J1デビュー飾ったC大阪戦に臨む東京Vの松橋優安、相模原時代の元同僚との再戦へ「対戦するからには絶対負けられない」

2024.07.05 19:20 Fri
C大阪戦との再戦へ意気込む松橋優安
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C大阪戦との再戦へ意気込む松橋優安
東京ヴェルディのMF松橋優安が、J1デビューを飾ったセレッソ大阪戦に向けて意気込みを語った。

先日に発表されたパリ・オリンピックでメンバー入りを果たしたシント=トロイデンVVのMF山本理仁、MF藤田譲瑠チマと東京Vの下部組織で同期だった松橋。

トップチーム昇格以降はSC相模原、レノファ山口FCへの武者修行を経験し、今シーズンからレンタルバックの形で復帰。プレシーズンの段階での序列は低かったが、「目を三角にして頭から湯気を出しながら毎日取り組んできた選手」と、城福浩監督が日々のひたむきな姿勢を評価し、今年3月に行われた明治安田J1リーグ第3節のC大阪戦(1-2●)で待望のJ1デビューを飾った。
以降はサイドハーフやウイングバックを主戦場に、途中出場の際にはサイドバックも務めるポリバレント性を武器に、リーグ戦15試合(先発5試合)に出場。第11節のサガン鳥栖戦では貴重な追加点となるJ1初ゴールも記録し、2-0の勝利に貢献するなど、ここまで10位に位置する昇格組の準主力として奮闘を見せている。

東京Vユース時代に10番を背負い、日本代表の世代別チームにも招集経験がある22歳の持ち味はアジリティ、テクニックを活かした突破力や攻撃面だが、現在のチームではその機動力、運動量、献身性を活かしたサイドでの守備力が評価されている。
プロ入りから数年間は良く言えばアグレッシブ、悪く言えばリスキーと、自己完結型の守備は大きな課題となっていたが、武者修行先での経験や城福監督らコーチングスタッフの指導もあり、より成熟したプレーを見せている。

松橋自身も「プロ1年目の自分からすれば考えられない」と、日々の濃密なトレーニングを通じて培った守備面の成長に手ごたえを感じている。

「一番大きいのは、練習からやり切るというか、全力を出し切る。そうすれば、試合本番では普段練習からやっていることを出すだけなので、自然にではないですけど、試合中もしんどいと思う時間はいくらでもありますけど、練習のときからしんどい時間を自分で作るというか、そういうのを意識しているので、試合でも身体が反応するというか、戻るべきところは戻れますし、そこはプロ1年目の自分からすれば考えられないところです」

「人間は、どうしてもうまくさぼりたい生き物だと思うので、そこを何とかしんどい側に自分を持っていくというのは、今年になってすごく成長できている部分です。ただ、まだまだ自分では納得してないですし、もっと成長できるし、自分で伸びしろがあると思っているので、そこはさらに成長していきたいなと思います」

ただ、「まだまだ納得してないし、伸びしろがある」と語るように、判断や周囲の使い方を含めたより戦術的な部分での課題も口にしている。

「自分のいいところは靴1足分、寄せ切れるところだったりはします。逆に、行き過ぎて剥がされる。自分のスピードで追いつけるときもありますが、そのぶんパワーは使うので、行くときと行かないときの判断というのはまだまだですし、自分だけで解決はできないので、周りを動かしながら自分もうまく判断しながらやっていきたい」

一方で、攻撃面に関しては途中出場で逃げ切りに貢献した横浜F・マリノス戦(2-1〇)を含め、ウイングバックやシャドーの位置でプレーした中、アタッキングサードでの判断・精度、積極性の部分で課題も見受けられる。

松橋は「(前がかりな相手を)ひっくり返してもう1点取れれば、チームを楽にさせられましたが、そこは自分の実力不足」、「自分が駆け上がったときにもう少し周りを見ながら、最後はゴールに向かったプレーで終われるように」と、横浜FM戦での反省を語った。

さらに、「(現状の課題は)最後の質の部分。慌てずというか、ゴール前こそしっかりと相手を見て、キーパーやディフェンスの足とかを見ながら、もう少し落ち着いてプレーできれば、結果に繋がってくるのかなと思います」と、今後のレギュラー定着に向けた明確な課題を口にした。

6日に味の素スタジアムで開催されるJ1第22節ではそういった反省も踏まえ、「J1デビューをさせてもらった相手」に対して、この4カ月間の成長を見せたいと語る松橋。

とりわけ、相模原時代の元同僚であるDF舩木翔との対戦を楽しみにしているという。

「やっぱり質が高い選手もすごくいますし、サイドバックで出ている舩木翔くんは相模原のときに一緒にやっていて、結構プライベートでも仲良くさせてもらい、お世話になっていたので、また対戦できるというのは楽しみです」

「本当に技術が高いですし、身体能力も一緒にやっているなかですごいと感じていたので、本当に尊敬しています。ただ対戦するからには絶対負けられないので、しっかりいい準備をしたいです」

前々節のジュビロ磐田戦での0-3の大敗を経て、原点回帰のアグレッシブなスタイルで勝ち取った横浜FM戦での勝利を浮上のきっかけに繋げていきたい中で背番号33は「もう一度原点に戻るという意味で意味のある試合だった。マリノス戦みたいな試合をすれば、ああいった情けない試合というのはもうないというふうに監督も言っていましたし、僕自身もそう思いますし、練習からそこは意識していきたい」と、7戦無敗で5位に位置する格上に対しても、ヴェルディらしい戦いで挑みたいと意気込んだ。

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「チーム力が試される」東京Vが“総緑戦”で鹿島撃破狙う…「誰が出ても戦えるチーム作りをやってきた」

25日、味の素スタジアムで行われる明治安田J1リーグ第28節の鹿島アントラーズ戦に臨む東京ヴェルディは“総緑戦”で4試合ぶりの白星を狙う。 前節、FC東京との今シーズン2度目のダービーを0-0のドローで終えた12位の東京V。リーグ戦連敗はストップも、中断明け後は3試合連続無得点で3試合未勝利とここに来て苦しい戦いが続く。 そんななか、4試合ぶりの勝利を目指すチームは、直近2試合未勝利も3位に位置する鹿島をホームで迎え撃つ。 前回対戦で3-3の壮絶なドローゲームを演じたオリジナル10対決の第2ラウンドに臨むなか、この一戦では前回対戦に続きDF林尚輝とFW染野唯月、さらに今夏加入したMF松村優太が保有元クラブとの対戦となるため契約上起用ができない。 林はディフェンスラインの軸を担い、染野はチーム2位の6ゴール。徐々にフィットしてきた松村は右ウイングバックの主力としてここ3試合連続スタメンで起用されており、その3人の主力不在はチームにとって大きな痛手だ。 ただ、城福浩監督は「日頃準備してきている選手がここで結果を出したいという思いは強い」、「自分たちは試合に出ていない選手の方が日々厳しいトレーニングをやっている自負があり、試合に出ていない選手がこれだけやるのかという意味では、そこを見せるチャンス」と23日の会見で代役となる選手への信頼と期待を口にしている。 そして、選手たちもこの一戦をポジション奪取のきっかけとすべく高いモチベーションを示す。 前回対戦にも出場し、センターバックでの起用が見込まれるDF千田海人は、「もちろん(林)尚輝も出られないですし、そういうところはチャンスだと思って準備しているつもりです」。 前回対戦でも激しいマッチアップを繰り返したFW鈴木優磨が中心を担う強力攻撃陣に対しては、「僕らの最終ラインと2列目のところの間を空けると、間のところで受けられて、そこからスピードアップしてくると思うので、そこのところをしっかり抑えたい」、「鈴木優磨選手のところや2列目のところで誰がつくのか、ボランチに背中で見させるのか、センターバックを出していくのかとか、そういう細かいところを一つひとつ細かく。準備する時間もあるので、整理していけたらと思います」と、前回対戦の反省を踏まえて抑え込む算段を語った。 松村の不在で激戦区となる右ウイングバックのポジションでは複数の選択肢があるなか、現状では最も出場機会が多いMF松橋優安が代役の筆頭候補だ。 直近のダービーでは対人守備や切り替えの局面で状態のよさを窺わせた背番号33は、「攻守において走る準備というのは常にできていてそこは出せましたけど、勝ち点3を取るために、あとはそこに質を求めていきたい」と、攻撃面の課題を口に。 その上で「チームとしても勝てていないので、結果という部分にこだわって、ゴール前でのあと少しの部分が足りていないと思うので、そこは今週しっかり意識していきたいですし、鹿島は上の相手ですし、いい相手。自分たちが大事にする球際だったり、切り替えの部分だったり、相手のチームより走るという部分はぶれずに続けて、プラスアルファで質の部分を求めていきたい」と難敵撃破への思いを語った。 同じくウイングバックで虎視眈々と出場機会を窺うのは、FC東京戦で久々のベンチ入りを果たしたDF深澤大輝、中断明け後は3試合ベンチ外となっているMF稲見哲行の2選手だ。 左右のウイングバックに有事には3バックのサイドでもプレー可能な深澤は、過去の自身の経験を踏まえて今回のようなチャンスをチームとしても個人としても活かしたいと考える。 「3人出られないというところで、本当にチーム力が試されるなというふうに思いますし、同じポジションの選手にとってはチャンス。自分も1年目に松本山雅の試合で、浜崎拓磨くんが契約上出られなくて、そこから自分が代わりに出てという感じで、そこから出るようになったりした経験もあるなかで、やっぱりピッチに立ちたいなというふうにこの間のFC東京戦で強く思ったので、本当に日頃の練習からもっともっとやらなければと思っています」 また、「一緒に試合に出たら存在感をすごく感じていたので、ピッチ内外での振る舞いもそうですし、やっぱりすごいなというものがあったので、ピッチで再会したいという思いもあります」と、ユース時代の2つ歳上の先輩で、今回が古巣初対戦となるMF三竿健斗とのピッチ上での再会をモチベーションにしている。 一方、ここに来て出場機会を減らす稲見は「試合に出たときの声かけだったり、自分のテリトリーだけの守備ではなくて周りとの連動した守備だったり、あとは攻撃のクオリティというか、少し前のポジションという部分で、攻撃面でもチャンスを作れるようにという意識を持って取り組んでいます」とこの期間の自身の取り組みに言及。 「自分はここ数試合メンバーに入れていない状況なので、コンディションを上げる作業だったり、あとは足りない部分を補おうと思ってやっているので、きつい練習ですけど、すごく身になっているなというのは毎日感じています」 4試合ぶりのベンチ入りを狙う一戦に向けては「チャンスでしかないので、そこは日頃の練習が評価されますし、そこは常に準備というか、戦う準備を常に持ってアピールしています。自分たちは上のチームになかなか勝てていないので、そこは成長のチャンスというか、今までの反省を活かしたゲームにしたいというのが、上のチームとの対戦だからこそ思います」と意気込みを語った。 FW山田剛綺は、染野の不在によってFW木村勇大を除くストライカー不在の前線でブレイクスルーが期待される。 大卒2年目のストライカーは指揮官同様に「誰が出ても戦えるチーム作りというのを、今年1年やってきているので、そこの見せ場でもあると思いますし、ソメ(染野)、マツ(松村)、尚輝くんがいないなかでも、チームが勝てないとチームの底上げというのにもならないですし、そういうメンバーに頼っていないぞというところをチーム全員で見せていきたい」と、この試合が持つ意味を深く理解する。 個人としては天皇杯で1ゴールを挙げているものの、J1初ゴールが待たれる状況だが、「チャンスのところで、少し慌ててしまったり、焦ったりしてしまうことがあるので、ひとつ落ち着いてできればなと…。練習ではしっかりと決められているので、そこは大丈夫かなと思います」と、チャンスに顔を出せていることをポジティブに捉えながら待望の一発を狙う。 関西学院大学の後輩であるDF濃野公人とのマッチアップも期待される、公式戦初対戦の鹿島戦に向けては屈強な相手センターバックコンビを含め相手の実力を認めながらも、チーム、個人として自分たちのやり方を貫いて勝ち切りたいとしている。 「前線には前でボールを収められて起点になって点を取れる選手がいますし、サイドバックは後輩の濃野がいて、攻撃はたくさんのバリエーションで点を取れるチームだと思いますし、攻撃の厚みや強さというのはあると思うので、そういうところを警戒しながらも自分たちのサッカーをできれば問題ない」 「(競り合いを得意とするセンターバックに対して)相手の強みにわざわざぶつかっていく必要もないと思いますし、裏を狙うところであったり、そういう動きのところで相手を剥がしてやれたらいいかなと思っています」 現状の順位と元々の選手層の差に加え、今回は主力3名を欠くなかでの戦いとなるが、“日本一のトレーニング”を志す情熱的な指揮官の下で鍛え上げられてきた緑の精鋭は“総緑戦”で臨む一戦を制して、今後に繋がる勝ち点3を獲得できるか。 2024.08.24 20:30 Sat

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待望のJ1初ゴールは敗戦から救う劇的一発に…東京V主将の森田晃樹「チャレンジして結果に繋がって良かった」

東京ヴェルディでキャプテンを務めるMF森田晃樹が待望のJ1初ゴールを挙げた。 東京Vは28日、パナソニックスタジアム吹田で行われた明治安田J1リーグ第32節のガンバ大阪戦を1-1のドローで終えた。 4連勝中で6位の東京Vと7戦勝利がない5位のG大阪が2ポイント差で迎えたシックスポインターは、ゴールレスドローに終わった前回対戦同様にクローズな展開で後半に突入。 よりオープンな展開の中でMFダワンに先制点を奪われたアウェイチームは両ウイングバックにMF松橋優安、MF松村優太とアタッカータイプの選手を入れて前がかるも、守備的な交代策を含めて逃げ切り態勢に入ったホームチームの堅守に苦戦。1点ビハインドのまま後半アディショナルタイムを迎えたが、この土壇場で頼れる主将が執念を見せた。 94分、相手陣内右サイドで得たFKの場面でキッカーのMF見木友哉の高速クロスがボックス内でDFに撥ね返されるも、ペナルティアーク付近でこぼれ球に反応した緑の背番号7が右足を一閃。ゴール前の密集を抜けたグラウンダーシュートはGK一森純がしっかりと反応していたが、その手前でクリアを試みたDF福岡将太が触ったことでコースが変わり、ゴール中央に突き刺さった。 シュート直後に足が攣ってしまうなど、満身創痍の状況で24歳の執念が生んだ値千金の同点ゴールによって敗戦を免れた東京Vは、連勝がストップしたものの難敵相手のアウェイゲームで貴重な勝ち点1を持ち帰ることになった。 J1デビューから27試合目にして待望の初ゴールを挙げた森田は「いいところにこぼれてきたので、足を振れる距離でしたし、迷わず打てたと思います。まずは枠に打てたというのが良かったのと、ふかさずに打てたというところで、相手のそういう当たって入るという感じのハプニングを起こせたのかなと思います」と、劇的な形での殊勲の一発を普段通り飄々とした口調で振り返った。 プロ1年目の水戸ホーリーホック戦では鮮烈なミドルシュートでプロ初ゴールを決めていたものの、以降のプロキャリアでは“天才”とも評される傑出したテクニックと攻撃センスでチャンスメークで存在感を示す一方、ミドルシュートを含めシュート、フィニッシュは課題となっていた。 とりわけ、城福浩監督の下では2ボランチの一角で“へそ”と呼ばれるビルドアップの起点としてアンカーに近い役割を担い、より相手ゴールから遠ざかる形となっていた。 そんな中でも日々のトレーニングにプラスしてシュート練習にも励んでいた効果がようやくこの試合で実を結んだ。それだけに形はどうであれ、チャレンジした末の待望の結果を素直に喜んでいる。 「ミドルシュートはどのタイミングのどの試合でも狙っているつもりでしたけど、なかなか自分の中でのタイミングがつかめなかった中で、今日はいい形で打てるチャンスがあったので、そういうふうにチャレンジして、結果につながったというのが良かったです」 「得点という結果だけは出てなかったので、どの試合でもそうですけど、得点は本当にほしかったので良かったです」 また、攻守両面で全幅の信頼を寄せながらも、以前から決定的な仕事を求め続けてきた指揮官も、若き主将のブレークスルーを歓迎しつつ、さらなる活躍を促している。 「ボランチというポジションはチームをハンドリングする非常に重要なポジションの中で、絶対譲れないのは守備。あそこが緩ければ、本当にクオリティの高いチームだと、我々の失点シーンなんていうのもそうでしたけど、バイタルエリアで相手に仕事をさせない。そこのハードワークと気迫というのはすごく重要で、それを遂行すれば、攻撃の彼の良さはふんだんに出るというふうに思っていますし、J1でも高いレベルのものを示せる選手だと思っています」 「ただボランチというのは攻守が一体なので、必ずそこをしっかり遂行した後でという言い方がいいか、それをしながらアンカーたる、彼のボールの受け方と配球、ゴール前に入っていくというところを、さらに一個上のレベルを突き詰めてほしいです」 待望のJ1初ゴールはチームを25年ぶりの5連勝に導くものとはならなかったが、「自分たちのボールにしながら相手を押し込んで揺さぶりをかけて、ああいうシーンを作れていると思うので、今日は自分たちがやることをしっかり貫いた結果。勝つことが一番ですけど、ビハインドを負っている中でギリギリで追いついて、アウェイで勝ち点1を得られたことはポジティブに考えています」と、頼もしさ増す主将はチームとしても確かな手応えを得た一戦をポジティブに振り返り、残り6試合へこの勝ち点1を良い形で繋げていきたいとした。 <span class="paragraph-title">【動画】東京Vキャプテンが起死回生の同点弾</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>これが東京Vの底力<br>\<br><br>後半ATに値千金の一撃!<a href="https://twitter.com/hashtag/%E6%A3%AE%E7%94%B0%E6%99%83%E6%A8%B9?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#森田晃樹</a> のミドルシュートが<br>相手DFに当たりゴールネットへ<br><br>明治安田J1第32節<br>G大阪×東京V<br><a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> でライブ配信中<a href="https://twitter.com/hashtag/G%E5%A4%A7%E9%98%AA%E6%9D%B1%E4%BA%ACV?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#G大阪東京V</a> <a href="https://t.co/1ryDlL0LmE">pic.twitter.com/1ryDlL0LmE</a></p>&mdash; DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1839968377021792508?ref_src=twsrc%5Etfw">September 28, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.09.29 07:15 Sun
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「残り試合に向け背中を押してくれる」…東京V・城福監督は連勝ストップも土壇場ドローに持ち込んだプロセスを評価

東京ヴェルディの城福浩監督が、劇的ドローに持ち込んだ一戦を振り返った。 東京Vは28日、パナソニックスタジアム吹田で行われた明治安田J1リーグ第32節のガンバ大阪戦を1-1のドローで終えた。 勝ち点2差で5位に位置するホームチーム相手に1999年以来、25年ぶりとなるJ1での5連勝を目指した6位チーム。ゴールレスドローに終わった前回対戦同様に睨み合いの展開が続いた中、前半は大きな見せ場を作れず。後半はよりオープンな展開となり、FW木村勇大や途中出場のMF見木友哉に決定機が訪れたが、DF中谷進之介のゴールカバーやGK一森純の好守に阻まれた。 すると、74分には一瞬の隙を突かれて中央を完璧に崩されると、FW宇佐美貴史の絶妙なラストパスに3列目からの飛び出しで反応したMFダワンに左足シュートを決められて3試合ぶりの失点。 以降は守備的な交代策を含め逃げ切り態勢に入ったG大阪の堅守攻略に手を焼いたが、後半アディショナルタイムの94分にセットプレーの二次攻撃からMF森田晃樹が放ったミドルシュートが相手DFにディフレクトする形でゴールネットを揺らし、土壇場で追いついて1-1のドローに持ち込んだ。 リーグ連勝が「4」でストップし、5位浮上のチャンスを逃す形となったが、指揮官は概ねプラン通りに進め、手応えを感じた中で勝ち点1を持ち帰った一戦をポジティブに受け止めた。 「前半はちょっと我々が急いだというのもあって、相手ボールの時間がちょっと長かったですけれども、ただ絶対にやらせてはいけないバイタルエリアのところの意識は非常に高かったので、ほとんど足を振らせるシーンはなかったと思います」 「ボールは持たれていたけれども、バイタルエリアで仕事をさせない。そうなれば、後半オープンになってきて我々の時間が増えるだろうというふうに思っていたので、そこはある意味でプラン通りでした。一瞬の隙を突かれて点を決められて、ガンバさんのキープ力をベースとした時間をしっかり使っていくというところに苦しめられましたけど、最後に諦めずによく押し込んだなというふうに思います」 ただ、試合内容に関してはエアポケットのような形で喫した失点場面の対応に加え、準備してきた崩しの形の徹底の部分で、構えた際には攻略が困難なリーグ2位の堅守を誇る相手に対して“一発”を狙いすぎた点を課題として挙げている。 「オープンになってきてボールが繋げそうというか、決定的なシーンまで一本のパスで行けそうな感覚があったと思います。そこで『我々は急ぎすぎるな』と、『もっと動かした方が相手は嫌がる』と、そのスピードアップするタイミングというのはもっとペナの付近でいいというところは何回も言いました」 「ボールホルダーが結構フリーになったので、スピードアップするのが早くて、ペナに行く前に勝負のパスだったり、勝負のドリブルというのが始まってしまって、相手を揺さぶる前にボールを奪われるという、もったいないシーンがいくつかありました。辛抱強く回して回してもっとペナの周辺で、見木友哉の決定的なシーンというのも、かなり辛抱強く回した最後のところで顔を出したシーンだったので、ああいうシーンをもっと多く後半最初から作りたかったなと」 それでも、最終的にチームはセットプレー流れでツキにも恵まれる形ではあったものの、自分たちのやり方を貫いた末にゴールをこじ開け、しぶとく敵地から勝ち点1を持ち帰った。 城福監督は引き分けという結果以上に、同点に持ち込んだプロセスを評価し、この経験が残り試合において選手たちの背中を押すものになると考えている。 「自分たちが手応えのある内容の中で点を取られて、今までであればズルズルこのまま時間が過ぎていったような試合になったことは多かったと思います。この連勝になる前の数試合というのは手応えがありながらも点を決め切れないで、最後に点を取られて勝ち点0で終わる試合というのがありました」 「やり続けるということが大事だというのは、連敗をして引き分けてその後に連勝が始まったときに自分たちは痛感しているので、焦れないでやり続けると。我々が目指しているボールの運び方と展開をやり続けることで、チャンスが出てくるんだというのは、みんなが感じていたと思います」 「我々が一番大事にするのは自分たちのサッカーを信じてやり続けることなので、それで同点にできたというのは残り試合において自分たちのやっていることを信じてやり続けるということに対して、背中を押してくれるものがあったと思います」 これで連勝はストップしたものの、無敗試合を「6」に更新した東京Vは残り6試合でのさらなる躍進を目指し、次節はホームで16位の湘南ベルマーレを迎え撃つ。 2024.09.29 07:45 Sun
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G大阪が8戦勝ちなしとブレーキ…指揮官「最後は締めたかったが、運がなかったのかなと」 半田陸復帰にも「本当にすごく重要な選手」

