【ラ・リーガ第37節プレビュー】EL出場権懸けたベティスvsソシエダ! 不穏バルサは2位フィニッシュ決められるか

2024.05.18 19:00 Sat
EL出場権懸けたベティスvsソシエダ
Getty Images
EL出場権懸けたベティスvsソシエダ
今シーズン最後のミッドウィーク開催となった前節はアトレティコ・マドリー、アスレティック・ビルバオのトップ4争いが決着。また、残留争いでは18位のカディスが勝ち点3を積み上げて逆転残留に望みを繋げた。

次週の今季最終節を前に、ほぼすべての争いへの決着も見込まれる今節はバルセロナ(勝ち点79)とジローナ(勝ち点75)の2位争い、7位のベティス(勝ち点56)と6位のレアル・ソシエダ(勝ち点57)のヨーロッパリーグ(EL)出場権争い、残り1枠を巡る残留争いに注目が集まる。

前節、最下位のアルメリアを相手にMFフェルミン・ロペスのドブレーテの活躍で快勝を収めたバルセロナは、2連勝で2位の座を死守。15位のラージョをホームで迎え撃つホーム最終戦での勝利で来シーズンのスーペル・コパ・デ・エスパーニャ出場権確保を狙う。
ジローナ戦大敗後は2連勝と復調の気配を示すブラウグラナだが、ここ数日間でクラブ内で問題が発生。先日に退任を翻意して続投が発表されたチャビ監督とラポルタ会長の間でクラブ財政や補強を巡る一部発言を巡って亀裂が生じ、同会長が解任を決断したとの報道が出ており、現状では今回の一戦がチャビ体制で戦う最後のホームゲームとなる可能性が高い。そういった不穏なムードの中でチームとしてピッチ上のパフォーマンスに集中できるか。

一方、そのバルセロナ相手のシーズンダブルによって悲願のチャンピオンズリーグ(CL)出場権を確保したジローナ。ただ、その目標達成で少し気が抜けたか、直近2試合はアラベス、ビジャレアル相手に1分け1敗で3位に転落。バルセロナとは4ポイント差、4位のアトレティコとは2ポイント差となった。難所メスタージャに乗り込む9位のバレンシア戦では残り2試合での熾烈なピチーチ争いに身を置く得点ランキング首位のFWドフビクの再爆発に期待だ。
来季のELとカンファレンスリーグ(ECL)争いでは8位のビジャレアル(勝ち点51)に逆転でのECL出場権獲得の可能性が残されているが、実質ソシエダ、ベティスの2チームに絞られており、今回の直接対決の結果が来季の両チームがいずれのコンペティションで戦うかを決めることになる。

MF久保建英を擁するソシエダは前節、3試合ぶりのスタメン復帰を果たした日本代表MFの見事なアシストからFWアンドレ・シウバが決めたゴールを最後まで守り切ってウノセロ勝利。2試合ぶりの白星を飾った。最終節にアトレティコとの対戦を控えるため、来季EL出場へ敵地で勝利必須のベティスとの直接対決では、状態を上げる久保の決定的な仕事を期待したい。

残留争いではカディスvsラス・パルマス、マジョルカvsアルメリア、グラナダvsセルタの3カードの結果次第で今節でのカディスの降格が決定する。

直近ヘタフェ、セビージャ相手の連勝で逆転残留へ粘りを見せるカディス(勝ち点32)は、17位のマジョルカ(勝ち点36)と4ポイント差に接近。また、16位のセルタ(勝ち点37)とは5ポイント差と残り2試合で連勝できれば逆転残留も可能だ。

そういった中、今節は14位のラス・パルマス(勝ち点38)とのホームゲームを戦うことになり、3連勝達成の可能性は十分にある。ただ、マジョルカは最下位のアルメリア、セルタは19位のグラナダとすでに降格が決定した相手との対戦となるため、両者の結果次第で勝利を収めても降格が決定する状況だ。

