町田戦で初勝利期す東京V、木村勇大「チームにいい効果を生めるように」、綱島悠斗「自分たちが背負って戦うしかない」ファンに勝ち点3誓う
2025.02.25 18:00 Tue
町田戦で初白星狙う木村勇大(左)と綱島悠斗(右)
東京ヴェルディは26日、町田GIONスタジアムで明治安田J1リーグ第3節のFC町田ゼルビア戦を戦う。ダービーマッチでの今シーズン初勝利を期すFW木村勇大、MF綱島悠斗が意気込みを語った。
東京Vは前節、鹿島アントラーズとアウェイで対戦し、0-4の完敗を喫した。0-1で敗れた清水エスパルスとの開幕戦での不甲斐ない戦いを払拭すべく臨んだものの、同じく黒星発進でホーム開幕戦に臨んだ鹿島の圧力、開幕戦からの変化に対応し切れず。FWレオ・セアラとFW鈴木優磨の両エースストライカーに2点ずつを奪われた上、攻撃では前半こそ決定機を作ったもののシュート5本に終わり、2試合連続無得点での黒星となった。
京都サンガF.C.から完全移籍に移行し、今季は10番を背負いエースストライカーの重責を担う木村。キャリアハイの10得点を記録した昨季を超えるべく意気込んで臨んだ開幕だったが、ここまでは対戦相手の徹底した対策に加え、チームのビルドアップの機能不全もあって持ち味を発揮できず。
「うまく繋げていないぶん、みんながボールを受けるために低い位置に下りる状況や前だけ行って剥がされて分断してというのがすごく多い。それが取ったときの距離の遠さとかにも繋がっている」と、前線の選手として難しい状況を認める。
それとともに、「現状ではあまり多くのチャンスを作れていないので、ああいう1本を決められるようにしないとダメ。少ないチャンスで決めるか、決めないかで変わると思うので、次は決められるようにしたい」と、現状のチーム状況においてはチャンスで確実に仕留める必要があると、そのベクトルを自身に向けている。
「ギリギリの状況の縦パスはディフェンスもあまり準備できないというか、取った瞬間とかは特に。ゆったり回して狙ってばかりだと相手もボールを奪いに行きやすいので、そういう取った瞬間とかにもっと前を見てほしいですし、そこで受けられる準備を常にし続けたいです」
「前の選手は10回動いて10回来ることはないので、今後それを5回でも3回でも来たときにいい状況で前を向けるようにしたい。前を向けないと、攻撃で自分のよさも出ないので、そういう状況をもっと作りたい」
「前線としてもっと回数を増やさないとダメですし、『パスを出せばフリーだよ』という動きをやり続けることで、自然と後ろも見るようになると思うので、後ろからの視界を広げてあげるためにも、もっと動き出しを増やさないとダメだと思うので、そこは意識したいです」
また、ハイライン・ハイプレスを志向するスタイルでありながらも、開幕からの2試合は後ろへの重さや後方からのビルドアップの詰まりが全体に影響している部分は否めないが、「前がもっと引き出して結果を残せば、後ろもより守備に力が入ると思いますし、逆もしかり。そこはチームとして戦っているので、いい効果を生めるようにやりたいです」と、攻守一体を強調してあくまでチームとして良い方向に改善していきたいと語った。
一方の綱島は開幕から2試合連続で3バックの右で先発し、鹿島戦ではディフェンスラインの一員として悔しい大量失点も経験。個人としてはリハビリからの今季始動という部分もあり、コンディションや試合勘という部分で状態を上げながらと試行錯誤の段階だ。
その鹿島戦については「4失点してしまった理由というのはすごくわかりやすいと思いますし、ああやって個の力で負けてしまうと、相手に点を取れるフォワードはたくさんいると思うので、そこのバトルというのは負けてはいけない」と自身を含め反省を口にした。
“へそ”と形容する中盤の底を使ったビルドアップの部分では「相手の圧力というのは去年以上に感じますし、自分たちが使いたいゾーンを先に潰されている」と2年目での相手の対策を感じつつも、「逆境があるからこそ自分たちが成長できると思っているので、本当に成長するためだけに、自分たちにフォーカスしてやっていきたい」と、現状を乗り越えることが個人・チームとしてレベルアップに繋がると、あくまで前向きだ。
「相手の目線を変えることはすごく大事だと思いますし、自分たちがへそを使いたいからといって相手が来ているにもかかわらず、へそを使うとああいった失点にも繋がると思います。ただ、来ているから使わないというわけでもないですし、来ていても勇気を持って繋いで、その後のリカバリーだったりとか、自分たちのポジションを修正することによって、逆に相手を食いつかせるというのもできると思うので、そこは相手を見てというか、時間帯を見て判断しなければいけないと思います」
「逆に、自分たちが怖がってへそを使えなくなったら、たぶんこのチームは勝てなくなると思うので、そこはやっぱり自信持ってやっていきたい。自分たちが変化して、よりそこの時間をどう使うのかとか、どこのポジションでボールを回すというのは相手の状況を見て変化させていけたらなと思っています」
木村同様に「3連敗というのはあり得ない」と強い覚悟で臨む次節の町田戦。黒田剛監督の就任以降は、いずれも無得点でシーズンダブルを喫した昨季を含め1分け3敗と分が悪い。
「メンバーはあまり去年から変わっていないなかで、また新しい選手が入ってきて去年よりも強いチームになっていると思います」とライバルの力を認めた上で綱島は「それは自分たちも同じで、そこに対して絶対負けてはいけないというプライドがある」と一歩も引く気はない。
