史上初のCL全勝優勝 他を寄せ付けなかったバイエルンの足取り

2020.10.20 17:45 Tue
twitterfacebookhatenalinegplus
photo
Getty Images
20日に開幕を迎える2020-21シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)。新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大により2019-20シーズンの閉幕が遅くなった分、例年よりも遅い開幕となるが、その2019-20シーズンで優勝を果たしたのはドイツのバイエルンだった。ドイツの絶対王者として、ブンデスリーガ7連覇の実績を引っ提げて2019-20シーズンに臨んだバイエルンは、2018-19シーズン準優勝のトッテナム、セルビア王者ツルヴェナ・ズヴェズダ、ギリシャ王者のオリンピアコスという2強2弱のグループBに入った。

◆昨季王者バイエルン、2019-20シーズンのスーパーゴール5


◆グループステージからバイエルンの攻撃力が爆発

シーズン序盤、当時のニコ・コバチ監督と主力選手らの確執もあり、ブンデスリーガでは勝ち点を取りこぼす試合が多かったバイエルンだが、ヨーロッパの舞台ではツルヴェナ・ズヴェズダとの初戦を快勝で飾ると、第2節のトッテナム戦では元アーセナルのFWセルジュ・ニャブリが慣れ親しんだロンドンの地で大暴れ。キャリア初の1試合4ゴールを挙げるなど、圧巻のパフォーマンスを見せて7-2の歴史的な大勝をもたらした。その後、オリンピアコスにも競り勝って3連勝でグループステージを折り返したが、リーグ戦の不振を受けて昨年11月初旬にコバチ監督を解任。ハンジ・フリック監督にバトンが手渡された。

そして、フリック体制の初陣となったホームでのオリンピアコス戦を2-0の勝利で飾ったチームは、早々にグループステージ突破を決めると、第5節のツルヴェナ・ズヴェズダ戦ではニャブリに続き、主砲ロベルト・レヴァンドフスキが1試合4ゴールの大暴れを見せ、首位通過も確定させる。消化試合となった最終節ではジョゼ・モウリーニョに指揮官を交代したトッテナムを3-1で破り、圧倒的な強さでグループステージ唯一の全勝突破を果たした。

ウィンターブレイクを経て完全にフリック仕様の新たなチームに生まれ変わったバイエルンは、決勝トーナメントに入ってもその勢いを継続する。

まずは、ラウンド16でトッテナムに続くロンドン勢のチェルシーと対戦。2011-12シーズンの決勝で敗れた因縁の相手に対して真価が試された中、2月末に行われた敵地での対戦ではMFアルフォンソ・デイビスという超新星が世界を震撼させる。

センターバックの相次ぐ負傷者に伴い、左サイドバックにコンバートされた19歳のカナダ代表ウインガーは爆発的なスピードとテクニックを武器に、チェルシーの右サイドを文字通り、完全に切り裂いて見せた。そして、ドッペルパック(1試合2得点)のニャブリ、レヴァンドフスキというスコアラー2人を完全に食う衝撃的な活躍を披露し、3-0の先勝に大きく貢献した。

そして、ブンデスリーガ8連覇を達成して臨んだホームでの2ndレグでは、出場停止にケガと満身創痍のアウェイチームに対して、レヴァンドフスキのドッペルパックなど一切の隙を与えない盤石の戦いぶり。1stレグを上回る4ゴールを重ね、2戦合計7-1の圧勝で因縁の相手にリベンジを果たした。

◆因縁の相手に4ゴール!チェルシー戦ハイライト


◆コロナ禍でのレギュレーション変更もバイエルンの進撃は止まらず

コロナ禍によって準々決勝以降のレギュレーションが中立地リスボンでのシングルマッチ方式の短期トーナメントに変更される中、世界最高のクラックであるFWリオネル・メッシを擁するバルセロナとの対戦は準々決勝屈指の注目カードとなったが、バイエルンはこの一戦でシーズンハイライトと言える圧巻のパフォーマンスを披露した。

立ち上がりから強度、連動性と申し分ないハイプレスでバルセロナのビルドアップを機能不全に陥れたバイエルンは、不運なオウンゴールで1点を与えたものの、FWトーマス・ミュラーのドッペルパックなど前半に4ゴールを奪い、勝負を決定づける。

後半立ち上がりには2点差に詰め寄られたが、ここから再び攻撃のギアを上げると、超新星デイビスの驚愕の5人抜きアシストからMFジョシュア・キミッヒ、途中出場のMFフィリペ・コウチーニョの古巣相手の無慈悲なドッペルパックなどで突き放した。そして、グループステージのトッテナム戦を上回る、8-2のスコアで優勝候補を完膚なきまでに粉砕した。

◆デイビスの5人抜きアシストも!バルセロナ戦ハイライト


戦前にはかつての指揮官であるジョゼップ・グアルディオラ率いるマンチェスター・シティとの頂上対決が予想されたが、準決勝の対戦相手はユベントス、シティと2戦連続で大物食いを果たした伏兵リヨンとの対戦となった。