ガンバ大阪の足踏みが続く。 今季序盤戦から残留争いを意識する必要がないほど順調にきたG大阪だが、この終盤戦に入ってブレーキ。天皇杯でこそベスト4に勝ち進むが、明治安田1リーグでの白星は7月14日にアウェイで行われた第23節のサガン鳥栖戦が最後だ。 この嫌な流れを早く断ち切りたいが、28日の第32節では東京ヴェルディとのホーム戦を1-1。目下4連勝で勢いに乗り、勝ち点差も「2」と接近する相手との直接対決で74分にダワンのゴールで先制したが、後半アディショナルタイムに同点弾を浴びた。 順位こそ5位のままだが、これで6分け2敗の8戦未勝利となり、2014年以来の優勝がさらに遠のいたダニエル・ポヤトス監督はこう振り返る。 「こういった形の試合になるかなと自分自身は思っていた。東京Vさんはいい調子で乗り込んできたなか、タフに走って5枚でしっかりと重心が後ろにあり、簡単な前半ではなかったと思う。あとはG大阪の正確性というところが前半になかったかなと。後半はポジショニングを少し修正して、正確性の部分でしっかりとやるんだよというのを選手に伝えた」 「あとはしっかりとそこから自分たちのリズムと決定機を作り出し、試合をコントロールできたと思う。そういった流れでダワンのゴールも生まれた。最後のところはしっかりと締めたかったが、運がなかったのかなと感じる。京都線も含め、運が少し足りないのかなと。結果についてはすごく悔しい気持ちでいっぱいだが、本当に勝つに値した試合だった」 そんなG大阪だが、パリ・オリンピック直前の紅白戦で左腓骨を負傷し、離脱が続いた半田陸が復帰。56分から右サイドバックでプレーし、今後も戦いが続くチームにとって収穫といえる。 スペイン人指揮官は8戦ぶり復帰を果たした半田について、改めて信頼を口にした。 「半田陸は我々にとって、本当にすごく重要な選手。不運なケガがあったが、しっかりと回復して戻ってきた。試合に対しての少しリズムがまだまだ足りなかったり、パチっとスイッチが入るような火花が少し足りないのかなと思うが、しっかりと戦える選手だし、我々には本当に重要な選手だといつも感じている」 G大阪の次節は10月2日。台風の影響でこの日まで持ち越しとなったアウェイでのセレッソ大阪戦となる。 <span class="paragraph-title">【動画】G大阪またも勝ち切れず…先制成功も終盤被弾</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="AJ27lW1Ys3M";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.09.29 14:12 Sun
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足踏みのG大阪に右SB半田陸が復帰 痛恨ドローを悔やむも収穫得る…「思っていたよりは身体が動いた」

