シンガポール代表が日本遠征2戦目で勝利…古巣対戦となった小倉勉監督「国際親善試合に勝るとも劣らない。ASEANでやることと同じぐらいの意味がある」
2024.10.11 19:10 Fri
小倉勉監督の率いるシンガポール代表は11日、AGFフィールドで東京ヴェルディとのトレーニングマッチに臨んだ。
2026年北中米ワールドカップ(W杯)のアジア2次予選で敗退したシンガポールは、今年12月から2025年1月にかけて開催される『ASEAN Mitsubishi Electric Cup 2024』に向けて調整を進める。
今回のインターナショナルマッチウィークでは日本遠征を実施し、FC東京、東京ヴェルディ、横浜F・マリノスと、J1の3クラブとのトレーニングマッチを組んだ。
その初陣となった8日のFC東京戦を0-4で落としたチームは、小倉監督が昨シーズンまでヘッドコーチを務めた古巣の東京Vと対戦した。
35分×3本の形式で行われた1本目は、普段のリーグ戦とは異なり主力クラス数名に控えメンバー中心の布陣で臨んだ東京Vに対して守勢を強いられたシンガポールだったが、15分にカウンターからMFハミ・シャヒンのミドルシュートで先制に成功。以降はMFチアゴ・アウベスらに際どいシュートを打たれたものの、リードを維持したまま終えた。
メンバーを入れ替えた3本目は立ち上がりの6分にFW白井亮丞にゴールを決められたが、守勢の中でも虎視眈々と攻撃のチャンスを窺っていたシンガポールは終了間際の28分に相手ディフェンスラインの不用意なバックパスをかっさらったショートカウンターからMFファリス・ラムリの冷静なコントロールシュートでゴールネットを揺らし、最終的に2-1の勝利を収めた。
盟友である城福浩監督が率いる古巣相手に今遠征初勝利を収めた小倉監督は、試合後の囲み取材で今回の遠征の意義と手応えについて語った。
「成果というか、こういう環境でやらせてもらえているというのは、すごくありがたい経験で、選手だけではなく、スタッフもコーチもバックルームスタッフも、みんなに日本で得られるこういう環境を体験してもらいたかったというのが一番。それに関してはすごく良かったかなと」
「こうやって試合に出ている選手とか、Jリーグの選手とやっていただけることがすごく僕らにとってはありがたいし、そういう機会というのはなかなかない。今回FIFAウインドーで日本に来た甲斐があったというか、本当に感謝ですね」
「こういう環境でお客さんが入っている中でやらせてもらえることは、国際親善試合に勝るとも劣らない。ASEANでやることと同じぐらいの意味がある、それ以上の意味があるかなという感じです。あともう1試合あるので、それをやり遂げて帰ろうかなという感じです」
試合内容に関しては今シーズンのJ1リーグでも屈指の強度を誇る東京Vに対して、フィジカルや切り替えの部分で互角にやれる選手が数名見受けられた一方、多くの選手は正当なコンタクトでも簡単に倒れ込む場面も散見された。
その点については「強度の部分だとかはレベルが全然違うので、今日も何人か倒れてファウルをアピールした選手がシンガポール代表にはいましたが、それを耐えてプレーするとか、レフェリーの基準や、スタンダードのところを上げていきたいというのが一番にあって、そういう意味ではすごく勉強になった」と、アジアにおいてトップレベルと言えるJリーグの基準を肌で感じられた部分をポジティブに捉えた。
基本的にはW杯予選などで格上と対峙する際の戦いを意識した戦いを見せながらも、チャンスがあれば、ゴールキックからのショートパスを用いたビルドアップや、ロングボールだけに頼らずにゲームを構築しようとする様子も窺えた。
その能動的な振る舞いに対しては城福監督も「押されている中でもしっかりとボールを握ろうとする、あるいはラインを作ろうとするところはやっぱり彼らしいなと思います」と語り、「格上とやるというところでの、リスペクトという部分のほど良さというか、それを考えながらも我慢しながら自分たちのものをしっかりと示していくというのは、我々もいい刺激になりました」と小倉監督の下で進化を図るシンガポールの戦い方を評価している。
