日本代表に町田DF中山雄太が追加招集! 昨年9月以来の復帰「ゼルビアでの日常があってこそ」
2025.03.16 12:17 Sun
昨年9月以来の代表復帰となる中山雄太
日本サッカー協会(JFA)は16日、FC町田ゼルビアのDF中山雄太を日本代表に追加招集したことを発表した。
日本代表は、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選を戦っており、20日にバーレーン代表、25日にサウジアラビア代表と埼玉スタジアム2002で対戦する。
森保一監督は13日にメンバーを発表していた中、25名を招集。ただ、27名を招集したいと考えており、コンディションの確認をした上で追加招集をしたいと言及していた。
中山はこれまで日本代表として22試合に出場。2022年のカタールW杯のメンバーに選出されたものの、直後の自チームの試合でアキレス腱断裂の重傷を負いW杯出場が叶わず。2023年10月に復帰を果たすも、2024年1月のアジアカップの後に負傷していた。
2024年9月の活動では招集を受けたが出番はななかった。
「ゼルビアサポーターの皆さん、今回追加招集で日本代表に参加することになりました。FC町田ゼルビアでの日常があってこその今回の招集だと思っています」
「そして、名古屋戦で歌ってもらった自分の個人チャント。自分自身の力になっていますし、皆さんのサポートがとても心強いものだと強く感じています」
「しっかりと、FC町田ゼルビアの代表として日本代表でプレーし、ワールドカップ本大会出場権獲得に貢献したいと思います」
日本代表は、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選を戦っており、20日にバーレーン代表、25日にサウジアラビア代表と埼玉スタジアム2002で対戦する。
森保一監督は13日にメンバーを発表していた中、25名を招集。ただ、27名を招集したいと考えており、コンディションの確認をした上で追加招集をしたいと言及していた。
2024年9月の活動では招集を受けたが出番はななかった。
中山はクラブを通じてコメントしている。
「ゼルビアサポーターの皆さん、今回追加招集で日本代表に参加することになりました。FC町田ゼルビアでの日常があってこその今回の招集だと思っています」
「そして、名古屋戦で歌ってもらった自分の個人チャント。自分自身の力になっていますし、皆さんのサポートがとても心強いものだと強く感じています」
「しっかりと、FC町田ゼルビアの代表として日本代表でプレーし、ワールドカップ本大会出場権獲得に貢献したいと思います」
中山雄太の関連記事
日本代表の関連記事
W杯予選の関連記事
記事をさがす
|
中山雄太の人気記事ランキング
1
「チームコンセプトは『良い守備から良い攻撃』」攻撃的な3バックシステム採用も、森保一監督が狙うは「相手がやりたいことを抑えながらの勝利」
日本代表の森保一監督が、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選に向けた日本代表メンバー27名を発表。採用している3バックシステムについても語った。 3日、10月の最終予選2試合に向けた日本代表メンバーが発表。9月のメンバーが中心となった中で、中山雄太(FC町田ゼルビア)、浅野拓磨(マジョルカ)、細谷真大(柏レイソル)が外れた一方、FW大橋祐紀(ブラックバーン・ローバーズ)が初招集となったほか、藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン)、瀬古歩夢(グラスホッパー)が久々の招集となった。 記者会見の中で、森保監督は三笘薫や伊東純也らをウィングバックで起用する攻撃的な3バックシステムについても言及。これからもアグレッシブな姿勢は保ちつつ、土台はしっかりとした守備であることが重要と説明している。 