試合序盤にはハイラインの背後を執拗に狙う相手に対して、3度のビッグチャンスを作られる思わぬ入りに。それでも、守護神マヌエル・ノイアーを中心にこのピンチを無失点で凌ぐと、主砲レヴァンドフスキ同様に勝負強さが際立ったニャブリが個の力で流れを変えた。18分に右サイドから鋭いカットインを見せると、強烈な左足のミドルシュートを叩き込み先制点を奪取。続く33分にはゴール前のこぼれ球を冷静に流し込み、流れを一気に引き寄せた。

後半はシステム、メンバーを細かく入れ替えて反撃を試みる相手に手を焼いたが、試合終了間際の88分にはCL全試合ゴール中だったレヴァンドフスキがキミッヒのFKを冷静に頭で合わせ、CL15点目を記録。ほぼ完璧な内容でリヨンの快進撃をストップし、7年ぶりの決勝進出を決めた。

決勝ではCL初優勝を目指すフランスのパリ・サンジェルマン(PSG)との対戦となる。強豪同士の対戦らしく、立ち上がりから拮抗した展開が続く中、59分にフランス代表MFキングスレー・コマンが頭で決めると、守備陣がPSGの豪華攻撃陣をシャットアウトし、7季ぶり6度目のビッグイヤーを手にした。

ブンデスリーガ、DFBポカールに続くタイトル獲得で2012-13シーズン以来の三冠を成し遂げたフリック監督。コバチ体制から引き継ぐ形となったが、グループリーグから11戦全勝、43得点8失点と圧倒的な成績を収めての優勝だった。

◆CL優勝を決めた直後のバイエルンイレブンが輪になって大喜び


連覇を目指すバイエルンは、今シーズンのCLでグループAに入り、昨季ベスト8のアトレティコ・マドリー、予選を勝ち上がったMF奥川雅也が所属するザルツブルク、そしてロコモティフ・モスクワと対戦。21日にアトレティコ・マドリーとのグループステージ初戦をホームで迎える。
コメント
関連ニュース
thumb

来月カタール開催のFIFAクラブワールドカップの対戦カード決定!

FIFAクラブワールドカップ(CWC)2020の組み合わせ抽選会が19日に行われ、対戦カードが決定した。 新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって延期となっていたCWCだが、昨年11月に今年2月にカタールで開催されることが決定。ただ、コロナ禍によってオセアニア王者のオークランド・シティ(ニュージーランド)の参加辞退が決定し、現行の7チーム制から6チーム制への変更を余儀なくされた。 2回戦ではCONCACAFチャンピオンズリーグ(北中米カリブ海王者)のUANLティグレス(メキシコ)と、AFCチャンピオンズリーグ王者(アジア王者)の蔚山現代(韓国)が対戦。もう1カードは開催国王者であり、柏レイソルからケニア代表FWオルンガが加入したことで注目を集めるアル・ドゥハイル(カタール)が、CAFチャンピオンズリーグ王者(アフリカ王者)のアル・アハリ(エジプト)と対戦する。 また、チャンピオンズリーグ王者(欧州王者)のバイエルン(ドイツ)と、サントス(ブラジル)とパウメイラス(ブラジル)が今月30日に決勝を戦うコパ・リベルタ・ドーレス王者(南米王者)は準決勝からの参戦。 前者はアル・ドゥハイルvsアル・アハリの勝者と、後者はUANLティグレスvs蔚山現代の勝者と対戦することになる。 ★FIFAクラブワールドカップ2020 日程 ◆2回戦 ▽2/4(木) UANLティグレス vs 蔚山現代[Match 2] アル・ドゥハイル vs アル・アハリ[Match 3] ◆5位決定戦 ▽2/7(日) [Match 2]の敗者 vs [Match 3]の敗者[Match 4] ◆準決勝 ▽2/7(日) コパ・リベルタ・ドーレス王者 vs [Match 2]の勝者[Match 5] ▽2/8(月) [Match 3]の勝者 vs バイエルン[Match 6] ◆3位決定戦 ▽2/11(木) [Match 6]の敗者 vs [Match 5]の敗者 ◆決勝 ▽2/11(木) [Match 6]の勝者 vs [Match 5]の勝者 2021.01.20 02:20 Wed
twitterfacebook
thumb

