財政危機の鳥栖で社長交代、竹原稔社長が退任し後任は福岡淳二郎氏

2021.02.05 18:20 Fri
©超ワールドサッカー
サガン鳥栖は5日、クラブを運営する株式会社サガン・ドリームスの竹原稔 代表取締役の退任が決定。新たに執行役員の福岡淳二郎氏が代表取締役に就任することを発表した。
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竹原氏は、2011年5月に代表取締役に就任。尹晶煥監督(現ジェフユナイテッド千葉)が率いたシーズンでJ2で2位となりJ1に昇格していた。チームはその後J1に定着した一方で、2016年にはドイツ人指揮官のフェリックス・マガト氏の招へいに動くも破談。2018年にはワールドカップでの優勝経験もある元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスを獲得するなど、大きな話題を集めていた。
一方で、昨シーズンは財政危機に陥り「サガン鳥栖の未来を護るために、私の辞任を含めて検討しております。それがサガン鳥栖の生き延びる道だからです」とし、「約10億円の赤字の見通しで、約10億円の債務超過として決算を報告する事になります。サガン・ドリームスにとっても、J1昇格以来、初めて負債総額が資産総額を上回る状態となります」と債務超過に陥ることが発表されていた。

新任の福岡氏は、佐賀県サッカー協会で技術委員長を務めたほか、九州サッカー協会でも技術委員長を務め、2020年からは佐賀県サッカー協会の会長を務めていた。
両氏はクラブを通じてコメントしている。

◆福岡淳二郎代表取締役
「本日開催された臨時株主総会、臨時取締役会をもちまして、株式会社サガン・ドリームスの代表取締役を拝命いたしました。J1のステージで10シーズン目となる節目でありながら、厳しい財政状況が続くなかに新型コロナウィルス感染拡大の影響が重なるタイミングでバトンを受け取り、責任の重さに身の引き締まる思いでございます」

「いつもサガン鳥栖を応援していただいているファン・サポーターの皆様をはじめ、スポンサー企業、株主の皆様、そしてホームタウンである鳥栖市をはじめ地元行政の皆様などクラブを支えていただいている全ての方々と一緒に、しっかりと足下を見つめなおしながら一歩一歩、確実に前に進みたいと考えています」

「今年はクラブスローガンに「Full Power」と掲げ、チーム、フロント、そして皆様とともに“砂岩”となり全力で「クラブワーク」を発揮し、ホームタウンである鳥栖市をはじめとする佐賀県内の全市町とこれまで以上に連携を深めるなど、クラブを取り巻く全てのステークホルダーの皆様と共に、持続可能な地方クラブのモデルを目指していきます。サガン鳥栖が、より皆様に愛され、地域の誇りとして未来まで輝けるよう私自身も全力で努力して参ります。引き続きサガン鳥栖へのご支援と、より一層の熱いご声援をよろしくお願いいたします」

◆竹原稔前代表取締役
「この度、株式会社サガン・ドリームスの代表取締役を退任することとなりました」

「2011年に就任してから約10年間、サポーターの皆様、スポンサーの皆様、地域の皆様をはじめサガン鳥栖に関わるすべての皆様に支えていただきましたことを、心より御礼申し上げます」

「私はスポーツの力を限りなく信じておりますし、この街にこのクラブがあることも誇りに思っております。皆様に育てられ、愛されたこのクラブが、今後も未来に向かってこの地に根をはり続けられるよう、より一層のご支援をよろしくお願いします」

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