1週間で劇的に変化したFC東京/六川亨の日本サッカーの歩み
2025.02.24 21:30 Mon
2戦目で進化が見られた松橋力蔵監督率いるFC東京
2月23日、中国・深圳で開催されているAFC U-20アジアカップの準々決勝で日本はイランと対戦。開始5分に先制点を奪われたものの、29分に小倉幸成のミドルシュートで同点に追いついた。その後は圧倒的に攻めながらも延長戦でも決着がつかず、勝負はPK戦に突入。ここでイランは1人目と2人目が失敗したのに対し、日本も3人目の髙橋仁胡のシュートはGKにストップされたが、残り2人が確実に決めてイランをPK戦4-3で下し、ベスト4進出を果たすと同時に4大会連続のW杯出場を決めた。
さてJ1リーグの第2節は、先週に引き続きFC東京のホーム開幕戦である町田戦を取材した。昨シーズンのFC東京は町田にホームで1-2、アウェーでも0-3と完敗している。ただ、松橋力蔵監督の率いた新潟は、リーグ戦で3-1、0-0、ルヴァン杯の準々決勝でも5-0、0-2と町田には相性がいい。結果は、横浜FMから移籍した西村拓真の決勝点で町田が対FC東京戦3連勝を飾った。
驚かされたのは、FC東京の戦い方だった。1週間前の横浜FC戦ではシステム変更のため攻撃の形をほとんど作れなかった。スタメンとシステムは横浜FC戦とまったく同じ。しかし攻撃に転じるとワンタッチでのパスが明らかに増えていた。
右サイドでは仲川輝人がインサイドにポジションを移すことでスペースを作り、WBの白井康介だけでなく、右CBの土肥幹太も果敢に攻撃参加する。ここにボランチの小泉慶が絡むトライアングルで、フィニッシュには至らなかったものの何度も攻撃の形を作った。
1トップのマルセロ・ヒアンとインサイドの仲川はクサビのタテパスをワンタッチでサイドに展開してカウンターの起点になった。俵積田晃太は左サイドのスペースで得意のドリブル突破だけでなく、前半10分にはドレシェヴィッチのボールを奪うシュートカウンターから惜しいシーンを演出。さらにタテパスを受けてもワンタッチで戻すのではなく、キープからターンして突破を図った。
いずれも横浜FC戦では見られなかったプレーだし、監督からの指導があったとしても1週間でこれだけ劇的に変わるのかと感心した次第である。松橋監督は、基本的に練習は非公開である。このため劇的変化の秘訣を会見で質問しようと思ったが、まだ監督に就任したばかりだし、2試合しか終えていない。こちらはもう少し試合を見て、トライしていることの成果が出てからにしようと思った。
今シーズンのJ1には8人の新監督が誕生した。すでに柏のリカルド・ロドリゲス監督、川崎Fの長谷部茂利監督は、ちばぎんカップやACLEの浦項戦でチーム改革の成果を証明している。そして昨日は鹿島の鬼木達監督も“堅守速攻"という伝統のスタイルから方向転換していることを、東京Vに4-0と圧勝したことで示しつつあると言っていいだろう。
指導の成果が着実にチームに浸透しているようで、今シーズンのJ1は、いつもとは違ったリーグ展開になる予感がして楽しみでならない。
文・六川亨
さてJ1リーグの第2節は、先週に引き続きFC東京のホーム開幕戦である町田戦を取材した。昨シーズンのFC東京は町田にホームで1-2、アウェーでも0-3と完敗している。ただ、松橋力蔵監督の率いた新潟は、リーグ戦で3-1、0-0、ルヴァン杯の準々決勝でも5-0、0-2と町田には相性がいい。結果は、横浜FMから移籍した西村拓真の決勝点で町田が対FC東京戦3連勝を飾った。
驚かされたのは、FC東京の戦い方だった。1週間前の横浜FC戦ではシステム変更のため攻撃の形をほとんど作れなかった。スタメンとシステムは横浜FC戦とまったく同じ。しかし攻撃に転じるとワンタッチでのパスが明らかに増えていた。
1トップのマルセロ・ヒアンとインサイドの仲川はクサビのタテパスをワンタッチでサイドに展開してカウンターの起点になった。俵積田晃太は左サイドのスペースで得意のドリブル突破だけでなく、前半10分にはドレシェヴィッチのボールを奪うシュートカウンターから惜しいシーンを演出。さらにタテパスを受けてもワンタッチで戻すのではなく、キープからターンして突破を図った。
「敵を背負っていても、早くて正確なパスを足元に入れれば簡単には奪われない」と言われても、そう簡単にできることではない。「密集地帯でも、素早くフォローしてワンタッチプレーの連続で突破しろ」という指摘も同様だろう。しかし、この日のFC東京は、パスの受け手は門の間に入ってボールを引き出そうとしていたし、右サイドであえて密集地帯を作ることで敵を引きつけ、リターンパスで無力化しようとしているようにも感じた。
いずれも横浜FC戦では見られなかったプレーだし、監督からの指導があったとしても1週間でこれだけ劇的に変わるのかと感心した次第である。松橋監督は、基本的に練習は非公開である。このため劇的変化の秘訣を会見で質問しようと思ったが、まだ監督に就任したばかりだし、2試合しか終えていない。こちらはもう少し試合を見て、トライしていることの成果が出てからにしようと思った。
