フランスがまさかのラウンド16敗退…デシャンも結果に落胆 「チーム全体が悲しみに包まれている」

フランス代表のディディエ・デシャン監督が、ユーロ2020敗退を嘆いた。フランスサッカー連盟(FFF)が伝えている。フランスは28日に行われたユーロ2020ラウンド16でスイス代表と対戦。前半先制点を許したものの、後半にFWカリム・ベンゼマの2ゴールもあり、一気に3点を奪取。このまま勝利するかに思われたが、守備が崩れ土壇場でスイスに追いつかれるとその後は延長戦でも得点を挙げられず、PK戦の末に敗れた。

この結果、フランスはラウンド16で敗退が決定。2018年に行われたロシア・ワールドカップ(W杯)を制し、今大会でも優勝候補として高い期待が寄せられていた世界王者は、早くも大会から去ることになった。
試合後の会見に臨んだデシャン監督はチームのパフォーマンスに落胆。特に2点のリードを奪ってからの戦い方を悔やんでいる。

「(グループステージ初戦の)ドイツ戦で良いスタートを切り、ラウンド16に進むことができた。だが、その後はまた別の競技が始まる。素晴らしいチームと対戦して、前半は苦しい展開になってしまった。状況を修正して後半3-1としたが、2点目を奪われたことで相手に熱が戻り、試合が分からなくなった」「悔いがあるとすれば、2点差でリードしたときの戦い方だ。チャンスはあった。この敗北は痛恨だが、受け入れなければならない。我々は多くの場面で勝者の立場にいたにもかかわらず、今夜はチーム全体が悲しみに包まれている」

「これまでもすべてがうまくいったわけではないが、バランスは取れていた。ただ、今夜の前半は正しさを証明するものではなかったね。立ち上がりが違えば、もっと良い結果になっていたかもしれないが、後半は修正してやるべきことをやったんだ」

「(試合後に)ドレッシングルームで選手たちと話したが、たくさんの悲しみを感じたよ。チームが勝てばそれは何よりも選手たちの活躍によるものであり、負ければ私の責任さ。それは受け止めたい。フットボールの1シーンであっても苦しいものだね。我々には継続する意欲、強さ、モチベーションがあったが、残念ながらここで止まってしまった」

また、デシャン監督は今大会ノーゴールに終わっただけでなく、PK戦で唯一ネットを揺らせず、チーム敗退の原因を作ってしまったFWキリアン・ムバッペに言及。ゴール以外で大きく貢献してくれたと擁護しつつ、この敗退はチーム全体に責任があると強調した。

「たとえ得点がなかったとしても、我々が獲得したゴールにおいて彼が決定的な役割を果たすことは多かったと思う。誰も彼を非難しないさ。我々は選手と話をして、このグループの強さ、連帯感を知っている」

「今日は痛みと多くの悲しみがある。もし我々が立ち止まるとしたら、それは我々に先へと進む資格がなかったからだ。この大会は非常にレベルが高く、昨日は欧州王者(ポルトガル)がノックアウトされていたね」