浅野拓磨が途中出場の10人マジョルカが土壇場被弾でベティスに敗戦…公式戦4戦連続無得点での4連敗に【ラ・リーガ】
2025.01.26 00:05 Sun
ラ・リーガ第21節、マジョルカvsレアル・ベティスが25日にエスタディ・デ・ソン・モイシュで行われ、アウェイのベティスが0-1で勝利した。なお、マジョルカのFW浅野拓磨は63分から途中出場した。
序盤は決定機には至らなかったが、30分過ぎにはGKをボックス右でつり出したロベルト・ナバーロを起点にダルデル・サム・コスタ、ダニ・ロドリゲスが3連続シュートでゴールに迫ったが、ここはベティス守備陣の体を張ったシュートブロックに阻まれた。
以降もセットプレーやモヒカの攻撃参加を活かして再三のシュートを浴びせかけたホームチームだったが、前半のうちにゴールをこじ開けることはできなかった。
そんななか、ホームチームは63分にラリン、ダルデルを下げてムリキ、浅野と勝負の2枚替えを敢行した。70分にはロングボールをムリキが頭で背後へ流し、これに抜け出したダニ・ロドリゲスに決定機もここはシュートを枠に飛ばせない。
すると、直後にはマジョルカにアクシデント発生。73分、イーブンボールの競り合いでスライディングでのボールリカバリーを試みたマスカレルの足裏がヘスス・ロドリゲスのふくらはぎに直撃。オンフィールド・レビューの末にレッドカードが掲示され、数的不利を背負うことになった。
その後はリスクを冒して前に出るベティスと堅守速攻で応戦するマジョルカという構図の下で緊迫感のある攻防が続く。浅野は低い位置まで下りて守備をサポートしつつ、ムリキとともに前がかりな相手の背後を突いて幾度か良い形も作り出した。
7分が加えられた後半アディショナルタイムも膠着状態が続いたが、土壇場でアウェイチームがスコアを動かした。96分、右サイド深くに抜け出したオルティスからの完璧なクロスをゴール前でフリーとなったバカンブが渾身のヘディングシュートを右隅に流し込んだ。
そして、試合はこの直後にタイムアップを迎え、劇的勝利のベティスが4試合ぶりの勝利。敗れたマジョルカは厳しい4戦連続無得点での4連敗となった。
マジョルカ 0-1 ベティス
【ベティス】
セドリック・バカンブ(後51)
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6位のマジョルカは、公式戦3連敗且つ無得点と失速傾向が顕著な状況で12位のベティスとのホームゲームに臨んだ。前節途中出場の浅野は引き続きベンチスタートとなった。ウォームアップ中に負傷したバルトラの代役にカンテラーノのオルティスをスクランブル起用するなど、いきなりゲームプランが崩れたアウェイチーム相手にマジョルカが主導権を握っていく。以降もセットプレーやモヒカの攻撃参加を活かして再三のシュートを浴びせかけたホームチームだったが、前半のうちにゴールをこじ開けることはできなかった。
ゴールレスで折り返した後半は徐々にイスコがボールに触る機会が増えたベティスが押し返し、試合は完全にイーブンの状況に。
そんななか、ホームチームは63分にラリン、ダルデルを下げてムリキ、浅野と勝負の2枚替えを敢行した。70分にはロングボールをムリキが頭で背後へ流し、これに抜け出したダニ・ロドリゲスに決定機もここはシュートを枠に飛ばせない。
すると、直後にはマジョルカにアクシデント発生。73分、イーブンボールの競り合いでスライディングでのボールリカバリーを試みたマスカレルの足裏がヘスス・ロドリゲスのふくらはぎに直撃。オンフィールド・レビューの末にレッドカードが掲示され、数的不利を背負うことになった。
その後はリスクを冒して前に出るベティスと堅守速攻で応戦するマジョルカという構図の下で緊迫感のある攻防が続く。浅野は低い位置まで下りて守備をサポートしつつ、ムリキとともに前がかりな相手の背後を突いて幾度か良い形も作り出した。
