「本当に情けない」スペインに力負け…ベスト8敗退に藤田譲瑠チマが決意「もっと上のリーグ、上のレベルでサッカーを」

2024.08.03 02:47 Sat
日本を支えた藤田譲瑠チマ
Getty Images
日本を支えた藤田譲瑠チマ
U-23日本代表のキャプテンを務めたMF藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)が、U-23スペイン代表戦を振り返った。2日、パリ・オリンピックの男子サッカー準々決勝が行われ、日本はスペインと対戦した。

東京オリンピックの準決勝でも対戦した相手。大会屈指のタレントが揃うスペインに対し、日本はリベンジも果たしたいところだった。
立ち上がり日本は良い入りを見せて押し込んだ中、11分にフェルミン・ロペスに一瞬の隙を突かれてミドルシュートを決められてしまう。

悔しい失点となった日本だが、前からのプレスとパスワークで押し込む展開を作ることに。しかし、細谷真大がねじ込んだシュートはVARチェックの結果オフサイドで取り消し。さらに、前半アディショナルタイムにはFKのクロスから細谷がヘディングで合わせるもポストと、ゴールが遠い。
1点ビハインドで入った後半も、日本はしっかりとスペインに対抗。ただ、時間の経過とともにオープンになっていくと、73分にはCKから再びフェルミン・ロペスにミドルシュートを叩きこまれ失点。さらに86分にもCKからアベル・ルイスに決められ、0-3で敗戦。決定力の差を見せつけられた日本は、メダルに届かずベスト8で敗退となった。

金メダルを目標に、パリ・オリンピック期間中にも成長を見せて強さを見せつけた日本だったが、最後は再びメダルには届かない結果に。チームの中心選手として支え続けてきた藤田は、フラッシュインタビューで悔しさを滲ませた。

「ここまで優勝目指してやってきて、スペインも強かったですし、自分としてはもっとできないといけなかったです」

「本当に情けないですけど、みんなとここまで戦えて良かったです」

チームにおける一体感は見ている者にも感じさせてくれた中、改めてこの大岩剛監督が率いたU-23日本代表について振り返った。

「本当にみんながチームのことを愛していて、チームのために凄く戦える集団でした」

「決勝まで、優勝まで皆さんに見せたかったですが、まだまだもっと強くなる必要があると感じます」

目標に金メダルを掲げ、56年ぶりのメダル獲得の可能性もあった中での悔しい敗退。この先はA代表という道しか残っておらず、更なる世界の強敵たちと戦っていくこととなる。

藤田は今後について「こういう強いチームに負けないように、個人としても本当に強くなる必要があると思いますし、自分はもっと上のリーグ、上のレベルのサッカーをして、成長したいと思います」とコメント。より成長し、次は日本代表の中心選手としてプレーする日が楽しみだ。


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選手採点&寸評:U23日本代表 0-3 U23スペイン代表【パリ五輪】