さらに、「彼らのためにも何としても次に勝ち点3をつかみたい」と開幕連敗スタートも、力強い応援でチームを鼓舞する緑の12番目の戦士の思いも背負って戦い、今季初白星を分かち合いたいと力強く語った。
「前回の試合内容で自分たちが下を向いてしまいそうなときでも、ああやってサポーターの方が顔を上げさせてくれたというのはすごく感謝しかないですし、本当に彼らのためにも何としても次に勝ち点3をつかみたい。町田に来てくれるサポーターもそうですし、来られないサポーターのぶんも自分たちが背負って戦うしかないと思うので、必ず勝ち点3をつかみ取って帰れるようにしたいなと思っています」
東京Vは前節、鹿島アントラーズとアウェイで対戦し、0-4の完敗を喫した。0-1で敗れた清水エスパルスとの開幕戦での不甲斐ない戦いを払拭すべく臨んだものの、同じく黒星発進でホーム開幕戦に臨んだ鹿島の圧力、開幕戦からの変化に対応し切れず。FWレオ・セアラとFW鈴木優磨の両エースストライカーに2点ずつを奪われた上、攻撃では前半こそ決定機を作ったもののシュート5本に終わり、2試合連続無得点での黒星となった。
京都サンガF.C.から完全移籍に移行し、今季は10番を背負いエースストライカーの重責を担う木村。キャリアハイの10得点を記録した昨季を超えるべく意気込んで臨んだ開幕だったが、ここまでは対戦相手の徹底した対策に加え、チームのビルドアップの機能不全もあって持ち味を発揮できず。
それとともに、「現状ではあまり多くのチャンスを作れていないので、ああいう1本を決められるようにしないとダメ。少ないチャンスで決めるか、決めないかで変わると思うので、次は決められるようにしたい」と、現状のチーム状況においてはチャンスで確実に仕留める必要があると、そのベクトルを自身に向けている。
「去年に比べて観ている人もわくわく感がないと思う」と躍動感を欠く攻撃の部分では鹿島戦での対戦相手のアプローチを引き合いに出し、チームメイトに対してより自身へのチャレンジのパスを要求。その上で個人としても味方のチャレンジを促すべく、動き出しの量や質で出し手をサポートする意識を強める。
「ギリギリの状況の縦パスはディフェンスもあまり準備できないというか、取った瞬間とかは特に。ゆったり回して狙ってばかりだと相手もボールを奪いに行きやすいので、そういう取った瞬間とかにもっと前を見てほしいですし、そこで受けられる準備を常にし続けたいです」
「前の選手は10回動いて10回来ることはないので、今後それを5回でも3回でも来たときにいい状況で前を向けるようにしたい。前を向けないと、攻撃で自分のよさも出ないので、そういう状況をもっと作りたい」
「前線としてもっと回数を増やさないとダメですし、『パスを出せばフリーだよ』という動きをやり続けることで、自然と後ろも見るようになると思うので、後ろからの視界を広げてあげるためにも、もっと動き出しを増やさないとダメだと思うので、そこは意識したいです」
また、ハイライン・ハイプレスを志向するスタイルでありながらも、開幕からの2試合は後ろへの重さや後方からのビルドアップの詰まりが全体に影響している部分は否めないが、「前がもっと引き出して結果を残せば、後ろもより守備に力が入ると思いますし、逆もしかり。そこはチームとして戦っているので、いい効果を生めるようにやりたいです」と、攻守一体を強調してあくまでチームとして良い方向に改善していきたいと語った。
一方の綱島は開幕から2試合連続で3バックの右で先発し、鹿島戦ではディフェンスラインの一員として悔しい大量失点も経験。個人としてはリハビリからの今季始動という部分もあり、コンディションや試合勘という部分で状態を上げながらと試行錯誤の段階だ。
その鹿島戦については「4失点してしまった理由というのはすごくわかりやすいと思いますし、ああやって個の力で負けてしまうと、相手に点を取れるフォワードはたくさんいると思うので、そこのバトルというのは負けてはいけない」と自身を含め反省を口にした。
“へそ”と形容する中盤の底を使ったビルドアップの部分では「相手の圧力というのは去年以上に感じますし、自分たちが使いたいゾーンを先に潰されている」と2年目での相手の対策を感じつつも、「逆境があるからこそ自分たちが成長できると思っているので、本当に成長するためだけに、自分たちにフォーカスしてやっていきたい」と、現状を乗り越えることが個人・チームとしてレベルアップに繋がると、あくまで前向きだ。
「相手の目線を変えることはすごく大事だと思いますし、自分たちがへそを使いたいからといって相手が来ているにもかかわらず、へそを使うとああいった失点にも繋がると思います。ただ、来ているから使わないというわけでもないですし、来ていても勇気を持って繋いで、その後のリカバリーだったりとか、自分たちのポジションを修正することによって、逆に相手を食いつかせるというのもできると思うので、そこは相手を見てというか、時間帯を見て判断しなければいけないと思います」
「逆に、自分たちが怖がってへそを使えなくなったら、たぶんこのチームは勝てなくなると思うので、そこはやっぱり自信持ってやっていきたい。自分たちが変化して、よりそこの時間をどう使うのかとか、どこのポジションでボールを回すというのは相手の状況を見て変化させていけたらなと思っています」
木村同様に「3連敗というのはあり得ない」と強い覚悟で臨む次節の町田戦。黒田剛監督の就任以降は、いずれも無得点でシーズンダブルを喫した昨季を含め1分け3敗と分が悪い。
「メンバーはあまり去年から変わっていないなかで、また新しい選手が入ってきて去年よりも強いチームになっていると思います」とライバルの力を認めた上で綱島は「それは自分たちも同じで、そこに対して絶対負けてはいけないというプライドがある」と一歩も引く気はない。
