【ルヴァンカップ決勝プレビュー】初戴冠はどちらに!? 攻撃が魅力の2チームが頂点を目指し激突《札幌vs川崎F》
2019.10.26 08:00 Sat
26日、2019 JリーグYBCルヴァンカップの決勝が埼玉スタジアム2002で行われる。今シーズンの決勝のカードは北海道コンサドーレ札幌vs川崎フロンターレ。どちらが勝っても初優勝となる。
リーグ戦では勝ち点40で8位の札幌と、勝ち点48で6位の川崎Fの対戦。リーグでは上位を伺う位置にいる者同士が、最後の決戦を戦う。
◆初の決勝、初の優勝へ〜北海道コンサドーレ札幌〜
クラブ史上初となるリーグカップ決勝へ駒を進めた札幌。準決勝では厳しい戦いを制してのファイナル進出となった。
グループステージから参加している札幌は、横浜F・マリノス、V・ファーレン長崎、湘南ベルマーレと同居。2勝3分け1敗の1位で突破すると、プレーオフステージではジュビロ磐田と対戦。ホーム&アウェイの戦いとなったが、いずれも2-1で連勝し、プライムステージへと進出した。
プライムステージではサンフレッチェ広島を2戦合計4-3で下すと、準決勝ではガンバ大阪と対戦。アウェイでの第1戦は2-1で敗れるも、ホームで1-0と勝利。アウェイゴール差というギリギリの戦いで、初のファイナリストとなった。
若手選手が育ち、攻守にバランスを保って戦う札幌は、未知の領域へと歩みだすことになる。それでも、百戦錬磨のミシャ監督がかつての本拠地でカップを掲げるのには躍起になっているだろう。攻撃サッカーにシフトしたチームが、J1屈指の攻撃サッカーを繰り広げる川崎Fと真正面からぶち当たる。
◆2年前の雪辱を…今季唯一のタイトルへ〜川崎フロンターレ〜
対する川崎Fは、2年前の忘れ物を取りに戻ってくることとなった。2年前、“シルバーコレクター”と揶揄されていた川崎Fが、タイトルに再び迫ったものの、同じ埼スタでセレッソ大阪の前に敗戦。新たな“シルバー”がコレクションに加わることとなった。
当時、中村憲剛は「どれだけ積んでいかなきゃいけないのかな」と困惑のコメントを残したが、実に4度のリーグカップ準優勝となっていた。結果として、そのシーズンはJ1優勝という別のタイトルを獲得し、“シルバーコレクター”を返上。2018シーズンもJ1連覇を果たし、真の強豪クラブへの仲間入りを果たした。
今シーズンのルヴァンカップは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場していた関係でプライムステージからの参加に。準々決勝で名古屋グランパスを相手に、2戦合計2-4で勝利すると、鹿島アントラーズとの準決勝でも1-3と勝利。2年前の忘れものを取り戻すには、あと1つとなった。
負傷者が相次いでいた最終ラインだが、前節のG大阪戦でMF倉田秋と激突したDF登里享平は出場可能に。また、途中交代したMF山村和也も問題なくトレーニングをこなしていた。新たなステージへの挑戦となる川崎F。リーグ優勝を経験した選手たちは、リーグカップのタイトルも掴む事ができるのかに注目だ。
【予想スタメン&フォーメーション】
◆北海道コンサドーレ札幌[3-4-2-1]
GK:ク・ソンユン
DF:進藤亮佑、キム・ミンテ、福森晃斗
MF:白井康介、深井一希、荒野拓馬、菅大輝
MF:アンデルソン・ロペス、鈴木武蔵
FW:ジェイ
監督:ミハイロ・ペトロビッチ
ケガでキャプテンのMF宮澤裕樹を欠くことをミシャ監督が明言し、代役はMF荒野拓馬となるだろう。また、足の状態に不安を抱えるMFチャナティップも先発は難しいか。前節のC大阪戦のメンバーがベースとなることだろう。
◆川崎フロンターレ[4-2-3-1]
GK:新井章太
DF:登里享平、山村和也、谷口彰悟、車屋紳太郎
MF:田中碧、大島僚太
MF:家長昭博、脇坂泰斗、阿部浩之
FW:小林悠
監督:鬼木達
直近のG大阪戦から若干のメンバー変更があると予想。中盤のボランチには、MF田中碧が復帰。MF守田英正がトレーニングに不在だった。またトップ下には、MF脇坂泰斗が入り、左にはMF阿部浩之が起用されると見る。1トップは、練習試合でケガをしたもののFW小林悠が入ると予想する。
