リーグ2戦未勝利と失速のアトレティコ、コケは首位維持を強調「すべては自分たち次第」

2021.04.12 13:53 Mon
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アトレティコ・マドリーのスペイン代表MFコケは、混沌とするリーグタイトル争いにも前を向いている。スペイン『マルカ』が伝えた。

コケは11日に行われたラ・リーガ第30節のベティス戦で先発出場。前日にレアル・マドリーが勝利したことで暫定ながら首位陥落となっていたチームは、開始早々にMFヤニク・フェレイラ・カラスコのゴールで先制に成功。しかし、あっさり同点に追いつかれると、その後追加点を挙げることはできず、1-1のドローに終わっている。

この結果、リーグ2試合連続で勝利を逃したアトレティコは、首位にこそ返り咲いたものの、2位マドリーとの差はわずか「1」にまで縮まっている。チームは失速しつつあるが、この試合でフル出場を果たしたコケはインタビューに応じた際、前向きな姿勢を崩さなかった。
「チームは一生懸命頑張ったと思う。スタートはとても良かったが、危なげないプレーの中で失点を許してしまったね。僕らは2ポイントを失ってしまったがまだ1位におり、すべては自分たち次第だ」

「僕らには離脱している人間もいるが、それでもチームには素晴らしいメンバーが揃っている。チームは強力なままであり、僕らはタイトルレースをリードしているんだ。これが今日のなかで最も重要なことだよ」
また、コケはラ・リーガ優勝が危うくなりつつある状況について、精神面を強く保てばタイトル獲得は可能だと強調している。