さらに、「彼らのためにも何としても次に勝ち点3をつかみたい」と開幕連敗スタートも、力強い応援でチームを鼓舞する緑の12番目の戦士の思いも背負って戦い、今季初白星を分かち合いたいと力強く語った。
「前回の試合内容で自分たちが下を向いてしまいそうなときでも、ああやってサポーターの方が顔を上げさせてくれたというのはすごく感謝しかないですし、本当に彼らのためにも何としても次に勝ち点3をつかみたい。町田に来てくれるサポーターもそうですし、来られないサポーターのぶんも自分たちが背負って戦うしかないと思うので、必ず勝ち点3をつかみ取って帰れるようにしたいなと思っています」
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22日、明治安田J1リーグ第2節、鹿島アントラーズvs東京ヴェルディが県立カシマサッカースタジアムで行われ、ホームの鹿島が4-0で快勝した。 鬼木達新監督の下、捲土重来を期す今シーズンに臨む鹿島。その初陣となった開幕節では湘南ベルマーレとのアウェイゲームに0-1で敗戦。今回のホーム開幕戦では新体制初勝利を狙った。湘南戦からは先発3人を変更。知念慶、師岡柊生、荒木遼太郎に代えて濃野公人、樋口雄太、古巣初対戦の松村優太を起用した。 一方、昨季6位からさらなる躍進を期して臨んだ今季開幕戦ではホームで昇格組の清水エスパルスに0-1で敗れ、同じく黒星スタートとなった東京V。敗戦という結果以上にパフォーマンスへの憤りを示した城福浩監督は、その初戦から先発4人を変更。松橋優安に代えて翁長聖を起用したほか、総入れ替えの前線はベンチを外れた山見大登、福田湧矢に加え、木村勇大がベンチスタートとなり、山田剛綺、新井悠太、Jリーグデビューとなる熊取谷一星が起用された。 ともに勢いを持って入った立ち上がりだったが、ホームの鹿島にいきなりの決定機。開始1分、ボックス内にこぼれたボールに対してDF千田海人が足を滑らせると、これを回収したレオ・セアラ、鈴木優磨が連続シュートに持ち込むが、ここはDFの身体を張ったブロックとGKマテウスにキャッチされる。 一方、このピンチを凌いだ東京Vも山田の高い位置でのボール奪取からショートカウンターを発動。ここは相手DFのカバーに阻まれるが、このプレーで得た右CKの流れから森田晃樹がボックス右で仕掛けて最初の枠内シュートを放った。 以降はマイボール時を中心に細かいミスが目立つ東京Vに対して、鹿島が小池龍太、松村の両サイドハーフの推進力を活かして幾つか際どいクロスを供給。ただ、前節から課題の2トップが効果的に絡むには至らず。攻撃に厚みを出せない。19分には翁長の不用意なパスをカットしたショートカウンターからボックス右の鈴木に決定機もシュートはGKマテウスにセーブされた。 それでも、主導権を握る鹿島は22分、相手を押し込んだ流れから左サイドでフリーの安西幸輝が左足で正確なクロスを供給。これをゴール前の駆け引きでDF千田の前に入ったレオ・セアラがコースを狙った巧みなヘディングシュートでゴール左上隅に突き刺した。 加入後初ゴールで完全にリズムを掴んだレオ・セアラは25分、森田を高い位置で潰したショートカウンターから小池のラストパスをボックス中央で受けると、浮き球のボールを巧みな左への持ち出しでDFをかわしてゴール左隅に左足で蹴り込み、瞬く間に2点目まで奪ってみせた。 厳しい状況が続くアウェイチームにさらなるアクシデント発生。谷口栄斗が筋肉系のトラブルかプレー続行不可能となり、36分に古巣初対戦の染野唯月が投入される。これで[4-4-2]に並びを変えて山田と染野が2トップを組んだ。 混乱続くアウェイチームの動揺を見逃さないホームチームは、前半終盤の41分にはボックス内でルーズボールに反応したレオ・セアラが森田に足をかけられてPKを獲得。ハットトリックが懸かる背番号9だったが鈴木にキッカーを譲ると、これをエースが冷静に左隅へ突き刺した。 なすすべなく3点ビハインドで試合を折り返した東京Vは熊取谷を下げてハーフタイム明けに食野壮磨を投入。ボランチ3枚の[3-5-2]の布陣に変更し、ビルドアップの部分にテコ入れを図った。3点リードの鹿島の戦い方やハーフタイムの修正によって後半は東京Vがボールを握って相手陣内でのプレータイムを増やしていく。 一方、昨年の同スタジアムの対戦で3点リードを追いつかれた苦い経験がある鹿島は高い集中力で相手に決定機を許さず。さらに、58分には右で背後を取った濃野がボックス右に持ち込んで右足シュートを枠に飛ばすが、ここはGKマテウスの好守に阻まれた。 ピンチの数こそ多くはないものの、後半もゴールが遠いアウェイチーム。切り札の木村勇大、平川怜、稲見哲行と70分までにすべての交代カードを使い切って反撃を試みる。69分には人数をかけた攻撃から最後はボックス中央の木村が右足シュートを枠に飛ばすが、これはGK早川友基に正面でキャッチされた。 後半も安定した試合運びを見せた鹿島は75分、殊勲のレオ・セアラ、松村を下げて徳田誉、師岡を同時投入。すると、この交代直後には相手のヘディングのクリアに反応した小池の絶妙なワンタッチスルーパスでボックス右に抜け出した鈴木が右足のパワーシュートを放つと、GKマテウスの手をはじいた強烈なシュートがゴールネットに突き刺さった。 この4点目で勝利を確信した鬼木監督は、これがトップチームデビューとなった17歳DF佐藤海宏ら生え抜きの選手を続けてピッチに送り出してゲームクローズに入った。その後、一矢報いたい東京Vの反撃を危なげなく凌ぎ切り、4-0のスコアでタイムアップを迎えた。 この結果、ホーム開幕戦で完勝の鹿島が新体制&今季初勝利を挙げた。一方、敵地で惨敗の東京Vは2試合連続無得点での連敗と厳しい2025シーズンの船出となった。 鹿島アントラーズ 4-0 東京ヴェルディ 【鹿島】 レオ・セアラ(前22、前25) 鈴木優磨(前42、後30) 2025.02.22 17:00 Sat4
昨季J2王者・清水が昇格PO決勝で敗れた因縁の東京Vとの国立決戦でリベンジ! 主将・北川航也の決勝点守り抜き会心の白星発進【明治安田J1】
16日、2025シーズンの明治安田J1リーグ開幕節、東京ヴェルディvs清水エスパルスが国立競技場で行われ、アウェイの清水が0-1で勝利した。 J1復帰1年目となった昨シーズンを6位フィニッシュした東京V。城福浩監督の就任4年目で超野心的な目標を掲げるなか、昨季に続いてオリジナル10のライバルとの国立決戦でシーズンをスタート。この開幕戦ではガンバ大阪から加入の福田湧矢が新戦力で唯一のスタメンとなり、守護神マテウス、谷口栄斗、森田晃樹、完全移籍以降の木村勇大、山見大登ら昨季主力が起用された。 一方、昨季のJ2を制覇して2022シーズン以来のJ1復帰を果たした清水。残留を最低限のノルマにさらなる躍進を期す秋葉忠宏監督の率いるチームは、この開幕戦でマテウス・ブエノ、中原輝、カピシャーバと3人の新戦力をスタメン起用。また、北川航也、乾貴士、山原怜音ら主力が順当に開幕のピッチに立った。 2023シーズンのJ1昇格プレーオフ決勝で相まみえた両雄による、因縁深き開幕節屈指の注目対決。両サポーターによる荘厳なコレオグラフィーも披露され、熱狂のなかでキックオフを迎えた。 開幕戦特有の硬さも見受けられ、ロングボールが飛び交い、守備陣もセーフティーなプレーを心がける慎重な立ち上がりに。そのなかで両者はセットプレーでチャンスを窺う。15分には東京Vが山見の右CKからゴール前で味方の折り返しに反応した千田海人のヘディングシュートで両チームを通じたファーストシュートが記録された。 序盤以降はホームチームがボールを保持し、アウェイチームがミドルブロックで構えてカウンターを狙う構図に。やや動きが少ない膠着状態に陥る。24分にはDF住吉ジェラニレショーンのボールロストをきっかけに東京Vがショートカウンターに持ち込むが、山見が強引に放ったシュートはブロックに遭う。 流れのなかでは最後の連携・精度を欠くものの、優勢に進める東京V。32分には山見の右CKをゴール前の綱島悠斗が右足で合わせるが、ここはGK沖悠哉の好守に阻まれた。 37分にマテウス・ブエノの捨て気味のミドルシュートでようやくファーストシュートを記録した清水は、ここから押し込む時間帯を作り出す。すると、40分にはディフェンスラインの蓮川壮大からのロングフィードに反応した高木践がDFを振り切ってボックス右から浮き球の丁寧なクロスを供給。これをゴール前にフリーで走り込んだ北川が頭で合わせ、まさにワンチャンスを活かして先手を奪った。 清水の1点リードで折り返した後半は前半とは打って変わってオープンな立ち上がりに。52分には東京Vのビルドアップのミスを突いた清水のショートカウンターからボックス中央に抜け出したカピシャーバにビッグチャンスも、ここはGKマテウスが見事な飛び出しでシュートコースを消してビッグセーブ。 守護神のビッグプレーでなんとか2失点目を回避したホームチームは56分、山見と福田の両シャドーと左の松橋優安を下げて昇格POの主役だった染野唯月、磐田から新加入の平川怜、大卒ルーキーの新井悠太を一気にピッチへ送り出した。 ただ、この交代後も清水ペースで進むと、63分には鋭いカウンターから中央突破した乾がボックス付近から右足を振り抜く。だが、DFがわずかに触ったことでこのシュートは枠の左へ外れた。この直後に清水ベンチは殊勲の北川を下げてJリーグデビューとなるアフメド・アフメドフを最初の交代カードとして切った。 メンバー変更と[3-5-2]への変化も機能せず、決定機はおろか後半はシュートまで持ち込めない東京V。なんとか流れを変えたい城福監督は綱島、木村を下げて翁長聖と高卒2年目でプロデビューとなった大型FW白井亮丞を投入し、交代枠を使い切った。 1点差のまま試合は後半終盤に突入すると、秋葉監督は山原を下げて昇格POで悪夢のPK献上となった高橋祐治を投入。前回対戦と同様の清水の1点リードで突入した7分の後半アディショナルタイム。清水は3枚替えで吉田豊らを投入し、石橋を叩く手堅い采配で専守防衛の構え。その最終盤の攻防では2年前からの成長を示した清水が東京Vに見せ場を作らせず、0-1のスコアでクローズした。 そして、5万2541人の観衆を集めた国立決戦で会心のリベンジを果たした清水が白星スタートを飾った。 東京ヴェルディ 0-1 清水エスパルス 【清水】 北川航也(前40) 2025.02.16 16:06 Sun5
【J1注目プレビュー|第1節:東京Vvs清水】2年前のPO決戦が再現、オリジナル10の国立開幕