ホッフェンハイム、バイエルンの逸材MFスティラーの来季加入内定! ヘーネス監督の愛弟子

ホッフェンハイムは18日、バイエルンからU-20ドイツ代表MFアンジェロ・スティラー(19)をフリートランスファーで獲得したことを発表した。今年7月1日付けでの加入となり、2025年6月30日までの契約にサインしている。 9歳でバイエルンのアカデミーに加入したスティラーは、戦術眼と左足のキック精度に長けた攻守両面で貢献できるセントラルMF。ここまでリザーブチームのバイエルンⅡが主戦場も、昨年10月のDFBポカールのデューレン戦でトップチームデビューを飾ると、ここまで公式戦3試合に出場している。 なお、ホッフェンハイムのトップチームを率いるセバスティアン・ヘーネス監督は昨季までバイエルンⅡを率い、スティラーと共にブンデスリーガ3部優勝を分かち合った旧知の間柄だ。 2021.01.19 23:40 Tue
twitterfacebook
thumb

アラバ父、マドリー移籍合意を否定!「スペインからの情報は事実ではない」

レアル・マドリー移籍に合意したと報じられたバイエルンのオーストリア代表DFダビド・アラバだが、実父であり代理人も務めるジョージ氏がドイツ『ビルト』の取材で否定した。 今季限りでバイエルンとの契約が失効となるアラバは今月から他クラブとの交渉が解禁。スペイン『マルカ』によると、マドリーとアラバは年俸1100万ユーロ(約13億7000万円)の4年契約という条件で合意。メディカルチェックも済ませたとのことだった。 しかし、ジョージ氏はこの報道を全否定。「スペインからの情報は事実ではない。どのクラブとも署名していない」とした上で、「他にも興味を持つクラブはある。いずれにせよ、ダビドはバイエルンとの最高のパフォーマンスを提供することに集中している」とコメント。今季限りでの退団は明言しているものの、今なお複数クラブと交渉中であることを明かしている。 候補に挙げられているクラブはマドリーのほか、マンチェスターの両クラブ、パリ・サンジェルマンやチェルシー、さらにはバルセロナといった錚々たるものだが、4月や5月まで熟考する可能性もあるという。 2021.01.19 21:35 Tue
twitterfacebook
thumb

レアルが今夏のアラバ獲得決定か 年俸13.7億円の4年契約で合意

レアル・マドリーがバイエルンのオーストリア代表DFダビド・アラバ(28)を今季終了後に獲得するようだ。 今季限りでバイエルンとの契約が失効となるアラバは今月から他クラブとの交渉が解禁。スペイン『マルカ』によると、長らく興味が取り沙汰されたレアル・マドリーは迅速に動き、本人とコンタクトを図ったという。 そして、レアル・マドリーとアラバは年俸1100万ユーロ(約13億7000万円)の4年契約という条件で合意。来季加入までまだ時間があるアラバだが、すでにレアル・マドリーのメディカルチェックも済ませた模様だ。 アラバを巡ってはマンチェスター・シティ、パリ・サンジェルマン(PSG)、リバプール、チェルシーなども関心を示したが、本人のラ・リーガでプレーしてみたい思いもあり、レアル・マドリー入りが決まったようだ。 アラバはバイエルンで公式戦通算408試合38得点49アシストの数字を誇り、チームとしても25個のタイトル獲得に寄与。左サイドバック、センターバック、中盤の複数ポジションを高水準でこなせる万能型プレーヤーだ。 レアル・マドリーの守備陣はDFセルヒオ・ラモスが今季限りで契約が切れるものの、延長交渉が難航しており、DFラファエル・ヴァランとDFナチョ・フェルナンデスも2022年6月に契約満了。DFエデル・ミリトンも燻っている。 そうした状況を受け、ビジャレアルのDFパウ・トーレス、DFジュール・クンデとDFジエゴ・カルロスのセビージャ勢も候補に挙がったが、DFマルセロの衰退で手薄になりつつある左サイドバックの強化もかねてアラバに的を絞ったとみられる。 2021.01.19 10:15 Tue
twitterfacebook
thumb

レヴァンドフスキがブンデス前半戦新記録の21ゴール目! シーズン最多得点も更新しそうな勢い

バイエルンのポーランド代表FWロベルト・レヴァンドフスキが新たな快挙を成し遂げた。 17日に本拠地で行われたブンデスリーガ第16節のフライブルク戦(バイエルンが2-1で勝利)に先発。7分にここ6試合で9得点となるゴールを記録した。 これで今季のブンデスリーガ開幕から15試合目の出場で21ゴール目。1968-69シーズン以来となるブンデスリーガ前半戦最多得点の新記録を樹立した。 従前の記録者は“爆撃機”の異名を持つ元西ドイツ代表FWのゲルト・ミュラー氏。レヴァンドフスキが17試合20ゴールという記録を52年ぶりに更新した。 また、今季のレヴァンドフスキは1971-72シーズンのミュラー氏が打ち立てた40得点のブンデスリーガ同一シーズン最多得点記録も更新しそうな勢いだ。 国際サッカー連盟(FIFA)の最優秀選手に輝いた今も、それに恥じぬスコアラーぶりを遺憾なく発揮するレヴァンドフスキ。今後の活躍からも目が離せない。 2021.01.18 11:35 Mon
twitterfacebook



NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly