「我々がもう1つ大人なチームに」選手の移籍巡りヒートアップした“東京クラシック”、町田・黒田剛監督は青森山田の教え子たちの観戦にも言及「夢や感動を与えられるようなサッカーを」
2023.07.10 00:50 Mon
FC町田ゼルビアの黒田剛監督が、東京ヴェルディとの“東京クラシック”を振り返り、教え子たちに見せられた戦い方を誇った。
9日、明治安田生命J2リーグ第25節で町田は東京Vと対戦。史上初となる新たな国立競技場でのJ2開催となった試合は、3万8000人を超える観客が集まった。
東京を本拠地とするチーム同士の対戦もあった中、試合を前に東京Vからバスケス・バイロンが町田に完全移籍することが発表。異例すぎる移籍に東京V陣営は怒りと憤りを胸に、この試合での必勝を誓って臨んだ。
試合は首位の町田が早々に2点を奪いリードを広げるも、東京Vは後半に染野唯月の2ゴールで追いつき、2-2のドロー。首位攻防戦は勝ち点を分け合う形で終わった。
この試合、プレミアリーグを戦っていた青森山田高校の生徒たちもスタンドに駆けつけ、恩師である黒田監督率いる町田を応援した。
「去年までは高校のステージでやっていて、まだ教え子たちもまだたくさん残っている。今日は先輩である藤原優大や宇野禅斗という卒業生が出場機会を得て、先輩として彼らの夢というものを目に刻ませる形で表現できたと思う」
「彼ら高校生たちも目指す所だと思うし、こういう雰囲気の中で自分たちなら何ができたかということを照らし合わせるというのは、凄く良いシチュエーションだったかなと思う」
「私も高校ともまだ繋がっていますし、こういった形で教え子たちが国立競技場へ足を運んでくれて、試合を見てくれることに感謝したいと思うし、我々ができることであれば、若い子たちを含めて夢や感動を与えられるようなサッカーを追求していきたい」
「サッカーの形は色々あるにせよ、色々なサッカーがあるから面白いのであって、その中に必死にボールを追いかけたり、体を投げ出したり、体を張ったりというのもサッカーの1つ。彼らがそれを1つでも勉強してもらえたらありがたい」
スペクタクルな戦いにもなったが、その理由は前述のバスケス・バイロンの移籍も無関係ではない。難しい戦いになることが予想された中、黒田監督は選手たちへのメンタル面でのアドバイスで平常心を保つように伝えたと明かした。
「色々と報道でも騒がれているように、バスケス・バイロンがうちにやってくるということも含めて、かなり相手からモチベーションが上がっているだろうというのが、大まかな推測です」
「ただ、その中で、恐らくかなり理性を失いながら入ってくる、凄く噛み付いてくる状況があって、その状況を想定する中で、我々がもう1つ大人なチームになっていく。J1を目指すのであれば、いちいち一喜一憂せず、切り替えを早くして、そういうものには関わっていかないということで、選手たちをあくまでも冷静に、平常心でサッカーをしようと送り出しました」
「そこに感化されることもなく、しっかりと町田のサッカーをしようと。相手がどうこうよりも、国立というピッチに対して、高校サッカーの時に開始10分でミドルシュートを決められて負けてしまったり、波に乗れないとスタートのところで一気に走られて負けてしまうという経験があったので、それはさせないということで、冷静に対応するようにと促してきました。そういう意味では前半の入りは良かったですが、後半の入りは良くなかったです」
東京Vの城福浩監督には、戦い方に苦言を呈されていた町田。強かと言えばそれまでだが、この先もこのサッカーで昇格を目指すのか、注目が集まる。
9日、明治安田生命J2リーグ第25節で町田は東京Vと対戦。史上初となる新たな国立競技場でのJ2開催となった試合は、3万8000人を超える観客が集まった。
東京を本拠地とするチーム同士の対戦もあった中、試合を前に東京Vからバスケス・バイロンが町田に完全移籍することが発表。異例すぎる移籍に東京V陣営は怒りと憤りを胸に、この試合での必勝を誓って臨んだ。
この試合、プレミアリーグを戦っていた青森山田高校の生徒たちもスタンドに駆けつけ、恩師である黒田監督率いる町田を応援した。