【明治安田J1リーグ第1節】 2025年2月16日(日) 14:00キックオフ 東京ヴェルディ(6位/2024) vs 清水エスパルス(J2・優勝/2024) [国立競技場] <div style="text-align:center;"><img class="lazyload" data-src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/jleague20250216_1.jpg" style="max-width:100%; min-height:200px;"></div> <h3>◆2年目のJ1、あくまでもチャレンジャー【東京ヴェルディ】</h3> 2024シーズン、16年ぶりにJ1の舞台へと舞い戻った東京Vはピッチ上で若き戦士たちが躍動。チームの戦い方を磨き続け、自分たちの戦い方を見せ続けた結果、6位という成績を残した。 久々のJ1の舞台で躍動した緑の戦士たち。期限付き移籍の選手が支えた中、新シーズンに向けてはFW木村勇大、FW染野唯月、DF林尚輝、FW山見大登が完全移籍に切り替え。主軸のほとんどが残留し、戦力もしっかりと上積みができた。 城福浩監督が率いて4年目を迎える今シーズン。スタートは国立から。相手は2年前のJ1昇格プレーオフ決勝で、同じ国立の舞台でぶつかった清水だ。最後の1枠をかけた熱戦は東京Vに軍配があがったが、その再戦とはJリーグも素晴らしい演出を行ったものだ。 一足先にJ1に戻った東京Vだが、驕りはない。城福監督はあくまでもチャレンジャーとして試合に臨むと明言。「我々が受けて立つようなことは絶対ない」と、しっかりと清水に向き合っていくとした。 2年前のように東京Vが勝利を収め、良いスタートを切れるのか注目だ。 ★予想スタメン[3-4-2-1] GK:マテウス DF:宮原和也、千田海人、谷口栄斗 MF:松橋優安、森田晃樹、齋藤功佑、翁長聖 FW:山見大登、福田湧矢 FW:木村勇大 監督:城福浩 <h3>◆3年ぶりのJ1、2年前のリベンジを【清水エスパルス】</h3> 2023シーズンのJ1昇格プレーオフ決勝で敗れ、1年でのJ1復帰を逃した清水。悔しさを胸に戦った2024シーズンは、見事にJ2で優勝し、3年ぶりにJ1の舞台に戻ってきた。 目の前でJ1への切符を逃した悔しさを胸に1年間戦ってきたイレブン。そして、開幕戦の相手は同じ国立で同じ東京Vに決定。燃えないわけがない。 当時の悔しさを知る秋葉忠宏監督の下、その悔しさを覚えている選手もいる。一方で、オフには多くの選手がチームを去り、新たな選手がやってきた。リセットされたと認識した方がプラスかもしれない。選手の入れ替えがあった中で、どのような戦いを見せるのか注目となる。 気負いは無用。ただ、熱く燃える心は持っているはず。あくまでもJ1昇格組として、チャレンジャー精神を忘れずにファイトできるか。冷静と情熱の間で、いかに準備して来たものを出せるのかがカギとなるだろう。リスタートの一戦を笑顔で終えたい。 ★予想スタメン[4-2-3-1] GK:沖悠哉 DF:高木践、住吉ジェラニレショーン、蓮川壮大、 山原怜音 MF:宮本航汰、宇野禅斗 MF:中原輝、乾貴士、カピシャーバ FW:ドウグラス・タンキ 監督:秋葉忠宏 2025.02.16 10:55 Sun東京ヴェルディの人気記事ランキング
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「どこで取り返すのかといえば、ピッチの上でしか取り返せない」東京VのMF松橋優安、悔しさ味わった開幕戦からのバウンスバック誓う
東京ヴェルディのMF松橋優安が、悔しさを味わった開幕戦からのバウンスバックを誓う。 東京Vは16日に国立競技場で開催された清水エスパルスとの開幕戦で0-1の敗戦。2シーズン連続の国立での開幕戦で黒星を喫した。 昨季6位躍進の象徴の一人として城福浩監督がシーズン終了後にその名を挙げ、今季はメンターとして尊敬するMF小池純輝(クリアソン新宿)のヴェルディでの代名詞だった19番を継承し、強い覚悟でシーズンに臨んだなかで開幕スタメンを勝ち取った松橋。 「J1の舞台、国立でのホーム開幕戦というのは、誰もが経験できるようなことではないと思うので、そこは感謝していますし、今後のサッカー人生に繋がると思います」と特別な試合でプレーできた感慨を素直に語った一方、チームとともに消化不良のパフォーマンスとなり、「全く満足してないですし、もっと出し切れた」と後悔の言葉も口にした。 「何より今まで準備してきたものが、チームとして出せなかった。気持ちの部分、闘志の部分で清水さんの方が上回っていた」 「試合を振り返ると局面の大事な部分、去年自分たちが相手チームに上回ってきた部分というのが、シンプルに向こうの方が勝っていた感覚。自分たちがやってきたことを出せなかったというのが大きいと思います」 とりわけ、DF高木践に背後を取られてクロスを上げられる形となった失点場面については、チーム全体の問題でありながらも「失点場面の責任は自分が感じています」と自ら責を負った。 ただ、不屈のメンタルとともにトライ&エラーを繰り返し、自らの手で現在の立ち位置を獲得した23歳は「どこで取り返すのかといえば、ピッチの上でしか取り返せないと思っているので、そこはもう切り替えて結果で見返してやりたい」と、下を向くことなく今後の巻き返しへ闘志を燃やす。 2023シーズンの昇格プレーオフ決勝でのリベンジという清水の大きなモチベーション、多くの準備期間があった点は多分に影響したとはいえ、この開幕戦ではJ1で2年目のチームに対する分析が進んでいることも示唆された。 松橋自身もそういった相手のアプローチを感じる部分はあったというが、その対策も含めて自身とチームが成長するための契機になると、あくまでポジティブに受け止めている。 「清水に限らず今年はどのチームも対策してくると思いますし、決して簡単なリーグではないと思うので、そこを自分たちがどう打ち破って成長していけるかが、本当に試されている。負けてしまいましたけど、開幕戦でもう一度自分たちがどう戦ってきたのかというのを気づかされた部分では、捉え方次第で今後に繋がると思うので、そこはよかったです」 開幕戦の不甲斐ない戦いを払しょくするとともに今季初勝利を目指す明治安田J1リーグ第2節では、同じく黒星スタートの鹿島アントラーズと県立カシマサッカースタジアム(22日開催)で激突する。 松橋はその難敵との一戦に向け、「ボールを大事にする部分もそうですけど、今の自分たちに必要なのは本当にシンプルな局面の部分。相手も絶対に来ますし、そこで負けない。自分たちのボールに取り切るというのが、勝負に繋がってくると思います」と、勝利のカギとなるファンダメンタルの攻防で上回りたいと力強く語った。 2025.02.21 19:55 Fri2