「(9月の試合は)どの選手を起用しても最終的には同じ結果になったと思いますが、準備の段階で選び、ピッチ上に送り込んだ選手たちが最高のパフォーマンスをしてくれたと思っています」 「アグレッシブに勝利を掴み取りに行く、攻撃的な姿勢はこれまで通り持っていきたいです。そのうえで、チームコンセプトとして『良い守備から良い攻撃に』という、まずは相手に攻めさせず失点しない、そこから攻撃を仕掛けるというところを、攻撃に特徴のある選手が献身的に、泥臭くやってくれたことが良い結果につながったと思います」 「バーレーン戦、ウィングバックで起用した選手は、スタートが三笘、堂安、途中出場で中村敬斗、伊東と攻撃で特徴を持つ選手でしたが、前半から個々の守備で勝ちながら攻撃に繋げるという部分で、率先して激しく、泥臭くチームのため戦ってくれました。チームの戦い方を具現化してくれましたし、勝利に結びつく貢献をしてくれたと思います」 「攻撃的に行くことは忘れずとも、これまでやってきた『良い守備から良い攻撃に』というところですね。自分たちがやりたいことだけでなく、相手がやりたいことを抑えつつ勝っていくということ。10月からは、より強かに勝っていくことを準備していきたいです」 2024.10.03 18:30 Thu2
宇佐美貴史や中山雄太ら現役選手6人がオーナーに! 東京都2部のスペリオ城北が発表、監督は大津祐樹氏、アドバイザーには酒井宏樹も
東京都社会人サッカーリーグ2部のスペリオ城北は23日、運営体制について報告。Football Assist(株式会社ASSIST)との共同運営になることを発表した。 株式会社ASSISTは、Jリーガーとして活躍した元日本代表FW大津祐樹氏が代表取締役社長を務め、現在はオーストラリアのオークランドFCに所属する元日本代表DF酒井宏樹と共に発起人となって立ち上げていた。 大学サッカー部所属選手を支援する「FootballAssist」プロジェクトと、小学生のサッカー少年団を支援する「FootballAssist Academy」を運営している。 スペリオ城北は「“スポーツの価値を最大化させる”というFootball Assistのミッションとともに、地域に根差し、そして常に目標に向かい“地域に夢と希望を与え、こどもから大人までに愛されるチーム作り”を目指しています」とし、「『この街からJリーグをめざす!!』を体現するため、一緒なって取り組んでまいります」と意気込みを綴っている。 なお、オーナーにはガンバ大阪の元日本代表FW宇佐美貴史、DF中谷進之介、ニューカッスル・ジェッツに移籍したMF水沼宏太、名古屋グランパスのDF山中亮輔、FC町田ゼルビアの日本代表DF中山雄太、横浜F・マリノスのGK朴一圭が就任。さらに酒井はアドバイザーに就任し、コーチにはアルビレックス新潟などでプレーした木暮郁哉氏(株式会社ASSIST)、そして監督に大津氏が就任することも決定している。 大津監督やオーナーらはそれぞれコメントしている。 <h3>◆大津祐樹監督</h3> 「スペリオ城北は、地域に根ざし、地元の皆さまに支えられながら活動している素晴らしいクラブです。私もその一員として、チームがさらなる発展を遂げるとともに、地域の誇りとなれるよう全力を尽くしてまいります」 <h3>◆木暮郁哉 コーチ</h3> 「このたび、スペリオ城北のコーチに就任いたしました木暮郁哉です。 生まれ育った地元の皆さまに支えられながら、チームの発展とJリーグ昇格という目標に向けて、全力を尽くしていきたいと思います。」 <h3>◆酒井宏樹 アドバイザー</h3> 「このたび、アドバイザーに就任しました。チームのさらなる成長と成功に貢献できるよう、全力でサポートしていきます。選手やスタッフの皆さんとともに、明るい未来を目指して取り組んでまいります」 【共同オーナー】 <h3>◆宇佐美貴史(ガンバ大阪)</h3> 「このたび、スペリオ城北のオーナーに就任いたしました。チームの未来を共に築き、選手、スタッフ、ファンの皆さまと新しい歴史を作っていけることを楽しみにしています」 <h3>◆中谷進之介(ガンバ大阪)</h3> 「このたび、スペリオ城北のオーナーに就任しました。