【試合後会見】選手がコロナ感染など不測の事態に見舞われるも善戦したカメルーン代表、指揮官は収穫を強調「ネーションズカップに良い準備ができた」
2020.10.10 00:50 Sat
9日、国際親善試合の日本代表vsカメルーン代表がオランダ・ユトレヒトで行われ、0-0の引き分けに終わった。
約1年ぶりの実戦となったカメルーン代表。24名の選手を招集していた中、ケガ人が出たために人数が減少。さらに、オランダ到着後のPCR検査で2名の選手が新型コロナウイルス(COVID-19)で陽性反応を示し、1名の選手が濃厚接触者となったためにチームを離脱。18名で日本戦に臨んだ。
立ち上がり、守備陣が浮き足立ち、あわやオンゴールかというシーンも作った中、徐々に日本のプレスに慣れると、最終ラインを使ったビルドアップからサイドを変えて攻め込むなど、日本ゴールに迫っていった。
後半に入り日本が[3-4-2-1]にシステムを変更。カメルーンは日本のシステム変更にも対応していった中、徐々に疲労の色が見えてパフォーマンスが低下。若手選手を起用したものの、最後は日本に押し込まれる展開にもなった。最終的にはゴールレスドローで終わっている。
試合後、カメルーン代表のトニ・コンセイソン監督が記者会見に出席。試合を振り返るとともに、チーム強化に繋がった試合だったと語った。
「まずは、将来に向けて我々にとっても良い内容で、将来に役立つと思っている。今週は我々にとっては非常に厳しい状態となった。何人かの選手が様々な理由でプレーできなくなったが、一部の選手を上手く起用することができたと思う」
「選手たちは非常に真摯な態度で試合に臨み、国を代表するという強い意識を持って戦った。日本代表という世界でも優秀なチームと戦えて、ここから得られたものに満足している。11月のアフリカ・ネーションズカップ予選のモザンビーク代表戦に向けて良い準備ができた」
「全体を評価するならば、試合の70分までは非常に良いプレーができた。最後の15分から20分は疲れたように見えた。何れにしても良いパフォーマンスであり、両サイドでゴールチャンスがたくさん作れたと思う」
──前半の立ち上がりは不安定だったが、途中からビルドアップを含めて良くなった。前半はどうだったか、後半の日本のシステム変更にどう対応したか
「最初の5分ぐらいは特にディフェンスラインが不安定な状態になった。それは、日本のプレスが非常に効いていたからだ。我々はそのプレスをどうかいくぐるかが課題だった」
「4人のディフェンダーに対し、3人を後ろに残して1人を中盤にあげることとでかいくぐるようにした。それができるようになり、我々も攻撃に出てチャンスを作れるようになった」
「後半になり日本が戦術を変えてきたのは明らかに見て取れた。我々も後半に入ってやろうと思っていたことが事前にあり、それは若い選手に出場機会を与えることだった」
「我々の一番の考えは若い選手を試すことで、日本が戦術的に変えてきたが、対応できると思っていた。変化に対応するために攻撃力を失ったが、守備ではしっかり耐えて最後まで戦えた」
「選手たちの疲れも確かにあり、70分が過ぎて非常にパフォーマンスが落ちた。チームは深さを求めるプレーができなくなっていった」
「最後の5分間は明確なゴールチャンスを生み出せたと思っている。今日は結果を求めていたわけではなく、チームとしていかに仕事ができるかに念頭を置いた試合だった」
──真摯な態度というのは監督がこのチームに一番植え付けたかったことではないか
「規律と互いへの尊敬の念は、成功するのに欠かせないと思っている。それは、カメルーンも日本も、世界のどの代表チームもそうだと思っている」
「我々は、チームとして成功したいと思っている。それと併せて、我々の規律は日本とは少し違い、少しルーズ、自由度のある規律だ。選手たちには幸せな気持ちで代表に合流し、互いに規律をもって、尊敬の念を持つこと。そしてアフリカ人特有のナチュラルなクリエイティビティ、アドリブなどを失わないで欲しい」
「我々はヨーロッパの厳しさを与えたいと思う。日本代表は非常に厳しい規律の整ったサッカーを見せてくれた」
