【ラ・リーガ第30節プレビュー】代表戦明けでバルサvsセビージャ! マドリード勢はCL控える中での難しい一戦に

2022.04.02 12:00 Sat
Getty Images
インターナショナルマッチウィーク前に行われた第29節では、全世界注目のエル・クラシコでバルセロナレアル・マドリーを敵地で4-0で撃破。ただ、2位セビージャの取りこぼしもあり、優勝戦線への影響は最小限に留まった印象だ。

熾烈を極めたカタール・ワールドカップ(W杯)の最終予選、プレーオフを経て、約2週間ぶりに再開される今節のラ・リーガでは、3位のバルセロナ(勝ち点54)と、2位のセビージャ(勝ち点57)による上位対決に注目が集まる。

バルセロナは前節、敵地で行われた今季3度目のクラシコをFWオーバメヤンのドブレーテを含む4ゴールで圧勝。ここ最近劣勢を強いられた宿敵相手に7戦ぶりの白星を収め、リーグ連勝を5試合に更新した。その勢いに乗って臨む今節は、前回対戦で1-1のドローに終わったセビージャを相手に2位浮上を目指す。
FIFAウイルスが懸念される代表戦明けの初戦だが、ウルグアイ代表DFアラウホを除き、国際親善試合や予選の消化試合を戦った選手が多く心身ともに消耗は少ない。週明けにはフランクフルトとのヨーロッパリーグ(EL)の戦いを控えるが、実力差、中3日という条件を考えれば、この一戦に全力を注げるはずだ。

対するセビージャは直近リーグ戦3試合連続ドロー、得意とするELではウェストハムに敗れて敗退と、今シーズンに入って最も厳しい時期を過ごしている。相変わらず守備の堅さは健在も、直近の公式戦5試合中3試合で無得点と攻撃の不振は深刻だ。また、今回の代表ウィークでは3人の主力を送り込んだモロッコ代表がタフなW杯最終予選を戦い、頭部の裂傷と脳震とうが疑われる守護神ブヌは、デンマーク代表でふくらはぎを痛めたMFデラネイと共に今回の大一番を欠場する可能性もある。そういった満身創痍の中、苦手とするカンプ・ノウでの戦いで勝ち点3を獲得できるか。
依然として10ポイント近く差を付けるものの、3位と2位チームの直接対決での潰し合いを期待する首位のレアル・マドリー(勝ち点66)は、7日にチャンピオンズリーグ(CL)のチェルシー戦を控える中、11位のセルタ(勝ち点36)を相手にクラシコ大敗を払しょくする勝利を目指す。

クラシコではエースFWベンゼマの不在を受け、MFモドリッチとMFバルベルデをダブルトップ下のような形で起用する[4-2-4]の奇策が全く嵌らず、ベルナベウで屈辱の大敗を喫したエルブランコ。これにより、アンチェロッティ監督の去就問題が再燃するなど、パリ・サンジェルマン勝利の余韻から最悪な形で覚めることになった。あくまで週明けのCLチェルシー戦の優先度が高いが、不穏な空気を鎮める上では格下相手の勝利が必須。復帰確実なベンゼマを中心に敵地でセルタにきっちり勝ち切って、良い形でチェルシー戦を迎えたい。

そのレアル・マドリー同様に週明けにCLマンチェスター・シティ戦を控えるリーグ4位のアトレティコ・マドリー(勝ち点54)は、降格圏の19位に低迷するアラベス(勝ち点22)を相手にリーグ6連勝を狙う。前節のラージョ戦ではFWアンヘル・コレアの一発退場で2試合連続数的不利の戦いを強いられたが、カピタンMFコケの今季初ゴールを最後まで守り抜き、らしいウノセロでの勝利を手にした。格上シティとの対戦を考えれば、この試合で主力を温存したいところだが、5位ベティス(勝ち点50)との勝ち点差は拮抗しており、まずはこの試合に集中したい。

上位陣と共に今節注目が集まるのは、ルイス・ガルシア・プラサ前監督を解任し、元日本代表指揮官のハビエル・アギーレ新監督を招へいした18位のマジョルカ(勝ち点26)。現在、泥沼の6連敗中のチームは、15位のヘタフェ(勝ち点29)との残留争いシックス・ポインターに臨む。

