「2回痛い思いをしてる」W杯最終予選を前にした長友佑都、初戦の大敵は“油断“「気の引き締めは伝えていかないと」
2024.09.02 21:13 Mon
経験を還元していく長友佑都
日本代表のDF長友佑都(FC東京)が、5日に行われる2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の中国代表戦について語った。
アジア2次予選を首位で通過し、9月から始まる最終予選に臨む日本。5日には中国をホームに迎え、その後、10日にアウェイでバーレーン代表と対戦する。
そんななか、代表復帰の3月から継続招集となった長友。2日のトレーニング後にはメディア取材に対応し、初戦からつまずいた2度の経験を伝えていきたいと述べた。
「油断っていうのはまさにその通りで、最終予選が難しいなっていうのはわかってるけど、どこかで2次予選を簡単に勝ち抜いたとか、アジアは普通にやったらいけるっていうところだったり」
「あとはヨーロッパ組が多くて、今は移籍で悩んでたりとか、チームで試合出れなくてコンディションが上がってなかったりとかいう選手もいたりするんで、すごく難しいんですよね、この9月の初戦」
また、対戦相手の中国にも言及。指揮官を務めるブランコ・イバンコビッチ監督が、2022年W杯アジア最終予選の初戦で敗れたオマーン代表を率いていたことから、強い警戒心を見せている。
「前回の最終予選で戦ってるんですけど、それ(指揮官がイバンコビッチ監督なの)が嫌で。正直相当な対策をされて、前回も1カ月から2カ月くらい合宿をしてから来ましたよね」
「言ってみればそのぐらい気合いを入れて日本対策して来ると思うし、中国の選手のクオリティはオマーンよりも高いのかなと思うから、組織的にも日本対策されるとかなり厄介だなと。そこが一番嫌なところだなというのは感じています、僕は」
「前回もめちゃめちゃ守備対策されて、攻撃は何も出来なかった部分もあったし、あとコンディションも合宿やって、すごく整っていて、後半も結構危ないシーンがたくさんあったなと。本当に厄介だったなという印象が強いんで、今回も同じような形で日本対策してくるんじゃないかなと思います」
3月から招集が続くものの、試合中止やケガでこの間は1度も代表のピッチに立てていない長友。「燃えているか?」という質問には「もちろんもちろん。それは選手として来ているからありますけどね」と答え、ベテランとしての意気込みも語っている。
「そこは強く持っていきたいというのと、もちろん選手だけじゃなくて、これまで経験として伝えられる部分も仕事としてはあると思っているから、両方しっかりとやっていきたいなと思っています」
「常に試されてますから。厳しい戦いですけど、しっかりと自分自身準備して、自分の持っている部分を出していけたらなと思っています」
今回は伊藤洋輝(バイエルン)がケガにより未招集。中山雄太(FC町田ゼルビア)との左サイドバック争いが予想されるが、当然ポジションを勝ち取るつもりだ。
「最善の準備はもちろんしていますし。雄太も戻ってきて競争も激しくなってくるし、今後洋輝も戻って来る。そういった意味では、アピールしないと生き残っていけないなとは感じているから、危機感持って自分もやっていきたいと思っています」
アジア2次予選を首位で通過し、9月から始まる最終予選に臨む日本。5日には中国をホームに迎え、その後、10日にアウェイでバーレーン代表と対戦する。
そんななか、代表復帰の3月から継続招集となった長友。2日のトレーニング後にはメディア取材に対応し、初戦からつまずいた2度の経験を伝えていきたいと述べた。
「あとはヨーロッパ組が多くて、今は移籍で悩んでたりとか、チームで試合出れなくてコンディションが上がってなかったりとかいう選手もいたりするんで、すごく難しいんですよね、この9月の初戦」
「そこは僕自身2回痛い思いをしてるんで、そういった気の引き締めは自分自身もそうだし、後輩たちにも伝えていかないといけないなと思います」
また、対戦相手の中国にも言及。指揮官を務めるブランコ・イバンコビッチ監督が、2022年W杯アジア最終予選の初戦で敗れたオマーン代表を率いていたことから、強い警戒心を見せている。
