W杯3連覇目指すアメリカ、初出場ポルトガルとドローでE組2位通過…R16で優勝候補スウェーデンと激突か【2023女子W杯】
2023.08.01 18:15 Tue
1日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)グループE最終節の2試合が同時刻キックオフで行われ、オランダ女子代表とアメリカ女子代表の決勝トーナメント進出が決まった。
グループEは最終節前の段階で首位に勝ち点「4」アメリカ、2位「4」オランダ、3位「3」ポルトガル女子代表、4位「0」ベトナム女子代表という順位。ベトナムの敗退だけが決まり、決勝トーナメント進出の2チームは決まっていないという状況で、ポルトガルvsアメリカ、ベトナムvsオランダが行われた。
初出場ポルトガルが優勝候補の筆頭アメリカに挑む構図となった一戦。ポルトガルの決勝トーナメント進出条件は勝利すれば文句なし、引き分けなら他会場次第、敗戦は許されないという状況。アメリカは引き分け以上でOK、敗戦だとオランダの勝利によってグループステージ敗退となる状況だ。
オランダがベトナムから23分までに4点ものリードを奪ったなか、このままだと敗退するポルトガルはアメリカ相手にも臆することなく先制点を奪いに行く。16分にはFWジェシカ・シウバがGKとの一対一を迎えるも、シュートを枠へ飛ばせず。
押し込む時間が長いのは自力で勝るアメリカだが、初出場のW杯で歴史的な一戦を迎えたポルトガルは決死のディフェンスで応戦。出足の鋭さで引けを取らず、ボールホルダーへの素早い囲い込みにはアメリカを上回る気概を感じさせる。
0-0でハーフタイムを迎えると、他会場ではオランダがベトナム相手に5-0と大量リード。オランダの勝利がもはや確実となり、ポルトガルは勝利が決勝トーナメント進出の絶対条件と化す。アメリカとしても首位突破のためには勝利が必要だ。
そんな状況がコーチ陣から選手へ共有されたのか、アメリカは後半に入ってテンポを上げる。しかし、集中力の落ちないポルトガルに手こずると61分、今大会限りでの現役引退を表明している“女子サッカー界のアイコン”38歳MFミーガン・ラピノーを投入する。
だが、アメリカは重鎮ラピノーの存在感をピッチに解き放ってなおも決定機を作るに至らず、時計の針だけが進んで行く。ポルトガルも1点をもぎ取れなければ、ここで姿を消すこととなる。
ポルトガルは後半アディショナルタイム1分、途中出場FWアナ・カペタの右足シュートが右ポストを直撃。この試合最大の決定機をモノにできず。負ければ敗退確実のアメリカは肝を冷やす。
終盤に来て攻勢をかけたのはポルトガルだったが、結局、どちらも最後までネットを揺らせず、0-0のゴールレスドローで決着。ポルトガルは女子サッカー界の絶対女王を相手に善戦も、惜しくもグループステージ敗退となった。
この結果、ベトナムに7-0と圧勝したオランダがグループEの1位突破を掴み、アメリカは2位突破ということに。オランダはラウンド16でグループGの2位、アメリカはグループGの1位と対戦することとなる。
アメリカにとって「グループGの1位と対戦」は大きな懸念と言える。
グループGは現段階で首位に勝ち点「6」スウェーデン女子代表、2位に「3」イタリア女子代表、3位に「1」南アフリカ女子代表、4位に「1」アルゼンチン女子代表という順位。スウェーデンの2位以上が確定しており、その他3チームにも決勝トーナメント進出の可能性がある状況だ。
それでも、スウェーデンは得失点が「+6」。イタリアの「-4」と大きく開いており、スウェーデンは首位突破が限りなく濃厚。アメリカはラウンド16で優勝候補の一角スウェーデンと激突することになりそうだ。
また、ラウンド16[アメリカvsグループGの1位]の勝者は、準々決勝で[なでしこジャパン(日本女子代表)vsノルウェー女子代表]の勝者と対戦する。
ポルトガル女子代表 0-0 アメリカ女子代表
ベトナム女子代表 0-7 オランダ女子代表
【オランダ】
リーケ・マルテンス(前8)
カチャ・スナイス(前11)
エスミー・ブルグツ(前18、後12)
ジル・ロールト(前23、後38)
ダニエレ・ファン・デ・ドンク(前45)
◆グループE最終順位
(勝ち点、得失点差)