「すべては精神的な問題だ。僕たちは強くある必要がある。僕らが強い心を持っていれば、皆が望む目標は達成できるはずだ」

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昨季の悪夢が蘇ってきた…/原ゆみこのマドリッド

「全然、心を入れ替えてなかったんだ」そんな風に私が呆れていたのは日曜深夜、勝者がいなかったダービーの梯子にぐったりして帰宅した後、アトレティコのコケのコメントを知った時のことでした。いやあ、エスタディオ・バジェカスは狭い関係者用出入り口を入ってすぐ、プレスルームとミックスゾーンが左右に分かれてあるんですけどね。両監督が会見にいつ来るかと見張りつつ、通路で選手たちが出て来るのを待っていた時、奥にある放映権持ちTV局の個別インタビュースペースから来た、まだユニ姿のコケと鉢合わせ。「ああ、また言い訳会見してきたのね」と思ったものでしたが、それがまさにアウェイ弱者を極めた昨季とまったく同じ内容だったんですよ。 曰く、「Sabemos la historia del año pasado y tenemos que aprender/サベモス・ラ・イストリア・デル・アーニョ・パサードー・イ・テネモス・ケ・アプレンデル(昨季の成績はわかってて、ボクらは学ばないといけない)。前半、ああいう態度でピッチに出ちゃダメなんだ。変わらないと」って、え?彼ら、プレシーズン練習中に19試合8勝3分け8敗だった昨季の教訓をおさらいしていなかったの?まったくキャプテンからしてこれでは、いくら高額移籍金選手が何人も到着したって、アウェイで勝ち点を落とす悪癖が治る訳ありませんが、今季もすでにメトロポリターノを離れた試合では1勝2分け。首位のバルサとの差も勝ち点6になってしまったとなれば、近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)でアトレティコの試合を見る度、失望させられていた日々を今季も私は繰り返さないといけない? まあ、その辺はまた後で話すとして、地獄の7連戦(弟分たちは5連戦)の3試合目となった先週末のリーガのマドリッド勢の様子を順番に見ていくことにすると。先駆けて土曜に1チーム、プレーしたのは唯一、ダービーカードから外れたレアル・マドリーで、サンティアゴ・ベルナベウでエスパニョールと対戦。いやあ、前日の記者会見ではアンチェロッティ監督が、「ウチはロックンロールサッカーをプレーする」と宣言し、相手も1部最速Uターンしてきたばかりのチームだったため、ファンの期待も高かったんですが、前半は今季ここまでの傾向を見事に踏襲することに。 そう、シーズン開幕から8試合、前半に決まったゴールはリーガ初戦のマジョルカ戦だけというデータはダテではなく、うーん、この日はアンチェロッティ監督がローテーションをして、リュディガーと共にビニシウスをベンチスタートにしたのも響いたんですかね。相変わらず、エムバペのシュートは決まらず、かといって、夏にブライトワイテ(契約満了でブラジルのグレミオに移籍)を失って、エースらしいエースも見当たらないエスパニョールもプアドが遠めから撃ってくるぐらいだったため、ファンの溜息と共に0-0でハーフタイムに入ったんですが…。 ただ、後半になると話はまったく別物で、ええ、エスパニョールに9分という早い時間に先制点を挙げられたのも、持ち前のremontada(レモンターダ/逆転劇)体質に火をつけることになったんですけどね。ちなみにそのプレーはGKジョアン・ガルシアのロングキックを追ったジョフレがエリア内左奥に到達し、彼のシュートがGKクルトワの脚に当たって、ラインを割るというオウンゴールだったんですが、それを見た途端、アンチェロッティ監督はギュレルに代えて、ビニシウスを投入。 すると13分、バルベルデのエリア外シュートはジョアン・ガルシアに弾かれたものの、こぼれ球を敵DFからベリンガムが取り戻し、そのシュートをGKが止めきれなかったのがエスパニョールの不運でした。ええ、ゴール前に転がったボールを、そこに駆けつけたカルバハルが押し込んで、あっという間に同点にしているんですから、もしかして、マドリーは最初から0-1のスコアで始めてもらった方が選手たちにやる気が出る? ただ、この後すぐ、殊勲のカルバハルが打撲でルーカス・バスケスと交代となったのは災難でしたが、いやいや。30分にはビニシウスが左側から入れたラストパスをロドリゴがゴール前から決めて、逆転に成功。その3分後にも敵陣内でエムバペがボールを奪い、ビニシウスに絶妙のスルーパスを送ると、そのシュートで3点目も入りましたからね。先日、メトロポリターノで勝ち取ったスコアレスドローの夢を抱いていたエスパニョールだって、もうどうしようもありませんって。 え、このところ、定例行事となっている終盤のエンドリック顔見せ出場はなかったのかって?いやあ、もちろんあって、この日は38分にピッチに入ったんですが、本当にこの18才のFWのハングリー精神には驚かされるばかり。そう、すでに勝負はついていたというのにガンガン攻めることを決して止めず、45分にはゴールに近づくのを阻止しようとしたロメロに延々と後ろから引っ張られ、エリア内に入ったところでついに転倒。それがペナルティとなり、エムバペのPKでチームの4点目ゲットに貢献したからですが、ここまで意欲と実力を見せても、エンドリックが先発に入るのにはまだ時間が必要なよう。 いやまあ、最後は4-1で大勝して、「En la segunda parte el partido se ha abierto y ha sido rock and roll/エン・ラ・セグンダ・パルテ・エル・パルティードー・セ・ア・アビエルトー・イ・ア・シドー・ロック・アンド・ロール(後半はオープンな試合になって、ロックンロールだった)」と満足していたアンチェロッティ監督も、この7連戦ではローテーションを考えているようですからね。この日はビニシウスが当たったものの、エムバペやロドリゴも休めるよう、いよいよ今週火曜午後9時(日本時間翌午前4時)からのアラベス戦では、エンドリックの初スタメンの夢が叶うかも。ただ、やっぱり週末日曜のマドリーダービーのようなビッグマッチでは、先輩格の3人が主役となるようです。 そんなマドリーは月曜に練習を再開したんですが、朗報だったのはエスパニョール戦で昨季痛めた左肩から倒れて、脱臼を心配されたベリンガムが全然、平気そうにバルデベバス(バラハス空港の近く)のグラウンドに姿を見せていたこと。いえ、アンチェロッティ監督によると、今季は開幕から必要なくなっていたプロテクターをまた着けないといけないみたいなんですけどね。もう暑い時期じゃないため、それ程、邪魔にはならないと思いますが、カルハバルの方は昨季、リーガで最後に負けたアトレティコ戦に向けて、しっかり打撲を治すため、アラベス戦はお休みするのだとか。 まあ、まさにその直後から、38節連続で無敗を続けているマドリーにはさすがに舌を巻くしかありませんが、今季はバルサが開幕から6連勝していますからね。優勝戦線はどちらがより少なく引分けるかが肝になりそうなため、アンチェロッティ監督も今から用心しておかないといけないといった感じでしょうが、ちなみに翌日曜の私は、目標は1部残留。高みとは縁がない弟分ダービー観戦にまず、午後2時にコリセウムを訪問。9月の各国代表戦前にはありえない時間帯の試合とはいえ、今では気温もすっかり秋めき、それでも昼間は半袖でOKという快適な環境でスタートしたヘタフェvsレガネス戦はどうだったかというと…。 うーん、それがお隣さん同士のダービーだったせいか、4年ぶりに同じ1部のステージに立ったレガネスファンも張り切って大量に駆けつけ、迎えるヘタフェファンも応援団席に「Capital del sur os saluda/カピタル・デル・スール・オス・サルダ(南部の首都が君たちに挨拶する)」と書かれた大幕を準備。キックオフ前にそれを広げ、他のスタンドは水色のモザイクを掲げるという演出もあったんですが、ことあるごとに「Pepineros, el que no bote/ペピネーロス,・エル・ケ・ノー・ボテ(跳ばないのはレガネスファン)」とか、「Getafe es aldeano/ヘタフェ・エス・アルデアーノ(ヘタフェ民は村人)」みたいな、カンティコでの落とし合戦になっていたのはどうかと。 おまけに先週ミッドウィークのベティス戦で退場になっていたボルダラス監督はマスコミのボックス席で指揮を執っていたものの、相変わらず、前半は常に誰かがピッチに倒れている状態が継続。いえ、この日は5人DF体制を取り、左のカリレーロ(長い距離を移動するSB)と化していたファン・クルスがシュートをポストに当てたり、アランバリのchilena(チレナ)がバーを直撃したなんてこともあったんですけどね。両者共、ゴール日照り中とあって、お約束のように前半は0-0で終了することに。 ただ、この弟分2チームは兄貴分並に今回、週3試合のハードスケジュールの最中にあったため、ローテーションしていたレギュラーたちが徐々にピッチに入ると、ようやく動きが出てきたんですが、え?途中、あまりにボールが天高く舞っている時間が長かったせいで、顔馴染みのAS(スポーツ紙)のレガネス番など、「雲と見分けがつくように冬の黄色のボールを使うべきだ」なんて、ジョークを言ってなかったかって?まあそうなんですが、ヘタフェはアレックス・ソラ、カルレス・ペレス、そしてベティス戦で15分間出場して、ついに長かったヒザの半月板損傷の負傷から復帰が叶ったエースのボルハ・マジョラルもピッチへ。レガネスもロベルト・ロペス、フランケサ、更に期待の新人FW、ハラーも入って、ついに拮抗も破れるかと思われたところ…。 実際、後半32分にはロベルト・ロペスの蹴ったFKをCBのサエンスが蹴り込んで、レガネスが先制したんですけどね。ファンの喜びも失望も長くは続かず、38分にはそのサエンスがエリア内でディエゴ・リコの足を蹴ったことが、振り返りVAR(ビデオ審判)判定で発覚し、ヘタフェにPKが与えられることに。しっかりマジョラルが決めて、ホームで復活の雄叫びを上げることができたのは良かったんですが、その後、どちらも勝ち越し点は奪えず、弟分ダービーは1-1のドローで終わっちゃいましたっけ。 おかげでヘタフェは降格圏の18位を脱出できず、その上、水曜にはアウェイのバルサ戦という、かなり厳しい状況になってしまったんですが、この先はきっと、マジョラルが昨季負傷する前のようにゴールづいてくれることを信じるしかないかと。勝ち点1ゲットに満足を表していたボルハ・ヒメネス監督のチームも順位は14位とまずまずながら、降格圏との差はたったの勝ち点2なんですが、こちらは先週ミッドウィークのアスレティック戦が7節先取り開催分だったため、今週は土曜のラージョとの連続弟分ダービーまで試合はなし。その間にたっぷりシュート練習できるのは嬉しいですよね。 そして一旦、セントロの自宅に戻った私はまた、午後9時からの兄弟分ダービーのためにエスタディオ・バジェカスに出動したんですが、何と出足から困難に直面して、ええ、割り当てられたプレス用ボックスに鍵がかかっていたんですよ。もちろん、初めてのことではなく、その場合は係員を探して、開けてもらうんですが、彼らが持っている鍵束が恐ろしい程、カオスでねえ。ボックスの番号もタグに正しくついていないことが多く、タグすらないこともありといった具合で、結局は何十本もある鍵を一つひとつ、試していくという悠長な作業が発生するからですが、同じことが何シーズンも続いているって、スタジアムの管理スタッフはどうして何もしない? そんなことも相まって、ますます学びのないアトレティコに怒りを感じた私なんですが、試合の方はシメオネ監督もスタメンローテーションを採用。昨季のバジェカスでは0-7の大勝をしていたことも影響したか、グリーズマン、ヒメネス、ル・ノルマンをベンチスタートにし、デ・パウルなど、招集すらされていなかったんですが、だからって、前半のピッチに立った選手たちが眠っていていいという理由にはまったくならないかと。一応、フリアン・アルバレスがあと1歩でシュートというところでGKバタジャ(リーベル・プレートからのレンタルで昨季はグラナダでプレー)にボールを取られてしまったり、エリア前からのvaselina(バセリーナ/ループシュート)がゴール枠に当たったりなんてことはあったんですが、時間が経つにつれ、ピッチはラージョの独壇場に。 とうとう35分にはラティウがエリア内右から出したラストパスをイシにゴール前から決められて、先制されてしまったとなれば、開いた口が塞がらないとはまさにこのことだった?おまけにアトレティコの控え選手は健康運にも恵まれず、前半終了間際にはアスピリクエタがふくらはぎを痛め、ヒメネスに交代。それでもハーフタイムにロッカールームに戻ったかと思えば、すぐに全員をアップに出していたシメオネ監督が、後半頭からグリーズマンとコレアを入れ、突極のFW4人体制が実現。その甲斐あって、早くも4分にはセルロートがエリア内で敵DFをかわして送ったパスから、ギャラガーが弾丸シュートで同点ゴールを決めてくれたんですが…。 お隣さんと違ってその後が続かないんですよ。ラージョの方も温存していたカメージョ、バレンティン、28分にはようやくハメス・ロドリゲスもピッチに入り、勝ち越し点を求めたものの、勝負はそのまま1-1の痛み分けで終了。いやあ、プレスルーム脇の通路でセレソ会長に慰められていたシメオネ監督が、「Yo me quedo siempre con lo positivo, con el segundo tiempo/ジョ・メ・ケド・シエンプレ・コン・ロ・ポシティボ、コン・エル・セグンド・ティエンポ(私は常にポジティブなことの方を覚えている。後半のね)」と、悲惨だった前半の講評を避けているのを聞いた時には、私もこのアトレティコ伝統の悪癖は彼でさえ、手の打ちようがないんだと絶望的になったものでしたけどね。 アウェイ弱者解消しない限り、リーガもCLも優勝など、望むべくもないですし、4位以上で満足という同じ結末になるのは日を見るより明らか。時間はないものの、せめて木曜午後9時、バライドスでのセルタ戦ではアトレティコの選手たちが反省していてくれればいいんですが…1年経っても学ばない人たちが学ぶって言っても、あんまり信用できないですよね。 2024.09.24 20:00 Tue
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「前回も今回も誇らしい」 アトレティコ主将コケがリーガ載冠を喜ぶ

