ランパード、ユナイテッドに移籍した愛弟子マウントの成功を確信 「間違いなくフィットする」

2023.07.14 16:03 Fri
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チェルシーやダービー・カウンティでイングランド代表MFメイソン・マウント(24)を指導したフランク・ランパード氏が教え子の素晴らしさついて語った。イギリス『マンチェスター・イブニング・ニュース』が伝えている。

2018-19シーズンにダービーで指揮官としてのキャリアを歩み始め、その際にチェルシーからレンタル移籍していたマウントを重用したランパード氏。翌シーズンに古巣チェルシーの指揮官に就任すると、チェルシーにレンタルバックしたマウントをレギュラー起用し、チームの主軸へと定着させた。

2021年1月にチェルシー指揮官を解任されたランパード氏だが、昨シーズン末には暫定監督としてチェルシーに戻り、そこでマウントとも再会。しかし、契約が残り1年だったマウントとチェルシーは最後まで契約延長に至らず。マウントは移籍金5500万ポンド(約99億4000万円)+アドオン500万ポンド(約9億円)でユナイテッドへと移籍した。
この度、ポッドキャスト『Diary of a CEO』に出演したランパード氏は、さまざまな話題に触れる中でマウントについても言及。教え子のユナイテッド移籍を肯定している。

「メイソン・マウントは彼ら(ユナイテッド)にとってファンタスティックな選手になるだろう。私が思うに、彼は素晴らしい契約をかわしたと思う。複雑な問題ではあった。結局のところ、彼と(チェルシー)の契約はあと1年残っていた」
また、ランパード氏はマウントの選手としての振る舞いも称賛。高い能力を有しているだけでなく、着実にタスクを遂行する選手だと述べた。

「メイソンについて私が言いたいのは、人々が現代の選手やサッカーがどのように変わったのかについて話す中、彼は(昔ながらの)姿勢や献身性、クオリティに回帰するということだ。メイソンと一緒に仕事をする素晴らしさはそこにあった」

「彼は何を頼んでも『イエス』という感じだったし、それをやってのけた。どれだけ偉大な選手も、そのような知性と意欲を持っていなければならない。『俺に何を求めているんだ? ああ、わかった、やってやる、繰り返してやる』といった感じで。そして、そのためにはクオリティも必要だ」

ランパード氏は、マウントが自らの能力を発揮するだけでなく、周囲にも影響を及ぼすことができる選手だとコメント。ユナイテッドにもフィットするはずだと断言した。

「彼がマンチェスター・ユナイテッドに何をもたらすのかという点において、メイソンはただ自らの才能を発揮するだけでなく、周囲のレベルも引き上げることになるだろう。すでに(マーカス・)ラッシュフォードや(ブルーノ・)フェルナンデス、カゼミロによってそのレベルは上がっているけどね」

「でも、彼は間違いなくフィットする。チームのために全てを捧げ、才能を発揮できる選手たちでグループやチームのメンタリティを築き上げたいと考えているのなら、彼はフィットする」

12日に行われたリーズとのプレシーズンマッチでユナイテッドデビューを飾ったマウント。ランパード氏が期待するような活躍をここから見せていくことができるのだろうか。

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ラウンド16でポルトと激突のC・ロナウド、11年前に決めたCL史上最高のゴールに脚光

