なでしこジャパン高倉麻子監督が5年間で蒔いた種、開いた強豪国との差
2021.08.30 20:00 Mon
◆2019~2021年:世代は変わったが課題は克服し切れず
欧米勢との対戦ではスピードやフィジカルで劣り、主導権を握れずに勝ち切れないという課題を抱えたまま臨んだ2019年のフランス女子W杯。高倉ジャパンの中心であった阪口夢穂が負傷明けながら実戦経験のないまま帯同されたことが波紋を呼ぶ。結果的にほかにも負傷者が相次ぎ、予選は1勝1分け1敗と辛うじて突破したものの、ベスト16でオランダに惜敗してフランスを後にした。
この頃から、ヨーロッパ勢がフィジカルベースだけでなく、ポゼッションの技術や戦術的な戦い方を身に付けて進化していった一方で、なでしこジャパンの持ち味であったパスワークがもはや日本だけの特権ではないと、周囲にも認知され始めた。
国内での親善試合やアジアでの戦いでは、そういった課題に砂をまぶしながら勝利を手にすることができた。同年のEAFF 女子E-1サッカー選手権では全勝で優勝し、アジア3冠を手にするも、翌2020年3月のShe Believes Cupではスペイン女子代表、イングランド女子代表、アメリカ女子代表に3連敗。さらには、新型コロナウイルスが猛威を振るい、国際試合が組めないという事態もマイナスに働いてしまった。
一方で、なでしこチャレンジと称してトレーニングキャンプを実施し、なでしこジャパンへの門戸を広げもした。林穂之香や北村菜々美らは、育成年代での活躍からなでしこチャレンジを経てA代表へ入っている。
そして迎えた2021年。親善試合では大勝を収めるも、東京オリンピック本番ではグループステージから苦しみ、決勝トーナメントではスウェーデン女子代表に敗れてベスト8止まり。戦前の予想を覆すことはできず、戦術性や応用力を欠いたまま自国大会を終えることになった。
なでしこジャパンが抱えている課題は明確だ。戦術面における先進国との開きは明らかで、もはや精神論では片づけられない。今後はフィジカルや技術、粘り強さだけを語るだけなく、頭の中を整理しながら戦えるようなチーム作りが必要となってくるだろう。
種はすでに蒔かれ、芽吹き始めてもいる。スウェーデン戦後に長谷川は「ヨーロッパのサッカーが変化している中で、理論的に立ち位置なども理解しながら、もっと突き詰めないといけない」と語った。その長谷川は今シーズンからイングランドのウェストハムでプレーする。世界トップの戦術を肌で吸収するまたとない機会だ。
若くしてすでに海外でのプレーを選択している林や宝田沙織も、ここからさらに伸びるだろう。同じように早くして海を渡った先輩、岩渕真奈や熊谷紗希のように、なでしこの主軸へと進化できるかだ。
さらに、9月からはWEリーグも開幕する。高倉監督が裾野を広げたこともあり、代表入りを現実的な目標にできる環境も整いつつある。日の丸を経験した選手たちが個や組織でのプレー基準を上げていけば、国内サッカー全体のレベルアップ、ひいてはなでしこジャパンの復権に繋がっていくだろう。
《超ワールドサッカー編集部・江原正和》
欧米勢との対戦ではスピードやフィジカルで劣り、主導権を握れずに勝ち切れないという課題を抱えたまま臨んだ2019年のフランス女子W杯。高倉ジャパンの中心であった阪口夢穂が負傷明けながら実戦経験のないまま帯同されたことが波紋を呼ぶ。結果的にほかにも負傷者が相次ぎ、予選は1勝1分け1敗と辛うじて突破したものの、ベスト16でオランダに惜敗してフランスを後にした。
この頃から、ヨーロッパ勢がフィジカルベースだけでなく、ポゼッションの技術や戦術的な戦い方を身に付けて進化していった一方で、なでしこジャパンの持ち味であったパスワークがもはや日本だけの特権ではないと、周囲にも認知され始めた。
国内での親善試合やアジアでの戦いでは、そういった課題に砂をまぶしながら勝利を手にすることができた。同年のEAFF 女子E-1サッカー選手権では全勝で優勝し、アジア3冠を手にするも、翌2020年3月のShe Believes Cupではスペイン女子代表、イングランド女子代表、アメリカ女子代表に3連敗。さらには、新型コロナウイルスが猛威を振るい、国際試合が組めないという事態もマイナスに働いてしまった。
一方で、なでしこチャレンジと称してトレーニングキャンプを実施し、なでしこジャパンへの門戸を広げもした。林穂之香や北村菜々美らは、育成年代での活躍からなでしこチャレンジを経てA代表へ入っている。
そして迎えた2021年。親善試合では大勝を収めるも、東京オリンピック本番ではグループステージから苦しみ、決勝トーナメントではスウェーデン女子代表に敗れてベスト8止まり。戦前の予想を覆すことはできず、戦術性や応用力を欠いたまま自国大会を終えることになった。