前回対戦は2ゴールで勝利に貢献…鹿島戦で今季初勝利目指す東京VのFW山見大登「攻撃の部分で違いを作っていければ」
開幕黒星スタートとなった東京ヴェルディは22日、県立カシマサッカースタジアムで開催される明治安田J1リーグ第2節の鹿島アントラーズ戦で今シーズンの初勝利を目指す。その重要な一戦に向けて攻撃のキーマンが静かに闘志を燃やす。 昨季昇格組ながら6位フィニッシュのサプライズを起こした東京V。J1での2年目に向けては“2年目のジンクス”が危惧される一方、さらなる躍進を期待する声も大きい。 そんななか、16日に国立競技場で開催された清水エスパルスとの開幕戦では、2023シーズンの昇格プレーオフ決勝のリベンジを果たすべく、高いモチベーションで臨んだアウェイチームの圧力に屈する形で0-1の敗戦となった。 ガンバ大阪からの完全移籍移行で、今季から正式に緑の戦士の一員となったFW山見大登はスタメン出場を果たしたが、チームとともに持ち味を発揮できず。途中出場でインパクトを残せなかった昨季の横浜F・マリノスとの開幕戦同様にほろ苦いシーズンのスタートになった。 その開幕戦について山見は「前から守備に行きたいというところで、センターバックのところを自由にさせすぎた」。「後手を踏んでしまって、後ろでボールを取ってカウンターというところが難しく、攻撃にも繋がらないと思うので、そういった部分ではもっと前で守備をして、前で取ってカウンターという形を増やせればよかった」と、アグレッシブさを欠いた守備面での問題に言及。 さらに、「前を向いてドリブルするシーンだったり、シュートやクロスまで行くシーンというのがなかったと思うので、ボールを受けられないなら受けられないなりに、自分で受けたときに1枚剥がすなりして、数的優位を作るというのをもっと増やせればよかった」と、個人としての反省についても触れた。 そういった反省を踏まえて臨む鹿島戦。個人としてはアウェイでの対戦で“幻のアシスト”、ホームでの前回対戦では2ゴールを奪って2-1の勝利に貢献。 相性がいい相手と言えるが、「いいイメージが別にないわけではないですけど、(濃野)公人とマッチアップしたかったなとは思います。公人が僕のことを知っているぶん、いやだと思うのでそこは楽しくできますけど、他の選手はそんなに変わらないかなと思います」と関西学院大学の後輩であるDF濃野公人とのマッチアップを楽しみと語りながらも特別な意識はないという。 それでも、「去年までとは違って、監督が鬼木さんというところで、まだ開幕戦だけでは見えない部分もあると思いますけど、どの監督であっても鹿島は強度という部分がある。そこの強度の部分で相手に負けたら絶対に勝てないと思うし、開幕戦でもことごとくそういったところで負けていたと思うので、そこで勝って前向きに多くのチャンスを作っていけばいいと考えています」と、清水戦で改めて思い知らされた“戦う”という部分を強調して臨みたい考えだ。 昨季は第6節の湘南ベルマーレ戦で初ゴールとともにチームの初勝利に貢献した背番号11。早い段階でのゴールを渇望しながらも、なによりも優先すべきはチームの勝利。鹿島戦では清水戦で見せられなかった攻撃面での躍動感とともにファン・サポーターに歓喜を届ける。 「去年も最初は出れなかったですし、出始めて点を決めてという部分で、そこで連続して取れたというのがありました。早く1点がほしいですけど、やっぱりチームが勝つことが大事だと思うので、そこで我を出しすぎずにやっていきたいです」 「シュートであったり惜しいシーンとかを作らないと、観客の皆さんも楽しくないと思いますし、観に来ている意味がないと思うので、そういった部分で違いを作っていければいいかなと思います」 2025.02.21 19:08 Fri3
開幕2戦連続無得点で連敗…東京Vの城福監督「この思いをしっかり受け止めなければいけない」大敗後にチーム鼓舞のサポーターに巻き返し誓う
東京ヴェルディの城福浩監督が、鹿島アントラーズ戦での完敗に悔しさを滲ませた。 東京Vは22日、県立カシマサッカースタジアムで行われた明治安田J1リーグ第2節で鹿島と対戦し、0-4で敗戦した。 清水とのホーム開催の開幕戦で消化不良の内容で0-1の敗戦を喫した東京V。同じく開幕戦黒星の鹿島のホームに乗り込んだ一戦では先発4人を変更。松橋優安に代えて翁長聖を起用したほか、総入れ替えの前線はベンチを外れた山見大登、福田湧矢に加え、木村勇大がベンチスタートとなり、山田剛綺、新井悠太、Jリーグデビューとなる熊取谷一星が起用された。 序盤からマイボール時のミスや硬さが目立ったアウェイチームは22分、左サイドでフリーの安西幸輝が左足で入れた正確なクロスに対して、DF千田海人の前に入ったレオ・セアラにコースを狙った巧みなヘディングシュートをゴール左上隅に突き刺され、2試合連続で先制点を奪われた。 さらに、25分にはビルドアップの局面で森田晃樹が高い位置で潰されると、小池龍太のラストパスをボックス中央で受けたレオ・セアラに対して、DF千田が逆を突かれる形でかわされゴール左隅に左足シュートを決められ、痛恨の連続失点となった。 