それでも、現状の自分たちの立ち位置や練度も熟知する指揮官は「自分たちがやりたいことをやるんですけど、それだけでは勝てない。それはお互いに相手があってのことなので、今日であれば下から繋ぐという、それだけを目標にしているわけではない。一番はゴールを取ることなので、ゴールに直結する。人がフリーであれば、そこに出すのが一番なので、目的と手段が逆になってしまうとまずいので、そういうことだけにはしたくない」と、成長のためのチャレンジに取り組みながらもしっかりと自分たちの足元を見て戦っていきたいと自戒の念を込めている。
また、FC東京戦に続いてこの試合でもプレーした仲村に関しては今年初めにシンガポールの永住権を取得したことで、帰化選手として前述のAFFでの起用も期待されている。
4度のシンガポール・プレミアリーグ年間ベストイレブンに輝くなど、同国リーグで最高の選手の一人としての評価を得ている元日本代表MFの現状について小倉監督は、「今は(市民権が)取れそうな状況。一応僕らにとって次の大きな大会であるAFFという大会があって、その大会が12月にある。それに向けての準備で、取れてからすぐ呼んでもなかなか間に合わないので、そのために呼んでいる」と説明。
ただ、「彼もシンガポール人になっただけで、別に彼が日本人で特別なものをもたらすとか、そういうのは全然思っていないので、彼が良ければ使えますし選べます。それはシンガポール人になったというだけで、他の選手と全く変わりなく扱うつもりでいます」と、かつてジェフユナイテッド千葉時代に指導した教え子に対しても、厳しいメンバー争いを勝ち抜く必要があると競争を促している。
日本遠征2戦目を勝利で終えたシンガポールは、14日にF・マリノススポーツパークで横浜FMとの最終戦に臨む。
シンガポール代表 2-1 東京ヴェルディ
1本目:0-1
2本目:0-0
3本目:1-1
■得点者
1本目:15分 ハミ・シャヒン
3本目:6分 白井亮丞、28分 ムハンマド・ファリス・ビン・ラムリ
2026年北中米ワールドカップ(W杯)のアジア2次予選で敗退したシンガポールは、今年12月から2025年1月にかけて開催される『ASEAN Mitsubishi Electric Cup 2024』に向けて調整を進める。
今回のインターナショナルマッチウィークでは日本遠征を実施し、FC東京、東京ヴェルディ、横浜F・マリノスと、J1の3クラブとのトレーニングマッチを組んだ。
35分×3本の形式で行われた1本目は、普段のリーグ戦とは異なり主力クラス数名に控えメンバー中心の布陣で臨んだ東京Vに対して守勢を強いられたシンガポールだったが、15分にカウンターからMFハミ・シャヒンのミドルシュートで先制に成功。以降はMFチアゴ・アウベスらに際どいシュートを打たれたものの、リードを維持したまま終えた。
2本目は招待選手として参加している元U-17日本代表MF仲村京雅が途中出場。リーグ戦に近いメンバーを起用したJ1クラブ相手に、1本目以上に押し込まれる展開を強いられたが、時間の経過とともに[5-4-1]の堅固な守備が機能。相手の決定力不足に助けられた部分はあったが、格上相手の代表戦で見せている真骨頂の粘りの守備で無失点を継続。
メンバーを入れ替えた3本目は立ち上がりの6分にFW白井亮丞にゴールを決められたが、守勢の中でも虎視眈々と攻撃のチャンスを窺っていたシンガポールは終了間際の28分に相手ディフェンスラインの不用意なバックパスをかっさらったショートカウンターからMFファリス・ラムリの冷静なコントロールシュートでゴールネットを揺らし、最終的に2-1の勝利を収めた。
盟友である城福浩監督が率いる古巣相手に今遠征初勝利を収めた小倉監督は、試合後の囲み取材で今回の遠征の意義と手応えについて語った。
「成果というか、こういう環境でやらせてもらえているというのは、すごくありがたい経験で、選手だけではなく、スタッフもコーチもバックルームスタッフも、みんなに日本で得られるこういう環境を体験してもらいたかったというのが一番。それに関してはすごく良かったかなと」
「こうやって試合に出ている選手とか、Jリーグの選手とやっていただけることがすごく僕らにとってはありがたいし、そういう機会というのはなかなかない。今回FIFAウインドーで日本に来た甲斐があったというか、本当に感謝ですね」
「こういう環境でお客さんが入っている中でやらせてもらえることは、国際親善試合に勝るとも劣らない。ASEANでやることと同じぐらいの意味がある、それ以上の意味があるかなという感じです。あともう1試合あるので、それをやり遂げて帰ろうかなという感じです」
