【プレミアリーグ第30節プレビュー】ミッドウィークに2つの注目ダービーマッチ開催!
2025.04.01 20:00 Tue
今季2度目のマージーサイドダービー
インターナショナルマッチウィーク前に行われた前節は2位のアーセナル、3位のノッティンガム・フォレストがいずれも勝利。一方、第2集団ではマンチェスター・シティvsブライトン&ホーヴ・アルビオンがドローに終わるなど引き続き混戦模様だ。
代表戦明けの先週末はFAカップ準々決勝が開催されたなか、ミッドウィーク開催となる第30節。今節は首位のリバプールと15位のエバートンが激突するマージーサイド・ダービー、4位のチェルシーと14位のトッテナム・ホットスパーが対峙するロンドン・ダービーが最注目カードとなる。
プレミアリーグでは2位以下に12ポイント差を付けて首位を独走するリバプール。しかし、代表戦前にはチャンピオンズリーグ(CL)のラウンド16でパリ・サンジェルマン、EFLカップ決勝でニューカッスルに敗れ、わずか1週間で2つのコンペティションから敗退。中盤戦まではシーズン4冠のチャンスもあったなか、タイトルの可能性はリーグ戦のみとなった。
公式戦連敗ストップとともにリーグ制覇へ仕切り直しを図る今節は、前回対戦を土壇場の失点でドローに持ち込まれたエバートンと対戦。FAカップ敗退の影響で多くの主力がタフな代表戦を戦ったなか、しばしの休養期間を得ており、いい状態で臨めるはずだ。先日にレアル・マドリー移籍が決定的と報じられたDFアレクサンダー=アーノルドは負傷によってラストダービー欠場が決定したが、GKアリソンやMFグラフェンベルフ、DFブラッドリーらの復帰は朗報だ。
対するエバートンはリーグ戦9試合無敗と好調を継続。前節のウェストハム戦のドローによって4試合連続ドローと勝ち切れない点は課題も、モイーズ監督の下で粘り強い戦いができており、守勢必至のアウェイゲームでも好勝負が期待できそうだ。
一方、前節はフルアムに0-2で敗れてリーグ3戦未勝利となったスパーズ。残りシーズンの目標はヨーロッパリーグ(EL)制覇一本に定められているが、リーグ戦でのこれ以上の低迷は許されない。3連敗中のブルーズにリベンジを狙うアウェイゲームでは、MFクルゼフスキを含め対戦相手同様に一部主力の復帰が期待されており、総力戦で勝ち点3を持ち帰りたいところだ。
2位のアーセナルは8位のフルアムとのロンドン・ダービーに挑む。リーグ前節はMFメリーノのゴールを守り切ってチェルシーに1-0の勝利を収めて3戦ぶりの白星を奪取。わずかに残る逆転優勝への望みを繋いだ。難敵相手に連勝を狙う今回のダービーに向けてはFWサカの戦列復帰という最高の報せが届いた。来週ミッドウィークに控えるCLのレアル・マドリー戦へ慎重な起用法が求められるが、背番号7の躍動に期待したい。
3位のノッティンガム・フォレストは13位のマンチェスター・ユナイテッドと対戦。リーグ前節はイプスウィッチ・タウンに4-2の快勝を収めて連勝を達成。さらに、先週末のFAカップ準々決勝ではブライトンとのPK戦までもつれ込む激闘を制し、4強入りを決めた。その激闘から中2日というタフな状況で臨む強豪との一戦だが、持ち味の堅守速攻で勝ち切りたい。
対するユナイテッドはスパーズ同様にEL制覇が最優先事項となり、次節にはマンチェスター・ダービーを控える状況ではあるが、一部負傷者の復帰を追い風に上位との連戦をモノにしたい。直近はレアル・ソシエダに4-1、リーグ前節のレスター・シティ戦は悩めるFWホイルンドのゴールなどで3-0の完勝。内容面では課題を残すも状態は上がってきており、疲労を抱える上位チームとのアウェイゲームで勝ち点3を持ち帰りたい。
その赤い悪魔とのダービーを控える5位のマンチェスター・シティは、降格圏の19位に沈むレスターと対戦。リーグ前節はブライトンと2-2のドローに終わったが、直近のFAカップでは難敵ボーンマス相手に2-1の逆転勝利。7季連続のFAカップ4強入りを決めた。しかし、同試合で左足首を痛めたエースFWハーランドが数週間の離脱となり、今回の一戦では代役を担うであろうFWマーモウシュやMFフォーデンらのパフォーマンスに注目したい。
MF三笘薫が所属する7位のブライトンは、勝ち点2差で9位のアストン・ビラとの重要なトップハーフ対決に臨む。前述のシティ戦で公式戦連勝が「6」でストップし、FAカップではフォレストに屈してベスト8敗退となったシーガルズ。パフォーマンス自体に悲観すべき部分はないが、DFウェブスター、FWリュテールと新たな負傷者も出ており、ここが正念場だ。
対戦相手も先週末にFAカップを戦っているが、下部カテゴリー相手に余力を残しての3-0の快勝とコンディションと勢いで上回られる可能性は高い。左ウイングで先発濃厚な三笘としてはDFキャッシュあるいはDFコンサというタフな守備者を相手に攻撃の起点として存在感を示すことが求められる。