2点ビハインドに加えて谷口栄斗の負傷というアクシデントに見舞われると、36分に古巣初対戦の染野唯月を投入。これで[4-4-2]に並びを変えたが、41分にはボックス内でルーズボールに反応したレオ・セアラを森田が倒してしまいPKを献上。これを鈴木優磨に決められ、3点ビハインドで試合を折り返した。 迎えた後半、熊取谷を下げてハーフタイム明けに食野壮磨を投入。ボランチ3枚の[3-5-2]の布陣に変更し、ビルドアップの部分にテコ入れを図った。さらに、切り札の木村勇大、平川怜、稲見哲行と70分までにすべての交代カードを使い切って反撃を試みたが、明確な決定機には至らず。逆に、75分には小池の絶妙なワンタッチスルーパスに抜け出した鈴木にパワーシュートを決められ、ダメ押しの4点目まで奪われた。その後、一矢報いるべく攻勢を仕掛けたが、最後までゴールをこじ開けられず。大量失点とともに2試合連続無得点での連敗となった。 同試合後、城福監督は「試合終了後にヴェルディのサポーターが我々を鼓舞するような声を出していただいたことに感謝します。今日のような試合で選手がヘッドダウンするような場面でヘッドアップさせてくれた、この思いを我々はしっかり受け止めなければいけないなと思っています」と、2試合連続の不甲斐ない戦いぶりにも関わらず、怒りの気持ちを抑えてチームを鼓舞する前向きな反応を見せてくれたファン・サポーターへの感謝の思いを語った。 原点回帰を掲げて臨んだものの、修正を試みた“へそ”を使ったビルドアップや攻撃の機能不全。らしさを欠いて崩壊した守備面を含め試合内容に関しては自身で責任を負うとともに、厳しい評価を下した。 「開幕戦を受けてということと、現場は生き物なので、我々が想定してないこともいろいろ起きた」と想定外のアクシデントも含め総入れ替えとなったフレッシュな前線に関しては「特に前線のところはしっかり戦ってくれていた」と一定の評価を下した。 一方、開幕戦でも課題として挙げていたセンターラインに関しては守備対応の甘さに対する厳しい指摘とともに、さらなる奮起を促した。 「失点のところだけを見ると、本当にクロスに対する最後の寄せであったり、人が足りているのに、相手のストライカーにあのクロスでしっかり首を振られて点を取られるということになると、もうこれは個人の問題にもなる」 「チームとしてやるべきことと、個人として何が個人の最大値を出せたのかと。特に背骨のところの選手の戦いのところで、個人の局面で今の構成。我々が優先に進めているとは言えないので、特にフォワード、ボランチ、センターバックの中心ラインところ。ここのところで戦える選手をしっかりと作っていくこと。セレクトしていくことが大事かなと思います」 采配の部分では開幕戦同様に[4-4-2]、[3-5-2]と試合中に布陣を変更。後者に関しては苦戦していたビルドアップの改善に繋がったようにも見えたが、3点リードの鹿島は無理に前からボールを奪いに行く必要はなく、そういった相手のアプローチの変化が影響したと見るベきだろう。さらに、明確な決定機やシュート数増加にも繋がらず、メンバー構成を含め指揮官の最大値の出し方の模索は続く。 「開幕戦から様変わりした様子を見せなければいけない」と強い覚悟で臨んだ一戦での大敗はチームにとって大きなダメージがあるが、26日にFC町田ゼルビア戦、3月2日にガンバ大阪戦と昨季上位に位置した難敵との連戦が控える。 若手中心のスカッドは勢いに乗れば手がつけられない一方、負けが続くと一気に崩れる脆さを同時に抱えており、指揮官は「やれなかったことがあるので、これだけ大きな点差で負けている」とチームの課題に向き合いつつも、「やれたことと、やれなかったことをしっかりと整理はするので、我々がやってきたことにしっかり自信を持つこと。とにかく自信を失わないような状況にして、次の試合へ向かう声かけをしました」と、試合後のマネジメントについて説明。 昨季もシーズンを通して幾度も苦境を経験してきた東京Vだが、連敗はわずか1度で3連敗は1度もなかった。中3日と準備期間はほとんどないが、次節のダービーマッチでファン・サポーターが求める不屈のリバウンドメンタリティを示せるか。 2025.02.23 06:30 Sun4
「我々らしさを取り戻す」原点回帰で鹿島撃破狙う東京Vの城福監督「開幕戦から様変わりした様子を見せなければいけない」
東京ヴェルディの城福浩監督が、22日に県立カシマサッカースタジアムで行われる明治安田J1リーグ第2節の鹿島アントラーズ戦に向けた会見を実施した。 城福体制4年目で“超野心的”な目標を掲げて新シーズンに臨んだ東京Vだが、16日に国立競技場で行われた清水エスパルスとの開幕戦では0-1の敗戦。 「局面の戦いを含めて清水さんのストーリーのなかでゲームをやってしまった」、「僕の準備の至らなさ」と試合後の会見で指揮官は、ホームゲームでの不甲斐ない戦いぶりに憤りとともにファン・サポーターへの申し訳なさを滲ませた。 選手たちも口々に反省の言葉を語った開幕戦のパフォーマンスを受け、今週のトレーニングではチーム全体にピリッとした空気が漂っていた。 城福監督は20日にクラブハウスで行われた会見の場で、改めて清水戦の反省を語るとともに、鹿島戦へのアプローチについて言及した。 「我々が大事にしているベースになる気持ちの部分、ハードワークの部分。もうひとつは戦術的な部分のところは切り分けて伝えました」と清水戦後のミーティングについて明かした指揮官。 そのなかで城福監督が「一番大きな問題」と指摘したのは、敗戦という結果以上に自分たちが志向するスタイルの“一端”も披露できなかった点。 