試合内容に関しては今シーズンのJ1リーグでも屈指の強度を誇る東京Vに対して、フィジカルや切り替えの部分で互角にやれる選手が数名見受けられた一方、多くの選手は正当なコンタクトでも簡単に倒れ込む場面も散見された。
その点については「強度の部分だとかはレベルが全然違うので、今日も何人か倒れてファウルをアピールした選手がシンガポール代表にはいましたが、それを耐えてプレーするとか、レフェリーの基準や、スタンダードのところを上げていきたいというのが一番にあって、そういう意味ではすごく勉強になった」と、アジアにおいてトップレベルと言えるJリーグの基準を肌で感じられた部分をポジティブに捉えた。
基本的にはW杯予選などで格上と対峙する際の戦いを意識した戦いを見せながらも、チャンスがあれば、ゴールキックからのショートパスを用いたビルドアップや、ロングボールだけに頼らずにゲームを構築しようとする様子も窺えた。
その能動的な振る舞いに対しては城福監督も「押されている中でもしっかりとボールを握ろうとする、あるいはラインを作ろうとするところはやっぱり彼らしいなと思います」と語り、「格上とやるというところでの、リスペクトという部分のほど良さというか、それを考えながらも我慢しながら自分たちのものをしっかりと示していくというのは、我々もいい刺激になりました」と小倉監督の下で進化を図るシンガポールの戦い方を評価している。
それでも、現状の自分たちの立ち位置や練度も熟知する指揮官は「自分たちがやりたいことをやるんですけど、それだけでは勝てない。それはお互いに相手があってのことなので、今日であれば下から繋ぐという、それだけを目標にしているわけではない。一番はゴールを取ることなので、ゴールに直結する。人がフリーであれば、そこに出すのが一番なので、目的と手段が逆になってしまうとまずいので、そういうことだけにはしたくない」と、成長のためのチャレンジに取り組みながらもしっかりと自分たちの足元を見て戦っていきたいと自戒の念を込めている。
また、FC東京戦に続いてこの試合でもプレーした仲村に関しては今年初めにシンガポールの永住権を取得したことで、帰化選手として前述のAFFでの起用も期待されている。
4度のシンガポール・プレミアリーグ年間ベストイレブンに輝くなど、同国リーグで最高の選手の一人としての評価を得ている元日本代表MFの現状について小倉監督は、「今は(市民権が)取れそうな状況。一応僕らにとって次の大きな大会であるAFFという大会があって、その大会が12月にある。それに向けての準備で、取れてからすぐ呼んでもなかなか間に合わないので、そのために呼んでいる」と説明。
ただ、「彼もシンガポール人になっただけで、別に彼が日本人で特別なものをもたらすとか、そういうのは全然思っていないので、彼が良ければ使えますし選べます。それはシンガポール人になったというだけで、他の選手と全く変わりなく扱うつもりでいます」と、かつてジェフユナイテッド千葉時代に指導した教え子に対しても、厳しいメンバー争いを勝ち抜く必要があると競争を促している。
日本遠征2戦目を勝利で終えたシンガポールは、14日にF・マリノススポーツパークで横浜FMとの最終戦に臨む。
シンガポール代表 2-1 東京ヴェルディ
1本目:0-1
2本目:0-0
3本目:1-1
■得点者
1本目:15分 ハミ・シャヒン
3本目:6分 白井亮丞、28分 ムハンマド・ファリス・ビン・ラムリ
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元U-17日本代表MF仲村京雅(28)が25日、シンガポール国籍の取得を報告した。シンガポール『The Straits Times』が伝えた。 仲村は千葉県出身で、VIVAIO船橋からジェフユナイテッド千葉U-18へ。2013年、U-17日本代表としてFIFA U-17ワールドカップ(W杯)に出場し、ベスト16入りを果たしている。 千葉でクラブキャリアを歩み出してからは、Y.S.C.C.横浜、FC琉球へのレンタルを経てYS横浜に完全移籍。19年にアルビレックス新潟シンガポールへ渡り、20年からシンガポール1部のタンピネスでプレーする。 タンピネスで背番号「10」を背負い、シンガポール1部のベストイレブン受賞は計「4」回。