【2021-22ラ・リーガ シーズン総括】超WS選出の最優秀選手はベンゼマ

2022.06.03 18:00 Fri
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◆独走のレアル・マドリーが2季ぶりの戴冠
昨季王者アトレティコ・マドリーの連覇が有力視された今季のラ・リーガだが、蓋を開けてみればレアル・マドリーが4節を残して2シーズンぶり35度目の優勝を成し遂げた。

ジダン体制の終焉に伴い、6シーズンぶりにアンチェロッティ監督を復帰させたレアル・マドリーは、DFセルヒオ・ラモス、DFヴァランの重鎮2人が去った最終ラインにDFアラバ、主力3人の勤続疲労が続いた中盤にMFカマヴィンガと2選手を補強。ただ、それ以外に目立った補強はなく、優勝争いには絡むものの下馬評は決して高くなかった。

それでも、百戦錬磨のイタリア人指揮官が率いるチームは、開幕3節で首位に浮上すると、シーズンを通してやや浮き沈みはあったものの、最後までトップを維持し続けて26勝8分け4敗という見事な戦績を残した。

負傷者が続出したサイドバックのやり繰り、いずれも決め手を欠いた右ウイングを固定し切れないなどの問題はあったが、主砲ベンゼマと守護神クルトワ、MFモドリッチを中心とする黄金の中盤が圧巻の存在感を放ち、DFミリトンとFWヴィニシウスの覚醒、アラバの前評判通りの活躍と、チームとしての総合力が光った。さらに、シーズン終盤にはFWロドリゴ、カマヴィンガの台頭によって質の高いターンオーバーも可能となり、最多14度目の優勝を果たしたチャンピオンズリーグ(CL)と並行しての戦いの中で安定したパフォーマンスを継続した。

その首位チームに13ポイント離されての2位フィニッシュとなったバルセロナは、絶望的な前半戦を過ごしたものの、チャビ監督の招へいと今冬の積極補強が実り、最低限の結果を手にした。前経営陣の放漫経営のツケを払う形で、FWメッシの電撃退団、選手登録のための主力の大幅減俸など大混乱に見舞われたチームは、FWアンス・ファティらアタッカー陣に負傷が重なった序盤戦で格下相手の取りこぼしが目立つと、昨年10月にクーマン前監督を解任。セルジ暫定監督を挟み、レジェンドの招へいに動いた。

その新体制では序盤こそ原点回帰のスタイル変更に時間を用したものの、MFガビやMFペドリの若手の奮起に加え、今冬の移籍市場でFWフェラン・トーレス、FWオーバメヤン、FWアダマ・トラオレ、DFダニエウ・アウベスの大型補強が機能。さらに、前半戦をケガや契約問題でほぼ棒に振ったFWデンベレの完全覚醒によって攻撃が改善されると、アトレティコ戦、エル・クラシコでの大勝に加え、セビージャやベティスといった上位陣との直接対決をことごとく制し、一時9位に低迷したチームは最終的に2位でシーズンを終えることになった。

開幕前からある程度の低迷が予想されたバルセロナと異なり、前評判では本命と目されたアトレティコは首位と15ポイント差の3位という失望のシーズンを過ごすことになった。

昨シーズンの主力をほぼ残した上、FWグリーズマン、FWマテウス・クーニャ、MFデ・パウルといった実力者を新たに補強した昨季王者は開幕4勝2分けの6戦無敗とシーズンの滑り出しは悪くなかった。だが、第7節のアラベス戦での初黒星をキッカケに自慢の堅守が崩壊し始めると、昨年末には現体制でワーストとなる屈辱の4連敗を喫して優勝戦線から早々に脱落。後半戦では得点力を維持しつつ失点を減らして何とか最低限のCL出場権を確保した。

アトレティコ同様に開幕前の評判は上々だったセビージャは、首位チームと同じ4敗もリーグ最多の16引き分けが響いて4位フィニッシュとなった。DFクンデとジエゴ・カルロスの両センターバックの慰留に成功した上、手薄なサイドバックのバックアップやFWラファ・ミルやMFラメラと前線に新たなオプションを手にして臨んだシーズンでは、リーグ最少失点の堅守を軸に前半戦は手堅い戦いを見せた。

だが、後半戦は深刻な得点力不足に悩まされて格下相手に勝ち切れない試合が目立ち、わずか6勝という尻すぼみの形でシーズンを終える形となった。ひとまずロペテギ監督の続投は決定したが、新シーズンに向けては戦力刷新と共に、より攻撃的なスタイルへの変更が求められるところだ。

その4強を除くオトラ・リーガではコパ・デル・レイ王者の5位ベティス、6位レアル・ソシエダがヨーロッパリーグ(EL)出場権を確保。CLでベスト4進出という快挙を達成した7位ビジャレアルは、アスレティック・ビルバオを退けてヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)行きを決めた。

ベティスとソシエダはトップ4には届かなかったが、いずれも後方から能動的にボールを動かす魅力的なスタイルと共に結果を両立させ、最低限の結果を手にした。一方、ビジャレアルは63得点37失点と、トップ4フィニッシュでもおかしくない数字を残したが、FWジェラール・モレノら一部主力の不在もあって勝負強さを欠いたことが7位フィニッシュの要因となった。

その他のボトムハーフでは12位ラージョ、14位エスパニョール、16位マジョルカと昇格組3チームがいずれも残留を勝ち取った。青年指揮官イラオラの手腕光ったラージョは後半戦失速も、上位陣相手にも堂々とした戦いぶりが印象的。同じくエスパニョールはシーズン終了後にビセンテ・モレノ監督が解任されるごたごたはあったが、主砲デ・トーマス、司令塔ダルデルを中心にソリッドな戦いぶりで余裕の残留に。