なでしこジャパンが抱えている課題は明確だ。戦術面における先進国との開きは明らかで、もはや精神論では片づけられない。今後はフィジカルや技術、粘り強さだけを語るだけなく、頭の中を整理しながら戦えるようなチーム作りが必要となってくるだろう。
種はすでに蒔かれ、芽吹き始めてもいる。スウェーデン戦後に長谷川は「ヨーロッパのサッカーが変化している中で、理論的に立ち位置なども理解しながら、もっと突き詰めないといけない」と語った。その長谷川は今シーズンからイングランドのウェストハムでプレーする。世界トップの戦術を肌で吸収するまたとない機会だ。
若くしてすでに海外でのプレーを選択している林や宝田沙織も、ここからさらに伸びるだろう。同じように早くして海を渡った先輩、岩渕真奈や熊谷紗希のように、なでしこの主軸へと進化できるかだ。
さらに、9月からはWEリーグも開幕する。高倉監督が裾野を広げたこともあり、代表入りを現実的な目標にできる環境も整いつつある。日の丸を経験した選手たちが個や組織でのプレー基準を上げていけば、国内サッカー全体のレベルアップ、ひいてはなでしこジャパンの復権に繋がっていくだろう。
《超ワールドサッカー編集部・江原正和》
高倉麻子の関連記事
キリンチャレンジカップの関連記事
記事をさがす
|
|
高倉麻子の人気記事ランキング
1
なでしこジャパン、7月に「2018 Tournament of Nations」に出場…アメリカ、ブラジル、オーストラリアと対戦
▽日本サッカー協会は16日、なでしこジャパンが7月26日から8月2日まで開催される「2018 Tournament of Nations」に出場することを発表した。 ▽「2018 Tournament of Nations」は、アメリカで行われる国際大会で日本のほか、アメリカ女子代表、ブラジル女子代表、オーストラリア女子代表が参加。日本は、日本時間7月27日にアメリカ、同月30日にブラジル、8月2日にオーストラリアと対戦する。 ▽なでしこジャパンを率いる高倉麻子監督は今回の大会参加についてコメントした。 「昨年に引き続きアメリカ、ブラジル、オーストラリアという強豪国と戦えることを嬉しく思います。来年の FIFA 女子ワールドカップに向け、強豪国との試合を通じてなでしこジャパンの現在地を見極めたいと思います」 「また、試合ごとに会場を移すこともワールドカップのシミュレーションになり、チームとして経験値を高められる貴重な機会と捉えています。1 試合 1 試合全力で戦い、チームのレベルアップを図りたいと思います」 2018.05.16 14:11 Wed2
2大会ぶりのW杯制覇へ…高倉麻子監督「令和という新しい時代に新しい光、強い光を」《女子ワールドカップ》
日本サッカー協会(JFA)は10日、フランスで行われる女子ワールドカップに向けたなでしこジャパンのメンバーを発表した。 6月7日に開幕する女子ワールドカップで、なでしこジャパンはアルゼンチン女子代表、スコットランド女子代表、イングランド女子代表と同居。6月10日(月)の25時からアルゼンチンと、同14日(金)の22時からスコットランド、同19日(水)の28時からイングランドと対戦する。また、開幕前の6月2日は、スペイン女子代表と国際親善試合を行う。 会見にはJFA女子委員長の今井純子氏と、なでしこジャパンを指揮する高倉麻子監督が出席。メンバー発表後、高倉監督は就任してからの約3年間を振り返りながら、選出したメンバーについて言及し、「令和という新しい時代に新しい光、強い光を持ってこれるように全員で戦っていきたい」と意気込みを語った。 ◆高倉麻子監督(なでしこジャパン) 「ただいま23名のメンバーを発表させて頂きましたけど、私が就任して約3年ほどが経ちます。全てがこのW杯のために準備をしてきたつもりです。総勢63名、チャレンジキャンプを入れると、90名ほどの選手を呼び、様々な選手の可能性、チームの可能性を探る中で、最終的に選ぶ大きな理由の一つは、様々な選手を試合でも、力が足りないという状況であっても、積極的に試合で使い、練習をしていく中で、必ずその壁にぶつかり上手くいかないということが起きてきました。しかし、その時に選手が考え、工夫をして、努力をして、次に会ってプレーした時に、やはりしっかりと修正してきた選手が残ってきたのかなと思います。その跳ね返りの強さというところはいつも注目して見ていました」 「就任した時に、代表選手に求める4つの条件を挙げましたけど、テクニックがあって賢く、走る力がある、代表に対する思いが強い、この4つをベースに選手を常に見てきました。