「我々監督、スタッフと選手の関係というのは、親しい関係でありながら、気遣う関係であり、リーダーシップを明確に選手に見せる。選手たちが我々のリーダーシップを理解すれば、非常に良い流れが生まれると信じている」
約1年ぶりの実戦となったカメルーン代表。24名の選手を招集していた中、ケガ人が出たために人数が減少。さらに、オランダ到着後のPCR検査で2名の選手が新型コロナウイルス(COVID-19)で陽性反応を示し、1名の選手が濃厚接触者となったためにチームを離脱。18名で日本戦に臨んだ。
立ち上がり、守備陣が浮き足立ち、あわやオンゴールかというシーンも作った中、徐々に日本のプレスに慣れると、最終ラインを使ったビルドアップからサイドを変えて攻め込むなど、日本ゴールに迫っていった。
試合後、カメルーン代表のトニ・コンセイソン監督が記者会見に出席。試合を振り返るとともに、チーム強化に繋がった試合だったと語った。
◆トニ・コンセイソン監督(カメルーン代表)
「まずは、将来に向けて我々にとっても良い内容で、将来に役立つと思っている。今週は我々にとっては非常に厳しい状態となった。何人かの選手が様々な理由でプレーできなくなったが、一部の選手を上手く起用することができたと思う」
「選手たちは非常に真摯な態度で試合に臨み、国を代表するという強い意識を持って戦った。日本代表という世界でも優秀なチームと戦えて、ここから得られたものに満足している。11月のアフリカ・ネーションズカップ予選のモザンビーク代表戦に向けて良い準備ができた」
「全体を評価するならば、試合の70分までは非常に良いプレーができた。最後の15分から20分は疲れたように見えた。何れにしても良いパフォーマンスであり、両サイドでゴールチャンスがたくさん作れたと思う」
──前半の立ち上がりは不安定だったが、途中からビルドアップを含めて良くなった。前半はどうだったか、後半の日本のシステム変更にどう対応したか
「最初の5分ぐらいは特にディフェンスラインが不安定な状態になった。それは、日本のプレスが非常に効いていたからだ。我々はそのプレスをどうかいくぐるかが課題だった」
「4人のディフェンダーに対し、3人を後ろに残して1人を中盤にあげることとでかいくぐるようにした。それができるようになり、我々も攻撃に出てチャンスを作れるようになった」
「後半になり日本が戦術を変えてきたのは明らかに見て取れた。我々も後半に入ってやろうと思っていたことが事前にあり、それは若い選手に出場機会を与えることだった」
「我々の一番の考えは若い選手を試すことで、日本が戦術的に変えてきたが、対応できると思っていた。変化に対応するために攻撃力を失ったが、守備ではしっかり耐えて最後まで戦えた」
「選手たちの疲れも確かにあり、70分が過ぎて非常にパフォーマンスが落ちた。チームは深さを求めるプレーができなくなっていった」
「最後の5分間は明確なゴールチャンスを生み出せたと思っている。今日は結果を求めていたわけではなく、チームとしていかに仕事ができるかに念頭を置いた試合だった」
──真摯な態度というのは監督がこのチームに一番植え付けたかったことではないか
「規律と互いへの尊敬の念は、成功するのに欠かせないと思っている。それは、カメルーンも日本も、世界のどの代表チームもそうだと思っている」
「我々は、チームとして成功したいと思っている。それと併せて、我々の規律は日本とは少し違い、少しルーズ、自由度のある規律だ。選手たちには幸せな気持ちで代表に合流し、互いに規律をもって、尊敬の念を持つこと。そしてアフリカ人特有のナチュラルなクリエイティビティ、アドリブなどを失わないで欲しい」
「我々はヨーロッパの厳しさを与えたいと思う。日本代表は非常に厳しい規律の整ったサッカーを見せてくれた」
「我々監督、スタッフと選手の関係というのは、親しい関係でありながら、気遣う関係であり、リーダーシップを明確に選手に見せる。選手たちが我々のリーダーシップを理解すれば、非常に良い流れが生まれると信じている」
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