【J1クラブ通信簿】積極補強で昨季以上の成績も躍進ならずの中位フィニッシュ《サガン鳥栖》

2017.12.09 18:15 Sat
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▽歴史が動き、シーズンが閉幕した2017明治安田生命J1リーグ。最終節まで優勝争い、残留争いが繰り広げられ、最後まで目が離せない白熱したシーズンとなった。
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▽「DAZN」マネーにより、シーズンの成績で今後のクラブ強化に大きな影響を及ぼすこととなった2017シーズン。超ワールドサッカー編集部は、J1全18クラブを総括。トピックやチームMVP、補強成功度、総合評価で振り返る。第11弾は積極補強に動くも波に乗り切れなかったサガン鳥栖を総括する。◆シーズン振り返り
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【主なトピック】
●GK権田修一、FW小野裕二を筆頭に積極補強
●コロンビア代表FWビクトル・イバルボがレンタルで加入
●イバルボがシーズン中に退団するもその後完全移籍で復帰
●MF鎌田大地がシーズン途中にフランクフルトへ移籍
●第13節の札幌戦で『値段のないスタジアム』チケット販売を実施
▽ストーブリーグではこれまで鳥栖を支えてきたGK林彰洋やMF早坂良太らが退団。一方でFWビクトル・イバルボ、FW趙東建、GK権田修一、FW小野裕二、MF小川佳純、DF小林祐三ら実力者を補強し、期待が懸かるマッシモ・フィッカデンティ体制2年目の船出となった。
▽しかし、開幕戦の柏レイソル戦では1-3で敗戦すると、続く川崎フロンターレ戦でも1-1のドローに終わるなど、序盤から暗雲が立ち込める。第4節のセレッソ大阪戦で初勝利を挙げるが、その後も連敗こそないものの連勝できず。それでもシーズンが進むにつれて調子を上げていくと、第13節の北海道コンサドーレ札幌戦から第17節のヴァンフォーレ甲府戦まで2勝3分けと5試合を無敗で乗り切った。

▽復調傾向にある中、夏に攻撃のタクトを振るっていたMF鎌田大地がフランクフルトへと移籍。ビクトル・イバルボも契約の問題で一時的にチームを離れるなど、チームの核を失う。また、エースFW豊田陽平も調子が上がらず、小野や水野ら新加入の攻撃陣も結果を残せずに苦しい時期を過ごした。
▽それでも、夏の移籍市場でビクトル・イバルボが完全移籍で復帰。さらに鎌田の穴埋めとして河野広貴を獲得。また、最終ラインにも韓国代表DFチョン・スンヒョンを迎え入れ、立て直しを図る。

▽しかし、後半戦も波に乗り切ることができず、連勝は第19節のサンフレッチェ広島戦(1-0〇)、第20節の清水エスパルス戦(2-1〇)のみ。出入りの激しい星取表となった結果、勝ち点を効果的に積み上げることができずにシーズンを終えた。昨シーズンよりは3つ順位を上げたが、もう少し上を目指せた感は否めない。

◆チームMVP
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MF原川力(24)
明治安田生命J1リーグ33試合出場(先発31試合)/7得点
▽後半戦で攻撃陣を牽引したFWビクトル・イバルボは結果以上の貢献度はあったと考えられるが、シーズンを通してのMVPはMF原川力にあげたい。今シーズンレンタル移籍で加入した原川は、攻守にわたってチームに貢献。得点は7とチーム最多であり、数字も残すことに成功した。

▽特筆すべきはキック精度。今シーズンは直接FKを3本沈めた他、クロスやパスの精度も高く、前線でパワーをもたらす豊田やビクトル・イバルボ、趙東建を上手く使っていた印象だ。また、FW田川享介のスピードも生かすパスを連発。サイドを使った攻撃にも彩りを添えた。

▽川崎フロンターレからの完全移籍も決定した来シーズンは、更なる核となることが期待される。司令塔として鳥栖を牽引し、ACL出場権獲得、優勝争いへのキーマンになる可能性も秘めている。

◆補強成功度「C」(評価:S~E)
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▽ストーブリーグでの大型補強は、今シーズンの躍進に期待できる内容だった。実際に川崎Fからレンタル移籍で加入した原川は中盤で代えの利かない選手として33試合に出場し、チームトップの7得点をマーク。ビクトル・イバルボも途中は登録を外れる期間がありながらも25試合5得点を奪った。さらに守護神・林が抜けた穴はGK権田修一がしっかりと埋めた。

▽活躍が期待された小川は夏の移籍市場で、FW富山貴光とともに新潟へ期限付き移籍。小林は19試合に出場にとどまり、FW趙東建、FW小野裕二もそれぞれ17試合5得点、18試合2得点と結果を残せなかった。DFフランコ・スブットーニは身体の強さこそ見せたが、途中退団となり、総合的には“外れ”が多かった。

▽また、夏の移籍で獲得した河野も後半戦で7試合の出場に終わり、力を発揮できたとは言えない。チョン・スンヒョンはディフェンスラインの一角に収まったが、全体としてはプラスに働いた補強とは言い難い。

▽それでも、ユースから昇格した田川には、将来性を感じさせられた。持ち前のスピードを生かし、24試合に出場して4得点。リーグ戦では1試合の出場に終わったが、同じユースからの昇格組であるMF石川啓人もこの先の飛躍が期待される。