その中で、やはり平均的にレベルの高い選手+何か一つでも強いものを持った選手ということも、選考する中では、大きなキーになりました」 「W杯での戦いですけど、日本の現在地はFIFAランク7位という位置にいますし、今までの勝率を見ても圧倒的な強さを持って、戦うところはなかなか難しいと思います。ただ、そのことをチームがしっかりと自覚して戦っていく。これからW杯で選手を集めて、1カ月ほどの長い戦いになりますけど、その中で様々な起こると思いますし、上手くいくこといかないことということは出てくると思います。やはり、普通にやっていては勝てないということをみんなが分かり、ある時は何かを壊し、また作り上げるという作業をしながら、頂点に強い思いを持って向かっていきたいなと思います」 「チーム一丸となって選手には、勇気と想像する力、そして献身を求め戦っていきたいと思います。今まで、読んだ多くの選手たちは常にサッカーと真摯に向き合って、100%の力でプレーしてくれました。今回、選べなかった選手の分も精いっぱい戦っていきたいと思いますし、この新しい時代、令和という新しい時代に新しい光、強い光を持ってこれるように全員で戦っていきたいと思います」 2019.05.10 16:41 Fri3
【質疑応答】年齢もチームも関係なし…高倉監督、選ばれし23名に期待「爆発的な力を発揮してくれそうな選手もいる」《女子ワールドカップ》
日本サッカー協会(JFA)は10日、フランスで行われる女子ワールドカップに向けたなでしこジャパンのメンバーを発表した。 6月7日に開幕する女子ワールドカップで、なでしこジャパンはアルゼンチン女子代表、スコットランド女子代表、イングランド女子代表と同居。6月10日(月)の25時からアルゼンチンと、同14日(金)の22時からスコットランド、同19日(水)の28時からイングランドと対戦する。また、開幕前の6月2日は、スペイン女子代表と国際親善試合を行う。 会見にはJFA女子委員長の今井純子氏と、なでしこジャパンを指揮する高倉麻子監督が出席。メンバー発表後、高倉監督はメディア陣からの質疑に応対し、選出したメンバーへの期待や大会の目標などについて言及した。 ──前回大会と比べると全体的に年齢が若くなったが、意図や期待している点は。また、ケガで試合に出ていない選手もいるが、招集した理由は? 「若い選手が多いという話がありましたが、先ほども言いましたけど、年齢ということではなく、様々な選手を試す中で、しっかり返ってきた(応えてきた)選手を選んだ結果、若い選手が残ってきたのかなと思います。やはり大会中に何かをきっかけに爆発的な力を発揮してくれそうな選手もいます。その辺には大きく期待しています」 「サッカーをやっている限りは、ケガはつきものです。少し不安要素を持っているかなという選手もいますけど、チームもメディカルも話をした結果、プレーできるということで呼んでいます。不安はありません」 ──FW遠藤純(日テレ・ベレーザ)が選出。去年11月に初招集されて代表経験が浅いと思うが、選出理由と期待している点について 「どうしても年齢のところで皆さんは話題になるのかもしれませんが、私自身はグラウンド上でのパフォーマンスを見て、十分にやれるというところで招集しました」 「左利きで突破からシュートまでいく形は素晴らしいものがあります。身体も大きく、当たり負けしない強さやスピードもあります。他の選手も同じですけど、期待を込めて、得点やチャンスメークという部分にFWの選手には期待したいと思います」 ──MF阪口夢穂(日テレ・ベレーザ)は試合の出場が少ないと思うが、同選手のコンディション状態をどう見ているか。また、ピッチ内外でどういう役割をして欲しいか 「先程も言いましたけど、コンディションは大丈夫だと聞いています。あとは、招集してからパフォーマンスを上げていくということになると思います。もちろん、経験が豊富な選手ですし、チームにも落ち着きをもたらしてくれるという意味でも大きな期待をしています」 ──グループリーグでの対戦相手の中で、アルゼンチン女子代表、スコットランド女子代表、イングランド女子代表のこれまでの印象は 「アルゼンチンは初戦になりますし、FIFAランキングも37位となっていますけど、映像を観てもトリッキーなプレーであったり、技術的に南米の選手らしく強引にゴールを狙ってきたりする点から、簡単な試合にはならないと思います。初戦の難しさもあります。しっかりと勝ち点3を取れるように全力で臨みたいと思います」 「スコットランドも新鋭ではありますけど、ヨーロッパ予選をしっかりと戦って勝ってきているチームです。最近も良い試合をしているので、決して侮れないと思います。未知の力という意味では、今回のW杯は強豪と言われているアメリカ、ドイツ、開催国のフランスが優勝候補して挙げられていますけど、どの国が勝つのか分からないという大会になると思います。