J3ライセンス取得で残留争いも…クリアソン新宿は“凡事徹底”を積み重ねてチーム力向上、北嶋秀朗監督が2025年へ抱負「支えていただいた方々に恩返しを」

2024.12.06 17:00 Fri
クリアソンの北嶋秀朗監督「たくさんの方を喜ばせてあげたい」
©超ワールドサッカー
クリアソンの北嶋秀朗監督「たくさんの方を喜ばせてあげたい」
クリアソン新宿北嶋秀朗監督が、就任1年目の2024シーズンを振り返った。

今季がJFL入会3年目となった新宿は、昨季ヘッドコーチを務めた北嶋秀朗氏が新監督に昇格して注目度も拡大。しかし、観衆3500人超を集めたホームでの開幕戦で昨季最下位の沖縄SVに0-4と敗れ、第2節も同じスコアの敗戦に。

開幕4試合ノーゴール&未勝利…第5節で2-0と初白星も、第6節から第25節まで20試合にわたって複数得点なし。また、シーズンを通して連勝は一度もなく、J3入会へライセンスは取得したが、最初から最後まで残留争いが続いた。
日本サッカー史を彩った名手は監督業1年目。今季を「最終節まで残留が決まらない苦しい1年でした。J3入会が目標だったにもかかわらず、期待してくださった方々の期待を裏切ってしまったと思います」と総括する。

それでも、シーズンが深まるにつれ、少しずつ戦いぶりが向上したのが今季の新宿。ラスト5試合で今季2度目、3度目の複数得点があり、いずれも勝利。5試合で勝ち点「7」を積み上げた意義は大きく、JFL残留を手繰り寄せた。
「ラスト5試合に向け、選手たちに話したのは『この5試合は魂が磨かれる5試合だ』ということ。どんな試合内容でも最低勝ち点1を積み上げるんだと。この5試合で磨かれた魂が必ず来季につながるということを話しましたね」

JFL残留をほぼ手中に収めたのは、第29節のミネベアミツミFC戦。残留争いどうしの同勝ち点対決で、2-1と勝ち切った。

「これが終わればあとは最終節1試合だけ…というタイミングで、順位も近いミネベアさんとの対戦。お互いにモチベーションが高かったなか、ミネベアさんのパワーに押され、クリアソンは前半30分ごろまで防戦一方でした」

「そこからシステムを変え、視点も変えてみたりして、選手たちが上手く流れを作り、2点(前40、前45+2)をとってくれた。苦しいなかで勝てたことで、自信も生まれたと思います」

一方、シーズン全体を振り返ると、新宿は夏の中断期間までに17試合で34失点を喫すも、中断明け後の13試合は10失点と「守備」が劇的に改善。最終的には、失点を減らしたことがJFL残留に直結したとみて間違いない。

「“凡事徹底”を積み重ねた結果ですね。当たり前を徹底しようと。出て行ったら同じ速度で帰陣する、チャレンジ&カバー、競り合いで負けない倒れない…とにかく徹底し続け、中断明けは1試合平均失点が1以下になりました」

しかし、今季の新宿は、聖地・国立競技場でのホームゲーム2試合に悔しい思いも。いずれも観衆1万4000人を越える盛況ぶりだったが、FCティアモ枚方に1-4、アトレチコ鈴鹿に0-3と完敗。鈴鹿戦は中断明けで唯一の複数失点だ。

「新宿区のパワーを感じましたし、区民の方々の愛情も感じた2試合でした…が、2試合とも不甲斐ないゲームでした。多くの方を失望させてしまい、我々としては辛い思い出です」

「それでも、JFLのチームが国立でプレーできる喜びを来季はチカラに変えて、たくさんの方を喜ばせてあげたいなと思います」

新宿は関東リーグ時代から在籍したDF黄誠秀(37)、DF千葉丈太郎(29)、MF渥美瑛亮(28)という功労者3名が今季限りで現役引退。クラブとして新たなフェーズへ突入することになる。

「来シーズンは今季後半戦で築くことが出来た『守備』を基盤にしながらも、シーズントータル19得点(JFL最少)というのを改善しないといけません。守備を大事にしながら得点力アップも図るというのが重要です」

「守備面も選手たちと一緒に築いたものですし、攻撃面もみんなで改善して、より良いサッカーを披露できるようになればと思います」

「クリアソンサポーターの方々には悔しい思いばかりさせてしまって、申し訳ない気持ちでいっぱい。その中でも暖かい声援をいただき、『こんな時だから応援するよ』っていう声に選手たちも僕自身も支えられていました」

