【2022年カタールへ期待の選手vol.113】当落線上からキーマンへ。新天地・フライブルクでゴールラッシュを見せる日本の切り札/堂安律(フライブルク/MF)
2022.09.11 18:00 Sun
「代表に入りたいという気持ちでサッカー選手を始めたので、(3月のオーストラリア戦のメンバーに)入れなかったのは悔しい。でも感謝している。落選したことによって今の自分がいると思う。1日1日、頑張って、ワールドカップ(W杯)に辿り着けたらいいなと思っています」
2022年カタールW杯最終予選最大の山場でまさかの日本代表落ちを強いられた堂安律(フライブルク)。彼は6月4連戦で復帰した際、実に清々しい表情を見せていた。
「自分がうまくいかない時に文句を言う選手は多い。でも律は絶対にそういうことを言わない選手。器の大きいところは(本田)圭佑に似ていると思います」とガンバ大阪ジュニアユース時代の恩師・鴨川幸司監督(ティアモ枚方アカデミーダイレクター兼ジュニアユース監督)も教え子のポジティブシンキングには太鼓判を押していた。
こうしたメンタリティが新天地・フライブルクでのブレイクにつながっているのだろう。今季の堂安は公式戦初戦となった7月31日のDFBポカール1回戦・カイザースラウテルン戦でいきなり決勝弾を叩き出し、鮮烈なデビューを飾った。続く8月6日のブンデスリーガ1部開幕戦・アウクスブルク戦でもダメ押しとなる4点目をゲット。「点の取れるアタッカー」として強烈なアピールをしてみせる。
その後もスタメンに名を連ね、9月突入後も3日のブンデス・レバークーゼン戦と8日のUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ・カラバフ戦で連続得点。早くも公式戦4ゴールとハイペースで数字を積み重ねているのである。
そもそも指揮官は2018年9月のチーム発足当初から堂安の才能を高く買い、重用してきた。ご存じの通り、彼と南野拓実(モナコ)、中島翔哉(アンタルヤスポル)は「三銃士」とも呼ばれ、凄まじい推進力と爆発力で日本の新たな攻撃を構築していた。
2019年まではその流れが続いたが、コロナ禍で代表活動が中断した2020年あたりから流れが変わり始める。中島が代表から外れ、南野も世界最高峰クラブ・リバプールで出番を得られず、堂安も2019-20シーズンに在籍したPSVで活躍しきれなかったからだ。
堂安自身は2020年夏にビーレフェルトへレンタル移籍し、復調していったが、それ以上に伊東純也(スタッド・ランス)や鎌田大地(フランクフルト)らの急成長ぶりが目立った。それとともに代表攻撃陣の陣容も大きく変化する。そして迎えた2021年9月の最終予選初戦・オマーン戦(吹田)。そこで自分がスタメン入りできないとは、堂安も全く想像していなかっただろう。
ご存じの通り、日本はこの初戦に敗れ、序盤3戦2敗と崖っぷちに立たされることになった。それでも堂安が先発に浮上することはなく、終盤まで行ってしまった。同じポジションを争う伊東が最終予選全12点中7点に絡む大活躍をしたのを見れば、本人も焦燥感を覚えたに違いない。
苦境が続く中、24歳になった堂安は自分に矢印を向け、頭の中を整理し、自己研鑽に励んだ。それが6月4連戦やフライブルクでの好パフォーマンスにつながった。以前の彼は「自分が自分が」とエゴを押し出し過ぎる傾向が強かったが、ここ最近は明らかに「周りを生かして自分も生きる」というスタンスに変化。献身的な守備も大いに光っている。今の彼ならば、森保監督も「ぜひ使いたい」という気持ちにさせられるはずだ。
加えて言うと、伊東が今夏赴いたスタッド・ランスでFW起用されているのも追い風。大迫勇也(神戸)や浅野拓磨(ボーフム)らFW陣がケガや得点力不足で苦しむ中、森保監督がカタール本番で伊東の最前線起用という奇策を採らないとも限らない。となれば、堂安の右サイド先発復帰、伊東との併用という道も見えてくるかもしれない。
短期決戦のW杯は「コンディションの良い選手を使う」というのが鉄則。それは2010年南アフリカの本田や松井大輔(Y.S.C.C.横浜)、2018年ロシアの乾貴士(清水エスパルス)や原口元気(ウニオン・ベルリン)らを見ても明らか。今、絶好調の堂安を使わない手はないということになる。過去の実績と序列を重視しがちな森保監督が思い切った決断を下せるかどうかは未知数だが、予想外の采配をしなければ、ドイツやスペインという世界的強豪から勝ち点を奪えないのもまた事実だ。