試合後の会見で教え子たちへの思いについて問われた黒田監督は「試合中は何も考えてはいませんでした」とコメント。ただ、生徒たちも選手権で立てる舞台で、プロとしての試合をしっかりと見せられたと振り返った。
「去年までは高校のステージでやっていて、まだ教え子たちもまだたくさん残っている。今日は先輩である藤原優大や宇野禅斗という卒業生が出場機会を得て、先輩として彼らの夢というものを目に刻ませる形で表現できたと思う」
「彼ら高校生たちも目指す所だと思うし、こういう雰囲気の中で自分たちなら何ができたかということを照らし合わせるというのは、凄く良いシチュエーションだったかなと思う」
「私も高校ともまだ繋がっていますし、こういった形で教え子たちが国立競技場へ足を運んでくれて、試合を見てくれることに感謝したいと思うし、我々ができることであれば、若い子たちを含めて夢や感動を与えられるようなサッカーを追求していきたい」
「サッカーの形は色々あるにせよ、色々なサッカーがあるから面白いのであって、その中に必死にボールを追いかけたり、体を投げ出したり、体を張ったりというのもサッカーの1つ。彼らがそれを1つでも勉強してもらえたらありがたい」
スペクタクルな戦いにもなったが、その理由は前述のバスケス・バイロンの移籍も無関係ではない。難しい戦いになることが予想された中、黒田監督は選手たちへのメンタル面でのアドバイスで平常心を保つように伝えたと明かした。
「色々と報道でも騒がれているように、バスケス・バイロンがうちにやってくるということも含めて、かなり相手からモチベーションが上がっているだろうというのが、大まかな推測です」
「ただ、その中で、恐らくかなり理性を失いながら入ってくる、凄く噛み付いてくる状況があって、その状況を想定する中で、我々がもう1つ大人なチームになっていく。J1を目指すのであれば、いちいち一喜一憂せず、切り替えを早くして、そういうものには関わっていかないということで、選手たちをあくまでも冷静に、平常心でサッカーをしようと送り出しました」
「そこに感化されることもなく、しっかりと町田のサッカーをしようと。相手がどうこうよりも、国立というピッチに対して、高校サッカーの時に開始10分でミドルシュートを決められて負けてしまったり、波に乗れないとスタートのところで一気に走られて負けてしまうという経験があったので、それはさせないということで、冷静に対応するようにと促してきました。そういう意味では前半の入りは良かったですが、後半の入りは良くなかったです」
東京Vの城福浩監督には、戦い方に苦言を呈されていた町田。強かと言えばそれまでだが、この先もこのサッカーで昇格を目指すのか、注目が集まる。
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Jリーグは22日、各クラブの2025シーズンのホームグロウン選手の人数を発表した。 ホームグロウン制度は、各クラブが選手育成にコミットし、アカデミーの現場を変えていくことを目的に導入したもの。12歳の誕生日を迎える年度から21歳の誕生日を迎える年度までの期間において、990日以上、自クラブで登録していた選手が対象となる。 期限付移籍の選手は、移籍先クラブでの登録となり、21歳以下の期限付移籍選手の育成期間は、移籍元クラブでカウント。JFA・Jリーグ特別指定選手は、ホームグロウン選手とはみなされない。 2025シーズンに関しては、J1のクラブは4名、J2・J3のクラブは2名以上と定められている中、14クラブが不遵守となっており、昨シーズンから2クラブ増えることとなった。 明治安田J2リーグではいわきFCと藤枝MYFCが昨シーズンに続いて「0人」、明治安田J3リーグではヴァンラーレ八戸、福島ユナイテッドFC、栃木シティ、SC相模原、FC大阪、高知ユナイテッドSC、テゲバジャーロ宮崎が「0人」、ザスパ群馬、FC岐阜、奈良クラブが「1人」となっている。 これまで不遵守となったクラブは、翌シーズンのプロA契約選手の「25名枠」から不足人数分減じられることとなっていたが、2026シーズンからはプロ契約の区分が撤退されるため、処分はない。 なお、全部60クラブで最も多くホームグロウン選手を登録しているのはFC東京で15名。続いて13名の鹿島アントラーズとサンフレッチェ広島、12名の柏レイソル、11名の川崎フロンターレ、RB大宮アルディージャと続いている。 <h3>◆明治安田J1リーグ(合計160人)</h3> 鹿島アントラーズ:13人 浦和レッズ:7人 柏レイソル:12人 FC東京:15人 東京ヴェルディ:9人 FC町田ゼルビア:4人 川崎フロンターレ:11人 横浜F・マリノス:9人 横浜FC:4人 湘南ベルマーレ:8人 アルビレックス新潟:7人 清水エスパルス:7人 名古屋グランパス:5人 京都サンガF.C.:8人 ガンバ大阪:8人 セレッソ大阪:7人 ヴィッセル神戸:6人 ファジアーノ岡山:2人 サンフレッチェ広島:13人 アビスパ福岡:5人 <h3>◆明治安田J2リーグ(合計83人)</h3> 北海道コンサドーレ札幌:8人 ベガルタ仙台:4人 ブラウブリッツ秋田:2人 モンテディオ山形:4人 いわきFC:0人 水戸ホーリーホック:1人 RB大宮アルディージャ:11人 ジェフユナイテッド千葉:5人 ヴァンフォーレ甲府:7人 カターレ富山:2人 ジュビロ磐田:6人 藤枝MYFC:0人 レノファ山口FC:2人 徳島ヴォルティス:3人 愛媛FC:3人 FC今治:2人 サガン鳥栖:7人 V・ファーレン長崎:5人 ロアッソ熊本:4人 大分トリニータ:7人 <h3>◆明治安田J3リーグ(合計40人)</h3> ヴァンラーレ八戸:0人 福島ユナイテッドFC:0人 栃木SC:3人 栃木シティ:0人 ザスパ群馬:1人 SC相模原:0人 松本山雅FC:9人 AC長野パルセイロ:3人 ツエーゲン金沢:2人 アスルクラロ沼津:8人 FC岐阜:1人 FC大阪:0人 奈良クラブ:1人 ガイナーレ鳥取:2人 カマタマーレ讃岐:2人 高知ユナイテッドSC:0人 ギラヴァンツ北九州:4人 テゲバジャーロ宮崎:0人 鹿児島ユナイテッドFC:2人 FC琉球:2人 2025.04.22 22:10 Tue3
差別的行動と物議醸した町田FWミッチェル・デューク「反応はすべきではなかった」と謝罪も「僕を突き飛ばし、罵ったり…」と主張
FC町田ゼルビアのオーストラリア代表FWミッチェル・デュークが、物議を醸している自身の行動について言及した。 ことの発端は、4月29日行われた明治安田生命J2リーグ第12節のロアッソ熊本戦の試合後に起こった。 町田のホームである町田GIONスタジアムで行われた一戦は、2-1で町田が勝利。しかし、微妙な判定が続いたこともあり、試合後に問題が発生する。 町田の2点目、決勝ゴールにつながったFWエリキのPKに関して、ボックス外でのファウルだったと藤本主税コーチが試合後に主審へアピール。このことをキッカケに、両チームの選手やスタッフが入り乱れる騒動が起こる。 その中で、抗議する藤本コーチへ町田の選手が詰め寄ると、それを大木武監督が止めに入ることに。その際、デュークに詰め寄ると、デュークは右手で何やらジェスチャーを送っていた。 このシーンが大きな話題となり、SNS上で映像が拡散。デュークのジェスチャーは大木監督の背の低さを揶揄しており、侮辱に当たると話題に。また、周囲にいる町田の選手も笑って茶化しているように見え、民度を疑う声が相次いでいた。 こうした声にデュークは反応していたが、自身の投稿を削除。ただ、改めてツイッターで投稿し、非を認めながらも、相手への反応だったと言及。 「ここにいる人たちは、これが人種差別的なジェスチャーだと思い込んでいるようですが、そんなことはない」 「僕は日本が大好きだ。文化も、人々も!これは、熊本のスタッフが僕を突き飛ばし、罵ったり、無礼な名前で呼ばれたことへの仕返しだった」 「このような反応はすべきではなかったと同意する。でも、誰かに体を触られ、その場で反応しないわけにはいかなかった!」 「僕は彼の振る舞いを笑ったが、ただ立ち去るべきだった。