マジョルカでの初陣となるアギーレ監督は、日本代表帰りのMF久保建英を今回の古巣対戦でどのような形で起用するのか注目したいところだ。

なお、ヘタフェはキケ・フローレス監督の招へい後、全く別のチームのように勝ち点を積み重ねてきたが、直近は6試合未勝利(2敗4分け)と低迷。そのため、マジョルカにも十分にチャンスはあるはずだ。

その他では逆転でのトップ4を目指す5位のベティス、6位のレアル・ソシエダ(勝ち点48)の2チームの戦いにも注目したい。

《ラ・リーガ第30節》
▽4/2(土)
《21:00》
ヘタフェ vs マジョルカ
《23:15》
レバンテ vs ビジャレアル
《25:30》
セルタ vs レアル・マドリー
《28:00》
アトレティコ・マドリー vs アラベス

▽4/3(日)
《21:00》
アスレティック・ビルバオ vs エルチェ
《23:15》
ベティス vs オサスナ
《25:30》
グラナダ vs ラージョ
バレンシア vs カディス
《28:00》
バルセロナ vs セビージャ

▽4/4(月)
《28:00》
レアル・ソシエダ vs エスパニョール

バルセロナの関連記事

【ヴィッセル神戸20周年チャリティーマッチ】ヴィッセル神戸 1-3 バルセロナ(7月27日/ノエビアスタジアム神戸) [速報]ヴィッセル神戸が同点に追いつく!!/キーパーが弾いたボールを広瀬陸斗が拾い宮代大聖がゴール!\30周年記念チャリティーマッチヴィッセル神戸 vs FCバルセロナ解説:槙野智章 乾貴士ABE 2025.07.28 06:00 Mon
バルセロナは25日、中止としていたヴィッセル神戸との30周年記念チャリティーマッチ「FRIENDLY MATCH」の『ヴィッセル神戸 vs FC バルセロナ』が開催されることを発表した。 今月27日に予定されていた一戦は、同月24日、『プロモーターによる重大な契約違反』があったとしてバルセロナが公式サイト上で日本 2025.07.25 19:00 Fri
FCバルセロナは24日、27日に開催予定のヴィッセル神戸との試合を中止することを発表した。注目を集めた一戦がまさかの形で中止となると、ファンの間で落胆の声が広がっている。 神戸は7月27日、30周年記念チャリティーマッチ「FRIENDLY MATCH」の『ヴィッセル神戸 vs FC バルセロナ』が予定されていた。 2025.07.24 13:06 Thu
バルセロナのジョアン・ラポルタ会長がハンジ・フリック監督の契約延長に改めて言及した。スペイン『ムンド・デポルティボ』が伝えた。 15日、ラ・リーガ第36節が行われ、バルセロナはアウェイでエスパニョールと対戦。同じ街のライバルであるエスパニョールとのダービーでは勝てばリーグ優勝が決まる中、前半はゴールレスに。それで 2025.05.16 20:20 Fri
バルセロナのスペイン代表MFフェルミン・ロペスが、リーグ制覇を喜んだ。 15日、ラ・リーガ第36節が行われ、バルセロナはアウェイでエスパニョールと対戦した。 同じ街のライバルであるエスパニョールとの対戦。勝てばリーグ優勝が決まる中、前半はゴールレスに。それでも後半に入ると、53分にヤマルが先制ゴール。後半ア 2025.05.16 15:25 Fri