アトレティコ・マドリーのスペイン代表MFコケがラ・リーガ優勝を誇った。スペイン『マルカ』が報じている。 アトレティコ・マドリーは22日に行われた最終節でバジャドリーとのアウェイ戦に臨み、2-1の逆転勝利。2ポイント差の2位レアル・マドリーも同じく逆転勝ちしたが、首位の座を守り切り、2013-14シーズン以来7季ぶり11度目の優勝を成し遂げた。 一時はトップを独走しながら失速して、宿敵レアル・マドリーとバルセロナに追い上げられたものの、最後まで首位の座を明け渡さず、デッドヒートを制したアトレティコ。主将のコケは試合後、チームとしての今季の歩みを自賛した。 「チームには自信があった。ポイント差が縮まっていくと、人々の大半は信じてくれなかったけどね。それは当然の成り行きなのかもしれないが、僕らは素晴らしいリーグ戦を展開することができた」 また、ディエゴ・シメオネ監督の下で2度目の載冠となるコケは「すべてのタイトルが特別で、状況も違う。今や僕がキャプテンになり、すべての瞬間を別の形で楽しめている。2014年のときもそうだが、今回も誇らしく思う」と続けた。 そんなコケはファンに対しても「応援してくれた方々に感謝するとともに、楽しんでもらいたい」とコメントすると、シメオネ監督にも「監督とはもう長い付き合いになる。彼が僕らと一緒にいてくれるのは有難いよ」と賛辞を送った。 2021.05.23 09:25 Sun
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アトレティコ主将コケ、敵将ペップの守備的戦術揶揄に異を唱える

アトレティコ・マドリーのスペイン代表MFコケが、マンチェスター・シティを率いるジョゼップ・グアルディオラ監督の試合後コメントに嚙みついた。 アトレティコは5日、敵地で行われたチャンピオンズリーグ(CL)準々決勝1stレグのシティ戦を0-1で落とした。 同試合ではスタートこそ[5-3-2]の形でスタートしたが、時間の経過と共にFWアントワーヌ・グリーズマン、FWジョアン・フェリックスの2トップが中盤の守備ラインの大外を埋め、自陣深くで[5-5-0]という極端に守備的な形で守り、ホームチームの攻撃を完封。しかし、互いに選手交代を行った後半半ばの70分にMFケビン・デ・ブライネにゴールをこじ開けられ、0-1の敗戦を喫することになった。 そして、同試合後に敵将グアルディオラはスペイン『Movistar』で、アトレティコへの敬意を示しながらも極端に守備的な戦い方を揶揄するコメントを残した。 「彼らは深い位置で一緒に守るマスターだ」 「彼らは[5-5]の2ラインでプレーしていた。それは先史時代、現在、そしてたとえ10万年後であろうと、[5-5]の守備を攻略することは非常に困難だ」 「とにかくスペースがない。彼らは非常に競争力があり、防御力があり、難しい。忍耐力が必要だった」 ディエゴ・シメオネ監督の就任以降、守備的な戦い方への批判に対して免疫があるアトレティコだったが、今回のグアルディオラ監督の「先史時代」というフレーズは、アトレティコのアプローチが時代遅れであると揶揄されたとしてファンを中心に不快感を示す反応が出ていた。 そういった中、カピタンを務めるコケは5日夜に自身のインスタグラムのストーリーにアトレティコのエンブレムの画像と共に、「先史時代からあなた(アトレティコ)の歴史に恋をしている」、「アトレティであることを誇りに思う」と、敵将が使った「先史時代」という言葉を使用し、異を唱えた。 2022.04.06 23:12 Wed
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ようやく一息つけるけど…/原ゆみこのマドリッド