【注目選手】
◆FW菅大輝(北海道コンサドーレ札幌)
札幌の注目選手はFW菅大輝を挙げたい。札幌の下部組織出身で生え抜きの菅にとって、初の大舞台となるこの決勝。小学4年生の頃から在籍するクラブへ、タイトルをもたらせるチャンスが訪れた。左ウイングバックのポジションでプレーする菅だが、「僕たちも攻撃スタイルなので貫き通しながら相手を上回りたい」と攻撃面で川崎Fを上回る意気込みを見せた。対峙するのはJリーグ屈指の実力を持つMF家長昭博になる可能性が高い。しっかりと守備でもチームに貢献し、サイドから効果的に崩す事ができるのか。攻守のカギを握る菅に注目だ。
◆MF田中碧(川崎フロンターレ)
川崎Fの注目選手はMF田中碧だ。今シーズン一気にその実力を開花させた田中は、出場機会も激増。ケガ人が相次いだチームを救う活躍を見せ、世代別代表としても主軸に躍り出た。高い攻撃性能を持ち、機を見たパスを恐れる事なく出せるのはさすが川崎F育ち。ジュニアから所属する川崎Fにリーグカップをもたらせる事ができるかどうかは、田中の試金石になる可能性もある。「1試合で1度は必ずチャンスが来る」とゴールへの意欲も見せた田中。全く同じ生年月日の菅大輝との生え抜き対決にも期待だ。
◆リーグカップを初制覇するのは
札幌か川崎Fか。どちらが勝っても、初のリーグカップ優勝となる一戦。互いにその思いは強い事だろう。
今シーズンのリーグ戦ではまだ1度しか戦っていないが、川崎Fのホームで対戦した試合は1-1のドローに終わっていた。昨シーズンは川崎Fの2勝。特に、川崎Fのホームでは7-0という大差で試合が決しており、札幌としてはあまり良いイメージはないはずだ。
しかし、この試合はカップファイナル。何が起きてもおかしくない試合となる。昨シーズンは、湘南ベルマーレと横浜F・マリノスの対戦となったが、湘南DF杉岡大暉が放った豪快なミドルシュートで試合が決している。
互いに攻撃的なサッカーを標榜してきた2チームだが、やはり大事なのは先制点。試合の主導権を握っていくためにも、どちらが先にネットを揺らすかがカギとなりそうだ。
カウンターを得意とする札幌か。それとも、ポゼッションを高めて一気に仕留める川崎Fか。攻撃に魅力ある両チームのカップファイナル。YBCルヴァンカップ決勝は、26日(土)の13時5分にキックオフを迎える。
リーグ戦では勝ち点40で8位の札幌と、勝ち点48で6位の川崎Fの対戦。リーグでは上位を伺う位置にいる者同士が、最後の決戦を戦う。
©️CWS Brains, LTD.
クラブ史上初となるリーグカップ決勝へ駒を進めた札幌。準決勝では厳しい戦いを制してのファイナル進出となった。
グループステージから参加している札幌は、横浜F・マリノス、V・ファーレン長崎、湘南ベルマーレと同居。2勝3分け1敗の1位で突破すると、プレーオフステージではジュビロ磐田と対戦。ホーム&アウェイの戦いとなったが、いずれも2-1で連勝し、プライムステージへと進出した。
プライムステージではサンフレッチェ広島を2戦合計4-3で下すと、準決勝ではガンバ大阪と対戦。アウェイでの第1戦は2-1で敗れるも、ホームで1-0と勝利。アウェイゴール差というギリギリの戦いで、初のファイナリストとなった。
ミハイロ・ペトロヴィッチ監督が率いて2年目。2018シーズンは、クラブ史上最高位となる5位でリーグ戦を終えると、2年目の今シーズンはリーグこそ昨シーズン以上の結果を残せていないものの、初タイトルが目の前に迫っている。
若手選手が育ち、攻守にバランスを保って戦う札幌は、未知の領域へと歩みだすことになる。それでも、百戦錬磨のミシャ監督がかつての本拠地でカップを掲げるのには躍起になっているだろう。攻撃サッカーにシフトしたチームが、J1屈指の攻撃サッカーを繰り広げる川崎Fと真正面からぶち当たる。
◆2年前の雪辱を…今季唯一のタイトルへ〜川崎フロンターレ〜
©️CWS Brains, LTD.