7分が加えられた後半アディショナルタイムも膠着状態が続いたが、土壇場でアウェイチームがスコアを動かした。96分、右サイド深くに抜け出したオルティスからの完璧なクロスをゴール前でフリーとなったバカンブが渾身のヘディングシュートを右隅に流し込んだ。
そして、試合はこの直後にタイムアップを迎え、劇的勝利のベティスが4試合ぶりの勝利。敗れたマジョルカは厳しい4戦連続無得点での4連敗となった。
マジョルカ 0-1 ベティス
【ベティス】
セドリック・バカンブ(後51)
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【ラ・リーガ第21節プレビュー】欧州リーグフェーズ最終戦控える強豪は曲者との対戦
先週末に開催された後半戦初戦ではアトレティコ・マドリー、バルセロナが痛恨の取りこぼしとなったなか、唯一快勝のレアル・マドリーが首位奪還に成功した。 チャンピオンズリーグ(CL)、ヨーロッパリーグ(EL)のリーグフェーズ最終節を週明けに控えるなか、そのヨーロッパ参戦組の戦いに注目集まる第21節。 前節、ラス・パルマス相手の4-1の大勝でリーグ3連勝で首位浮上となったマドリー。勝ち点3必須だったCLではレッドブル・ザルツブルク相手にFWロドリゴ・ゴエス、FWヴィニシウス・ジュニオールのドブレーテ共演などで5-1のマニータの圧勝。1年1カ月ぶりの復帰となったDFアラバも2試合連続で途中出場し、チームの状態はすこぶる良好だ。これでプレーオフ進出確定とともにシード圏内の16位に浮上したチームは、最終節でスタッド・ブレストに勝利した場合、他チームの結果次第では逆転でのトップ8フィニッシュの可能性も残す。 そんななかで臨む今回の一戦では最下位に転落したバジャドリーとのアウェイゲームに臨む。引き続き出場停止のヴィニシウスに加え、腰か背中の違和感で途中交代したMFベリンガムら一部主力が不在となる可能性が高く、ロドリゴとFWムバッペの絶好調コンビやFWエンドリッキ、MFギュレルといった若手を組み合わせた陣容での戦いとなりそうだ。引き続き守備の改善に取り組みつつ、指揮官が全幅の信頼を与える攻撃陣の力で勝ち切りたい。 2位のアトレティコは前節、レガネス相手にFWグリーズマンのPK失敗も響いてまさかのウノセロ負け。公式戦連勝が「15」でストップするとともに、わずか1節で首位の座を明け渡す形となった。それでも、直近のCLレバークーゼン戦では見事なリバウンドメンタリティを示した。守勢の前半にMFバリオスが一発退場となり、前半終了間際に先制点を奪われたが、後半序盤にFWフリアン・アルバレスのゴールで同点に追いつくと、相手の退場で数的同数となった後半終盤に再びアルバレスがゴールをこじ開けて殊勲のドブレーテ。公式戦11連勝中だった難敵に圧巻のレモンターダ完遂となった。 その勢いに乗って臨む今節はマジョルカに4-0の圧勝を収めた5位のビジャレアルとの上位対決に臨む。数的不利で40分近く強度の高い激闘を戦っており、コンディション面では相手に分があるが、熱狂のメトロポリターノのアドバンテージを活かしながらリーグ戦でも白星を取り戻したい。そのなかで頼もしい先輩たちに救われて戦犯を免れたバリオスの奮起に期待したいところ。なお、CLでは5位に浮上し、最終節はマドリーに大敗して敗退決定済みのザルツブルクとの対戦となるため、リーグ戦にある程度全力を注げるはずだ。 3位のバルセロナは前節、試合終盤の不運な判定の影響もあって下位のヘタフェ相手に痛恨ドロー。リーグ戦では2分け2敗の4戦未勝利とラ・リーガでの苦闘は続く。ただ、アトレティコ同様にCLではベンフィカ相手にこちらも圧巻のレモンターダを達成。