しっかりと一つ一つ戦っていくだけだなと思います」 「イングランドも監督が変わり、経験豊富な監督です。優勝を目指して戦ってくると思います。まずこの3つ目の試合も大きな山になるのかなと思います。山ではない試合はないですけど、まずこの予選の3つは、慎重かつ大胆に戦っていけるようにしたいです」 ──優勝を目指すと常々に言っているが、改めて今大会の目標は? また、前回大会に比べれば各ポジションでW杯経験者が少ないと思うが、DF宇津木瑠美(シアトル・レイン/アメリカ)やDF熊谷紗希(リヨン/フランス)、DF鮫島彩選手(INAC神戸レオネッサ)らベテラン選手に求めたいことは 「難しい挑戦ではあると思いますけど、優勝を目指さない限り、手に入れることはできないので、やはり優勝を目指してW杯に臨みたいと思います。ベテランの優勝経験がある選手たちに関しては、月並みではありますけど、本番にしかない緊張感や不測の事態が起きると思うので、その時にチームをしっかりと支えてもらいたいと思います」 ──メンバーを見ると、日テレ・ベレーザの選手が10人と多く選出されているが、その意図や期待することは 「チームを見て選んでいる訳ではありません。あくまでも個人のパフォーマンスを見ながら、結果的にベレーザの選手が10人という数になりました。リーグでも非常に良いパフォーマンスをチームとしても見せてくれているので、その辺のコンビネーションも含めて、良いものが出てくれば良いなと思います」 ──地元・福島への思い 「Jヴィレッジはこの間、なでしことしてもキャンプをやらせていただきました。非常に思い入れのある、昔から選手の育成を含めて使わせていただいたグラウンドですので、綺麗に元通りになっているピッチを見て、嬉しかったです。そこで選手たちが素晴らしいグラウンドで走っている姿を観るのも、感慨深いものがありました」 「福島出身というところでというよりは、やはり日本の代表として大きな期待と責任持って、選手たちが伸び伸びとグラウンドで輝けるように全力で戦っていきたいと思います」 ──なでしこリーグで3年連続得点王になっているFW田中美南(日テレ・ベレーザ)が外れているが、攻撃陣に対してはどういうメッセージ性を持って選出したか。 「近年、女子サッカーのレベルが急速に上がっているということは、皆さんはもちろん、私自身、選手自身も感じる中で、やはり後ろ向きに戦いたくはないですし、攻撃のところで考えた時に、オンで強い武器を発揮できる選手と、オフの中で戦える選手、両方を持ち得ながら戦える選手がいると思います」 「この選んだ選手たちというのは、どの組み合わせになっても何かを作り出すことができるのではないかという期待を持たせる選手が多いと思います。やはり劣勢な試合であっても、3人、4人がコンビネーションを作った時に鉄のディフェンス、大きくて強い選手たちを翻弄できる崩しというのが、できるのではないかという点で楽しみにしていますし、その辺の能力の高さをみんなが持ち得ていると思います」 「もちろん、田中選手の得点力というところも大きな期待を持ってはいましたけど、本当に考えた結果、この選手たちを選びました」 ──これまで多くの選手を試している分、チームビルドの時間がなかったり、大幅にメンバーが入れ替わっている中、これからの限られた時間でどういった準備が必要になるか。また、阪口の状態は、初戦から行けるのか、それともある程度、大会が進んでから臨めるというイメージなのか 「チームビルディングに関しては、私がなかなかメンバーを固めないので、普通固めて戦うだろうという意見も多く聞きましたけど、いろいろな状況の中で、ケガ人も多くいましたし、なかなかメンバーを組めなかったことが実際にありました。普通は固めて戦うだろうという普通が、別に私にとっては普通ではありません。色々な選手の可能性を最後まで見極めながら、やることは選手にずっと伝えてきています。これから選手をしっかりと並べて、スペインとの試合がありますけど、練習の中でもしっかりコンビネーションというのは取れていくと思います。大会中にもチームの成長というのが見れると思います。その辺に期待しながら大会を戦っていきたいなと思います。 「(阪口について)もちろん初戦というところもターゲットにはしていますけど、やはり招集して彼女自身のパフォーマンスがどこまで上がってくるかというところも見なければいけません。どの選手にも言えますけど、やはり集まってから選手のコンディションとどれだけ研ぎ澄ましてグラウンドに立ってくるかというところで、メンバーも決まってくるのではないかなと思います」 2019.05.10 16:42 Fri4
なでしこジャパン、7発圧勝も高倉監督は満足せず 代表デビューの北村や木下らの評価は?