ラ・リーガの関連記事

ソシエダの日本代表MF久保建英が、ラ・リーガの開幕戦で初ゴールを決めた。鮮烈ゴラッソに、ファンが大歓喜している。 ソシエダはラ・リーガ第1節でバレンシアと対戦。在籍4シーズン目を迎える久保は[4-2-3-1]の右サイドハーフで先発すると、先制を許した直後の60分に圧巻の同点ゴールを叩き込む。 スペイン代表M 2025.08.18 12:30 Mon
新しい未来のテレビ「ABEMA(アベマ)」は、スポーツ・チャンネルDAZNと展開する「ABEMA de DAZN」で、2025年8月より開幕する主要な欧州サッカーリーグにおいて、日本代表選手が所属するクラブを中心とした「欧州リーグ2025-26」の試合を中継することを決定した。 今回の発表によると、リーグ・アン、 2025.08.15 17:21 Fri
バルセロナは25日、中止としていたヴィッセル神戸との30周年記念チャリティーマッチ「FRIENDLY MATCH」の『ヴィッセル神戸 vs FC バルセロナ』が開催されることを発表した。 今月27日に予定されていた一戦は、同月24日、『プロモーターによる重大な契約違反』があったとしてバルセロナが公式サイト上で日本 2025.07.25 19:00 Fri
FCバルセロナは24日、27日に開催予定のヴィッセル神戸との試合を中止することを発表した。注目を集めた一戦がまさかの形で中止となると、ファンの間で落胆の声が広がっている。 神戸は7月27日、30周年記念チャリティーマッチ「FRIENDLY MATCH」の『ヴィッセル神戸 vs FC バルセロナ』が予定されていた。 2025.07.24 13:06 Thu
「あと大変なのは弟分だけね」そんな風に私が呟いていたのは金曜日、慌ただしいミッドウィーク開催36節がバルサのリーガ優勝で終わった翌朝のことでした。いやあ、もちろん、水曜のサンティアゴ・ベルナベウでマジョルカ相手に意地で勝利を挙げた甲斐もなく、翌日にはクラシコ(伝統の一戦)で勝ち点差を7にした宿敵がエスパニョールに0-2 2025.05.17 21:00 Sat

バルセロナの人気記事ランキング

1

元バルサ逸材のセカンドキャリアは順調…メキシコ最大の石油会社との事業など商才見せる

2021年に現役を引退した元メキシコ代表FWのジョバニ・ドス・サントス氏(35)が、実業家として順調なセカンドキャリアを歩んでいるようだ。 バルセロナのカンテラ出身であるドス・サントス氏は、ロナウジーニョやリオネル・メッシに続く新たなメガクラックとして期待を集めた。しかし、2007-08シーズンにファーストチーム昇格を果たすも、当時黄金期のチームで出場機会を得られず。 以降はトッテナムやマジョルカ、ビジャレアルといったヨーロッパのクラブを渡り歩き、2015年からは母国の隣国アメリカのLAギャラクシー、2019年には父親の古巣である母国クラブ・アメリカでプレーし、2021年限りで現役を退いた。 メキシコ『Claro Sports』によれば、メキシコ代表として通算106キャップを刻んだアタッカーは現在、石油化学会社『ペトロレオス・メキシカーノ(PEMEX)』と関係がある『プロキュラ・メキシコ』のパートナーを務めており、年間40万~50万ドル(約6170万~7710万円)の収入を得ているという。 さらに、メキシコ国内で高級車の売買ビジネスも営んでおり、ここでも成功を収めているとのことだ。 2024.11.16 09:45 Sat
2