今や堂安は日本の成否を左右するキーマンになり得る存在といっても過言ではない。いずれにしても、彼にはこのままゴールラッシュを続け、「ここ一番で点の取れる選手」として信頼を高めていくことが肝要だ。そんな理想像を目指して、11日のブンデス、ボルシア・メンヘングラードバッハ戦、15日のEL・オリンピアコス戦、そして23・27日の代表のアメリカ・エクアドル2連戦とさらなる上昇気流に乗ってほしいものである。
2022年カタールW杯最終予選最大の山場でまさかの日本代表落ちを強いられた堂安律(フライブルク)。彼は6月4連戦で復帰した際、実に清々しい表情を見せていた。
「自分がうまくいかない時に文句を言う選手は多い。でも律は絶対にそういうことを言わない選手。器の大きいところは(本田)圭佑に似ていると思います」とガンバ大阪ジュニアユース時代の恩師・鴨川幸司監督(ティアモ枚方アカデミーダイレクター兼ジュニアユース監督)も教え子のポジティブシンキングには太鼓判を押していた。
その後もスタメンに名を連ね、9月突入後も3日のブンデス・レバークーゼン戦と8日のUEFAヨーロッパリーグ(EL)グループステージ・カラバフ戦で連続得点。早くも公式戦4ゴールとハイペースで数字を積み重ねているのである。
カラバフ戦の堂安は[4-4-2]の右サイドアタッカーで出場。前半15分に挙げた決勝弾は右からの鋭いドリブル突破で相手マーク2枚の真ん中を割り、さらにゴール前で1人をかわして左足を振り切ったもの。ある意味、最も得意とする得点パターンだ。その鋭さが戻ってきたのは、日本代表にとっても朗報。現在、欧州視察中の森保一監督の評価もうなぎ上りではないだろうか。
そもそも指揮官は2018年9月のチーム発足当初から堂安の才能を高く買い、重用してきた。ご存じの通り、彼と南野拓実(モナコ)、中島翔哉(アンタルヤスポル)は「三銃士」とも呼ばれ、凄まじい推進力と爆発力で日本の新たな攻撃を構築していた。
2019年まではその流れが続いたが、コロナ禍で代表活動が中断した2020年あたりから流れが変わり始める。中島が代表から外れ、南野も世界最高峰クラブ・リバプールで出番を得られず、堂安も2019-20シーズンに在籍したPSVで活躍しきれなかったからだ。
堂安自身は2020年夏にビーレフェルトへレンタル移籍し、復調していったが、それ以上に伊東純也(スタッド・ランス)や鎌田大地(フランクフルト)らの急成長ぶりが目立った。それとともに代表攻撃陣の陣容も大きく変化する。そして迎えた2021年9月の最終予選初戦・オマーン戦(吹田)。そこで自分がスタメン入りできないとは、堂安も全く想像していなかっただろう。
ご存じの通り、日本はこの初戦に敗れ、序盤3戦2敗と崖っぷちに立たされることになった。それでも堂安が先発に浮上することはなく、終盤まで行ってしまった。同じポジションを争う伊東が最終予選全12点中7点に絡む大活躍をしたのを見れば、本人も焦燥感を覚えたに違いない。
苦境が続く中、24歳になった堂安は自分に矢印を向け、頭の中を整理し、自己研鑽に励んだ。それが6月4連戦やフライブルクでの好パフォーマンスにつながった。以前の彼は「自分が自分が」とエゴを押し出し過ぎる傾向が強かったが、ここ最近は明らかに「周りを生かして自分も生きる」というスタンスに変化。献身的な守備も大いに光っている。今の彼ならば、森保監督も「ぜひ使いたい」という気持ちにさせられるはずだ。
加えて言うと、伊東が今夏赴いたスタッド・ランスでFW起用されているのも追い風。大迫勇也(神戸)や浅野拓磨(ボーフム)らFW陣がケガや得点力不足で苦しむ中、森保監督がカタール本番で伊東の最前線起用という奇策を採らないとも限らない。となれば、堂安の右サイド先発復帰、伊東との併用という道も見えてくるかもしれない。
短期決戦のW杯は「コンディションの良い選手を使う」というのが鉄則。それは2010年南アフリカの本田や松井大輔(Y.S.C.C.横浜)、2018年ロシアの乾貴士(清水エスパルス)や原口元気(ウニオン・ベルリン)らを見ても明らか。今、絶好調の堂安を使わない手はないということになる。過去の実績と序列を重視しがちな森保監督が思い切った決断を下せるかどうかは未知数だが、予想外の采配をしなければ、ドイツやスペインという世界的強豪から勝ち点を奪えないのもまた事実だ。