「ここで休みが入るのは勿体ないかも」そんな風に私が嘆いていたのは月曜日、リーガの年内最終節が終わった翌朝のことでした。いやあ、土曜の夜には奇跡が起こり、破竹の連勝も11までだろうと諦めていたアトレティコがバルサに土壇場の逆転勝利。お隣さんまで追い越して、首位に踊り出たとはいえ、それはおそらく年明け3日、レアル・マドリーが洪水災害で延期されていた12節、折しもお昼のニュースでバラハ監督の解任報道があったバレンシアとの一戦を済ませれば、勝ち点2差で2位になってしまうんでしょうけどね。 気になるのはアトレテシコのリーガ次戦、19節オサスナ戦が開催されるのが遥か3週間先であることで、ええ、連戦続きでお疲れだった選手たちが体を休められるのは有難いんですが、そんなに間が空いたら、ツキが変わっている恐れが。いえ、確かに10月末から始まった連勝街道は11月の各国代表戦週間のparon(パロン/リーガの停止期間)で2週間、試合がなかった期間があっても無事、継続できたんですけどね。今回もリーガ再開の1週間前にはコパ・デル・レイ32強対決マルベージャ(RFEF1部/実質3部)戦があるため、年内29日にはもう練習再開となるんですが、今は選手たちがあまりクリスマス呆けしないで戻って来てくれることを祈るばかりでしょうか。 まあ、そんなことはともかく、18節のマドリッド勢の試合がどうだったか、お伝えしていくことにすると。先陣を切ったのは弟分ヘタフェのマジョルカ戦で、私も今年最後のコリセウム訪問をしたんですが、ピッチでアップ中のところを見て、相手チームに浅野拓磨選手がいたことを思い出す始末でねえ。というのも8月にはお隣さんのレガネスとの試合に来た彼でしたが、9月にハムストリングを負傷し、途中、再発などもあったため、12月頭まで招集メンバーに入れず。ようやくこの日が復帰後初先発だったからですが、ブタルケには5、6人いた日本人記者が1人に減っていたのは、同日、久保建英選手のいるレアル・ソシエダのセルタ戦が被っていたせいだった? 試合の方はというと、前節ではメトロポリターノで兄貴分のアトレティコに0-1の僅差で負けていたヘタフェでしたから、バジャドリー、エスパニョールと2連勝していたホームでのいい波長が続くことを願っていたんですけどね。前半は浅野選手のエリア内シュートもGKダビド・ソリアが弾き、0-0を保っていながら、後半序盤に交代出場したばかりのCBベロカルがラリンを倒し、PKを献上していてはねえ。先発したCFベルトゥがイエローカードをもらい、前半中にペテルに交代させられたのと同様、ジェネを代えてしまったボルダラス監督の恒例の退場予防策が裏目に出た感じですが、後半8分、ラリンにPKを決められて、リードを奪われてしまったから、さあ大変! その後はアルバロ・ロドリゲスを入れ、シュートも計23本(うち枠内5本)と攻めたヘタフェだったんですが、結末はいつもと同じ。ええ、ゴール力がほぼない彼らはたったの1点が返せず、0-1で負けてしまったんですが、ドンマイ。要はこれ、1月の移籍市場が開いて、点の取れるFWを補強orボルハ・マジョラルの完全復活がない限り、解決しない問題なため、ボルダラス監督も記者会見に第2監督を送り込み、耳タコの言い訳をする手間を省いていましたしね。幸い翌日、エスパニョールがラス・パルマスに負けてくれたため、残留圏ギリギリの17位に踏み留まることができましたし、1月3日のコパ、グラナダ(2部)戦は程々に流して、今は12日のラス・パルマス戦で恩を仇で報いる勝利を目指すしかないかと。 そして夜には近所のバル(スペインの喫茶店兼バー)に向かった私だったんですが、アトレティコの試合には珍しく、一応、用心してキックオフ30分前に行ったところ、すでに店内は満員状態。季節柄、クリスマス前の仕事納めを祝っているグループだろうと思っていたんですが、これは後で大間違いだったことが判明することに。何とか、試合が始まる前に客が席を立ったテーブルを確保できたのはラッキーでしたが、とにかく開始から20分程はバルサの猛攻が続いてねえ。自陣エリア付近からまったく離れられないまま、GKオブラクがイニゴ・マルティネスのシュートやガビのヘッドを弾いてくれたおかげで、失点を免れていたシメオネ監督のチームだったんですが…。 それが29分、とうとう来るべき時が来て、ガビとの連携でエリア内に入ったペドリに先制ゴールを決められてしまったんですよ。最近は逆転するアトレティコもよく見るようになってきたとはいえ、相手はバルサ。おまけにせっかく1-0のまま、ハーフタイムに入りながら、得意の後半頭から3人一斉交代もなく、最初にピッチを出ることになったのは6分、健康体になった今季、初めて筋肉系のケガをしたヒメネスで急遽、ビッツェルが入っているようでは。相変わらず、バルサはガンガン攻めていて、ラフィーニャのシュートがゴールバーに当たった際など、もう見るのを止めたくなったのは私だけではない? でも大丈夫。何と14分にはアトレティコのカウンターが発動し、いえ、フリアン・アルバレスがエリア内へと折り返したパスはカサドーにtaconazo(タコナソ/ヒールキック)でカットされちゃったんですけどね。そのボールが第1陣より遅れて、自分のリズムで到着したデ・パウルの前に転がり、彼のエリア前からのシュートが決まった時、バル中のお客さんが歓声を上げていたから、ビックリしたのなんのって。そう、てっきり試合には興味のないグループだろうと思っていたのは大間違いで、彼らもアトレティコの応援をしていたのがそれでわかったんですが、いやあ。CL決勝トーナメントの試合でもないのに、いつものお店にこんなにアトレティコファンが集まったのを見たのは初めてだったかと。 この同点をキッカケにシメオネ監督は人事配転を開始し、まずはジュリアーノとギャラガーをモリーナとコケに交代。27分には何とグリーズマンとジョレンテを下げ、セルロートとル・ノルマンにしたんですが、その間もオブラクの八面六臂の活躍は続いていてねえ。ラフィーニャやペドリのシュートをparadon(パラドン/スーパーセーブ)する度、「Obi, Oblak, cada día te quiero más/オビ、オブラク、カーダ・ディア・テ・キエロ・マス(オブラク、君が毎日、ますます好きになる)」のカンティコが店内には響き渡っていたんですが、私がずっと気にしていたのはいつ、シメオネ監督がスーパーサブ、土壇場のゴールを持つコレアを投入してくれるのか。 だってえ、今季のマドリーダービーの引分けやPSG戦のロスタイム勝ち越し弾を挙げているコレアですよ。引分けでも悪くはないものの、彼が入れば勝利もあるかもと思って、イライラしながら待っていたんですが、ホント、間抜けですよね。後半45分を回ってから、「La lesión de Giménez no me ha dado opción de refrescar con Correa/ラ・レシオン・デ・ヒメネス・ノー・メ・ア・ダードー・オプシオンデ・レフレスカル・コン・コレア(ヒメネスの負傷がコレアでチームをリフレッシュするイプションを与えてくれなかった)」(シメオネ監督)ことに気づくとは! そう、すでに5人の交代枠を使い果たしていたため、コレアは入れず、その時から私の頭は1-1絶対死守に傾いたんですが、いやいや。