6月1日にドルトムントとのCL決勝を控える首位のレアル・マドリーは、ビジャレアルとのアウェイゲームでリーグ10連勝を狙う。前節はDFリュディガーをスタメンから外したものの、ほぼ主力を起用としたアラベスとのホームゲームをFWヴィニシウスのドブレーテの活躍などでマニータの完勝。攻撃陣の躍動に加え、GKルニンとCLファイナルのスタメンの座を争う守護神クルトワが圧巻のパフォーマンスを披露し猛アピール。実りある内容での勝利となった。アウェイ開催となる今節は再びターンオーバーの可能性が高いが、逆転でのピチーチを狙うベリンガムらが貪欲にゴールを目指して勝ち点3を目指すことになる。

前節、ヘタフェ相手にFWグリーズマンのトリプレーテの活躍で3-0の快勝を収めたアトレティコは、12シーズン連続のCL出場権獲得に成功。今節は3位の座も意識しながら、13位のオサスナとのアウェイゲームに臨む。

《ラ・リーガ第37節》
▽5/18(土)
《28:00》
アラベス vs ヘタフェ

▽5/19(日)
《26:00》
アトレティコ・マドリー vs オサスナ
アスレティック・ビルバオ vs セビージャ
バルセロナ vs ラージョ
ベティス vs レアル・ソシエダ
カディス vs ラス・パルマス
マジョルカ vs アルメリア
グラナダ vs セルタ
バレンシア vs ジローナ
ビジャレアル vs レアル・マドリー

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スペインサッカー連盟(RFEF)は27日、ユーロ2024に臨むスペイン代表メンバー候補29名を発表した。 ルイス・デ・ラ・フエンテ監督は、本大会の登録メンバー26名よりも多い29名を招集。3名がこのリストからは漏れることとなる。 GKウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ)やDFアイメリク・ラポルテ(マンチェスター・シティ)、MFロドリ(マンチェスター・シティ)、FWアルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリー)など、順当に主軸が選ばれた. また、17歳のDFパウ・クバルシ、 21歳のMFフェルミン・ロペス、16歳のFWラミン・ヤマルとバルセロナの若手らも招集。フェルミン・ロペスとFWアジョセ・ペレス(レアル・ベティス)は初招集となった 加えて、招集も期待されたMFイスコ(レアル・ベティス)は負傷。その他にも、MFガビ(バルセロナ)、DFホセ・ルイス・ガヤ(バレンシア)、FWボルハ・マジョラル(ヘタフェ)らもケガにより招集できず。一方で、FWマルコ・アセンシオ(パリ・サンジェルマン)は選外となった。 デ・ラ・フエンテ監督は29名の招集について説明。「チャンピオンズリーグの決勝戦や練習中に問題を引き起こす可能性のあるあらゆる挫折を防ぐためだ」とコメント。「誰もが同じ選択肢を持っている。リスクを最小限に抑えるつもりだ。我々には非常に多才な選手がいる」と、問題が起きてから突然入れ替えるのではなく、最初に予備メンバーを呼んでおく方針であると明かした。 また「レギュレーションが与えてくれる可能性を活用しなければならない。締め切りは7日だが、残炎ながらケガ人が出てしまうかもしれない」とし、「リスクを最小限に抑えたい。限界まで待つつもりだ」と、期限ギリギリまで選手の状態を見極めるとした。 スペインはグループBに入っており、クロアチア代表、イタリア代表、アルバニア代表と同居している。今回発表されたスペイン代表候補メンバーは以下の通り。 ◆スペイン代表候補メンバー29名 GK ウナイ・シモン(アスレティック・ビルバオ) ダビド・ラヤ(アーセナル/イングランド) アレックス・レミロ(レアル・ソシエダ) DF ダニエル・カルバハル(レアル・マドリー) ヘスス・ナバス(セビージャ) アイメリク・ラポルテ(マンチェスター・シティ/イングランド) ロビン・ル・ノルマン(レアル・ソシエダ) ナチョ・フェルナンデス(レアル・マドリー) ダニ・ビビアン(アスレティック・ビルバオ) パウ・クバルシ(バルセロナ) アレハンドロ・グリマルド(レバークーゼン/ドイツ) マルク・ククレジャ(チェルシー/イングランド) MF ロドリ(マンチェスター・シティ/イングランド) マルティン・スビメンディ(レアル・ソシエダ) ファビアン・ルイス(パリ・サンジェルマン/フランス) ミケル・メリーノ(レアル・ソシエダ) マルコス・ジョレンテ(アトレティコ・マドリー) ペドリ(バルセロナ) アレイシ・ガルシア(ジローナ) アレックス・バエナ(ビジャレアル) フェルミン・ロペス(バルセロナ) FW アルバロ・モラタ(アトレティコ・マドリー) ホセル(レアル・マドリー) ミケル・オヤルサバル(レアル・ソシエダ) ダニ・オルモ(RBライプツィヒ/ドイツ) フェラン・トーレス(バルセロナ) ニコ・ウィリアムズ(アスレティック・ビルバオ) ラミン・ヤマル(バルセロナ) アジョセ・ペレス(レアル・ベティス) <span class="paragraph-title">【動画】スペイン代表がユーロ予選で決めた全ゴール集!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><a href="https://twitter.com/hashtag/VamosEspa%C3%B1a?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#VamosEspaña</a> | <a href="https://twitter.com/hashtag/APorLaCuarta?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#APorLaCuarta</a> <a href="https://t.co/qLsqbuGcqg">pic.twitter.com/qLsqbuGcqg</a></p>&mdash; Selección Española Masculina de Fútbol (@SEFutbol) <a href="https://twitter.com/SEFutbol/status/1795025640241926403?ref_src=twsrc%5Etfw">May 27, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.05.27 18:55 Mon