21世紀の出場試合数ランキング発表! 首位は1145試合のC・ロナウド、トップ10に日本人選手がランクイン

IFFHS(国際サッカー歴史統計連盟)が、21世紀で最もプレーした選手のランキングを発表。トップ10には日本人選手もランクインした。 様々な統計を行うIFFHS。2022年までのデータを集計し、21世紀に入ってからのプレーした試合数をもとにランキングを作成した。 対象となるのは、各国のリーグ戦やカップ戦、国際カップ戦、代表チームの試合も含まれ、全ての公式戦が対象になっている。 今回の統計では1000試合以上プレーした選手が3人に増加。首位は昨年と変わらず、サウジアラビアへ活躍の場を移したポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(アル・ナスル)となり、1145試合を記録した。 2022年に1000試合を突破したのは、ブラジル代表DFダニエウ・アウベス(UNAMプーマス)とアルゼンチン代表FWリオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン)。アウベスは1033試合、メッシは1003試合となった。メッシはカタール・ワールドカップ(W杯)での試合で1000試合を超えたことになる。 そんな中、8位には日本人がランクイン。941試合に出場したMF遠藤保仁(ジュビロ磐田)だ。遠藤はガンバ大阪と磐田、そして日本代表での試合が21世紀に含まれている。なお、アジア人でも唯一となり、900試合以上を達成しているのも12名となっている。 ◆21世紀の出場試合数ランキング 合計(国内リーグ/国内カップ/国際カップ/代表) 1位:クリスティアーノ・ロナウド(ポルトガル) 1145試合(651/93/205/196) 2位:ダニエウ・アウベス(ブラジル) 1033試合(620/115/172/126) 3位:リオネル・メッシ(アルゼンチン) 1003試合(559/102/170/172) 4位:イケル・カシージャス(スペイン) 974試合(585/57/171/161) 5位:ジョアン・モウティーニョ(ポルトガル) 958試合(563/107/142/146) 6位:ズラタン・イブラヒモビッチ(スウェーデン) 948試合(603/72/152/121) 7位:ルカ・モドリッチ(クロアチア) 947試合(569/69/146/162) 8位:遠藤保仁(日本) 941試合(606/117/66/152) 9位:チャビ・エルナンデス(スペイン) 937試合(536/95/174/132) 10位:セルヒオ・ラモス(スペイン) 935試合(534/70/151/180) 11位:アンドレス・イニエスタ(スペイン) 933試合(552/98/152/131) 12位:ロジェリオ・セニ(ブラジル) 904試合(675/71/149/9) 2023.01.12 12:45 Thu
3

デパイが自身のゴールパフォーマンスについて解説! 「何も感じず、何も見ず、集中している」

バルセロナのオランダ代表FWメンフィス・デパイが、自身のゴールパフォーマンスを解説した。スペイン『ムンド・デポルティボ』が伝えている。 デパイは昨季限りでリヨンとの契約が満了となり、今夏バルセロナにフリーで加入。ユーロ2020後に休暇を挟み、先月の19日に現地入りしていた。 その5日後に行われた24日のジローナとのプレシーズンマッチでは、途中出場から新天地デビュー。PKを決めて早くも初ゴールを記録すると、続く31日のシュツットガルトとの試合でもスーパーゴールを決め、開幕に向けて順調にコンディションを整えている。 そんなデパイといえば、ゴールを決めた後に目をつぶって人差し指で両耳を塞ぐポーズで有名。スペイン『TV3』のインタビューに答えた際に、その所作について説明した。 「世界に対して盲目で、耳が聞こえない状態になろうとしているんだ」 「基本的には集中した『トンネル・ビジョン』さ。何も感じず、何も見ず、集中している」 「人生においては、時にトンネル・ビジョンを持ち、本当に集中することが重要だと思う」 「そうすれば、雑念に邪魔されることなく最高の自分になれるんだよ」 トンネル・ビジョンとは、自身の望むこと以外は一切考慮しない姿勢のこと。良い意味でも悪い意味でも使われる言葉だが、デパイはこの状態に入ることでプレーに没入しているようだ。 2021.08.03 16:34 Tue
4

大ケガから復帰のスペイン代表MFガビがバルセロナと2030年まで契約延長、ペドリに続く

FCバルセロナは31日、スペイン代表MFガビ(20)との契約延長を発表した。新契約は2030年6月30日までとなる。 バルセロナのカンテラ育ちのガビは、2021年7月にファーストチームに昇格。当初はあまり出番がなかったが、スペイン代表を当時指揮していたルイス・エンリケ監督に見出され、スペイン代表で先に活躍を見せていった。 その後チームの中心人物となり、ペドリとともに中盤を支える存在となったが、2023-24シーズンにスペイン代表の活動で重傷。右ヒザ前十字じん帯断裂、外側半月板損傷の重傷となり、長期離脱となった。 今シーズンもシーズン序盤は欠場が続いたが、10月に復帰すると徐々に出場時間を伸ばしていき、ラ・リーガで11試合1アシスト、チャンピオンズリーグ(CL)で5試合に出場するなど、復調しつつある状況だ。 バルセロナは30日にペドリとも2030年まで契約を延長しており、中盤を支えるカンテラーノを長期でチームに留まらせることに成功した。 2025.01.31 23:20 Fri

NEWS RANKING
Daily
Weekly
Monthly