チャンピオンズリーグ(CL)ラウンド16の組み合わせ抽選会が14日に行われた。 バルセロナvsパリ・サンジェルマンというビッグマッチに注目が集まっているが、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド擁するユベントスは、日本代表FW中島翔哉も所属するポルトとの対戦が決定。 <div id="cws_ad">◆【ベストゴール集】ユベントス100試合出場のC・ロナウドが決めたここまでのベストゴール(ポルト戦のスーパーゴールは記事下部)<div class="dugout-video dugout-embed-eyJrZXkiOiJ2NXR1dUdmeiIsInAiOiJ1bHRyYXNvY2NlciIsInBsIjoiIn0="></div><script type="text/javascript" src="https://embed.dugout.com/v3.1/ultrasoccer.js"></script></div> このカードが決まったことを受け、CLの公式ツイッター(@ChampionsLeague)はC・ロナウドがマンチェスター・ユナイテッドに在籍していた時にポルトと対戦した試合で決めたゴールの動画を公開。懐かしのスーパーゴールに多くの反響が集まった。 C・ロナウドがスーパーゴールを決めた試合は、2009年の4月15日に行われたポルトvsユナイテッドのCL準々決勝2ndレグ。ホームで行われた1stレグを2-2で終え、ポルトにアウェイゴールを2点奪われた不利な状態でこの一戦を迎えたユナイテッドだったが、C・ロナウドが試合開始早々にやってみせる。 6分、ゴールから約37メートルの位置でアンデルソンからパスを受けたC・ロナウドは、相手のマークが甘いとみるや、シュート体勢に入る。そして、そのまま迷いなく右足を振り抜くと、ボールは一直線にゴールへ。弾丸ライナー、レーザービームのように真っ直ぐにゴールネットへと向かったボールは、ゴール左隅へ突き刺さる。卓越したキック力、見事なシュート精度、常人離れした思い切りの良さが、見るもの全てを唖然とさせるゴールを生んだ。 この試合では、C・ロナウドはゴール以外でも大活躍。後方からのロングボールをダイレクトヒールで正確にチームメイトにパスしたり、得意のドリブルで相手DFのファウルを誘発したり…。結局、最後までスコアは変わらなかったものの、ユナイテッドは2戦合計3-2として、準決勝進出を果たしていた。 さらに、この得点はただスーパーゴールと評価されるにとどまらず。2009年末には、この年からFIFAが創設した、年間を通じて最も優れたゴールに贈られる賞「プスカシュ賞」が贈られるなど、CL史上最高のゴールとも言われるほど、素晴らしい評価を得ている。C・ロナウド本人も「どうやって決めたかわからない」と語るほどのゴール。奇跡としか言えない見事なゴールだった。 ラウンド16の日程は、1stレグは2月16日・17日および23日・24日、2ndレグは3月9日・10日および16日・17日とかなり先の予定だが、決勝トーナメントでもスーパーゴールが生まれるのか。今から楽しみで仕方がない。 <div id="cws_ad">◆C・ロナウドのスーパーミドル<blockquote class="twitter-tweet"><p lang="es" dir="ltr">Ronaldo against Porto = <a href="https://twitter.com/hashtag/UCLdraw?src=hash&amp;ref_src=twsrc%5Etfw">#UCLdraw</a> | <a href="https://twitter.com/juventusfcen?ref_src=twsrc%5Etfw">@juventusfcen</a> <a href="https://t.co/HJ4PysyDuK">pic.twitter.com/HJ4PysyDuK</a></p>&mdash; UEFA Champions League (@ChampionsLeague) <a href="https://twitter.com/ChampionsLeague/status/1338450358822195200?ref_src=twsrc%5Etfw">December 14, 2020</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script></div> 2020.12.15 21:12 Tue
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ベッカム&ギャリー・ネビルがイギリス4部クラブ買収! ギグスやスコールズら92年組がオーナーだったサルフォード・シティの共同オーナーに

EFLリーグ2(イングランド4部)に所属するサルフォード・シティは8日、かつてマンチェスター・ユナイテッドやイングランド代表で活躍したデイビッド・ベッカム氏とギャリー・ネビル氏が率いるコンソーシアムに買収されたことを発表した。 マンチェスターのサルフォードに拠点を置くサルフォード・シティは、マンチェスター・ユナイテッドで活躍し92年組として知られるライアン・ギグス氏、ポール・スコールズ氏、ニッキー・バット氏、フィリップ・ネビル氏が2014年にオーナーとなり、5シーズンで4回の昇格を経験した。 2018-19シーズンにEFLリーグ2に昇格を果たしたが、そこから上には上がれておらず。今シーズンもEFLリーグ2で8位となり、昇格プレーオフを最終節で逃す形となっていた。 そんな中、ベッカム氏、ギャリー・ネビル氏に加え、アメリカ在住の実業家のデクラン・ケリー氏、マーヴィン・デイヴィス卿がグループに入っている。 サルフォード・シティによれば、新たな株主たちはクラブと施設に多額の投資を行うという約束が入っているとのことだ。 なお、ギグス氏、スコールズ氏、バット氏、フィル・ネビル氏は引き続き「テクニカル、フットボール、コマーシャル、リクルート、SCFC財団」の各部門でクラブに関与していくとのこと。92年組が勢揃いすることとなった。 また、新しいコンソーシアムは、インドを拠点とするドリーム・スポーツ・グループ、コリン・ライアン、フランク・ライアン、ニック・ウッドハウス、シュラビン・ミッタルを含む9人の株主で構成されている。 ベッカム氏は「私はサルフォードで育った。そこで過ごした日々には、本当に素敵な思い出がある。この場所と人々は、私のサッカー人生の初期において、とても重要な役割を果たしてくれた。サルフォード・シティは地域社会の中心であり、豊かな歴史を誇る。その新たな章に加わることができ、大変嬉しく思う」とコメントしている。 ギャリー・ネビル氏も「サルフォード・シティに情熱を注いでいる。多様な才能と専門知識を持つメンバーが、サッカーへの愛で結ばれた、他に類を見ないパートナーシップだ。サッカーが最優先だが、今後4~5年でクラブを持続可能な方向へ導くことが不可欠だ。この旅の次の段階が待ちきれない」と、かつての仲間とともにチームを発展させていくことを誓った。 2025.05.08 20:55 Thu

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