2日、パリ・オリンピック準々決勝のU-23日本代表vsU-23スペイン代表が行われ、0-3でスペインが勝利。日本はメダルに届かず、ベスト8での敗退となった。 超WSの選手採点と寸評は以下の通り。 ▽U-23日本代表採点 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2024/fom20240802_jpn_esp_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">©️超ワールドサッカー<hr></div> ※採点は10点満点。及第点は「5.5」、「0.5」刻みで評価 ※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし GK 1 小久保玲央ブライアン 5.5 シュートに触れるも大会初失点。いずれの失点もノーチャンスだった。失点以外のプレーは終始落ち着いて対応。 DF 4 関根大輝 5.5 フィジカルの強さでは負けない。積極的に攻撃にも関わった。 5 木村誠二 6.0 冷静な対応を続ける。セットプレーでは競り勝つ。やらせはしなかった。 15 高井幸大 6.0 背後を狙う精度の高いフィード。守備でも落ち着いたプレー。ドリブルで運ぶシーンも。大会を通じて安定感抜群。 16 大畑歩夢 5.5 粘り強い守備を見せる。攻撃では前半は斉藤との絡みでチャンスメイク。後半はあまり攻撃に参加できなかった。 MF 7 山本理仁 6.0 失点シーンは寄せきれず。ただ中盤のプレスで奮闘。攻撃では積極的にボックスにも入り、セットプレーでもチャンスを作った。 →13 荒木遼太郎 - 出場時間が短く採点なし。 8 藤田譲瑠チマ 6.0 リズムを上げようとスピードあるプレー。落ち着いて渡り合う。戦える力は見せつけたが、チームは敗れた。 14 三戸舜介 5.5 最初の動きで相手CBにイエローカード。良いポジションを取り攻撃を組み立てた。積極的なシュートも。 →19 植中朝日 5.5 攻撃の活性化が期待されたがあまりボールに関与できず。 FW 10 斉藤光毅 5.5 一対一の仕掛けと連携プレーを使い分ける。守備を崩して惜しいシーンも作った。 →18 佐藤恵允 5.5 積極的な仕掛け、豊富な運動量でのプレスを見せる。 11 細谷真大 6.5 前線で体を張るプレー。完璧な反転シュートを決めたが爪先がオフサイド。ヘッドもポスト、シュートはGKのビッグセーブとあと一歩。悔しさが残る試合に。 20 山田楓喜 5.5 前半ATにFKからドンピシャのクロスも細谷のヘッドはポスト。 →9 藤尾翔太 5.5 右ウイングでプレーした中で、プレスバック、体を張ったプレーと奮闘した。もう少しボックスの近くでプレーしたかった。 監督 大岩剛 5.5 スペインを相手に善戦を見せ、立ち上がりは良い入りを見せたが、決定力の差を見せつけられた。チーム発足から大きく成長し、チームとしての完成度も高かったが、最後の決定力が足りなかった。 ★超WS選定マン・オブ・ザ・マッチ! フェルミン・ロペス(スペイン) 多くはないチャンスで圧巻の2ゴール。崩しきれない中で、ミドルシュート2発を叩き込み勝利を手繰り寄せた。対抗してくる日本に対し、違いを見せるプレー。 U-23日本代表 0-3 U-23スペイン代表 【得点者】 0-1:11分 フェルミン・ロペス(スペイン) 0-2:73分 フェルミン・ロペス(スペイン) 0-3:86分 アベル・ルイス(スペイン) <span class="paragraph-title">【動画】完璧な反転から細谷真大がネットを揺らす! しかしVARの末…</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="5Cj8Ey3lsjo";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.08.03 02:16 Sat
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「もっと上にいかなければ…」ベスト8敗退のU-23日本代表、FW細谷真大は課題と収穫と口に…幻のゴールは「凄く理想に近い」