白星が遠いガンバ大阪だが、DF半田陸が右サイドバックに復帰した。 G大阪加入2年目の今季も右サイドバックの一番手となる半田だが、7月末にパリ・オリンピック直前の紅白戦で左腓骨を負傷。大会直前に無念の離脱を余儀なくされ、G大阪に戻ってからリハビリに専念していた。 そして、28日にホームで行われた明治安田J1リーグ第32節の東京ヴェルディ戦で戦列復帰。56分にDF岸本武流との交代でそのまま右サイドバックに入り、後半アディショナルタイムを含め、約40分ほどプレーした。 約2カ月ぶりの実戦復帰を果たした22歳はケガなく戦い切った部分に安堵しつつ、先制に成功しながら終盤に被弾で8戦勝ちなしのチームとしての結果に唇を噛む。 「ケガなく終われたのが一番。去年の復帰戦よりは自分的に身体が動いたかなと思うけど、結果がついてこなかったので、そこがすごく悔しい。個人的にも何かができたわけじゃない。次にまたチャンスがあれば、そこで見せられればと思う」 実に8戦ぶりの公式戦では試合勘を取り戻す意味合いもあるなかで、サイドに張るだけでなく、中でボールの循環にもひと役。岸本とはまた違うサイドバック姿を披露した。 「あそこのスペースが空くのはわかっていたし、武流くんとも違う後ろでのボールの動かし方ができるかなと思っていた。外に張るだけじゃなくて、相手の[5-4-1]の[4]の、今日だったら(染野)唯月の前に立って引っ張ってっていうのを意識した」 そのなかで、個人としての収穫も。「思っていたよりは身体が動いたし、エラーも大きなものはなかった。ケガする前とそんなに変わらずにというか、去年よりも身体が動いたし、そこはすごくポジティブ」と話す。 交代出場する際はサポーターからの歓声と拍手を一身に。本人もそれをひしひしと感じたようで、その返しとして「やっぱり勝利を届けたかった」と悔しさを滲ませたが、「次のダービーで久しぶりの勝利に貢献できるようにしたい」と誓った。 <span class="paragraph-title">【動画】G大阪またも勝ち切れず…先制成功も終盤被弾</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="AJ27lW1Ys3M";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.09.29 17:56 Sun
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飛躍続ける緑の名門支える強靭な翼…右WBで存在感示す東京Vの宮原和也「いまは少しずつできている部分がある」