そう、アトレティコの選手たちは決して諦めず、最後の最後まで虎視眈々とカウンターのチャンスを伺っていたんです。それが実ったのがロスタイム6分の最後の分、左サイドでボールを受けたデ・パウルが、これぞまさにW杯王者というタイミングで駆け上がるモリーナにスルーパスを出し、モリーナもW杯王者にふさわしいラストパスを供給。クバルシ、イニゴ・マルティネスを通り抜けたボールを待ち受けていたセルロートがワンタッチでゴールを決め、とうとう1-2で勝ってしまったとなれば、お客さん全員が完全にお祭り状態ですって。 いやあ、「Lo más fuerte que tenemos es el grupo/ロ・マス・フエウテ・ケ・テネモス・エス・エル・グルッポ(ウチが持っている一番の力はグループだ)。交代で入った選手が本当にやってくれる」とシメオネ監督も言っていた通り、確かにセルロートも途中出場で前節ヘタフェ戦の決勝ゴールやアラベス戦での逆転ゴールを挙げていましたからね。まさにコレアに続く、奇跡のremontada(レモンターダ/逆転劇)男がアトレティコに誕生したのは喜ぶべきことですが、それも「Hemos resistido, hemos aguantado, sabíamos que llegarían oportunidades/エモス・レシスティードー、エモス・アグアンタードー、サビアモス・ケ・ジェガリアン・オポルトゥニダーデス(ボクらは抵抗して、踏み留まった。チャンスが来ることはわかっていたよ)」(オブラク)という、7本ものの敵の枠内シュートを弾いてくれた守護神の活躍があってこそ。 そこに今季のチーム総得点33のうち、42%の14本が後半30分以降のものという、「Tuvimos la diosa fortuna de la contundencia/トゥビモス・ラ・ディオサ・フォウルトゥーナ・デ・ラ・コントゥンデンシア(ウチには決定力の幸運の女神がついていた)」(シメオネ監督)のが重なり、ついに12連勝、リーガでは7連勝。その間、勝ち点5しか稼げなかったバルサとの10ポイント差を詰め、逆に3ポイント差で首位に立つことができたんですが、まあリーガは年明けのオサスナ戦でようやく道半ばですからね。ヒメネスのケガもそれ程、重傷ではなかったようですが、2025年もこの快進撃が続くよう、今は皆、ゆっくり休んでほしいものです。 一方、翌日曜にセビージャ戦を迎えたのがマドリーだったんですが、久々のサンティアゴ・ベルナベウでの試合は先日のインターコンチネンタルカップ優勝を称えるPasillo de campeones(パシージョ・デ・カンペオネス/チャンピオンの花道)でスタート。更にセビージャの選手たちの間を通ったマドリー選手たちが花道に連なり、最後にモドリッチがトロフィーを披露した後、次はこの日で現役引退をするセビージャの39才のキャプテン、ヘスス・ナバスが場内の大拍手を浴びて登場という流れでしたが、ビニシウスがザ・ベストのトロフィーを披露に来なかったのは意外だったかと。 結局、アンチェロッティ監督が3-3で引き分けたラージョ戦の後に言っていたのと違い、その日の試合が出場停止だった彼はバケーション入りを早め、NFLの試合を見るため、マイアミに飛んでいたのが翌日にはわかったんですが、全然、マドリーのプレーには影響はなし。だってえ、前半10分にはもう、エムバペのエリア外からのgolazo(ゴラソ/スーパーゴール)が決まって先制すると、20分にもショートCKからバルベルデが、こちらもエリア外からの阻止不能な弾丸シュートで2点目が入っているんですよ。続いて34分にもルーカス・バスケスからのラストパスでロドリゴがvolea(ボレア/ループシュート)を決め、早くも3点リードとなったら、その1分後にイサークがヘッドで1点を返したって、焼石に水ですって。 後半8分にはブライムもエムバペのアシストで4点目を挙げ、これでほぼ年内終業状態となったマドリーだったんですが、そんなスコアが4-1になった20分、いよいよナバスが交代出場。スタンドのマドリーファンもスペイン代表第1期黄金期(2008年~2012年のユーロ、W杯、ユーロ3連覇)時代と昨夏のユーロ優勝メンバーだったレジェンドの最後のプレーを見守ったんですが、まあ本格的なお別れ試合は前節、サンチェス・ピスファンでのセルタ戦で済んでいましたからね。39分にはペケのスルーパスから、ルケバキオが2点目を挙げ、最後は4-2の敗戦で終わったとはいえ、ナバスも満足していたのは良かったのでは? この結果、今度はアトレティコと勝ち点1差の2位となったマドリーは翌日からバケーション入り。バルデベバスでの練習再開は30日午前11時(日本時間翌午前19時)、エスタディオ・アルフレド・ディ・ステファノでの年1回、恒例の公開セッションとなるんですが、ええ、何せこの1年で5タイトルを獲った彼らには年明け早々にもトロフィーを増やす機会がやって来ますからね。そう、3日のバレンシア戦、6日のコパ、デポルティボ・ミネラ(RFEF2部)戦の後、サウジアラビアで開催されるスペイン・スーパーカップで9日にまずマジョルカを倒し、12日にはアスレティックvsバルサ戦の勝者との決勝というハードスケジュールとなるんですが、これって貧乏ヒマなしの対極かも。 そして日曜は兄貴分の試合が終わった後、ブタルケでレガネスがビジャレアル戦となったんですが、うーん、開始6分にシセが先制ゴールを挙げた時はサンティアゴ・ベルナベウからの帰り道、オンダ・マドリッド(ローカルラジオ局)の中継を聴いていた私もバルサ戦勝利の2匹目のドジョウを期待したんですけどね。こちらはまったく違った展開となり、16分にはバリーのゴールで同点に追いつかれた彼らは、33分にラバがPKで再びリードを奪ったものの、前半ロスタイムにナスタシッチがPKを献上すると、再びバリーが決めて、2-2でハーフタイムに。 後半は更に大波乱で、ええ、いくらジェレミー・ピノに挑発されたからといって、オスカル・ロドリゲスが相手の首を掴んで引っくり返しては、レッドカードも仕方ありませんって。10人になったレガネスは20分にバリーにハットトリックを許すと、37分にはサエンスまでが退場して9人に。最後はジェラール・モレノのPKとカバネスのゴールで2-5の大敗となって、今年を締め括ることになったのはちょっと残念でしたが、何よりは降格圏と勝ち点3差の15位で年を越せることだったかと。 一方、2024年最後のリーガ戦となったベティスvsラージョ戦では前半37分、長期の負傷から回復後、初めて先発となったイスコのPKで先制されてしまったイニゴ・ペレス監督のチームだったんですけどね。後半6分にはイシがエムバペやバルベルデにも負けない、エリア外からの弾丸シュートを決め、同点ゴールをゲット。そのまま、1-1で引分けて、順位はマドリッドの弟分中、一番上の15位、しかも勝ち点7差の降格圏より、3差のコンフェレンスリーグ出場圏7位の方が近いという、居心地のいい場所で終わったんですが、もう今はどこもバケーションに入っちゃいましたからね。年明けはレガネスがカルタヘナ、ラージョがラシン・フェロルと2部チーム相手のコパから始まりますが、それまで私もゆっくりできそうなのは嬉しいです。 2024.12.24 23:00 Tue