一方、MF久保建英を擁したマジョルカは年末年始の4連敗、後半戦の7連敗によって降格圏と残留圏内を行き来する苦しい戦いを強いられたが、シーズン終盤に招へいされたハビエル・アギーレ監督の下でリアリスティックな戦いを徹底した結果、最終盤の2連勝によって逆転での残留を達成した。なお、久保は28試合(先発17試合)に出場と出場機会に苦しんだ昨季に比べて着実にプレータイムを得たが、1ゴール1アシストと目立った数字を残すことができず。マジョルカでの2度目のシーズンは消化不良の形となった。

最後に、今季の降格はグラナダ、レバンテ、アラベスとここ数年プリメーラを維持してきた3チームに決定。グラナダではFWホルヘ・モリーナ、レバンテではMFホセ・モラレス、アラベスではFWホセルと主砲は二桁ゴールを記録するなど気を吐いたが、いずれのチームもシーズンを通してチグハグな戦いに終始した。

【最優秀選手&監督】
★最優秀選手
◆FWカリム・ベンゼマ(レアル・マドリー)
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圧巻のパフォーマンスでバロンドール最有力候補に。FWクリスティアーノ・ロナウドの退団以降、レアル・マドリーの前線に君臨するフランス代表FWは、今季キャリアハイの27ゴールを挙げて自身初のピチーチ(得点王)を受賞。さらに、アシストランキングでも2位タイの12アシストと、今季のチームが挙げた80ゴールの内の約半分に関与するという驚異的なスタッツを叩き出した。

昨シーズンまでは組み立てから崩し、フィニッシュと前線のほぼすべてのタスクを担ってきたが、今季は新たな相棒に成長したヴィニシウスの台頭によって、よりフィニッシャーとしての仕事に集中できたことが得点増、負担減に繋がった印象だ。また、世界最高の万能型ストライカーとしての存在感に加え、出場機会が少ないDFマルセロに代わってゲームキャプテンを務める機会も多く、チームを鼓舞し続けるリーダーとしての存在感も光った。スーペル・コパを含め今季シーズン3冠に貢献したことで、自身初のバロンドール受賞も濃厚だ。

★最優秀監督
◆カルロ・アンチェロッティ(レアル・マドリー)
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6年ぶりの古巣帰還でヨーロッパ5大リーグ全制覇の快挙。前半戦の大躍進を支えたラージョのイラオラ監督、途中就任でチームを立て直したバルセロナのチャビ監督、ヘタフェのキケ・フローレス監督、ベティスのペジェグリーニ監督の手腕も見事だったが、プリメーラ初制覇のイタリア人指揮官を最優秀監督に選出した。

これまでミラン、チェルシー、パリ・サンジェルマン、レアル・マドリー、バイエルンでトロフィーを獲得してきた62歳だが、以降のナポリ、エバートンではクラブのレベルもあっていずれも無冠に。そのため、ジダン監督の後任として電撃復帰したマドリードでの2度目の仕事に対して、開幕前には懐疑的な見方も少なからずあった。さらに、クラブのバックアップもアラバ、カマヴィンガの2選手の獲得に留まった。

しかし、メガクラブ、スーパースターの扱いに長けた智将は現有戦力、ミリトン、ヴィニシウス、ロドリゴ、カマヴィンガ、バルベルデといった若き才能の力を巧みに融合し、シーズンを通して的確なマネジメントでハイパフォーマンスを維持。ホーム開催での今季2度目のクラシコでは、試合後に自身も失策を認めた0-4の屈辱的な大敗はあったものの、アトレティコやバルセロナの躓きをうまく利用し、余力を残してのプリメーラ初制覇となった。

【期待以上】
★チーム
◆ベティス
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トップ4を逃すも結果・内容共に充実。前半戦の主役を担ったラージョ、余力を残して残留を決めたエスパニョールの昇格組2チームも評価したいが、今季最もスペクタクルなチームのひとつだったベティスを推したい。

ペジェグリーニ2年目の今季はこれまで同様にボール支配に主眼を置きながらも、守備の局面で果敢にプレッシングを敢行するなど、よりアグレッシブな姿勢を打ち出した。EL、コパ・デル・レイと3つのコンペティションを戦った影響で後半戦はパフォーマンスに波があったものの、MFフェキルとMFカナレスの両司令塔、サラ賞(スペイン人得点王)にあと一歩まで迫った16ゴールのフアンミらを擁する攻撃陣の破壊力は抜群だった。守備に関してはサイドバックを中心にバックラインに負傷者が目立ったものの、MFギド・ロドリゲス、MFウィリアム・カルヴァーリョらが睨みを利かせる中盤を含め、昨季に比べて粘り強さが光った。

今季はアトレティコ、セビージャ、ビジャレアルと堅守速攻のリアリスティックな戦い方を志向する3チームにいずれもシーズンダブルを喫しており、トップ4フィニッシュに向けてはそういった不得手な相手に対して、いかに勝ち点を拾えるかが重要となりそうだ。

★選手
◆MFガビ(バルセロナ)
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ブラウグラナの未来を明るく照らす神童MF。レアル・マドリーMFカマヴィンガ、アトレティコDFヘイニウド、ベティスFWフアンミ、ソシエダMFスビメンディ、アスレティックFWニコ・ウィリアムズ、ラージョDFフラン・ガルシアらの活躍も印象的だったが、今季のラ・リーガで最もセンセーショナルな活躍を見せたのは、やはりバルセロナの17歳MFだ。