今年に入って永住権を取得していたなか、小倉勉監督率いるシンガポール代表の練習、また先日は日本遠征にも参加し、とうとうパスポート取得でシンガポール国民となった格好だ。 仲村は25日、SNSで「ついにシンガポール人になれて本当に興奮しています」と報告し、「今後、国とサッカーにできる限りの貢献をできるよう、最善を尽くします」と意欲を語った。 「ここまで来るのを助けてくれた全ての人々に感謝します。そして、タンピネスのコミュニティにも感謝を。同じシンガポール人として皆さんと一緒にいられることを嬉しく思います」 また、タンピネスのデズモンド・オン会長もクラブ公式SNSを通じ、「キョウガは素晴らしいサッカー選手であり、素晴らしい人間でもある。彼を国民として迎えることができ嬉しい。同じシンガポール人として彼と並んで立てることを誇りに思う」と祝福している。 仲村は11月の代表ウィークでシンガポール代表初キャップを獲得する見通し。シンガポール国立競技場で行われる国際親善試合・ミャンマー代表戦、またはチャイニーズ・タイペイ(台湾)代表戦がデビューマッチとなるようだ。 2024.10.25 18:35 Fri2
シンガポール代表が日本遠征2戦目で勝利…古巣対戦となった小倉勉監督「国際親善試合に勝るとも劣らない。ASEANでやることと同じぐらいの意味がある」
小倉勉監督の率いるシンガポール代表は11日、AGFフィールドで東京ヴェルディとのトレーニングマッチに臨んだ。 2026年北中米ワールドカップ(W杯)のアジア2次予選で敗退したシンガポールは、今年12月から2025年1月にかけて開催される『ASEAN Mitsubishi Electric Cup 2024』に向けて調整を進める。 今回のインターナショナルマッチウィークでは日本遠征を実施し、FC東京、東京ヴェルディ、横浜F・マリノスと、J1の3クラブとのトレーニングマッチを組んだ。 その初陣となった8日のFC東京戦を0-4で落としたチームは、小倉監督が昨シーズンまでヘッドコーチを務めた古巣の東京Vと対戦した。 35分×3本の形式で行われた1本目は、普段のリーグ戦とは異なり主力クラス数名に控えメンバー中心の布陣で臨んだ東京Vに対して守勢を強いられたシンガポールだったが、15分にカウンターからMFハミ・シャヒンのミドルシュートで先制に成功。以降はMFチアゴ・アウベスらに際どいシュートを打たれたものの、リードを維持したまま終えた。 2本目は招待選手として参加している元U-17日本代表MF仲村京雅が途中出場。リーグ戦に近いメンバーを起用したJ1クラブ相手に、1本目以上に押し込まれる展開を強いられたが、時間の経過とともに[5-4-1]の堅固な守備が機能。相手の決定力不足に助けられた部分はあったが、格上相手の代表戦で見せている真骨頂の粘りの守備で無失点を継続。 メンバーを入れ替えた3本目は立ち上がりの6分にFW白井亮丞にゴールを決められたが、守勢の中でも虎視眈々と攻撃のチャンスを窺っていたシンガポールは終了間際の28分に相手ディフェンスラインの不用意なバックパスをかっさらったショートカウンターからMFファリス・ラムリの冷静なコントロールシュートでゴールネットを揺らし、最終的に2-1の勝利を収めた。 盟友である城福浩監督が率いる古巣相手に今遠征初勝利を収めた小倉監督は、試合後の囲み取材で今回の遠征の意義と手応えについて語った。 「成果というか、こういう環境でやらせてもらえているというのは、すごくありがたい経験で、選手だけではなく、スタッフもコーチもバックルームスタッフも、みんなに日本で得られるこういう環境を体験してもらいたかったというのが一番。それに関してはすごく良かったかなと」 「こうやって試合に出ている選手とか、Jリーグの選手とやっていただけることがすごく僕らにとってはありがたいし、そういう機会というのはなかなかない。今回FIFAウインドーで日本に来た甲斐があったというか、本当に感謝ですね」 「こういう環境でお客さんが入っている中でやらせてもらえることは、国際親善試合に勝るとも劣らない。ASEANでやることと同じぐらいの意味がある、それ以上の意味があるかなという感じです。あともう1試合あるので、それをやり遂げて帰ろうかなという感じです」 試合内容に関しては今シーズンのJ1リーグでも屈指の強度を誇る東京Vに対して、フィジカルや切り替えの部分で互角にやれる選手が数名見受けられた一方、多くの選手は正当なコンタクトでも簡単に倒れ込む場面も散見された。 