「目標は優勝」カップ女王として臨む2年目のWEリーグ、浦和レディースのMF猶本光が意気込む「粘り強さが成長した部分」

三菱重工浦和レッズレディースのなでしこジャパンMF猶本光が、新シーズン開幕に意気込みを見せた。17日、2022-23 Yogibo WEリーグのキックオフカンファレンスが開催。全11クラブの代表選手11名が集い、新シーズンへの意気込みを語った。

イベントは「WEリーグの部屋へようこそ」と題して、WEリーグのYouTubeチャンネルにてライブ配信。その後、各選手がメディア取材に応じた。
WEリーグ1年目の浦和レディースは、INAC神戸レオネッサについで2位でフィニッシュ。タイトル獲得とはならなかったが、今シーズンのリーグ戦開幕前に行われたWEリーグカップでは初代女王に輝いた。

決勝では3点ビハインドを追いつき、PK戦で劇的な勝利を収めていたが、リーグ戦に向けては「まずカップ戦では色々な選手が出場して、引き分けを拾ったり、最後は劇的に追いついてPKで勝つという、チーム全員で粘り強い戦いを積み重ねた結果が、優勝になったと思います」とコメント。「大宮戦(WEリーグカップ初戦)でもラスト3分で2点とって追いついたり、ベレーザ戦もそうだったり、勝負強さはチームとして良い成功体験だったので、リーグに生かせると思います」と粘り強さが出てきたとし、「リーグの目標は優勝です」とタイトル奪還に意気込んだ。「(カップ戦の優勝とは)全然違います」とリーグ優勝の重みは違うという猶本。「カップ戦は自分たちもそうですが、他のチームも色々と試している段階だったと思うので、ここからが勝負になってきますし、リーグになったら最後にゴールが続けた入ったりもなかなかないので、堅実にじゃないですが、確実に戦っていく試合展開になるんじゃないかなと思います」と、シーズンに向けての意気込みを語った。

昨シーズンの2位から新シーズンに向けて、色々なことを調整してきてのカップ戦優勝だったがシーズンに向けての変化については「去年まで積み上げきた土台がありますけど、そこに新しい選手が入ってきたり、大宮戦は新しいフォーメーションを試したりしたので、試行錯誤をみんなで話し合いながら積み重ねていったような気がします」と、チーム全体で変化していっているという。

その中でチームの成長という点では「最後の土壇場で力を発揮できる粘り強さが成長した部分だと思いますし、攻撃はよりゴールに向かっていく迫力が増したんじゃないかなと思っています」と、攻撃力が増したことを挙げた。

そんな中で迎える開幕戦の相手はAC長野パルセイロ・レディース。印象については「縦に早い攻撃がとても印象的で、トレーニングされていると思いますが、トップスピードで技術を発揮するのは難しく、世界のサッカーがそういう形に進化している中で、そういったプレーを見せて、WEリーグを引っ張っていってくれるクラブだと思うので、私たちはそこにしっかり対応して、勝てる様にしなければいけないと思います」と、縦に早い攻撃を警戒した。

そして開幕戦の舞台は埼玉スタジアム2002となる。「昨年の仙台戦(第9節:2021年11月13日)以来です」と、およそ1年ぶりの埼スタでの試合となるが、「確か、3連敗した後の仙台戦でした。どうしても負のサイクルから脱出したいと思って戦った記憶があります」と昨年のことはよく覚えているという。「そこで3-1でレッズらしい連携からゴールが入ったり、チームもそこから良くなっていったので、聖地だと思います(笑)」と、チームが好転した場所でもあり、開幕から勢いづきたいところだろう。

その開幕戦については「開幕戦で良いスタートを切ることも大事ですが、昨シーズンはその後に3連敗もしたので、1試合1試合が大事になるかなと思います」とコメント。特別な1試合ではなく、1つ1つの試合を大事に戦いたいとした。