2015年にベティスからラ・マシア入りした神童は、デビューシーズンとなった今季のラ・リーガで34試合2ゴール6アシストを記録。インテリオール、左右のウイングを主戦場に卓越したボールコントロール、ポジショニング、パスセンスを披露。加えて、173cmと小柄ながらもデュエルの局面で年上の屈強な相手選手とバチバチとやり合うなど、冷静さと情熱を兼ね備えたプレーで多くのクレを魅了した。

1試合の退場を含め通算9枚のイエローカードをもらうなど、守備面における判断力。試合、時間帯によってパフォーマンスに大きな波があるところに可愛げを見せているが、17歳にしてその完成度はやはり異次元だ。ここ最近の延長交渉で代理人とクラブサイドの確執も伝えられ、プレミアリーグ流出の可能性も報じられるが、DFアラウホ、MFペドリ、ファティと共に今後のバルセロナ復権の主軸となることを期待したい。

【期待外れ】
★チーム
◆アトレティコ・マドリー
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守備崩壊で失望の1年に。昨シーズンはこれまでの堅守に加え、システム変更やビルドアップの改善など、一皮剝けた印象で7季ぶりの優勝を果たしたアトレティコ。今季はMFサウールを除く主力の残留に加えて手薄なポジションにテコ入れを図り、戦力の充実度では補強がいまひとつだったライバルを上回っていた。

しかし、シーズンが進むに連れてファーストディフェンス、全体の強度に大きな問題が生じ始めた守備が崩壊。4バック、5バックに限らず、“アリバイ”要素が強くなったことで、危険な位置で易々とフリーでシュートを打たれ、セットプレーでも失点する状況が続いた。

後半戦ではFWフェリックスの復活などで得点力が戻ってきた一方、DFヘイニウドの加入でやや盛り返した守備に関してはシメオネ体制でのワースト記録を大幅に更新する43失点という結果に。新シーズンに向けてアルゼンチン人指揮官の続投が決定している中、攻守両面でのアップデートが求められる。

★選手
◆FWユスフ・エン=ネシリ(セビージャ)
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得点力不足の大きな要因に。レアル・マドリーの豪華な控えアタッカー陣やバルセロナの控え守備陣、ソシエダFWイサクらも期待外れの結果に終わったが、FWオカンポスらと共にセビージャ失速の原因となった25歳のモロッコ代表FWは最も厳しい1年を過ごした選手の一人だ。

昨季はキャリアハイとなる18ゴールを挙げて昨夏の移籍市場を賑わせたエン=ネシリは、今季の更なる爆発が期待されたものの、最終的に23試合5ゴール2アシストという数字に終わった。

開幕7試合で3ゴールという序盤戦は悪くなかったが、筋肉系のケガやコンディションの問題、アフリカ・ネーションズカップ参戦によって昨年10月から約3カ月に渡って戦線を離脱。復帰した2月以降は定期的にプレー機会を得たものの、ラファ・ミルやマルシャルとのポジション争いで劣勢を強いられた上、ピッチ上でのパフォーマンスも芳しくなく後半戦はわずか2ゴールを奪うに留まった。

そもそも昨季が出来過ぎだったという見方、ケガによるエクスキューズはあったが、セビージャの主砲としての働きが期待された中でやはり失望のシーズンだったと言わざるを得ない。

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【ELグループステージ展望】ユナイテッド&アーセナル、ローマが登場! 日本人7選手も参戦

