「3人は抜けている」OAの存在感を語るMF久保建英、中1日には厳しさも「普段なら通せるパスを何度もミスした」
2021.06.06 00:05 Sun
U-24日本代表MF久保建英(ヘタフェ)が、U-24ガーナ代表戦を振り返った。
5日、U-24日本代表はU-24ガーナ代表と国際親善試合で対戦し、6-0で勝利を収めた。
A代表との一戦から中1日での試合。コンディション面ではかなり厳しいものがあった中、オーバーエイジとして招集されているDF吉田麻也(サンプドリア)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、MF遠藤航(シュツットガルト)が揃って先発出場を果たした。
試合は強度の高さを見せてスタートすると、16分に堂安律(アルミニア・ビーレフェルト)が先制ゴールを記録。32分には久保建英(ヘタフェ)が追加点を奪うと、酒井のクロスがオウンゴールを生み、前半でリードを3点とする。
後半に入っても手を緩めないと、48分に相馬勇紀(名古屋グランパス)、56分に上田綺世(鹿島アントラーズ)、さらに89分には三笘薫(川崎フロンターレ)がダメ押しゴールを決め、6-0で快勝した。
特に凄かった点については「OAだからというよりは、あの3人は抜けていると元から思っていました」と、とにかくレベルが違うとコメント。特に酒井については「酒井選手は体の使い方、もともと持っているものもすごくて、努力もあると思いますが、当たり方やアジリティなどもすごく。フランス代表の選手とやってみても遜色ないので、凄いです」とし、ワールドクラスであると感じたようだ。
昨日は移動で足止めを食らうなど、イレギュラーな対応が続く今回の活動。その中で結果を残せたことについては「見ている人やライトな層の方々は、自分たちの状況は関係ないですし、テレビをつけて自分が負けれ入ればそれまでなので」と語り、「今回はその中でも厳しいものが色々あった中で、負けたら何も残らないと思っていたので、しっかり今日の試合だけは勝って一息ついきたいと思っていたので、形になって良かったです」とし、厳しい状況に置かれてもしっかりと結果を残せたことを喜んだ。
また、この試合ではゴールも記録。そのシーンについては「ちょっとボールが流れた時に上田選手と五分のボールになって、そこで上田選手が勝てると思って自分は中に入って、そしたら上田選手がしっかり勝ってくれて、自分の方を向いてくれたので要求して、良いコントロールで中に入れたので、流し込むだけだったかなと」語り、上田とのコンビで息があったとした。
ゴール以外のプレーについては「後半なんかはちょっと…45分で交代と言われた時はもっと出たかったと思いましたが、45分しか出なかったのにキツかったということは、ちょっと中1日は厳しいですね」と、A代表の試合の時に想像していたよりも厳しい日程だと痛感。「プレミアの選手もやっていますけど、だからこそ11人変えたりしている」と語り体力的には苦しいものがあったとした。
一方でメンタル面については「体力的には本当に厳しかったと思いますし、後半足が攣りかけた中で、普段なら通せるパスを何度もミスしてしまって味方には申し訳ないですし、そこは言い訳しちゃいますけど、次にしっかり繋げていきたいです」とコメント。「ただ、今日は自分に得点に絡ませてくれました、45分でしたがやることをやったけれども負けてしまったA代表戦は、負けは負けで悔しかったですし、自分が一番悔しかったと思うので、そこは今日しっかり点に絡めて試合に勝てて良かったです」と語り、苦しい中でもA代表戦の敗戦をしっかり糧にできたと語った。
今日は2列目でコンビを組んだ堂安とは良い関係を築いていたように見えたが「あそこは正直感覚なので、堂安選手と話し合っていることはあっても、試合では感覚です」とコメント。「結構波長が似ているので、自分だったらこうして欲しいというのがわかりやすいですし、同じレフティで似ている特徴の選手はやりやすいですし、相手は嫌かなと思います」と語り、打ち合わせなしでも良い感触でプレーできたと振り返った。
5日、U-24日本代表はU-24ガーナ代表と国際親善試合で対戦し、6-0で勝利を収めた。
A代表との一戦から中1日での試合。コンディション面ではかなり厳しいものがあった中、オーバーエイジとして招集されているDF吉田麻也(サンプドリア)、DF酒井宏樹(マルセイユ)、MF遠藤航(シュツットガルト)が揃って先発出場を果たした。
後半に入っても手を緩めないと、48分に相馬勇紀(名古屋グランパス)、56分に上田綺世(鹿島アントラーズ)、さらに89分には三笘薫(川崎フロンターレ)がダメ押しゴールを決め、6-0で快勝した。