好調を継続する昇格組の右ウイングバックが存在感を示している。 東京ヴェルディは前節、サガン鳥栖とのホームゲームを2-0で勝利し、今シーズン初の4連勝を達成。開幕前は残留争いのメインキャストを担うと見られていた中、残り7試合の時点で勝ち点47の6位と大躍進を見せている。 直近の4連勝では全試合で複数得点を記録するなど、一時の3試合連続無得点の苦境を乗り越えた攻撃陣の活躍がフォーカスされるが、左サイドのMF翁長聖と共に、90分を通じ攻守両面でハイクオリティのパフォーマンスを継続するDF宮原和也の安定感が際立っている。 昨シーズン、名古屋グランパスを離れて長らくJ2の沼にはまっていた緑の名門に加入した28歳は、右サイドバックの絶対的な主力に君臨。傑出した対人守備や優れたサッカーIQを活かした的確な判断能力でサイドに蓋をすると、攻撃でもボランチでのプレー経験を活かした安定した繋ぎ、機を見た攻撃参加からの正確なクロスでチャンスを演出。J2ベストイレブンに選出される、見事な活躍によって16年ぶりのJ1昇格の立役者の一人となった。 チームとして16年ぶりのJ1挑戦となった今シーズンはJ1未経験組や通算出場数が「50」に満たない経験不足のチームにおいて、牽引車としての活躍も期待されたが、プレシーズンとシーズン序盤に負った2度のケガの影響で本来のパフォーマンス発揮には至らず。一時はボランチやウイングバックでのクローザー役も経験した。 それでも、[3-4-2-1]のセンターバックでのプレーや中断期間の集中的なコンディション調整を経て状態を上げると、直近は4試合連続で右ウイングバックとしてフル出場。持ち味の安定した守備に加え、相手ボックス内に侵入していくアグレッシブな攻撃参加も増えている。 ここまでコンディション面に関して途上にあると語ってきた宮原だが、より運動量やハードワークが求められるウイングバックでの継続起用の効果も含め、ここにきて自身のフィジカルコンディションの向上を実感しているという。 「ウイングバックをすることによって上下動するシーンはたくさんあると思いますし、自分はしっかり攻撃の部分ではクロスのシーンに入っていくというのも意識しています。守備の部分でもしっかりチャレンジ&カバーというか、そういうのも含めて意識している部分はあるので、それに関して体がついてきています」 キャリアを通じてもちろん経験はあるものの、ここにきて本格的にプレーし始めたウイングバックでのプレーについては試行錯誤の部分はありながらも徐々に手応えを感じている。 「基本的に最初のプレッシャーの部分で、相手との距離が近い部分はウイングバックだとあるので、そこの間合いというのは少し近づける部分が4バックのときよりありますし、絞りの部分だったりは、自分の予測だったりそういう部分。いまは少しずつできている部分があるので、しっかり続けられるようにという感じです」 「(攻撃面に関して)次は相手が4バックなので、相手のサイドハーフがどこにプレッシャーに行くのかで、自分の立ち位置とかも決まってくると思いますし、サイドハーフが自分たちの3センターバックの方に食いつくのであれば、しっかりサイドバックを引き出す動きというか、そこは見せながらフォワードかシャドーに当てさせるというイメージもしなければいけないと思うので、しっかり相手を見ながら動き出せるようにしたいです」 その新境地を開きつつある宮原に関して、城福浩監督は右サイドバックがジャストなポジションであることを認めながらも、[4-4-2]から[3-4-2-1]への布陣変更後に、今後のキャリアも見据えた上で「自分の可能性を追い求めるチャンス」と捉えて新たな役割にチャレンジしてほしいと腹を割って話し合ったことを明かしている。 「彼は以前所属していたチームでも4バックでやっているときにサイドバックとしてやっていましたし、3バックでやったときにはおそらくウイングバックあるいはセンターバックで可能性を試されていたと思います。4バックでやることが、おそらく彼のサッカー人生の中でも多かったと思いますし、その中でこのチームでもJ2であったときに存在を示してきた」 「その中で3バックになったときに、本来のジャストなポジションというのがなくなったと感じるのか、そういう思考になるのか。これで3バックのセンターバックか、あのシステムのウイングバックがやれるようになれば、選手の幅が広がるようになるのか。おそらく彼はあと数年トップレベルでやれる選手だと思いますけど、さらにもう5年トップレベルでやるためにここがチャンスと思うのか。自分のジャストなポジションがなくなったと思うか。これは考え方次第だということを復帰したときに彼と話していました」 「『これをどう捉えるかだぞ』、『自分の可能性を追い求めるチャンスだと思ってやってくれ』と、ただそれにはセンターバックもウイングバックも両方ある。そこをやらされているのではなくて、『そこでもできる宮原和也を示してくれ』ということは話しました」 その指揮官の要求に真摯に応えた結果が直近の好パフォーマンスに繋がっていることは明白だ。そして、城福監督も「彼は非常にポジティブに取り組んでくれたと思っていますし、最近のあの運動量とかスプリントの回数というのは僕もちょっと驚いています」と、ベテランに差し掛かりつつある28歳の活躍に目を細めている。 逆サイドの翁長と共に飛躍を続ける緑の名門を支える強靭な翼は、28日にパナソニックスタジアム吹田で行われる明治安田J1第32節のガンバ大阪戦でも攻守にカギを握る存在となる。 勝ち点2差で臨む5位チームとのシックスポインターに向け、宮原は前節の反省や元同僚DF中谷進之介、FW宇佐美貴史ら相手の攻守のキーマンを警戒しつつ、チームとしてしっかりとした戦いをみせ、勝ち点3を持ち帰りたいと意気込んだ。 「前の鳥栖戦では結構危ないシーンはたくさんありましたし、決められてもおかしくないシーンというのはたくさんあったので、そこへの修正というのは絶対大事になってくる。正直点を決められて、勝敗がわからなくなってもおかしくないシーンというのがあったので、本当に紙一重だと思うので、そういうのは本当に90分通して、そういうチャンスを作らせないようにすることが大事です」 「(中谷は)対角へのフィードとかはうまいと思うので、そこはしっかりと見ながらという感じ。前回対戦でも守備は堅くてブロックをしっかり組んでいる感じなので、しっかり左右に揺さぶりながらというのは大事」 「(宇佐美は)少しの時間や余裕を与えると足を振ってきますし、右も左も蹴れると思うので、そこに対しては本当に厳しくいかなければいけないと思います」 2024.09.27 20:00 Fri

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