2022-23シーズンのヨーロッパリーグ(EL)・グループステージが8日に開幕する。優勝チームに翌シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)出場権が与えられる同大会に、今シーズンは7人の日本人選手がグループステージから参戦。また、マンチェスター・ユナイテッドやアーセナル、ローマ、ラツィオといった強豪も出場する。 ここでは、注目クラブや日本人選手の所属するチームを中心にグループステージを展望していきたい。 ◆プレミアから2つのメガクラブ、初代ECL王者も参戦 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220907_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季のグループステージはメガクラブ不在となったが、今季はマンチェスター・ユナイテッド、アーセナルとイングランドの2つのメガクラブが参戦。そして、その2クラブが現時点での優勝候補筆頭だ。 今季、テン・ハグ新監督の下で捲土重来のシーズンに臨むユナイテッドは、格下相手に開幕連敗スタート。しかし、以降はリバプール、アーセナルを破るなど、見事な4連勝で一気に巻き返してきた。今後もクラブとしてはリーグ戦の戦いを優先しつつ、MFカゼミロやFWアントニー、GKドゥブラフカといった新戦力のフィットを促す意味で、今大会を戦う見込みだ。 ソシエダ、シェリフ、オモニアと難敵揃いのグループだが、前述の新戦力やDFマグワイア、FWクリスティアーノ・ロナウドらベテランの力を借りながら地力の差を見せつけて首位通過を狙う。 一方、2シーズンぶりに欧州の舞台に戻ってきたアーセナルは、前述のユナイテッド相手に今季初黒星を喫したものの、リーグ開幕5連勝と近年で最高の序盤戦を過ごす。一部のポジションで選手層の問題を抱えるが、今大会では出場機会に飢える控え選手やMFファビオ・ヴィエイラ、GKターナーといった新戦力に出番を与えられる格好の調整の場となりそうだ。 グループAではユナイテッドのレジェンドであるファン・ニステルローイが率いるPSVが最大のライバルとなり、昨季ECLで確かな実力をみせ、ホームが人工芝という対戦相手にはやり辛いボデ/グリムトもタフな相手となりそうだ。 ユナイテッドとアーセナルの2強以外では、ローマとラツィオのセリエA勢、レアル・ベティス、スタッド・レンヌといった5大リーグの強豪クラブの戦いにも注目が集まる。 とりわけ、モウリーニョ監督の下で昨季のヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)で初代に王者に輝いたローマは、今夏の移籍市場でFWディバラやFWベロッティ、MFワイナルドゥム、MFマティッチら百戦錬磨のタレントを獲得。現在はワイナルドゥム、MFザニオーロら主力の負傷離脱に悩まされるが、ポルトガル人指揮官の手堅い采配と出場チーム屈指の攻撃陣を軸に、ベティス、ルドゴレツ、ヘルシンキと同居するタフなグループ突破を狙う。 タレント力ではローマに及ばずも、智将サッリに主砲インモービレ、MFミリンコビッチ=サビッチというワールドクラスのタレントに玄人好みの実力者を多数スカッドに抱えるラツィオは、ECL準優勝のフェイエノールト、ミッティラン、シュトゥルム・グラーツと同じグループに入った。選手層の問題を抱え、欧州では思うように結果を残せていないが、少なくともグループステージ突破は堅い。 ◆原口vs町田の日本人対決! <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220907_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今シーズンのグループステージでは、7人の日本人選手がプレーする。 グループAでは前述のアーセナルでプレーするDF冨安健洋が自身初の欧州の舞台に臨む。昨季から続く負傷の影響や、好調チームのスタメンはいじらないというフットボール界の定説もあり、ここまでのリーグ戦ではスタメン起用がない冨安。それでも、クローザー役として存在感を示しており、リーグ戦に比べて消耗が少ないELの舞台でより多くのプレータイムを得ることになりそうだ。現状ではDFホワイトに後れを取っているが、ELでのプレーを通じてコンディションを上げてリーグ戦でのスタメン出場に繋げたい。 ビジャレアル時代以来のEL参戦となるソシエダのMF久保建英は、昨季CLの舞台でプレーしたユナイテッド、シェリフと同居するグループEで突破を目指す。新天地ではこれまで主戦場としてきた右サイドではなく2トップの一角、トップ下での起用が増えており、より得点に絡む仕事が求められる。ただ、クラブが今夏の移籍市場終盤に2人の大型ストライカーを獲得し、18歳の逸材FWチョも存在感を示しており、今後はベテランMFダビド・シルバのフル稼働が難しいトップ下、3トップのオプション採用によって本職でのプレーが増える可能性が高い。アルグアシル監督がリーグ戦、ELのどちらにプライオリティを置くかで起用法が変わってくるが、コンディションに問題がなければ多くの試合でプレー機会が与えられる見込みだ。 PSVでプレーした昨季に続き今季はフライブルクでグループステージ参戦となるMF堂安律。グループGは元レアル・マドリーDFマルセロの加入で話題を集めるオリンピアコス、フランスの古豪ナント、欧州常連のカラバフ曲者揃いの難しいグループだ。開幕から公式戦6試合3ゴールと早くもエース級の働きを見せるレフティは、欧州の経験の少ないチームにおいてDFギンターと共に頼れる存在となるはずだ。 CL予選プレーオフ敗退に伴い、モナコのFW南野拓実はザルツブルク時代以来のEL参戦となる。グループHはビッグクラブこそいないが、ツルヴェナ・ズヴェズダ、フェレンツヴァーロシュ、トラブゾンスポルと欧州の経験豊富な難敵揃いだ。鳴り物入りでの加入となったものの、新天地適応に苦戦する南野としては、レギュラー奪取に向けて今大会でアピールといきたい。また、チームでは序盤の不振によってクレメント監督の去就も怪しくなっており、グループステージ突破が義務付けられる。 また、今グループステージではグループDでMF原口元気を擁するウニオン・ベルリン、DF町田浩樹を擁するユニオン・サン=ジロワーズが直接対決に臨む。原口はチームが開幕から快進撃を見せる中、第3節以降はベンチスタートが続いており、このELの舞台で存在感を示したい。一方、町田は開幕以降、負傷離脱が続いており、このグループステージ期間中に戦列へ復帰したい。 最後に主力として予選突破に貢献したMF田中亜土夢のヘルシンキは、優勝候補ローマとベティスと同居する厳しいグループCにおいてチームと共に奮闘を期待したい。 ◆グループA アーセナル(イングランド)/冨安健洋 PSV(オランダ) ボデ/グリムト(ノルウェー) チューリヒ(スイス) ◆グループB ディナモ・キーウ(ウクライナ) スタッド・レンヌ(フランス) フェネルバフチェ(トルコ) AEKラルナカ(キプロス) ◆グループC ローマ(イタリア) ルドゴレツ(ブルガリア) レアル・ベティス(スペイン) ヘルシンキ(フィンランド)/田中亜土夢 ◆グループD ブラガ(ポルトガル) マルメ(スウェーデン) ウニオン・ベルリン(ドイツ)/原口元気 ユニオン・サン=ジロワーズ(ベルギー)/町田浩樹 ◆グループE マンチェスター・ユナイテッド(イングランド) レアル・ソシエダ(スペイン)/久保建英 シェリフ(モルドバ) オモニア(キプロス) ◆グループF ラツィオ(イタリア) フェイエノールト(オランダ) ミッティラン(デンマーク) シュトゥルム・グラーツ(オーストリア) ◆グループG オリンピアコス(ギリシャ) カラバフ(アゼルバイジャン) フライブルク(ドイツ)/堂安律 ナント(フランス) ◆グループH ツルヴェナ・ズヴェズダ(セルビア) モナコ(フランス)/南野拓実 フェレンツヴァーロシュ(ハンガリー) トラブゾンスポル(トルコ) 2022.09.08 19:00 Thu
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【ECLグループステージ展望】菅原由勢が唯一の参戦! ビジャレアルやハマーズも参戦