試合後のメディア取材に応じた久保は、3人のオーバーエイジの選手について「見ていても分かったと思いますが、安定感もあって自分たちが奪って欲しいところで奪ってくれます。酒井宏樹が近くにいましたが、本当にものが違うと思いました」とコメント。右サイドで一緒にプレーした酒井に驚いたとした。
特に凄かった点については「OAだからというよりは、あの3人は抜けていると元から思っていました」と、とにかくレベルが違うとコメント。特に酒井については「酒井選手は体の使い方、もともと持っているものもすごくて、努力もあると思いますが、当たり方やアジリティなどもすごく。フランス代表の選手とやってみても遜色ないので、凄いです」とし、ワールドクラスであると感じたようだ。
昨日は移動で足止めを食らうなど、イレギュラーな対応が続く今回の活動。その中で結果を残せたことについては「見ている人やライトな層の方々は、自分たちの状況は関係ないですし、テレビをつけて自分が負けれ入ればそれまでなので」と語り、「今回はその中でも厳しいものが色々あった中で、負けたら何も残らないと思っていたので、しっかり今日の試合だけは勝って一息ついきたいと思っていたので、形になって良かったです」とし、厳しい状況に置かれてもしっかりと結果を残せたことを喜んだ。
また、この試合ではゴールも記録。そのシーンについては「ちょっとボールが流れた時に上田選手と五分のボールになって、そこで上田選手が勝てると思って自分は中に入って、そしたら上田選手がしっかり勝ってくれて、自分の方を向いてくれたので要求して、良いコントロールで中に入れたので、流し込むだけだったかなと」語り、上田とのコンビで息があったとした。
ゴール以外のプレーについては「後半なんかはちょっと…45分で交代と言われた時はもっと出たかったと思いましたが、45分しか出なかったのにキツかったということは、ちょっと中1日は厳しいですね」と、A代表の試合の時に想像していたよりも厳しい日程だと痛感。「プレミアの選手もやっていますけど、だからこそ11人変えたりしている」と語り体力的には苦しいものがあったとした。
一方でメンタル面については「体力的には本当に厳しかったと思いますし、後半足が攣りかけた中で、普段なら通せるパスを何度もミスしてしまって味方には申し訳ないですし、そこは言い訳しちゃいますけど、次にしっかり繋げていきたいです」とコメント。「ただ、今日は自分に得点に絡ませてくれました、45分でしたがやることをやったけれども負けてしまったA代表戦は、負けは負けで悔しかったですし、自分が一番悔しかったと思うので、そこは今日しっかり点に絡めて試合に勝てて良かったです」と語り、苦しい中でもA代表戦の敗戦をしっかり糧にできたと語った。
今日は2列目でコンビを組んだ堂安とは良い関係を築いていたように見えたが「あそこは正直感覚なので、堂安選手と話し合っていることはあっても、試合では感覚です」とコメント。「結構波長が似ているので、自分だったらこうして欲しいというのがわかりやすいですし、同じレフティで似ている特徴の選手はやりやすいですし、相手は嫌かなと思います」と語り、打ち合わせなしでも良い感触でプレーできたと振り返った。
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3日、日本代表vsU-24日本代表の一戦が札幌ドームで行われる。 キリンチャレンジカップ2021のジャマイカ代表戦が、ジャマイカ代表が来日できなかったことを受けて急遽中止に。その後、対戦相手にU-24日本代表を指名し、異例の日本代表対決が実現した。 カタール・ワールドカップ(W杯)アジア2次予選を戦う日本代表と、東京オリンピック出場に向けてメンバー選考を続けるU-24日本代表の一戦。互いに主力選手を起用して臨む。 日本代表はDF長友佑都(マルセイユ)、MF鎌田大地(フランクフルト)、MF南野拓実(サウサンプトン)、FW大迫勇也(ブレーメン)と日本代表の主軸を先発起用した。 一方のU-24日本代表はオーバーエイジの3名はベンチスタート。MF久保建英(ヘタフェ)、MF中山雄太(ズヴォレ)、MF板倉滉(フローニンヘン)らが起用された。 今回の試合は、フィールドプレーヤーが7名、GK1名が交代可能なレギュレーション。後半の交代枠は3回までとなるが、負傷交代の場合は含まれない。 ★日本代表スタメン[4-2-3-1] ※並びは予想 GK:シュミット・ダニエル DF:室屋成、植田直通、谷口彰悟、長友佑都 MF:橋本拳人、守田英正 MF:原口元気、鎌田大地、南野拓実 FW:大迫勇也 監督:森保一 ★U-24日本代表スタメン[4-2-3-1] ※並びは予想 GK:大迫敬介 DF:菅原由勢、橋岡大樹、町田浩樹、旗手怜央 MF:中山雄太、板倉滉 MF:三好康児、久保建英、遠藤渓太 FW:田川亨介 監督:横内昭展 2021.06.03 18:42 Thu3