今シーズンのJ1には8人の新監督が誕生した。すでに柏のリカルド・ロドリゲス監督、川崎Fの長谷部茂利監督は、ちばぎんカップやACLEの浦項戦でチーム改革の成果を証明している。そして昨日は鹿島の鬼木達監督も“堅守速攻"という伝統のスタイルから方向転換していることを、東京Vに4-0と圧勝したことで示しつつあると言っていいだろう。
指導の成果が着実にチームに浸透しているようで、今シーズンのJ1は、いつもとは違ったリーグ展開になる予感がして楽しみでならない。
文・六川亨
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Jリーグアウォーズで意外だった監督の評価/六川亨の日本サッカー見聞録
2024年のJ1リーグは神戸の連覇で幕を閉じた。2位の広島も粘ったものの、最後は神戸が湘南を3-0で退け自力優勝を達成。広島はG大阪に、3位の町田も鹿島に1-3で敗れて神戸に肉薄することはできなかった。 MVPには13ゴール7アシストで神戸を牽引した武藤嘉紀が選出された。今シーズンは、攻撃はもちろんのこと、守備でも泥臭く奮闘する“汗かき役”としてチームを牽引。当然の受賞と言える。 優秀監督賞には連覇を果たした神戸の吉田孝行監督(61票)ではなく、広島のミヒャエル・スキッベ監督が121票を獲得して2年ぶり2度目の受賞を果たした。3位は、開幕前は降格候補の1番手と思われていた東京Vの城福浩監督が44票を集めた。 12月9日に行われた東京Vのシーズン振り返り会見で、江尻篤彦強化部長はJ1昇格が決まったのは12月に入ってからだったため「(昇格が)決まってからだと市場に(選手も)残っていないかな」と遅いスタートを認めつつ、J1では何が大切かを城福監督と話したという。 そこでの結論は「質の高い選手がいないと勝てないよね」というもの。そこで「出場時間に恵まれていない選手をピックアップ」してG大阪から山見大登、京都から木村勇大らをレンタルで獲得。「出場機会に恵まれていない若い選手が結果を残してくれた」と総括した。 城福監督も「(6位は)我々のチームの規模、経験、選手層を考えたときに難しい戦いになることは覚悟していた。それは去年も同じで、昇格争いをすると思われていなかった。選手はまったく経験がない。そういう見られ方をしている中での6位は自負していい。昨日(の試合後)は、お前ら6位だ。たいしたもんだと選手を初めて褒めました」と開幕前の心境を明かした。 東京Vの歴史で、93年と94年こそリーグ連覇を達成したが、95年は横浜Mに敗れて2位。そこからは長い低迷時代に突入し、6位は96年の7位を上回る好成績だ。城福監督のシーズンを通してのチームマネジメント、激しく選手に闘争心を求め続けた姿勢は高く評価していいだろう。 意外だったのは、3位とJ1初昇格後に最高成績を収めた町田の黒田剛監督が16票で5位と低かったことだ。ルヴァン杯こそ決勝に進出したものの、リーグでは最終節まで残留争いに巻き込まれた新潟の松橋力蔵監督の29票にも及ばなかった。 推測するに、一発勝負の繰り返しである高校サッカーではリスクを排して守備を固め、ロングボールやセットプレーから得点を狙うスタイルは容認されても、プロの“興業”としての側面もあるJリーグでは、広島や新潟のようにポゼッションスタイルを監督も選手も「理想」としているのではないだろうか。 J2は昨シーズンのプレーオフ決勝で東京Vに同点弾を浴びて涙を飲んだ清水が堂々のJ1復帰を果たし、横浜FCも1年での返り咲きを果たした。J3では大宮がダントツの成績で1年でのJ2復帰を果たした。MF小島幹敏やFW杉本健勇らは“質”からいったらJ1レベルだけに、当然の帰還と言える。 意外だったのはJ2で勝点差1により3位に甘んじた長崎が、昇格プレーオフ準決勝で1-4と大敗したことだ。新スタジアムでは無敗を誇っていただけに、ショッキングな結果だった。そして岡山が初のJ1昇格を果たした。 J2昇格プレーオフ決勝は、富山まで取材に足を延ばした。リーグ戦終盤は5連勝で4位に食い込んだ松本は、準決勝でも福島に1点をリードされながら後半20分の野々村鷹人のゴールで同点に追いつき、規定によりリーグ戦上位の松本が決勝戦に進出。しかし3位富山との試合では、前半に2点をリードしながら後半に1点を返されると、アディショナルタイムの90+3分に左クロスから失点して無念のドロー。準決勝とは逆の立場でJ2復帰の夢は幻と消えた。 タイムアップの瞬間、11年ぶりのJ2復帰を決めた富山の選手による歓喜の輪がピッチに広がる一方、あと一歩のところで昇格を逃した松本は、司令塔の山本康裕ら3人以外は仰向けに倒れるか座り込んだまま動けない。残酷なまでの勝者と敗者のコントラストだった。 文・六川亨 2024.12.12 12:00 Thu2
ネルシーニョ氏の足跡を振り返る/六川亨の日本サッカーの歩み