GKシュチェスニーが絡んだ軽率な2失点を含め、今季ワーストタイの4失点を喫して2度の2点ビハインドを背負ったが、伏兵エリック・ガルシアの土壇場での同点ゴールに、後半ラストプレーで見事なロングカウンターからFWハフィーニャが決めたドブレーテによって壮絶な打ち合いを5-4で制した。 これでトップ8フィニッシュを確定させたチームは週明けに控えるアタランタ戦は意識しながらも、リーグ戦により集中しやすい状況にあり、前節最下位を脱出した19位のバレンシア相手にリーグ5戦ぶりの白星を狙う。GKペーニャの先発復帰でディフェンスラインの連携面での問題は解決されるが、リーグ戦ではより相手のハイライン対策が進むなかで集中力を維持したい。とりわけ、紆余曲折の末に2031年までの新契約にサインしたDFアラウホのプレーに注目だ。さらに、ヘタフェ戦では決定力を欠いた攻撃陣にはベンフィカ戦同様の爆発を見せたい。 リーグ前節はセルタを2-1で下した4位のアスレティック・ビルバオだが、ELでは下位に沈むベシクタシュ相手に1-4で惨敗。依然としてトップ8圏内の3位を維持も、最終節の結果次第でプレーオフに回る可能性もわずかながらあり、気を引き締めてビクトリア・プルゼニとのアウェイゲームに臨みたいところだ。今節はアトレティコ撃破で勢いに乗る15位のレガネスと侮れない相手だけに、攻守両面でベシクタシュ戦の反省を活かしたい。 MF久保建英を擁する7位のレアル・ソシエダは、年明け3連勝からの公式戦2連敗と後半戦も安定感を欠く状況に。リーグ前節は大幅なターンオーバーの末にバレンシアに0-1で敗れると、ELのラツィオ戦ではベストメンバーで臨んだなか、前半のDFムニョスの退場も響いて1-3の完敗となった。これでEL敗退の可能性もわずかながら出てきており、PAOKとの最終節はより緊張感が増すことに。そんななか、前節バルセロナと引き分けたヘタフェとの一戦では弾みを付けるような戦いが求められる。指揮官イマノルの選手選考が大きなポイントになりそうだが、直近2試合で不完全燃焼に終わった久保にはうっ憤を晴らす活躍でチームを勝利に導く仕事を期待したい。 FW浅野拓磨を擁する6位のマジョルカは、公式戦3連敗且つ無得点と失速傾向が顕著な状況で12位のベティスとのホームゲームに臨む。ここ数試合の低調な内容を受け、メンバーのテコ入れも見込まれるなか、前節途中出場の浅野にはスタメン起用を期待しつつ、流れを変える働きを求めたい。 《ラ・リーガ第21節》 ▽1/24(金) 《29:00》 ラス・パルマス vs オサスナ ▽1/25(土) 《22:00》 マジョルカ vs ベティス 《24:15》 アトレティコ・マドリー vs ビジャレアル 《26:30》 セビージャ vs エスパニョール 《29:00》 バジャドリー vs レアル・マドリー ▽1/26(日) 《22:00》 ラージョ vs ジローナ 《24:15》 レアル・ソシエダ vs ヘタフェ 《26:30》 アスレティック・ビルバオ vs レガネス 《29:00》 バルセロナ vs バレンシア ▽1/27(月) 《29:00》 アラベス vs セルタ 2025.01.24 19:30 Fri2
前半4失点のマジョルカがビジャレアルとの上位対決に敗れる…浅野拓磨は74分からプレー【ラ・リーガ】