新しい挑戦が始まることに胸が高鳴っています。ファンの皆さまと一緒に喜びを分かち合えるチームを作るために努力していきます」 <h3>◆水沼宏太(ニューカッスル・ジェッツ)</h3> 「このたび、スペリオ城北のオーナーに就任することになりました。チームの成長を心から願い、サッカーへの情熱を持ち全力で取り組んでまいります。チームとともに、より大きな目標を目指して歩んでいきたいと思います」 <h3>◆山中亮輔(名古屋グランパス)</h3> 「このたび、スペリオ城北のオーナーとして就任することとなりました。オーナーとして加わることを大変うれしく思います。チームの一員として、選手やスタッフの皆さんを支え、チームがさらなる成功を収めるために全力を尽くします」 <h3>◆中山雄太(FC町田ゼルビア)</h3> 「このたび、スペリオ城北のオーナーに就任することになりました。これからも地域の皆さまとともに、チームを支え、さらに素晴らしい成果を目指して努力していきたいと思います」 <h3>◆朴一圭(横浜F・マリノス)</h3> 「このたび、スペリオ城北のオーナーに就任いたしました。地域の皆さまとともにチームを盛り上げる役割を担えることを光栄に思います。地域の誇りとなるよう、全力を尽くしてまいります」 2025.01.24 07:15 Fri日本代表の人気記事ランキング
1
【現地対談】日本代表が“南米の壁”に挑んだ90分 北健一郎×難波拓未が語るパラグアイ戦
10月10日、パナソニックスタジアム吹田で行われたキリンチャレンジカップ2025、日本代表対パラグアイ代表。 日本は後半アディショナルタイムに上田綺世の同点弾で追いつき、2-2の引き分けに終わった。 ワールドカップに向けて残り9カ月、ケガ人続出の中で挑んだ南米勢との一戦を、現地で取材した超WORLDサッカー!編集部の北健一郎と難波拓未の2人が振り返る。 ■W杯優勝を目指すチームとして 北:日本代表、パラグアイとの国際親善試合は2-2の引き分けでしたね。どんな印象を持ちましたか? 難波:正直、勝ってほしかったです。W杯アジア予選は順調に突破して、「史上最強の日本代表」と言われていますが、メキシコやアメリカには勝てなかった。今回の試合は結果で示してほしいという気持ちがありましたね。もちろんケガ人が多いという事情はありますが、優勝を目指すチームとしては物足りない結果だったと思います。 北:確かに。最終予選を早々に突破して以降は、完全にワールドカップを見据えた準備期間に入っています。今回のパラグアイ戦はその流れの中で行われたわけですが、ケガ人が多く、攻撃陣も久保建英(ベンチ入りしたものの出場なし)や三笘薫が不在という状況でした。その中で新戦力のテストというより、「どうやって底上げを図るか」という難しい位置づけの試合でしたね。 ■鈴木淳之介の落ち着きと勇敢さ 北:守備陣のケガが特に深刻でした。本来のレギュラーである板倉滉、富安健洋、伊藤洋輝、町田浩樹、高井幸大といった主力が軒並み不在。そんな中で、DFラインは平均出場数の少ないメンバー構成でした。守備の出来はどう見ましたか? 難波:初めて組む選手が多かったと思いますが、その中でも個人でどれだけ守れるかが問われる試合でした。攻撃的なウイングバックを採用するなら、センターバックが1対1で耐える力は必須。その意味で渡辺剛や鈴木淳之介の奮闘は評価できます。特に鈴木は勇敢でしたね。タックルにも迷いがなく、アグレッシブな守備が最後まで見られました。 北:鈴木淳之介がスタメンというのは少しサプライズでしたね。代表でのプレーは2試合目でしたが、森保一監督が「センターバックの新しい軸」を探す中でトライした起用だと思います。試合後の会見でも監督の評価は高かった。前半はやや硬さがありましたが、後半になるにつれて持ち味のビルドアップや前への推進力が出てきました。 難波:そうですね。前でボールを奪いに行く判断が良くて、迷いがない。行くと決めたらやり切る。だから味方も連動しやすかった。