第13節を終えた段階で2勝5分け6敗と低迷していた柏が、ネルシーニョ監督の退任と井原正巳ヘッドコーチの監督昇格を決定。初陣となった第14節の神戸戦では、積極的なプレスからOGを誘い、首位を相手に1-1のドローに持ち込んだ。 72歳のベテラン監督であるネルシーニョ氏が来日したのは1994年のこと。ヴェルディ川崎(現東京V)のヘッドコーチとして、松木安太郎監督と二頭体制でリーグ優勝に貢献した。95年からは監督を務めたが、サントリーチャンピオンシップで横浜マリノスに敗れて連覇はならなかった。Jリーグは今年で30周年を迎えたが、ネルシーニョ氏はヴェルディ川崎だけでなく、名古屋で3年、柏では通算11年、そして神戸でも3年ほど監督を務め、20年もJリーグに関わってきた。 その間にはV川崎の天皇杯やリーグカップ制覇、さらに柏でもJ1リーグ初優勝に貢献したのを始め、天皇杯とリーグカップなどのタイトルをクラブにもたらした。神戸では16年にセカンドステージ2位という好成績を収めてもいる。 同氏は、前日まで控え組だった選手をいきなりレギュラーで起用すると活躍したり、試合中にシステムや戦術を柔軟に変更したりする手腕から「ネルシーニョ・マジック」と言われたこともあった。Jリーグが93年に10チームで開幕した時の監督で、いまなお現役の監督は当然ながら1人もいない。浦和の森孝慈さん、名古屋の平木隆三さん、鹿島の宮本征勝さんらメキシコ銅メダル組の方は、すでに他界している方々もいるくらいだ。 一方、93年当時は現役選手で、現在はJ1リーグの監督を務めている方々もいる。まずは柏の井原監督で、横浜Mでもリーグ優勝に貢献している。名古屋の長谷川健太監督は、現役時代は清水エスパルスのストライカーとしてリーグカップ制覇に貢献した。変わったところでは、アルビレックス新潟の松橋力蔵監督で、日産FCのファーム出身で、日産自動車サッカー部を経て横浜Mの一員になっている。新潟を1年でJ1に復帰させた手腕はダテではないということだ。もう1人、日本代表の森保一監督もサンフレッチェ広島の一員として風間八宏氏や高木琢也氏らとともにチームを支えた。 こうして改めてネルシーニョ氏の足跡を辿ってみると、いかに優れた指導者だったのか理解できるだろう。30周年には1年足りないが、ベスト監督賞を授与してもいいのではないだろうか。 2023.05.23 15:30 Tue3
優秀監督賞は福岡の長谷部茂利監督が初受賞! クラブ最高位の7位でフィニッシュ、得票1位は神戸の吉田孝行監督
Jリーグは4日、2023シーズンの優秀監督賞にアビスパ福岡の長谷部茂利監督が選ばれたことを発表した。 Jリーグアウォーズでは、優勝監督賞と優秀監督賞が表彰され、優勝監督賞はクラブ史上初のJ1優勝を果たした吉田孝行監督が選出されている。 優秀監督賞は選手・監督による投票で決定。1位は81票を集めた吉田監督となったが、優勝チームからは選出されない規定となっており、60票で2位となった長谷部監督が受賞することとなった。なお、今回が初受賞となる。 長谷部監督はJ2に在籍していた2020年に監督に就任し、2位でJ1に昇格。昇格後は1年で降格するという負のジンクスがあった福岡だったが、クラブ史上最高位の8位という成績で残留を決めると、2022年は14位に。迎えた今シーズンは15勝6分け13敗の7位とクラブ最高の成績を収めていた。なお、YBCルヴァンカップではクラブ史上初となるタイトルを獲得していた。 <span class="paragraph-subtitle">◆優秀監督賞 得票順位表</span> 1位:81票/吉田孝行(ヴィッセル神戸)|最終順位:1位 2位:60票/長谷部茂利(アビスパ福岡)|最終順位:7位 3位:59票/ケヴィン・マスカット(横浜F・マリノス)|最終順位:2位 4位:20票/マチェイ・スコルジャ(浦和レッズ)|最終順位:4位 5位:15票/松橋力蔵(アルビレックス新潟)|最終順位:10位 6位:14票/ミヒャエル・スキッベ(サンフレッチェ広島)|最終順位:3位 7位:8票/岩政大樹(鹿島アントラーズ)|最終順位:5位 8位:7票/川井健太(サガン鳥栖)|最終順位:14位 9位:5票/ペトロヴィッチ(北海道コンサドーレ札幌)|最終順位:12位 9位:5票/鬼木達(川崎フロンターレ)|最終順位:8位 11位:3票/小菊昭雄(セレッソ大阪)|最終順位:9位 11位:3票/山口智(湘南ベルマーレ)|最終順位:15位 11位:3票/四方田修平(横浜FC)|最終順位:18位 14位:2票/ピーター・クラモフスキー(FC東京)|最終順位:11位 14位:2票/長谷川健太(名古屋グランパス)|最終順位:6位 16位:1票/井原正巳(柏レイソル)|最終順位:17位 17位:0票/曺貴裁(京都サンガF.C.)|最終順位:13位 17位:0票/ダニエル・ポヤトス(ガンバ大阪)|最終順位:16位 2023.12.04 12:40 Mon
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柏のプレスに苦しんだ新潟、先制許すも小島亨介の好守連発と千葉和彦の同点ボレーでドロー【明治安田J1第5節】