浅野拓磨の所属するマジョルカは20日、ラ・リーガ第20節でビジャレアルと対戦し0-4で敗戦した。浅野は74分からプレーしている。 リーグ戦2連勝中の6位マジョルカ(勝ち点30)が、5位ビジャレアル(勝ち点30)のホームに乗り込んだ一戦。マジョルカの浅野はベンチスタートとなった。 立ち上がりから一進一退の展開が続くなか、マジョルカはセットプレーから失点を許す。20分、パレホの左CKをローガン・コスタがヘディングでゴールに流し込んだ。 先制を許したマジョルカは、24分にもカウンターを受けるとバエナのパスからボックス左に侵入したカルドナの折り返しを供給。最後はパス&ゴーでゴール前まで駆け上がったバエナがゴールに押し込んだ。 さらにマジョルカは26分にもパレホにネットを揺らされると、28分にはピノに決められ、わずか8分間で4失点を喫した。 4点ビハンドで前半を終えたマジョルカは、後半からナバーロ、アントニオ・サンチェス、コペテ、モレイを投入する4枚替えを敢行。すると58分、左サイドで獲得したFKからモヒカがクロスを供給すると、ファーサイドのライージョが折り返したボールをムリキが頭で合わせたが、これはわずかにゴール左に外れた。 膠着状態が続くなか、マジョルカは74分にラリンを下げて浅野を投入。しかし、再び決定機を迎えたのはビジャレアル。78分、ボックス左でパスを受けたバエナのクロスをデニス・スアレスが頭で合わせたが、シュートはゴール左に逸れた。 終盤にかけて猛攻をかけるマジョルカだったが、最後までビジャレアルの守備を崩すには至らず。悪夢の8分間で4失点を喫したマジョルカが、ビジャレアルとの上位対決に敗れた。 ビジャレアル 4-0 マジョルカ 【ビジャレアル】 ローガン・コスタ(前20) アレックス・バエナ(前24) ダニエル・パレホ(前26) ジェレミ・ピノ(前28) 2025.01.21 07:50 Tue3
【2024-25ラ・リーガ前半戦総括】超WS選出の最優秀選手はグリーズマン
◆アトレティコが三つ巴の争いをリード 新生バルセロナのロケットスタートによって一時はカタルーニャの雄が独走気配を示したが、以降の失速とマドリード勢の復調によって三つ巴のタイトルレースが繰り広げられるなか、ここきて圧巻のフォームを継続するアトレティコ・マドリー(勝ち点44)が前半戦の王者に輝いた。 昨シーズン後半の巻き返しに加え、昨夏の移籍市場でFWアルバレス、FWセルロート、DFル・ノルマン、DFラングレらを積極補強したコルチョネロスは、チャンピオンズリーグ(CL)の戦いで苦戦を強いられたものの、リーグ戦では取りこぼしこそありながらも、13勝5分け1敗と安定。とりわけ、昨年11月から現在まで公式戦15連勝と圧巻の勝負強さを発揮。昨年末の最終戦では天敵バルセロナとのアウェイゲームを劇的逆転勝利で飾り、首位奪還に成功した。 そのマドリードのライバルを1ポイント差で追走する2位のレアル・マドリー(勝ち点43)は、上位陣相手の戦績はいまひとつも格下相手に着実に勝ち点3を積み重ねてプリメーラ連覇の可能性をしっかりと残す前半戦となった。FWムバッペの加入によってセンターフォワード不在を除けば、前線は世界屈指の陣容となったが、DFミリトンやDFカルバハルの長期離脱によって懸念のディフェンスラインは火の車だ。格下相手に終始押し込める展開では問題はないものの、今季2度のエル・クラシコでの大敗など、実力が拮抗した相手に対しては一部選手のクオリティの問題、献身性を欠く前線の守備負担をチーム全体で管理し切れず、その点が後半戦の懸念材料となる。 開幕7連勝スタートも、対戦相手の対策が進んだ昨年11月以降の急失速によって首位と6ポイント差の3位で前半戦を終えたバルセロナ(勝ち点38)。ハイライン・ハイプレスのアグレッシブなスタイルに、カンテラーノ重用のスタイルで序盤戦の主役となったフリック監督の采配は見事だったが、得点力の低下とともに守備のリスクが高まり、ゲームクローズの拙さとともに勝ち点逸が続いている。年明け以降は自慢の攻撃陣の爆発で逆転優勝への弾みを付けた印象だが、前半戦で出た課題の微調整がカギを握りそうだ。また、未だ決着を見ないMFダニ・オルモ、FWパウ・ビクトルの選手登録問題も気がかりなところだ。 オトラ・リーガでは昨季のコパ・デル・レイ王者である4位のアスレティック・ビルバオ(勝ち点36)が頭一つ抜けた存在に。