対する川崎Fは、2年前の忘れ物を取りに戻ってくることとなった。2年前、“シルバーコレクター”と揶揄されていた川崎Fが、タイトルに再び迫ったものの、同じ埼スタでセレッソ大阪の前に敗戦。新たな“シルバー”がコレクションに加わることとなった。
当時、中村憲剛は「どれだけ積んでいかなきゃいけないのかな」と困惑のコメントを残したが、実に4度のリーグカップ準優勝となっていた。結果として、そのシーズンはJ1優勝という別のタイトルを獲得し、“シルバーコレクター”を返上。2018シーズンもJ1連覇を果たし、真の強豪クラブへの仲間入りを果たした。
今シーズンのルヴァンカップは、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)に出場していた関係でプライムステージからの参加に。準々決勝で名古屋グランパスを相手に、2戦合計2-4で勝利すると、鹿島アントラーズとの準決勝でも1-3と勝利。2年前の忘れものを取り戻すには、あと1つとなった。
負傷者が相次いでいた最終ラインだが、前節のG大阪戦でMF倉田秋と激突したDF登里享平は出場可能に。また、途中交代したMF山村和也も問題なくトレーニングをこなしていた。新たなステージへの挑戦となる川崎F。リーグ優勝を経験した選手たちは、リーグカップのタイトルも掴む事ができるのかに注目だ。
【予想スタメン&フォーメーション】
◆北海道コンサドーレ札幌[3-4-2-1]
©️CWS Brains, LTD.
GK:ク・ソンユン
DF:進藤亮佑、キム・ミンテ、福森晃斗
MF:白井康介、深井一希、荒野拓馬、菅大輝
MF:アンデルソン・ロペス、鈴木武蔵
FW:ジェイ
監督:ミハイロ・ペトロビッチ
ケガでキャプテンのMF宮澤裕樹を欠くことをミシャ監督が明言し、代役はMF荒野拓馬となるだろう。また、足の状態に不安を抱えるMFチャナティップも先発は難しいか。前節のC大阪戦のメンバーがベースとなることだろう。
◆川崎フロンターレ[4-2-3-1]
©️CWS Brains, LTD.
GK:新井章太
DF:登里享平、山村和也、谷口彰悟、車屋紳太郎
MF:田中碧、大島僚太
MF:家長昭博、脇坂泰斗、阿部浩之
FW:小林悠
監督:鬼木達
直近のG大阪戦から若干のメンバー変更があると予想。中盤のボランチには、MF田中碧が復帰。MF守田英正がトレーニングに不在だった。またトップ下には、MF脇坂泰斗が入り、左にはMF阿部浩之が起用されると見る。1トップは、練習試合でケガをしたもののFW小林悠が入ると予想する。
【注目選手】
◆FW菅大輝(北海道コンサドーレ札幌)
©️CWS Brains, LTD.
札幌の注目選手はFW菅大輝を挙げたい。札幌の下部組織出身で生え抜きの菅にとって、初の大舞台となるこの決勝。小学4年生の頃から在籍するクラブへ、タイトルをもたらせるチャンスが訪れた。左ウイングバックのポジションでプレーする菅だが、「僕たちも攻撃スタイルなので貫き通しながら相手を上回りたい」と攻撃面で川崎Fを上回る意気込みを見せた。対峙するのはJリーグ屈指の実力を持つMF家長昭博になる可能性が高い。しっかりと守備でもチームに貢献し、サイドから効果的に崩す事ができるのか。攻守のカギを握る菅に注目だ。
◆MF田中碧(川崎フロンターレ)
©️CWS Brains, LTD.
川崎Fの注目選手はMF田中碧だ。今シーズン一気にその実力を開花させた田中は、出場機会も激増。ケガ人が相次いだチームを救う活躍を見せ、世代別代表としても主軸に躍り出た。高い攻撃性能を持ち、機を見たパスを恐れる事なく出せるのはさすが川崎F育ち。ジュニアから所属する川崎Fにリーグカップをもたらせる事ができるかどうかは、田中の試金石になる可能性もある。「1試合で1度は必ずチャンスが来る」とゴールへの意欲も見せた田中。全く同じ生年月日の菅大輝との生え抜き対決にも期待だ。
◆リーグカップを初制覇するのは
札幌か川崎Fか。どちらが勝っても、初のリーグカップ優勝となる一戦。互いにその思いは強い事だろう。
今シーズンのリーグ戦ではまだ1度しか戦っていないが、川崎Fのホームで対戦した試合は1-1のドローに終わっていた。昨シーズンは川崎Fの2勝。特に、川崎Fのホームでは7-0という大差で試合が決しており、札幌としてはあまり良いイメージはないはずだ。
しかし、この試合はカップファイナル。何が起きてもおかしくない試合となる。昨シーズンは、湘南ベルマーレと横浜F・マリノスの対戦となったが、湘南DF杉岡大暉が放った豪快なミドルシュートで試合が決している。
互いに攻撃的なサッカーを標榜してきた2チームだが、やはり大事なのは先制点。試合の主導権を握っていくためにも、どちらが先にネットを揺らすかがカギとなりそうだ。
カウンターを得意とする札幌か。それとも、ポゼッションを高めて一気に仕留める川崎Fか。攻撃に魅力ある両チームのカップファイナル。YBCルヴァンカップ決勝は、26日(土)の13時5分にキックオフを迎える。
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