明治安田J1第5節、アルビレックス新潟vs柏レイソルが30日にデンカビッグスワンスタジアムで行われ、1-1の引き分けに終わった。 代表ウイークを挟んで2週間ぶりに迎えるJ1。ともに2勝1分け1敗で迎える7位新潟と8位柏。新潟は、オーストラリア代表として2026北中米ワールドカップ(W杯)アジア2次予選を戦ったトーマス・デンがメンバー外となり、千葉和彦が今季初スタメンを飾る。対する柏は、過去4試合スタメンを固定していたが、この日は前節負傷交代の高嶺朋樹や小屋松知哉に代わって土屋巧と木下康介が先発に名を連ねた。 松橋力蔵監督と井原正巳監督、現役時代は横浜マリノス(現:横浜F・マリノス)でともにプレーした指揮官同士の一戦は、昨季ゴールレスドロー。今節は柏が開始2分にマテウス・サヴィオのクロスに犬飼智也、新潟も7分に右クロスが流れて堀米悠斗と、互いに序盤から好機を迎えた中で、次第に[4-4-2]からのプレッシングを徹底する柏が主導権を握る。 奪ってから早めに背後を突くシンプルな攻撃を見せる柏は15分、裏へ抜けたマテウス・サヴィオを狙ったジエゴのフィードから左CKを獲得すると、サインプレーを用いてボックス手前右から山田雄士がボレシュート。これは当たり損ない、キッカーのサヴィオまでボールは戻るが、ここからの精密クロスに飛び込んだ木下康介が胸で合わせ、ネットを揺らした。 31分にも中盤で囲んでボールを奪うと、カウンターから細谷真大が長い距離を持ち運び、舞行龍ジェームズを振り切って自らシュート。その2分後にも相手のコントロールミスを見逃さなかった白井永地が、高い位置で奪って強烈な右足の一振りを放ち、CKからはジエゴがフィニッシュを迎えるが、いずれもGKに阻まれた。 新潟は柏のプレッシングを受け、ビルドアップに大苦戦。前半は攻撃の良さを出せず、後半立ち上がりもあわやの場面をサヴィオに複数作られるが、数々の窮地にGK小島亨介が好セーブで立ちはだかり、最少失点で我慢を続けると、57分に同点に追い付く。 背後へのシンプルなパスで松田詠太郎のスピードを生かし、左のCKまで漕ぎつけると、二次攻撃から高木善朗が柔らかいクロスを入れる。中央の藤原奏哉を一山越え、ファーでフリーとなっていた千葉が完璧なボレーで合わせ、試合を振り出しに戻した。 新潟は裏へのパスで1つ柏のプレスを裏返すことで、押し込んだ状態からボールを動かすことに成功。次第にペースを握り始める。 柏も東京国際大学から新加入のルーキー、熊坂光希らを投入するなど、選手交代を駆使して再びプレスの強度を上げれば、新潟も78分に前線の3枚を入れ替えて3ポイントを奪いにいく。 互いが個性を中で、80分には柏の細谷に決定機が訪れるも、素早い振り左足フィニッシュはGK小島がショットストップ。オープンな展開となった最終盤には、追加タイム2分に柏は途中出場の島村拓弥がカットインから左足、直後の新潟も長いボールで入れ替わった長倉幹樹のラストパスから松田が合わせるも、いずれのシュートも枠を捉えられず。 追加6分、新潟はゴール正面で獲得したFKを小見洋太が直接狙うも壁に当たり、攻め合いながらも両者ともに次のゴールは生まれないままタイムアップ。勝ち点「1」を分け合っている。 アルビレックス新潟 1-1 柏レイソル 【新潟】 千葉和彦(後12) 【柏】 木下康介(前15) <span class="paragraph-title">【動画】新潟・千葉和彦の見事な同点ボレー弾!</span> <span data-other-div="movie"></span> <blockquote class="twitter-tweet"><p lang="ja" dir="ltr">/<br>同点弾は大ベテランの一撃<br>\<br><br>高木善朗のクロスの<br>38歳千葉和彦がボレーで合わせる<br><br>明治安田J1第5節<br>新潟×柏<br>Live on <a href="https://twitter.com/hashtag/DAZN?src=hash&ref_src=twsrc%5Etfw">#DAZN</a> <a href="https://t.co/3M7iTIIZgP">pic.twitter.com/3M7iTIIZgP</a></p>— DAZN Japan (@DAZN_JPN) <a href="https://twitter.com/DAZN_JPN/status/1773960825566322697?ref_src=twsrc%5Etfw">March 30, 2024</a></blockquote> <script async src="https://platform.twitter.com/widgets.js" charset="utf-8"></script> 2024.03.30 16:06 Sat5
FC東京は東京の盟主となれるのか/六川亨の日本サッカーの歩み