パリ五輪出場なるか? 海外組は5名、U-23日本代表メンバーが発表!【AFC U23アジアカップ】
日本サッカー協会(JFA)は4日、AFC U23アジアカップに臨むU-23日本代表メンバー23名を発表した。 2024年のパリ・オリンピック出場を目指すU-23日本代表。AFC U23アジアカップ カタール2024では中国、UAE、韓国と対戦し、3.5枠のオリンピック切符を懸けて戦う。 3月にはU-23マリ代表、U-23ウクライナ代表と国際親善試合を戦い、1勝1敗。課題も見えた中で、ついに大事な大会を迎えることとなる。 国際Aマッチデーではないため、海外組の招集が困難だとされて居た中、大岩剛監督はMF佐藤恵允(ブレーメン)、MF山本理仁、MF藤田譲瑠チマ(共にシント=トロイデン)、DF内野貴史(デュッセルドルフ)、GK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)と、先日の国際親善試合に招集した海外組5名を招集。MF鈴木唯人(ブレンビー)やMF斉藤光毅(スパルタ・ロッテルダム)などは招集しなかった。 その他、FW染野唯月(東京ヴェルディ)やDF馬場晴也(北海道コンサドーレ札幌)、GK藤田和輝(ジェフユナイテッド千葉)、MF小見洋太(アルビレックス新潟)、DFバングーナガンデ佳史扶(FC東京)、FW植中朝日(横浜F・マリノス)が招集外となり、GK山田大樹(鹿島アントラーズ)、DF木村誠二(サガン鳥栖)、FW内野航太郎(筑波大学)が新たに招集された。 今回発表されたU-23日本代表メンバーは以下の通り。 ◆U-23日本代表メンバー ※4月9日に合流 GK 1.小久保玲央ブライアン(ベンフィカ/ポルトガル)※ 23.山田大樹(鹿島アントラーズ) 12.野澤大志ブランドン(FC東京) DF 16.内野貴史(デュッセルドルフ/ドイツ)※ 21.大畑歩夢(浦和レッズ) 3.西尾隆矢(セレッソ大阪) 5.木村誠二(サガン鳥栖) 2.半田陸(ガンバ大阪) 4.関根大輝(柏レイソル) 15.鈴木海音(ジュビロ磐田) 22.高井幸大(川崎フロンターレ) MF 20.平河悠(FC町田ゼルビア) 11.山田楓喜(東京ヴェルディ) 10.佐藤恵允(ブレーメン/ドイツ) 6.川﨑颯太(京都サンガF.C.) 7.山本理仁(シント=トロイデン/ベルギー) 8.藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン/ベルギー) 14.田中聡(湘南ベルマーレ) 17.松木玖生(FC東京) FW 9.藤尾翔太(FC町田ゼルビア) 19.細谷真大(柏レイソル) 13.荒木遼太郎(FC東京) 18.内野航太郎(筑波大学) 2024.04.04 14:01 Thu4
「転機は相手が退場した時」数的優位でU23日本代表を苦しめたU23中国代表、指揮官は敗戦も満足感「概ね満足」
U-23中国代表のチョン・ヤオドン監督が、U-23日本代表戦を振り返った。アジアサッカー連盟(AFC)が伝えた。 16日、AFC U23アジアカップのグループB第1節が行われ、中国は日本と対戦した。 2008年の自国開催となった北京五輪以来の出場を目指す中国。8大会連続での出場を目指す日本を前に、開始8分で松木玖生にゴールを決められて失点。しかし、17分に西尾隆矢がヒジ打ちで一発退場となり、数的優位に立つ。 中国は人数の差を活かして徐々に押し込み始め、フィジカルを活かしたプレー、ロングボールを多用。また、セットプレーでも何度か日本ゴールに迫ったが、上手く守られてしまい、1-0のまま敗戦となった。 チョン・ヤオドン監督は、試合後に日本戦を振り返り、力の差があることは認識していたとのこと。ただ、相手が1人少なくなったことで戦い方を変えて攻め込めたとした。 「日本代表が我々よりもはるかに強いことは分かっていた」 「普段はカウンターに頼っているが、前半は相手が選手を1人欠いたことを利用しようとしていた」 「転機となったのは相手の選手が1人退場になった時だ。その後、フォーメーションを少し前に進めるようにし、いくつかチャンスを作ることができた。しかし得点できなかったことは残念だ」 「全体として、この試合は非常に激しく、エキサイティングなものだったと思うし、選手たちには概ね満足している」 <span class="paragraph-title">【動画】松木玖生の圧巻ボレーも一発退場で厳しい試合に…</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="hszXHBrGzek";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.04.17 11:45 Wed5