2022-23シーズンのヨーロッパ・カンファレンスリーグ(ECL)・グループステージが8日に開幕する。昨シーズンから創設されたチャンピオンズリーグ(CL)、ヨーロッパリーグ(EL)に次ぐUEFA3番目のコンペティションにはDF菅原由勢が在籍するAZ、ビジャレアルやウェストハムなど5大リーグの強豪クラブが参戦する。 ここでは、注目クラブや日本人選手の所属するチームを中心にグループステージを展望していきたい。 ◆ビジャレアルやハマーズ、ヴィオラ参戦! <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220906_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季と比較してやや地味な顔ぶれとなった今グループステージでは、昨季CLベスト4で一昨季のEL王者であるビジャレアル、ウェストハム、フィオレンティーナ、ニースといった5大リーグの実力派クラブが優勝候補となる。 セビージャとビジャレアルで通算4度ELを制し、昨季CLでもユベントス、バイエルンを連破してベスト4に導いた名将エメリ率いるイエローサブマリンは、昨季の戦力をほぼ維持。就任3年目の指揮官の戦術の浸透も進み、ラ・リーガでは開幕3勝1分けの無敗と最高の滑り出しを見せている。ハポエル・ベエルシェバ、オーストリア・ウィーン、レフ・ポズナンと同居するグループCでは実力差も大きく、リーグ戦により重きを置いたとしても首位通過の可能性は高いはずだ。 その本命に次ぐ2番手はイングランドの名門ウェストハム。昨季ELでベスト4のウェストハムは、今夏にFWスカマッカ、MFパケタ、DFケーラー、FWコルネ、DFエメルソン・パルミエリと積極補強を敢行。ここまでのリーグ戦では1勝1分け4敗と思わぬ苦戦を強いられたが、スカッドの質は今ラウンド出場チームで筆頭と言える。グループBではDFヴェルトンゲン、MFアマドゥ・ディアワラ、FWファビオ・シウバらを補強したベルギーの名門アンデルレヒトとの一騎打ちが予想される。 イタリアの名門フィオレンティーナは、イタリアーノ監督の下で魅力的なスタイルを志向する好チーム。今季のセリエA序盤戦では勝ち星にこそ恵まれていないものの、ナポリとユベントス相手に堂々たる戦いぶりでドローに持ち込むなど、開幕から好調を維持。DFミレンコビッチ、MFマンドラゴラ、MFバラク、FWヨビッチと各ポジションに能力の高いタレントを揃える。グループAではプレーオフ進出の可能性は高いが、豊富な資金力を武器に多くのタレントを揃えるイスタンブール・バシャクシェヒルとの首位通過を懸けた争いには注目が集まるところだ。 その他ではニース、ケルンにパルチザン・ベオグラードが同居したグループDの戦いに注目。とりわけ、ニースは今夏の移籍市場でMFラムジー、GKシュマイケル、FWペペ、MFバークリーらプレミアリーグで活躍したビッグネームを補強。新指揮官に就任したファブレ監督の采配を含め、前述の優勝候補に比肩しうる注目のチームだ。ヨーロッパの常連であるパルチザン、ブンデスリーガの古豪ケルンを相手に首位通過できれば、一躍優勝候補に躍り出ることになるはずだ。 ◆菅原が唯一の参戦 <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220906_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今シーズンのECLグループステージでは、昨季に続いて参戦となった菅原が唯一の日本人選手となる。 今年6月に左ヒザを手術した影響で開幕に出遅れた菅原だが、チームが慎重に起用法を模索する中、MF藤本寛也、MF新井瑞希を擁するジル・ヴィセンテとのECL予選プレーオフで待望の実戦復帰。その復帰戦となった1stレグではチーム4点目を演出するアシストを記録。2ndレグは引き続き途中出場となったが、ここでも堅実なパフォーマンスを見せてグループステージ進出に貢献した。 今回のグループステージではアポロン・リマソル、ファドゥーツ、ドニプロ-1と同居するグループEに。今季のエールディビジで4勝1分けの無敗と好調を維持するAZの実力を考えれば、昨季に続いて首位通過の可能性は高いはずだ。 戦列復帰後はすべて途中出場で短いプレータイムにとどまる菅原は、引き続きクローザー役での起用が続くことが想定されるが、今グループステージを通じて徐々にプレータイムを増やしてチームの突破に貢献したいところだ。 ◆グループA イスタンブール・バシャクシェヒル(トルコ) フィオレンティーナ(イタリア) ハート・オブ・ミドロシアン(スコットランド) FK RFS(ラトビア) ◆グループB ウェストハム(イングランド) FCSB(ルーマニア) アンデルレヒト(ベルギー) シルケボー(デンマーク) ◆グループC ビジャレアル(スペイン) ハポエル・ベエルシェバ(イスラエル) オーストリア・ウィーン(オーストリア) レフ・ポズナン(ポーランド) ◆グループD パルチザン・ベオグラード(セルビア) ケルン(ドイツ) ニース(フランス) スロヴァコ(チェコ) ◆グループE AZ(オランダ)/菅原由勢 アポロン・リマソル(キプロス) ファドゥーツ(リヒテンシュタイン) ドニプロ-1(ウクライナ) ◆グループF ヘント(ベルギー) モルデ(ノルウェー) シャムロック・ローバーズ(アイルランド) ユールゴーデン(スウェーデン) ◆グループG スラビア・プラハ(チェコ) クルージュ(ルーマニア) スィヴァススポル(トルコ) バルカニ(コソボ) ◆グループH バーゼル(スイス) スロバン・ブラチスラヴァ(スロバキア) ジャルギリス(リトアニア) ピュニク(アルメニア) 2022.09.08 18:00 Thu
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【CLグループD展望】スパーズ軸に拮抗した構成…鎌田&長谷部に守田が参戦