今や堂安は日本の成否を左右するキーマンになり得る存在といっても過言ではない。いずれにしても、彼にはこのままゴールラッシュを続け、「ここ一番で点の取れる選手」として信頼を高めていくことが肝要だ。そんな理想像を目指して、11日のブンデス、ボルシア・メンヘングラードバッハ戦、15日のEL・オリンピアコス戦、そして23・27日の代表のアメリカ・エクアドル2連戦とさらなる上昇気流に乗ってほしいものである。
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「まさに死闘ってカンジ」歴史に残るバーレーンとの4-3の激闘!2004年大会プレイバックに反響「このゴールで中澤佑二に惚れた」
31日、日本代表はアジアカップ2023のラウンド16でバーレーン代表と対戦する。 過去の対戦成績は日本の8勝2敗となっているが、アジアカップの舞台で最後に対戦したのは2004年の中国大会での準決勝。記憶に残る激闘だった。 MF小野伸二、FW高原直泰ら当時の主力選手が欠場していた当時の日本は、開催国の中国サポーターにブーイングを浴びせられながらも決勝トーナメントに進出すると、準々決勝ではPK戦途中でのサイド変更とGK川口能活の神がかり的なセーブが印象深いヨルダン代表戦に勝利し、準決勝でバーレーンと対戦した。 しかし、バーレーン戦では開始6分に先制ゴールを許すと、40分にはMF遠藤保仁が不可解な判定で一発退場。日本はビハインドの状況で数的不利を負ってしまった。 数的不利の状況でもMF中田浩二とFW玉田圭司のゴールで逆転した日本だったが、その後2失点。2-3と1点ビハインドで試合終盤を迎えた。 それでも日本は最後まで諦めず。DFも攻めあがって同点ゴールを狙うと、90分にDF中澤佑二が値千金の同点ゴール。不屈の精神で同点に追いつくと、延長前半には玉田の独走ゴールが決まり、4-3で激闘を制していた。 なんとか決勝に進出した日本は、決勝で中国代表を撃破。見事に大会連覇を成し遂げていた。 久しぶりの対戦を前に『DAZN』は当時の試合映像をプレイバック。SNS上のファンも「このゴールで中澤佑二に惚れた」、「バーレーン戦といえばこの試合よな」、「痺れたね、玉田」、「まさに「死闘」ってカンジだった!」、「2004の大会は激熱だった」と当時を思い返している。 ベスト8を懸けた一戦は、31日の20時30分にキックオフ。『DAZN』で視聴が可能だ。 <span class="paragraph-title">【動画】当時の記憶が蘇る!2004年大会でのバーレーンとの激闘ハイライト</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet" data-media-max-width="560"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>「バーレーンvs日本」<br>過去対戦をプレイバック<br>\<br><br>アジアカップ2004年大会で起きた<br>奇跡の大逆転劇<br><br><a href="https://twitter.com/hashtag/AFC%E3%82%A2%E3%82%B8%E3%82%A2%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#AFCアジアカップ</a> ラウンド16<br>バーレーン×日本<br>1/31(水)20:30(19:45配信開始)<br><a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> 独占配信<br>出演:水沼貴史/小野伸二/佐藤寿人/下田恒幸/桑原学 <a href="https://t.co/x7Sals8iKu">pic.twitter.com/x7Sals8iKu</a></p>— DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1752609401201189348?ref_src=twsrc%5Etfw">January 31, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.01.31 18:45 Wed2