「前回の最終予選で戦ってるんですけど、それ(指揮官がイバンコビッチ監督なの)が嫌で。正直相当な対策をされて、前回も1カ月から2カ月くらい合宿をしてから来ましたよね」
「言ってみればそのぐらい気合いを入れて日本対策して来ると思うし、中国の選手のクオリティはオマーンよりも高いのかなと思うから、組織的にも日本対策されるとかなり厄介だなと。そこが一番嫌なところだなというのは感じています、僕は」
「前回もめちゃめちゃ守備対策されて、攻撃は何も出来なかった部分もあったし、あとコンディションも合宿やって、すごく整っていて、後半も結構危ないシーンがたくさんあったなと。本当に厄介だったなという印象が強いんで、今回も同じような形で日本対策してくるんじゃないかなと思います」
3月から招集が続くものの、試合中止やケガでこの間は1度も代表のピッチに立てていない長友。「燃えているか?」という質問には「もちろんもちろん。それは選手として来ているからありますけどね」と答え、ベテランとしての意気込みも語っている。
「そこは強く持っていきたいというのと、もちろん選手だけじゃなくて、これまで経験として伝えられる部分も仕事としてはあると思っているから、両方しっかりとやっていきたいなと思っています」
「常に試されてますから。厳しい戦いですけど、しっかりと自分自身準備して、自分の持っている部分を出していけたらなと思っています」
今回は伊藤洋輝(バイエルン)がケガにより未招集。中山雄太(FC町田ゼルビア)との左サイドバック争いが予想されるが、当然ポジションを勝ち取るつもりだ。
「最善の準備はもちろんしていますし。雄太も戻ってきて競争も激しくなってくるし、今後洋輝も戻って来る。そういった意味では、アピールしないと生き残っていけないなとは感じているから、危機感持って自分もやっていきたいと思っています」
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J3からJ2、そしてJ1へ。段階を踏むように成長してきたDF安藤智哉は、2025年の日本代表活動でついに日の丸を背負った。だが、そこでは手応えと同じだけ、国際基準の厳しさも突きつけられた。残念ながら出番を与えられなかった11月18日のボリビア代表戦後、ミックスゾーンを通った安藤に声をかけると「もっと日常を変えないとこの先はない」と課題を口にする。 それでも怪我人が続出する最終ラインにおいて、190cmの高さ、3バックのどこでも対応できる柔軟性は確かな武器。ワールドカップを見据えて重要なオプションになり得るだろう。そんな遅咲きのセンターバックは、日の丸を背負って改めて何を感じたのか。 ■国際基準の前で実感した“成長の必然性”と向き合う課題 年内の代表活動を終えた安藤の最初の言葉は、喜びではなく厳しい自己評価だった。 「もっと日常を変えていかないとこの先はない。自分との戦いですし、これまで以上にもっと成長が必要。アビスパでの活躍が大事になってくる」 国内組で構成されたメンバーで臨んだ7月のEAFF E-1サッカー選手権2025で、日本代表デビューを飾り、2試合に出場して2大会連続3度目となる優勝に貢献した。怪我による辞退となったが、海外組も交えた9月のアメリカ遠征のメンバーにも選出されるなど一気に評価を高めた。 その後も継続してメンバー入りすると、11月14日のガーナ代表戦、75分からピッチに立つ。限られた出場時間の中で手応えもあった。「高さでは負けない」。これは安藤が国内外の相手に通用する確信として得たものだ。一方で、同時に浮き彫りになったのは“1対1の局面”における国際水準とのギャップだった。 「剥がされないこと、中を切ること、奪った後のパスを前につけるところ。ついていく、一歩寄せる、寄せた後のドリブルへの対応……まだまだ挙げればキリがない」 言葉のひとつひとつに、試合に出られなかったもどかしさと、より高い基準に近づく必要性が滲む。 「試合に出られないからというのもあるけど、一番はもっとレベルアップしたいという思い。海外組とは差がある」 E-1でのデビュー、そしてフル代表での招集。階段は確かに上った。