ディバラPK弾を守り抜いたローマが下位ヴェネツィアにウノゼロ勝利! 白星取り戻してELポルト戦へ【セリエA】
2025.02.09 22:28 Sun
ディバラ弾で下位相手に勝利
セリエA第24節、ヴェネツィアvsローマが9日にスタディオ・ピエル・ルイジ・ペンツォで行われ、アウェイのローマが0-1で勝利した。
前節、首位ナポリとのデルビー・デル・ソーレを劇的な形で1-1のドローに持ち込み、リーグ7戦無敗とした9位のローマ。ただ、直近のコッパ・イタリアではミランに1-3の敗戦を喫し、準々決勝敗退となった。
週明けにヨーロッパリーグ(EL)のノックアウトフェーズ・プレーオフのポルト戦を控えるなか、ジャッロロッシは19位のヴェネツィアとのアウェイゲームでバウンスバックの白星を狙った。ラニエリ監督はコッパから先発6人を変更。サスペンションのコネや軽傷を抱えるパレデスがベンチ外、フンメルスらがベンチスタート。グルナ=ドゥアトを新天地デビューさせたほか、レンシュやクリスタンテを起用。前線はドフビク、ディバラ、エル・シャーラウィが並んだ。
開始直後からオープンな攻防が繰り広げられていく。立ち上がりにはセットプレー流れからの波状攻撃でゴールに迫ったローマは16分、ボックス付近でディバラ、エル・シャーラウィ、ドフビクと細かく繋いでウクライナ代表FWが鋭い反転から左足シュートを枠の右へ飛ばすが、ここはGKラドゥの好守に遭う。
以降はカウンターを起点にチャンス創出を試みるジャッロロッシ。30分、相手陣内右サイドで得たFKの場面でキッカーのディバラがGKとディフェンスラインの間に送り込んだ正確なクロスにマンチーニが飛び込むが、このワンタッチシュートはゼルビンの見事なゴールカバーにかき出されて先制点とはならず。
ゴールレスで折り返した後半、攻撃の活性化を図りたいローマはレンシュを下げてサーレマーケルスを右のウイングバックに投入した。
後半も一進一退の展開が続いたが、ローマが早い時間帯に先制点を奪う。ボックス内でイーブンボールに反応したアンヘリーニョがDFマルカンダリに足をかけられてPKを獲得。これをキッカーのディバラがゴール右隅へ突き刺した。
先制直後にラニエリ監督はグルナ=ドゥアト、エル・シャーラウィを下げてセリエAデビューのネルソンをピジッリとともに投入。チェリク、サーレマーケルスのポジションを上げてリスク管理を意識する。
後半半ばから終盤にかけては攻撃的なカードを次々に切って前がかるヴェネツィアが押し込む状況が続いたが、ローマも後ろ重心で要所を締める守備で決定機までは許さない。
幾度か得たカウンターチャンスで仕留め切れず、最少得点差のまま後半最終盤を迎えたが、このままウノゼロで勝ち切った。格下相手に快勝とはならずも、しっかりと白星を取り戻したローマが良い形で週明けのポルト戦に臨むことになった。
ヴェネツィア 0-1 ローマ
【ローマ】
パウロ・ディバラ(後12[PK])
前節、首位ナポリとのデルビー・デル・ソーレを劇的な形で1-1のドローに持ち込み、リーグ7戦無敗とした9位のローマ。ただ、直近のコッパ・イタリアではミランに1-3の敗戦を喫し、準々決勝敗退となった。
週明けにヨーロッパリーグ(EL)のノックアウトフェーズ・プレーオフのポルト戦を控えるなか、ジャッロロッシは19位のヴェネツィアとのアウェイゲームでバウンスバックの白星を狙った。ラニエリ監督はコッパから先発6人を変更。サスペンションのコネや軽傷を抱えるパレデスがベンチ外、フンメルスらがベンチスタート。グルナ=ドゥアトを新天地デビューさせたほか、レンシュやクリスタンテを起用。前線はドフビク、ディバラ、エル・シャーラウィが並んだ。
以降はカウンターを起点にチャンス創出を試みるジャッロロッシ。30分、相手陣内右サイドで得たFKの場面でキッカーのディバラがGKとディフェンスラインの間に送り込んだ正確なクロスにマンチーニが飛び込むが、このワンタッチシュートはゼルビンの見事なゴールカバーにかき出されて先制点とはならず。
さらに、37分には分厚い攻めから3バック右のチェリクがボックス右で上げたクロスを、今度はゴール前のドフビクが頭で合わせて枠の左へ飛ばしたが、これは再びGKラドゥのワンハンドセーブに阻まれる。前半終盤にかけてもボックス付近で際どいシーンを幾つか作り出したものの、前半のうちにリードを得ることはできなかった。
ゴールレスで折り返した後半、攻撃の活性化を図りたいローマはレンシュを下げてサーレマーケルスを右のウイングバックに投入した。
後半も一進一退の展開が続いたが、ローマが早い時間帯に先制点を奪う。ボックス内でイーブンボールに反応したアンヘリーニョがDFマルカンダリに足をかけられてPKを獲得。これをキッカーのディバラがゴール右隅へ突き刺した。
先制直後にラニエリ監督はグルナ=ドゥアト、エル・シャーラウィを下げてセリエAデビューのネルソンをピジッリとともに投入。チェリク、サーレマーケルスのポジションを上げてリスク管理を意識する。
後半半ばから終盤にかけては攻撃的なカードを次々に切って前がかるヴェネツィアが押し込む状況が続いたが、ローマも後ろ重心で要所を締める守備で決定機までは許さない。
幾度か得たカウンターチャンスで仕留め切れず、最少得点差のまま後半最終盤を迎えたが、このままウノゼロで勝ち切った。格下相手に快勝とはならずも、しっかりと白星を取り戻したローマが良い形で週明けのポルト戦に臨むことになった。
ヴェネツィア 0-1 ローマ
【ローマ】
パウロ・ディバラ(後12[PK])
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