その点については「強度の部分だとかはレベルが全然違うので、今日も何人か倒れてファウルをアピールした選手がシンガポール代表にはいましたが、それを耐えてプレーするとか、レフェリーの基準や、スタンダードのところを上げていきたいというのが一番にあって、そういう意味ではすごく勉強になった」と、アジアにおいてトップレベルと言えるJリーグの基準を肌で感じられた部分をポジティブに捉えた。 基本的にはW杯予選などで格上と対峙する際の戦いを意識した戦いを見せながらも、チャンスがあれば、ゴールキックからのショートパスを用いたビルドアップや、ロングボールだけに頼らずにゲームを構築しようとする様子も窺えた。 その能動的な振る舞いに対しては城福監督も「押されている中でもしっかりとボールを握ろうとする、あるいはラインを作ろうとするところはやっぱり彼らしいなと思います」と語り、「格上とやるというところでの、リスペクトという部分のほど良さというか、それを考えながらも我慢しながら自分たちのものをしっかりと示していくというのは、我々もいい刺激になりました」と小倉監督の下で進化を図るシンガポールの戦い方を評価している。 それでも、現状の自分たちの立ち位置や練度も熟知する指揮官は「自分たちがやりたいことをやるんですけど、それだけでは勝てない。それはお互いに相手があってのことなので、今日であれば下から繋ぐという、それだけを目標にしているわけではない。一番はゴールを取ることなので、ゴールに直結する。人がフリーであれば、そこに出すのが一番なので、目的と手段が逆になってしまうとまずいので、そういうことだけにはしたくない」と、成長のためのチャレンジに取り組みながらもしっかりと自分たちの足元を見て戦っていきたいと自戒の念を込めている。 また、FC東京戦に続いてこの試合でもプレーした仲村に関しては今年初めにシンガポールの永住権を取得したことで、帰化選手として前述のAFFでの起用も期待されている。 4度のシンガポール・プレミアリーグ年間ベストイレブンに輝くなど、同国リーグで最高の選手の一人としての評価を得ている元日本代表MFの現状について小倉監督は、「今は(市民権が)取れそうな状況。一応僕らにとって次の大きな大会であるAFFという大会があって、その大会が12月にある。それに向けての準備で、取れてからすぐ呼んでもなかなか間に合わないので、そのために呼んでいる」と説明。 ただ、「彼もシンガポール人になっただけで、別に彼が日本人で特別なものをもたらすとか、そういうのは全然思っていないので、彼が良ければ使えますし選べます。それはシンガポール人になったというだけで、他の選手と全く変わりなく扱うつもりでいます」と、かつてジェフユナイテッド千葉時代に指導した教え子に対しても、厳しいメンバー争いを勝ち抜く必要があると競争を促している。 日本遠征2戦目を勝利で終えたシンガポールは、14日にF・マリノススポーツパークで横浜FMとの最終戦に臨む。 シンガポール代表 2-1 東京ヴェルディ 1本目:0-1 2本目:0-0 3本目:1-1 ■得点者 1本目:15分 ハミ・シャヒン 3本目:6分 白井亮丞、28分 ムハンマド・ファリス・ビン・ラムリ 2024.10.11 19:10 Fri3
小倉勉監督が率いるシンガポール代表がASEAN選手権へ最終調整「自分たちがどのような進歩を遂げたかを見せなければならない」
小倉勉監督が率いるシンガポール代表は、12月8日に開幕する『ASEAN Mitsubishi Electric Cup 2024』に向けて最後の準備期間を迎えている。『ESPN』がライオンズの現状を伝えている。 シンガポールは、今年12月から2025年1月にかけて開催されるASEAN選手権に向けて調整を進める。 今年6月に行われた2026年北中米ワールドカップ(W杯)のアジア2次予選で敗退したチームは、直近2度のインターナショナルマッチウィークでは従来の国際親善試合を行わず、9月は自国の強豪タンピネス・ローバースやマレーシアの強豪ジョホール・ダルル・タジムとの親善試合を実施。 さらに、10月には日本人指揮官の伝手を使って日本ツアーを実施し、FC東京、東京ヴェルディ、横浜F・マリノスというJ1の3クラブと対戦し、FC東京、横浜FMには大敗したものの、東京V相手に勝利を収めていた。 