その他ではDF菅原由勢が所属する最下位サウサンプトンと、MF鎌田大地が所属する12位のクリスタル・パレスによる日本人対決、EFLカップ初制覇で先週末には優勝パレードも実施するなど充実の6位ニューカッスルの戦いにも注目だ。
《プレミアリーグ第30節》
▽4/1(火)
《27:45》
アーセナル vs フルアム
ウォルバーハンプトン vs ウェストハム
《28:00》
ノッティンガム・フォレスト vs マンチェスター・ユナイテッド
▽4/2(水)
《27:45》
ボーンマス vs イプスウィッチ
ブライトン vs アストン・ビラ
マンチェスター・シティ vs レスター・シティ
ニューカッスル vs ブレントフォード
サウサンプトン vs クリスタル・パレス
《28:00》
リバプール vs エバートン
▽4/3(木)
《28:00》
チェルシー vs トッテナム
代表戦明けの先週末はFAカップ準々決勝が開催されたなか、ミッドウィーク開催となる第30節。今節は首位のリバプールと15位のエバートンが激突するマージーサイド・ダービー、4位のチェルシーと14位のトッテナム・ホットスパーが対峙するロンドン・ダービーが最注目カードとなる。
プレミアリーグでは2位以下に12ポイント差を付けて首位を独走するリバプール。しかし、代表戦前にはチャンピオンズリーグ(CL)のラウンド16でパリ・サンジェルマン、EFLカップ決勝でニューカッスルに敗れ、わずか1週間で2つのコンペティションから敗退。中盤戦まではシーズン4冠のチャンスもあったなか、タイトルの可能性はリーグ戦のみとなった。
対するエバートンはリーグ戦9試合無敗と好調を継続。前節のウェストハム戦のドローによって4試合連続ドローと勝ち切れない点は課題も、モイーズ監督の下で粘り強い戦いができており、守勢必至のアウェイゲームでも好勝負が期待できそうだ。
チェルシーは前節、アーセナルとのダービーで0-1の敗戦。公式戦連勝が「4」でストップした。ライバルクラブの取りこぼしによって4位死守となったが、依然として厳しいCL出場権争いに身を置いており、2戦連続のダービーマッチでは勝ち点3が求められる。なお、チームでは長期離脱明けのFWジャクソン、前節欠場のMFパーマーの両エースがトレーニングに復帰しており、久々に前線の駒が揃った状況での戦いが可能となりそうだ。
一方、前節はフルアムに0-2で敗れてリーグ3戦未勝利となったスパーズ。残りシーズンの目標はヨーロッパリーグ(EL)制覇一本に定められているが、リーグ戦でのこれ以上の低迷は許されない。3連敗中のブルーズにリベンジを狙うアウェイゲームでは、MFクルゼフスキを含め対戦相手同様に一部主力の復帰が期待されており、総力戦で勝ち点3を持ち帰りたいところだ。
2位のアーセナルは8位のフルアムとのロンドン・ダービーに挑む。リーグ前節はMFメリーノのゴールを守り切ってチェルシーに1-0の勝利を収めて3戦ぶりの白星を奪取。わずかに残る逆転優勝への望みを繋いだ。難敵相手に連勝を狙う今回のダービーに向けてはFWサカの戦列復帰という最高の報せが届いた。来週ミッドウィークに控えるCLのレアル・マドリー戦へ慎重な起用法が求められるが、背番号7の躍動に期待したい。
3位のノッティンガム・フォレストは13位のマンチェスター・ユナイテッドと対戦。リーグ前節はイプスウィッチ・タウンに4-2の快勝を収めて連勝を達成。さらに、先週末のFAカップ準々決勝ではブライトンとのPK戦までもつれ込む激闘を制し、4強入りを決めた。その激闘から中2日というタフな状況で臨む強豪との一戦だが、持ち味の堅守速攻で勝ち切りたい。
対するユナイテッドはスパーズ同様にEL制覇が最優先事項となり、次節にはマンチェスター・ダービーを控える状況ではあるが、一部負傷者の復帰を追い風に上位との連戦をモノにしたい。直近はレアル・ソシエダに4-1、リーグ前節のレスター・シティ戦は悩めるFWホイルンドのゴールなどで3-0の完勝。内容面では課題を残すも状態は上がってきており、疲労を抱える上位チームとのアウェイゲームで勝ち点3を持ち帰りたい。
その赤い悪魔とのダービーを控える5位のマンチェスター・シティは、降格圏の19位に沈むレスターと対戦。リーグ前節はブライトンと2-2のドローに終わったが、直近のFAカップでは難敵ボーンマス相手に2-1の逆転勝利。7季連続のFAカップ4強入りを決めた。しかし、同試合で左足首を痛めたエースFWハーランドが数週間の離脱となり、今回の一戦では代役を担うであろうFWマーモウシュやMFフォーデンらのパフォーマンスに注目したい。
MF三笘薫が所属する7位のブライトンは、勝ち点2差で9位のアストン・ビラとの重要なトップハーフ対決に臨む。前述のシティ戦で公式戦連勝が「6」でストップし、FAカップではフォレストに屈してベスト8敗退となったシーガルズ。パフォーマンス自体に悲観すべき部分はないが、DFウェブスター、FWリュテールと新たな負傷者も出ており、ここが正念場だ。