1月10日、味の素スタジアムでFC東京の新体制発表会見が開催された。冒頭、挨拶を予定していた川岸社長は体調不良のため、司会者がメッセージを代読。続いて大金会長(元FC東京社長)が壇上に登ったが、その前に代読された川岸社長のファン・サポーターに向けたメッセージは印象深いものだった。 「去年のリーグ戦は7位、カップ戦はいずれも敗退。東京で後塵を拝し、皆さんに悔しい思いをさせた」 昨シーズンは一昨年の11位から一桁の順位に戻したものの、J1初昇格の町田が3位、16年ぶりにJ1へ復帰した東京Vが6位だけに、「東京」をホームとするFC東京にとっては屈辱以外のなにものでもないだろう。強化担当の小原GMも「7位といった結果は悔しいし、もっと上に行けた」と無念さを滲ませた。 このため新シーズン、小原GMは「相手陣内でのプレー時間を長くする。積極的な相手陣内での守備、攻守における戦術の徹底」を目標に掲げ、「3年間取り組んだフットボールスタイルからの転換」を目指し「松橋監督を招聘した」と説明した。 しかし、その後の説明には腑に落ちない点も感じられずにはいられなかった。松橋力蔵新監督には「新潟のサッカーを持ち込むのではなく、独自のスタイルを構築して欲しい」と言いながら、「J1ナンバー1のボール保持率、アルベル監督とも一緒にやっていた」と評価。カウンターからボールポゼッションへのスタイル変換を指揮官に期待するのかどうか、小原GMの発言からは真意を読み取れなかったからだ。 松橋監督も、小原GMも、チームはこれから始動するだけに、まだ手探りの状況でのコメントに終始したような印象を受けた。ただ、それはそれで仕方ないだろう。 かつてFC東京は新潟からアルベル監督を招聘した際に、ボール保持率を高めた攻撃へと舵を切った。しかし前線にはディエゴ・オリベイラ、アダイウトンと“個の力”でゴールを奪える選手がいたため、攻撃は元長谷川監督時代と変わらずカウンターが武器だった。そこで、「なかなかボールを前に運べず後ろで回してばかりいる」と翌シーズンなかばにアルベル監督を解任した経緯がある。 そのディエゴ・オリベイラは昨シーズンで引退した。このため「ディエゴの引退で、前線で核となる選手が必要。起点になれてゴールも取れる選手。2桁取れる核となる選手、裏へ抜ける選手、高さのある選手としてヒアンにオファーした」(小原GM)と、他チームと競合の末に頼りになるストライカー獲得に成功した。 昨シーズンのマルセロ・ヒアンは鳥栖で30試合に出場して14ゴールをマーク。速さ、高さ、強さの揃ったストライカーで、新天地では「ストロングポイントはスピードと裏へ抜けること。15ゴール以上は取りたい」と自信を見せた。 鳥栖での実績からすれば、ディエゴ・オリベイラの抜けた穴は十分に埋められるだろう。問題は、攻撃スタイルをどのように構築するか。ここは松橋監督の“腕”の見せ所となるが、カウンタースタイルからの脱却を図るとなると時間がかかることが予想される。 そして、ディエゴ・オリベイラの穴はマルセロ・ヒアンで埋まるとしても、荒木遼太郎の代役が見当たらないのも気になるところだ。昨シーズンのチーム内得点王で、前半戦は彼と松木玖生が負傷中のディエゴ・オリベイラ不在の穴を埋めたと言っても過言ではない。その荒木の穴はどうするのか。 小原GMは「補強は終わりではない」と、さらなる選手の獲得を明言した。幸いにもプレースキックの名手である原川力の移籍は、エイバルから橋本拳人を獲得することで十二分に埋められる。本職のボランチはもちろん、CBやサイドでもプレーできる橋本の復帰は戦術の選択肢を増やすことだろう。 10日の新体制発表会で配布されたトップチーム編成の資料によると、背番号『1』は未定なもののGKが継ぐとして、『2』と『9』が空いている。中村帆高が移籍しただけに、右SBはベテランの長友佑都と白井康介で回すことになりそうだが、この『2』が補強ポイントであることは想像に難くない。そして『9』を担うことが予想される荒木の代役をどうするのか。松橋監督の采配と、フロント陣の補強計画はキャンプ中でも注目ポイントと言える。 2025.01.14 13:00 TueFC東京の人気記事ランキング
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Jリーグが理念強化配分金とファン指標配分金の支給額を発表! 「DAZN」ベースのファン指標分配金の1位は浦和、最下位はYSCCに…連覇神戸は5.5億円
Jリーグは25日、2025年度理念強化配分金の支給対象候補クラブ、2024年度ファン指標配分金支給対象クラブを発表した。 理念強化配分金は、2023年の明治安田生命J1リーグで1位から10位に対して送られるもの。20チーム制に変更となったために1チーム増えることとなった。また、2024シーズン年間ファン指標順位(DAZN視聴者数等1~10位)に基づいても支給される。 競技面では連覇を達成したヴィッセル神戸から10位のセレッソ大阪までに支給され、神戸は2025年、2024年にそれぞれ2億5000万円ずつを手にする。なお、2023年も優勝したため、その分の2億5000万も今回支給される。また、2位のサンフレッチェ広島には2年間で1億8000万円ずつ、3位のFC町田ゼルビアは、1億5000万円(2025年)と7000万円(2026年)を手にする。なお、2023年2位の横浜F・マリノスには1億8000万円、3位の広島には7000万円がしキュされる。 また、ファン指標順位は1位は2024年も浦和レッズとなり1億7000万円。2位が鹿島アントラーズで1億2000万円、3位が横浜FMで7000万円と続き、10位は名古屋グランパスで1000万円となった。