持ち味の堅守に加え、イニャキ&ニコのウィリアムズ兄弟ら攻撃陣も安定したパフォーマンスを披露。コパ連覇の夢は潰えたが、ヨーロッパリーグ(EL)でも好調を維持しており、後半戦もトップ4争いの主役を担う。 MF久保建英の所属する7位のレアル・ソシエダ(勝ち点28)は、可もなく不可もない前半戦に。今季も多くの離脱者が出ているなか、新戦力ではMFスチッチ、DFアゲルドのセンターラインの活躍が光るものの、FWオスカールソンら前線のタレントが殻を破れず。攻撃面では日本人エースへの依存が顕著だが、指揮官の微妙な起用法もあってチームとしてうまく勝ち点を繋げられずにいる。なお、久保は前半戦19試合4ゴールと昨季に比べて目に見える数字という部分は限定的。年明け以降は異次元のパフォーマンスを見せており、この後半戦でチームをヨーロッパ出場圏内に押し上げる活躍を期待したい。 ヨーロッパ出場権争いは5位のビジャレアル(勝ち点30)、8位のジローナ(勝ち点28)とある程度予想通りの顔ぶれとなったが、昨季は残留争いを強いられたマジョルカ(勝ち点30)が6位と大健闘。一方で、10位のレアル・ベティス(勝ち点25)、13位のセビージャ(勝ち点23)のアンダルシア勢は厳しい前半戦となっている。 残留争いでは18位のアラベス(勝ち点17)、19位のバジャドリー(勝ち点15)、最下位のバレンシア(勝ち点13)が降格圏に沈む。ただ、14位のラス・パルマス(勝ち点22)辺りまでが後半戦でも残留争いを戦うことになりそうだ。 【最優秀選手&監督】 ★最優秀選手 ◆FWアントワーヌ・グリーズマン(アトレティコ・マドリー) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_100_tw1.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 首位チームの大黒柱。ここまで19試合7ゴール4アシストと、数字面においてはバルセロナやマドリーにより優れた選手がいることも事実だが、首位チームで最も存在感を放ったエースを前半戦のMVPに選出した。 今季も3バック、4バックを併用し、前線に関してはFWアンヘル・コレアを除いて大きく顔ぶれが変わったなか、序盤戦は連携面や新戦力の適応に時間を要したが、傑出した戦術眼と献身性、バランス感覚に長けたエースの存在によってチームは安定。2トップ起用では相棒をうまく活かしながら、MFバリオスやMFデ・パウルとともにゲームメイク、前線と中盤のリンクマンを担いつつ、仕上げの仕事もこなすマルチタスクを見事に完遂した。 さらに、前述のバルセロナ戦とともに首位ターンにおいて重要な一戦となったセビージャ戦では圧巻のドブレーテでチームを4-3の劇的な逆転勝利に導くなど、その勝負強さも傑出していた。 ★最優秀監督 ◆ディエゴ・シメオネ(アトレティコ・マドリー) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 真骨頂発揮で首位に導く。マジョルカを6位に躍進させたハゴバ・アラサテ監督やアスレティックのバルベルデ監督の手腕も素晴らしかったが、首位チームの指揮官を最優秀監督に選出した。 アトレティコ13年目で近年は戦術面、マネジメントの部分で限界説も囁かれながらも、微調整を繰り返しつつ、ブレない戦い方で結果を出し続けるアルゼンチン人指揮官。今季は前述の新戦力に加え、構想外と思われたDFハビ・ガラン、レンタルバックの実子ジュリアーノ・シメオネなど既存戦力の力も引き出し、チームとしての最大値をうまく引き出している印象だ。 序盤戦は[3-4-2-1(3-5-2)]をメインに戦ってきたが、代名詞の[4-4-2]に原点回帰すると、リーグ最少失点の堅守を武器に前線のタレントの個人技や連携を活かしながら攻撃面も改善。