なでしこジャパンの高倉麻子監督が、8日に行われた国際親善試合のパラグアイ代表戦後を振り返った。 新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大もあり、2020年3月のSheBelieves Cup以来1年ぶりの試合となったなでしこジャパン。東京オリンピックが近づく中で、チームはFW岩渕真奈の2ゴールなどで7得点圧勝。先日のモンゴル代表戦で14ゴールを奪って見せた男子代表に引けを取らないスコアで勝利を収めた。 1年ぶりの見事な再スタートを切ったなでしこジャパンだが、高倉監督は完全には満足していない様子。「こういった形で試合ができたことに、関係者の皆様に御礼を言いたいと思います。選手も非常に楽しみにしてました」と、先ず感謝の言葉を述べつつ、試合を振り返った。 「自分たちが主導権を握って運んでいる時間が長く、リズムを作る中でゴールに迫るシーンは前半から多く作れてましたけれども、ゴール数に関しては私自身、ちょっと不満が残ります。この決定力はまだ課題かなと思います」 「守備に関しては、ずっとやり続けている全員で連動して奪い所を共有していくという点は90分間できたのかなと思います。ただ、もっと上のレベルを目指すことを考えれば、様々なエラーもあったと思うので、その辺りはまた選手と話をしながらトレーニングで精度を上げていけたらなと」 「パススピードに関しては、前からアプローチしていた課題でしたが、なかなか上がってこない中で、10月、11月に集まった時に、シンプルにボールに当てる音が変わってきているのかなとは私たちも感じていて。今回招集した後もそのような話はしていました。自分たちがボールを大事につないでサッカーをして行こうという風にいうと、どうしても近い距離でパスをしがちなんですが、ゴールを目指すサッカーをするのなら、長いパスもしないとということは話し合いました。それを選手たちが理解して攻撃の組み立てはできたかなと思います」 また、本職のボランチから左サイドという新境地を開いたMF杉田妃和や、スタメン起用で代表デビューを果たしたMF北村菜々美、さらには途中出場からデビューしたFW浜田遥と18歳のMF木下桃香らを評価した。 「杉田はハードワークできる選手なのでボランチをすることが多かったですが、去年あたりからチームでも左サイドでも突破の力があることを示していたので、代表でも同じ形で使っています。本当に運動量多くボールによく触るプレーができるようになってきているなと思います。ただフィニッシュの部分で決定的な場面を決めきれないところもあったので、そこは課題だと思いますし、まだまだ伸びていく部分はたくさんあるのかなと思います」 「北村は判断良くプレーに絡んでくれました。もっともっと積極的にゴールに絡むプレーを出してくれたら良いのかなと思います。浜田は少々荒いところはあるんですが、裏に抜ける力はあるのでその辺に期待しましたけれども、ちょっと足にボールがついていなかったという印象もあって。少し時間がかかるのかなとも思いましたけど、前向きにプレーはできたのではないかなと思います」 「木下は落ち着いてグラウンドに入ってましたし、笑顔でプレーを楽しもうというリラックスした気持ちを持ってくれていました。望むことは彼女の戦術眼の高さや技術の高さなので、ワンプレーでゴールを決定づけるパスやシュートを持っていると思うので、まだまだグラウンド上で表現できることは多いんじゃないかなと思います」 2021.04.08 19:57 Thu5