守備面でも、相手を自由にさせず、球際で何度も潰していました。 北:彼の魅力は、相手の動きを読むセンス。プレスの矢印を外すビルドアップも秀逸でした。顔を上げたまま両足で運べるので、どちらにも展開できる。冷静さと強気さが同居しているタイプですよね。 難波:メンタルの強さも印象的でした。ミスしても引きずらない。どんな相手でも堂々とプレーしていた。ワールドカップの舞台が想像できる選手だと思います。 ■佐野海舟が放った存在感 北:次にボランチの佐野海舟。今回は遠藤航と守田英正が不在の中で出場機会を得ましたが、ようやく「代表でも自分のプレーが出せた」という印象でした。 難波:自分も同じように思いました。ボール奪取の強さに加えて、奪った後の前進が素晴らしかった。バックパスではなく前に運ぶ意識が常にあって、リズムを生み出していました。身体をぶつけながらキープする場面も多く、クラブで見せていた躍動感をそのまま代表で再現できた試合だったと思います。 北:ボールを奪ったあとの判断が速い。インターセプトから一気に前進して、テンポを変える。1点目の起点になったプレーも象徴的でしたね。 難波:あのルーズボールを相手よりも一瞬早く触ってワンタッチで小川航基に送った判断は絶妙でした。彼のプレーからチーム全体が押し上がる流れが生まれていました。 北:ボランチの層は厚いですが、彼のように守備と推進力を兼ね備えたタイプは貴重。ワールドカップまでの9カ月で、遠藤航の代役ではなく“共存”できる選手として位置づけられるかもしれませんね。 ■フィニッシャー・小川航基 北:攻撃面で言えば、小川航基の同点弾も印象的でした。本人も「入るとは思っていなかった」と話していましたが、あの右足の振り抜きは見事でした。 難波:そうですね。距離もありましたし、あの一瞬の判断力はストライカーならでは。もともと小川は途中出場が多く、“ジョーカー的存在”としての印象が強かったですが、今回は先発で85分間プレーし、センターフォワードとしての役割を全うしました。 北:現状、上田綺世が絶対的な存在ですが、タイプが異なる。小川はペナルティエリア内で勝負する純粋なフィニッシャー。足元の技術は突出していないものの、ゴール前での嗅覚と決定力は代表の中でもトップクラスです。 難波:今日もクロスに合わせる動きが何度も見られました。中村敬斗や伊東純也のクロスにタイミング良く飛び込む姿は、チームに新たなオプションを与えたと思います。 北:現体制のプランBとして、彼の存在は重要ですね。相手が守備を固める時に、クロスから高さで勝負できる武器を持っている。今日の試合でその有効性が証明されたと思います。 ■空回りだった斉藤光毅 北:後半は交代策がポイントでしたね。南野拓実や中村に代えて鎌田大地と斉藤光毅を投入、さらに町野修斗や相馬勇紀を入れて攻撃のバリエーションを増やした。 難波:そうですね。特に斉藤光毅はA代表デビュー戦でしたが、少し空回りした印象でした。ドリブルで仕掛ける場面はあったものの、ボールロストやミスが目立ち、本人も「全然ダメでした」と反省していました。 北:彼のポテンシャルは高いですが、代表でのタスク整理に戸惑いが見えましたね。所属クラブではアタッカーですが、代表ではウイングバックとしての役割を求められた。守備も攻撃も両立しなければならないポジションなので、難しいデビューになりました。 難波:試合後には名波浩コーチから声をかけられていました。「1人目を抜いて2人目も抜きに行ったシーンについて、中央には2人FWがいたのでクロスを上げた方がチャンスになる」というアドバイスをもらったそうです。でも、ドリブル突破を止められる回数が少なくなかった中で、「一度に2人を抜き切れば、(うまくいかなかったプレーのことを)誰も言わないと思う」と言っていて、自分の判断で強気な選択をしたようです。「クロスを上げてチャンスメイクできれば、そっちが正解になったと思いますけど、自分が正しいと思う選択をしていきたい」とチームと個人の結果の両立も消化していました。うまくいかなくてもトライを続けた。