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【2024-25 ラ・リーガ前半戦ベストイレブン】3つ巴の争いも3位のバルサから最多4選手を選出

2024-25シーズンのラ・リーガは第19節を消化。そこで本稿では前半戦のベストイレブンを超ワールドサッカー編集部が独自に選定した。 ◆ラ・リーガ前半戦ベストイレブン GK:レミロ DF:ミンゲサ、ビビアン、リュディガー、ミゲル・グティエレス MF:ヤマル、バルベルデ、ペドリ、ハフィーニャ FW:レヴァンドフスキ、グリーズマン GK アレックス・レミロ(29歳/レアル・ソシエダ) 出場試合数:19(先発:19)/失点数:13 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 安定感際立つラ・レアル最後の砦。サモラ賞レースでは12失点のオブラクが首位に立っているが、アトレティコとソシエダの守備力を考慮してレミロを選出。比較的メンバーが入れ替わるディフェンスラインで新加入アゲルドとともに攻守に安定したパフォーマンスを披露。ここまでチーム総得点が17点と常にロースコアの戦いを強いられるなか、高い集中力を維持し、12度のクリーンシートを達成。試合の流れを変えるパラドンの数々も印象的だ。 DF オスカル・ミンゲサ(25歳/セルタ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> バルサ育ちがガリシアの地で完全覚醒。バルセロナDFクンデやソシエダDFアランブル、ラージョDFラティウ、エスパニョールDFエル・ヒラリと今季前半戦は右ラテラルの活躍が光ったが、セルタで攻守に躍動したミンゲサを選出。バルセロナ時代にはディフェンスラインの便利屋という印象にとどまったが、今季のセルタでは左右のサイドバックとウイングバックを主戦場に2ゴール5アシストを記録。ビルドアップへの貢献度を含め、攻撃面において完全に殻を破った。すでに国内外の強豪クラブが関心を示しており、その去就にも注目が集まる。 DF ダニ・ビビアン(25歳/アスレティック・ビルバオ) 出場試合数:16(先発:14)/得点数:2 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今季も抜群の安定感誇るディフェンスリーダー。昨季に完全に一本立ちした25歳は、屈強なフィジカルを武器に対人守備で無類の強さ。加えて、昨季の経験によって攻守両面で判断の質、ポジショニング、プレーの安定感が増しており、味方へのコーチングを含めてますますリーダーらしい存在感を放った。マドリー戦ではムバッペを完璧に封じ込んだのも印象的だった。 DF アントニオ・リュディガー(31歳/レアル・マドリー) 出場試合数:19(先発:18)/得点数:0 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> エル・ブランコの屋台骨支える。ディフェンスラインのマルチロールだったナチョの退団に加え、今季もミリトン、カルバハルが長期離脱となったマドリーのディフェンスラインでフル稼働。チュアメニやルーカス・バスケスとビッグマッチにおいて脆さを見せる相棒たちを見事にカバー。ムバッペの加入でより攻撃偏重なチームにおいて1試合平均1失点でとどまっている最大の要因は地対空で無類の強さをみせ、要所での気の利いたカバーリングを見せるドイツ代表の存在が非常に大きい。 DF ミゲル・グティエレス(23歳/ジローナ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:1 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> チーム苦戦の中で個人としては充実の前半戦。今季もミチェル監督仕込みの攻撃的なポジショナルプレーにおいて偽SB以上にフレキシブルな役割を担い、ピボーテやインテリオールとしてもプレー。昨季に比べて前線の質がやや低下し、1ゴール4アシストの数字にとどまったが、高精度のクロスやキーパスでその数字以上のチャンスを演出し続けている。 MF ラミン・ヤマル(17歳/バルセロナ) 出場試合数:16(先発:14)/得点数:5 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 17歳の怪物がトップ・オブ・トップの領域に。今季の前半戦では過密日程の疲労や細かいケガがありながらも、5ゴール10アシストを記録。レヴァンドフスキ、ハフィーニャとの最強ユニットでリーグダントツの51ゴールを挙げた攻撃陣を牽引。クンデの絶妙な後方からの支援を受けつつ、攻撃面では異次元の輝きを放っており、複数人にマークされながらも局面を打開。ときおり若さゆえのセルフィッシュな姿を見せる場面もあるが、視野や判断、オフ・ザ・ボールの向上によってコンプリートアタッカーに成長している。 MF フェデリコ・バルベルデ(26歳/レアル・マドリー) 出場試合数:19(先発:19)/得点数:5 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw7.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 躍動続けるエル・ブランコの新8番。クロースの背番号を継承し、気持ち新たに臨んだシーズンでより責任感を増したウルグアイ代表はピボーテにインテリオール、ときに右のラテラルでも起用され、チームのために献身。ベリンガムとともに前がかりなチームを守備で支えつつ、5ゴール2アシストを記録。“バルベルデ砲”と称される強烈なミドルシュートは、チームの窮地や勝負所で決まる場面が多く、勝負強さを含めてマドリーの前半戦ベストプレーヤーと言える活躍だった。 MF ペドリ(22歳/バルセロナ) 出場試合数:19(先発:17)/得点数:4 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw8.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 多くのケガを乗り越えて天才が完全復活。近年はピッチに出れば活躍を見せるものの、度重なるケガで稼働率の問題を抱えてきたが、今季は前半戦全試合に出場。試行錯誤のコンディション調整がようやく実を結び、離脱期間に集中して取り組んだウエイトトレーニングは主に守備面で力強さをもたらし、チーム事情で主戦場はインテリオールやトップ下からピボーテに変化。そのぶんボールに絡む機会が増えてゲームメイカー、リンクマンとして質の高い仕事を見せつつ、前半戦だけで4ゴールを記録。キャリアハイの6ゴール更新は確実か。 MF ハフィーニャ(28歳/バルセロナ) 出場試合数:19(先発:18)/得点数:11 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw9.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 新生バルサの象徴の一人に。昨季終了時点では換金対象の一人と目されたが、フリック監督の信頼を得て開幕から絶対的な主力に加え、テア・シュテーゲンら不在のなかで多くの試合でゲームキャプテンも務めた。左ウイングを主戦場に11ゴール8アシストとゴール関与数では前半戦リーグトップに輝くなど、圧巻の輝きを放った。さらに、元々定評がある運動量を武器に、守備面でもハイプレスに献身的なプレスバックとチームのために身を粉にして働く姿は、多くのクレから称賛を浴びている。 FW ロベルト・レヴァンドフスキ(36歳/バルセロナ) 出場試合数:18(先発:18)/得点数:16 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw10.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 恩師との再タッグで完全復活。加入2年目となった昨季は19ゴールを挙げるも、シーズンを通して安定感を欠いたが、今季はバイエルン時代に指導を受けたドイツ人指揮官の下で完全復活。ヤマル、ハフィーニャの両翼に加えて、配球力に優れるセンターバックコンビなどチーム全体でビルドアップ、チャンスメークの質が上がったなかで、よりボックス付近での仕事に集中できる環境が整えられて本領を発揮。ここまで16ゴールと2位以下に5点以上の差を付けてピチーチレースを独走。ケガさえなければ、1年目の23ゴールを更新し、自身初のピチーチ獲得は濃厚だ。 FW アントワーヌ・グリーズマン(33歳/アトレティコ・マドリー) 出場試合数:19(先発:17)/得点数:7 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_101_tw11.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 前半戦のMVP。11ゴール3アシストを記録した昨季に比べて7ゴール4アシストと数字は劣るものの、前線と中盤で多くの役割をこなすなど、その数字以上のインパクトを残した。フランス代表引退によってコンディションも維持できており、セルロートやアルバレスとの連携も深まりつつある後半戦ではさらなる躍動で、アトレティコを優勝へ導けるか。 2025.01.18 18:31 Sat
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シメオネ妻、ビキニ姿の写真投稿で炎上騒動に…