そして、ASEAN選手権に向けた最後の調整の場となる今回のインターナショナルマッチウィークではミャンマー代表、チャイニーズ・タイペイ代表との国際親善試合を戦う。 小倉監督は、日本ツアーを含めてここまで得た経験やチームとしての改善を今回の2試合で示し、良い形で本大会に臨みたいと考えている。 「ASEANのチームは今やすべてハイレベルです。それはミャンマーも例外ではなく、彼らは(W杯予選で)日本と対戦したときもかなりいいプレーをした。これは我々にとって非常に重要な良い準備になるはずです」 「これは(本大会前)最後のインターナショナルマッチウィークです。以前の期間では、強い相手と対戦しました。我々はトレーニングをし、チームミーティングを開き、さまざまな面で選手たちを準備してきました。次の2試合で、自分たちがどのような進歩を遂げたかを見せなければならない」 また、今回の2試合ではシンガポール・ナショナルスタジアムに多くのファン・サポーターが集うことが期待されるが、日本人指揮官は「特に数日前のトレーニングセッションでも、ファンが応援に来てくれてとても感謝しています。子供もいましたが、男性も女性も、あらゆる人が来てくれました」と感謝を示しつつも、シンガポールのナショナルチームとして国民が誇れるようなプレーを見せる責任があるとの決意を示した。 「我々はただ観戦に来てくれることを期待しているわけではありません。観戦に来てチケットを買ってもらえるような何かを見せなければなりません」 「闘志を見せなければならないですし、国に貢献したいという気持ちを見せ、スタジアムにもっともっと多くの人が来るようなサッカーをしなければなりません」 「次の2試合では、私も選手もファンにアピールできる何かを見せなければならないです」 なお、14日に行われたミャンマー戦では前半序盤に先制しながらも、後半序盤の連続失点によって逆転を許したが、後半の84分、89分の連続ゴールによって再逆転。課題は残しながらもスペクタクルな3-2の勝利によって、指揮官がチームに求めた気概を示している。 2024.11.15 06:00 Fri4
「オ・セフンのために全力疾走」韓国のエースFWソン・フンミンが後輩を思う自身の変化に驚き「こんな日が来るとは思わなかった」
韓国代表のFWソン・フンミンが、後輩たちへの想いを口にした。韓国『OSEN』が伝えた。 6日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選のグループ第5節が行われた。 まだ2次予選突破が決まっていない韓国は、アウェイでシンガポール代表と対戦。ソン・フンミン、イ・ガンインが2ゴールずつを記録するなど、大量7ゴールを奪って圧勝。2次予選通過を決めた。 この試合では、FC町田ゼルビアのFWオ・セフン、ストーク・シティのMFペ・ジュノ、金泉尚武FCのDFパク・スンウクが韓国代表デビューを飾っていた。 オ・セフンは0-7となった87分にソン・フンミンと交代してピッチに入り韓国代表デビュー。試合後、ソン・フンミンが交代時の想いを語り、オ・セフンのことを思ったと語った。 「(実は交代でピッチを出る時に)もっとプレーしたいと話していたんだ。でも、僕の欲より、デビューする選手たちに思い出に残る貴重な経験を残したいと思い、全力疾走して出ることにした」 「オ・セフンに1つでもシュートチャンスがあるかもしれないと思って速く走って出たんだ」 後輩のデビュー戦を良い形でと考えたというソン・フンミン。アジアカップ後には代表引退説も噂されたが、結局はプレーを継続中。ただ、31歳になった韓国のエースは、かつてとは変わり、後輩への想いを抱くようになっている自分に驚いているようだ。 「サッカーの才能が本当にある友人だ。実際、自分がこのような立場になるとは思っていなかった。後輩を見て誇りに思い、デビュー戦を見て誇りに思う。こんな日が来るなんて思わなかった」 「イ・ガンインから才能のある選手を見続けてきたから、情も湧いている。これらの選手たちを見ていると、これからの韓国の未来は明るいと思う」 「ペ・ジュノも頑張っていた。本人がしっかりと準備したからこそ、チャンスを得たと思う。もっと褒めてあげたいし、可愛がってあげたい」 2024.06.07 13:25 Fri5