なお、競技順位で10位以内に入っていないクラブでは、1位の浦和、10位の名古屋に加え、8位に北海道コンサドーレ札幌が入り2000万円となった。 さらに、「ファン指標配分金」として、13億6000万円をJリーグの全60クラブに分配。これは、2024シーズンのDAZN視聴者数やDAZNシーズンパス販売実績等で配分され、1位が浦和で8921万5930円。2位が横浜FMで7945万2984円、3位が川崎フロンターレで6648万1993円となっている。なお、最下位はY.S.C.C.横浜となり182万4625円が分配される。 <h3>◆理念強化配分金(競技)/総額11億2000万円</h3> 1位:ヴィッセル神戸 1年目ー2億5000万円、2年目ー2億5000万円 2位:サンフレッチェ広島 1年目ー1億8000万円、2年目ー1億8000万円 3位:FC町田ゼルビア 1年目ー1億5000万円、2年目ー7000万円 4位:ガンバ大阪 1年目ー1億5000万円、2年目ーなし 5位:鹿島アントラーズ 1年目ー1億2000万円、2年目ーなし 6位:東京ヴェルディ 1年目ー9000万円、2年目ーなし 7位:FC東京 1年目ー6000万円、2年目ーなし 8位:川崎フロンターレ 1年目ー5000万円、2年目ーなし 9位:横浜F・マリノス 1年目ー4000万円、2年目ーなし 10位:セレッソ大阪 1年目ー3000万円、2年目ーなし <h3>◆理念強化配分金(人気)</h3> 1位:浦和レッズ/1億7000万円 2位:鹿島アントラーズ/1億2000万円 3位:横浜F・マリノス/7000万円 4位:ヴィッセル神戸/5000万円 5位:川崎フロンターレ/4000万円 6位:サンフレッチェ広島/3000万円 7位:ガンバ大阪/2000万円 8位:北海道コンサドーレ札幌/2000万円 9位:FC町田ゼルビア/1000万円 10位:名古屋グランパス/1000万円 <h3>◆ファン指標配分金</h3>(昨年との金額比較) 1位:浦和レッズ/8921万5930円(↑) 2位:横浜F・マリノス/7945万2984円(↑) 3位:川崎フロンターレ/6648万1993円(↓) 4位:鹿島アントラーズ/6598万4095円(↓) 5位:ヴィッセル神戸/6491万8131円(↑) 6位:ガンバ大阪/5864万8883円(↑) 7位:名古屋グランパス/5851万4812円(↓) 8位:北海道コンサドーレ札幌/5315万3249円(↑) 9位:FC東京/4924万9886円(↑) 10位:サンフレッチェ広島/4572万5356円(↑) 11位:FC町田ゼルビア/4558万3908円(↑) 12位:アルビレックス新潟/4466万3143円(↓) 13位:ジュビロ磐田/4426万2918円(↑) 14位:セレッソ大阪/3988万8434円(↓) 15位:サガン鳥栖/3834万3648円(↑) 16位:柏レイソル/3695万3904円(↓) 17位:湘南ベルマーレ/3554万5920円(↓) 18位:東京ヴェルディ/3459万9966円(↑) 19位:京都サンガF.C./3438万1632円(↑) 20位:清水エスパルス/3362万962円(↓) 21位:アビスパ福岡/3259万3587円(↓) 22位:ベガルタ仙台/2298万6246円(↑) 23位:V・ファーレン長崎/1758万2571円(↑) 24位:大分トリニータ/1716万3388円(↑) 25位:ファジアーノ岡山/1704万1315円(↑) 26位:横浜FC/1664万9981円(↓) 27位:ジェフユナイテッド千葉/1608万1426円(↓) 28位:モンテディオ山形/1442万3396円(↓) 29位:ヴァンフォーレ甲府/1362万8966円(↓) 30位:松本山雅FC/1324万9873円(↑) 31位:ロアッソ熊本/1008万4227円(↓) 32位:栃木SC/983万8888円(↓) 33位:徳島ヴォルティス/934万7583円(↓) 34位:RB大宮アルディージャ/925万5971円(↓) 35位:ザスパ群馬/888万8344円(↓) 36位:レノファ山口FC/886万2864円(↓) 37位:いわきFC/878万641円(↓) 38位:鹿児島ユナイテッドFC/825万2572円(↑) 39位:愛媛FC/768万2897円(↑) 40位:水戸ホーリーホック/718万9579円(↓) 41位:藤枝MYFC/708万1435円(↓) 42位:ツエーゲン金沢/622万6288円(↓) 43位:ブラウブリッツ秋田/619万6520円(↓) 44位:カターレ富山/481万4398円(↑) 45位:ギラヴァンツ北九州/459万264円(↓) 46位:FC岐阜/396万9504円(↓) 47位:SC相模原/341万1253円(↓) 48位:FC今治/327万7554円(↓) 49位:AC長野パルセイロ/317万8338円(↓) 50位:カマタマーレ讃岐/313万7389円(↓) 51位:FC琉球/309万4569円(↓) 52位:福島ユナイテッドFC/288万7440円(↑) 53位:ガイナーレ鳥取/282万3403円(↓) 54位:ヴァンラーレ八戸/265万6822円(↓) 55位:いわてグルージャ盛岡/261万6733円(↓) 56位:アスルクラロ沼津/251万5766円(↓) 57位:テゲバジャーロ宮崎/237万4594円(↑) 58位:FC大阪/226万1536円(↑) 59位:奈良クラブ/223万1534円(↓) 60位:Y.S.C.C.横浜/182万4625円(↓) 2025.02.25 17:40 Tue2