2022-23シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)グループステージが9月6日に開幕する。グループDは本命トッテナムを軸に、日本人選手所属2クラブ、マルセイユとどのチームにもチャンスがある拮抗した構成となった。 ◆編集部予想 ◎本命:トッテナム ○対抗:マルセイユ △連下:スポルティングCP △連下:フランクフルト ◆実績、タレント力で本命~トッテナム~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220905_101_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 実力的に拮抗したグループだが、これまでの実績とスカッドの質を考えれば、プレミアリーグの強豪が突破の本命だ。 昨季、途中就任の名将コンテの卓越した手腕、冬の補強成功によって見事な巻き返しの末に3シーズンぶりのCL出場権獲得に成功したトッテナム。今夏の移籍市場ではFWリシャルリソン、MFペリシッチ、MFビスマ、DFラングレら実力者を市場開幕からの早い段階で獲得。各ポジションにテコ入れを図り、要求が厳しいイタリア人指揮官をほぼ満足させる補強に成功した。 ここまでのリーグ戦では昨季アジア人初の得点王に輝いたFWソン・フンミンの不振、不安定なビルドアップと課題はあるものの、勝負強い戦いで4勝2分けと無敗をキープ。上々の滑り出しを見せている。 消耗激しいスタイルに熾烈な国内リーグの戦い、UEFAコンペティションを不得手とするコンテと不安要素も少なからずあるものの、ソン・フンミンとFWケインの両エース、守護神ロリスを中心にソリッドさを増す堅守と、チームとしての総合力は今グループで頭一つ抜けている。 ◆スカッド充実、CL初采配の新指揮官の手腕に注目~マルセイユ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220905_101_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> トッテナムの対抗馬は非常に拮抗しているものの、開幕からのパフォーマンス、タレントの総合力で勝るマルセイユを推す。 昨季のリーグ・アンをパリ・サンジェルマン(PSG)に次ぐ2位でフィニッシュし、2シーズンぶりのグループステージ進出を決めた南仏の雄。今夏にはクラブと補強方針を巡って衝突したサンパオリ監督の電撃辞任により、セリエAで実績を残したクロアチア人指揮官トゥドールを新指揮官に招へい。これにより、開幕前には不安要素もあったが、蓋を開けてみれば、ここまで5勝1分けの無敗と最高の滑り出しを見せている。 今夏の移籍市場ではDFサリバ、FWミリク、DFチャレタ=ツァル、MFカマラといった主力が退団した一方、DFバイリー、DFムベンバ、DFクラウス、DFタヴァレス、MFヴェレトゥ、FWアレクシス・サンチェス、FWルイス・スアレスら実力者を積極的に補強。サンチェスやクラウスが期待通りの活躍を見せる中、アーセナルからレンタル加入のタヴァレスがチーム最多タイの3ゴールを挙げる嬉しい誤算もあり、チームは充実の序盤戦を過ごす。 ただ、内弁慶の傾向のあるチームは近年のヨーロッパの舞台では苦戦が続いており、CL初采配のトゥドール監督の存在を含め、不安要素も抱える。 ◆実績十分も主力流出の影響は~スポルティング~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220905_101_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季のCLベスト16のスポルティングCPは僅差ながらもグループ3番手の評価だ。 若き智将アモリムの下で一昨季に久々のプリメイラ・リーガ王者に輝いたリスボンの名門は、昨季のCLでもドルトムントを退けてグループステージ突破を決めた。ただ、今夏の移籍市場ではチームのベストプレーヤーだったMFヌネス、MFパリーニャという主力セントラルMF2人が引き抜かれ、前線の主力MFサラビアがPSGにレンタルバックで流出。代わってMF守田英正、MFアレクサンドロプロス、FWトリンコン、DFサン・ユステらを補強したが、国内リーグでは開幕2勝1分け2敗と低迷している。 主将DFコアテスやDFイナシオ、サン・ユステらを擁する守備面はまずまず安定しているが、守田やMFウガルテ、アレクサンドロプロスらの奮起が求められる中盤、昨季のチーム得点王サラビアを失った前線ではFWパウリーニョを軸に、FWエドワーズ、トリンコン、FWゴンサウヴェスらの更なる活躍が求められる。 鎌田同様にCL初参戦となる守田はヌネス、パリーニャという偉大なる前任者の存在もあり、ここまでの現地での評価は芳しくないが、このグループステージでの戦いを通じて、その評価を一変する活躍を期待したい。 ◆EL優勝でポット1も苦戦必至か~フランクフルト~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220905_101_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季のヨーロッパリーグ(EL)優勝によってクラブ史上初のCL出場権獲得に成功したフランクフルトは、ポット1に入ったものの苦戦が予想される。 昨季、ELではバルセロナ相手の大金星を始め、ウェストハムやベティス、レンジャーズを破ったものの、ブンデスリーガではボトムハーフの11位フィニッシュだった。今夏の移籍市場ではエースのMFコスティッチの流出に加え、守備の要だったDFヒンテレッガーが政治的な問題で電撃退団。補強ではMFゲッツェ、FWアラリオ、FWコロ・ムアニ、MFディナ・エビンベらを獲得したが、CLとリーグ戦の二足の草鞋を履く中で戦力不足は否めない。 グラスナー監督は昨季のELで見事な分析力や的確な采配などトーナメントにおいて確かな手腕を発揮したが、昨季に関しては多くを望めないリーグ戦を犠牲にした上での成功という面もあり、リーグ戦とのバランスを保っての戦いが求められるグループステージではより難しい采配を強いられる見込みだ。 ただ、直近の試合でRBライプツィヒを4-0で破るなど、ここ2試合ではチームの戦い方が整理されており、今季公式戦で6試合5ゴール2アシストと躍動するMF鎌田大地ら攻撃陣が好調を維持している点は、グループステージに向けて大きな弾みとなる。 CL初参戦となる鎌田は“EL男”の異名の通り、UEFAのコンペティションと相性が良いが、このグループステージで“CL男”という新たな異名を手にできるか。また、出番は限定的も13年ぶりのCL参戦となるMF長谷部誠の活躍にも期待したい。 2022.09.07 19:30 Wed
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【CLグループC展望】“死の組”が誕生! 三つ巴の争い制するのは?