パリ・オリンピックを戦ったU-23日本代表の国内組の選手たちが4日に帰国。エースとしてプレーしたFW細谷真大(柏レイソル)がメディア取材に応じた。 2日に行われたU-23スペイン代表との準々決勝で0-3で敗れた日本。細谷はこの試合で、1点ビハインドの中で完璧な反転シュートを決めるも、VARチェックでオフサイドとなり幻に。さらにFKからのクロスにヘディングで合わせるも、これはポストに嫌われる。 後半にもビッグチャンスを迎えたが、相手GKの好セーブに阻まれゴールならず。惜しいシーンを作りながらもベスト8で敗退となった。 オリンピックを終えた細谷は「特別な大会でもありますし、最後は負けてしまいましたが、このメンバーと最後まで戦えたことは良かったです」とコメント。敗戦から時間が少し経った中「この悔しさを次に繋げないといけないですし。悔しさは残りますが、しょうがない部分もあるかなと思います」と、この先に繋げる経験にしたいとした。 スペイン戦でのオフサイドになったシーンについては映像も見たという細谷。「(オフサイドは)感覚的にはなかったですが、背負った時にどうしても大股になってしまって、出ちゃったのかなと思います」とコメント。幻にはなったが、決まっていれば完璧なゴールであり高く評価されている。 シュート自体については「ああいうゴールはなかなかリーグ戦でもなかったです。ただ、練習では繰り返していた形だったので、凄く理想に近いゴールでした」と、自身でも理想的な形で打てたと感じる1本だったようだ。 目標にしていた金メダルに届かず、スペインの前に敗れた日本。この大会を通じての手応えについては「フィジカルの面を含めて余裕もあり、やれている感覚もあったので、あとはゴール前の質というところを上げる必要があると思います」と細谷は課題を口に。決め切るという点では、やはり悔しさが残ったスペイン戦だと思うが「ポストに当たってしまって、FWである以上はそういう日もあるかなとは思います。2つ外した後にも後半チャンスがあって、そこを決めれば流れも変わった部分はあると思うので、そこの大事なところで決め切るところが必要だなと思います」と、ゴールを決め切る力をつける必要があると振り返った。 後半のシーンについても「ゴール前にルーズボールが来て、自分の良さが出ると思って信じてボールを取りに行ったので、狙い澄ましたシュートでしたけど、まだ足りなかったかなと思います」と振り返り、「少し浮かせれば入っていたゴールだと思うので、改善が必要だと思います」と、相手のGKがセーブできない形に持って行ければ良かったと反省した。 善戦しながらも勝敗を分けたのはゴールを奪う力の差。ミドルシュートを含めて、スペインは効果的にゴールを重ねていった。 世界のストライカーの差については「FWでいる以上は世界との差を受け止めるしかないですし、しっかり埋めないといけないところではあるので、ミドルシュートを含めてスペインの方が上だったので、もっと上にいかないといけないと思います」とコメント。「オリンピックでは自分の良さも出せて、いつも通りできたことは次に繋がるかなと思います」と通用する部分も感じたようで、より高いレベルで戦う必要性を語った。 大岩剛監督が率いてからチームは2年半が経過。ベスト8でオリンピックを終えた。細谷はこのチームでの戦いについて「凄く楽しかったですし、自分がなかなか点を取れない時でも使ってくれた大岩監督に感謝しています。そういった意味でも、オリンピックの舞台で優勝したかったなと思います」と悔しさをにじませることに。試合後、大岩監督との会話については「もっとできると言われて、そうだなと思いますし、自分ももっと上にいかないといけないと思うので、恩返ししたいと思います」と、より高みを目指すことで恩返しをしたいとした。 A代表経由でパリ五輪に進んだ1人の細谷。今年はアジアカップも経験したが「アジアカップでも凄く楽しくできていましたし、なかなか点が取れない時もありましたけど、チーム全員を信じてやれた部分もあって、オリンピックでしっかり一丸となってできたことは良かったです」と、一体感を持ってプレーできたことは良かったとした。 これでオリンピックは終了。次はA代表でのプレーとなり、2026年の北中米ワールドカップを目指すことになる。「悔しさはまだ残っているので、ワールドカップの舞台でしっかりと晴らしたいと思います」と意気込んだ細谷。大きく羽ばたくことができるのか、この先の成長に期待がかかる。 <span class="paragraph-title">【動画】細谷真大の理想的だった形のシュートは、惜しくもオフサイド</span> <span data-other-div="movie"></span> <script>var video_id ="5Cj8Ey3lsjo";var video_start = 0;</script><div style="text-align:center;"><div id="player"></div></div><script src="https://web.ultra-soccer.jp/js/youtube_autoplay.js"></script> 2024.08.04 18:55 Sun
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希少価値の左利きの左SB大畑歩夢はパリ五輪から何を学び、この先をどう進むのか?【新しい景色へ導く期待の選手/vol.46】