ラ・リーガにおいては最も安定感のある戦いぶりを見せている。 【期待以上】 ★チーム ◆マジョルカ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 新指揮官の下、ヨーロッパ出場権争いに絡む。昨季は質実剛健なハビエル・アギーレ監督の下、堅守速攻を徹底した戦いで降格圏と7ポイント差の15位フィニッシュとなったマジョルカ。その指揮官の退任を受け、オサスナで長期政権を築いたアラサテ監督を招へいすると、前半戦を9勝3分け7敗の戦績で終えた。ここまで1試合平均1得点の19ゴールと、より攻撃的な[4-3-3]に変更した狙いは出ていないが、21失点の安定した守備と勝負強い戦いで接戦をモノにしてきた。 ライバルの今冬補強が見込まれるなか、限られた財政でヨーロッパ出場権を得る上ではここまで3ゴールにとどまる主砲ムリキに、負傷明けから後半戦の爆発が求められるFW浅野拓磨ら前線のタレントの奮起が必要となる。 ★選手 ◆MFマルク・カサド(バルセロナ) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> チャビ体制での構想外から一転して中盤の絶対的主力に。アトレティコDFハビ・ガラン、ビジャレアルFWバリー、ラージョDFラティウ、バジャドリーDFジュマ・バー、ソシエダDFアランブルらの活躍も印象的だったが、バルセロナの躍進に大きく貢献した21歳MFを選出した。 カンテラ時代から才能は高く評価されながらも、多くのカンテラーノがファーストチームに登用されたチャビ体制では同世代や後輩が定着していくなか、思うようなチャンスを得られず。一時は換金対象として放出の可能性も取り沙汰された。 しかし、中盤に多くの離脱者が続出したなか、後輩MFベルナルとともにプレシーズンの段階からフリック監督の評価を得ると、ここまで16試合3アシストを記録。MFガビやMFフェルミン・ロペスら負傷者が復帰後も、MFペドリとともにピボーテの主力を担い、指揮官の期待に応える高水準のパフォーマンスを披露し続ける。172cmとサイズには恵まれていないが、傑出したフットボールIQ、パスセンス、献身性を武器にブラウグラナの中盤に君臨し、ラ・ロハデビューまで飾っている。 【期待外れ】 ★チーム ◆バレンシア <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 復活の兆し見せた昨季の勢いを活かせず。昨季はフルシーズンを率いることになったバラハ前監督の下で9位フィニッシュしたが、今季は2勝7分け10敗の最下位に低迷。その低迷の大きな要因はオーナーのピーター・リムの杜撰な運営、昨年10月末に発生した深刻な豪雨洪水といった要因が大きい。 ただ、スカッドの質を鑑みれば、少なくとも中位の力は十分にあるだけに、コーチングスタッフ、選手の責任も避けられないところだ。守備に関しては29失点とそこまで悪い数字ではないが、先日のマドリー戦で10人相手にミス絡みの失点で悲劇的な敗戦を喫するなど、メンタルの部分を含めて勝負弱さが顕著。 より深刻な攻撃陣ではFWウーゴ・ドゥーロが5ゴール2アシストと奮闘も、FWラファ・ミルらの低調なパフォーマンスによって1試合平均1点に満たない18ゴールにとどまった。今冬の移籍市場ではFWサディクを獲得も、さらなる補強が行われなければ、コルベラン新監督の手腕でもさすがに立て直しは厳しく、1986-87シーズン以来のセグンダ降格の可能性が現実味を帯びてくる。 ★選手 ◆FWセバスティアン・アラー(レガネス) <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/1200/img/2025/get20250117_100_tw6.