◆総合評価 「C」(評価:S~E)
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▽フィッカデンティ体制2年目として昨シーズンよりも上位でシーズンを終えたことは評価したい。しかし、大型補強を敢行したにも関わらず、成績は安定せず。好不調の波が激しく、目標に掲げていた「継続性のある戦い」はできなかった印象が強い。中でもホームでは11勝1分け5敗とある程度の結果を残しながらも、アウェイでは2勝7分け8敗と内弁慶ぶりを露呈した。

▽連敗に関しては第24節のG大阪戦(1-3)と第25節の仙台戦(1-4)、第33節の磐田戦(0-2)と第34節の札幌戦(2-3)の2度のみと大型連敗は喫していない。しかし連勝についても第19節の広島戦(1-0)、第20節の清水戦(2-1)の1度だけと、波に乗り切れなかった。

▽ゴール数に関しては昨シーズンが36ゴールだったのに対して今シーズンは41ゴールと増加。しかしエース・豊田は不調に陥り5ゴールに留まる。原川がチーム内得点王であることを考えると、前線のさらなる奮起があればACL出場権争いに食い込めていた可能性は高い。
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▽守備に関しては昨シーズンの37失点から44失点に増加。特にセンターバックはDFキム・ミンヒョクの相方が定まらず、DFチョン・スンヒョン、DF青木剛、DF谷口博之の中で固定できる選手が出てこなかった。特にセットプレーからの失点が目立っただけに、新シーズンの課題の1つとなるだろう。継続した戦いをするのであれば、ある程度メンバーの固定が必要。そういう意味では今シーズンは前線、トップ下、センターバックとチームの軸の部分でメンバーの入れ替わりが激しかったシーズンだったと言える。

▽それでも、2シーズンを戦いチームのベースは出来上がったといえる。MF高橋義希、MF福田晃斗のハードワーク、DF吉田豊、DF小林祐三、DF藤田優人のサイドバックの攻撃参加、FKやCKからの得点力。更なる上積みができれば、来シーズンはさらに飛躍も可能だろう。


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まだJ1からの降格をしたことがないチームってどこまで粘ってきたの?!の巻/倉井史也のJリーグ

J1から降格したことのない3チームってどこ? 鹿島と横浜FMと……実は鳥栖。その鳥栖が最下位ですからね。嘆きのメール、たくさんいただいております。まぁそういう嘆き方って正しいんですけどね。サッカークラブが売ってるのは、夢じゃなくてストレスなんだから。 ともあれ、先週の札幌の回でも書いたんだけど、やっぱり1試合あたり2失点以上というのはかなりヤバいんですよ。でもね、鳥栖って落ちてないけどかなり危ないときが過去何度もあったんじゃないかと思うんです。クラブが危ないときも多かったけど、残留もヤバイって時が。 ということで、ここでは鳥栖が昇格した2012年以降、最低順位と最高順位をピックアップしてみました。 2012年:最低順位13位/最高順位 3位 2013年:最低順位15位/最高順位 5位 2014年:最低順位 9位/最高順位 1位 2015年:最低順位14位/最高順位 3位 2016年:最低順位17位/最高順位 2位 2017年:最低順位17位/最高順位 8位 2018年:最低順位17位/最高順位 6位 2019年:最低順位18位/最高順位14位 2020年:最低順位17位/最高順位11位 2021年:最低順位 7位/最高順位 2位 2022年:最低順位12位/最高順位 5位 2023年:最低順位18位/最高順位 8位 ちなみに最終順位は 2012年: 5位 2013年:12位 2014年: 5位 2015年:11位 2016年:11位 2017年: 8位 2018年:14位 2019年:15位 2020年:13位 2021年: 7位 2022年:11位 2023年:14位 おお、確かにサポーターが騒ぐ気持ちもよく分かる。 2023年に18位だったのは第1節のみ。2019年は第1節から第3節、第7節から第11節、第15節から第16節、第19節から第20節って12節も最下位だったけど、ルイス・カレーラス監督を第9節のあとに解任。そこまで1勝1分7敗だったチームを金明輝監督が10勝6分18敗までもちこんで最終節に残留を果たしたって年でした。 鳥栖って今年も波瀾万丈ありそうね。これまでの奇跡の力に期待ってとこでしょうか。 2024.04.20 10:30 Sat
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鳥栖MF堺屋佳介、負傷によりU-19日本代表離脱【メキシコ遠征】

日本サッカー協会(JFA)は17日、サガン鳥栖MF堺屋佳介のU-19日本代表離脱を発表した。 堺屋は負傷のためメキシコ遠征中のチームを離脱。これに伴う追加招集はない。 U-19日本代表は11日から21日にかけてメキシコ遠征を実施。10日にはMF中島洋太朗(サンフレッチェ広島)のコンディション不良による不参加が発表され、MFニック・シュミット(ザンクトパウリU-19/ドイツ)が追加招集されていた。 13日にU-19クラブ・ウニベルシダ・ナシオナルとの一戦をゴールレスドローで終え、16日にはU-19メキシコ代表と対戦した日本。19日にU-19ベネズエラ代表との最終戦に臨む。 2024.11.17 17:35 Sun

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