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今季わずか9試合の出場、バルサで不遇のアンス・ファティは冬にトルコ行きが目前も破談…ベシクタシュ会長が理由を明かす

バルセロナのスペイン代表FWアンス・ファティ(22)だが、トルコへの移籍が近づいていたことが判明した。スペイン『アス』が伝えた。 バルセロナのカンテラ出身で、その才能には太鼓判が押されていたアンス・ファティ。将来を担う存在として期待されていた中、2020年の負傷をきっかけにパフォーマンスが急降下。チーム内での信頼を失うと、ブライトン&ホーヴ・アルビオンへのレンタル移籍も経験した。 今シーズンはバルセロナに復帰してプレーしている中、ここまで公式戦で9試合しかプレーしておらず、ハンジ・フリック監督の信頼は得られていない状況。冬にも移籍の可能性があった中、結局はバルセロナに残留していた。 しかし、実は冬の移籍市場でスュペル・リグ(トルコ1部)を戦うベシクタシュへの移籍の可能性があったとのこと。ベシクタシュのセルダル・アダリ会長がその事実を認めた。 「アンス・ファティは、パトリック・ベルグとサミュエル・ダールと同様に、我々の候補に挙がっていた。ヨーロッパリーグのトゥベンテ戦の後、私はファティをイスタンブールに連れてくるつもりだった。バルセロナとも移籍で合意に達していた」 「しかし、敗退した夜、バルセロナから彼がイスタンブールに来られないという連絡があった。選手は非常に興奮していて、すでに父親に連絡を取っていた。しかし、ヨーロッパリーグの敗退によって、獲得が台無しになってしまった」 ベシクタシュは今シーズンのヨーロッパリーグに出場していたが、リーグフェーズを28位で終えて即敗退。プレーオフにも進めなかったが、これが移籍が実現しなかった理由だという。 また、アトレティコ・マドリーのノルウェー代表FWアレクサンデル・セルロートも狙っていたようだが、こちらは不可能だと感じていたという。 「セルロートの獲得は事実上不可能に思えた。チームには明確な代替選手がいなかった。私が彼と話していないと思っているのか?冬には話した。今は連絡が取れない。アトレティコとは良好な関係を築いているが、選手について問い合わせると『では、どのストライカーを起用すべきか?』と聞かれるだろう」 アトレティコのストライカー不足により、獲得が不可能だったセルロート。夏にベシクタシュはどういった動きを見せるだろうか。 2025.04.18 19:15 Fri
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バルセロナが公式戦25戦ぶり敗戦も逃げ切ってベスト4進出! 昨季準優勝ドルトムントはギラシーのハットで意地見せる【CL】

チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグ、ドルトムントvsバルセロナが15日にBVBシュタディオンで行われ、ホームのドルトムントが3-1で勝利。だが、2戦合計3-5でバルセロナが準決勝進出を決めている。 9日に行われた1stレグは、ホームのバルセロナが古巣対戦となったレヴァンドフスキのドブレーテの活躍などで4-0の完勝。昨季ファイナリストに地力の差を見せつけ、ベスト4進出に王手をかけた。 敵地で惨敗となったドルトムント。先週末に行われたブンデスリーガのデア・クラシカーでは敵地でバイエルンと2-2のドロー。2度のビハインドを追いついたものの、奇跡の逆転突破を目指すホームでのリターンレグに弾みを付けられる。ニコ・コバチ監督はその一戦から先発4人を変更。負傷でメンバー外のジャンに代えてベンセバイニを起用したほか、リエルソン、エズジャン、ブラントに代えてヤン・コウト、エンメチャ、アデイェミを起用。より攻撃的な[3-4-3]の布陣で臨んだ。 一方、大きなアドバンテージを得て敵地に乗り込んだバルセロナ。直近のラ・リーガではレガネスに苦戦も、1-0で競り勝って公式戦連勝を達成。そのレガネス戦からは先発4人を変更。負傷のバルデの代役にマルティン、イニゴ・マルティネス、ペドリ、エリック・ガルシアに代わってクバルシ、フレンキー・デ・ヨング、ガビを起用した。 黄色い壁の圧倒的な後押しを受けて、キックオフ直後からアグレッシブさを全面に押し出したドルトムント。前がかりな守備と人数をかけた攻撃で押し込むと、その勢いのままに先制点を奪い切る。 9分、ボックス内に抜け出したグロスがGKシュチェスニーと交錯してPKを獲得。これをキッカーのギラシーが中央上部に蹴り込んで11分の先制点とした。 開始早々のゴールによって奇跡の逆転への機運高まるスタジアムの熱狂的な空気にもあてられて攻勢を継続するドルトムント。以降はオフサイド判定となったものの、グロスが裏抜けからゴールネットを揺らす場面やセットプレーからベンセバイニのヘディングシュートで2点目に迫る。 これに対して15分を過ぎた辺りから冷静さを取り戻したバルセロナは徐々に自分たちのリズムでボールを動かし、相手陣内の深い位置まで侵攻。さらに、レヴァンドフスキの正確なポストワークを活かしてフェルミン・ロペスやハフィーニャが左サイドで背後を取って際どい場面も作り出す。 前半半ばから終盤にかけてはバルセロナがボールを保持したものの、カウンターを軸に背後を狙うドルトムントがアデイェミを起点により効率よくフィニッシュまで繋げていく。スタッツではドルトムントがシュート10本枠内7本、バルセロナがシュート1本枠内0本と圧倒したが、スコアは1-0での折り返しとなった。 互いに選手交代なしで臨んだ後半も押し込んだドルトムントがいきなりゴールをこじ開ける。49分、右CKの場面でファーへのクロスをベンセバイニがゴールライン際で頭で折り返すと、これをゴール右で競り勝ったギラシーが頭で押し込み、ハフィーニャに並ぶ今季CL得点ランキングトップの12ゴール目を挙げた。 これで再びスタジアムのボルテージが上がったが、バルセロナも反発力を示す。54分、クンデの縦パスに反応したフェルミンが右サイド深い位置からグラウンダーのクロスをGKとディフェンスラインの間に送り込むと、手前でクリアを試みたDFベンセバイニのクリアミスを誘発。これがニア下に決まってオウンゴールで1点を返した。 ツキにも見放されたダメージが残る失点によってドルトムントの勢いに陰りが見え始める。より安定してゲームをコントロールできるようになったアウェイチームは、ガビを下げてペドリ。70分にはラミン・ヤマルとフェルミンに代えてフェラン・トーレス、エリック・ガルシアとフレッシュな選手をピッチに送り込む。 これに対してドルトムントもエンメチャ、バイアーに代えてレイナ、デュランヴィルとより攻撃的なメンバーを投入。すると76分、右サイドでDF2枚を相手に見事な突破を見せたヤン・コウトが深い位置からグラウンダーのクロスを供給。DFアラウホのクリアがゴール右のギラシーの足元に入ると、背番号9が左足シュートを蹴り込んでハットトリックを達成。得点ランキングでも単独首位に立った。 この直後にはヤン・コウト、アデイェミを下げてバイノー=ギッテンスの投入でさらに前がかるホームチーム。78分にはそのブラントが裏抜けからゴールネットを揺らしたが、オフサイドでゴールとはならず。 その後、後半終盤にかけては猛攻を仕掛けるドルトムント、専守防衛のバルセロナという構図の下で試合が進んだが、割り切って守備に力を注いだバルセロナがこれ以上の失点は許さず。 この結果、ドルトムントがホームで意地の勝利も及ばず。25試合ぶり2025年初黒星となったものの、2戦合計3-5で逃げ切ったバルセロナが6シーズンぶりのベスト4進出を決めた。 ドルトムント 3-1(AGG:3-5) バルセロナ 【ドルトムント】 セール・ギラシー(前11[PK]、後4、後31) 【バルセロナ】 オウンゴール(後9) 2025.04.16 06:05 Wed
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【CL準々決勝プレビュー】バルサ逃げ切り濃厚もホームチームは黄色い壁を背に奇跡狙う《ドルトムントvsバルセロナ》

チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグ、ドルトムントvsバルセロナが日本時間15日28:00にBVBシュタディオンでキックオフされる。初戦大勝のバルサ逃げ切り濃厚も、ホームチームが黄色い壁を背に奇跡の逆転狙う強豪対決の第2ラウンドだ。 9日にエスタディ・オリンピック・リュイス・コンパニスで行われた1stレグはホームのバルセロナが4-0の快勝。試合序盤から主導権を握ると、25分にセットプレー流れからFWハフィーニャのゴールで先制に成功。後半も開始直後にトリデンテの連携から古巣対戦のFWレヴァンドフスキ、66分には再びレヴァンドフスキ、77分にはFWラミン・ヤマルのファインフィニッシュで強力トリデンテが揃い踏み、守備でも相手に一矢報いることも許さずの完勝となった。 敵地で惨敗となった昨季ファイナリストは崖っぷちを通り越して、ベスト敗退が決定的な状況だ。先週末に行われたブンデスリーガのデア・クラシカーでは敵地でバイエルンと2-2のドロー。ロングカウンターとセットプレーからFWバイアー、DFアントンのゴールで2度のビハインドを追いついた点は評価に値するが、試合全体を通しては劣勢の戦いとなった。これまで1度も勝利がない相手に4点差を撥ね返しての逆転突破には奇跡を必要とするが、ゲルベ・ヴァントの後押しを背に気概を示したい。 一方、地力の差を見せつける内容で初戦を制したバルセロナはベスト4進出がほぼ決定的な状況だ。また、熾烈なリーグタイトルレースが続くなかで先週末はレガネス相手に思わぬ苦戦を強いられたが、ターンオーバーも敢行し相手のオウンゴールで挙げたゴールを守り切ってウノセロ勝利。良い流れを継続して敵地へ乗り込む。 ◆ドルトムント◆ 【3-4-1-2】 ▽予想スタメン GK:コベル DF:アントン、ジャン、ベンセバイニ MF:リエルソン、チュクエメカ、グロス、ブラント、スベンソン FW:ギラシー、バイアー 負傷者:DFマネ、シュロッターベック、MFザビッツァー 出場停止者:なし 出場停止者はおらず、逆にサスペンション明けのグロスが復帰となる。負傷者に関しても初戦から変更はない。 初戦は[4-5-1]の形で惨敗しており、今回は直近のリーグ戦で採用している[3-5-2]への変更が見込まれる。攻撃的に戦うことを想定したメンバー予想となったが、ジューレやエンメチャ、前線を2シャドーにしてバイノー=ギッテンスやアデイェミの起用もありそうだ。 ◆バルセロナ◆ 【4-2-3-1】 ▽予想スタメン GK:シュチェスニー DF:クンデ、クバルシ、イニゴ・マルティネス、マルティン MF:フレンキー・デ・ヨング、ペドリ MF:ラミン・ヤマル、フェルミン、ハフィーニャ FW:レヴァンドフスキ 負傷者:GKテア・シュテーゲン、DFバルデ、MFカサド、ベルナル 出場停止者:なし 出場停止者はいない。負傷者に関してはバルデが数週間の離脱となったが、ダニ・オルモの復帰は朗報だ。 スタメンはバルデの代役にマルティンを起用する以外、1stレグを踏襲する可能性が高い。ターンオーバーを行う場合はアラウホ、ガビ、エリック・ガルシア辺りにチャンスがある。 ★注目選手 ◆FWセール・ギラシー(ドルトムント) ゴール託される主砲。今季最多失点は4失点も、最大2点差負けしか経験していないバルセロナに対して、逆転突破には最低4ゴールが必要なドルトムント。そうなると、大量得点を奪う上で活躍が求められるのはエースストライカーのギラシーだ。今大会ではここまで対戦相手のハフィーニャ(12点)、レヴァンドフスキ(11点)に続く3位タイの10ゴールを記録。ただ、直近の公式戦10試合では前線で存在感を示す一方で2ゴールにとどまっている。それでも、ゴールに迫るシーンには多く絡んでおり、最後の仕上げの部分で微調整を行いつつ、奇跡をもたらす複数ゴールを期待したいところだ。 ◆FWラミン・ヤマル(バルセロナ) カウンターの起点。敵地で逃げ切りを図る構図となり、守護神シュチェスニーやクバルシ、バルデの代役を担うマルティンら守備陣。ゲームメイクを担うペドリのパフォーマンスも重要となるが、フリック監督としては“攻撃は最大の防御”という姿勢でベスト4進出を目指すはずだ。その意味では前にリスクをかけたいドルトムントに対して、背後への脅威を見せられる左利きアタッカーの存在がカギを握る。ドリブル突破など個人での打開力に加え、持ち味のキープ力と高精度のラストパスを武器にフェルミンを含めた2列目、3列目からの飛び出しを促してカウンターの起点として存在感を示したい。 2025.04.15 18:30 Tue
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「この状況は信じられないし言葉が出ない」フリック監督、欧州参戦チームへの配慮欠くラ・リーガの日程に不満露わ