連鎖したJリーグのジャイキリ/六川亨の日本サッカーの歩み
J1リーグも残り4節となったが、毎年シーズン終盤は下位チームも残留を目指して必死の戦いを挑んでくる。このため“ジャイアントキリング”が起こりやすい。とはいえ第34節は各地で波乱が続出し、優勝争いと残留争いは予断を許さなくなった。 まず“金J”ではシュート4本のFC東京が2位の神戸に2-0と快勝した。荒木遼太郎の2アシストは見事だったし、GK野澤大志ブランドンと交代出場した波多野豪も決定機を阻止する活躍を見せた。 FC東京も4試合負けなしと好調を維持していたが、いずれもホーム味スタや国立競技場、埼スタ、日産と首都圏での試合というアドバンテージがあった。しかし神戸戦はアウェーのノエスタ。にもかかわらず神戸の猛攻を凌ぎきったのだから見事というしかない。 そして、こうした“ジャイキリ”は伝播するのか、翌日は柏が細谷真大のゴールで後半アディショナルタイムまで町田を1-0とリードした。試合内容でも町田を圧倒し、勝点3はほぼ確実かと思われたが、痛恨のPK献上で1-1のドローに終わった。 しかし、この勝点1と湘南の逆転勝利により、鳥栖のJ2降格が決定したのだから、柏にとっては残留へ向けて価値ある勝点1と言っていいだろう。 湘南は、ここ2連勝で過去の残留争いの経験値からしぶといところを見せていた。とはいえ広島に先制を許した段階で、首位相手の逆転劇は難しいと思ったものだ。ところが後半開始早々に福田翔生のゴールで同点に追いつくと、後半アディショナルタイムの2分には田中聡が強シュートを突き刺して逆転に成功。このまま逃げ切って広島に12試合ぶりの屈辱を味わわせた。 19位の札幌も名古屋に、18位の磐田もC大阪に、それぞれ2-0、2-1で勝って勝点3を積み上げ、残留争いから抜け出そうと必死だ。 そして浦和である。渡邊凌磨のゴールで先制したまではよかったが、後半は東京Vの反撃に防戦一方。クリアボールを綱島悠斗に押し込まれてJ1初ゴールで同点に追いつかれると、さらにCKから綱島にヘディングで叩き込まれて逆転負けを喫した。 綱島の活躍で勝点3をゲットした東京Vは、FC東京と同じ勝点51で7位に浮上すると同時にJ1残留も確定。一方、4連敗となった浦和は勝点39のまま16へ後退し、2試合消化試合が少ないとはいえ、気付けば降格ゾーンに足を踏み入れつつある。 優勝争いは依然として広島と神戸が勝点1差で争っているが、残留争いに目を向ければ23日には順延された第25節の浦和対柏戦が開催される。勝点39同士の6ポイントマッチだけに激戦は必至だろう。同日には勝点40の新潟も第35節の東京V戦を控えている。順位がどう入れ替わるのか、それぞれのサポーターにとっては、それこそ「天国と地獄」の水曜ナイターと言える。 さらにJ2では、昇格目前の横浜FCが仙台に0-3、同じく昇格にリーチをかけていた清水もホームで山形に1-2と敗れて昇格はお預けになった。こちらも両チームはリセットしての第36節ということになる。 果たして今後も“ジャイキリ”が続出するのか。上位、下位とも目の離せないJリーグである。 文・六川亨 2024.10.21 21:30 Mon3
新たな試みも、前途多難なFC東京?/六川亨の日本サッカーの歩み
現行の春秋制で開催される最期のシーズンとなる25年のJリーグが2月14日に開幕。“金J”では大阪ダービーでアウェーのC大阪がG大阪に5-2と大勝。翌日以降のJ1では、ACLEやACL2に出場した神戸は浦和、横浜FMは新潟にそれぞれ0-0、1-1で引き分けたが、広島は町田に2-1と逆転勝ち。川崎Fも名古屋に4-0と快勝して好スタートを切った。 すでにこのコラムでも紹介したが、川崎Fと、福岡に1-0で逃げ切った柏は、新監督が就任したにもかかわらず、早くも結果を出している。前者は守備の再構築に取り組み、後者はフルモデルチェンジにトライしているが、昨シーズンのチームと同じと思っていた“痛い目”に遭うことは間違いないだろう。 そんなJ1リーグの開幕戦で、15日は横浜FC対FC東京戦、16日は東京V対清水戦を取材した。結果はFC東京と清水が1-0の勝利を収めたものの、試合内容は対照的だった。 FC東京は松橋力蔵監督が数週間前からトライしている3-4-2-1システムを採用。その意気込みは評価したいし、試合開始直後こそGKからパスをつないでビルドアップしようという意図は感じられた。しかし時間の経過とともに攻撃はノッキングを起こし、なかなかボールを前線に運べない。 原因は、CBの左右に入った岡哲平と土肥幹太の経験不足からくるパス能力の低さと、ボランチやWBのサポートに入る動き出しの遅さだった。GKも含めたCBでのパス回しで、若い2人はボールを受けてもセンターの森重真人に戻すか、WBに預けるだけ。