2014年6月24日…イタリア代表が最後にW杯を戦ってからちょうど「10年」、当時と似た状況下でクロアチア戦へ

2024.06.24 19:10 Mon
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イタリア代表が最後にワールドカップ(W杯)を戦ってから、6月24日で「10年」となった。イタリア『カルチョメルカート』が伝える。

誉れ高き“アッズーリ”イタリア代表。W杯で歴代2位タイの優勝4回、ユーロ優勝2回を誇り、ユーロ2024が現在開催中だが、前回王者こそイタリア代表だ。

しかし、近年のイタリアは必ずしも順調ではない。2006年W杯覇者は、続く10年W杯、14年W杯と2大会連続でグループステージ敗退。さらに18年W杯で60年ぶりの欧州予選敗退、22年W杯にも出られなかった。
今のところ、最後のW杯での試合は2014年6月24日、ブラジル大会グループD第3節・ウルグアイ代表戦。試合前時点で2位のイタリアは、同3位のウルグアイに0-1と敗れ、グループステージ敗退を喫した。

ウルグアイに順位で逆転されて散ったあの日から10年。イタリアはユーロ前回王者としてグループステージ突破を懸け、是が非でも勝利をもぎ取りに来るクロアチア代表と対戦する。
10年前とシチュエーションはほぼ同じ。2位イタリアと4位クロアチア。ユーロは3位でもグループステージ突破の可能性があるため、完全には一致しないが、現時点で4位のクロアチアはほぼイタリア撃破でしか次へ進めない。

繰り返してはならない結末。現チームで10年前のウルグアイ戦を唯一経験したDFマッテオ・ダルミアン(35)は、こういった想いを年下の選手たちへ伝えているはずだ。

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ユーロ制覇の立役者、ドンナルンマがPSGで「99」を背負わない理由とは?

ユーロ2020決勝でのPKストップが記憶に新しいイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマ。大会終了後にパリ・サンジェルマン(PSG)へと移籍が発表された。 22歳の若き守護神。その能力に疑いはなく、PSGとしては非常に大きな戦力をフリーで獲得できたことは大きいだろう。 そのドンナルンマだが、PSGではこれまで親しんだ「99」ではなく、「50」の背番号をつけることとなった。 ミランのファーストチームに昇格してからは、自身の生まれ年である1999年から「99」を付けていたものの、「50」に変更した理由。それはリーグ・アンのルールにある。 リーグ・アンでは、登録選手に対して1から順に背番号を割り当てることがルールとして決められ、30人を超えるまでは「1」から「30」までを付けなければいけない。 さらに、GKに関しては「1」、「16」、「30」と番号まで決められており、他のリーグとはルールが異なり、厳正に決められているのだ。 また、登録人数が30人を超えた場合でも、「99」のようにイレギュラーな番号をつけることは禁止されており、GKの場合は「40」を付けなければいけないルールがある。 しかし、PSGはコスタリカ代表GKケイロル・ナバスが「1」、スペイン代表GKセルヒオ・リコが「16」、フランス人GKアレクサンドル・ルトゥリエが「30」を付けている状況だ。 さらにPSGはGKが多く、2020-21シーズンは6名が登録。レンタル移籍していた選手も合わせると、さらに増える状況だ。 「40」に関しては、U-19イタリア代表GKデニス・フランキが着用することとなっており、その結果ドンナルンマは特例で「50」が割り与えられることとなった。 過去には、ニースやマルセイユでもプレーしたイタリア代表FWマリオ・バロテッリが、インテルやマンチェスター・シティ、ミランで愛用してきた「45」をつけることが認められず、「9」を背負っていた過去もある。 セリエAは背番号の制限がないため、80番代や90番代をつける選手も数多くいるだけに、フランスへ移籍する際にはこだわりの番号をつけられなくなることを頭に入れる必要がありそうだ。 <span class="paragraph-title">【動画】ドンナルンマ、PSG加入の舞台裏に密着</span> <span data-other-div="movie"></span> <div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJGbDhwNG5vZCIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script> 2021.07.18 11:55 Sun
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逆境のドンナルンマ、イタリアの伝説的GKが擁護「ユーロ優勝は彼のおかげ」

イタリア代表のレジェンドが、パリ・サンジェルマン(PSG)のイタリア代表GKジャンルイジ・ドンナルンマを称賛した。『カルチョメルカート』が伝えている。 昨夏開催されたユーロ2020では守護神として母国を優勝に導く活躍を見せたドンナルンマ。しかし、2021-22シーズンはクラブでもナショナルチームでも苦しんだ1年となった。 ミランを契約満了で退団し、新加入となったPSGでは正守護神としての活躍が期待されたが、コスタリカ代表GKケイロル・ナバスからスタメンの座を奪い切ることはできず。公式戦24試合の出場にとどまり、チャンピオンズリーグ(CL)では準決勝のレアル・マドリー戦で敗退に直結するミスも犯してしまった。 イタリア代表としてはカタール・ワールドカップ(W杯)欧州予選プレーオフ準決勝で、北マケドニア代表に0-1で屈し敗退。ロシアW杯から2大会連続で出場を逃したチームの中でも、守護神は強い批判を浴びた。 イタリア代表GKとしてW杯に3度出場し、1982年のスペインW杯では優勝も経験したディノ・ゾフ氏は、逆境にある“後輩たち“について言及。大舞台への切符を逃したことを嘆きつつも、ユーロ制覇を果たしたチームの功績を称えている。 「最近はW杯に出場出来ていないが、ユーロで優勝できたことはとても重要だった」 「2回連続での予選敗退は確かに痛い。しかし、今の選手たちは私の時代よりずっと良いものを吸収してる」 さらに、ドンナルンマ個人に向けても「今、最も重要な役割を担っている選手だ。ユーロで優勝することができたのは彼のおかげだ」と大きな賛辞を送った。 2022.07.04 18:49 Mon
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ローマの19歳MFザニオーロが歴代4人目となるセリエA未デビューでのアズーリ入り

▽イタリアサッカー連盟(FIGC)は1日、9月のインターナショナルマッチウィークに向けた同国代表メンバーを発表した。今回、初選出となったローマMFニコロ・ザニオーロ(19)が歴代4人目となるセリエA未デビューでの招集選手となった。 ▽フィオレンティーナの下部組織出身のザニオーロは2017年3月にセリエBのヴィルトゥス・エンテッラでプロデビュー。その後、インテルのプリマヴェーラに加入した。そして、今夏の移籍市場では元ベルギー代表MFラジャ・ナインゴランのインテル移籍オペレーションに際して、元イタリア代表DFダビデ・サントンと共にトレードという形でローマに移籍した。 ▽イタリア代表では1929年のラファエレ・コスタンティノ、2002年のマッシモ・マッカローネ、2012年のマルコ・ヴェッラッティがセリエAデビュー前のアズーリ招集を経験していたが、ザニオーロが4人目として続くことになる。 ▽なお、190cmの恵まれたサイズと高精度の左足と攻撃センスを併せ持つ逸材攻撃的MFのザニオーロはU-19イタリア代表として18試合に出場し6ゴールの記録を残していた。 2018.09.03 02:20 Mon

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