご支援・ご声援をいただきありがとうございました。この度、水戸ホーリーホックに移籍することになりました」 「今年1年の自身の結果を踏まえて、大分を離れる決断をしました。大分に4年間在籍させていただき、たくさんの方々に出会い、多くの方々に支えていただきました」 「まず、高卒でプロの世界にチャレンジする機会をくださった、西山GM、上本スカウト、片野坂監督、吉坂GKコーチをはじめとする大分トリニータのスタッフの皆様と、クラブに感謝しています。大分トリニータでプロのキャリアをスタート出来たことを、とても嬉しく、誇りに思っています」 「そして、どんなときもでも温かい言葉をくださったファン・サポーターの皆様に、深く感謝しています。本当にありがとうございました。大分との対戦を楽しみにしています」 「大分での、全ての出会いと経験に感謝です!大分大好きです!」 2024.12.24 13:20 Tue

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