1.オランダ 7pt +8
2.アメリカ 5pt +3
ーー決勝トーナメント進出ーー
3.ポルトガル 4pt +1
4.ベトナム 0pt -12
グループEは最終節前の段階で首位に勝ち点「4」アメリカ、2位「4」オランダ、3位「3」ポルトガル女子代表、4位「0」ベトナム女子代表という順位。ベトナムの敗退だけが決まり、決勝トーナメント進出の2チームは決まっていないという状況で、ポルトガルvsアメリカ、ベトナムvsオランダが行われた。
初出場ポルトガルが優勝候補の筆頭アメリカに挑む構図となった一戦。ポルトガルの決勝トーナメント進出条件は勝利すれば文句なし、引き分けなら他会場次第、敗戦は許されないという状況。アメリカは引き分け以上でOK、敗戦だとオランダの勝利によってグループステージ敗退となる状況だ。
押し込む時間が長いのは自力で勝るアメリカだが、初出場のW杯で歴史的な一戦を迎えたポルトガルは決死のディフェンスで応戦。出足の鋭さで引けを取らず、ボールホルダーへの素早い囲い込みにはアメリカを上回る気概を感じさせる。
一方で、W杯3連覇を目指すアメリカ。引き分けなら決勝トーナメント進出が決まるとは言え、ここまで決定機を一度も作れておらず、39分にはMFローズ・ラベルが今大会2枚目のイエローカードでラウンド16の出場停止が決定。嫌な流れが続く。
0-0でハーフタイムを迎えると、他会場ではオランダがベトナム相手に5-0と大量リード。オランダの勝利がもはや確実となり、ポルトガルは勝利が決勝トーナメント進出の絶対条件と化す。アメリカとしても首位突破のためには勝利が必要だ。
そんな状況がコーチ陣から選手へ共有されたのか、アメリカは後半に入ってテンポを上げる。しかし、集中力の落ちないポルトガルに手こずると61分、今大会限りでの現役引退を表明している“女子サッカー界のアイコン”38歳MFミーガン・ラピノーを投入する。
だが、アメリカは重鎮ラピノーの存在感をピッチに解き放ってなおも決定機を作るに至らず、時計の針だけが進んで行く。ポルトガルも1点をもぎ取れなければ、ここで姿を消すこととなる。
ポルトガルは後半アディショナルタイム1分、途中出場FWアナ・カペタの右足シュートが右ポストを直撃。この試合最大の決定機をモノにできず。負ければ敗退確実のアメリカは肝を冷やす。
終盤に来て攻勢をかけたのはポルトガルだったが、結局、どちらも最後までネットを揺らせず、0-0のゴールレスドローで決着。ポルトガルは女子サッカー界の絶対女王を相手に善戦も、惜しくもグループステージ敗退となった。
この結果、ベトナムに7-0と圧勝したオランダがグループEの1位突破を掴み、アメリカは2位突破ということに。オランダはラウンド16でグループGの2位、アメリカはグループGの1位と対戦することとなる。
アメリカにとって「グループGの1位と対戦」は大きな懸念と言える。
グループGは現段階で首位に勝ち点「6」スウェーデン女子代表、2位に「3」イタリア女子代表、3位に「1」南アフリカ女子代表、4位に「1」アルゼンチン女子代表という順位。スウェーデンの2位以上が確定しており、その他3チームにも決勝トーナメント進出の可能性がある状況だ。
それでも、スウェーデンは得失点が「+6」。イタリアの「-4」と大きく開いており、スウェーデンは首位突破が限りなく濃厚。アメリカはラウンド16で優勝候補の一角スウェーデンと激突することになりそうだ。
また、ラウンド16[アメリカvsグループGの1位]の勝者は、準々決勝で[なでしこジャパン(日本女子代表)vsノルウェー女子代表]の勝者と対戦する。
ポルトガル女子代表 0-0 アメリカ女子代表
ベトナム女子代表 0-7 オランダ女子代表
【オランダ】
リーケ・マルテンス(前8)
カチャ・スナイス(前11)
エスミー・ブルグツ(前18、後12)
ジル・ロールト(前23、後38)
ダニエレ・ファン・デ・ドンク(前45)
◆グループE最終順位
(勝ち点、得失点差)
1.オランダ 7pt +8
2.アメリカ 5pt +3
ーー決勝トーナメント進出ーー
3.ポルトガル 4pt +1
4.ベトナム 0pt -12
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