サッリ招へい間近のラツィオ、教え子のチェルシーMF獲得に関心か
2021.06.08 12:14 Tue
ラツィオがチェルシーのイングランド代表MFルベン・ロフタス=チーク(25)の獲得に興味を持っているようだ。
ラツィオは2016年4月から指揮を執ったシモーネ・インザーギ監督が今シーズン限りで退任。後任の正式発表こそまだされていないが、複数メディアによれば、かつてナポリやチェルシー、ユベントスなどの指揮官を務めたマウリツィオ・サッリ氏の就任が確実視されている。
イタリア『スカイ』によると、ラツィオはそのサッリ氏のリクエストとして、ロフタス=チークの獲得に動く可能性があるという。ロフタス=チークはチェルシーでサッリ氏の指導を受けた2018-19シーズンに公式戦40試合出場で10ゴール5アシストを記録して、これが現在に至るまでのキャリアハイの成績となっている。
今シーズンのロフタス=チークはフルアムにレンタル移籍して、公式戦33試合出場で1ゴールをマーク。チェルシーがシーズン途中にフランク・ランパード監督からトーマス・トゥヘル監督に代わったこともあり、ロフタス=チークの去就は不透明となっている。仮に構想外となるようであれば、レンタルでの獲得を望むラツィオ行きの噂も加速していくはずだ。
ラツィオは2016年4月から指揮を執ったシモーネ・インザーギ監督が今シーズン限りで退任。後任の正式発表こそまだされていないが、複数メディアによれば、かつてナポリやチェルシー、ユベントスなどの指揮官を務めたマウリツィオ・サッリ氏の就任が確実視されている。
イタリア『スカイ』によると、ラツィオはそのサッリ氏のリクエストとして、ロフタス=チークの獲得に動く可能性があるという。ロフタス=チークはチェルシーでサッリ氏の指導を受けた2018-19シーズンに公式戦40試合出場で10ゴール5アシストを記録して、これが現在に至るまでのキャリアハイの成績となっている。
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