バルセロナのハンジ・フリック監督が、ラ・リーガの日程面に関する不満を示した。スペイン『ESPN』が伝えている。 現在、2位以下に4ポイント差を付けて首位を維持するバルセロナ。さらに、先日にはチャンピオンズリーグ(CL)でドルトムントを撃破しベスト4進出。加えて、今月末にはコパ・デル・レイ決勝のレアル・マドリー戦とシーズン3冠の可能性を残している。 19日にはラ・リーガ第32節で難敵セルタとのホームゲームが控えるが、15日にドイツの地でアウェイゲームを戦ったなか、試合開始時間は現地時間16:15(日本時間23:15)と厳しいスケジュールとなっている。 とりわけ、ドルトムント戦後に選手たちがバルセロナに戻ったのは、翌日の早朝となっており、他国に比べてヨーロッパを戦うチームへの配慮に欠けるリーグへの不満を露わにしている。 「どのリーグもクラブを守ろうとする。特にチャンピオンズリーグの準決勝ではなおさらだ。信じられないし、我々は休む暇もない」 「私としては、言い訳も不満も言いたくないが、この件の責任者たちと話し合いたい。(CL準決勝のインテル戦の間に行われる)日曜日の午後2時にバジャドリーと対戦しないのは嬉しい」 「だが、なぜいつものように午後6時に試合ができないんだ? 理由を一つ挙げてくれ。私にとっては冗談のようなもので、スペインフットボール界に影響を与えている。ヨーロッパリーグの他のチームにはメリットがある」 「この状況は信じられないし、言葉が出ない。ブンデスリーガやプレミアリーグでは、クラブの面倒を見ているのに…彼ら(ラ・リーガ)は、この(遅い到着)が選手にとって何を意味するのか全くわかっていない」 なお、7位とヨーロッパも狙える順位にいるセルタとの対戦に向けてドイツ人指揮官は「彼の仕事ぶりには最大限の敬意を払っている。素晴らしいチームを率いてきたし、年齢は全く関係ない」と37歳のクラウディオ・ヒラルデス監督の手腕を称賛。 その上で「セルタは自分たちの戦い方を明確に理解しており、非常に勇敢に準備を進めている。我々にとって重要なのは、ドルトムント戦で見落としていた強みを見せることだ。ドルトムント戦で経験した状況について話し合ったが、明日はもっと良いプレーをしなければならない。最高のレベルでプレーしなければならない。それに、彼らはアウェイでの試合を得意としている」と、2025年初黒星となったドルトムント戦を教訓に難敵撃破を誓った。 2025.04.19 20:00 Sat

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