「恩返しできる舞台は来シーズン。みんなで力を合わせ、勝利を重ねていきたいと思います」

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【JFL第5節まとめ】前途多難? 滋賀やV三重らJリーグ目指す有力クラブが軒並み敗戦…岩手は青森に屈して2連敗、YSCCも3失点黒星

5日、6日と日本フットボールリーグ(JFL)第5節の8試合が行われた。 ◆V大分 3-2 YSCC 県勢2クラブ目のJリーグ入会を目指すヴェルスパ大分が、ホームでY.S.C.C.横浜を撃破。15分にCKから先制されるも、23分にCKからDF西村大吾がお返しの同点弾を決め、40分にも再びCKからDF伊藤颯真が逆転弾を叩き込む。 後半に入ると、今度は元日本代表FW金崎夢生も抜群の嗅覚をみせ、CKからファーで詰めて追加点。V大分は終盤に1点を返されるも、3得点全てをCKから奪って勝ち点「3」を積み上げた。なお、観客動員数は819人だった。 ◆滋賀 0-2 Honda 一方、県勢初のJリーグ入会へ期待が大きいレイラック滋賀は、各ポジションにタレントを揃える現JFLの有力クラブ。ただ、開幕から際どい試合が続き、今節は盟主Honda FCにホームで敗れて早くも今季2敗目ということに。 24分、35分といずれもセットプレーの流れからHondaに2得点を許し、後半は頭からMFロメロ・フランク、DF井出敬大を投入してシステムも変更。攻撃のギアを上げるも、反撃ならずに敗れ去った。観客動員数は1056人だった。 ◆V三重 0-2 マルヤス また、滋賀と横並びでJリーグ入会を争うヴィアティン三重も、開幕4連敗のFCマルヤス岡崎にホームで敗れるという痛恨の敗戦。後半頭に先制されると、3枚替えのスタンバイができていたなかで追加点も許すという厳しい状況に。 結局、FW村上弘有、MF金成純、DF児玉慎太郎という3枚を投入した66分の時点で2点ビハインド。懸命にゴールを目指したV三重だが、マルヤスに今季初白星を献上し、2連敗となった。観客動員数は1307人だった。 ◆青森 2-1 岩手 JFLの新たな東北勢対決、ラインメール青森vsいわてグルージャ盛岡は、ホーム青森に軍配。今節が今季のホーム初戦となった青森は48分、背番号「10」のブラジル人主砲、FWベッサがCKからこぼれ玉に詰めて先制点とする。 岩手は74分にFW深堀隼平のPKで同点とするも、県勢2クラブ目のJリーグ入会を目指す青森が迎えた90分、今季加入の新キャプテンDF遠藤元一がヘディングシュートを叩き込み、勝ち点「3」を呼び込む値千金の決勝点とした。 なお、青森のホーム初戦は観客動員数1806人。Jリーグ返り咲きを目指す岩手のほうは前節に続いて2連敗となった。厳しい戦いが続く。 ◆枚方 1-0 新宿 前節終了時点で首位のクリアソン新宿も、東京23区からJリーグ入会を目指す有力クラブと呼んで差し支えないが、今節はアウェイでFCティアモ枚方にウノゼロ負け。枚方は69分に主将DF阿部隼人が決めた1発を守り抜いた。 新宿はこの敗戦で首位から陥落。他会場では沖縄SVが飛鳥FCに1-0と勝利し、第5節を終えた段階での首位は沖縄となっている。 ◆JFL第5節 ▽4月5日(土) ヴェルスパ大分 3-2 Y.S.C.C.横浜 ブリオベッカ浦安・市川 1-1 アトレチコ鈴鹿 ▽4月6日(日) レイラック滋賀 0-2 Honda FC ヴィアティン三重 0-2 FCマルヤス岡崎 ラインメール青森 2-1 いわてグルージャ盛岡 FCティアモ枚方 1-0 クリアソン新宿 沖縄SV 1-0 飛鳥FC 横河武蔵野FC 1-0 ミネベアミツミFC 2025.04.06 15:20 Sun
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【JFL第21節】首位高知と2位栃木Cが揃って勝利、4位V三重は敗戦で厳しい状況に

