スモーリングがイタリアで覚醒の気配? レッチェ戦でMOMの輝き

今夏、マンチェスター・ユナイテッドからのレンタル移籍でローマに加入した元イングランド代表DFクリス・スモーリングの評価が高まっている。今夏、2010年の加入から9シーズンに渡ってプレーしたユナイテッドを離れ、ローマへのレンタル移籍を決断したスモーリング。DFコスタス・マノラスがナポリ、DFイバン・マルカノがポルトに旅立ったローマにおいては即戦力としての活躍が期待される中、ユナイテッド時代を知るフットボールファンの間では、少なからずその能力に疑問の声が上がっていた。
しかし、ローマデビュー戦となったアタランタ戦ではチームが0-2で敗れた一方、個人としては3バックの中央、4バックの右センターバックでまずまずのプレーを披露。さらに、29日に行われたセリエA第6節のレッチェ戦では同じく新戦力のDFジャンルカ・マンチーニと共に、相手の再三のカウンターを冷静な且つパワフルな対応で阻止し、今季のセリエA初となるクリーンシートでのウノゼロの勝利に大きく貢献した。

イギリス『squawka』が伝えるところによれば、スモーリングはそのレッチェ戦で100パーセントの空中戦勝率(7/7)、タックル成功率(2/2)に加え、チーム最多のボールリカバリー(10)、シュートブロック(2)、インターセプト(2)を記録するなど、マン・オブ・ザ・マッチ級の働きを見せた。そして、クラブ公式サイトが毎試合行っているマン・オブ・ザ・マッチの投票では現在集計中も決勝点を記録したボスニア・ヘルツェゴビナ代表FWエディン・ジェコらに大きく差を付けており、マン・オブ・ザ・マッチ獲得が決定的となっている。

また、同試合後にパウロ・フォンセカ監督は、「スモーリングは最初の試合と同じように良いパフォーマンスだった。彼は我々にとって重要なプレーヤーだ」と、称賛のコメントを残していた。

一方、ローマ加入2試合目で待望の初勝利を飾ったスモーリングは、試合後にクラブ公式サイトで満足感を示している。

「(自分たちの)PK失敗はホームチーム(レッチェ)を勢い付けてしまい、最後の10分間は難しいものになるとわかっていたよ。だけど、僕たちは勝利を得るためにそこから良いキャラクターを示したと思う」

「守備面に関してはリズムを掴み始めているよ。一緒にプレーする試合が増えれば、より理解を深めることができるからね」

「あとはこれからもクリーンシートを続けていきたいね。チームにはこれからより多くの勝利をもたらすための優れたプレーヤーがたくさんいるからね」

スモーリングの真価が試されるのは今後の強豪クラブとの対戦となるが、新たな環境、新たな指導者の下、守備の国イタリアで守備者として覚醒できるのか。