これが人種差別主義者であると実際に感じた人には、申し訳ないと思う」 <span class="paragraph-title">【動画】ミッチェル・デュークが自身のジェスチャーを謝罪</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">Wow people on here assuming this being a racist gesture… no such thing! I love japan, the culture and the people! was in reply to that Kumamoto staff pushing me, swearing at me and calling disrespectful names,so I gave him that hand because he acted like a baby having a tantrum</p>— Mitchell Duke (@mitchduke8) <a href="https://twitter.com/mitchduke8/status/1652268689314701313?ref_src=twsrc%5Etfw">April 29, 2023</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2023.05.01 11:27 Mon4
東京V、バスケス・バイロンの異例の移籍経緯を説明…
J2リーグの上位2チームの間で実現したシーズン途中の異例の移籍を受け、東京ヴェルディが経緯を明かした。 FC町田ゼルビアは6日、東京ヴェルディからチリ人MFバスケス・バイロン(23)を完全移籍で獲得したことを発表。 現在、両クラブは勝ち点10差が付いているものの、町田が首位、東京Vが2位と自動昇格、優勝争いを繰り広げている。さらに、同じ東京を本拠地とするローカルライバルの間柄ということもあり、シーズン途中のライバルチームへの移籍は衝撃をもって伝えられた。 6日の移籍決定後に新天地での加入会見に臨んだバスケス・バイロンは、移籍リリース時のコメント同様に「批判されるのもわかった上での決断」と、大きな覚悟をもっての移籍だったとコメント。それでも、恩師である黒田剛監督の元でのプレーを熱望し、町田行きを決断した。 一方、ライバルに主力を引き抜かれる形となった東京Vは移籍発表翌日となった7日、江尻篤彦強化部長がクラブハウスで報道陣の囲み取材に応じ、交渉の詳細に関する言及は避けながらも移籍の経緯を説明。 クラブとしては契約延長交渉を含め、全力で慰留に努めながらも、最終的には選手自身の強い意向によって移籍を認めざるを得なかったとしている。 「我々にとって欠かせない選手でした。1カ月プラスアルファ前から彼との契約の更新というのは当然進めていました。そういった中で最終的に今回のような形となりました」 「今まで巻き直し(延長交渉)は年度末にやっていたと思いますが、この時期に巻き直しをちゃんとやって、残さなければいけないというのは、今までのヴェルディではなかったことだと思います。去年お金を作ったぶん、早い段階でそういったことをやっていくことは自分の仕事だと思っていました」 「そういった中、(自分たちが)早く動けば、(他クラブから)早く動きがくるというのはしょうがないことです」 「当然、ある程度のお金を彼が置いていってくれました。そのへんは抜かりなく自分も仕事をしているつもりです」 「(延長オファーを拒否され、他クラブからのオファーが来て違約金を払われての移籍という形か)そういう流れでした」 「彼も彼で悩み抜いた結果だと思いますし、僕らも個人的に彼と話を重ねて、最終的に彼が決めた決断でした。ただ、クラブは指をくわえて見ているような状況ではなく、クラブとしてやれることを全力でやった結果、こうなってしまったことは致し方ないというところです」 また、9日に新国立競技場で行われる『東京クラシック』を間近に控える中での移籍発表に関しては、様々な要素が絡み合った上での偶然だったという。 「1カ月前のそういったところから始めていて、町田さんのいろんな狙いがあるとは思いますが、それを含めてのJ1昇格への戦いだと捉えています。J1昇格にはクラブ力が問われる。現場だけでなくクラブの力が当然問われます。そういう戦いのステージに、万年中位のチームが上がったということは、それだけの戦いをしている。現状の上位のチームと戦うということはピッチだけではない。そこをチーム全体で認識してやっていける機会なのかなと思います。