今日は何の日! 4月24日は、カンプ・ノウでのCL準決勝進出で決めたトーレスの独走ゴール/2012年

2020.04.24 21:30 Fri
twitterfacebookhatenalinegplus
photo
Getty Images
世界中で休むことなく紡がれ続けてきたフットボールの歴史の中で今日何が起こったのか。本日4月24日の出来事を振り返ってみよう。

今回ピックアップするのは、2012年4月24日。チェルシーがバルセロナとのチャンピオンズリーグ(CL)準決勝2ndレグでみせた歴史的勝利だ。

◆黄金期バルサvs低迷チェルシーの対戦

ペップ率いるバルセロナは前年のCL王者。前人未到の6冠を達成し、黄金期を迎えていた。

一方のチェルシーは、“モウリーニョ2世"としてアンドレ・ビラス=ボアス監督を招へいするも低迷し、シーズン途中で解任。ロベルト・ディ・マッテオ監督を招へいしたが、リーグ戦ではトップ4争いから遠ざかっており、ここまで失意のシーズンを過ごしていたチェルシーにとって、準決勝まで勝ち上がっていたCLだけが全ての望みだった。

そんな対照的な両者の対戦となったCL準決勝。下馬評ではバルセロナの圧倒的有利と見られていた。しかし、チェルシーのホームで行われた1stレグでは、徹底して引いて守りFWディディエ・ドログバの1点を守ったチェルシーが1-0で先勝。周囲の予想を覆し、チェルシーが1点のアドバンテージを得ていた。

◆最悪のスタートを切ったチェルシー

1stレグでの勝利はしてやったりのチェルシーだったが、カンプ・ノウで行われた2ndレグは厳しいスタートとなった。

1stレグ同様守備に徹底する戦術を取るチェルシーは、決死の守りを見せ何とかゴールレスの状態をキープしていたものの、35分、MFセスク・ファブレガスが、チェルシーDFの一瞬の隙を突きボックス内に進入すると、中央で待っていたMFセルヒオ・ブスケッツに横パス。これをブスケッツが落ち着いて決め、ついに均衡が破れる。

アドバンテージを失ったチェルシー。さらに痛手となったのが、キャプテンであり最終ラインの統率役であったDFジョン・テリーの退場だ。ボール無いところでFWアレクシス・サンチェスに背後からヒザ蹴りをかましてしまい、一発レッドを受ける。

10人になったチェルシーはバルセロナの猛攻を防ぐことができず、43分、FWリオネル・メッシの中央突破からのパスを、ボックス内で受けたMFアンドレス・イニエスタが落ち着いてゴールを決め、あっさりと逆転を許してしまう。

◆希望の光

11対10と数的不利の状況で、当時世界最強と謳われたバルセロナ相手に1点ビハインドという絶望的な状況に置かれたチェルシー。もう終わりかと思われたが、1つのプレーで一気に流れが変わる。

前半アディショナルタイム、バルセロナの猛攻を潜り抜け、なんとかハーフウェイラインまでチェルシーがボールを運ぶ。ここでMFフランク・ランパードがボールをキープすると、相手の裏に走り出していたMFラミレスへ絶妙なパス。一瞬の隙を突き裏に抜け出すと、ボックスの際からラミレスはトラップせずにダイレクトでループシュート。ボールは美しい放物線を描きながら、GKビクトール・バルデスの頭上を超え、ゴールに吸い込まれた。

このラミレスのゴールは、チェルシーが前半に記録した唯一の枠内シュートだったが、値千金のアウェイゴールに。2戦合計2-2ながらアドバンテージをとったチェルシー。このワンプレーによりチェルシーは再び息を吹き返した。

◆メッシのPK失敗と最後に待っていたドラマ

希望の光を得たチェルシーだったが、10人でバルセロナと戦わなくてはならない状況は変わらず、後半に入ってもバルセロナの猛攻に耐え凌ぐ時間が続く。

後半開始早々から幾度となくバルセロナのボックス侵入を許すと、49分、攻撃を捨て守備に徹していたドログバがセスクをボックス内で直してしまいPKを与え、再び絶体絶命の危機を迎える。

キッカーはメッシ。誰もがチェルシーは終わったと思ったが、メッシのPKはポストを叩きまさかの失敗。依然チェルシーが合計スコアでアウェイゴールのアドバンテージを持つ状況となった。

その後も度重なるチャンスを作り続けるバルセロナだったが、チェルシーの決死の守備を崩せない。焦りを募らせるバルセロナは守備を捨て攻撃に全ての人数をかけ始めていた。

点が取れない状況が続き、バルセロナのプレーも精彩を欠き始めたまま、ついに後半アディショナルタイムに突入。最後まで攻撃を続けるバルセロナだったが、92分にドラマが待っている。

DFアシュリー・コールが自陣のボックス内からボールを大きくクリア。するとボールはハーフウェイライン付近で待っていた、ドログバと途中交代で入っていたFWフェルナンド・トーレスのもとへ。ほぼ全員が攻撃に出ていたバルセロナ陣地にはDFは1人もおらず、トーレスはそのままボールをゴール前まで運ぶと、軽快なステップでバルデスをかわし、無人のゴールへボールを流し込んでバルセロナの息の根を止めた。

2011年1月の5000万ポンド(約66億円)でリバプールからチェルシーへの移籍以来、満足な活躍を見せられず、他チームだけでなく自チームのファンからも役立たず呼ばわりされていたトーレスが、チェルシーのCL決勝進出を決める歴史的ゴールをマークするというドラマチックな瞬間が最後の最後に待っていた。

なお、この試合で貴重なゴールを決めたトーレスと、バルセロナの選手として先発出場していたMFイサック・クエンカは2019シーズンの明治安田生命J1リーグで、サガン鳥栖のチームメイトとして戦っていたことは記憶に新しいことだろう。

★2012年4月24日
《チャンピオンズリーグ準決勝2ndレグ》
バルセロナ 2-2 チェルシー

【バルセロナ】
セルヒオ・ブスケッツ(前35)
アンドレス・イニエスタ(前43)
【チェルシー】
ラミレス(前46)
フェルナンド・トーレス(後47)

◆出場選手
◆バルセロナ[3-4-2-1]
GK:ビクトール・バルデス
DF:カルレス・プジョル、ハビエル・マスチェラーノ、ジェラール・ピケ(→26 ダニエウ・アウベス)
MF:イサック・クエンカ(→67 クリスティアン・テージョ)、チャビ・エルナンデス、セルヒオ・ブスケッツ、アレクシス・サンチェス
MF:アンドレス・イニエスタ、セスク・ファブレガス(→74 セイドゥ・ケイタ)
FW:リオネル・メッシ
監督:ジョゼップ・グアルディオラ

◆チェルシー[4-2-3-1]
GK:ペトル・チェフ
DF:ブラニスラフ・イバノビッチ、ジョン・テリー、ギャリー・ケイヒル(→12 ジョゼ・ボシングワ)、アシュリー・コール
MF:ラウール・メイレレス、ジョン・オビ・ミケル
MF:ラミレス、フランク・ランパード、フアン・マタ(→58 サルモン・カルー)
FW:ディディエ・ドログバ(→80 フェルナンド・トーレス)
監督:ロベルト・ディ・マッテオ
コメント