【2022年カタールへ期待の選手㊲】夢に見続けてきた頂点に立ったスピードスター/松村優太(静岡学園→鹿島アントラーズ/MF)
5万6000人という高校サッカー選手権決勝史上最高観客が押し寄せた埼玉スタジアムで行われた13日のファイナル。静岡学園は高円宮杯プレミアリーグ王者・青森山田に挑み、0-2の劣勢を跳ね返して初の単独優勝を果たした。エースナンバー10・松村優太は大会を通して重圧を感じながら戦い、得点も準決勝・矢板中央戦の1ゴールにとどまったものの、夢に見続けてきた頂点に立ったことで、心からの安堵感をのぞかせた。 「前半初めにセットプレーで点を取られて、ちょっと飲まれてしまった。でも自分たちで盛り返してできたことが勝利の要因かなと思います。2点取られても攻撃的に行くスタイルを貫いた勝利が一番いい。僕はこれから鹿島アントラーズに行きますけど、これをいい弾みにして、開幕から試合に出られるように頑張っていきたいと思います」と18歳のスピードスターは目を輝かせた。 奇しくも埼玉スタジアムが完成した2001年に大阪で生まれた松村は東淀川FCに所属していた中学は無名の存在だった。「当時はスピードに頼っていた」と本人も述懐する。その彼が静学を選んだのは、同じクラブの5つ上の先輩・名古新太郎(鹿島アントラーズ)も赴いた静学。「名古さんが行った縁があって、監督から勧められました。他の高校とは違う魅力があり、独自のものを持っているんで、自分が一番伸びる高校かなと思って決めました」と本人は言う。 15歳の春、親元を離れて静岡に向かったが、200人を超える静学サッカー部の選手たちは足元の技術が抜群にうまかった。それも名将・井田勝通総監督が何度もブラジルに通って考案したボールテクニック練習を繰り返したから。「15歳までにボールに100万回触れ」「独創性をとことん追求しろ」「サッカーはつねに美しくあるべき」といった明言を残している名指導者がこだわり続けた個人技を誰もが身に着けようと朝練から躍起になっている。そういう環境に行ったことで、松村の心にスイッチが入った。 「静学に行った頃の自分はリフティングやフェイントとかもうまい方じゃなかった。それを毎日続けていくうちにだんだん自信がついてきた」と彼も話したが、その積み重ねが心身両面の大きな成長につながり、1年の終わり頃には川口修監督に才能を見出された。高2の段階でU-17日本代表に選ばれ、静学の10番を背負うまでになったのは、やはり競争の激しいチームで切磋琢磨し続けたから。15歳の選択は正しかったのだ。 実際、2〜3人の敵がいても抜群のスピードで抜き去る能力を持った彼のような選手はそうそういない。そのストロングポイントを見た鹿島のスカウトも一瞬にして松村に魅せられ、獲得を決めたという。今季の鹿島は同じドリブラータイプの中村充孝がモンテディオ山形へ移籍し、相馬勇紀も名古屋グランパスへのレンタルバックが決定。右サイドを長く担ってきた遠藤康もケガがちでコンスタントにピッチに立てていない。そういう意味でも松村は喉から出が出るほど欲しかったタレントなのだろう。 「スピードとドリブルは自分でも結構まずまずだとは思うんですけど、ラストのシュートの精度だったり、クロスの精度はもっともっと高めていかないといけない。それができればJリーグでも通用するかなと思うので、引き続き練習していきたいです。選手権で優勝したことでより注目されると思いますけど、これに満足することなく、結果を残せるように頑張りたいです」と本人も新たな決意を胸に秘め、常勝軍団の扉を叩いた。同郷の先輩・名古もいるだけに、メンタル的にも余裕を持ってのぞめるはず。鹿島というクラブで若手がいきなり出番を得るのは相当に難易度の高いことではあるが、ザーゴ新監督就任直後で序列も定まっていない今だけにチャンスは少なからずありそうだ。 仮に鹿島で結果を残せれば、夢である海外移籍も見えてくる。 「自分が憧れているのは(エデン・)アザール(レアル・マドリー)。背が高くなくてもプレミアリーグであれだけ活躍していましたし、そのレベルを目指してやっていきたいですね。