そのメンタリティは海外で磨いたものなのかなと思いますし、ここでの経験が今後に生きるはずです。 ■ブラジル戦に向けて 北:次は14日に東京スタジアムでのブラジル代表戦ですね。間違いなく今日より厳しい相手になります。 難波:そうですね。韓国を5-0で下したばかりのチームですから。守備ではどれだけ粘れるか、そして少ないチャンスをいかに決め切るかが鍵になります。堂安選手も言っていましたが、「ゴール前でのアイディアやひらめき」が必要です。 北:パラグアイが“ベスト16の壁”なら、ブラジルは“ベスト8以上の壁”。失点の仕方を考えても、ワンプレーでやられる脆さが残っていました。まずは簡単に先制を許さないこと。守備陣がどこまで踏ん張れるかが試金石になるでしょう。 難波:そうですね。攻撃では久保建英の復帰にも期待です。彼が入ることで、右サイドのコンビネーションがどう変化するか。現状のベストメンバーで世界トップにどれだけ通用するかを試す絶好の機会になると思います。 北:結局、守備の安定と攻撃の質、その両輪をどれだけ高められるか。ブラジル戦は、森保ジャパンが“世界で戦うための現在地”を示す一戦になりそうですね。 2025.10.11 21:00 Sat2
【現地対談】日本代表、ブラジルに歴史的逆転勝利!北健一郎×難波拓未が語る「SAMURAI BLUEが掴んだ3-2の真実」
10月14日、東京スタジアムで行われたキリンチャレンジカップ。 日本代表がブラジル代表を相手に、0-2から驚異の逆転劇を演じた。 14試合目にして初の対ブラジル勝利――。 世界が驚き、日本中が沸いた夜を、現地で取材した北健一郎と難波拓未が振り返る。 ■歴史的勝利の価値 北:“サッカー王国”ブラジルを相手に0-2から逆転勝ちするなんて、誰が想像できたでしょうか。 難波:本当に信じられない展開でした! ブラジルは世界のトップオブトップ。前半は完全に押し込まれ、0-2になった時点で「ここからひっくり返すのは難しい」と感じた人が多かったと思います。 北:それでも、選手たちはあきらめませんでした。劣勢の状況から立て直して3点を奪った。あの集中力とメンタルの強さは、まさに今の日本代表の進化を象徴しています。 難波:そうですね。これまで日本はヨーロッパの強豪には結果を出してきましたが、ブラジルに勝ち切るのは別次元の難しさがあります。相手の格やプライドを超えて勝ち切ったという意味で、この一戦は特別でした。 北:日本はいつもの3バックで入りました。GKは鈴木彩艶、3バックに渡辺剛、谷口彰悟、鈴木淳之介。ボランチが佐野海舟と鎌田大地、シャドーに久保建英と南野拓実、ウイングバックに堂安律と堂安律。1トップが上田綺世でした。 難波:パラグアイ戦からの流れを踏まえて、守備面の安定と攻撃の連動性を両立させる狙いがありましたね。ただ、序盤はブラジルのパス回しや前線の圧力を前に、押し込まれる場面が多い展開でした。久保選手が試合後に明かしていたのですが、前半は自陣でブロックを組んで守る狙いがあったようです。両ウイングバックも最終ラインに下がり、完全に[5-4-1]でした。最初はブラジルのパス回しをブロックの外回しにすることができていましたが、特にFWガブリエウ・マルティネッリやFWヴィニシウス・ジュニオールのスピードを生かした裏抜けや縦横無尽のローテーションに手を焼いていました。 北:それでも大崩れせず、後半にしっかりと修正してみせたのは見事でした。前半で2失点しながらも、選手たちはピッチ内で問題点を共有し、後半に向けて明確な変化を加えましたね。 ■ 大逆転を導いた、後半の修正と3ゴールの連鎖 北:後半に入って日本は明らかにギアを上げましたね。52分の南野のゴールで一気に流れが変わりました。 難波:そうですね。あの場面は前線のプレスがハマってボールを奪い切ったところから始まりました。堂安と鎌田のプレスで相手にバックパスを選択させ、それに連動した上田と南野が相手センターバックに襲いかかりました。その圧力でDFファブリシオ・ブルーノのミスを誘発し、相手ボックス内でパスカットした南野が右足で思い切り叩き込んだ。