8月2日(日本時間3日)のパリ五輪準々決勝・スペイン戦(リヨン)の激闘から5日。U-23日本代表の国内組は気持ちを切り替え、7日再開のJ1に向かった。 浦和レッズの左サイドバック(SB)大畑歩夢は柏レイソル戦でベンチ入りしたが、雷雨の影響で突如として試合がキャンセルになってしまった。だが、本人にしてみれば、少しゲーム間隔が空いて、ホッとしたところがあったかもしれない。 中断期間にサガン鳥栖から長沼洋一が加わり、関根貴大の左SB起用もあって、定位置争いはこれまで以上に激化しそうだが、「ポジション争い? 気にせずですね」と帰国時のメディア対応でも発言。彼は自分らしく成長への道を模索していく構えだ。 ご存じの通り、今回のパリ五輪の日本は開幕直前に両SB要員と位置づけられた半田陸(G大阪)が負傷離脱。代わってドイツにいた内野貴史(デュッセルドルフ)が急遽招集されたが、直前合宿をこなしていない分、大畑の負担はより重くなった。 それでも、7月24日(同25日)の初戦・パラグアイ戦(ボルドー)、27日(同28日)のマリ戦に連続先発。彼はタフさをアピールし、チームの勝利に貢献する。30日(同31日)のイスラエル戦(ナント)は休養を与えられたが、大一番のスペイン戦も満を持してスタメン出場。VAR判定で取り消された細谷真大(柏)の同点弾をお膳立てするパスを藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)に出すなど、光るプレーを随所に見せた。 「あのシーンは攻撃に人数をかけた分、ボランチのチマが前に出ていくことができた。攻撃の厚みが出せて、あそこが空いて、うまく決まったシーンかなと。決まった瞬間、『これはイケるな』と思ったので、取り消しになってちょっと落ちた印象はありますね」と大畑はこのシーンが勝敗を大きく左右したと考えている様子だった。 とはいえ、それだけで0-3という悔しい結果になったわけではない。ユーロ2024に出場し、頂点に立っているフェルミン・ロペス(バルセロナ)らと対峙して、個の力の差を改めて痛感したと大畑は言う。 「個人個人が1人(敵が)来ても絶対に剥がせるところだったり、スペースを簡単に使えるスペインのサッカーというのは本当に自分たちも嫌だった。相手のフィジカルもボールを扱う技術もかなりレベルが高かった。チーム全体として見たら、そんなに大きな差はないと思いますけど、個人として見るとやっぱり差はあるのかなと感じました」 「自分はAFC(AFCチャンピオンズリーグ)もやってきたし、その経験からできた部分もありますけど、フランスやスペインといった強豪にはできたという感覚はない。トップトップの国に比べたら、全然まだまだだなと思う。彼らと肩を並べるところまでは行きたいですね」と本人もしみじみと語っていた。 その穴を埋めるためには一体、何をすべきなのか…。1つの解決策はやはり海外に出ることだろう。 「海外に行けば、やっぱりJリーグでは味わえない強度だったりがある。ただ、いろいろと考えも変わってくるので、今は難しいところです」と大畑は苦渋の表情を浮かべた。2025年夏にFIFAクラブW杯を控える浦和でプレーし続けることの重要性も感じているだけに、複雑な思いはあるはずだ。 ただ、今回のU-23日本代表を見ても、藤田や山本理仁や小久保玲央ブライアン(ともにシント=トロイデン)、斉藤光毅(ロンメル)のように海外でプレーしている選手たちには多少なりとも余裕のようなものが感じられた。特にMVP級の働きを見せた藤田はこの1年間の経験値が非常に大きかったと言っていい。 さらに、今夏の移籍市場で平河悠(ブリストル・シティ)が欧州挑戦に踏み切ったことも、同じ国内組の大畑には思うところがあるだろう。もちろんサッカー選手はオファーが届かなければ何も始まらないが、より高いレベルを追い求めるならば、近い将来、そういった決断をする日が訪れるのかもしれない。 大畑がどういう道を選択するにしても、人材難と言われる左SBが成長することは日本サッカー界にとっても大きなプラスになるのは間違いない。しかも彼は貴重なレフティだ。今のA代表をを見ると、バイエルン・ミュンヘンにステップアップした伊藤洋輝が左利きではあるが、それ以外の長友佑都(FC東京)にしても、両SB要員の橋岡大樹(ルートン・タウン)にしても右利きだ。 パリ世代のバングーナガンデ佳史扶(FC東京)は左利きだが、現時点では大畑の方が序列的に上だろう。パリ五輪を経験したアドバンテージを最大限生かして、彼には森保ジャパン昇格への強い意欲を前面に示してほしいところだ。 「五輪では本当に優勝したいという気持ちしかなかったので、悔しさしかないです」と語った大畑はその気持ちを絶対に忘れてはいけない。スペイン戦で起きたことの全てを脳裏に焼き付け、ここから歩んでいくべきだ。それが高みを追い求める大きな原動力になるはず。希少な左SBの今後の動向を注視していきたいものである。 文・元川悦子 2024.08.09 12:20 Fri

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