僕と同い年には久保建英(マジョルカ)もいますし、すでにJリーグで実績を積み上げている斉藤光毅(横浜FC)や西川潤(セレッソ大阪)もいる。彼らはA代表とかU-20代表とか上のカテゴリーでやってますし、早くそこに追いつかなければいけない」 語気を強めた松村は貪欲に高みを追い求めようとしている。その向上心を失わず、順調に成長できれば、海外挑戦という夢にもいずれ手が届くだろう。 静学の川口監督は「ウチの今の目標はUEFAチャンピオンズリーグでプレーする選手を出すこと。『目指せ、カンプ・ノウ』ですよ」と笑ったが、松村にはそのくらいの領域を視野に入れ、とことんまで突き進んでほしいものだ。 2020.01.15 17:45 Wed3
【選手評】ハリルホジッチ監督、招集メンバー26名へ期待と要求…初招集FW中島翔哉は「日本になかなかいない選手」《キリンチャレンジカップ》
▽日本サッカー協会(JFA)は15日、国際親善試合及びキリンチャレンジカップ 2018 in EUROPEに臨む同国代表メンバー26名を発表した。 ▽メンバー発表会見に出席した日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、今回の選考基準を説明。代表復帰となったDF森重真人(FC東京)やFW本田圭佑(パチューカ/メキシコ)への期待や初選出となったFW中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル)の招集理由についても明かした。 GK 川島永嗣(メス/フランス) 中村航輔(柏レイソル) 東口順昭(ガンバ大阪) 「GKは3人。ただ、現段階のパフォーマンスに満足している訳ではない。もっともっと向上して欲しい。」 DF 酒井宏樹(マルセイユ/フランス) 遠藤航(浦和レッズ) 「酒井は日本人選手の中では、定期的に高いパフォーマンスを継続している。ここ最近調子も良い。遠藤は昨日のルヴァンカップで少し問題が出た。今検査をしている段階と聞いている。ただ、バックアップはすでに用意している。何が起きても問題はない」 DF 長友佑都(ガラタサライ/トルコ) 車屋紳太郎(川崎フロンターレ) 宇賀神友弥(浦和レッズ) 「次に左サイド。長友はクラブを変えたにも関わらず、定期的に試合に出場していて嬉しい。彼の存在は日本代表に必要不可欠だ。車屋と宇賀神の戦いは、これから始まる。合宿を多くこなしている訳ではないが、右サイドでもいけるのかというのも見極めなくてはいけない。どこまでついて行けるかをこれから見ていく」 DF 昌子源(鹿島アントラーズ) 植田直通(鹿島アントラーズ) 槙野智章(浦和レッズ) 森重真人(FC東京) 「それから真ん中。最初の3人(昌子、植田、槙野)はもっとできると思っている。そして、森重をなぜ呼んだか。まだ彼は準備できている段階ではない。すぐに使う訳でもない。ただ、彼がどのような状況になっているかを知りたい。励ますためにも呼んでいる。彼が以前のレベルに戻るかどうか。もちろん(吉田)麻也がいないということもある。彼の経験が我々にとってどこまで使えるかというのもある。ただ、まだまだトップパフォーマンスには程遠い。モチベーションを上げる努力をしていかなくてはいけない。早くレベルを戻してほしい」 MF 長谷部誠(フランクフルト/ドイツ) 三竿健斗(鹿島アントラーズ) 山口蛍(セレッソ大阪) 「長谷部は真ん中もできれば後ろもできる。本会までにケガなくいってほしい。三竿は、良いパフォーマンスを続けている。(山口)蛍は、常に呼んでいる選手だが、守備だけで終わるのではなく攻撃のところでもっと野心を持ってほしい。代表では良いパフォーマンスを見せている。イラク戦では我々を助けてくれた選手の1人だ」 MF 大島僚太(川崎フロンターレ) 柴崎岳(ヘタフェ/スペイン) 森岡亮太(アンデルレヒト/ベルギー) 「大島は国内でも優秀な選手の1人。彼もよくケガをするが、我々もしっかりとコンタクトをとって、そこを脱して良い状況が続いていると思う。(柴崎)岳と森岡は、(香川)真司と清武が居ないこともあり、10番や8番のタイプとして期待している。柴崎は、クラブで毎回先発という訳ではないが、レベルが上がってきていると思う。森岡はすでに2、3回観ているが、フィジカル的なところやデュエルの部分でまだ伸びると思う。ゴール数やアシスト数はリーグでも断トツ。