2022-23シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)グループステージが9月6日に開幕する。グループCはバイエルン、バルセロナ、インテルの三つ巴となる今グループステージ最激戦区となった。 ◆編集部予想 ◎本命:バイエルン ○対抗:バルセロナ △連下:インテル ☆大穴:ビクトリア・プルゼニ ◆破壊力維持も勝負所の決定力に課題か~バイエルン~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220905_100_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 今グループステージで“死の組”と評されるグループCの本命は、ブンデスリーガ10連覇中のバイエルンだ。 昨季は伏兵ビジャレアルに苦杯を舐めさせられて無念のベスト8敗退となったドイツの盟主は、今夏の移籍市場で長らく主砲を担ってきたFWレヴァンドフスキが奇しくも同じグループとなったバルセロナに流出。その一方で、リバプールのエースFWマネに加え、今後のディフェンスリーダーと目されるDFデ・リフト、多才なDFマズラウィ、MFグラフェンベルフ、FWテルという若手の逸材を補強。指揮官の愛弟子であるMFライマーの確保こそならずも充実した補強となった。 レヴァンドフスキからマネへの前線のタレントの移行により、当初は得点力不足が懸念されたものの、より流動性、スピードを手にした新たな攻撃陣はここまでのリーグ5試合で17ゴールを記録。ゴールスコアラーも分散しており、より的を絞り辛くなっている印象だ。 攻守両面での安定感を考えれば、バルセロナ、インテル相手に一日の長があるが、唯一の懸念材料は直近のボルシアMG、ウニオン・ベルリンの2試合連続ドローで露呈したように接戦において、これまで頼れるエースが果たしてきた決定的な仕事を誰がこなすかという点だ。ボルシアMG戦に関しては相手守護神がまさに神がかりなパフォーマンスを見せたが、ポーランド代表FWの不在を少なからず感じたはずだ。したがって、バルセロナ、インテルとの直接対決ではマネを中心に攻撃陣の勝負強い仕事が求められる。 ◆超大型補強で昨季の屈辱晴らせるか~バルセロナ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220905_100_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> バイエルンの対抗馬は今夏に超大型補強を敢行したカタルーニャの雄だ。 昨季のグループステージでは直接的な敗退の原因はベンフィカ相手の体たらくだったものの、バイエルンに2戦連続0-3の惨敗を喫したバルセロナ。昨季、屈辱のシーズン無冠に終わったチームは、今夏の移籍市場で前述のレヴァンドフスキを始め、FWハフィーニャ、DFクンデ、MFケシエ、DFクリステンセンら積極補強を敢行し、移籍市場の主役となった。 プレシーズン、開幕の段階からその補強効果は出ており、ラ・リーガ開幕戦のラージョ戦こそゴールレスドローに終わったものの、以降はセビージャを3-0で粉砕するなど、3試合連続3ゴール以上を奪っての3連勝。注目の新エースストライカーは打開力に優れる両ウイングやチャンスメークに特長を持つ若手インテリオールを脇に従え、すでに5ゴールを挙げる強烈な存在感を示す。サイドバックにはやや不安を残すものの、守備面に関してもDFアラウホに加えて、クンデの加入によって大きな問題となっていたスピードタイプのアタッカー、被カウンター時の対応に関して改善が見受けられる。 ここまでの国内リーグでのパフォーマンス、スカッドの質だけを考えれば、バイエルンと遜色ない実力があると見て問題はないが、チャビ監督の采配面や強豪対決において守勢に回った際の戦い方にまだまだ未知数な部分もあり、リベンジを期すバイエルンとの第2節のアウェイゲームが試金石となる。 ◆ポテンシャル十分も開幕からの調子は今一つ~インテル~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220905_100_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季のセリエA2位チームでCLベスト16のインテルは現時点で3番手の評価だ。 今夏の移籍市場ではDFバストーニ、DFシュクリニアルの主力センターバック2人、DFダンフリースらの慰留に成功し、MFペリシッチ、FWサンチェスらベテランを除き現有戦力を維持。さらに、FWルカクの帰還、MFムヒタリアン、GKオナナ、DFアチェルビといったベテラン、DFベッラノーヴァ、MFアスラニといった若手逸材を獲得し、スカッドの拡充を果たした。 ただ、覇権奪還を目指すセリエAでは直近のミラノ・ダービー、指揮官の古巣ラツィオとの強豪対決をいずれも接戦の末に落として3勝2敗スタートと、思わぬ苦戦を強いられている。再結成の“ラウカク”を含め得点力は計算できるものの、開幕5試合で8失点と持ち味の堅守がピリッとしない。ミラン戦ではFWレオンの圧倒的な個人技に守備陣が蹂躙されており、バイエルン、バルセロナの強力攻撃陣との対戦を前に大きな不安要素となっている。 ただ、敗退となったものの昨季のリバプール戦のようなパフォーマンスを見せられれば、両者と互角以上に戦うことは十分に可能。その消耗が激しい戦い方を過密日程の中で実行する上ではリーグ戦での積極的なターンオーバーなど、チームとしての総合力が非常に重要となりそうだ。 ◆グループをかき回す役割を果たせるか~ビクトリア・プルゼニ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220905_100_tw5.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 抽選会後の選手、スタッフの反応を見れば、組み分け決定時点ですぐさま突破の望みが限りなく薄いことを悟ったチェコ王者。今回のグループステージでは開き直って、“死の組”をかき回す役割を担うことになる。 UEFAコンペティションでの経験豊富なプルゼニは、チェコ代表の実力者を多くスカッドに抱える好チームだが、やはり前述の3強との実力差は非常に大きい。したがって、グループステージを通じて“弱者の戦い”を徹底することになる。 ただ、リーグ戦においてもシビアな戦いが続く3チームに対して、比較的CLの戦いに集中できる環境であるため、カタール・ワールドカップ開催に伴う異例の過密日程を追い風に、疲弊する格上の隙を突き勝ち点奪取を狙いたい。 2022.09.07 19:00 Wed
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【CLグループH展望】PSGとユーベの2強、昨季ベスト8のベンフィカが割って入れるか