対戦相手も先週末にFAカップを戦っているが、下部カテゴリー相手に余力を残しての3-0の快勝とコンディションと勢いで上回られる可能性は高い。左ウイングで先発濃厚な三笘としてはDFキャッシュあるいはDFコンサというタフな守備者を相手に攻撃の起点として存在感を示すことが求められる。
その他ではDF菅原由勢が所属する最下位サウサンプトンと、MF鎌田大地が所属する12位のクリスタル・パレスによる日本人対決、EFLカップ初制覇で先週末には優勝パレードも実施するなど充実の6位ニューカッスルの戦いにも注目だ。
《プレミアリーグ第30節》
▽4/1(火)
《27:45》
アーセナル vs フルアム
ウォルバーハンプトン vs ウェストハム
《28:00》
ノッティンガム・フォレスト vs マンチェスター・ユナイテッド
▽4/2(水)
《27:45》
ボーンマス vs イプスウィッチ
ブライトン vs アストン・ビラ
マンチェスター・シティ vs レスター・シティ
ニューカッスル vs ブレントフォード
サウサンプトン vs クリスタル・パレス
《28:00》
リバプール vs エバートン
▽4/3(木)
《28:00》
チェルシー vs トッテナム
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「クラウドファウンディングすべき」ラ・リーガ6連勝のベティス、イスコが加速させたアントニー残留へ提言「僕たち全員を驚かせた」
レアル・ベティスの元スペイン代表MFイスコが、同僚をチームに残らせるために資金集めをすべきだと語った。 ベティスは30日、ラ・リーガ第29節でセビージャとのセビージャ・ダービーを戦い、2-1で勝利を収め6連勝を達成した。 逆転でダービーを制したベティス。試合後、イスコはマンチェスター・ユナイテッドからレンタル移籍で加入しているブラジル代表FWアントニーについて『DAZN』で言及。チームに残留させるべきだと主張した。 「彼が少なくともあと1年はクラブに残れるように、クラウドファウンディングをすべきだ」 「彼が来てから変化を感じている。彼は僕たちに多くのものをもたらしてくれている」 「アントニーがここに来てくれて嬉しい。彼の謙虚さと助けたいという気持ちは、僕たち全員を驚かせた」 1月にユナイテッドから加入したベティスは、公式戦12試合に出場し4ゴール4アシストを記録している。 ベティスはアントニー加入からわずか2敗。リーグでは6位につけており、上位4チームに与えられるチャンピオンズリーグ(CL)の出場権を争っている。 報道によれば、ベティスは週給10万ポンド(約1940万円)以上をもらっていたアントニーのサラリーの84%を負担しているとのこと。ユナイテッドとしてはクラブ史上2番目の資金を投じており、回収したいところもあるだろうが、ベティスにとっては簡単な金額ではなく、レンタル延長を考えても資金集めが必要になりそうだ。 2025.03.31 22:30 Mon4
チェルシー、期待外れのサンチョ返却に10億円近くを支払う必要が? 買取義務条項をキャンセルの可能性
チェルシーは不要な選手に対してもお金を支払わなければならないようだ。 チェルシーは2024年夏にマンチェスター・ユナイテッドから元イングランド代表MFジェイドン・サンチョ(24)をレンタル移籍で獲得した。 マンチェスター・シティの下部組織育ちのサンチョは、ドルトムントへと移籍するとその才能が開花。公式戦158試合で53ゴール64アシストとアタッカーとして活躍すると、2021年7月にユナイテッドに完全移籍した。 しかし、ユナイテッドでは大きな期待外れとなり、公式戦83試合に出場し12ゴール6アシストを記録するに留まり、今季はチェルシーへレンタル。ただ、そのチェルシーでも期待外れとなり、公式戦28試合で2ゴール6アシストに終わっている。 チェルシーとユナイテッドの間には、2000〜2500万ポンド(約38億9000万〜48億6000万円)での買い取り義務の条項が存在。チェルシーが14位以内になることが条件であり、現在4位のチームを考えれば条件を満たせないことは起こり得ない状況だ。 ただ、全く期待通りではないサンチョに関して大きな疑問符がついている状況。『The Athletic』によれば、チェルシーは発動しないと強調していた別の条項が存在するとされ、500万ポンド(約9億7000万円)を支払えばユナイテッドに返却できるものだという。 公に批判したエリク・テン・ハグ監督はもうユナイテッドにはおらず、復帰できる可能性もある状況。去就はどうなるのか注目だ。 2025.03.25 00:15 Tue5