ただ、ゲームのアクションの中でまだまだ伸びる部分はあると思う」 FW 久保裕也(ヘント/ベルギー) 本田圭佑(パチューカ/メキシコ) 「久保もまだまだ私の満足いくパフォーマンスではない。それから(本田)圭佑は、このチャンスを是非とも掴んでほしい」 FW 原口元気(デュッセルドルフ/ドイツ) 宇佐美貴史(デュッセルドルフ/ドイツ) 中島翔哉(ポルティモネンセ/ポルトガル) 「原口と宇佐美は、同じクラブでプレーしている。ここ直近の数試合で宇佐美は、しっかりと伸びている状況。ある時期はチームで干されるかもしれない状況だったが、今は出ている。原口も同じだ」 「それから長い間追跡している中島。本当にたくさん試合に出場していて、得点やアシストもしている。ドリブラーでここまで俊敏で爆発的なものを持っている選手は日本になかなかいない。前回のオリンピック代表の監督であったテグ(手倉森誠)さんともしっかりと話をして、オフェンス面で何かもたらせるのではないかという判断。ただ、守備面では代表で私が求めるレベルではない。様子を見たい」 FW 小林悠(川崎フロンターレ) 杉本健勇(セレッソ大阪) 大迫勇也(ケルン/ドイツ) 「最初の2人はここ最近で本当に伸びてきている。オフェンス面で日本で素晴らしい結果を出している。彼も自分たちのプレーの仕方を変えて伸びてきている。真ん中の選手として、アグレッシブに背後、そしてペナルティエリア内で存在感を出している。それから相手の最終ラインからの組み立てを最初に防ぐ仕事もしている。我々が観たここ数試合でも良いパフォーマンスだった。これを続けてくれと言いたい」 「大迫は、クラブで真ん中でなく、横や後ろでもプレーしているが、良くなってきている。代表ではクラブとは全く違うアクションをしてほしい。常に背負った状態でプレーするのではなく、ゴールに向いてプレーして欲しい。この3人は素晴らしいヘディングを持っている。W杯本大会でもこれが重要になってくる。もちろんFKを貰えればの話。守備でもしっかりと守らなくてはいけない。大事になってくる。W杯ではFKが決定的な状況を作ることもある」 ▽なお、日本代表は、3月のベルギー遠征で2試合の国際親善試合を予定。ロシアW杯に向けた選手見極めとチーム強化のため、マリ代表(23日/ベルギー)、ウクライナ代表(27日/同)と対戦する。 2018.03.15 19:50 Thu4
「不公平」、「八百長」と炎上中の佐藤隆治主審、物議醸した判定に不服のマレーシアサッカー協会が公式の意見書を提出
マレーシアサッカー協会(FAM)は29日、佐藤隆治主審の判定についてASEANサッカー連盟(AFF)に公式の意見書を提出したことを発表した。 問題が起きたのは12月27日に行われたAFFチャンピオンシップ(三菱電機カップ)のグループステージ、グループB第3節のベトナム代表vsマレーシア代表の試合だった。 今シーズン限りでJリーグの主審を引退した佐藤主審。東南アジアの王者を決める大会で主審を務めた中、59分に問題が起こる。 ベトナムがリードした中で迎えたシーンでは、数的不利の中で相手陣地深い位置までボールを追ったベトナム代表のドアン・バン・ハウが、マレーシア代表のアザム・アズミとコンタクト。両者はそのままもつれるようにピッチの外へと転がった。 佐藤主審はしばらく様子をうかがったのちにプレーを止め、副審との協議を経てアザム・アズミにレッドカードを提示。ベトナムにPKを与えた。 この判定にはマレーシア側が激怒。マレーシアの各メディアが佐藤主審をバッシング。またサポーターと思われる人たちからも、「不公平なゲーム」、「八百長」などと声が寄せられた。 判定に納得がいかないFAMは、意見書を公式に提出したと声明を発表している。 「この措置は、FAMの副会長がFAMレフェリー評価委員会の意見を聞いた後に行われたFAMの委員会で決まった」 「その後、試合中のレフェリーの行動と決定に対するFAMの不満を表明する意見書が、今日の午後、AFF事務局長に送られ、更なる行動を取れるようにしました」 なお、ファウルのシーンだけを見れば誤審とも思われるが、ピッチの外に出た後、アザム・アズミがドアン・バン・ハウの顔面を蹴る姿が収められた動画があり、このプレーの判定だと思われる。 