21日、日本フットボールリーグ(JFL)第21節の4試合が各地で行われた。残りの4試合は22日、23日に2試合ずつ行われる。 ◇枚方 0-0 新宿 9位・FCティアモ枚方が、ホームで15位・クリアソン新宿とゴールレスドロー。前節アウェイで首位高知から勝ち点1を掴んで勝機も十分にあったなか、今回は前半のうちにDFフェリペが決定機阻止で1発退場となってしまう。 それでも果敢な姿勢、機を見た前進で応戦していたが、1点を奪うには至らず。数的優位の新宿も新宿で決め手がなく、スコア動かずドロー決着に。枚方は7試合未勝利となり、新宿も前節最下位脱出の勢いを減速させてしまった。 ともあれ、後述のように今節はミネベアが敗れたため、新宿は暫定ながらも順位を1つ上げて14位となっている。 ◇ミネベア 0-1 高知 3試合未勝利の首位・高知ユナイテッドSCが実に4試合ぶり、中断期間明けでは初となる勝ち点「3」。アウェイで14位・ミネベアミツミFCに0-1と競り勝ち、停滞感を取っ払った。 56分、最前線のFW東家聡樹が右サイドに流れて持ち運び、マイナスのグラウンダークロスにMF瀬尾純基。夏にヴィアティン三重を退団、高知入りした瀬尾がダイレクトで右足を振り、GKの手が届かぬゴール右上へ突き刺した。 昨季はソニー仙台FCの一員として、高知相手に後半アディショナルタイムの同点弾(昨季第22節/3△3)を決め、高知の3連勝を阻止した瀬尾。そんな瀬尾が高知で初得点・決勝点を決め、4試合ぶり勝利の立役者となった。 ◇栃木C 3-0 マルヤス 一方、現在2位で唯一首位高知を脅かす存在の昇格組・栃木シティも、ホームで12位・FCマルヤス岡崎に3-0と勝利。53分、元マルヤスのFW藤原拓海が巧みな切り返しから迷わず左足を振り抜き、ゴール左隅に突き刺した。 続けて60分、ボックス内正面でパスを受けたFW田中パウロ淳一が、目の前のDFを揺さぶって、抜き切らずに左足を一閃。強烈なシュートがゴール中央に突き刺さる。そして90+3分、DF奥井諒のゴールで試合を締め括った。 7試合無敗と好調の栃木Cは次節、新宿とのホームゲーム。序盤戦で0-2と敗れた関東サッカーリーグ1部時代からのライバルだが、勝って3連勝となるか。注目の一戦となりそうだ。 ◇Honda 3-0 V三重 また、前節終了時点で4位も首位高知とは勝ち点「14」差のヴィアティン三重。J3入会へは「2位で入替戦」が現実的目標となるなか、今節は前述のように2位栃木Cが勝利した。 そんななかで、V三重は今節アウェイで昨季王者Honda FCに0-3と完敗。 0-0で迎えた67分、センターバックのDF篠原弘次郎が攻撃参加した状態でロングカウンターを喰らい、先制点献上。78分には11人全員が低く押し下げられた状態から追加点献上。最後は後半ATにPKで3失点目となった。 この結果、2位栃木Cとは勝ち点「9」差になり、厳しい状況に拍車か。少なくとも、10月2日に延期となっている直接対決、第18節・栃木C戦(H)は絶対に落とせない。今夏Jリーグからの補強に力を入れたV三重が正念場だ。 ◆第21節 ▽9月21日(土) FCティアモ枚方 0-0 クリアソン新宿 ミネベアミツミFC 0-1 高知ユナイテッドSC Honda FC 3-0 ヴィアティン三重 栃木シティ 3-0 FCマルヤス岡崎 ▽9月22日(日) ソニー仙台FC vs ラインメール青森 ヴェルスパ大分 vs 沖縄SV ▽9月23日(月・祝) レイラック滋賀 vs ブリオベッカ浦安 アトレチコ鈴鹿 vs 横河武蔵野FC ◆暫定順位表 1位 高知ユナイテッドSC | 勝ち点48 | +20 2位 栃木シティ | 勝ち点40 | +15 3位 Honda FC | 勝ち点33 | +8 4位 ヴェルスパ大分 | 勝ち点32 | +2 5位 ヴィアティン三重 | 勝ち点31 | +2 6位 ラインメール青森 | 勝ち点30 | +8 7位 ブリオベッカ浦安 | 勝ち点30 | +6 8位 レイラック滋賀 | 勝ち点29 | +9 9位 FCティアモ枚方 | 勝ち点28 | -2 10位 沖縄SV | 勝ち点26 | +1 11位 アトレチコ鈴鹿 | 勝ち点25 | +3 12位 FCマルヤス岡崎 | 勝ち点22 | -6 13位 ソニー仙台FC | 勝ち点22 | -6 14位 クリアソン新宿 | 勝ち点16 | -22 15位 ミネベアミツミFC | 勝ち点15 | -19 16位 横河武蔵野FC | 勝ち点14 | -19 2024.09.21 20:01 Sat

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