しかし、その先を望むなら、日常の基準ごと変えなくてはいけない。そう気づかせた1年だった。 「自分次第で変われる、自分次第で掴めるというのをこの1年で感じた。まだまだ上に行きたい思いが強くなった」 国際舞台で痛感した課題は、安藤の中で確かな危機感へと変わっている。 ■求められた役割を“こなしてきた”強み──代表に必要な高さと柔軟性 では、課題がある中でなぜ安藤は代表で呼ばれ続けるのか──。それは、彼がキャリアを通して示してきた“適応力”に理由がある。 J3今治ではフィジカルと空中戦の強さを磨き、J2大分では守備構造の理解と3バックの経験を積んだ。福岡ではJ1の強度に適応しつつ、3バックの左だけでなく中央でもプレー。求められるタスクを遂行し、役割が変わっても結果を出してきた。 「アビスパでは3バックのどこでも使ってもらっていますが、それは代表でも生きている。どこがやりやすいとかはない。出られればどこでも。その立場ではない」 この柔軟性は、今の代表にとって大きな価値を持つ。 森保ジャパンはDF冨安健洋(無所属)、DF伊藤洋輝(バイエルン/ドイツ)、DF町田浩樹(ホッフェンハイム/ドイツ)、DF高井幸大(トッテナム/イングランド)ら、コアメンバーに負傷者が続き、試合ごとに構造や最終ラインの組み合わせが変わる状況が続いた。ワールドカップを見据えても、彼らが万全の状態で臨めるかは未知数だ。そこで、190cmの高さを持ちながら、右・中央・左のすべてをこなせるCBは希少だ。 さらに、安藤自身も日本代表での役割を「クローザー」として自覚している。 「スタメンの機会はなかったが、逆にクローズの部分でチョイスされるように。安藤が入ったら守り切る安心感を持たせたい」 リードを守り切る終盤、セットプレーの局面、相手のロングボールが増える時間帯。日本代表の“最終ライン”を支えるピースとして、安藤の役割は明確だ。 そして、本人はその立場に甘んじるつもりはない。 「これからの自分の取り組み次第。福岡に帰ってアピールしていくだけ」 高さ、適応力、実直な成長曲線。代表で求められる要素と、安藤が積み上げてきたキャリアは確かに接続している。 取材・文=川嶋正隆 2025.11.28 19:00 Fri4
横浜から世界へ。“二人のコウキ”が代表のピッチで刻んだ、それぞれの現在地
10月10日に行われた、日本代表対パラグアイ戦。“二人のコウキ”が、日本代表選手としてついに同じピッチに立った。 横浜FCで芽吹いた斉藤光毅と、輝きを取り戻した小川航基。クラブ指折りの“出世魚”の共演は、ファン・サポーターにとって、待ちに待った瞬間だった。 しかし、同じ1試合を戦ったはずの二人が試合後に見せた表情は、あまりにも対照的だった。 ■「全然ダメ」完敗に終わった、苦いデビュー戦 出番が訪れたのは、2失点目を喫した直後の66分だった。「流れを変えるプレーを見せてほしいという」森保一監督からのメッセージを受け取り、斉藤は左ウイングバックの位置で、日本代表戦のピッチに立った。 横浜FCにとっては、史上初となるアカデミー出身選手のA代表デビュー。ロールモデルとなる成長を遂げた斉藤が日の丸を背負う姿は、クラブに関わる誰しもが心待ちにしていたものだった。 「監督からはどんどん仕掛けて、チャンスをつくってほしい、と。もちろん自分もそのつもりで試合に臨みました」 出場から1分半後、鈴木淳之介のパスを敵陣高い位置で受けた斉藤は、パラグアイの右サイドバックを担うフアン・カセレスと1対1になり、早速、得意のドリブルを仕掛けるチャンスが訪れる。しかし、中に切り込もうとした瞬間に体を当てられ体勢を崩し、あとから寄せに来たディエゴ・ゴンザレスに、そのままボールを刈り取られてしまった。 続けて72分には、逆サイドの伊東純也にクロスを要求しファーへと走り込むが、ボールは流れ、シュートには持ち込むことができず。その後も積極的に仕掛ける姿勢を見せるも、相手を抜く前に潰されてしまい、ボールロストが続いた。 そして終盤には、同じく途中出場の相馬勇紀とポジションが替わり、より得意なシャドーの位置に入るも力を出しきれず。アディショナルタイムに上田綺世のヘディングゴールで追いつきチームは敗戦は免れたが、個人としてはパラグアイに完封され、苦いデビュー戦となった。 