報復行為であり乱暴な行為という点で考えれば、レッドカードに相当することは考えられ、その場合は競技規則で定められている通り、今回の場合はPKになることが妥当だ。 その前の時点のファウルを取っていない以上、この判断は妥当とも言えるが、AFFはどのような裁定を下すのか注目を集める。 <span class="paragraph-title">【動画】佐藤主審が担当し物議を醸した、ベトナムvsマレーシアのレッドカードとPK判定シーン</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="in" dir="ltr">AFF Mitsubishi Electric Cup | Kumpulan B<br><br>Vietnam 1-0 Malaysia<br><br>Kad Merah <br><br>Azam Azmi 62'<br><br>Saksikan semua perlawanan AFF Mitsubishi Electric Cup secara langsung hanya di Astro!<a href="https://twitter.com/hashtag/HariHariMauMenang?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#HariHariMauMenang</a><a href="https://twitter.com/hashtag/jomtunjukbelang?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#jomtunjukbelang</a> <a href="https://t.co/LufQORTIgR">pic.twitter.com/LufQORTIgR</a></p>— ASTRO ARENA (@ASTROARENA) <a href="https://twitter.com/ASTROARENA/status/1607737454529843200?ref_src=twsrc%5Etfw">December 27, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> <span class="paragraph-title">【動画】物議を醸したPK判定シーン、ピッチサイドからの映像</span> <span data-other-div="movie2"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="en" dir="ltr">Close-up of the situation leading to the card and penalty of the Malaysian team <a href="https://twitter.com/hashtag/vietnam?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#vietnam</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/malaysia?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#malaysia</a> <a href="https://twitter.com/hashtag/ryujisato?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#ryujisato</a> <a href="https://t.co/fPPQka7ReR">pic.twitter.com/fPPQka7ReR</a></p>— ngh (@YuH_aig16) <a href="https://twitter.com/YuH_aig16/status/1607753216275681280?ref_src=twsrc%5Etfw">December 27, 2022</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2022.12.30 23:40 Fri5