あの一発でチームが完全に息を吹き返しました。 北:ブラジルの守備が一瞬、止まった。あのゴールでスタジアムの空気もガラッと変わりました。 難波:南野は本当に「ここぞ」という場面で結果を出してくれますよね。前半から走り続けて、ゴールの瞬間もあきらめない動きが出ていました。腕章を巻きながらのプレーでしたけど、勝負強さは流石の一言です。 北:その10分後、62分の中村敬斗の同点弾も素晴らしかった。堂安のスルーパスに右サイドから抜け出した伊東がクロスを上げ、ファーサイドに走り込んだ中村がボレーで流し込みましたね。 難波:あのフィニッシュは本当に落ち着いていました。中村は走りながらだったので身体が流れてしまうなどしてシュートを枠に飛ばすことが難しかったと思います。しかし、インサイドでうまく面を作り、身体を開いてファーサイドに飛ばすことだけに集中していました。やはり決定力の高い選手ですよね。スタッド・ランスで共闘していたコンビで奪った同点ゴールでもあったことも、胸熱なシーンでした。 北:そして71分、上田綺世の逆転弾。伊東のCKに合わせたヘディングシュートは圧巻でした。入るタイミングも完璧だったし、相手GKの手を弾き飛ばすほどの力強いヘディングでした。3点とも全く違う形で、日本の攻撃バリエーションが広がった試合でした。 難波:誰か一人の閃きではなく、チーム全体で崩しきった3ゴール。今の日本代表の成熟度が示されたものでした。 北:それにしても54分から出場した伊東は2アシストを記録し、完全に流れを引き寄せました。縦に抜けるスピードと高いキック精度は、ゲームチェンジャーとして抜群でしたね。 ■ DF陣の底上げ・鈴木彩艶の成長・堂安律の献身性 北:守備面では、鈴木淳之介のプレーが印象的でした。ブラジル相手でも怯まず、1対1で堂々と戦っていました。 難波:判断が本当に冷静でしたね。相手の矢印を読みながら、無理に前に出ない。必要な場面では体を投げ出して止める。テクニックにもスピードにも優れる世界屈指のドリブラーを相手に、若手とは思えない安定感でした。 北:谷口彰悟もリーダーとしてラインをまとめ、渡辺剛もカバーリングで貢献。鈴木彩艶も2失点しても崩れず、後半はビッグセーブでチームを救いました。 難波:あの落ち着きは特筆ものです。80メートル級のキックで一気に局面を変える場面もありましたし、逆転ゴールが生まれたCKの起点にもなりました。クロス対応も安定していて、ブラジルのサイド攻撃を完全にシャットアウトしていました。最後まで冷静にゲームを締めたのは、まさに“世界基準のGK”の仕事でしたね。 北:堂安律も攻守にわたって圧巻でした。守備では相手のウイングを封じ、攻撃では右サイドでリズムを作る。10番を背負う選手があれだけハードワークするのは、チームに良い影響を与えています。 難波:そうですね。体を張ってボールを奪い返す姿勢はチーム全体を鼓舞していました。献身性と技術を兼ね備えた“現代の10番”像を体現していました。 ■ 遠藤航のクローザー起用も選択肢に!? 北:この試合では佐野海舟と鎌田大地がボランチで先発しました。佐野はパラグアイ戦に続いて安定感が光っていましたね。 難波:そうですね。パラグアイ戦ではボール奪取で目立ちましたが、この試合では“チームを支える”プレーが際立ちました。スライドの速さ、カバーのタイミング、味方を助ける位置取り。どれも正確でした。鎌田も中盤でのボール保持時の落ち着きと要所を締める守備が抜群でした。 北:終盤は田中碧が投入され、試合を締めましたね。守備の強度を維持しながら、ボールの落ち着きどころを作っていました。 北:遠藤航はこの試合では出場しませんでしたが、彼の存在感は依然として大きい。ワールドカップ本大会でもクラブチーム同様に“クローザー”として終盤の試合運びを任される選択肢も出てきたように感じました。 難波:確かに。佐野が先発でエネルギーを出し切り、終盤に遠藤が入って締める形。リヴァプールでの経験を生かしながら、チームの強度を保つ。そのローテーションは理想的かもしれません。