「おそらく(開幕戦を)見ている方が、『ヴェルディってこんなだったっけ』と、おそらくそういう印象を持たれたのではないかなと。『ヴェルディはもっと尖ったものがあったはずだった』と、抽象的に感覚的に言えば、そういう感覚を持たれてもしょうがないような試合をしてしまった」 「それが何なのかというのはもちろん、攻守においてサッカーの側面からもメンタルの側面からもアプローチはしましたけど、ヴェルディが去年のJ1で周りの期待、予想をいい意味で裏切れたのか。それがどういうことなのかというのが、見ている方が漠然とでも感じられたものが、この前の開幕戦では感じさせることができなかった。それが一番大きな問題でした」 「人間なので『この舞台が当たり前と思うな』と言われても、あるいは『5万人の観衆の中でプレーするのを人生で何回できるのか』というふうに言われたとしても、やっぱり去年の開幕の頃の、『この舞台を絶対に逃してはいけない』という思いと比べれば、(今回の開幕戦でより)思いが濃かったと言えないのは事実で、その思いをもう一度取り戻すためには、そういう思いを内に秘めている選手を起用していくということもそうですし、出ていた選手が我々のいろんな面でのベースをもう一度思い出させるということ。その両方のアプローチが必要かなと考えています」 その反省を踏まえた上で鹿島戦に向けては「我々らしさをまず取り戻すこと」と、「ヴェルディの試合は心を打つ」とも評された愚直さやアグレッシブさ、最後まで諦めない姿勢。個のタレントの質や選手層で上回る相手に渡り合うために、突き詰めてきたコレクティブ且つリスクを負うプレースタイルの部分を改めて徹底することをチーム全体で確認した。 「去年からやってきたこと。今年のプレシーズンでやってきたことのルートを逸脱することなく、ただ何に尖っていたのかと。我々が我々のような経験値で、我々のような規模のクラブが丸くなったら勝負できない。何に尖ってきたのかというのを、もう一度みんなで認識すること。尖れば必ずリスクがある。我々は何のリスクを背負ってやっているのかと。そこを含めてみんなで強い共通意識を持って、今週は準備しています」 より戦術的な部分では「何のリスクを背負ってやっているのか」との前述の発言と関連する形で、チームが強みと特徴としているMF森田晃樹、MF齋藤功佑ら攻撃的なボランチ2枚を軸に“へそ”と形容する、中盤を使ったビルドアップ、攻撃の組み立ての改善をテーマに掲げた。 「4バックの相手との対戦では相手が4バックで守る。そこでの我々の立ち位置というのはアンマッチになるはずですけど、本当にいやな位置に立ち続けたか。安易にボールが受けやすいところに引いてきてないかとか、本当の一番深いところの一番いやなところで、我々はよく『制限のあるなかで自由を勝ち取れ』と言っていますが、自由に受けやすいのであれば、どんどん引いてくればいいですけど、それは何にも怖くない」 「だから、ここにいられたらいやだなというエリアの中でもっともがいてくれと。そこは新しい選手も入って、既存選手もまだまだ易きに流れているというか、ポジションの取り直しであったり、動き直しであったりはもっとやらなければいけない」 「“へそ”はどこのチームも抑えにくる。今までの“へそ”の受け方でボールが受けられるかというと、受けさせてくれないのはこの前の試合でよくわかったと思いますし、まだまだ改善の余地あり。ただ中間ポジションに立っていればボールが入ってくると思ったらそれは大間違いで、そこにも2秒、3秒前の工夫がいる。ボールホルダーがどういうボールを持ち方をするかというのもすごく大事なので、センターバックのボールの持ち方ひとつ、コントロールが一つ目、二つ目をどの方向で持っているかというのも、これはもうみんなで共有しました」 「我々が何のリスクを背負ってこのメンバーを選んでるかを考えたら、このボールの持ち方ひとつで全部飛んじゃうでしょと。蹴るしかないようなボールの持ち方をして、我々は何のリスクを背負ってやっているんだというようなことは確認しました」 加えて、「ビルドアップというのはキーパーからスタートするのが全てではない」と語り、「勝負どころはスクランブルで奪った瞬間からのビルドアップ。我々はもっと厳しいところにボールを入れてスクランブルになって、そこで奪い返すようなシーンをもっと作らなければいけない」と、トランジションの強度・精度を同時に求めている。 まずは自分たちにベクトルを向けることを最優先とした城福監督だが、川崎フロンターレで多くのタイトルを獲得してきた名将・鬼木達監督を新指揮官に迎えた鹿島について「去年からバージョンアップしているのは間違いない」と警戒。 昨季はアウェイで0-3から3-3のドローに持ち込み、ホームでの前回対戦では2-1の勝利を収めているものの、湘南ベルマーレとの開幕戦に敗れてホーム開幕戦で新体制初勝利を狙う難敵相手に厳しい戦いを覚悟している。 「もちろん先制点を奪いたいですし、劇的な試合というよりは、しっかり守って追加点を奪って、試合が終えられるような展開になるのが一番いい。ただ、鹿島さんも必死でくるでしょうし、個人の力とチーム力、クラブ力からしたら、アウェイの地でそんなに簡単な試合にはならない」 「それでも、我々が何を大事にしていて、何を追求しているかということが全く伝えられなかった開幕戦からは様変わりした様子を見せなければいけない。もちろん結果が一番大事ですが、その姿勢をまず見せることで、最終的に結果に対する全責任は自分にあるというふうに思っています」 2025.02.21 20:46 Fri5