2022-23シーズンのチャンピオンズリーグ(CL)グループステージが6日に開幕する。グループHはパリ・サンジェルマンとユベントスの2強に昨季ベスト8のベンフィカがいかに割って入るかが注目されるグループとなった。 ◆編集部予想 ◎本命:パリ・サンジェルマン ○対抗:ユベントス △連下:ベンフィカ ☆大穴:マッカビ・ハイファ ◆実力者補強で底上げ~パリ・サンジェルマン~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220903_10_tw.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季は優勝したレアル・マドリーの前に痛恨の逆転敗退でベスト16止まりとなったPSG。その敗退を受け、ポチェッティーノ前監督が昨季終了後に解任され、新指揮官には2020-21シーズンにリールをリーグ・アン優勝に導いたガルティエ監督が招へいされた。 主力ではFWディ・マリアが去ったが、レアル・マドリーへの移籍が濃厚と思われたFWムバッペが残留。そしてMFファビアン・ルイス、MFソレール、MFレナト・サンチェス、DFムキエレ、DFヴィティーニャと黒子的な選手を迎え入れ、チームの強度を底上げした。 FWメッシ、FWネイマールを擁する攻撃陣に非の打ち所はないため、彼らを支える脇役たちがいかに泥臭く働けるか。ガルティエ監督がタレント軍団をうまくマネージメントできればグループステージ突破は難しくないだろう。 ◆トップタレント獲得でGS突破はノルマ~ユベントス~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220903_10_tw2.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> PSGに次ぐ突破候補はユベントスだろう。昨季は躍進したビジャレアルの前に3季連続となるベスト16敗退に終わり、不甲斐ない結果に終わった。アッレグリ体制2季目の巻き返しを誓う新シーズンはFWディ・マリア、MFポグバとトップタレントを獲得。 彼ら以外にもDFブレーメル、MFコスティッチ、FWミリクと実力者を補強しており、アッレグリ監督にとっては言い訳のできないシーズンを迎えた。ケガに脆い選手を多く抱えていることがネックとなりそうだが、アッレグリ監督がどのような手綱捌きを見せるか。また、ディ・マリアのいきなりとなる古巣対決にも注目だ。 ◆主砲流出も知将就任で番狂わせを~ベンフィカ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220903_10_tw3.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> 昨季ベスト8のベンフィカは予選3回戦から登場。ミッティランを撃破後、プレーオフでは国難の中で奮闘していたディナモ・キーウを倒し本戦出場を決めた。 昨季のベンフィカはノーマークながらグループステージ全勝で乗りに乗っていたアヤックスをラウンド16で撃破し、準々決勝ではリバプールに善戦と、好インパクトを残した。ただ、その活躍を受けてエースFWヌニェスがリバプールに、スーパーサブとして良い仕事をしていたFWヤレムチュクがクラブ・ブルージュにそれぞれ引き抜かれてしまった。 一方でアヤックスのCLベスト4メンバーであるFWネレスが、さらに移籍期限最終日にPSGからFWドラクスラーが加入。そして指揮官にはレバークーゼンやPSVで実績を残したR・シュミット監督を招へいした。流出した戦力は痛いが、R・シュミット監督の手腕、成長株のFWゴンサロ・ラモスの存在を考慮すればユベントスを出し抜くことは十分可能かもしれない。 ◆予選を勝ち抜いた自信を胸に~マッカビ・ハイファ~ <div style="text-align:center;"><img src="https://image.ultra-soccer.jp/800/img/2022/get20220903_10_tw4.jpg" style="max-width: 100%;"></div><div style="text-align:right;font-size:x-small;">Getty Images<hr></div> イスラエル王者マッカビ・ハイファが2009-10シーズン以来、実に13シーズンぶりにCL本戦出場を果たした。予選2回戦から登場したマッカビ・ハイファはCL常連のオリンピアコスを撃破するアップセットを起こし、続く3回戦でアポロン、プレーオフでセルビア王者ツルヴェナ・ツヴェズダと難敵を下して本戦出場に辿り着いた。 名の知れた選手は不在だが、予選を勝ち抜いた自信を胸にホームの試合ではアップセットを狙いたい。 2022.09.06 19:30 Tue
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