ボランチの競争が激化することは、日本代表全体の底上げにもつながりますね。 ■ 日本サッカーの未来に繋がる試合 難波:この勝利は、単に結果としての「ブラジルに勝った」ということ以上に、日本サッカー全体にとって大きな意味を持つ試合でしたね。 北:本当にそう思います。しかも今回は地上波で放送され、多くの子どもたちがこの試合をリアルタイムで見た。あの逆転劇をテレビ越しに見た小学生や中学生が、「自分も日本代表になりたい」と思ったかもしれない。それこそが、この勝利の一番の価値だと思います。 難波:最近は代表戦もDAZNやU-NEXTなど、配信中心になっていますからね。もちろん利便性は高いけれど、誰もが自然に“代表戦をテレビで見る”という機会が減っている。そんな中で、あの試合が地上波で全国に流れたのは本当に大きいです。 北:家族でリビングに集まって日本代表を応援する。かつて当たり前だったその光景が、この夜に久しぶりに戻ってきた気がします。ブラジルに勝った瞬間の歓声は、スタジアムだけじゃなく、全国の家庭でも響いていたでしょう。 難波:そして、そこからまた次の世代が育っていく。子どもたちが憧れ、夢を見る対象が“リアルタイムで存在した”ということが、長い目で見れば日本サッカーの財産になりますよね。 北:まさにそうです。この試合は単なる勝利ではなく、サッカー文化の“継承”を再び動かした夜だったと思います。あの光景を見た少年少女の中から、10年後の日本代表が生まれてくる。そう考えると、3-2というスコア以上に価値のある90分でした。 構成・執筆:北健一郎/難波拓未(超WORLDサッカー!) 2025.10.16 21:00 Thu3
日本代表スタメン発表! 1トップは上田綺世、久保建英や堂安律ら順当にスタメンに【2026W杯アジア最終予選】
20日、2026年北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選第7節のバーレーン代表戦に臨む日本代表のスターティングメンバーが発表された。 ここまで6試合を戦い、5勝1分けの無敗で首位を独走している日本。バーレーンに勝利すれば8大会連続8度目のW杯出場が決定。3試合を残しての決定は史上最速となる。 ホームでの一戦となるバーレーン戦は順当に主力組がスタメンに並ぶことに。GKは鈴木彩艶、3バックは板倉滉、瀬古歩夢、伊藤洋輝が並んだ。 ボランチは遠藤航と守田英正となり、右ウイングバックに堂安律、左に三笘薫が入り、シャドーは久保建英と南野拓実。1トップは上田綺世となった。 なお、DF長友佑都、DF関根大輝、MF藤田譲瑠チマ、FW古橋亨梧がベンチ外となっている。 バーレーン戦はこの後19時35分キックオフ。テレビ朝日系列で地上波生中継、『DAZN』でもライブ配信される。 <h3>◆日本代表スタメン</h3> GK 鈴木彩艶(パルマ) DF 板倉滉(ボルシアMG) 伊藤洋輝(バイエルン) 瀬古歩夢(グラスホッパー) MF 遠藤航(リバプール) 南野拓実(モナコ) 守田英正(スポルティングCP) 三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン) 堂安律(フライブルク) 久保建英(レアル・ソシエダ) FW 上田綺世(フェイエノールト) <h3>◆ベンチ入りメンバー</h3> GK 大迫敬介(サンフレッチェ広島) 谷晃生(FC町田ゼルビア) DF 菅原由勢(サウサンプトン) 高井幸大(川崎フロンターレ) 中山雄太(FC町田ゼルビア) MF 鎌田大地(クリスタル・パレス) 旗手怜央(セルティック) 伊東純也(スタッド・ランス) 田中碧(リーズ・ユナイテッド) FW 前田大然(セルティック) 中村敬斗(スタッド・ランス) 町野修斗(ホルシュタイン・キール) <h3>◆メンバー外</h3> 長友佑都(FC東京) 関根大輝(スタッド・ランス) 藤田譲瑠チマ(シント=トロイデン) 古橋亨梧(スタッド・レンヌ) 2025.03.20 18:53 Thu4