「全然ダメだった」。 試合後のテレビ中継用のインタビューでは、質問を投げかけるリポーターの顔を見ることができず、終始うつむく。 「普段のリーグ戦でも同じくらいの強度を相手にしているしもっと削られる時もあるので、全部自分の仕掛けの甘さが招いたことだと思います。ただ今は、細かいところの反省よりも『なんでああしなかったのか』『なんでこうなっちゃったんだ』としか、考えられない」 ロッカーに戻り、取材対応の時間になっても悔しさは収まらず。こぼれる言葉には自身への怒りや困惑も入り混じった、複雑な心情が垣間見えた。 ■笑顔に滲む、ストライカーの自信と余裕 一方、真逆とも言える活躍を見せヒーローインタビューに応じたのは、小川航基だ。 持ち前の決定力を示したのは、1失点目からわずか5分後の26分、敵陣でパスを回しながら機を探る中、佐野海舟が一瞬の隙を突くタイミングで縦パスを送る。これを収めた小川は、腰をひねりながら反転シュート。ボールはGKの真正面に飛び弾かれるも、反動で後ろに逸れそのままラインを割り、みごと同点に追いついた。 小川にとっては初めてホーム開催の試合で決めた、記念すべき10得点目。出場11試合での2ケタ得点達成は、日本代表最多得点記録保持者の釜本邦茂氏を上回る、“史上最速”の数字となった。 「入ったと思わなかったので、自陣に戻ろうとしてました。入っていたのでよかったです」 少し口元を緩ませながらゴールシーンを振り返る所作からは、“余裕”が伺える。 続く第2戦のブラジル戦は、1トップを争う上田綺世も含めた仲間の3ゴールで歴史的な逆転勝利を収めたものの、自身は85分の投入となり、連続得点とはならなかった。 それでも「表現があっているかはわからないけど、この試合でゴールができた選手が羨ましいなとは思う」とは口にしつつも、焦りや不安は一切ない。 「今日の試合は、もちろんうれしいです。でもW杯本番ではないですし、相手のコンディションやメンバーも全く違うはずなので、これで一喜一憂するつもりはありません。味方のゴールも刺激になりましたけど、やっぱりW杯の舞台では、そこに自分の名前があるべきだと思っています」 同じクラブで活躍したといえども、所属年数もシーズンも異なるため、チームメートとしてプレーした経験はなかった、斉藤と小川。共通点こそあれど交わることのなかった二人の共演は、SNS上でも話題となった。 一方で、代表チームの中で積み重ねてきたものがもたらす立場や経験値の“差”が、如実に表れる試合となった。 ■悔しさを糧に“再共演”へ ただ、国を背負うストライカーとして堂々と結果を残す小川も、決して平坦な道を歩んできたわけではない。 プロデビュー後続いた不調に、度重なるけが、J2での再起を経て挑んだ海外移籍──。いくつもの壁を乗り越えたからこそ、今の活躍がある。 「W杯は、どう見てたっていうか……。普通に応援はしてましたけど、先は越されてるなって思うし、そこに対しての焦りはやっぱりある」 3年前、メンバー争いに絡むことすらできなかったカタールW杯の直後、小川を取材した際の音声を聞き返してみれば、斉藤と同じく隠し切れない「悔しさ」が滲んでいた。 「この経験を生かすしかない」 言い聞かせるように言葉を絞り出す斉藤だが、得た課題をどう次につなげられるかは、自分次第だ。 「航基くんだけじゃなく、試合中にいろんな選手が声をかけてくれましたけど、自分がもっと思い通りのプレーをしていけば、より具体的になってくるはず。『どんどん仕掛けろ』だけじゃなく、動きを擦り合わせるような声をかけてもらえるように、頑張りたい」 息を合わせ「光毅のアシスト」で「航基がゴールを決める」──。その瞬間を夢見ているファン・サポーターは、大勢いるだろう。寄せられる期待にも応えるべく、小川もまた決意を新たにする。 「クラブへの貢献度は彼のほうがもちろん高いですし、1年半しかいなかった僕が何か言うのも違うのかなと思いますけど……。一緒に『横浜FC』という名前も背負いながら、感謝を忘れずに。誇りをもってやれればな、と思います」 横浜から、世界へ。羽ばたいた二人の挑戦は続く。 2025.10.22 12:10 Wed5