WBもプレスを受けると2人にボールを戻すので、最終的には森重にパスが集中。ところが森重も、パスを受けても味方のフォローが遅いので、最終的な選択肢はロングパスに偏りがちだった。 岡と土肥は、広島の3BKのようにワイドに張りだして森重と距離を置き、相手のプレスを時間的に無力化したり、WBとボランチとの距離感を詰めてパスの選択肢を増やしたりするなど工夫をすべきだった。さらに高宇洋と小泉慶のボランチもパスを受けに顔を出していたが、動き出しが遅く、なおかつワンタッチで森重に戻すシーンが多かった。時にはターンしてドリブルでボールを運び、局面を打開する勇気を持って欲しかった。 前線では新加入のマルセロ・ヒアンがポスト役となり、両サイドの仲川輝人と俵積田晃太がサイド攻撃を試みようとしたが、仲川も俵積田も足元にボールをもらってドリブルを仕掛けるタイプ。このため横浜FCも両WBが下がることで数的優位な状況を作り、彼らの突破を阻止した。むしろ交代出場した小柏剛のような、ドリブル突破もできれば裏に抜け出てフィニッシュに絡む選手の方が、チームの組み合わせとしては効果的と思ったほどだ。 結果的に松橋監督が「後半セカンドラインを超えて最終ラインに入るところでスピードアップを指示した。1回しかなかったけど、それをしっかり生かしてゼロに守り切った」と言うように、ワンタッチプレーの連続から白井康介のあげた決勝点を守り切ってFC東京が勝点3を手にした。しかし「内容のことより勝点3を取れたことがすべて」という試合であり、前途多難を思わせるFC東京の開幕戦でもあった。 2025.02.17 11:00 Mon4
2025シーズンのホームグロウン制度、14クラブが不遵守も罰則なし…最多はFC東京の15名
Jリーグは22日、各クラブの2025シーズンのホームグロウン選手の人数を発表した。 ホームグロウン制度は、各クラブが選手育成にコミットし、アカデミーの現場を変えていくことを目的に導入したもの。12歳の誕生日を迎える年度から21歳の誕生日を迎える年度までの期間において、990日以上、自クラブで登録していた選手が対象となる。 期限付移籍の選手は、移籍先クラブでの登録となり、21歳以下の期限付移籍選手の育成期間は、移籍元クラブでカウント。JFA・Jリーグ特別指定選手は、ホームグロウン選手とはみなされない。 2025シーズンに関しては、J1のクラブは4名、J2・J3のクラブは2名以上と定められている中、14クラブが不遵守となっており、昨シーズンから2クラブ増えることとなった。 明治安田J2リーグではいわきFCと藤枝MYFCが昨シーズンに続いて「0人」、明治安田J3リーグではヴァンラーレ八戸、福島ユナイテッドFC、栃木シティ、SC相模原、FC大阪、高知ユナイテッドSC、テゲバジャーロ宮崎が「0人」、ザスパ群馬、FC岐阜、奈良クラブが「1人」となっている。 これまで不遵守となったクラブは、翌シーズンのプロA契約選手の「25名枠」から不足人数分減じられることとなっていたが、2026シーズンからはプロ契約の区分が撤退されるため、処分はない。 なお、全部60クラブで最も多くホームグロウン選手を登録しているのはFC東京で15名。続いて13名の鹿島アントラーズとサンフレッチェ広島、12名の柏レイソル、11名の川崎フロンターレ、RB大宮アルディージャと続いている。 <h3>◆明治安田J1リーグ(合計160人)</h3> 鹿島アントラーズ:13人 浦和レッズ:7人 柏レイソル:12人 FC東京:15人 東京ヴェルディ:9人 FC町田ゼルビア:4人 川崎フロンターレ:11人 横浜F・マリノス:9人 横浜FC:4人 湘南ベルマーレ:8人 アルビレックス新潟:7人 清水エスパルス:7人 名古屋グランパス:5人 京都サンガF.C.:8人 ガンバ大阪:8人 セレッソ大阪:7人 ヴィッセル神戸:6人 ファジアーノ岡山:2人 サンフレッチェ広島:13人 アビスパ福岡:5人 <h3>◆明治安田J2リーグ(合計83人)</h3> 北海道コンサドーレ札幌:8人 ベガルタ仙台:4人 ブラウブリッツ秋田:2人 モンテディオ山形:4人 いわきFC:0人 水戸ホーリーホック:1人 RB大宮アルディージャ:11人 ジェフユナイテッド千葉:5人 ヴァンフォーレ甲府:7人 カターレ富山:2人 ジュビロ磐田:6人 藤枝MYFC:0人 レノファ山口FC:2人 徳島ヴォルティス:3人 愛媛FC:3人 FC今治:2人 サガン鳥栖:7人 V・ファーレン長崎:5人 ロアッソ熊本:4人 大分トリニータ:7人 <h3>◆明治安田J3リーグ(合計40人)</h3> ヴァンラーレ八戸:0人 福島ユナイテッドFC:0人 栃木SC:3人 栃木シティ:0人 ザスパ群馬:1人 SC相模原:0人 松本山雅FC:9人 AC長野パルセイロ:3人 ツエーゲン金沢:2人 アスルクラロ沼津:8人 FC岐阜:1人 FC大阪:0人 奈良クラブ:1人 ガイナーレ鳥取:2人 カマタマーレ讃岐:2人 高知ユナイテッドSC:0人 ギラヴァンツ北九州:4人 テゲバジャーロ宮崎:0人 鹿児島ユナイテッドFC:2人 FC琉球:2人 2025.04.22 22:10 Tue5