アトレティコ・マドリーを率いるディエゴ・シメオネ監督の妻でモデルのカルラ・ペレイラさんがSNS上で炎上騒動に巻き込まれていたことがわかった。スペイン『マルカ』が伝えている。 アルゼンチン出身のモデルであるカルラさんは、2014年頃から17歳年上のシメオネ監督と交際。これまでフランセスカちゃん、バレンティーナちゃんと2人の娘を授かっている。 そのカルラさんは現在、地中海にあるメノルカ島でバカンスを満喫しており、先週には自身の公式『インスタグラム(carla.pereyra15)』にバルコニーでポージングする自身のビキニ姿の写真を投稿。 そのキャプションには『takingcareofme(身体のお手入れ)』というハッシュタグと共に、「週末の雰囲気…今日はビーチに出かけていたから、たくさんのココナッツオイルを使って肌と髪のケアをしているわ」というコメントが付いていた。 カルラさんとしては、次女バレンティーナちゃんを出産してからわずか半年とは思えない自身のプロポーションをアピールすると共に、モデルとして身体のケアをしっかりと行っていることを伝えたかったのかもしれない。 しかし、カルラさんのスリム過ぎるスタイルに関して、「全く健康的ではない」ではないなど、一部ユーザーから不快感を露わにする以下のようなコメントが殺到した。 「確かにあなたは美しいが、そのような痩せすぎたスタイルは間違っている」 「あなたのスタイルは全く健康的ではない」 「あなたはそのような間違ったスタイルを維持するために節制を行うという考えを改めた方が良い」 この炎上騒動を受けてカルラさんは現在、コメントを非表示に設定する措置を行っている。 近年、ヨーロッパではファッションモデルを中心に摂食障害などが問題視されており、カルラさんのスリム過ぎるスタイルが今回の思わぬ批判を招いたようだ。 ◆確かに痩せすぎている感も… https://www.instagram.com/p/B0Y8XfgC-qS/ 2019.07.29 14:30 Mon
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フェリックス、アトレティコで背番号7着用の経緯明かす 「本当は●番が良かったけど…」