そういう舞台で戦っていることを私も監督含めた現場、クラブ側もわかってJ1昇格に向けて戦っていかないと良い形にはなりません」 「こういったタイミングになったことに関しては、彼と真剣に我々が向き合って話し合った結果がこのときになってしまったというだけで、意図してやっているわけではないです」 主力の穴埋めに関しては名古屋グランパスから育成型期限付き移籍で獲得したMF甲田英將らを含めた現有戦力の台頭を促しつつも、クラブとして新戦力補強に動くことを認めている。 「それは当然です。今年は(J1昇格の)チャンスがあると思っています。そこに向けて全力投球していきたいと思っています。(伸びしろ十分の若手選手が)補強しなくても自分たちがいるというような形が一番です。ただ、それを指をくわえて待つわけではなく、強化部としてそこに適する選手を取っていくという考えではいます」 「ただ、間違ってもバカげた補強というか、端的に言えば多くのお金が必要となる補強をするつもりは明確にありません。あくまでクラブに合った形でないと、それ以後のことに関して上がっても上がれなくても大変になりますし、そこは10年、20年とヴェルディがやっていく上で重要なことだと考えています」 また、現場を預かる城福浩監督も同日に行われた記者会見、その後の囲み取材で今回の移籍に言及。「サッカーの世界ではよくあること」、「弱肉強食の世界」と前置きしながらも、百戦錬磨の指揮官にとっても今回の移籍は前例がないものだと感じている。 「“強奪”という言い方が適切かはわかりませんが、我々の目からそのように映ることはサッカーの世界ではよくあることです」 「ただし、サッカー先進国やサッカー先進国に近づこうとしている国のリーグでシーズン途中に、このような順位でこういった移籍が実現した例がはたしてほかにあるのであれば、聞かせてほしいというふうに思っています。シーズン中にこういう2位から1位に主力が行くというのが、こういうことが成立するのか。自分が知り得る限りでは聞いたことがないです」 さらに、クラブ同様に1カ月以上の期間を通じて何度となく対話を重ねて慰留を図ったという。その中で「これ以上は話せない」と慎重に言葉を選びつつも、起用の可否を含めて難しいチーム状況の中で指揮官として繊細な対応を行っていたことを明かした。 「彼とは話しすぎるぐらい話しました。もちろん条件というのはサッカー選手にとって重要なものです。20年も30年もサッカー選手を続けていくのは難しい。あとは個人でバックボーンが異なります。その部分は無視できないです」 「ひとつは彼がそういう選択肢を得た事実があったこと。そこで条件がはね上がったとするのであれば、それは彼が勝ち取ったものです。そこを否定することはありません」 「あとは手段を選ばずにJ1昇格を考えたとき、今回のような向こうの手段が意表というものではありません。僕らはそういった部分も含めて昇格を争っています。ただ。ピッチの上で90分、戦術や選手交代がどうのという部分だけで戦っているわけではない」 「何がなんでも昇格しようとしているチームが何チームもあります。これほどインパクトがある補強がこれからあるかはわかりませんが、そのチームの戦力をもぎ取れば二乗倍の補強になるという思考があってしかるべきというほど、みんなが是が非でも昇格したい。そういう世界だと思います」 「この1カ月はこの騒動にチームが巻き込まれないようにすることにかなり努力しました。おそらく選手は僕らが言わなくても、どんな混沌とした状況かというのは、この1カ月感じながらやっていました」 「僕らは起用するしないの判断も含めて考えていました。それはなぜかと言えば、行くか残るのかわからなかったからです。行くか残るかわからない状況でどういう準備をしてという部分は、少なくともチームに影響がないという部分で自分が努力する。今はその努力をしなくていいという部分でスッキリしていますし、個人的には間違いなくプラスです」 「(残留の可能性に賭けていた部分は?)僕らが賭けていたというか、(選手本人が)ファイナルアンサーしたら僕らはどうしようもないです。それにものすごい差があろうがなかろうかというところです」 「誰よりも1人いなくなったことで、チームが沈んだと言われたくないのは我々当事者です。それをプラスにできると確信しています」 2023.07.07 17:10 Fri5