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> ラ・リーガ初挑戦は完全に失敗に。昨夏の移籍市場において、ある意味で最も大きなサプライズとなったのが、2021-22シーズンのエールディビジ得点王で、アヤックス、ドルトムントでプレーしたコートジボワール代表FWのレガネス加入だった。 ドルトムントでは精巣ガンの治療の影響などもあって思うような活躍はできなかったが、昨年2月のアフリカ・ネーションズカップでコートジボワールを優勝に導いたストライカーのラ・リーガ弱小クラブへの加入は驚きとして伝えられた。 しかし、大きな期待を背負って臨んだ前半戦では8試合(先発5)の出場で無得点に終わり、今冬の移籍市場ではレンタル契約を解消し、オランダの古巣であるユトレヒトへ移籍。スペインの地でなんのインパクトも残せずに、半年でプレーを終えることになった。 2025.01.18 18:30 Sat4
浅野拓磨が途中出場の10人マジョルカが土壇場被弾でベティスに敗戦…公式戦4戦連続無得点での4連敗に【ラ・リーガ】
ラ・リーガ第21節、マジョルカvsレアル・ベティスが25日にエスタディ・デ・ソン・モイシュで行われ、アウェイのベティスが0-1で勝利した。なお、マジョルカのFW浅野拓磨は63分から途中出場した。 6位のマジョルカは、公式戦3連敗且つ無得点と失速傾向が顕著な状況で12位のベティスとのホームゲームに臨んだ。前節途中出場の浅野は引き続きベンチスタートとなった。 ウォームアップ中に負傷したバルトラの代役にカンテラーノのオルティスをスクランブル起用するなど、いきなりゲームプランが崩れたアウェイチーム相手にマジョルカが主導権を握っていく。 序盤は決定機には至らなかったが、30分過ぎにはGKをボックス右でつり出したロベルト・ナバーロを起点にダルデル・サム・コスタ、ダニ・ロドリゲスが3連続シュートでゴールに迫ったが、ここはベティス守備陣の体を張ったシュートブロックに阻まれた。 以降もセットプレーやモヒカの攻撃参加を活かして再三のシュートを浴びせかけたホームチームだったが、前半のうちにゴールをこじ開けることはできなかった。 ゴールレスで折り返した後半は徐々にイスコがボールに触る機会が増えたベティスが押し返し、試合は完全にイーブンの状況に。 そんななか、ホームチームは63分にラリン、ダルデルを下げてムリキ、浅野と勝負の2枚替えを敢行した。70分にはロングボールをムリキが頭で背後へ流し、これに抜け出したダニ・ロドリゲスに決定機もここはシュートを枠に飛ばせない。 すると、直後にはマジョルカにアクシデント発生。73分、イーブンボールの競り合いでスライディングでのボールリカバリーを試みたマスカレルの足裏がヘスス・ロドリゲスのふくらはぎに直撃。オンフィールド・レビューの末にレッドカードが掲示され、数的不利を背負うことになった。 その後はリスクを冒して前に出るベティスと堅守速攻で応戦するマジョルカという構図の下で緊迫感のある攻防が続く。浅野は低い位置まで下りて守備をサポートしつつ、ムリキとともに前がかりな相手の背後を突いて幾度か良い形も作り出した。 7分が加えられた後半アディショナルタイムも膠着状態が続いたが、土壇場でアウェイチームがスコアを動かした。96分、右サイド深くに抜け出したオルティスからの完璧なクロスをゴール前でフリーとなったバカンブが渾身のヘディングシュートを右隅に流し込んだ。 そして、試合はこの直後にタイムアップを迎え、劇的勝利のベティスが4試合ぶりの勝利。敗れたマジョルカは厳しい4戦連続無得点での4連敗となった。 マジョルカ 0-1 ベティス 【ベティス】 セドリック・バカンブ(後51) 2025.01.26 00:05 Sun5