アトレティコ・マドリーのポルトガル代表FWジョアン・フェリックスが同クラブで着用する背番号7の経緯を明かした。スペイン『マルカ』が伝えた。 昨夏、バルセロナへ旅立ったフランス代表FWアントワーヌ・グリーズマンの後釜として、ベンフィカからアトレティコ史上最高額の移籍金で加入したフェリックス。その移籍の経緯もあって前エースが背負っていた背番号7をそのまま受け継ぐことになった。 グリーズマンと同様にセカンドストライカーを主戦場とし、その端正な顔立ちも相まってクラブ関係者やサポーターも、異論は聞こえてこなかったが、最もしっくりきていないのはフェリックス自身のようだ。 フェリックスは『Eleven Sports』のインタビューで、自身が加入時に希望した背番号がベンフィカ時代に背負っていた「79」だったことを明かした。 「本当は79番を付けたかったけど、クラブは僕をそこ(Bチーム)に所属させたくなかったんだ(笑)」 「その次は(FWアンヘル・コレア着用の)10番が良かったけど、すでに使われていたから7番に落ち着いたんだ」 フェリックスが在籍したポルトガルリーグやセリエAなどのリーグは1番から99番の間であれば、クラブが定める永久欠番などを除き自由に番号が選択できる。 しかし、ラ・リーガの規定ではトップチーム登録の選手は1番から25番の背番号を着用することが義務付けられており、リザーブチームやユースチーム登録にならない限り、それ以上大きな番号を背負うことができない。 79番と10番を着用するフェリックスも見たい気もするが、今ではすっかりと7番のイメージが定着している。フェリックス本人は本意ではないかもしれないが、グリーズマンの真の後継者としてワンダ・メトロポリターノのピッチで躍動する背番号7を多くのアトレティコファンが今後も見ていたいと思っているはずだ。 2020.02.09 20:40 Sun
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ラ・リーガ最速ハット記録樹立のセルロート「ボールが全て僕の足元に落ちてくるように思えた」

アトレティコ・マドリーのノルウェー代表FWアレクサンダー・セルロートが10日に行われ、自身が4ゴールを決めたラ・リーガ第35節レアル・ソシエダ戦を振り返った。 FWフリアン・アルバレスの出場停止を受けて先発で起用されたセルロートは古巣ソシエダ相手に爆発。 7分にMFパブロ・バリオスの右クロスに合わせて先制点を挙げると、3分後にはボックス手前左から正確なシュートをゴールに流し込み追加点をマーク。 止まらないセルロートは1分後、右クロスのルーズボールをボレーで蹴り込み、キックオフから11分でのラ・リーガ最速ハットトリックを達成した。 1929年のカルレス・ベスティット氏と1941年のエドムンド・スアレス氏が保持していた15分の記録を塗り替えたセルロートは歴史的なハットトリックを次のように振り返った。 「良い気分だよ。ボールが全て僕の足元に落ちてくるように思えた。今日はそんな日だった。ボックス内で準備ができていて、全てがゴールに入った。チームメートからの良いパスもあった。本当に凄い」 昨季はビジャレアルでレアル・マドリー相手に17分間で4ゴールを挙げており、自身2度目の1試合4ゴールをマークした。過去に2度、1試合で4ゴールを決めた選手はFWクリスティアーノ・ロナウド、FWリオネル・メッシ、FWルイス・スアレスの3選手だけだった。 「彼らの仲間入りを果たしたのは嬉しいことだ。もちろん、僕は今後もラ・リーガに残ってまたこういう試合をしたいと思っているよ」 今季のラ・リーガでのゴール数を17に伸ばしたセルロートはチームメートとの連係が深まっていることがゴールに繋がっていると明かした。 「チームメートが僕のランニングを常に把握してくれている。ボックス内に僕が居ることを見なくてもわかってくれている。ただクロスを上げれば、そこに僕が居るんだ」 <span class="paragraph-title">【動画】ラ・リーガ最速ハットトリックをチェック!</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="DxTwSYIbVBU";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2025.05.11 13:00 Sun
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アトレティコやラツィオが関心? パリ五輪世代のアルゼンチン人右サイドバックに関心強まる…15億円程度で獲得可能とも

U-23アルゼンチン代表DFアグスティン・ヒアイ(20)が、ヨーロッパから多くの関心を寄せられているようだ。スペイン『アス』が伝えた。 ヒアイは、母国のサン・ロレンソの下部組織出身。2022年7月にファーストチームに昇格した。 すでにリーガ・プロフェシオナル(アルゼンチン1部)で34試合に出場し1ゴールを記録するなどし、右サイドバックを主戦場に、サイドハーフ、ウイングと右サイドでのプレーが可能だ。 世代別のアルゼンチン代表を経験しており、2023年にはU-23アルゼンチン代表として来日。U-23日本代表と対戦していた。 そのヒアイに対して、アトレティコ・マドリーが関心を寄せているとのこと。昨夏の移籍市場でも獲得を目指したが、移籍は成立しなかった。 アトレティコは現在も関心を寄せている一方で、ミランやウディネーゼ、ラツィオなどイタリア勢が獲得に関心を寄せている状況。その中でもラツィオが最も強い関心を持っているという。 インテル・マイアミへの移籍も取り沙汰されていたが、サン・ロレンソ側が遺留し、残留が決定していた状況。移籍金は2000万ドル(約30億3000万円)程度と見られていたが、サン・ロレンソ側は800〜1000万ドル(約12億1000万円〜15億1500万円)でも交渉に応じるつもりがあるという。 アルゼンチンはパリ・オリンピックの出場権を獲得しており、チームに定着しているヒアイは五輪出場の可能性が高い状況。そこでの活躍があればより値は上がりそうだが、今夏の移籍市場でどう動くのか注目だ。 2024.03.30 21:30 Sat

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